JP6125369B2 - 誘導加熱用紙容器 - Google Patents

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この発明は、誘導加熱用紙容器に関し、紙容器内の内容液を胴部から誘導加熱で加熱できるようにしたものである。
飲料などのサービスの形態の多様化に伴い、缶コーヒーなどの缶飲料を短時間に加熱してホット缶コーヒーなどのホット缶飲料として提供することが行われており、加熱には、誘導加熱法(IH加熱:induction heating)が利用されている。
このような缶飲料と同様に飲料の提供に紙カップが用いられることも多く、短時間で加熱できる誘導加熱法の適用が考えられるが、紙では、誘導加熱法を適用することはできず、金属層を必要とする。
このような誘導加熱が可能な紙カップについて、例えば特許文献1に電磁調理器用紙カップが開示されており、図8に示すように、紙カップ1が、筒状の胴部材2と、底部材3とを備えており、底部材3の直径を100mm以上とし、底部材3にアルミニウム薄層4を有して構成している。
特開2006−320615号公報
この電磁調理器用紙カップ1は底部材3の直径が100mm以上と飲料用の紙容器に比べて大きなものであり、飲料用の紙容器では、底部材の直径が小さいことから底部材からの加熱では、加熱に要する時間がかかり、短時間に加熱できないという問題がある。
そこで、紙容器の底部材に比べて面積の大きい胴部から誘導加熱することで、短時間に加熱することが考えられるが、研究開発を進めたところ、図9に模式的に示すように、紙カップ1の胴部材2は、側面の側端部2a,2a同士を重ねて貼り合わせて接着する必要があり、貼り合わせ部5の外側の金属層6部分の熱が内容液などに伝わらずに過熱状態となり、貼り合わせ部5に焦げが生じるという新たな問題があることが分かった。
この発明は、上記従来技術の問題点と研究開発結果に鑑みてなされたもので、紙容器内の内容液を胴部から誘導加熱で加熱でき、焦げなどの発生のない誘導加熱用紙容器を提供しようとするものである。
かかる従来技術の課題を解決するこの発明の請求項1記載の誘導加熱用紙容器は、原紙と金属層とを有し側面の端部同士を重ねて重ね合せ部で貼り合わせた胴部材と、前記胴部材の下端部を塞ぐ底部材とを備え、前記胴部材の金属層を介して内容液を誘導加熱する誘導加熱用紙容器であって、前記胴部材同士の重ね合せ部では、外側に配置される前記胴部材は前記金属層を有さず、かつ前記重ね合せ部では、前記胴部材の側端部の厚さを減少して内側に配置される前記金属層を折り返して当該胴部材の端面を被覆し、外側の前記胴部材と重なる部分に少なくとも1本の切り込みを形成して前記金属層を断裂させたことを特徴とするものである。
この発明の請求項2記載の誘導加熱用紙容器は、原紙と金属層とを有し側面の端部同士を重ねて重ね合せ部で貼り合わせた胴部材と、前記胴部材の下端部を塞ぐ底部材とを備え、前記胴部材の金属層を介して内容液を誘導加熱する誘導加熱用紙容器であって、前記胴部材同士の重ね合せ部の外側に配置される前記金属層に、少なくとも1本の切り込みを形成して前記金属層を断裂させ、かつ前記重ね合せ部では、前記胴部材の側端部の厚さを減少して内側に配置される前記金属層を折り返して当該胴部材の端面を被覆し、外側の前記胴部材と重なる部分に少なくとも1本の切り込みを形成して前記金属層を断裂させたことを特徴とするものである。
この発明の請求項1記載の誘導加熱用紙容器によれば、原紙と金属層とを有し側面の端部同士を重ねて重ね合せ部で貼り合わせた胴部材と、前記胴部材の下端部を塞ぐ底部材とを備え、前記胴部材の金属層を介して内容液を誘導加熱する誘導加熱用紙容器であって、前記胴部材同士の重ね合せ部では、外側に配置される前記胴部材は前記金属層を有さず、かつ前記重ね合せ部では、前記胴部材の側端部の厚さを減少して内側に配置される前記金属層を折り返して当該胴部材の端面を被覆し、外側の前記胴部材と重なる部分に少なくとも1本の切り込みを形成して前記金属層を断裂させたので、重ね合せ部の外側の金属層がないことで、過熱を抑えて焦げの発生を防止することができるとともに、胴部材の金属層で大きな加熱面積を確保して短時間に内容液を加熱することができる。また、前記胴部材同士の重ね合せ部では、外側に配置される前記胴部材は前記金属層を有さず、かつ前記重ね合せ部では、前記胴部材の側端部の厚さを減少して内側に配置される前記金属層を折り返して当該胴部材の端面を被覆し、外側の前記胴部材と重なる部分に少なくとも1本の切り込みを形成して前記金属層を断裂させたので、重ね合せ部の内側の胴部材の端面から内容液が浸透することを防止することができるとともに、折り返して端面を被覆する金属層の切り込みによって金属層が断裂されることで、誘導加熱される面積を小さくでき、折り返した金属層が加熱されることによる胴部材の焦げのおそれなどを抑えることができる。
この発明の請求項2記載の誘導加熱用紙容器によれば、原紙と金属層とを有し側面の端部同士を重ねて重ね合せ部で貼り合わせた胴部材と、前記胴部材の下端部を塞ぐ底部材とを備え、前記胴部材の金属層を介して内容液を誘導加熱する誘導加熱用紙容器であって、前記胴部材同士の重ね合せ部の外側に配置される前記金属層に、少なくとも1本の切り込みを形成して前記金属層を断裂させ、かつ前記重ね合せ部では、前記胴部材の側端部の厚さを減少して内側に配置される前記金属層を折り返して当該胴部材の端面を被覆し、外側の前記胴部材と重なる部分に少なくとも1本の切り込みを形成して前記金属層を断裂させたので、金属層の少なくとも1本の切り込みによって金属層が断裂されることで、誘導加熱される面積を小さくでき、胴部材同士の重ね合せ部の外側に配置される金属層が加熱されることによる胴部材の焦げのおそれなどを抑えることができる。また、前記重ね合せ部では、前記胴部材の側端部の厚さを減少して内側に配置される前記金属層を折り返して当該胴部材の端面を被覆し、外側の前記胴部材と重なる部分に少なくとも1本の切り込みを形成して前記金属層を断裂させたので、重ね合せ部の内側の胴部材の端面から内容液が浸透することを防止することができるとともに、折り返して端面を被覆する金属層の切り込みによって金属層が断裂されることで、誘導加熱される面積を小さくでき、折り返した金属層が加熱されることによる胴部材の焦げのおそれなどを抑えることができる。
この発明の誘導加熱用紙容器の一実施の形態にかかり、(a)は概略平面図、(b)はB部の拡大断面図、(c)は胴部材の展開図である。 この発明の誘導加熱用紙容器の一実施の形態にかかる胴部材のブランクの配置の説明図である。 この発明の誘導加熱用紙容器の他の一実施の形態にかかり、(a)は胴部材の重ね合せ部の拡大断面図、(b)は胴部材の展開図である。 この発明の誘導加熱用紙容器のさらに他の一実施の形態にかかり、(a)は概略平面図、(b)はB部の拡大断面図である。 この発明の誘導加熱用紙容器のさらに他の一実施の形態にかかる胴部材を展開して示す斜視図である。 この発明の誘導加熱用紙容器の他の一実施の形態にかかる胴部材を展開して示す斜視図である。 この発明の誘導加熱用紙容器の一実施の形態にかかる胴部材の展開図である。 従来の誘導加熱用紙容器にかかり、(a)は部分断面図、(b)は胴部材の展開図、(c)は底部材の展開図である。 胴部材の重ね合せ部の過熱状態の説明図で、(a)は概略平面図、(b)はB部の拡大断面図である。
以下、この発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
この発明の誘導加熱用紙容器は、紙カップ10として構成され、例えば、胴部材11(2)と、胴部材11(2)の下端部を塞ぐ底部材12(3)とを備えて構成され、例えば内容液を飲料とする飲料用の紙カップとして用いられ、胴部材11が有する原紙13と金属層14のうち、金属層14によって誘導加熱することで、紙カップ10に入れられた内容液を加熱できるようにしている。
なお、括弧を付した符号は、図8,9での同一部材を示したものである。
紙カップ10の胴部材11は、原紙13と金属層14とを有して構成され、例えば原紙13と金属層14とがラミネートされた積層紙15が用いられる。積層紙15は、例えば、図1に示すように、金属層14としてアルミニウム層が用いられ、紙カップ10の内側からポリエチレン層(PE)/エチレンメタクリル酸共重合体層(EMAA)/アルミニウム層(Al)/ポリエチレン層(PE)/原紙/ポリエチレン層(PE)がラミネートされて構成される。
紙カップ10で用いる積層紙15の原紙13としては、通常の紙カップに用いられる紙素材が使用でき、例えばカップ原紙、合成紙、クレイコート紙、クラフト紙などを用いることができる。原紙13の秤量としては、200〜330g/mの範囲のものが用いられる。
また、積層紙15の金属層14としては、アルミニウム層が用いられるが、その厚さは、誘導加熱装置で加熱できる厚さがあれば良く、加熱装置の容量やコイルのなどの仕様により最適な厚さが異なるが、例えば5〜75μm程度の厚さがあれば良い。なお、蒸着層のように数nmと薄い場合には、誘導加熱により加熱することができない。
紙カップ10の最内層および最外層および中間のポリエチレン層(PE)は、熱シールによる胴部材11の外側の側端部11aと内側の側端部11b同士の貼り合わせおよび胴部材11と底部材12との接着、金属層14と原紙13との接着を可能とするためのものであり、これに加えて内容液の保護や内容液が漏れないようにするとともに、原紙13を保護するためのものである。
また、積層紙15の(図1では図示省略した)エチレンメタクリル酸共重合体層(EMAA)は、ポリエチレン層(PE)と金属層14であるアルミニウム層(Al)とを接着する接着剤として機能する。
このような積層紙15を用いて胴部材11が構成されるが、胴部材11の外側の側端部11aと、内側の側端部11bとをそのまま重ね合わせて重ね合せ部16で貼り合わせると、既に説明したように、重ね合せ部16の外側の側端部11aに金属層14があるため、内側の側端部11bの原紙13が断熱層となり、金属層14で発生した熱が内容液に伝わらず、過熱状態となり、外側の側端部11aの原紙13に焦げが発生する。
そこで、この紙カップ10では、胴部材11の重ね合せ部16の外側の側端部11aは金属層14を有しないように構成してある。
この紙カップ10では、胴部材11として積層紙15が用いられる。この積層紙15では、金属層14が予め原紙13と一体にラミネートされていることから、図1に示すように、紙カップ10の重ね合せ部16の外側の側端部11aの金属層14を除去することで、胴部材11の重ね合せ部16に金属層14を有しないようにしている。すなわち、胴部材11では、図1に示すように、重ね合せ部16の外側の側端部11aの金属層14を除去して原紙13の内側のポリエチレン層までは残すようにしてある。
こうすることで、胴部材11の重ね合せ部16では、外側の側端部11aの金属層14と内側の側端部11bの金属層14とが二重にならずに連続した一重の状態となり、誘導加熱される際に、加熱された金属層14の熱が内容液に伝わることで過熱状態になることを防止できる。これにより、胴部材11の重ね合せ部16での焦げの発生を防止することができる。
このような胴部材11の重ね合せ部16を備える紙カップ10は、胴部材11の重ね合せ部16の外側に位置する側端部11aの金属層14を除去したブランクを用意することで、これまでの紙カップと同一の加工法で、製造される。
胴部材11の重ね合せ部16の外側に位置する側端部11aの金属層14を除去したブランク17は、例えば図2に示すように、原紙13の幅をB1とし、その内側に原紙13の幅B1より狭い幅B2の金属層14を中央にラミネートした積層紙15とし、胴部材11の2つのブランク17,17の側端部11aを金属層14の端縁に位置させることで、簡単に得ることができる。なお、B3は2つのブランク17のブランク幅である。
このような胴部材11の重ね合せ部16の外側に位置する側端部11aの金属層14を除去した紙カップ10によれば、胴部材11の面積の大きい金属層14によって短時間に内容物を加熱することができ、例えばチルド状態の内容液であるコーヒーを、誘導加熱装置の仕様によって異なるが、5℃から60℃まで30秒乃至90秒で加熱することができる。
次に、この発明の誘導加熱用紙容器の他の実施の形態について、図3により説明するが、既に説明した上記実施の形態と同一部分については、同一の符号を記し、重複する説明省略する。
この紙カップ10Aでは、胴部材11の重ね合せ部16の外側の側端部11aの金属層14に、少なくとも1本の切り込み18を形成して金属層14を断裂させてある。
金属層14に少なくとも1本の切り込み18を形成することで、金属層14が縦方向に断裂され、こうすることで誘導加熱される面積を小さく分断でき、胴部材11同士の重ね合せ部16の外側に配置される金属層14が過熱されることによる胴部材11の焦げのおそれなどを抑えることができる。
また、切り込み18は、図示例では、胴部材11の側端縁と平行な縦方向に1本形成するようにしたが、縦方向に複数本形成したり、縦方向でなく、これと交差する横方向に形成したり、縦方向と横方向とを組み合わせても良く、切り込み18で重ね合せ部16の外側に配置される金属層14を断裂して細かく分割することで、一層過熱を防止して胴部材11の焦げのおそれなどを抑えることができる。
次に、この発明の誘導加熱用紙容器のさらに他の実施の形態について、図4および図5により説明するが、既に説明した上記実施の形態と同一部分については、同一の符号を記し、重複する説明省略する。
この紙カップ10Bでは、胴部材11の重ね合せ部16の内側に配置される胴部材11の側端部11bの原紙13の端面から内容液が浸透することを防止するように構成したものである。
すなわち、胴部材11を構成する積層紙15では、原紙13の表裏面は、ポリエチレン層(PE)などで覆われることで、内容液の浸透を防止することができるものの、端面には、ポリエチレン層はなく、原紙13そのものが露出した状態であり、コーヒーなどの内容液が接することで、浸透することがある。
そこで、この紙カップ10Bでは、図4に示すように、金属層14を利用して胴部材11の重ね合せ部16の内側に配置される胴部材11の側端部11bの原紙13の端面13aを、折り返した金属層14で被覆するようにしている。
この実施の形態では、積層紙15の側端部11bの原紙13の厚みを減少させて厚み減少部19を形成し、薄くした原紙13の端面13aを、金属層14を折り返すようにして覆うようにしている。また、金属層14の内側のポリエチレン層(PE)(折り返すことで外側に位置する)を残すことで、重ね合せ部16の貼り合わせをポリエチレン層(PE)同士とすることで、熱シールが容易にできるようにしている。
こうすることで、重ね合せ部16の全体の厚さを小さくすることができ、紙カップ10Bとしての胴部材11の段差を小さくすることができる。
このような紙カップ10Bによれば、胴部材11の重ね合せ部16の内側に配置される胴部材11の側端部11bの原紙13の端面13aが金属層14で覆われることから内容液が浸透することを防止することができる。
さらに、この紙カップ10Bでは、胴部材11の重ね合せ部16の内側に配置される胴部材11の側端部11bの原紙13の端面13aが金属層14で覆われることで、折り返した金属層14はこの部分だけ2重に配置されることになり、折り返した金属層14の内側部分14aが加熱される。
通常、この折り返した金属層14の内側部分14aは、図4では誇張して図示してあるが、胴部材11の端面11bを覆うことできれば良く、紙カップ10での金属層14の除去部分に比べ、二重になる部分の重なり幅は小さく、このままでも過熱の問題は生じることない。
さらに、この紙カップ10Bでは、過熱のおそれを完全に無くすため、図5に示すように、原紙13を覆って折り返した場合に、重ね合せ部16の内側となる胴部材11の側端部11bに位置する金属層14の内側部分14aに少なくとも1本の切り込み18が形成してあり、図示例では、2本の切り込み18が形成してある。
このような切り込み18を折り返した金属層14の内側部分14aに形成することで、金属層14が縦方向に複数に断裂され、誘導加熱される面積を小さく分割でき、加熱による折り返した金属層14の内側部分14aと接する胴部材11の積層紙15の過熱や焦げのおそれなどを抑えることができる。
なお、この紙カップ10Bでは、胴部材11同士の重ね合せ部16の外側の側端部11aの金属層14を除去することで、胴部材11の重ね合せ部16に金属層14を有しないようにしている。
また、折り返した金属層14に形成する切り込み18は、縦方向(胴部材の側面の端部に沿う方向)に形成する場合を例に説明したが、図6に示す紙カップ10Cのように、切り込み18と交差する方向(胴部材の周方向に沿う方向)に少なくとも1本の切り込み18aを形成するようにしても良く、これら切り込み18,18aを組み合わせて形成し、金属層14を断裂して分割するようにしている。
なお、図示例の紙カップ10Cでは、縦方向の切り込み18を1本と交差する方向の切り込み18aを2本形成することで、金属層14を断裂して分割してある。
また、この紙カップ10Cでは、胴部材11の重ね合せ部16の外側の側端部11aの金属層14に、紙カップ10Aと同様に、少なくとも1本の切り込み18を形成して金属層14を断裂させてある。
このような紙カップ10Cによれば、胴部材11の重ね合せ部16の外側の側端部11aの金属層14に少なくとも1本の切り込み18を形成することで、金属層14が縦方向に断裂され、誘導加熱される面積を小さく分断でき、胴部材11同士の重ね合せ部16の外側に配置される金属層14が過熱されることによる胴部材11の焦げのおそれなどを抑えることができる。
また、このような切り込み18、18aを折り返した金属層14の内側部分14aに形成することで、金属層14が縦方向および横方向に複数に断裂され、誘導加熱される面積を小さく分割でき、加熱による折り返した金属層14の内側部分14aと接する胴部材11の積層紙15の過熱や焦げのおそれなどを抑えることができる。
以上、具体的に説明したように、紙カップ10によれば、胴部材11同士の重ね合せ部16では、外側に配置される胴部材11は金属層14を有しないので、重ね合せ部16の外側の金属層14がないことで、過熱を抑えて焦げの発生を防止することができるとともに、胴部材11の金属層14で大きな加熱面積を確保して短時間に内容液を加熱することができる。
カップ10Aによれば、胴部材11同士の重ね合せ部16の外側に配置される金属層14に、少なくとも1本の切り込み18を形成して金属層14を断裂させたので、金属層14が切り込み18によって断裂され、誘導加熱される面積を小さくでき、胴部材11同士の重ね合せ部16の外側に配置される金属層14が加熱されることによる胴部材11の焦げのおそれなどを抑えることができる。
また、この発明の紙カップ10Bによれば、胴部材11同士の重ね合せ部16では、胴部材11の側端部11aあるいは側端部11bの厚さを減少して内側に配置される金属層14の内側部分14aを折り返して胴部材11の端面を被覆したので、胴部材11の金属層14で大きな加熱面積を確保して短時間に内容液を加熱することができるとともに、重ね合せ部16の内側の胴部材11の端面から内容液が浸透することを防止することができる。
さらに、この発明の紙カップ10B、10Cによれば、金属層14を折り返して胴部材11の端面を被覆した当該金属層14には、外側の胴部材11と重なる部分に少なくとも1本の切り込み18を形成して金属層14を断裂させたので、端面を折り返して被覆する金属層14が切り込み18、18aによって断裂されることで、誘導加熱される面積を小さく分割することができ、折り返した金属層14が加熱されることによる胴部材11の焦げのおそれなどを抑えることができる。
なお、上記の実施の形態では、金属層14は、原紙13と積層して構成した積層紙15を用いる場合を例に説明したが、これに限らず、原紙13に金属層14を後で貼り付けて構成することもでき、図7に示すように、原紙13をブランク17とし、ブランク17に別に用意した金属層14Aを後で貼り合わせて胴部材11を構成したものであっても良く、重ね合せ部16の外側に金属層14がない状態にでき、焦げを防止すると同時に、胴部材11の金属層14Aを介して誘導加熱によって内容液を短時間に加熱することができる。
また、胴部材を構成する積層紙としてその層構成の一例を示したが、これに限らず、金属層であるアルミニウム箔(Al)とポリエチレンテレフタレート樹脂層(PET)とをドライラミネートしておき、原紙とその外面にポリエチレン層(PE)をラミネートしたものを用意し、これらをドライラミネートとし、さらに低密度ポリエチレン樹脂フィルム(LDPEフィルム)を金属層の外側にドライラミネートした積層紙など、他の構成の積層紙であっても良い。また、金属層であるアルミニウム箔(Al)とポリエチレンテレフタレート樹脂層(PET)と金属層であるアルミニウム箔(Al)とをドライラミネートした金属層を二重にした積層紙を用いることもでき、発熱量を増大することができる。
10 紙カップ(誘導加熱用紙容器)
10A 紙カップ
10B 紙カップ
10C 紙カップ
11 胴部材
11a 外側の側端部
11b 内側の側端部
12 底部材
13 原紙
13a 側端面(端面)
14 金属層
14a 内側部分
15 積層紙
16 重ね合せ部
17 ブランク
18 切り込み(縦方向)
18a 切り込み(横方向)
19 厚み減少部

Claims (2)

  1. 原紙と金属層とを有し側面の端部同士を重ねて重ね合せ部で貼り合わせた胴部材と、前記胴部材の下端部を塞ぐ底部材とを備え、前記胴部材の金属層を介して内容液を誘導加熱する誘導加熱用紙容器であって、
    前記胴部材同士の重ね合せ部では、外側に配置される前記胴部材は前記金属層を有さず、かつ前記重ね合せ部では、前記胴部材の側端部の厚さを減少して内側に配置される前記金属層を折り返して当該胴部材の端面を被覆し、外側の前記胴部材と重なる部分に少なくとも1本の切り込みを形成して前記金属層を断裂させたことを特徴とする誘導加熱用紙容器。
  2. 原紙と金属層とを有し側面の端部同士を重ねて重ね合せ部で貼り合わせた胴部材と、前記胴部材の下端部を塞ぐ底部材とを備え、前記胴部材の金属層を介して内容液を誘導加熱する誘導加熱用紙容器であって、
    前記胴部材同士の重ね合せ部の外側に配置される前記金属層に、少なくとも1本の切り込みを形成して前記金属層を断裂させ、かつ前記重ね合せ部では、前記胴部材の側端部の厚さを減少して内側に配置される前記金属層を折り返して当該胴部材の端面を被覆し、外側の前記胴部材と重なる部分に少なくとも1本の切り込みを形成して前記金属層を断裂させたことを特徴とする誘導加熱用紙容器。
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