JP6124456B2 - 滑り出し窓の防火構造 - Google Patents
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Description
また、従来の反り防止部材が設けられている部分に、熱膨張耐火材が配された反り防止部材を設けることにより、防火性能を向上させることができる。
また、軸線の延在方向の全体にわたって反り防止部材を設けることにより、例えば、枠部と反り防止部材との材料を統一させることで意匠性を向上させることができる。
このように構成されることにより、火災の熱による枠部および框の両方の反りが防止されて、火災が生じた際には、膨張した熱膨張耐火材によって、枠部と框との隙間を確実に塞ぐことができる。
このように構成されることにより、室外で火災が発生した際に、室外側からの熱に対して、熱膨張耐火材が枠部と框との間において室外に向かって膨張するため、枠部と框との室外側の隙間を確実に塞ぐことができて、室外から室内への熱および炎の流入を確実に防止することができる。
このように構成されることにより、反り防止部材に熱膨張耐火材を確実に固定することができる。
このように構成されることにより、反り防止部材の端面が露出しないため、意匠性を向上させることができる。また、反り防止部材の端面に他の部材などが接触することを防止することができる。
また、従来の反り防止部材が設けられている部分に、熱膨張耐火材が配された反り防止部材を設けることにより、防火性能を向上させることができる。
図1および図2に示すように、本実施形態による滑り出し窓1は、枠部2と、枠部2に支持された吊元3の軸線31を中心に回動可能に構成され框4と框4にはめ込まれたガラス(面材)5とを有する閉鎖部材(障子)6とを備えている。また、図1に示すように、本実施形態による滑り出し窓1は、枠部2の吊元3側に設けられた枠反り防止部材7と枠反り防止部材7に固定された熱膨張耐火材8と、框4の吊元3側に設けられた框反り防止部材9と框反り防止部材9に固定された熱膨張耐火材10と、を更に備えている。
本実施形態の滑り出し窓1は、縦滑り出し窓で構成されていて、吊元3は見付け方向(図中の矢印Aの方向)の一方側の端部近傍に設けられているとともに、吊元3の軸線31は上下方向(鉛直方向、図2の矢印Bの方向)に延在している。
なお、框4を含む閉鎖部材6を構成する部材や、框4に設けられる部材の説明は、閉鎖部材6が枠部2の開口部23を閉鎖している状態の方向や向きを用いて説明する。
また、一対の縦枠材21,21および一対の横枠材22,22には、室外側にその延在方向に延びる例えばゴムなどの弾性部材で形成された気密材24が設けられている。そして、閉鎖部材6が開口部23を閉鎖すると、一対の縦框材41,41および一対の横框材42,42に気密材24が当接して滑り出し窓1を介した室内外の空気の流通を遮断するように構成されている。
また、一対の横枠材22,22には、閉鎖部材6が移動可能なレールが設けられている。
また、下側の横枠材22および下側の横框材42には、閉鎖部材6を開閉させるためのオペレータ式ハンドルなどのハンドル機構(不図示)が設けられている。
枠反り防止部材7は、縦枠材21Aの上下方向Bと略同じ長さに形成されていて、縦枠材21Aの全長にわたって設けられている。
枠反り防止部材7は、上下方向Bに延在する板状の第1板部71と、第1板部71と連続し上下方向Bに延在する板状の第2板部72と、を有している。
第2板部72は、その面が略見付け方向Aを向くように配置され、見込み方向Cの中間部の屈曲部75で折り曲げられた形状に形成され、屈曲部75よりも室内側が、その面が見付け方向Aを向く板状に形成され、屈曲部75よりも室外側が、屈曲部75から室外側の端部に向かって漸次対向する縦框材41Aに近づくように傾斜する板状に形成されている。
枠反り防止部材7は、所定の剛性を有し、縦枠材21Aに固定されることによって、火災の熱による熱膨張耐火材8の発泡(膨張)時に枠反り防止部材7がずれることが防止される。
また、本実施形態では、図4に示すように、枠反り防止部材7の下端部には、枠反り防止部材7の下端面7aを覆う部材77が設けられている。なお、この部材77は、枠反り防止部材7の下端面7aを覆うためだけに設けられた部材でなくてもよく、滑り出し窓1を構成する部材で枠反り防止部材7の下端面7aを覆うように構成してもよい。
熱膨張耐火材8は、係止部74に係止されるとともに熱膨張耐火材固定面73に接着されることで熱膨張耐火材固定面73に固定されている。また、熱膨張耐火材8は、枠反り防止部材7の全長にわたって配されている。
框反り防止部材9は、縦框材41Aの上下方向Bと略同じ長さに形成されていて、縦框材41Aの全長にわたって設けられている。
框反り防止部材9は、上下方向Bに延在する板状の板部91と、板部91と連続し上下方向Bに延在する筒状の筒状部92と、を有している。
板部91は、縦框材41の見付け方向Aの端面にビスなどの固定具98によって固定されている。
框反り防止部材9は、所定の剛性を有し、縦框材41Aに固定されることによって、火災の熱による熱膨張耐火材10の発泡(膨張)時に框反り防止部材9がずれることが防止される。
また、本実施形態では、熱膨張耐火材10は、膨張した状態において、縦枠材21Aに設けられた気密材24と当接するように構成されている。これにより、火災の熱により気密材24が溶融した場合も、縦枠材21Aと縦框材41Aとの隙間を熱膨張耐火材10が閉鎖することができる。
また、本実施形態では、框反り防止部材9の下端部に框反り防止部材9の端面を覆う部材(不図示)が設けられている。なお、この部材は、框反り防止部材9の端面を覆うためだけに設けられた部材でなくてもよく、滑り出し窓1を構成する部材で框反り防止部材9の端面を覆うように構成してもよい。
本実施形態による滑り出し窓1の防火構造によれば、枠反り防止部材7および框反り防止部材9に熱膨張耐火材8,10がそれぞれ固定されている構成であることにより、予め枠反り防止部材7および框反り防止部材9に熱膨張耐火材8,10を固定することができる。つまり、縦枠材22および縦框材41に、予め熱膨張耐火材8が固定された枠反り防止部材7および予め熱膨張耐火材10が固定された框反り防止部材9を取り付けるだけで所望の製品を製造することができる。
また、従来のような反り防止部材が設けられている部分に、本実施形態の熱膨張耐火材8,10が固定された枠反り防止部材7および框反り防止部材9を取り付ける(交換する)ことにより、防火性能を向上させることができる。
また、上下方向Bの全体にわたって枠反り防止部材7および框反り防止部材9が設けられることにより、例えば、枠部と枠反り防止部材との材料を統一させることで意匠性を向上させることができる。
また、本実施形態では、枠反り防止部材7の下端面を覆う部材77が設けられているとともに、框反り防止部材9の下端面を覆う部材(不図示)が設けられていることにより、枠反り防止部材7および框反り防止部材9の下端面が露出しないため、意匠性を向上させることができる。また、他の部材などが枠反り防止部材7および框反り防止部材9の端面と接触することを防止することができる。
例えば、上記の実施形態では、縦枠材21Aおよび縦框材41Aの両方に反り防止部材7,9および熱膨張耐火材8,10を設けているが、縦枠材21Aおよび縦框材41Aのいずれか一方のみに反り防止部材7,9および熱膨張耐火材8,10を設けてもよい。
また、上記の実施形態では、縦枠材21Aおよび縦框材41Aの上下方向Bの全長にわたって反り防止部材7,9および熱膨張耐火材8,10が設けられているが、反り防止部材7,9および熱膨張耐火材8,10が上下方向Bに分割され、それぞれ上下方向Bに所定の間隔をあけて設けられていてもよい。
また、上記の実施形態では、枠反り防止部材7は、第1板部71と第2板部72とを有する構成であるが、縦枠材21Aの反りを防止できる強度(剛性)を有する部材であれば、上記以外の構成であってもよい。
また、上記の実施形態では、框反り防止部材9は、板部91と筒状部92とを有する構成であるが、縦框材41Aに固定されて、縦框材41Aの反りを防止できる強度(剛性)を有する部材であれば、板部または筒状部のみで構成されていたり、任意の断面形状に成形された部材で構成されていたりしてもよい。
さらに、枠反り防止部材7および框反り防止部材9は、アルミニウムの形成材に限らず、スチールやステンレスなどの形成材で構成されていてもよい。
また、上記の実施形態では、滑り出し窓1が縦滑り出し窓で構成されているが、横滑り出し窓で構成されていてもよい。
2 枠部
3 吊元
4 框
5 ガラス(面材)
6 閉鎖部材
7 枠反り防止部材(反り防止部材)
8 熱膨張耐火材
9 框反り防止部材(反り防止部材)
10 熱膨張耐火材
73 熱膨張耐火材固定面
74 係止部
93 熱膨張耐火材固定面
94 係止部
Claims (6)
- 枠部と、該枠部に支持された吊元の軸線を中心に回動可能に構成された框と該框にはめ込まれた面材とを有する閉鎖部材と、を備える滑り出し窓の防火構造において、
前記吊元側において互いに対向する前記枠部および前記框の少なくとも一方に反り防止部材が設けられ、
該反り防止部材には、熱膨張耐火材が配されていることを特徴とする滑り出し窓の防火構造。 - 前記反り防止部材および前記熱膨張耐火材は、前記枠部および前記框の少なくとも一方の前記軸線の延在方向の全長にわたって設けられていることを特徴とする請求項1に記載の滑り出し窓の防火構造。
- 前記反り防止部材および前記熱膨張耐火材は、前記枠部および前記框の両方に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の滑り出し窓の防火構造。
- 前記反り防止部材には、室外に対向する面が形成され、該面に沿って前記熱膨張耐火材が配されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の滑り出し窓の防火構造。
- 前記反り防止部材には、前記熱膨張耐火材を係止する係止部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の滑り出し窓の防火構造。
- 前記反り防止部材の軸方向の端面を覆う部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の滑り出し窓の防火構造。
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