JP6122769B2 - 人工皮革及びその人工皮革を表皮に用いたボール - Google Patents

人工皮革及びその人工皮革を表皮に用いたボール Download PDF

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Description

本発明は、バレーボールやビーチバレーボールのような競技用ボールの表皮材として好ましく用いられる人工皮革に関する。
従来、バレーボールやビーチバレーボール等の競技用ボールの表皮材として、人工皮革を用いたボールが知られている。このような人工皮革を用いたボールは、耐摩耗性や、手でボールを打撃する際のクッション性に優れるとして、広く使用されている。
ボールの表皮材として用いられる一般的な人工皮革には、グリップ性を高めてボールのコントロール性を高めるために、エンボス加工されたディンプル(凹部)が形成されている。このようなディンプルは、手とボールが触れたときの滑り止めになる。しかしながら、ボールの表皮にディンプルを形成しても、ボールがスリップすることがあるために、コントロール性をさらに向上させたボールが求められていた。
ボールのグリップ性能としては、ボール表面が乾いた状態にあるドライ時におけるグリップ性能と、競技を長時間行った後に競技者の汗でボール表面が湿った状態にあるウェット時におけるグリップ性能とがある。ウェット時には表面が汗で湿った状態になって滑りやすくなっているために、ドライ時に比べてグリップ性能が低くなりやすい。従来、ウェット時のボールのグリップ性能を向上させるための技術として、以下のような技術が知られていた。
例えば、下記特許文献1は、繊維質基材およびその表面を覆う銀面部を有する皮革様シートであって、銀面部は表面層と被覆層からなり、表面層が一次粒子径が50〜150nmの中空ナノシリカ粒子および高分子弾性体を含有する皮革様シートを開示する。そして、このような皮革様シートは、ドライ時およびウェット時のいずれにおいても良好なグリップ性を示し、特に、ウェット時のグリップ性に優れることを開示する。
WO2009/125758号パンフレット
特許文献1に開示された皮革様シートは、一次粒子径が50〜150nmの中空ナノシリカ粒子および高分子弾性体を含有する表面層を備えることによりグリップ性を向上させている。しかしながら、このような皮革様シートを表皮材としてバレーボールを製造し、技術レベルの高いプレイヤーにグリップ性の評価を依頼した場合、一部のプレイヤーからは、ウェット時のグリップ性は顕著に優れるが、ドライ時のグリップ性の向上に対しては未だ改善の余地があるとの評価を得ていた。
本発明は、ウェット時の優れたグリップ性に加えて、ドライ時のグリップ性も顕著に優れるボールの表皮材として用いられる人工皮革を提供することを目的とする。
本発明に係る人工皮革は、繊維布帛と、繊維布帛に積層された高分子弾性体を含む銀面層と、銀面層を被覆する表皮層とを備え、表皮層は、100%モジュラスが1MPa以下の低モジュラスポリウレタンを30〜80質量%含むポリウレタン成分と、平均一次粒子径200〜300nmの中空ナノシリカ粒子と、を含有する平均厚さ0.1〜5μmの膜である。このような構成によれば、平均一次粒子径200〜300nmの中空ナノシリカ粒子は膜中に沈みにくいために、表皮層の表面に滑り止めとなる微細な凹凸を形成しやすい。また、100%モジュラスが1MPa以下の低モジュラスポリウレタンはドライ時でも粘着感が高いために、ドライ時に手に吸い付くようなグリップ感を実現する。その結果、ボールの表皮材として用いた場合にウェット時だけでなくドライ時にもグリップ性が顕著に向上する。
また、低モジュラスポリウレタンは、ポリエーテル系ポリウレタンであることが、ドライ時に手に吸い付くようなグリップ感がとくに高くなる点から好ましい。
また、人工皮革は、銀面層及び表皮層が形成された面にディンプルを有する場合には、手とボールが触れたときのグリップ性がさらに向上する点から好ましい。
また、本発明に係るボールは、上記何れかの人工皮革を表皮に用いたボールである。このようなボールは、ウェット時の優れたグリップ性に加えて、ドライ時のグリップ性が顕著に優れる。
本発明によれば、ウェット時の優れたグリップ性に加えてドライ時のグリップ性も顕著に優れる、ボールの表皮材等に好ましく用いられる人工皮革が得られる。
図1は、本発明の一実施形態の人工皮革の厚み方向の断面の模式図である。
本発明に係る人工皮革の一実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は本実施形態の人工皮革10の厚み方向の断面の模式図である。人工皮革10は、繊維布帛1と、繊維布帛1に積層された銀面層2と、銀面層2を被覆する表皮層3とを備える。表皮層3は、100%モジュラスが1MPa以下の低モジュラスポリウレタンを30〜80質量%含むポリウレタン成分3aと、平均一次粒子径200〜300nmの中空ナノシリカ粒子3bとを含む、平均厚さ0.1〜5μmの膜である。また、人工皮革10は、滑り止めとなる、例えばエンボスロールで型押しされた複数のディンプルDを備える。本実施形態の人工皮革を製造方法に沿って以下に詳しく説明する。
人工皮革基材に含まれる繊維布帛としては、不織布,織布,織物,編物等の繊維を三次元的に絡合したような繊維構造体であれば特に限定なく用いられる。これらの中では、不織布、とくには極細繊維の不織布を用いた場合には、繊維密度が緻密であるために繊維の粗密ムラが低く、均質性が高いために、充実感としなやかな風合いに優れた人工皮革が得られる点から好ましい。本実施形態においては、代表例として、極細繊維の不織布を用いる場合について詳しく説明する。
極細繊維の不織布は、例えば、海島型複合繊維のような極細繊維発生型繊維を絡合処理して海島型複合繊維の不織布を形成し、極細繊維化処理することにより得られる。なお、本実施形態においては、海島型複合繊維を用いる場合について詳しく説明するが、海島型複合繊維以外の極細繊維発生型繊維を用いても、また、極細繊維発生型繊維を用いずに、極細繊維を直接紡糸して不織布を形成してもよい。なお、海島型複合繊維以外の極細繊維発生型繊維の具体例としては、紡糸直後に複数の極細繊維が軽く接着されて形成され、機械的操作により解きほぐされることにより複数の極細繊維が形成されるような剥離分割型繊維や、溶融紡糸工程において花弁状に複数の樹脂を交互に集合させてなる花弁型繊維等が挙げられ、極細繊維を形成しうる繊維であれば特に限定されずに用いられる。
極細繊維の不織布の製造においては、はじめに、選択的に除去できる海島型複合繊維の海成分を構成する熱可塑性樹脂と、極細繊維を形成する樹脂成分である海島型複合繊維の島成分を構成する熱可塑性樹脂とを溶融紡糸して海島型複合繊維を得る。
海成分の熱可塑性樹脂としては、島成分の樹脂とは溶剤に対する溶解性または分解剤に対する分解性を異にする熱可塑性樹脂が選ばれる。海成分を構成する熱可塑性樹脂の具体例としては、例えば、低密度のポリエチレン,ポリプロピレン,エチレンプロピレン樹脂等のポリオレフィン、水溶性ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン、スチレンエチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂等が挙げられる。
島成分を形成し、極細繊維を形成する熱可塑性樹脂としては、海島型複合繊維及び極細繊維を形成可能な樹脂であれば特に限定されない。具体的には、例えば、ポリアミド6,ポリアミド66,ポリアミド610,ポリアミド10,ポリアミド11,ポリアミド12,ポリアミド612等のポリアミド;ポリエチレンテレフタレート(PET),イソフタル酸変性PET,スルホイソフタル酸変性PET,ポリブチレンテレフタレート,ポリヘキサメチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル;ポリ乳酸,ポリエチレンサクシネート,ポリブチレンサクシネート,ポリブチレンサクシネートアジペート,ポリヒドロキシブチレート−ポリヒドロキシバリレート樹脂等の脂肪族ポリエステル;ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリブテン,ポリメチルペンテン,塩素系ポリオレフィンなどのポリオレフィン等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
極細繊維の不織布の製造方法としては、例えば、海島型複合繊維を溶融紡糸してウェブを製造し、ウェブを絡合処理して海島型複合繊維の不織布を形成した後、海島型複合繊維から海成分を選択的に除去して極細繊維の不織布を形成するような方法が挙げられる。ウェブを製造する方法としては、溶融紡糸した繊維を延伸及びクリンプした後、ステープルにカットし、カードで開繊した後クロスラッパーし、ニードルパンチするような方法で短繊維ウェブを形成する方法や、スパンボンド法などにより紡糸した長繊維の海島型複合繊維をネット上に捕集し、そのままクロスラッパーしてニードルパンチするような方法によりステープルにカットしない長繊維ウェブを形成する方法等が挙げられる。なお、形成されたウェブには形態安定性を付与するために融着処理や、水蒸気による熱収縮処理等の繊維収縮処理を施すことにより繊維の緻密化処理や、プレスすることにより表面を平滑化する平滑化処理等を適宜施してもよい。
海島型複合繊維中の海成分は、ウェブを形成させた後の適当な段階で分解除去または抽出除去される。このような分解除去または抽出除去により海島型複合繊維が極細繊維化されて繊維束状の極細繊維が形成される。
極細繊維の繊度は特に限定されないが、0.001〜1dtex、さらには0.01〜0.6dtex、とくには0.01〜0.5dtexであることが好ましい。繊度が高すぎる場合には、緻密感が不充分になり、粗密感のある不織布が得られる傾向がある。
また、極細繊維の不織布には、形態安定性や充実感等を付与する目的で、必要に応じて、高分子弾性体が含浸付与される。極細繊維の不織布に含浸付与される高分子弾性体の具体例としては、人工皮革の製造に従来から用いられている高分子弾性体が特に限定なく用いられる。その具体例としては、例えば、ポリウレタン、ポリエステル系エラストマー、ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸系樹脂、ポリアミノ酸系樹脂、シリコン系樹脂等の弾性体が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、高分子弾性体には、必要に応じて、着色剤、耐光剤、分散剤、発泡剤等の添加剤を配合してもよい。
本実施形態の人工皮革の製造においてはポリウレタン、とくには多孔質状のポリウレタンが、ボールの表皮に用いる場合の特性のバランスに優れる点から特に好ましい。極細繊維の不織布にポリウレタンを含浸付与する場合、その種類は特に限定されない。具体的には、例えば、以下に示すようなポリマージオールと有機ジイソシアネートと活性水素原子を少なくとも2個有する低分子化合物である鎖伸長剤と、を所定のモル比で反応させることにより得られる各種のポリウレタンが挙げられる。
ポリマージオールの具体例としては、例えば、ポリテトラメチレングリコール,ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコール,ポリオキシエチレングリコール,ポリオキシプロピレングリコール,エチレンオキシド等とポリプロピレンオキシドとのランダム共重合体および/またはブロック共重合体等のポリエーテルジオール類;コハク酸,マロン酸,グルタール酸,アジピン酸,セバチン酸,マレイン酸,イタコン酸,アゼライン酸等の二塩基酸の1種または2種以上と、エチレングリコール,プロピレングリコール,ヘキサメチレングリコール,ジエチレングリコール,1,2−プロパンジオール,1,3−ブタンジオール,1,4−ブタンジオール,1,5−ペンタンジオール,1,6−ヘキサンジオール,シリコーンジオール,ネオペンチルグリコール,ネオペンチレングリコール,3−メチル−1,5−ペンタンジオール,1,3−ジメチロールシクロヘキサン,1,4−ジメチロールシクロへキサン等のグリコール類との重縮合で得られるポリエステルジオ−ル類;ポリエステルエーテルジオール類;ジメチルカーボネート,ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート、エチレンカーボネート,プロピレンカーボネート等のアルキレンカーボネート、ジフェニルカーボネート,ジナフチルカーボネート等のジアリールカーボネート等の有機カーボネートと、エチレングリコール,プロピレングリコール,1,4−ブタンジオール,1,5−ペンタンジオール,ネオペンチルグリコール,1,6−ヘキサンジオール,3−メチル−1,5−ペンタンジオール等の脂肪族ジオールとのエステル交換反応によって得られるポリカーボネートジオール類;ε−カプロラクトン,バレロラクトン等のラクトン類の開環重合により得られる、ポリ−ε−カプロラクトンジオール,ポリバレロラクトンジオール等のポリラクトンジオール類等が挙げられる。これらのポリマージオールは、単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリマージオールの数平均分子量は特に限定されないが、400〜5000さらには、800〜3500であることが好ましい。
有機ジイソシアネートの具体例としては、トリレンジイソシアネート,キシリレンジイソシアネート,フェニレンジイソシアネート,4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート,4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート,イソホロンジイソシアネート,ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
活性水素原子を少なくとも2個有する低分子化合物である鎖伸長剤としては、有機ジイソシアネートと反応し得る、低分子量ジオール,低分子量ジアミン,ヒドロキシアミン、水等の活性水素原子を少なくとも2個有する低分子化合物が挙げられる。
低分子量ジオールの具体例としては、例えば、エチレングリコール,プロピレングリコール,1,4−ブタンジオール,1,5−ペンタンジオール,ネオペンチルグリコール,1,6−ヘキサンジオール,3−メチル−1,5−ペンタンジオール等の脂肪族ジオール等が挙げられる。また、低分子量ジアミンの具体例としては、例えば、エチレンジアミン,ブタンジアミン,プロピレンジアミン,ヘキサメチレンジアミン,キシリレンジアミン,4,4−ジアミノジフェニルメタン,ヒドラジン等のジアミン類;ジヒドラジド、カルボジヒドラジド、β−アミノプロピオン酸ヒドラジド等のヒドラジド類等が挙げられる。これらの鎖伸長剤は、単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリウレタンは、例えば、溶媒の存在下または非存在下で、上述したポリマージオールと有機ジイソシアネートとから調整されたイソシアネート末端プレポリマーに、鎖伸長剤及び必要に応じて分子量を調整するために用いられる単官能性活性水素原子を有する末端封止剤を反応させるような公知の方法により得られる。溶媒の具体例としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒が好ましく用いられる。また、末端封止剤の具体例としては、例えば、イソプロピルアミン,n−ブチルアミン,t−ブチルアミン,2−エチルヘキシルアミン等のモノアルキルアミン;ジエチルアミン,ジイソプロピルアミン,ジ−n−ブチルアミン,ジ−t−ブチルアミン,ジ−イソブチルアミン,ジ−2−エチルヘキシルアミン等のジアルキルアミン;メタノール,エタノール,プロパノール,ブタノール,ペンタノール等のアルキルアルコール等が挙げられる。
極細繊維の不織布に高分子弾性体を含浸付与する方法としては、極細繊維の不織布または極細繊維化する前の海島型複合繊維の不織布に、ディップニップ法、ナイフコート法、バーコート法、ロールコート法、スプレーコート法等の公知の方法により、高分子弾性体を含有する溶液,分散液,エマルジョン等の樹脂液を含浸し、乾式法や湿式法によって高分子弾性体を凝固させる方法が挙げられる。
極細繊維の不織布に含浸付与される高分子弾性体の割合は特に限定されないが、極細繊維の不織布と高分子弾性体との合計量に対して10〜65質量%、さらには20〜50質量%、とくには30〜40質量%であることが好ましい。
極細繊維の不織布の厚さは、特に限定されないが、100〜3000μm、さらには300〜2000μm程度であることが好ましい。また、極細繊維の不織布の見かけ密度も特に限定されないが、0.25〜0.70g/cm3、さらには0.45〜0.65g/cm3、とくには0.55〜0.60g/cm3程度であることが充実感としなやかな風合いとのバランスに優れた人工皮革が得られる点から好ましい。
このようにして得られた極細繊維の不織布を含む繊維布帛は、必要に応じてスライス処理やバフィング処理等することにより厚さ調整及び平坦化処理される。このようにして、極細繊維の不織布を含む繊維布帛が得られる。
次に、得られた繊維布帛の表面に高分子弾性体を主体とする銀面層を積層する。繊維布帛の表面に高分子弾性体を主体とする銀面層を積層する方法は特に限定されない。具体的には、繊維布帛の表面に目的とする厚みの銀面層が形成されるように、例えば、バーコーティング法、ナイフコーティング法、ロールコーティング法、コンマコーティング法、スプレーコーティング法、グラビアコーティング法等を用いて、高分子弾性体を含有する溶液,分散液,エマルジョン等の樹脂液を塗布し、乾式法や湿式法によって高分子弾性体を凝固させる方法が挙げられる。また、別の方法としては、剥離可能な基材上に銀面層を形成するための樹脂膜を予め形成し、この樹脂膜を繊維布帛表面に接着又は圧着するような方法により積層した後、基材を剥離して銀面層を形成する乾式造面するような方法等が挙げられる。また、銀面層は多孔質または無孔質からなる単層の高分子弾性体からなる層であっても、それらを複数層で積層した複数層から形成されるものであってもよい。とくには、多孔質層と無孔質層とを積層した層であることがクッション性と耐摩耗性とに優れる点から好ましい。
銀面層を形成する高分子弾性体は特に限定されず、極細繊維の不織布に含浸付与される高分子弾性体と同様のものを用いることができる。それらの中では、ポリウレタンが好ましく用いられる。また、繊維布帛の表面に塗布される高分子弾性体の樹脂液にも、必要に応じて、着色剤、耐光剤、分散剤、発泡剤等の添加剤を配合してもよい。
繊維布帛の表面に積層される銀面層の厚さは特に限定されないが、100〜300μm、さらには100〜200μm程度であることが好ましい。銀面層の厚さが薄すぎる場合には耐摩耗性が低下する傾向があり、厚すぎる場合には、ボールが重くなる傾向がある。
また、表面に銀面層が積層された繊維布帛には、銀面層が形成された面に、手とボールが触れたときの滑り止めになる複数の凹凸形状であるディンプルを形成することが好ましい。このようなディンプルは、例えば、エンボスロールを使用して、エンボス処理により形成することができる。また、エンボス処理は、後述する表皮層を形成した後に行ってもよい。このようなディンプルを形成することにより、バレーボールなどの球技においてプレイヤーの手に対するグリップ性が向上し、その結果、ボールコントロール性が向上する。
ディンプルの直径やパターン、深さ等は特に限定されない。直径としては、例えば、1000〜2500μm、さらには1600〜2000μm程度であることが好ましい。また、深さとしては、例えば、50〜500μm、さらには200〜350μmであることが好ましい。また、パターンとしては、例えば、隣接する各凹部間の平均間隔が0.5〜3mm程度であることが好ましい。
また、ディンプルが形成されていない平坦な部分には、格子状、同心円状、放射状等の、2方向以上の直線または曲線上に配列された形状、複数の直線や曲線からなる不均一な形状、前記ディンプルと同様な不連続な凹部形状、またはこれらの組み合わせから成る二次凹部を形成してもよい。
次に、得られた銀面層の表面に、100%モジュラスが1MPa以下の低モジュラスポリウレタンを30〜80質量%含むポリウレタン成分と、平均一次粒子径200〜300nmの中空ナノシリカ粒子と、を含有する平均厚さ0.1〜5μmの表皮層を形成する。
表皮層は、樹脂成分として100%モジュラスが1MPa以下の低モジュラスポリウレタンを30〜80質量%含むポリウレタンを含有する。100%モジュラスが1MPa以下の低モジュラスポリウレタンは、ウェット時だけでなくドライ時にも粘着感が高くなるために手に吸い付くようなグリップ感を実現する。
低モジュラスポリウレタンの100%モジュラスは1MPa以下であり、0.1〜1MPa、さらには0.3〜0.8MPaであることが好ましい。低モジュラスポリウレタンの100%モジュラスが1MPaを超える場合にはドライ時のグリップ感の向上効果が小さくなる。また、低モジュラスポリウレタンの100%モジュラスが低すぎる場合には耐摩耗性が低下する傾向がある。なお、低モジュラスポリウレタンの100%モジュラスは、厚み300μm、巾1cmのフィルムをASTM D882に準じて測定される。なお、低モジュラスポリウレタンとしては、グリップ感に優れる点からポリエーテル系ポリウレタンがとくに好ましく用いられる。
低モジュラスポリウレタンは、ポリウレタン成分全量中に30〜80質量%含有され、好ましくは40〜70質量%、さらに好ましくは40〜60質量%含有される。ポリウレタン成分全量中の低分子量ポリウレタンの割合が30質量%未満の場合にはウェット時のグリップ性が充分に向上せず、80質量%を超える場合には耐摩耗性が低下する。
また、ポリウレタン成分の低モジュラスポリウレタンを除いた残部としては、100%モジュラスは1MPa超、好ましくは10MPa超、さらに好ましくは13MPa超の高モジュラスポリウレタンが配合されることが好ましい。なお、高モジュラスポリウレタンとしては、耐摩耗性に優れる点からポリカーボネート系ポリウレタンがとくに好ましく用いられる。
100%モジュラスが1MPa以下の低モジュラスポリウレタンは、ポリマージオールの種類や分子量を調整したり、鎖伸長剤や末端封止剤の量を調整したりして製造することができる。また、このような低モジュラスポリウレタンは市販品としても入手することができる。市販品の一例としては、セイコー化成(株)製のラックスキン(登録商標)の品番U5811(数平均分子量約30万、100%モジュラス0.7MPa)や、品番U5861(数平均分子量約18万、100%モジュラス0.6MPa)等が挙げられる。
平均一次粒子径200〜300nmの中空ナノシリカ粒子は、緻密なシリカ殻を有するナノサイズのバルーン構造(中空状)を有する分散性に優れたシリカ粒子であり、例えば、特開2005−263550号公報、特開2006−256921号公報に記載された方法により製造できる。また、市販品としては、グランデックス(株)製のナノバルーンが挙げられる。
中空ナノシリカ粒子の平均一次粒子径は、200〜300nmであり、好ましくは230〜280nmである。中空ナノシリカ粒子の平均一次粒子径が200nm未満の場合には、塗工時に表面に表出しにくくなり、表皮層の表面に微細な凹凸が形成されにくくなる。また、中空ナノシリカ粒子の平均一次粒子径が300nmを超える場合には、表面のざらつき感が出てくるため好ましくない。
また、中空ナノシリカ粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)で測定したシリカ殻の厚さは5〜15nmであることが好ましい。さらに、BET法で求めた比表面積は150〜300m2/g、水銀圧入法で求めた細孔容積は9000〜13000mm3/g、かさ密度は0.03〜0.07g/mL、BET法で求めた殻壁細孔はTEMによる直接観察限界以下である5nm以下、さらには2nm以下であることが好ましい。
また、中空ナノシリカ粒子は、一次粒子の凝集を防止するためにその表面が表面修飾剤によって修飾されていてもよい。例えば、特開2007−99607号公報に記載された方法に従って、中空ナノシリカ粒子の表面に存在する水酸基(−OH)を介して表面修飾剤を付加させて表面修飾してもよい。表面修飾剤の具体例としては、イソシアネート系化合物、アミン系化合物、ビニル系化合物、エポキシ系化合物、メタクリロキシ系化合物、アクリル系化合物、イミド系化合物、アルキル基を有する化合物、アリール基を有する化合物、UV官能基を有する化合物等が挙げられる。なお、UV官能基とはビニル基、スチリル基、アクリル基などの紫外線(UV)により反応する官能基のことである。中でもイソシアネート基、アルキル基、アリール基、UV官能基から選ばれる少なくとも1種の基を有する化合物が好ましく、イソシアネート系化合物が特に好ましい。
中空ナノシリカ粒子の表皮層中の含有割合は特に限定されないが、ポリウレタン成分100質量部に対して、5〜20質量部、さらには、5〜15質量部であることが好ましい。
表皮層を形成する方法の具体例としては、100%モジュラスが1MPa以下の低モジュラスポリウレタンを30〜80質量%含有するポリウレタン成分と、平均一次粒子径200〜300nmの中空ナノシリカ粒子とを含むような分散液を銀面層表面に塗布した後、乾式法や湿式法によってポリウレタン成分を凝固させる方法が挙げられる。塗布する方法としては、例えば、グラビアコーティング法、バーコーティング法、ナイフコーティング法、ロールコーティング法、コンマコーティング法、スプレーコーティング法等が挙げられる。なお、表面層を形成するための分散液中の固形分濃度としては、5〜20質量%程度であることが好ましい。
表皮層の厚さとしては、平均厚さ0.1〜5μmであり、好ましくは平均厚さ0.5〜3μm、さらに好ましくは平均厚さ1〜2μmである。表皮層の平均厚さが5μmを超える場合には、触感がかたくなり、表皮層の平均厚さが0.1μm未満の場合には、摩耗により脱落しやすくなる。
以上、本実施形態の人工皮革をその製造方法に沿って詳しく説明した。本実施形態の人工皮革はバレーボールやビーチバレーボール等のボールを手でコントロールするような球技のボールの表皮材として好ましく用いられる。このような人工皮革を表皮材として用いたボールは、複数個のピースを縫い合わせるか、あるいはボールの芯材にピースを貼り合わせることにより製造される。
次に本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明の範囲はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
ポリエチレン(海成分)50質量部およびポリアミド6(島成分)50質量部を同一溶融系で溶融紡糸して、繊度15dtexの海島型複合繊維を製造した。この海島型複合繊維を2.5倍に延伸し、捲縮を付与した後、繊維長51mmに切断した。得られたステープルをカードで開繊し、クロスラッパーウェバーで繊維ウェブとした。この繊維ウェブを重ね合わせ、ニードルパンチにより、目付650g/m2の繊維絡合体を得た。
そして、ポリエチレンプロピレンアジぺート、4,4''−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)およびエチレングリコール(EG)の共重合により得られたポリエステル系ポリウレタン(100%モジュラス:100kg/cm2)の13%ジメチルホルムアミド(DMF)溶液を得られた繊維絡合体に含浸させた。その直後に、同じポリエステル系ポリウレタンの26%DMF溶液を繊維絡合体表面に40g/m2塗布し浸透させた。さらに、その上面に、主成分がポリヘキサカーボネートグリコール、ポリメチレンプロピレンアジペートおよびメチレンジアミンであり、n−ヘキサンジイソシアネート、MDIおよびEGがさらに共重合されたポリカーボネート系ポリウレタン(100%モジュラス:40kg/cm2)の20%DMF溶液を75g/m2塗布した。ポリウレタンを含浸させた繊維絡合体をDMF/水=30/70の凝固浴(40℃)に30分間浸漬し、ポリウレタンを多孔質状に凝固させた。続いて、水洗後、海島型複合繊維中のポリエチレンをトルエンで抽出除去して平均繊度0.01dtexの極細繊維に変換し、ポリアミド6の極細繊維の繊維束と多孔質状ポリウレタンからなる厚さ1.6mmの多孔質層が形成された繊維質基材を得た。
この繊維質基材表面に青色顔料を含むポリエステル系ポリウレタンの10%溶液をグラビアロールで塗布し、多孔質層と無孔質層の合計厚さ約200μmの銀面層を形成した。その後、高さ0.5mm、垂直投影面積が4mm2の台形状の凸部を有するエンボスロールを使用して、ロール温度170℃、プレス圧力8kg/cm、処理速度1m/分で型押しを行った。銀面層表面に形成された不連続凹部の深さはいずれの凹部においてもほぼ同様であって、その平均値は200μmであった。また、凹部の垂直投影面積もほぼ同様であり、その平均値は2mm2であった。凹部間の平均間隔は2.5mmであり、凹部の垂直投影面積の総和は銀面層の表面積の9%であった。
次に、100%モジュラス0.7MPaの低モジュラスポリウレタンと100%モジュラス15MPaの高モジュラスポリウレタンとを50:50で含有するポリウレタン成分と、ポリウレタン成分100質量部(固形分)に対して中空ナノシリカ粒子10質量部を含有するように混合溶媒中で分散させた、固形分濃度11%のポリウレタンインクを調製した。なお、低モジュラスポリウレタンとしては、数平均分子量30万であるポリエーテル系ポリウレタン(セイコー化成(株)製のラックスキンU5811)を用い、高モジュラスポリウレタンとしては数平均分子量20万であるポリカーボネート系ポリウレタン(大日精化(株)製)を用いた。また、中空ナノシリカ粒子としては、平均一次粒子径250nm、シリカ殻の厚み5〜15nm、BET法により測定された隔壁細孔2nm以下である、グランデックス(株)製のナノバルーンを用いた。また、混合溶媒としては、シクロヘキサノン/アセトン/DMF=50/40/10(質量比)の混合溶媒を用いた。
そして、調製されたポリウレタンインクを上記混合溶媒で2倍に希釈した後、150メッシュのグラビアロールを用いて銀面層の表面に塗布し、乾燥することにより、目付1.5g/m2の無孔質の表皮層を形成した。得られた表皮層は、平均厚み約1μmであった。
このようにして、表面にディンプルが形成されたバレーボールの表皮材として用いられる人工皮革を得た。そして、得られた人工皮革を表皮材として用いたバレーボールを製造した。そして、グリップ性を以下のようにして評価した。
[評価方法]
〈グリップ性〉
夏場にインドアで10人のプレイヤーがバレーボールの練習を長時間行い、練習開始前のドライ時と、練習開始後の汗で塗れたボールを汗ばんだ手で扱ったときのウェット時とにおけるグリップ性を、各プレイヤーに下記の基準により判定させた。そして、10人の判定結果のうち最も多かった基準をグリップ性の評価として採用した。
A:ボールが滑ることがなく、十分なグリップ性を有する。
B:ボールが滑る頻度は少ないが、グリップ性は十分ではない。
C:ボールが滑る頻度が多く、グリップ性に欠ける。
結果を下記表1に示す。
Figure 0006122769
[実施例2]
表皮層を形成するためのポリウレタン成分として、低モジュラスポリウレタンと高モジュラスポリウレタンとを50:50で含有するポリウレタン成分を用いる代わりに、低モジュラスポリウレタンと高モジュラスポリウレタンとを70:30で含有するポリウレタン樹脂成分を用いた以外は実施例1と同様にして人工皮革を得、得られた人工皮革を表皮材として用いたバレーボールを製造した。そして、実施例1と同様にしてグリップ性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例3]
表皮層を形成するためのポリウレタン樹脂成分として、低モジュラスポリウレタンと高モジュラスポリウレタンとを50:50で含有するポリウレタン成分を用いる代わりに、低モジュラスポリウレタンと高モジュラスポリウレタンとを20:80で含有するポリウレタン樹脂成分を用いた以外は実施例1と同様にして人工皮革を得、得られた人工皮革を表皮材として用いたバレーボールを製造した。そして、実施例1と同様にしてグリップ性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例4]
表皮層を形成するための低モジュラスポリウレタン成分として、100%モジュラス0.7MPa、数平均分子量30万のポリエーテル系ポリウレタン(セイコー化成(株)製のラックスキンU5811)の代わりに、100%モジュラス0.6MPa、数平均分子量18万のポリエーテル系ポリウレタン(セイコー化成(株)製のラックスキンU5861)を用いた以外は実施例1と同様にして人工皮革を得、得られた人工皮革を表皮材として用いたバレーボールを製造した。そして、実施例1と同様にしてグリップ性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例5]
表皮層を形成するための高モジュラスポリウレタンとして、100%モジュラス15MPaのポリカーボネート系ポリウレタン(大日精化(株)製)の代わりに、100%モジュラス11MPaのポリエステル系ポリウレタン(大日精化(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして人工皮革を得、得られた人工皮革を表皮材として用いたバレーボールを製造した。そして、実施例1と同様にしてグリップ性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例6]
ポリウレタン樹脂成分100質量部(固形分)に対して中空ナノシリカ粒子10質量部を配合する代わりに、中空ナノシリカ粒子5質量部を配合した以外は実施例1と同様にして人工皮革を得、得られた人工皮革を表皮材として用いたバレーボールを製造した。そして、実施例1と同様にしてグリップ性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例7]
ポリウレタン樹脂成分100質量部(固形分)に対して中空ナノシリカ粒子10質量部を配合する代わりに、中空ナノシリカ粒子20質量部を配合した以外は実施例1と同様にして人工皮革を得、得られた人工皮革を表皮材として用いたバレーボールを製造した。そして、実施例1と同様にしてグリップ性を評価した。結果を表1に示す。
[比較例1]
表皮層を形成するためのポリウレタン樹脂成分として、低モジュラスポリウレタンと高モジュラスポリウレタンとを50:50で含有するポリウレタン成分を用いる代わりに、高モジュラスポリウレタンのみをポリウレタン樹脂成分として用いた以外は実施例1と同様にして人工皮革を得、得られた人工皮革を表皮材として用いたバレーボールを製造した。そして、実施例1と同様にしてグリップ性を評価した。結果を表1に示す。
[比較例2]
表皮層を形成するためのポリウレタン樹脂成分として、低モジュラスポリウレタンと高モジュラスポリウレタンとを50:50で含有するポリウレタン成分を用いる代わりに、低モジュラスポリウレタンのみをポリウレタン樹脂成分として用いた以外は実施例1と同様にして人工皮革を得、得られた人工皮革を表皮材として用いたバレーボールを製造した。そして、実施例1と同様にしてグリップ性を評価した。なお、このバレーボールは耐摩耗性が著しく悪かった。結果を表1に示す。
[比較例3]
平均一次粒子径250nmの中空ナノシリカ粒子を配合する代わりに、平均一次粒子径150nmの中空ナノシリカ粒子を配合した以外は実施例1と同様にして人工皮革を得、得られた人工皮革を表皮材として用いたバレーボールを製造した。そして、実施例1と同様にしてグリップ性を評価した。結果を表1に示す。
[比較例4]
平均一次粒子径250nmの中空ナノシリカ粒子を配合する代わりに、平均一次粒子径350nmの中空ナノシリカ粒子を配合した以外は実施例1と同様にして人工皮革を得、得られた人工皮革を表皮材として用いたバレーボールを製造した。そして、実施例1と同様にしてグリップ性を評価した。結果を表1に示す。
本発明で得られる人工皮革は、バレーボールやビーチバレーボール等の競技用ボールの表皮材として好ましく用いられる。
1 繊維布帛
2 銀面層
3 表皮層
3a ポリウレタン成分
3b 中空ナノシリカ粒子
10 人工皮革
D ディンプル

Claims (5)

  1. 繊維布帛と、前記繊維布帛に積層された高分子弾性体を含む銀面層と、前記銀面層を被覆する表皮層とを備え、
    前記表皮層は、100%モジュラスが1MPa以下のポリウレタンを30〜80質量%含むポリウレタン成分と、平均一次粒子径200〜300nmの中空ナノシリカ粒子と、を含有する平均厚さ0.1〜5μmの膜である、ことを特徴とする人工皮革。
  2. 前記ポリウレタン成分100質量部に対して、前記中空ナノシリカ粒子を5〜20質量部含有する請求項1に記載の人工皮革。
  3. 前記銀面層及び前記表皮層が形成された面にディンプルを有する請求項1または2に記載の人工皮革。
  4. 前記繊維布帛は、平均繊度0.001〜1dtexの極細繊維の不織布である請求項1〜3の何れか1項に記載の人工皮革。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の人工皮革を表皮に用いたことを特徴とするボール。
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