以下、図面に基づいて実施例を説明する。
図1は、第1の実施例のリモート制御システムの構成を示す図である。本実施例のリモート制御システムは、少なくとも1台の端末装置と複数の電気機器を含む。
端末装置1は、無線通信機能を有しており、インターネット網から各種情報の送受信を行うことができる。更に、電気機器3のリモート制御を行う機能を有しており、ユーザは、端末装置1を用いて、照明機器3a、エアコン3b、映像表示装置3c、ディスク再生装置3dなどの電気機器3を、後記する無線ルータ4を介してリモート制御することができ、或いは、無線ルータ4を介さずに直接リモート制御することができる。なお、リモート制御する電気機器として照明機器、エアコン等を例としたが、少なくとも一部の制御に電気を利用する機器であれば何でも良く、ガスストーブやガスコンロのようなガス機器、電気錠、自動車等でも良い。
リモートコントローラ(以降、「リモコン」)2は、各電気機器3の専用の制御装置であり、赤外線などにより対応する電気機器のリモート制御を行うことができる。リモコン2aは照明機器3a専用のリモコン、リモコン2bはエアコン3b専用のリモコン、リモコン2cは映像表示装置3c専用のリモコン、リモコン2dはディスク再生装置3d専用のリモコンである。
照明機器3aは、端末装置1やリモコン2aからオン/オフや明るさ設定ができる。エアコン3bは、端末装置1やリモコン2bからオン/オフ、モード設定や温度設定ができる。映像表示装置3cは、端末装置1やリモコン2cからオン/オフ、チャンネル設定や音量設定ができる。なお、映像表示装置3cは映像コンテンツを受信して表示する装置であり、例えば、放送局から無線あるいは有線でテレビジョン信号を受信して、当該テレビジョン信号に基づく映像コンテンツを表示することができる。また、ユーザ等によって指定されたURL(Uniform Resource Locator)のインターネットコンテンツなど、無線ルータ4を介してネットワーク5から受信した映像コンテンツを表示することもできる。ディスク再生装置3dは、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu−ray Disc(登録商標))等から音声や映像を再生し、例えば映像表示装置3cに出力でき、或いは端末装置1やリモコン2dから再生、停止、選曲等を行うことができる。
無線ルータ4は、Wi−Fi(Wireless Fidelity)などの無線LAN(Local Area Network)機能を備え、通信回線を経由してネットワーク5に接続できる。端末装置1や映像表示装置3cは、無線ルータ4に接続することによりインターネット網から映像コンテンツや各種情報を入手し、表示することができる。
図2は、図1の端末装置1のハードウェア構成図である。
端末装置1は、携帯電話やスマートホン、タブレット端末等であっても良いし、PDA(Personal Digital Assistants)やノート型PC(Personal Computer)であっても良い。通信機能を備えた音楽プレーヤやデジタルカメラ、携帯型ゲーム機等、またはその他の携帯用デジタル機器であっても良い。
端末装置1の各部の制御は、CPU(Central Processing Unit)201が行う。CPU201は、様々な制御回路や、ASIC(Application Specific IC)等の専用回路でもよく、所定のプログラムに従って端末装置1全体を制御する。
メモリ202は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュROMなどにより構成され、端末装置1を制御するためのプログラム、各種設定値などを格納する。
GPS(Global Positioning System)受信デバイス203は、アンテナ、復号回路等を備え、衛星から電波を受信して端末装置1の地球上の位置情報を検出することができる全地球測位システムの受信デバイスである。
なお、基地局からGPS衛星の補正信号を受信し、GPS情報を補正するDGPS(Differential GPS)により、位置精度を高めることができる。また、地球同期軌道衛星から補正信号を受信し、GPS情報を補完および補強する準天頂衛星システムQZSS(Quasi−Zenith Satellite System)により、位置精度を更に高めることができる。
また、屋内GPS送信機からGPS衛星と互換性のある信号を受信し、位置情報を取得するIMES(Indoor MEssaging system)により、屋内外においてシームレスな測位が可能である。
地磁気センサ204、加速度センサ205、ジャイロセンサ206は端末装置1の筺体の姿勢や動きを検出するためのセンサ群であり、これらのセンサ群により、端末装置1の位置、方位、向き、傾き、動き等の各種情報を検出することができる。
気圧センサ214は、端末装置1の周辺の気圧を検出するためのセンサであり、このセンサにより端末装置1の高さ情報等を検出することが可能となる。その他のセンサを更に備えていても良い。
操作デバイス207は、例えばタッチパッドであり、ユーザによる操作を受け付け、当該操作に基づく指示をCPU201に伝える。
表示デバイス208は、例えば液晶パネルであり、各種情報を表示する。液晶パネルとタッチパッドを組み合わせて一体化したものは一般にタッチパネルと呼ばれ、本実施例でもタッチパネルを使用した例を記載している。
映像入力デバイス209は、例えばカメラであり、レンズから入力した光を電気信号に変換することにより周囲や対象物の画像データを入力することができる。
音声出力デバイス210は、例えばアンプとスピーカであり、各種音声を出力することができる。
音声入力デバイス211は、例えばマイクロフォンであり、ユーザの声などを音声データに変換して入力することができる。
近距離通信デバイス212は、例えばNFC(Near Field Communication)のような近距離無線通信を行い、当該の無線通信規格に対応した対象物に近付けるだけで各種データの入出力を行うことができる。
LAN通信デバイス213は、例えばWi−Fiなどを使用して、無線ルータ4等を介してインターネット網から各種情報を入手することができる。また、無線ルータ4等を介して電気機器3に制御コマンド、ステータス等を送受信することにより、電気機器3をリモート制御することができる。また、例えばWi−Fi Direct、Bluetooth(登録商標)などを使用して、無線ルータ4等を介さずに電気機器3と直接制御コマンド、ステータス等を送受信しても良い。更に、LAN通信デバイス213は、各地の無線ルータとの接続状況により、位置情報を検出することもできる。
なお、近距離通信デバイス212、LAN通信デバイス213は、それぞれアンテナや符号回路、復号回路等を備えるものとする。
図3は、第1の実施例の端末装置1の機能ブロック図である。端末装置1の各機能ブロックは、例えば、図2に示す端末装置1が備えるCPU201により制御されて動作する。
制御部2701は、アイコン抽出部2722、アプリ起動部2724、方位演算部2725、方位比較部2726、傾き演算部2727、傾き比較部2728を備え、ユーザインタフェース部2708からの指示に基づき、記憶部2702、位置情報取得部2703、高さ情報取得部2709、筺体方位検出部2705、筺体傾き検出部2710、近距離無線通信部2712、LAN通信部2713、等を制御して、リモコン使用前の電気機器3の登録、リモコン使用時の電気機器3の選択、及びリモコン制御を行う。
ユーザインタフェース部2708は、例えば、図2に示す表示デバイス208、音声出力デバイス210、等によりユーザに各種情報を示し、操作デバイス207、映像入力デバイス209、音声入力デバイス211、等からのユーザの指示を制御部2701に伝える。
位置情報取得部2703は、例えば、図2に示すGPS受信デバイス203、加速度センサ205、LAN通信デバイス213、等により位置情報を取得する。高さ情報取得部2709は、例えば、図2に示す気圧センサ214、加速度センサ205、等により高さ情報を取得する。筺体方位検出部2705は、例えば、図2に示す地磁気センサ204、ジャイロセンサ206、等により筺体の方位を検出する。筺体傾き検出部2710は、例えば、図2に示すジャイロセンサ206、加速度センサ205、等により筺体の傾きを検出する。なお、その他のセンサを使用し、或いは併用して位置情報、高さ情報、方位、傾きを検出しても良い。
例えば気圧センサ214、加速度センサ205等により高さ情報を取得する場合は周辺環境の影響を受けるため、例えば海面を基準とした標高値を精度良く求めることは難しい。しかし、本実施例において標高値は必要でなく、端末装置1と電気機器3との間の相対的な高さの違い、或いは、部屋の床面や後記する充電台を基準とした相対的な高さの違いを検出できれば良い。また、後記するように、気圧をはじめとした周辺環境が変化する前と後で取得された二つの高さ情報については、いずれかの高さ情報を補正することにより、周辺環境の変化の影響を受けることなく相対的な高さの違いを検出することができる。したがって、本実施例における高さ情報取得部2709は、必要とする高さ情報を検出することができる。なお、例えばエアコンの室内機のような電気機器は、床面に対する高さが2m程度である場合が多いので、高さ情報のデフォルト値として所定の値を電気機器3が有し、端末装置1に供給するようにしても良い。
近距離無線通信部2712は、電気機器3等の近距離無線通信部に近付けることで近距離無線通信を開始し、電気機器3と各種データの入出力を行うことができる。あるいは、NFCタグ等に近付けることで近距離無線通信を開始し、NFCタグから各種データの入力を行うことができる。
リモコン使用前に、制御部2701は、電気機器3をリモート制御するために必要な情報を取得し、記憶部2702に登録する。まず、近距離無線通信部2712を介して電気機器3の種類、型名、製造番号等を表す識別情報やアイコン(表示用画像)、リモコンアプリのURL等を取得し、記憶部2702の識別情報リスト2734、アイコンリスト2732に記憶する。同時に、位置情報取得部2703により電気機器3の位置情報を取得し、記憶部2702の位置情報リスト2731に記憶する。更に、高さ情報取得部2709により電気機器3の高さ情報を取得し、記憶部2702の高さ情報リスト2735に記憶する。また、LAN通信部2713を介してネットワーク5から前記URLに従ってリモコンアプリを取得し、記憶部2702のアプリリスト2733に記憶する。
なお、リモコンアプリは電気機器3をリモート制御するためのアプリケーションソフトウェアである。また、記憶部2702のリストには複数の電気機器3を登録することができ、各々の識別情報に関連付けて位置情報、高さ情報、アイコン、リモコンアプリ等を登録するものとする。
即ち、リモコン使用前に電気機器3をリモート制御するために必要な情報を登録する場合には、前記識別情報、アイコン、リモコンアプリのURL等を、近距離無線通信(NFC)を用いて取得する。電気機器3が端末装置1に対して近距離無線通信の困難な位置にある場合には、後記するような位置に置かれたNFCタグから取得する。これにより、LAN(Wi−Fi)を用いてユーザが各種情報を検索して取得する場合と比較して、各種情報の取得を容易にしている。また、リモコンアプリを登録する際にも近距離無線通信を用いて直接取得する方法はあるが、ここではLANを用いることにより、大容量になり易いリモコンアプリの登録を容易にしている。
リモコン使用時に、制御部2701は、記憶部2702に登録した電気機器3の中から、リモート制御する電気機器3を選択する。まず、位置情報取得部2703により端末装置1の位置情報を取得し、方位演算部2725により位置情報リスト2731の中の全ての電気機器3の位置情報と比較し、方位(端末装置1から電気機器3への方位角)を算出する。同時に、高さ情報取得部2709により高さ情報を取得し、傾き演算部2727により高さ情報リスト335の中の全ての電気機器3の位置情報と比較し、傾き(端末装置1から電気機器3への仰角)を算出する。
次に、筺体方位検出部2705により、端末装置1の筺体の方位を検出し、方位比較部2726により、端末装置1から各々の電気機器3に向かう各々の方位と比較する。同時に、筺体傾き検出部2710により、端末装置1の筺体の傾きを検出し、傾き比較部2728により、端末装置1から各々の電気機器3に向かう各々の傾きと比較する。
次に、前記比較結果に基づき、アイコン抽出部2722により、筺体の方位と傾きに一番近い方位と傾きの方向に位置する電気機器3のアイコンを、アイコンリスト2732から抽出し、ユーザインタフェース部2708に表示する。
そして、ユーザインタフェース部2708に表示されたアイコンが、所望の電気機器3のアイコンであれば、ユーザは当該アイコンを選択し、アプリ起動部2724は、アプリリスト2733の中から当該アイコンに対応するリモコンアプリを起動する。ユーザインタフェース部2708に表示されたアイコンが、所望の電気機器3のアイコンでなければ、所望の電気機器3のアイコンが表示されるように、ユーザは端末装置1の筺体の方位や傾きを変える。
このようにして、ユーザは端末装置1を用いて所望の電気機器3をリモート制御することができる。
図4は、第1の実施例の端末装置1による電気機器3の登録処理を示すフローチャートである。電気機器3のリモート制御を行う前に、当該電気機器3の登録を行う必要がある。なお、本実施例ではリモコンアプリを呼び出すためのアプリケーションソフトウェアを、リモコンアプリそのものと区別するためにランチャーアプリと呼ぶ。本実施例では、ランチャーアプリを介してリモコンアプリの登録、呼び出しを行うものとする。
本実施例では、ユーザが端末装置1を電気機器3に近付けるだけで登録処理を行うことができる。
ステップS301において、端末装置1は近距離通信部2712により近距離無線通信の通信圏内に電気機器3が存在するか否かを確認する。通信圏内に電気機器3が存在する場合はランチャーアプリを起動し、電気機器3のリモート制御に必要な各種情報を入手し、当該電気機器3を端末装置1に登録する。
まず、ステップS302において、電気機器3の識別情報を確認する。
次に、ステップS304において、位置情報取得部2703、高さ情報取得部2709により端末装置1の現在の位置情報と高さ情報を取得する。この時、当該電気機器3は端末装置1と同様の位置にあるため、取得した位置情報と高さ情報は当該電気機器3の位置情報と高さ情報となる。
次に、ステップS305において、端末装置1は当該電気機器3のリモコンアプリを取得する。リモコンアプリは当該電気機器3から直接取得する他、当該電気機器3が示すURL(Uniform Resource Locator)に従い、無線ルータ4、ネットワーク5を介して、インターネット網から取得しても良い。更に、製品情報等を取得しても良い。
次に、ステップS306において、端末装置1は取得した当該電気機器3の識別情報、リモコンアプリ、位置情報、高さ情報、製品情報等を記憶部2702のリストに登録して処理を終了する。
なお、電気機器3が高所に設置されている場合、端末装置1を当該電気機器3に近付けることは困難であるため、電気機器3の代わりにNFCタグに近付けて電気機器3を登録してもよい。例えば、各種情報を記録したNFCタグシールを電気機器3の取扱説明書やリモコン2に貼り付けておき、当該電気機器3の直下で端末装置1をNFCタグに近付けて登録することが考えられる。NFCタグの場合は、端末装置1の高さ情報に1m加算して電気機器3の高さ情報を登録するようにしてもよい。
また、端末装置1の近距離無線通信の通信圏内に電気機器3が存在する場合に、近距離通信デバイス212を用いて、リモコンアプリの起動まで行っても良い。
図5は、第1の実施例の端末装置1による電気機器3の登録処理の別の例を示すフローチャートであり、図4の登録処理にリモコンアプリの起動処理を加えたものである。
ステップS401〜ステップS402については、図4のステップS301〜ステップS302と同様の処理であり、近距離無線通信の通信圏内に電気機器3が存在する場合は電気機器3の識別情報を確認する。
ステップS403において、端末装置1は、当該電気機器3が記憶部2702に格納されたリストに登録済か否かを確認する。リストに当該電気機器3の識別情報が存在すれば登録済であり、存在しなければ未登録である。当該電気機器3がリストに登録済の場合はステップS408に進み、登録済でない場合はステップS404に進む。
ステップS404〜ステップS406については、図4のステップS304〜ステップS306と同様の処理であり、現在の位置情報、高さ情報、リモコンアプリを取得し、当該電気機器3の識別情報、リモコンアプリ、位置情報、高さ情報、製品情報等をリストに登録する。
次に、ステップS408において、端末装置1は当該リモコンアプリを起動し、ステップS409において、ユーザは電気機器3のリモコン操作を行うことができる。リモコン操作が終了したら処理を終了する。
また、電気機器3がリストに登録済みの場合、位置情報や高さ情報が最新か否か(位置が移動されていないか否か)を確認し、位置が移動された場合は位置情報や高さ情報を再登録しても良い。
図6は、第1の実施例の端末装置1による電気機器3の登録処理のさらに別の例を示すフローチャートであり、図4の登録処理に位置情報と高さ情報が最新か否かの確認処理を加えたものである。
ステップS501〜ステップS504については、図4のステップS301〜ステップS304と同様の処理であり、近距離無線通信の通信圏内に電気機器3が存在する場合は識別情報を確認し、位置情報と高さ情報を取得する。
次に、ステップS503において、端末装置1は、当該電気機器3が記憶部2702に格納されたリストに登録済か否かを確認する。当該電気機器3がリストに登録済の場合はステップS507に進み、登録済でない場合はステップS505に進む。
ステップS505〜ステップS506については、図4のステップS305〜ステップS306と同様の処理であり、当該電気機器3のリモコンアプリを取得し、当該電気機器3の識別情報、リモコンアプリ、位置情報、高さ情報、製品情報等をリストに登録する。
ステップS507において、端末装置1は、当該電気機器3の登録済みの位置情報、高さ情報とステップS504にて取得した位置情報、高さ情報が一致するか否かを確認し、一致しない場合はステップS506に進み、ステップS504にて取得した最新の位置情報と高さ情報をリストに登録し直す。
図7は、第1の実施例の端末装置1による電気機器3の選択処理を示すフローチャートである。このフローチャートは、ランチャーアプリにより所望のリモコンアプリを選択する処理を示している。
ステップS601において、端末装置1は、リモコンランチャー起動ボタンがユーザにより押されるのを待つ。リモコンランチャー起動ボタンは例えば端末装置1のホームボタンのような物理的なスイッチを割り当てても良いし、タッチパネル上のアイコンを割り当てても良い。
図8A及び図8Bは、端末装置1のタッチパネルの表示例である。図8Aは端末装置1のホーム画面の例であり、タッチパネル上に表示された各種アプリのアイコンの中に“リモコン”ランチャーアイコンが表示されている。ユーザがこのアイコンに触れることは、リモコンランチャー起動ボタンを押すことと同等である。なお、端末装置1が自宅内でのみ、図8Aのように“リモコン”ランチャーアイコンを表示し、自宅外では図8Bのように“リモコン”ランチャーアイコンを表示しないようにしても良い。こうすれば、ユーザが自宅外で誤って“リモコン”ランチャーアイコンに触れてリモコンのランチャーアプリを起動させることがない。あるいは、自宅外でも図8Aのように“リモコン”ランチャーアイコンを表示し、自宅外から電気機器3をリモート制御できるようにしても良い。端末装置1が自宅内か自宅外かは、例えば端末装置1が無線ルータ4の通信圏内にあるか否かで確認できる。あるいは、GPS等でも確認できる。
リモコンランチャー起動ボタンが押されたら、制御部2701はランチャーアプリを起動し、リモコンアプリを選択して起動する。
まず、ステップS602に進み、制御部2701は位置情報取得部2703、高さ情報取得部2709により端末装置1の位置情報と高さ情報を取得する。取得した位置情報と高さ情報はリモコン起動ボタンが押されたタイミングでの端末装置1の現在位置と高さを示している。
次に、ステップS604において、端末装置1から登録された全ての電気機器3への方位と傾きを算出する。端末装置1から電気機器3への方位と傾きは、位置情報リスト2731及び高さ情報リスト2735に登録された電気機器3の位置情報および高さ情報と、位置情報取得部2703及び高さ情報取得部2709で取得された端末装置1の現在の位置情報および高さ情報により求められる。
例えば、緯度35.6586580、経度139.745433に映像表示装置3c1が設置され、緯度35.6586580、経度139.745423にエアコン3b1が設置されているとする。端末装置1が緯度35.6586570、経度139.745433にある時、映像表示装置3c1とエアコン3b1の緯度が等しく、端末装置1と映像表示装置3c1の経度が等しいため、端末装置1から映像表示装置3c1への方位は北(方位角0°)、端末装置1からエアコン3b1への方位は北西(方位角315°)となる。また、端末装置1と映像表示装置3c1との距離は約1m、映像表示装置3c1とエアコン3b1との距離は約1m、端末装置1とエアコン3b1との距離は約1.4mである。
例えば映像表示装置3c1が設置されている高さで端末装置1を保持し、エアコン3b1はそこから更に2.5m上に設置されているとすると、端末装置1から映像表示装置3c1への傾きは水平(仰角0°)、端末装置1からエアコン3b1への傾きは斜め上(仰角60°)となる。
次に、ステップS605において、筺体方位検出部2705、筺体傾き検出部2710により、端末装置1の筺体の方位と傾きを検出する。この時、端末装置1をリモコン操作したい電気機器3に向ける。
図9A及び図9Bは、端末装置1の筺体の方位と方位角、傾きと仰角を示す概念図である。図9Aは、端末装置1の筺体の方位と方位角を示す概念図であり、方位と方位角の関係は、北を0°とした時、北東が45°、東が90°、南東が135°、南が180°、南西が225°、西が270°、北西が315°となる。
そして、ステップS607において、制御部2701はステップS604で算出した方位と傾きが端末装置1の筺体の方位と傾きに一番近い電気機器3のアイコンをユーザインタフェース部2708に表示する。あるいは、一番近いだけでなく、方位の差が所定の範囲内(例えば方位角±10°)の時や、傾きの差が所定の範囲内(例えば仰角±10°)の時にのみアイコンを表示しても良い。あるいは、近い方位と傾きの電気機器3をいくつか表示しても良い。
例えば、図9Aの45°の矢印の先に電気機器3が存在する場合は、端末装置1から電気機器3への方位は北東(方位角45°)になり、端末装置1の筺体の方位が北東(方位角45°)付近の時、電気機器3への方位(方位角)が一致する。
図9Bは、端末装置1の筺体の傾きと仰角を示す概念図であり、傾き(仰角)は、水平を0°とした時、垂直(真上)が90°、垂直(真下)が−90°となる。例えば、図9Bの斜め上30°の矢印の先に電気機器3が存在する場合は、端末装置1から電気機器3への傾き(仰角)は30°になり、端末装置1の筺体の傾き(仰角)が30°付近の時、電気機器3への傾き(仰角)と筺体の傾きが一致する。
なお、例えば端末装置1から電気機器3への方位(方位角)をa、端末装置1から電気機器3への傾き(仰角)をc、端末装置1の筺体の方位(方位角)をb、筺体の傾き(仰角)をdとした時にX=(a−b)2+(c−d)2を算出し、Xが一番小さい電気機器3を求めることで、端末装置1の筺体の方位と傾きに一番近い電気機器3を特定できる。この時、方位の差分あるいは傾きの差分に重みを付け、方位と傾きのどちらかを優先してもよい。
図10A乃至図10Dは、端末装置1のタッチパネルの表示例である。
図10Aは、端末装置1を照明機器3a1に向けた場合のタッチパネルの表示例である。タッチパネルには照明機器のアイコンが表示されており、端末装置1が向いている方位と傾きの方向に照明機器3a1が存在することを示している。
図10Bは、端末装置1をエアコン3b1に向けた場合のタッチパネルの表示例である。タッチパネルにはエアコンのアイコンが表示されており、端末装置1が向いている方位と傾きの方向にエアコン3b1が存在することを示している。
図10Cは、端末装置1を映像表示装置3c1に向けた場合のタッチパネルの表示例である。タッチパネルには映像表示装置のアイコンが表示されており、端末装置1が向いている方位と傾きの方向に映像表示装置3c1が存在することを示している。
図10Dは、端末装置1をディスク再生装置3d1に向けた場合のタッチパネルの表示例である。タッチパネルにはディスク再生装置のアイコンが表示されており、端末装置1が向いている方位と傾きの方向にディスク再生装置3d1が存在することを示している。
なお、前記アイコンの左右上下に方位や傾きが2番目に近い電気機器3のアイコンを更に表示しても良い。こうすることで、所望の電気機器3のアイコンを見付けやすくなる。あるいは、一番近いだけでなく、方位の差が所定の範囲内(例えば方位角±45°)や、傾きの差が所定の範囲内(例えば仰角±45°)の電気機器3のアイコンのみを上下左右に表示しても良い。あるいは、近い方位と傾きの電気機器3をいくつか表示しても良い。こうすることで、全く異なる方向の電気機器3のアイコンを排除し、所望の電気機器3のアイコンを見つけやすくなる。
これらのアイコンに触れることにより、所望の電気機器3のリモコンアプリを起動し、所望の電気機器3をリモート制御することができる。
図11A乃至図13Bは、部屋の間取り図と端末装置1、電気機器3の配置の例を示す。図11A、図12A、図13Aは、部屋を真上から見た図、図11B、図12B、図13Bは、部屋を真横から見た図であり、部屋には照明機器3a1、エアコン3b1、映像表示装置3c1、ディスク再生装置3d1が設置されている。ユーザは、端末装置1によりこれらの電気機器3を選択し、リモコン操作を行う。
図11A乃至図13Bは、部屋の間取りと電気機器3の配置は同じであるが、端末装置1の位置(緯度、経度)や高さが異なる。図11A及び図11Bは、端末装置1が映像表示装置3c1の正面に位置する例であり、図12A及び図12Bは、端末装置1がディスク再生装置3d1の正面に位置する例である。図11A及び図11Bの場合と、図12A及び図12Bの場合とでは、端末装置1の位置(緯度、経度)は同じであるが高さが異なる。図11A及び図11Bの場合と、図13A及び図13Bの場合とでは、端末装置1の高さは同じであるが位置(緯度、経度)が異なる。
図11A及び図11Bでは、端末装置1から照明機器3a1への方位は南(方位角180°)、傾き(仰角)は60°、エアコン3b1への方位は北西(方位角315°)、傾き(仰角)は60°、映像表示装置3c1への方位は北(方位角0°)、傾き(仰角)は0°、ディスク再生装置3d1への方位は北(方位角0°)、傾き(仰角)は−30°である。
端末装置1をこの位置で操作する時、例えば端末装置1の筺体の方位を南(方位角180°)付近、筺体の傾き(仰角)を60°付近にすると照明機器3a1を選択することができ、端末装置1の筺体の方位を北西(方位角315°)付近、筺体の傾き(仰角)を60°付近にするとエアコン3b1を選択することができる。また、端末装置1の筺体の方位を北(方位角0°)付近、筺体の傾き(仰角)を0°付近にすると映像表示装置3c1、筺体の傾き(仰角)を−30°付近にするとディスク再生装置3d1を選択することができる。
図12A及び図12Bでは、図11A及び図11Bと同様に端末装置1から照明機器3a1への方位は南(方位角180°)、傾き(仰角)は70°、エアコン3b1への方位は北西(方位角315°)、傾き(仰角)は70°、映像表示装置3c1への方位は北(方位角0°)、傾き(仰角)は30°、ディスク再生装置3d1への方位は北(方位角0°)、傾き(仰角)は0°である。
端末装置1をこの位置で操作する時、例えば端末装置1の筺体の方位を南(方位角180°)付近、筺体の傾き(仰角)を70°付近にすると照明機器3a1を選択することができ、端末装置1の筺体の方位を北西(方位角315°)付近、筺体の傾き(仰角)を70°付近にするとエアコン3b1を選択することができる。また、端末装置1の筺体の方位を北(方位角0°)付近、筺体の傾き(仰角)を30°付近にすると映像表示装置3c1、筺体の傾き(仰角)を0°付近にするとディスク再生装置3d1を選択することができる。
図13A及び図13Bでは、端末装置1から照明機器3a1への方位は東南東(方位角120°)、傾き(仰角)は60°、エアコン3b1への方位は北(方位角0°)、傾き(仰角)は60°、映像表示装置3c1への方位は北東(方位角45°)、傾き(仰角)は0°、ディスク再生装置3d1への方位は北東(方位角45°)、傾き(仰角)は−30°である。
端末装置1をこの位置で操作する時、例えば端末装置1の筺体の方位を東南東(方位角120°)付近、筺体の傾き(仰角)を60°付近にすると照明機器3a1を選択することができ、端末装置1の筺体の方位を北(方位角0°)付近、筺体の傾き(仰角)を60°付近にするとエアコン3b1を選択することができる。また、端末装置1の筺体の方位を北東(方位角45°)付近、筺体の傾き(仰角)を0°付近にすると映像表示装置3c1を選択することができ、筺体の傾き(仰角)を−30°付近にするとディスク再生装置3d1を選択することができる。
図7に戻ってフローチャートの説明を再開する。
次に、ステップS608において、ユーザによりリモコン操作する電気機器3が選択されたらステップS609に進み、選択されなければステップS602に戻り、処理を継続する。
ステップS609において、端末装置1は選択された電気機器3に対応するリモコンアプリを起動する。この時、起動したリモコンアプリに対して、必要に応じて電気機器3の情報を与える。例えば、複数の電気機器3に対応するリモコンアプリには、起動時に電気機器3の機種指定が必要なものがある。この場合は電気機器3の機種の情報を与える。
次に、ステップS610において、ユーザは電気機器3のリモコン操作を行うことができる。リモコン操作を終了したら処理を終了する。リモコン操作の終了は、例えば端末装置1のホームボタンをユーザが押すことにより行う。
なお、本実施例では端末装置1の筺体の姿勢(向き)を縦向きに使用する例を示したが、横向きでも同様に使用できる。
図14A乃至図14Dは、選択された電気機器3のリモコンアプリを起動した際のタッチパネルの表示例である。図14Aは、照明機器3aのリモコンアプリ、図14Bは、エアコン3bのリモコンアプリ、図14Cは、映像表示装置3cのリモコンアプリ、図14Dは、ディスク再生装置3d1のリモコンアプリが起動した際のタッチパネルの表示例である。
以上の構成により第1の実施例では、端末装置1は電気機器3をリモート制御するために必要な情報を事前に電気機器3から取得する。情報の取得は例えば近距離無線通信により行い、この時に端末装置1の機能を使って電気機器3の位置情報と高さ情報を取得する。端末装置1はこれらの情報を記憶部に登録する。
そして、端末装置1はリモコンランチャー起動ボタンを押された際に、端末装置自身の位置情報と高さ情報を取得し、登録された電気機器3の位置情報により、各電気機器3への方位と傾きを算出する。これにより、端末装置1が新たな場所に移動された場合でも、新たな場所における各電気機器3への方位と傾きを知ることができる。
更に、端末装置1の筺体の方位と傾きに一番近い方位と傾きの電気機器3のアイコンを、端末装置1の表示デバイスに表示する。ユーザが端末装置1をリモコン操作したい電気機器3に向けることにより、複数の電気機器3の中から所望の電気機器のアイコンを素早く選択することができる。
アイコンを選択すると、対応するリモコンアプリが起動し、所望の電気機器3をリモート制御することができる。
以上述べたように、ユーザは簡易な操作で電気機器を制御することができ、使い勝手を改善した端末装置およびリモート制御方法が提供される。
第2の実施例では第1の実施例に対し、端末装置1と電気機器3との距離を考慮してリモコン制御する電気機器3を選択する機能が追加されている。
図15は、第2の実施例の端末装置1の機能ブロック図である。端末装置1の各機能ブロックは、例えば、図2に示す端末装置1が備えるCPU201により制御されて動作する。
制御部2801は、図3の制御部2701に距離演算部2821を追加したものであり、ユーザインタフェース部2808からの指示に基づき、記憶部2802、位置情報取得部2803、高さ情報取得部2809、筺体方位検出部2805、筺体傾き検出部2810、近距離無線通信部2812、LAN通信部2813、等を制御して、リモコン使用前の電気機器3の登録、リモコン使用時の電気機器3の選択、及びリモコン制御を行う。ユーザインタフェース部2808は、図3のユーザインタフェース部2708と同様であり、ユーザに各種情報を示し、ユーザの指示を制御部2801に伝える。
位置情報取得部2803、高さ情報取得部2809は、図3の位置情報取得部2703、高さ情報取得部2709と同様であり、位置情報、高さ情報を取得する。筺体方位検出部2805、筺体傾き検出部2810は、図3の筺体方位検出部2705、筺体傾き検出部2710と同様であり、筺体の方位、傾きを検出する。
リモコン使用前の登録処理については、図3の登録処理と同様であるため、説明を省略する。
リモコン使用時に、制御部2801は、記憶部2802に登録した電気機器3の中から、リモート制御する電気機器3を選択する。まず、位置情報取得部2803により端末装置1の位置情報を取得し、方位演算部2825により位置情報リスト2831の中の全ての電気機器3の位置情報と比較し、方位(端末装置1から電気機器3への方位角)を算出し、更に距離演算部2821により位置情報リスト2831の中の全ての電気機器3の位置情報と比較し、距離(端末装置1と電気機器3と距離)を算出する。同時に、高さ情報取得部2809により高さ情報を取得し、傾き演算部2827により高さ情報リスト2835の中の全ての電気機器3の位置情報と比較し、傾き(端末装置1から電気機器3への仰角)を算出する。
次に、筺体方位検出部2805により、端末装置1の筺体の方位を検出し、方位比較部2826により前記端末装置1から各々の電気機器3に向かう方位と比較する。同時に、筺体傾き検出部2810により、端末装置1の筺体の傾きを検出し、傾き比較部2828により前記端末装置1から各々の電気機器3に向かう傾きと比較する。次に、前記比較結果と前記距離に基づき、アイコン抽出部2822により、筺体の方位と傾きに一番近い方位と傾きの方向に位置し、かつ所定の距離内の電気機器3のアイコンを、アイコンリスト2832から抽出し、ユーザインタフェース部2808に表示する。
そして、ユーザインタフェース部2808に表示されたアイコンが、所望の電気機器3のアイコンであれば、ユーザは当該アイコンを選択し、ユーザは端末装置1を用いて所望の電気機器3をリモート制御することができる。
図16は、第2の実施例の端末装置1による電気機器3の選択処理を示すフローチャートである。このフローチャートは、ランチャーアプリにより所望のリモコンアプリを選択する処理を示している。
ステップS1401〜ステップS1402については、図7のステップS601〜ステップS602と同様の処理であり、リモコンランチャー起動ボタンが押されたら、制御部2801は端末装置1の位置情報と高さ情報を取得する。
次に、ステップS1403において、距離演算部2821は端末装置1と電気機器3との距離を算出する。端末装置1と電気機器3の距離は、登録された電気機器3の位置情報と現在の端末装置1の位置情報により求められる。
ステップS1404〜ステップS1405については、図7のステップS604〜ステップS605と同様の処理であり、方位演算部2826と傾き演算部2827は、端末装置1から電気機器3への方位と傾きを算出し、筐体方位検出部1805と筐体傾き検出部2810は、端末装置1の筺体の方位と傾きを検出する。
そして、ステップS1407において、予め定めた所定の距離A内であり、かつステップS1404で算出した方位と傾きがステップS1405で検出した端末装置1の筺体の方位と傾きに一番近い電気機器3のアイコンを、ユーザインタフェース部2808に表示する。あるいは、近い方位の電気機器3をいくつか表示しても良い。
端末装置1のタッチパネルの表示例は、図10A乃至図10Dと同様である。ユーザがこれらのアイコンに触れることにより、所望の電気機器3のリモコンアプリを起動し、所望の電気機器3をリモート制御することができる。
図17は、部屋の間取り図と端末装置1、電気機器3の配置の例を示す。端末装置1がある部屋には照明機器3a1、エアコン3b1、映像表示装置3c1、ディスク再生装置3d1が設置されており、これらの電気機器3は所定の距離A内に位置している。ユーザは端末装置1によりこれらの電気機器3を選択し、リモコン操作を行う。
別の部屋には照明機器3a2、エアコン3b2が設置されているが、これらの電気機器3は所定の距離Aの外に位置しており、端末装置1ではこれらの電気機器3を選択することはできない。
ステップS1408〜ステップS1410については、図7のステップS608〜ステップS610と同様の処理であり、ステップS1408でユーザが電気機器3を選択したら、ステップS1409で制御部2801は対応するリモコンアプリを起動し、ステップS1410でユーザは電気機器3のリモコン操作を行うことができる。
なお、ステップS1407における所定の距離Aにつき、例えば電気機器3を設置している部屋の大きさを考慮して決めれば、部屋内の電気機器3のみをユーザインタフェース部2808に表示することができる。また、位置情報に応じて所定の距離を変更しても良く、例えば複数の部屋があり、各部屋の大きさが異なる場合でも、各部屋内の電気機器3のみを表示することができる。更に、リモコン起動ボタンが押された際に、例えば登録されている一番近くのエアコン3b1までの距離から部屋の大きさを推定し、所定の距離Aを自動的に決定しても良い。また、電気機器3の登録時に設置されている部屋情報も登録し、端末装置1が存在する部屋に配置されている電気機器3のみを表示しても良い。また、電気機器3の専用のリモコン2の赤外線等の到達距離に合わせて、所定の距離Aを決定しても良い。
以上の構成により第2の実施例では、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
更に、端末装置1は予め定めた所定の距離内の電気機器3のアイコンのみを表示デバイスに表示する。ある部屋で電気機器3の選択中に別の部屋等の離れた場所の電気機器3のアイコンを表示することがないため、複数の電気機器3のアイコンの中から所望の電気機器3のアイコンを素早く選択することができる。
第3の実施例では第1の実施例に対し、端末装置1が所定の範囲内に有るか否かに応じて、電気機器3に対する方位と傾きの算出方法を切換える機能が追加されている。
図18は、第3の実施例の端末装置1による電気機器3の選択処理を示すフローチャートである。このフローチャートは、ランチャーアプリにより所望のリモコンアプリを選択する処理を示している。
ステップS1601〜ステップS1602については、図7のステップS601〜ステップS602と同様の処理であり、リモコンランチャー起動ボタンが押されたら、制御部2801は端末装置1の位置情報と高さ情報を取得する。
次に、ステップS1611において、取得した情報が所定の範囲内か否かにより、処理を切り換える。取得した情報が所定の範囲内の場合はステップS1604に進み、所定の範囲内ではない場合は、ステップS1612において、取得した情報を予め定めた固定値に置き換えた後、ステップS1604に進む。
例えば、高さ情報の所定の範囲を床から1mまでとし、固定値を床から0.5mとする。もしも、取得した高さ情報が床から2mであった場合は、高さ情報を固定値0.5mに置き換える。あるいは、例えば固定値を映像表示装置3c1のような特定の電気機器と同じ値としてもよい。例えば気圧センサ214を用いて端末装置1の高さ情報を取得する場合、天候を含む周辺環境の変化により誤差が発生することがある。端末装置1の高さが床から2mにあることは考え難いため、このような高さ情報を得た場合には、一般にあり得る例えば0.5mのような固定値に置換し、リモコンの誤動作を低減する。
また、例えば、位置情報の所定の範囲を、ある決められた部屋内とし、固定値を部屋の中心位置に対応させる。もしも、取得した位置情報が部屋の外であった場合は、位置情報を部屋の中心位置に置き換える。
ステップS1604〜ステップS1607については、図7のステップS604〜ステップS607と同様の処理であり、端末装置1から電気機器3への方位と傾きを算出し、端末装置1の筺体の方位と傾きに一番近い電気機器3のアイコンを表示する。
端末装置1のタッチパネルの表示例は、図10A乃至図10Dと同様である。
これらのアイコンに触れることにより、ユーザは所望の電気機器3のリモコンアプリを起動し、所望の電気機器3をリモート制御することができる。
以上の構成により第3の実施例では、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
更に、取得した情報が所定の範囲内ではない場合は、予め定めた固定値に置き換えて方位や傾きを算出するため、例えば、位置情報や高さ情報の精度が低い場合でも、複数の電気機器の中から所望の電気機器のアイコンを素早く選択することができる。
また、例えば、外出している場合でも、部屋の中心にいるかのように複数の電気機器の中から所望の電気機器のアイコンを素早く選択することができる。
第4の実施例では第1の実施例に対し、端末装置1が登録済の電気機器3の近くに有るか否かに応じて、動作を切換える機能が追加されている。
図19は、第4の実施例の端末装置1による電気機器3の選択処理を示すフローチャートである。このフローチャートは、端末装置1のホーム画面において常時ランチャーアプリが動作し、ランチャーアプリにより所望のリモコンアプリを選択する処理を示している。
ステップS1711、ステップS1712において、端末装置1はホーム画面を表示しており、ユーザによりリモコン以外のアプリボタンが押されるか、あるいは登録済の電気機器3が近くに存在することを確認できるまで待つ。ステップS1711でリモコン以外のアプリボタンが押された場合は、ステップS1713に進む。あるいは、ステップS1712で登録済の電気機器3が近くに存在することを確認できた場合は、ステップS1702に進む。登録済の電気機器3が近くに存在するか否かは、例えば端末装置1が無線ルータ4の通信圏内にあるか否かで確認できる。あるいは、GPS、Wi−Fi Direct、Bluetooth等でも確認できる。
ステップS1713において、端末装置1はユーザに押されたアプリボタンに対応するアプリを起動し、ステップS1714において、ユーザはアプリ操作を行うことができる。アプリ操作を終了したら処理を終了する。
ステップS1702乃至ステップS1707については、図7のステップS602乃至ステップS607と同様の処理であり、端末装置1の位置情報と高さ情報を取得し、端末装置1から電気機器3への方位と傾きを算出し、端末装置1の筺体の方位と傾きに一番近い電気機器3のアイコンを表示する。
次に、ステップS1708において、端末装置1は、ユーザによりリモコン操作する電気機器3が選択されたらステップS1709に進み、選択されなければステップS1711に戻り、処理を継続する。
ステップS1709乃至ステップS1710については、図7のステップS609乃至ステップS610と同様の処理であり、端末装置1は対応するリモコンアプリを起動し、ユーザは電気機器3のリモコン操作を行うことができる。リモコン操作を終了したら処理を終了する。
図20A乃至図20Dは、端末装置1のタッチパネルの表示例である。このうち、図20A、図20C、図20Dは図19のステップS1707における表示例であり、図20Bは図19のステップS1712における判定が図中のNである場合の表示例である。
図20Aは、端末装置1のホーム画面の例であり、タッチパネル上に各種アプリのアイコンを表示している。また、端末装置1を照明装置3a1に向けた場合のタッチパネルの表示例でもあり、電気機器3の“リモコン”アイコンとして、“照明”アイコンを表示している。
図20Bは、登録済の電気機器3が端末装置1の近くに存在することを確認できない場合の表示例である。
図20Cは、端末装置1を映像表示装置3c1に向けた場合のタッチパネルの表示例であり、電気機器3の“リモコン”アイコンとして、“映像表示装置”アイコンを表示している。
図20Dは、端末装置1をディスク再生装置3d1に向けた場合のタッチパネルの表示例であり、電気機器3の“リモコン”アイコンとして、“ディスク再生装置”アイコンを表示している。
以上の構成により第4の実施例では、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
更に、電気機器が近くに存在する場合は、端末装置を向けた電気機器のアイコンをホーム画面に表示するため、複数の電気機器のアイコンの中から所望の電気機器のアイコンを素早く選択することができる。
第5の実施例では第1の実施例に対し、端末装置1が以下で述べるロック状態、スリープ状態を有する場合の動作が追加されている。
図21は、第5の実施例の端末装置1による電気機器3の選択処理を示すフローチャートである。このフローチャートは、端末装置1のロック状態の画面において常時ランチャーアプリが動作し、ランチャーアプリにより所望のリモコンアプリを選択する処理を示している。なお、ここで言うロック状態とは、端末装置1の機能が、限られた機能を除いて停止されている状態を指す。当該の限られた機能とは、ここでは電気機器3をリモコン操作する機能を指すものとする。また、以下で言うスリープ状態とは、端末装置1の機能がほぼ全て停止されており、スリープ状態を解除する機能のみが機能する状態を指す。特にスリープ状態は、端末装置1が内蔵する電池の消耗を防ぐうえで有効である。
ステップS1911において、端末装置1は、ユーザによりホームボタンが押されるのを待つ。この時点では、端末装置1はロック状態、かつスリープ状態であるものとする。ホームボタンが押されたらステップS1912に進み、端末装置1のスリープ状態を解除する。
次に、ステップS1913において、ユーザによるパスワード入力等で端末装置1のロックが解除されるか否かにより処理を切り換える。端末装置1のロックが解除されたらステップS1914に進み、端末装置1のロックが解除されなければステップS1902に進む。
ステップS1914において、ユーザはメールや通話等、電気機器のリモコン操作を含む全ての操作を行うことができる。
次に、ステップS1915において、一定時間操作が行われなかったらステップS1916に進み、端末装置1はロック状態、かつスリープ状態になり、処理を終了する。
ステップS1902乃至ステップS1909については、図7のステップS602乃至ステップS609と同様の処理であり、端末装置1の位置情報と高さ情報を取得し、端末装置1から電気機器3への方位と傾きを算出し、端末装置1の筺体の方位と傾きに一番近い電気機器3のアイコンを表示し(ステップS1907)、電気機器3が選択されたら、対応するリモコンアプリを起動する。
次に、ステップS1910において、ユーザは電気機器3のリモコン操作を行うことができる。
ステップS1917において、一定時間操作が行われなかったらステップS1916に進み、端末装置1はロック状態、かつスリープ状態になり、処理を終了する。
図22A乃至図22Dは、ステップS1907における端末装置1のタッチパネルの表示例である。図22Aは、端末装置1のロック画面の例であり、タッチパネル上に端末装置1の筺体の方位と傾きに一番近い電気機器3の“リモコン”アイコンとして、“照明”アイコンを表示している。この時、端末装置1の筺体の方位と傾きの延長線上に照明装置3a1が存在する。この“照明”アイコンに触れることにより、リモコンアプリを起動することができる。なお、端末装置1が自宅内でのみ、図22Aのように“リモコン”アイコンを表示し、自宅外では図22Bのように“リモコン”アイコンを表示しないようにしても良い。こうすれば、ユーザが自宅外で誤って“リモコン”アイコンに触れてリモコンアプリを起動させることがない。端末装置1が自宅内か自宅外かは、例えば端末装置1が無線ルータ4の通信圏内にあるか否かで確認できる。あるいは、GPS等でも確認できる。
図22Cは、端末装置1のロック画面の別の例であり、タッチパネル上に端末装置1の筺体の方位と傾きに一番近い電気機器3の“リモコン”アイコンとして、“映像表示装置”アイコンを表示している。この時、端末装置1の筺体の方位と傾きの延長線上に映像表示装置3c1が存在する。
図22A乃至図22Cには、端末装置1のロック状態を解除するためのアイコンが表示されている。ユーザがこのアイコンに触れると図22Dに示す画面が表示される。
図22Dは、端末装置1のロック画面の別の例であり、ロック状態を解除するためのパスワード入力を要求する画面が表示され、その下に、端末装置1の筺体の方位と傾きに一番近い電気機器3の“リモコン”アイコンとして、“映像表示装置”アイコンを表示している。
以上の構成により第5の実施例では、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
更に、端末装置1がロック状態の時、端末装置1を向けた電気機器3のアイコンを表示デバイスに表示するため、端末装置1のロックを解除しなくても素早く電気機器3をリモート制御することができる。
第6の実施例では第1の実施例に対し、端末装置1の高さ情報を正確に得るための機能が追加されている。
図23は、第6の実施例の端末装置1による電気機器3の登録処理を示すフローチャートである。第1の実施例における図4の登録処理とは異なり、端末装置1が決まった高さの場所に置かれた際の状況を用いて、より正確な高さ情報を得るようにしている。
ステップS2101、ステップS2111において、端末装置1は近距離通信デバイス212により近距離無線通信の通信圏内に電気機器3の存在が確認できるか否か、あるいは端末装置1が有する電池を充電するための充電台の上に載せられている状態であるか否かを確認できるまで待つ。通信圏内に電気機器3の存在が確認できた場合は、ステップS2102に進む。あるいは、充電台の上に載せられている状態であることを確認できた場合は、ステップS2112に進む。
ステップS2112において、端末装置1の高さ情報を取得し、ステップS2113において、ステップS2112にて取得した高さ情報と基準値との差分値を算出して、ステップS2101に戻り、処理を継続する。基準値としては、端末装置1を使用する初期の段階で充電台の高さ情報を高さ情報取得部2809で測定して登録する他、“床位置の海抜”+“床から充電台までの高さ(例えば1m)”を登録してもよい。
例えば、気圧センサにより高さ情報を取得する場合、日時により気圧の高低があるため、正確な高さ情報を取得できない可能性がある。充電台は決まった位置に置かれることが多いので、端末装置1が例えば充電台の上に置かれた場合を利用して、同じ基準位置(高さ)で気圧を測定して高さ情報を取得し、予め測定されていた基準値との差分を求めて測定値を補正すれば、例えば部屋の床面に対する正確な高さ情報を得ることができる。
そこで、端末装置1の充電台をいつも決まった場所(例えば床から1mのテーブルの上)に設置し、ステップS2112にて充電の度に気圧を測定して高さ情報を取得し、ステップS2113にて基準値との差分値を算出する。
ステップS2102、ステップS2104については、図4のステップS302、ステップS304と同様の処理であり、端末装置1は電気機器3の識別情報を確認し、位置情報と高さ情報を取得する。
次に、ステップS2114において、ステップS2104にて取得した高さ情報を、ステップS2113にて算出した差分値により補正する。図4のステップS304の説明で述べたように、ステップS2104ではユーザが端末装置1を電気機器3の近傍で操作しており、得られる端末装置1の高さ情報(電気機器3の高さ情報にほぼ等しい)は、ステップS2112における充電台の上に置いて測定した高さ情報とは異なる。しかし、ステップS2104とS2112とで日時が大きく異なっていなければ、前記差分値で補正することにより、ステップS2104では、より正確な高さ情報を得ることができる。
ステップS2105〜ステップS2106については、図4のステップS305〜ステップS306と同様の処理であり、端末装置1は当該電気機器3のリモコンアプリを取得し、取得した各種情報をリストに登録して処理を終了する。
図24は、第6の実施例の端末装置1による電気機器3の選択処理を示すフローチャートである。
ステップS2201〜ステップS2202については、図7のステップS601〜ステップS602と同様の処理であり、リモコンランチャー起動ボタンが押されたら、端末装置1の位置情報と高さ情報を取得する。
次に、ステップS2211において、ステップS2202にて取得した端末装置1の高さ情報を、図23のステップS2113にて算出した差分値により補正する。
ステップS2204〜ステップS2205については、図7のステップS604〜ステップS605と同様の処理であり、端末装置1から電気機器3への方位と傾きを算出し、端末装置1の筺体の方位と傾きを検出する。
そして、ステップS2207において、図7のステップS607と同様に、ステップS2204で算出した方位と傾きが端末装置1の筺体の方位と傾きに一番近い電気機器3のアイコンをユーザインタフェース部2808に表示する。あるいは、方位と傾きが近い電気機器3をいくつか表示しても良い。
ステップS2208〜ステップS2210については、図7のステップS608〜ステップS610と同様の処理であり、電気機器3が選択されたら、端末装置1は対応するリモコンアプリを起動し、ユーザは電気機器3のリモコン操作を行うことができる。
なお、上記実施例では気圧を高さ情報に変換した後に、基準値との差分により高さ情報を補正したが、気圧を高さ情報に変換する変換係数を、高さが分かっている基準位置で得た気圧に基づいて補正してもよい。
また、充電台に気圧センサ、LAN通信デバイス、等を備え、気圧を取得して端末装置1に送信し、気圧を高さ情報に変換する変換係数を補正してもよい。また、充電機能を備えた充電台ではなく、気圧センサ、LAN通信デバイス、等を備え、設置場所を基準位置として気圧を取得して端末装置1に送信する基準装置でもよい。また、基準装置における気圧を取得してログとして記憶し、要求に応じて端末装置1に送信してもよい。更にGPS等を備え、気圧と測定時刻と設置高さ等の気圧情報と共に位置情報を端末装置1に送信する宅外の共用の基準装置を設けてもよい。この時、端末装置1は位置情報から自宅に一番近い基準装置を検索し、気圧情報を入手する。
また、上記実施例では高さ情報を補正する例を示したが、位置情報を補正してもよい。前記したように、位置情報は例えばGPSを用いて取得されるが、限られた大きさの部屋に配置された複数の電気機器の各々に対して、絶対的な位置を精度良く検出することは難しい場合もある。そこで、基準位置で得た位置情報に基づいて各電気機器の位置情報を補正すると良い。
以上の構成により第6の実施例では、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
更に、端末装置1の充電の度に充電台の高さ情報を再取得し、登録された高さ情報との差分を求め、その差分により高さ情報を補正するため、電気機器3の正確な高さ情報を登録することができる。また、リモコン操作時には端末装置1と電気機器3の正確な高さ情報により、所望の電気機器3を正確に選択することができる。
第7の実施例では第1の実施例に対し、端末装置1の高さ情報を正確に得るための機能が追加されている。但し、その内容は第6の実施例とは異なっており、電気機器3の高さ情報を正確に登録するが、電気機器3を端末装置1で選択する際は端末装置1の位置情報のみを取得して選択している。
図25は、第7の実施例の端末装置1による電気機器3の登録処理を示すフローチャートであり、図4の登録処理に高さ情報の補正処理を加えたものである。
ステップS2301〜ステップS2305については、図4のステップS301〜ステップS305と同様の処理であり、端末装置1は近距離無線通信圏内に電気機器3の存在が確認できたら識別情報を確認し、位置情報と高さ情報を取得し、リモコンアプリを取得する。
次に、ステップS2311において、端末装置1はリストに登録済の電気機器3があるか否かを確認する。登録済の電気機器3がある場合はステップS2312に進み、ない場合はステップS2306に進む。
ステップS2312において、端末装置1はユーザに対して例えばユーザインタフェース部2708を用いて、既に登録済の電気機器3に端末装置1を近付けるように指示し、ステップS2313において、端末装置1は近距離無線通信の通信圏内に電気機器3の存在が確認できるまで待つ。通信圏内に電気機器3の存在が確認できたらステップS2314に進み、端末装置1は識別情報を確認し、ステップS2315において、当該電気機器3がリストに登録済か否かを確認する。リストに登録済の場合はステップS2316に進み、未登録の場合はステップS2312に戻り、処理を継続する。
ステップS2316において、端末装置1は高さ情報取得部2709により高さ情報を取得する。この時、当該電気機器3は端末装置1と同様の位置にあるため、取得した高さ情報は当該電気機器3の高さ情報となる。
次に、ステップS2317において、ステップS2316にて取得した高さ情報とリストに登録された高さ情報との差分値を算出する。
例えば、気圧センサにより高さ情報を取得する場合、日時により気圧の高低があるため、正確な高さ情報を取得できない可能性がある。そこで、リストに登録された(過去に高さ情報を取得した)別の電気機器3の位置で気圧を測定して高さ情報を再取得し、その差分により補正すれば正確な高さ情報を取得することができる。
そこで、ステップS2316にてリストに登録された電気機器3の位置で気圧を測定して高さ情報を取得し、ステップS2317にてリストに登録された高さ情報との差分値を算出する。
次に、ステップS2318において、ステップS2304にて取得した高さ情報を、ステップS2317にて算出した差分値により補正する。
ステップS2306については、図4のステップS306と同様の処理であり、端末装置1は取得した各種情報をリストに登録して処理を終了する。
なお、上記実施例では高さ情報を補正する例を示したが、位置情報を補正してもよい。
図26は、第7の実施例の端末装置1による電気機器3の選択処理を示すフローチャートである。このフローチャートは、ランチャーアプリにより所望のリモコンアプリを選択する処理を示している。
ステップS2401については、図7のステップS601と同様の処理であり、リモコンランチャー起動ボタンがユーザにより押されるのを待つ。
次に、ステップS2402に進み、端末装置1は位置情報取得部2703により端末装置1の位置情報を取得する。取得した位置情報はリモコン起動ボタンが押されたタイミングでの端末装置1の現在位置を示している。
ステップS2404において、端末装置1から登録された全ての電気機器3への方位を算出する。端末装置1から電気機器3への方位は、登録された電気機器3の位置情報と、端末装置1の現在の位置情報により求める。
ステップS2405において、筺体方位検出部2705により、端末装置1の筺体の方位を検出する。この時、ユーザは端末装置1をリモコン操作したい電気機器3に向ける。
次に、ステップS2411において、方位が一番近い電気機器3が複数存在するか否かにより、処理を切り換える。方位が一番近い電気機器3が複数存在する場合はステップS2412に進み、方位が一番近い電気機器3が複数存在しない場合、すなわち同位置の電気機器3が1つの場合は、ステップS2407に進む。
ステップS2407において、ステップS2404で算出した方位が端末装置1の筺体の方位に一番近い電気機器3のアイコンをユーザインタフェース部2808に表示する。
図27A乃至図27Cは、端末装置1のタッチパネルの表示例である。
図27Aは、端末装置1を照明機器3a1に向けた場合のタッチパネルの表示例である。タッチパネルには照明機器のアイコンが表示されており、端末装置1が向いている方位に照明機器3a1が存在することを示している。
図27Bは、端末装置1をエアコン3b1に向けた場合のタッチパネルの表示例である。タッチパネルにはエアコンのアイコンが表示されており、端末装置1が向いている方位にエアコン3b1が存在することを示している。
ステップS2412において、ステップS2404で算出した方位が端末装置1の筺体の方位に一番近い複数の電気機器3のアイコンを、ユーザインタフェース部2808に設置高さ順に表示する。
図27Cは、端末装置1を映像表示装置3c1に向けた場合のタッチパネルの表示例である。タッチパネルには映像表示装置とディスク再生装置のアイコンが表示されており、端末装置1が向いている方位に映像表示装置3c1と、ディスク再生装置3d1が存在することを示している。ディスク再生装置3d1より映像表示装置3c1の設置高さが高いため、映像表示装置のアイコンはディスク再生装置のアイコンより上に表示されている。
次に、ステップS2408において、端末装置1は、ユーザによりリモコン操作する電気機器3が選択されたらステップS2409に進み、選択されなければステップS2402に戻り、処理を継続する。
ステップS2409〜ステップS2410については、図7のステップS609〜ステップS610と同様の処理であり、端末装置1は対応するリモコンアプリを起動し、ユーザは電気機器3のリモコン操作を行うことができる。リモコン操作を終了したら処理を終了する。
以上の構成により第7の実施例では、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
更に、電気機器を登録する際に、登録済の別の電気機器の高さ情報を再取得し、登録された高さ情報との差分を求め、その差分により登録する電気機器の高さ情報を補正するため、電気機器の正確な高さ情報を登録することができる。
更に、電気機器3の位置情報と端末装置1の位置情報により電気機器3を特定し、同位置に複数の電気機器3が存在する場合は、電気機器3の高さ情報により高さ順に電気機器3のアイコンを表示するため、例えば、高さ情報の取得精度が低い場合でも、複数の電気機器の中から所望の電気機器のアイコンを素早く選択することができる。
第8の実施例では第1の実施例に対し、端末装置1の高さ情報を正確に得るための機能が追加されている。但し、その内容は第6及び第7の実施例とは異なっている。
図28は、第8の実施例の端末装置1による電気機器3の選択処理を示すフローチャートである。
ステップS2601〜ステップS2602については、図7のステップS601〜ステップS602と同様の処理であり、リモコンランチャー起動ボタンが押されたら、端末装置1の位置情報と高さ情報を取得する。
次に、ステップS2611において、ステップS2602にて取得した高さ情報を、後述のステップS2617にて算出した差分値により補正する。ただし、補正はステップS2617にて差分値を算出した後のみ行う。
ステップS2604〜ステップS2605については、図7のステップS604〜ステップS605と同様の処理であり、端末装置1から電気機器3への方位と傾きを算出し、端末装置1の筺体の方位と傾きを検出する。
そして、ステップS2607において、ステップS2604で算出した方位と傾きが端末装置1の筺体の方位と傾きに一番近い電気機器3のアイコンをユーザインタフェース部2808に表示する。あるいは、近い方位の電気機器3をいくつか表示しても良い。
ステップS2608において、ユーザによりリモコン操作する電気機器3が選択されたらステップS2609に進み、選択されなければステップS2613に進む。
ステップS2613において、近距離無線通信圏内に電気機器3が存在する場合はステップS2614に進み、存在しない場合はステップS2602に戻り、処理を継続する。
ステップS2614において、識別情報を確認し、ステップS2615において、当該電気機器3がリストに登録済か否かを確認する。当該電気機器3がリストに登録済の場合はステップS2616に進み、未登録の場合はステップS2602に戻り、処理を継続する。
ステップS2616において、高さ情報取得部2709によりにより高さ情報を取得する。この時、ユーザが当該電気機器3を端末装置1と同様の位置に位置させることにより、取得した高さ情報は当該電気機器3の高さ情報となる。
次に、ステップS2617において、ステップS2616にて取得した高さ情報とリストに登録された高さ情報との差分値を算出する。算出された差分値は、先のステップS2611において高さ情報を補正する際に使用される。
ステップS2609〜ステップS2610については、図7のステップS609〜ステップS610と同様の処理であり、端末装置1は対応するリモコンアプリを起動し、ユーザは電気機器3のリモコン操作を行うことができる。
なお、上記実施例では高さ情報を補正する例を示したが、位置情報を補正してもよい。
以上の構成により第8の実施例では、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
更に、リモート制御する電気機器を選択する際に、高さ情報が未補正等の理由で所望の電気機器をうまく選択できない場合は、近距離無線通信等により所望の電気機器を直接選択することができる。更に、この時に高さ情報の補正を行うため、以後のリモコン操作時には端末装置と電気機器の正確な高さ情報により、所望の電気機器を正確に選択することができる。
第9の実施例では第1の実施例に対し、端末装置1のリモコン操作を切換えるための機能が追加されている。
図29は、第9の実施例の端末装置1による電気機器3の選択処理を示すフローチャートである。
ステップS2901〜ステップS2907については、図7のステップS601〜ステップS607と同様の処理であり、リモコンランチャー起動ボタンが押されたら、端末装置1の位置情報と高さ情報を取得し、端末装置1から電気機器3への方位と傾きを算出し、算出した方位と傾きが端末装置1の筺体の方位と傾きに一番近い電気機器3のアイコンをユーザインタフェース部2808に表示する。
次に、ステップS2911において、端末装置1の筺体が一定時間(例えば2秒)静止した場合はステップS2909に進み、静止しない場合はステップS2902に戻り、処理を継続する。端末装置1の筺体が静止しているか否かは、加速度センサ205等により検出することができる。即ち、ユーザが端末装置1の筐体を静止させている場合には、端末装置1はユーザがステップS2907で表示した電気機器を操作するよう指示したと判断し、動かした場合には、ステップS2907で表示した以外の電気機器を操作するよう指示したと判断し、これらに応じた動作を行う。
ステップS2909〜ステップS2910については、図7のステップS609〜ステップS610と同様の処理であり、端末装置1は対応するリモコンアプリを起動し、ユーザは電気機器3のリモコン操作を行うことができる。
次に、ステップS2912において、リモコン操作を終了したら処理を終了し、リモコン操作を終了しない場合はステップS2913に進む。リモコン操作の終了は、例えば端末装置1のホームボタンをユーザが押すことにより行う。
ステップS2913において、端末装置1の筺体がユーザにシェイクされた(振られた)場合はステップS2902に戻り、処理を継続する。シェイクされない場合はステップS2910に戻り、同じ電気機器に対するリモコン操作を継続する。端末装置1の筺体がシェイクされたか否かは、加速度センサ205等により振動を検出することで判定することができる。即ち、ユーザが端末装置1の筐体をシェイクしない場合には、端末装置1はユーザが引続きステップS2907で表示した電気機器を操作するよう指示したと判断し、シェイクした場合には、次にユーザがステップS2907で表示した以外の電気機器を操作するよう指示したと判断して、これらに応じた動作を行う。
以上の構成により第9の実施例では、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
更に、端末装置の筺体をリモート制御したい電気機器に向け、一定時間静止させるだけで、所望の電気機器を選択することができる。更に、端末装置の筺体をシェイクすると、別の電気機器を選択することができる。
なお、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良い。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現しても良い。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えても良い。