JP6124340B2 - アレルゲン活性低減化剤及びこれを利用したアレルゲン活性低減化方法 - Google Patents
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Description
スギ葉を圧砕式粉砕機(KYB製作所製)で粉砕したもの約50kgを、マイクロ波水蒸気蒸留装置の蒸留槽に投入し、攪拌しながら蒸留槽内の圧力を、約20KPaの減圧条件下に保持し、(蒸気温度は約67℃)1時間マイクロ波照射し精油を蒸留した。得られた精油の量は180mL(0.36質量%、投入試料に対する精油の割合)であった。
実施例1の原料として、スギの葉に変えてトドマツの葉を用いて、同様の方法によりトドマツ葉精油を得た。得られた精油の量は180mL(0.36質量%、投入試料に対する精油の割合)であった。
実施例1の原料として、スギの葉に変えてヒノキの葉を用いて、同様の方法によりヒノキ葉精油を得た。得られた精油の量は180mL(0.36質量%、投入試料に対する精油の割合)であった。
圧搾式粉砕機(KYB製作所製)で粉砕したトドマツ葉約101gをパイレックス(登録商標)ガラス製フラスコに入れ、5〜8倍量の水を加えた後、当該フラスコを湯浴中で90〜100℃に加熱し沸騰させ、水蒸気蒸留を行った。精油採取管には加熱前に基準線まで水を入れておいた。6時間煮沸を続けて精油を蒸留した。得られた精油の量は0.8mL(0.79質量%、投入試料に対する精油の割合)であった。
(1)スギ花粉アレルゲンサンプルの作成
スギ花粉1.0g及びCryj1スギ花粉タンパク質抽出液40mLを50mL遠沈管に入れて4℃で一晩放置した。6,000rpm、10分の遠心分離後、上清を分取し、遠心式フィルターユニット(アミコンウルトラ−4;Millipore Co.,Ltd.)(分画10,000Da)のフィルター濾過ユニットに入れた。14,800rpm、15分で遠心分離後、溶媒を除去した上清をマイクロチューブに移し、スギ花粉から溶出したタンパク質を濃縮および回収した。すべての上清を回収したら、再度新しいアミコンウルトラ−4に上清を入れ、溶媒交換および濃縮操作を以下の方法で行った。なお、スギ花粉タンパク質抽出溶液の成分は、0.125 M NH4HCO3、0.150 M NaCl、3 mM EDTA、 0.005 wt% ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラート(Tween20)、10 mM HEPES緩衝液(pH: 7.3 ± 0.1)である。溶媒には超純水を使用した。
スギ花粉タンパク質抽出物2.5μL、実施例1又は実施例2で得た各樹木精油1μL及びHBS−EP100μLをマイクロチューブに入れて混合した。接触時間による活性変化を調べるため、混合後すぐに溶媒交換を行ったもの(no time)と4℃で一晩接触させたもの(overnight)を用意した。溶媒交換は、HBS−EPを400μL入れてサンプルを希釈し、これらをアミコンウルトラ−0.5でHBS−EP緩衝液へ溶媒交換を行いサンプルを作成した。なお比較品1として、樹木精油に替えてHBS−EP1μLを入れたものを使用した。
アレルゲン活性変化の測定は、上記(2)のサンプル中に含まれるCryj1とCryj1モノクロナール抗体(Mab)とのアフィニティ(親和性)を測定することにより行った。アフィニティの測定には、分子間相互作用解析システムBIACOREJ(GEヘルスケアジャパン株式会社製)を用いた。
(1)精油揮発ガスの作成
実施例1〜3で得た精油50μLを、3Lのアナリティバリアバック(近江オドエアーサービス(株))に入れた。これに、3Lのゼロガスを加えたのち、50℃の乾燥機内へ10分間入れ精油を揮発させた。
容積500mLのデシケータ中に47mmφの石英繊維フィルターに花粉1.0gを撒いたものを入れた。3Lの精油揮発ガスをデシケータのガス導入部から通気し、デシケータ内を精油揮発ガスで満たした。ガス導入部をコックで密封し、24時間静置してスギ花粉と精油揮発ガスを接触させた。
上記(2)の方法で得た精油吸着スギ花粉を、O3:250ppb及びNO2:250ppbに調製した流量2L/minのガスで約6時間暴露させた。これをマイクロチューブに移し、Cryj1抽出液2mLを加えて4℃で一晩静置した。その後、14,800rpm,10分で遠心分離を行い、上清500μLを遠心式フィルターユニット(アミコンウルトラ‐0.5;Millipore Co., Ltd.)のフィルター濾過ユニットに入れた。14,800rpm、15分で遠心分離後、マイクロチューブに入れ、全量が2.0 mLになるようにHBS−EPを加え、再度14,800rpm、15分で遠心分離した。これを2回行い、溶媒交換を行った。
実施例1で得たトドマツ葉精油2質量%を界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキル
エーテル)5質量%を用いて水に可溶化させて、アレルゲン活性低減化剤を製造した。このアレルゲン活性低減化剤を図1に示すような揮散装置を用いて室内空間に揮散させたところ、約3ヶ月間、アレルゲンのアレルギー性低減効果を示した。
実施例1で得たトドマツ葉精油を、図2に示すような加圧空気霧化噴霧装置を用いて、室内空間に5ml/分で8時間噴霧したところアレルゲンのアレルギー性低減効果を示した。
2 … … 揮散体
3 … … 吸上芯
4 … … 容器
5 … … アレルゲン活性低減化剤
10 … … 加圧空気霧化噴霧装置
11 … … 気液混合噴霧ノズル
12 … … 2液流量調整供給装置
13 … … コンプレッサ
14 … … アレルゲン活性低減化剤
15 … … 水
16 … … 空気
20 … … トリガー式ポンプスプレー
21 … … 容器部
22 … … トリガー部
23 … … ノズル部
24 … … キャップ部
25 … … 吸い上げ管
26 … … 吐出機構
27 … … アレルゲン活性低減化剤
Claims (15)
- ヒノキ科ヒノキ属、ヒノキ科スギ属及びマツ科モミ属よりなる群から選ばれた樹木の1種または2種以上の木質部及び/または葉の精油を有効成分とするアレルゲンのアレルギー性低減化剤。
- ヒノキ科ヒノキ属の植物がヒノキである請求項第1項記載のアレルゲンのアレルギー性低減化剤。
- ヒノキ科スギ属の植物がスギである請求項第1項記載のアレルギー性低減化剤。
- マツ科モミ属の植物がトドマツまたはモミである請求項第1項記載のアレルゲンのアレルギー性低減化剤。
- アレルゲンが付着した対象物用である請求項第1項ないし第4項の何れかの項記載のアレルゲンのアレルギー性低減化剤。
- 請求項第1項ないし第4項の何れかの項記載のアレルゲンのアレルギー性低減化剤を、アレルゲンを含む空間中に適用し、アレルゲンと接触させることを特徴とするアレルゲンのアレルギー性低減化方法。
- 空間が、さらに窒素酸化物を含有する請求項第6項記載のアレルゲンのアレルギー性低減化方法。
- アレルゲンのアレルギー性低減化剤を揮散させることによりアレルゲンを含む空間中に適用するものである請求項第6項または第7項に記載のアレルゲン活性低減化方法。
- アレルゲンのアレルギー性低減化剤を揮散装置を用いて揮散させるものである請求項第8項記載のアレルゲンのアレルギー性低減化方法。
- 揮散装置が、常温揮散装置、送風揮散装置または加熱揮散装置である請求項第9項記載のアレルゲンのアレルギー性低減化方法。
- アレルゲンのアレルギー性低減化剤を霧化させた状態で空間に散布することにより、アレルゲンを含む空間中に適用するものである請求項第6項または7項記載のアレルゲンのアレルギー性低減化方法。
- アレルゲンのアレルギー性低減化剤の霧化を、ポンプスプレー、エアゾール、超音波振動子、加圧液噴霧スプレーまたは加圧空気霧化噴霧装置を用いて行う請求項第11項記載のアレルゲンのアレルギー性低減化方法。
- 請求項第1項ないし第5項の何れかの項記載のアレルゲンのアレルギー性低減化剤を、アレルゲンが付着した対象物に適用することを特徴とするアレルゲンのアレルギー性低減化方法。
- アレルゲンのアレルギー性低減化剤を対象物に噴霧することにより、アレルゲンが付着した対象物に適用するものである請求項13記載のアレルゲンのアレルギー性低減化方法。
- アレルゲンのアレルギー性低減化剤の噴霧を、ポンプスプレー、エアゾール、超音波振動子、加圧液噴霧スプレーまたは加圧空気霧化噴霧装置を用いて行うものである請求項第14項記載のアレルゲンのアレルギー性低減化方法。
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