JP6127944B2 - 車載ネットワークシステム - Google Patents

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Description

本発明は、ノードを低消費電力状態にするスリープモードが存在する車載ネットワークシステムに関する。
車両には、車載機器を制御するために多数の電子制御装置(いわゆるECU)が搭載されており、これらのECUが通信バスに接続されることによって、ECUをノードとする車載ネットワークシステムが構築される。この種の車載ネットワークシステムでは、状況に応じて、制御に不必要な一部のECUの機能を停止して低消費電力状態(スリープモード)にすることで、システム全体としての消費電力を低減するパーシャルネットワークという技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特表2005−529517号公報
上述のようなパーシャルネットワークの技術では、ECUがスリープモードのときに、自ECUを通常の動作モード(通常モード)に復帰させるための起動信号を、通信バスを介して受信する。
このため、例えば、トランシーバが故障する等、通信に異常が発生すると、スリープ中のECUを通常モードに遷移させる(ウェイクアップする)ことができないという問題があった。つまり、ECUは、車載ネットワークシステムを介した通信ができない場合でも、車両の制御に必要な最低限の機能を実現するように構成されているが、通常モードに遷移できなければ、この最低限の機能も実現することができないことになる。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであり、通信バスを介した動作モードの制御が困難な場合でも、車両の制御に必要な最低限の機能を維持することを可能とする技術の提供を目的とする。
本発明の車載ネットワークシステムは、車載ネットワークの通信路に接続された複数の電子制御装置と、管理装置とを備える。電子制御装置は、機能を制限しない動作モードである通常モードと、機能を制限して低消費電力状態にする動作モードであるスリープモードとを選択的に実行する機能を有する。
管理装置は、電源リレー手段、ウェイクアップ指令手段、確認手段、パルス信号出力制御手段を備える。電源リレー手段は、電子制御装置に電力を供給する電力供給路に介在し、1又は複数の電子制御装置で構成される電力系統ごとに、電力供給路のオン/オフを切り替える。ウェイクアップ指令手段は、電子制御装置の動作モードをスリープモードから通常モードに遷移させる必要がある場合に、その旨を指令するウェイクアップ信号を、通信路を介して電子制御装置に送信する。確認手段は、ウェイクアップ信号によって電子制御装置の動作モードが通常モードに遷移したか否かを、通信路を利用して確認する。パルス信号出力制御手段は、確認手段により通常モードへの遷移を確認できない電子制御装置である未確認装置が存在する場合、その未確認装置が属する電力系統を特定し、その特定した電力系統の電力供給路を、電源リレー手段を用いて、予め設定された起動パターンに従ってオン/オフすることにより、電力供給路に起動パルス信号を出力する。
電子制御装置は、電力供給手段、強制ウェイクアップ手段を備える。電力供給手段は、電力供給路からの給電を受けて動作し、動作モードが通常モードである場合、当該電子制御装置の各部に電力を供給し、動作モードがスリープモードである場合、動作モードを遷移させる動作に必要な部位を少なくとも含む特定部位に電力を供給する。強制ウェイクアップ手段は、電力供給路から起動パルス信号を抽出した場合に、動作モードを通常モードに切り替える。
つまり、管理装置は、ウェイクアップ信号を送信したにも関わらず、通常モードへの遷移を確認でなかった未確認装置については、その未確認装置が属する電力系統の電力供給路を介して起動パルス信号を送信することによって、未確認装置の動作モードを通常モードに強制的に遷移させている。
本発明によれば、通信系の異常等により、ウェイクアップ信号によって動作モードを通常モードに遷移させることができない電子制御装置、或いは通常モードへの遷移を確認することができない電子制御装置が存在しても、これらの電子制御装置を、通信系を用いることなく通常モードに遷移させることができる。その結果、このような異常に関わらず、車両の制御に必要な最低限の機能を維持することができ、車両の信頼性、安全性を向上させることができる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、本発明は、前述した車載ネットワークシステムの他、当該車載ネットワークシステムの構成要素である管理装置および電子制御装置、車載ネットワークシステムにおける通信異常時のウェイクアップ方法など、種々の形態で実現することができる。
車載ネットワークシステムの全体構成図である。 ECUにおける電源部の詳細を示す構成図である。 電源部における判断回路の詳細を示すブロック図である。 判断回路における判定信号生成部が実行する処理の手順を示すフローチャートである。 管理ECUにおける制御マイコンが実行するメイン処理の手順を示すフローチャートである。 メイン処理中で実行するウェイクアップ確認処理の詳細な手順を示すフローチャートである。 ウェイクアップ確認処理の他の実施形態を示すフローチャートである。
以下に本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
<全体構成>
車載ネットワークシステム1は、図1に示すように、複数の電子制御装置(ECU)10と管理ECU20とが、通信バス100を介して相互に通信可能に接続された構成を有する。
ECU10は、大まかな分類として、ボデー系ECU、制御系ECU、情報系ECU等があり、それぞれの系統ごとに多数のECU10が車両に実装されている。図中において、ECU10a,10b,10cは、それぞれ異なる系統のECU10を表すものとする。また、電源30に接続された電力供給路200は、複数の電力供給路201に分岐し、各電力供給路201は、それぞれ個別の電力系統を構成する。図中において、電力供給路201a,201b,201cは、それぞれ異なる電力系統を構成する電力供給路201を表す。そして、ECU10は、系統ごとに異なる電力供給路201に接続され、系統ごとに一括して電力供給を受ける。ここでは、電力供給路201aにはECU10a、電力供給路201bにはECU10b、電力供給路201cにはECU10cが接続されている。また、図では、各電力供給路201(電力系統)にECU10が一つずつ接続されている様子を示しているが、実際にはそれぞれ複数のECU10が接続されているものとする。
車載ネットワークシステム1は、各ECU10が、通信バス100を介して互いに制御メッセージを送受信することにより、車両の状態に関する検出値や制御対象の車載機器に対するコマンドを共有し、車両制御を実現するシステムである。車載ネットワークシステム1における通信バス100を介した通信には、例えば、周知のCAN(Control Area Network)や、LIN(Local Interconnect Network)等の通信プロトコルが適用される。なお、通信バス100には、ECU10および管理ECU20以外の車載機器や、センサ、スイッチといった各種電装品(図示なし)が接続されているものとする。
車載ネットワークシステム1は、パーシャルネットワークに対応したネットワークマネージメント機能を有する。具体的には、ECU10は、内部の状態が予め設定されたスリープ条件を満たすか、或いは、通信バス100を介して管理ECU20から自ECU10宛てのスリープ信号を受信すると、一部機能を停止して、低消費電力状態にするスリープモードに移行する機能を有する。スリープモードでは、ECU10は、通信バス100を介して信号を受信する機能は稼働したままにされる。ECU10は、スリープモードのときに通信バス100を介して管理ECU20からウェイクアップ信号を受信するか、或いは、電力供給路201を介して管理ECU20から自ECU10宛の起動パルス信号を受信した場合に、停止した機能を復帰させて通常モードに移行する。
<ECU>
ECU10は、制御部11、トランシーバ12、電源部13を備える。制御部11は、CPU,ROM,RAM,IOポート、通信コントローラ等を備える周知のマイクロコンピュータを中心に構成されている。なお、ECU10は、通信バス100を介して送信されるウェイクアップ信号に備えるために、動作モードがスリープモードのときにも動作する部位である特定部位と、通常モードのときにのみ動作する通常部位とを備える。本実施形態では、制御部11およびトランシーバ12の一部が特定部位であり、それ以外が通常部位に分類される。
トランシーバ12は、通信バス100上を伝搬する信号を復号化して、制御部11に伝送したり、制御部11により生成された送信データを符号化して通信バス100に送出したりする通信装置である。
制御部11は、格納されているプログラムに従って、制御対象の車載機器を動作させるためのコマンドや他のECU10に対する制御メッセージを生成する。また、制御部11は、ウェイクアップ信号やスリープ信号を受信するかスリープ条件が成立して動作モードを遷移させる場合、電源部13に対してモード切替指令を出力する機能を有する。そして、制御部11のうち、ウェイクアップ信号を受信したときにモード切替指令を出力する機能を実現する部位が上述した特定部位となる。
電源部13は、電力供給路201を介して、電源30の給電電圧(本実施形態では12V)で給電を受け、これを5Vに変換してECU10の各部に給電する。また、電源部13は、制御部11からのモード切替指令、および電力供給路201を介した起動パルス信号に従って、ECU10内部における給電範囲を制御する機能を有する。具体的には、通常モードでは、通常部位と特定部位の両方への給電を実施し、スリープモードでは、通常部位への給電を停止し、特定部位への給電のみを実施する。
電源部13は、図2に示すように、ツェナーダイオード14,ダイオード15,コンデンサ16,DC/DCコンバータ17,判断回路18を備える。ツェナーダイオード14は、起動パルス信号のオン期間(ハイレベル)とオフ期間(ロウレベル)とで十分な大きさの信号レベル差が確保されるようにするためのものである。ダイオード15は、起動パルス信号のオフ期間に電流の逆流を防ぐためのものである。コンデンサ16は、起動パルス信号の受信中、起動パルス信号のオフ期間である間、即ち、管理ECU20からの給電が瞬断している間に、DC/DCコンバータ17の出力が途切れてしまうことがないように、その間の電力を補うためのものである。
DC/DCコンバータ17は、ダイオード15を介して供給される12Vの直流電力によって動作し、給電電圧を12Vから5Vに変換して、ECU10の各部(通常部位/特定部位)に供給する。ただし、DC/DCコンバータ17は、判断回路18が出力する許可信号ENがオフであれば、特定部位への給電のみを行い、許可信号ENがオンであれば、特定部位に加えて通常部位への給電も行うように構成されている。
判断回路18は、ダイオード15を介して供給される直流電力によって動作し、図3に示すように、パターン記憶部181,パターン抽出部182,比較器183,判定信号生成部184を備える。パターン記憶部181は、自ECU10に予め割り当てられた起動パターンを記憶する不揮発性メモリであり、例えばFRAM(Ferroelectric Random Access Memmory/登録商標 )によって構成されている。パターン抽出部182は、管理ECU20によって電力供給路201に出力された起動パルス信号のパターンを抽出する。比較器183は、パターン抽出部182にて抽出されたパターンとパターン記憶部181に記憶されたパターンとを比較し、両者が一致したか否かを表す結果信号を出力する。判定信号生成部184は、比較器183からの結果信号、および特定部位から供給されるモード切替指令に従って許可信号ENを生成する。
<<判定信号生成処理>>
ここで、判定信号生成部184が実行する処理の詳細を、図4に示すフローチャートに沿って説明する。なお、本処理は、論理回路の組合せによって実現してもよいし、CPUが実行する処理(ソフトウェア)として実現してもよい。なお、本処理は、判断回路18が給電を受けると始動する。
まずS110では、判定信号生成部184は、許可信号ENをオンに設定する。これにより、DC/DCコンバータ17は、通常部位および特定部位の両方を給電対象とする通常モードでの給電を行う。その結果、ECU10は、通常モードでの稼働を開始する。
続くS120では、判定信号生成部184は、通常モードからスリープモードへの遷移を指示するモード切替指令を受信したか否かを判断する。受信していなければ、同ステップを繰り返すことで待機し、受信すると、S130に進む。
S130では、判定信号生成部184は、許可信号ENをオフに設定する。これにより、DC/DCコンバータ17は、通常部位への給電を停止し、特定部位のみを給電対象とするスリープモードでの給電を行う。その結果、ECU10の動作モードは、通常モードからスリープモードに遷移する。
続くS140では、判定信号生成部184は、スリープモードから通常モードへの遷移を指示するモード切替指令を受信したか否かを判断する。受信していなければS150に移行し、比較器183から自ECU10宛の起動パルス信号を受信したことを示す結果信号を受信したか否かを判断し、これも受信していなければ、S140に戻る。
先のS140にてスリープモードから通常モードへの遷移を指示するモード切替指令を受信するか、或いはS150にて自ECU10宛の起動パルス信号を受信したことを示す結果信号を受信したと判断した場合は、S110に戻る。
つまり、ECU10では、電力供給路201を介して給電が開始されると、通常モードでの動作を開始する。通常モードのときに、スリープモードへの遷移を指示するモード切替指令を受信すると、動作モードはスリープモードに遷移する。スリープモードのときに、通常モードへの遷移を指示するモード切替指令を受信するか、自ノード10宛の起動パルス信号を受信すると、動作モードは通常モードに復帰する。
<管理ECU>
管理ECU20は、各ECU10に対する電力系統ごとの給電制御、および個々のECU10の動作モードの切り替えに関する制御を実行する装置であり、図1に示すように、電源リレー21および制御マイコン23を備える。電源リレー21は、制御マイコン23からの制御に従って、各電力供給路201への給電を個別に切り替えるリレー装置である。電源リレー21は、電力供給路201a,201b,201cのそれぞれに介在する複数のスイッチ22を備える。これらスイッチ22の開閉は個別に制御できるように構成されている。これにより、各ECU10の電源を、電力系統ごとに一括してオン/オフすることができる。スイッチ22としては、例えば、電磁作用で機械式の接点を開閉する機械式リレーや、機械式な接点と同様の機能を半導体によって実現する半導体リレー等を用いることができる。
電源リレー21の各スイッチ22の開閉は、制御マイコン23が制御する。制御マイコン23によってあるスイッチ22がオンからオフに切り替わると、そのスイッチ22に対応づけられた電力系統に属する全てのECU10は、給電が停止されることによって、その全機能が停止する。また、制御マイコン23によってあるスイッチ22がオフからオンに切り替わると、そのスイッチ22に対応づけられた電力系統に属する全てのECU10は、給電が開始されることによって通常モードで起動する。
また、給電中である電力系統のスイッチ22が、制御マイコン23によって、所定の起動パターンに従ってオン/オフされると、その電力系統に属する全てのECU10に、電力供給路を介して起動パルス信号が送信される。これにより、スリープモードにあり、かつ自ECU10宛の起動パルス信号を受信したECU10は、通常モードに遷移する。
更に、制御マイコン23は、給電中である電力系統に属し、かつスリープモードにあるECU10を、ウェイクアップ信号によって一斉に通常モードに遷移させることができ、また、通常モードにあるECU10を、スリープ信号によって個別にスリープモードに遷移させることができる。
制御マイコン23は、CPU,ROM,RAM,IOポート、通信コントローラ等を備える周知のマイクロコンピュータを中心に構成されている。制御マイコン23は、格納されているプログラムやデータに従って、各電力系統の電源のオン/オフを切り替えたり、給電中である電力系統に属するECU10の動作モードを、ウェイクアップ信号やスリープ信号、或いは起動パルス信号を用いて遷移させたりする処理を実行する。この処理の詳細な説明については後述する。
また、制御マイコン23には、車両の状況に基づくシーンを特定するための条件を定義する、シーン特定用の定義情報が記憶されている。シーン特定用の定義情報において定義される車両のシーンの一例として、次のようなものが挙げられる。車内に乗員がいる(又は、いない)シーン。助手席に乗員がいる(又は、いない)シーン。後部座席に乗員がいる(又は、いない)シーン。車両の速度が所定の上限値以上であるシーン。シフトポジションがリバース以外になっているシーン。シフトポジションがパーキングであり、かつ車両の速度が0であるシーン。シフトポジションがドライブになっているシーン。シフトポジションがドライブであり、かつ車両の速度が所定の下限値以下であるシーン。エンジンスイッチがオンであり、かつ前照灯のロービームがオフになっているシーン。周辺温度が所定の下限値以上(又は、所定の上限値以下)であるシーン。
また、制御マイコン23には、車両のシーン別における各ECU10に対する電力供給およびスリープモードの制御内容を定義する、制御決定用の定義情報が記憶されている。シーン別の制御内容の要点は、次のとおりである。ある系統に属する全てのECU10が、あるシーンにおいて全く使われる可能性がなく、即座に通常モードに復帰できるように備える必要もない場合は、その系統のスイッチ22をオフにする制御内容とする。ただし、電源をオフにされたECU10は、電源が再投入されてから通常の動作状態に復帰するまでに、ある程度の時間がかかる。そこで、状況によっては即座に通常モードに復帰する必要のあるECU10が一つでも存在する系統については、スイッチ22をオフにせず、通信バス100を介してスリープ信号を送信することによって、動作させる必要のない全てのECU10をスリープモードに遷移させる制御内容とする。
シーン別の制御内容の一例として、次のようなものが挙げられる。例えば、車内に乗員がいないシーンにおいては、サンルーフ、パワーシート、パワーウィドウ、オーディオ、エアコン等といった機器を制御するECU10の電源をオフにする。これに対し、車両に乗員がいるシーンでは、乗員がいないときに電源をオフにした各ECU10の電源をオンにして、更に、それらのECU10を通常モード又はスリープモードにする。例えば、サンルーフ、パワーシート、パワーウィドウ等の機器を制御するECU10については、電源オンの後にスリープモードに切り替え、各機器に対する操作が入力されるまではスリープ状態にしておく。なお、どのようなシーンで、どのような制御内容を採用するかは設計事項であり、上述したシーンやシーン別の制御内容に限らず、様々な内容のシーンや制御内容を適用できる。
<<管理ECUメイン処理>>
管理ECU20の制御マイコン23が実行するメイン処理の手順について、図5に示すフローチャートに沿って説明する。
制御マイコン23は、S210にて、ECU10や各種車載機器、センサ、スイッチ等から取得したデータに基づいて、現在の車両の状況に該当するシーンを特定する。ここでは、制御マイコン23は、ECU10や各種車載機器、センサ、スイッチ等からの出力データを、通信バス100を介して取得する。また、管理ECU20と1対1のじか線接続で直接接続された車載機器やセンサ(図示なし)、或いは、管理ECU20に組込まれたセンサ(図示なし)からの出力データを取得する構成であってもよい。そして、制御マイコン23は、取得した出力データとシーン特定用の定義情報とに基づいて、車両の現在の状況に該当するシーンを特定する。
続くS220では、制御マイコン23は、S210にて特定されたシーンが、前回特定されたシーンから変化しているか否かを判断する。シーンが変化していなければ、S210に戻り、シーンが変化していればS230に進む。
S230では、制御マイコン23は、制御決定用の定義情報に基づいて、特定したシーンに対応する、各ECU10に対する制御内容を決定する。ここでは、特定したシーンに応じて、電力系統ごとの給電の要否、要給電の電力系統に属するECU10の動作モードを決定する。
続くS240では、制御マイコン23は、S230での決定に従って、電源リレー21を構成する各スイッチ22のオン/オフ設定を切り替える。スイッチ22がオフからオンに切り替えられた系統に属するECUは、起動時における初期化処理を実行後、通常モードでの稼働を開始する。
続くS250では、制御マイコン23は、通信バス100を介してウェイクアップ信号を送信し、ECU10の起動に必要な時間だけ待機した後、S230にてスリープモードにすべきものとして決定されたECU10である動作不要ECUに対してスリープ信号を送信する。
続くS260では、制御マイコン23は、S230にて、通常モードにすべきものとして決定されたECU10である対象ECUが、通常モードで稼働しているか否かを確認するウェイクアップ確認処理を実行して、本処理を終了する。
<<ウェイクアップ確認処理>>
先のS260で実行するウェイクアップ確認処理の詳細を図6に示すフローチャートに沿って説明する。
S310では、制御マイコン23は、通信バス100を介して各対象ECUに対して、起動確認信号を送信する。なお、ECU10は、通常モードでの稼働中に、起動確認信号を受信すると応答信号を返送するように構成されている。
続くS320では、制御マイコン23は、全ての対象ECUから応答を受けたか否かを判断する。全ての対象ECUから応答を受けている場合はそのまま本処理を終了し、応答のないECUである不応答ECUが存在する場合は、S330に移行する。なお、対象ECUから応答を受けられない原因としては、例えば、対象ECUのトランシーバの故障、通信バス100の断線、管理ECU20の制御マイコン23が有するトランシーバの故障等が考えられる。
S330では、不応答ECUのそれぞれについて、その不応答ECUが属する電力系統に対応するスイッチ22を用いて、不応答ECUを宛先とする起動パルス信号を送信する。
続くS340では、通信バス100を利用する通信系に何等かの異常が発生したことを示す警告表示をする指令を、所定の警告表示器40に対して出力して本処理を終了する。
<効果>
以上説明したように、車載ネットワークシステム1では、通常モードで動作させるべき対象ECUが、通信バス100経由では、通常モードに遷移しているか否かを確認できない場合、電力供給経路201経由で起動パルス信号を送信することによって、動作モードを強制的に通常モードに遷移させている。このように、通信系に異常がある場合でも、対象ECUを通常モードで稼働させることができるため、車両の制御に必要な最低限の機能の実現を確保することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であり、管理ECU20の制御マイコン23が実行するウェイクアップ確認処理の内容が異なるだけであるため、共通する構成については説明を省略し、相違点このウェイクアップ確認処理について説明する。
<<ウェイクアップ確認処理>>
図7に示すように、制御マイコン23は、まずS410にて、所定の確認期間の間、通信バス100に流れるデータの送受信IDを監視する。なお、データに付与される送受信IDと、そのデータの送信元となるECU10とは1対1の対応関係にあり、送受信IDから、送信元のECU10を特定できるものとする。
S420では、全ての対象ECUについて、その対象ECUを送信元とする送受信IDが確認されたか否かを判断する。つまり対象ECUを送信元とする送受信IDが確認されれば、その対象ECUは正しく通常モードに遷移していると判断することができる。
全ての対象ECUについて、送受信IDが確認されたのであれば、そのまま本処理を終了し、未確認の送受信IDがある場合にはS430に進む。
S430では、未確認の送受信IDの送信元となる対象ECUが属する系統のスイッチ22を用いて、その対象ECUに対して起動パルス信号を送信する。
続くS440では、通信バス100を利用する通信系に何等かの異常が発生したことを示す警告表示をする指令を、所定の警告表示器40に対して出力して本処理を終了する。
<効果>
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(1)上記実施形態では、管理ECU20として、電源リレー21と制御マイコン23とが一つの制御ユニットとして構成されているが、これに限らず、電源リレー21と制御マイコン23とが別個の装置として構成されていてもよい。
(2)上記実施形態では、ボデー系ECU、制御系ECU、情報系ECUといったECUの分類ごとに異なる電力系統(電力供給路201)で給電を行うように構成されているが、各電力系統に接続するECU10のグループ分けはこれに限るものではなく、消費電力を効果的に低減できるように適宜グループ分けすればよい。
(3)上記実施形態では、判定信号生成部19を判断回路18に設けているが、これをDC−DCコンバータ17と一体に設けてもよい。この場合、DC−DCコンバータ17には、許可信号ENの代わりに比較器183の出力とモード切替信号を入力するように構成すればよい。
(4)本発明の各構成要素は概念的なものであり、上記実施形態に限定されない。例えば、一つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分散させたり、複数の構成要素が有する機能を一つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。
1…車載ネットワークシステム 10(10a〜10c)…電子制御装置(ECU) 11…制御部 12…トランシーバ 13…電源部 14…ツェナーダイオード 15…ダイオード 16…コンデンサ 17…DC/DCコンバータ 18…判断回路 20…管理ECU 21…電源リレー 22…スイッチ 23…制御マイコン 30…電源 40…警告表示器 100…通信バス 181…パターン記憶部 182…パターン抽出部 183…比較器 184…判定信号生成部 200,201(201a〜201c)…電力供給路

Claims (5)

  1. 車載ネットワークの通信路(100)に接続され、機能を制限しない動作モードである通常モードと、機能を制限して低消費電力状態にする動作モードであるスリープモードとを選択的に実行する複数の電子制御装置(10)と、前記通信路に接続された管理装置(20)とを備える車載ネットワークシステムであって、
    前記管理装置は、
    前記電子制御装置に電力を供給する電力供給路(201)に介在し、1又は複数の前記電子制御装置で構成される電力系統ごとに、前記電力供給路のオン/オフを切り替える電源リレー手段(21)と、
    前記電子制御装置の動作モードを前記スリープモードから前記通常モードに遷移させる必要がある場合に、その旨を指令するウェイクアップ信号を、前記通信路を介して前記電子制御装置に送信するウェイクアップ指令手段(23,S250)と
    前記ウェイクアップ信号によって前記電子制御装置の動作モードが通常モードに遷移したか否かを、前記通信路を利用して確認する確認手段(23,S310〜S320,S410〜S420)と、
    前記確認手段により前記通常モードへの遷移を確認できない前記電子制御装置である未確認装置が存在する場合、該未確認装置が属する前記電力系統を特定し、該特定した電力系統の電力供給路を、前記電源リレー手段を用いて、予め設定された起動パターンに従ってオン/オフすることにより、該電力供給路に起動パルス信号を出力するパルス信号出力制御手段(23,S330,S340)と、
    を備え、
    前記電子制御装置は、
    前記電力供給路からの給電を受けて動作し、前記動作モードが通常モードである場合、当該電子制御装置の各部に電力を供給し、前記動作モードがスリープモードである場合、前記動作モードを遷移させる動作に必要な部位を少なくとも含む特定部位に電力を供給する電力供給手段(17)と、
    前記電力供給路から前記起動パルス信号を抽出した場合に、前記動作モードを通常モードに切り替える強制ウェイクアップ手段(18)と、
    を備えることを特徴とする車載ネットワークシステム。
  2. 前記確認手段(23,S310〜S320)は、前記ウェイクアップ信号によるウェイクアップの対象となった前記電子制御装置との通信により、前記異常の有無を検出することを特徴とする請求項1に記載の車載ネットワークシステム。
  3. 前記確認手段(23,S410〜S420)は、前記ウェイクアップ信号によるウェイクアップの対象となった前記電子制御装置を送信元とする通信データを監視することを特徴とする請求項1に記載の車載ネットワークシステム。
  4. 前記電力供給手段は、前記パルス信号のオフ期間中の給電を維持する電力蓄積手段(16)を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車載ネットワークシステム。
  5. 車両の状況に関する情報を取得し、取得した情報に応じたシーンを特定するシーン特定手段(23,S210)と、
    前記複数の電子制御装置のうち、前記シーン特定手段により特定されたシーンに応じて前記電力系統の電力供給路を、前記電源リレー手段を用いてオン/オフする電力供給制御手段(23,S230)と、
    を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車載ネットワークシステム。
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