JP6117570B2 - 食酢 - Google Patents

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Description

本発明は、白飯等の米飯類に添加した際に、あるいは炊飯前の白米と水との混合物に添加して炊飯した際に、米飯類特有の好ましい香りを有する食酢が得られ、しかも長期に亘って米飯類特有の好ましい香りを保持できる食酢に関する。
スーパーマーケットやコンビニエンスストア等では、様々な形態で米飯類が販売されている。例えば、市販弁当の主食として容器詰めされた形態で販売されたり、当日消費用にそれだけを透明プラスチック容器に詰めた形態で販売されたり、長期保存を意図して無菌パック容器詰めされた形態で販売されたりしている。これらの米飯類の多くは、必要に応じて電子レンジで加熱後、そのまま食されているが、チャーハン、オムライス、雑炊等の他の米料理に手軽に応用できるため、近年、その販売量が家庭用・業務用共に増加傾向にある。
ところで、これらの米飯類は、一般的に、スーパーマーケットのバックヤードや惣菜工場等で炊飯された後、チルド温度帯又は常温で店頭販売されたり、流通している。しかし、チルド温度帯又は常温に長時間保持された米飯類においては、食味の劣化や細菌数の増加といった問題の発生が懸念される。そこで、このような問題の発生を抑制乃至は防止するために、従来より食酢を米飯類に添加することや、あるいは食酢を主要成分として含有する米飯改良剤を米飯類に添加することが提案されている(特許文献1)。
特開2001−238617号公報
しかしながら、食酢それ自体又は食酢を主要成分として含有する米飯改良剤を米飯類に添加した場合、細菌数の増加の抑制という点では一定の効果が得られるものの、米飯類特有の好ましい香りが損なわれ、あるいは消失してしまうという問題があった。このことから、食酢を添加した場合にも、米飯類特有の好ましい香りを有する米飯が得られる食酢が求められていた。
さらに、スーパーマーケット等のバックヤードや惣菜工場等で炊飯された米飯類は、店頭販売中あるいは流通中に米飯類特有の好ましい香りが低減していくという問題があった。そのため、米飯類を製造後、喫食されるまでの一定期間、米飯類特有の好ましい香りを保持できる食酢が求められていた。
本発明の目的は、以上の背景技術の問題点を解決しようとするものであり、白飯等の米飯類に添加した際に、あるいは炊飯前の白米と水との混合物に添加して炊飯した際に、米飯類特有の好ましい香りを損なわず、しかも長期に亘って米飯類特有の好ましい香りを保持できる食酢を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、小豆等の所定の豆の煮汁を食酢の原料として使用し、さらに煮汁をプロテアーゼで酵素処理して得られた酵素処理物の存在下で酢酸発酵を行うことにより得られる食酢が、意外にも、白飯等の米飯類に添加した際に、細菌の増殖を良好に抑えられ、しかも、米飯類特有の好ましい香りを損なわず、長期に亘り、米飯類特有の好ましい香りを保持できることを見出した。さらに、米飯類特有の好ましい香りの保持効果が、所定の豆の煮汁の酵素処理により生ずる2−エチルヘキサノールの濃度と密接な相関があることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、マメ科ササゲ属、エンドウ属、又はヒヨコマメ属に分類されている豆の煮汁をプロテアーゼで酵素処理して得た酵素処理物を含有する食酢であって、酸度4.5%換算で、2−エチルヘキサノールを9〜50ppb含有する食酢を提供する。
また、本発明は、上述の食酢の製造方法であって、以下の工程(a)〜(c)を有する製造方法を提供する。
工程(a)
マメ科ササゲ属、エンドウ属、又はヒヨコマメ属に分類されている豆を水で煮込み、煮汁を得る工程。
工程(b)
得られた煮汁をプロテアーゼで酵素処理して、酵素処理物を得る工程。
工程(c)
得られた酵素処理物の存在下で酢酸発酵を行うことにより、酸度4.5%換算で2−エチルヘキサノールを9〜50ppb含有する食酢を得る工程。
本発明の食酢は、マメ科の特定の属名の下に分類されている豆の煮汁をプロテアーゼで酵素処理して得た酵素処理物を含有する食酢であって、酸度に対する2−エチルヘキサノールの濃度が特定範囲に限定されているものである。このため、白飯等の米飯類に添加した際に、あるいは炊飯前の白米と水との混合物に添加して炊飯した際に、食酢を添加しているにもかかわらず、米飯類特有の好ましい香りを有する米飯が得られ、しかも長期に亘って米飯類特有の好ましい香りを保持することができる。
以下、本発明の食酢について詳細に説明する。なお、なお、本明細書において、「%」は「W/V%(質量/容量%)」を、「部」は「質量部」を意味する。
本発明の食酢は、マメ科の特定の属名の下に分類されている豆の煮汁をプロテアーゼで酵素処理して得た酵素処理物を含有する食酢であって、酸度に対する2−エチルヘキサノールの濃度が特定範囲に限定されているものである。
<食酢>
本発明の食酢とは、食酢品質表示基準(平成20年10月16日農林水産省告示第1507号)で規定されている食酢を意味する。
本発明の食酢の酸度は、3〜20%、好ましくは3〜15%、より好ましくは3〜10%である。これは、酸度が低すぎると(即ち、酢酸濃度が低すぎると)米飯に多量に使用する必要が生じ、豆の風味で米飯特有の好ましい香りが損なわれてしまう可能性があり、逆に、高すぎると酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸臭が強すぎて、取り扱いが困難となるからである。
なお、本発明において米飯類とは、典型的には、米飯類特有の好ましい香りの有無が商品として重要視されている白飯、即ちうるち米を精米して得た白米(農産物検査法(昭和26年(1951年)法律第144号)により、3等以上に格付けされた玄米又はこれに相当する玄米を精米したもの)を炊飯して得た飯であるが、白米と大麦とを一緒に炊飯して得た麦飯、精米したもち米を炊飯又は蒸して得たおこわ等も本発明における米飯類に包含される。また、米飯類特有の好ましい香りが重要視される限り、各種炊き込みご飯、茶飯、酢飯、赤飯、栗又は豆等の具材入りご飯等の調理加工米飯も包含される。
本発明の食酢において、酸度の調整は、豆の煮汁に添加するアルコールや醸造酢の量を増減させたり、酢酸発酵後に他の食酢との混合又は水による希釈により行うことができる。具体的には、一般的な食酢の酸度は4〜5%であるが、一般に酸度を上げるには豆の煮汁に添加するアルコールや醸造酢の添加量を増やしたり、酸度の高い他の食酢を混合することで実現することができる。逆に、酸度を下げるには豆の煮汁に添加するアルコールや醸造酢の添加量を減らしたり、水で希釈したりすることで実現することができる。
なお、食酢の酸度は、中和滴定法により測定することができ、酢酸換算として表す。
<2−エチルヘキサノール>
本発明の食酢においては、酸度4.5%換算で2−エチルヘキサノールの濃度を9〜50ppb、好ましくは9〜35ppb、より好ましくは9〜20ppbに調整する。2−エチルヘキサノールの濃度がこの範囲より下回ると、米飯類特有の好ましい香りが店頭保管などの保管中に低減しやすくなり、米飯の米飯類特有の好ましい香りを保持する効果が得られにくくなる傾向があり、この範囲を上回ると、2−エチルヘキサノール自体の香りが、米飯類本来の風味を阻害する可能性が増大するからである。
なお、本発明において、酸度4.5%換算とは、本発明の食酢の酸度が4.5%となるように希釈もしくは濃縮した場合という意味である。例えば、酸度9.0%の食酢の場合は酸度4.5%となるように2倍に希釈した場合となる。
本発明の食酢において、2−エチルヘキサノール濃度は、マメ科(Fabaceae)のササゲ属(Vigna)、エンドウ属(Pisum)、ヒヨコマメ属(Cicer)に分類されている豆を選択し、当該豆の煮汁の調製条件や、また、プロテアーゼによる酵素処理条件によって調整することができる。豆には、通常、2−エチルヘキサノールがごくわずかに含まれているが、豆の煮汁を調製することで増加し、さらに酵素処理により飛躍的に増大する。一般に2−エチルヘキサノール濃度を上げるには、煮汁を調製する際に、水に対する豆の相対量を増加させたり、煮込み温度の上昇や煮込み時間を増長させることにより実現でき、また、酵素処理の際、酵素の量を増やすことや、処理時間を長くすることで実現することができる。逆に、濃度の上昇を抑えるためには、煮汁を調製する際に、水に対する豆の相対量を減少させたり、煮込み温度の下降や煮込み時間を短縮させることにより実現でき、また、酵素処理の際、酵素の量を少なくすることや、処理時間を短くすることで実現することができる。さらに、酵素処理物の存在下で酢酸発酵を行って得られた食酢を、他の食酢と混合したり、水で希釈することで、本発明の食酢を得ることもできる。
<モノテルペンアルコール>
また、本発明の食酢においては、本発明の効果をより高いレベルで実現するために、2−エチルヘキサノールとモノテルペンアルコールとの間の相対量を規定することが好ましい。具体的にはモノテルペンアルコール1部に対し、2−エチルヘキサノールを3〜10部、より好ましくは5〜10部となるようにする。モノテルペンアルコールに対する2−エチルヘキサノールの比率が、前記範囲より高い場合や、前記範囲より低い場合、米飯類特有の好ましい香りが、店頭保管などの保管中に低減しやすくなり、米飯の米飯類特有の好ましい香りを保持する効果が得られにくくなる。
モノテルペンアルコールとしては、非環式のモノテルペンアルコールが好ましく、具体的には、ゲラニオール、リナロール、ネロール、シトロネロール等を挙げることができる。前述したモノテルペンアルコールの濃度は、これらの化合物の合計としてもよいが、豆の種類によっては、相対的に高存在量の特定のモノテルペンアルコールの含有量としてもよい。例えば、後述するように、豆として小豆、赤エンドウ豆、ひよこ豆の場合には、モノテルペンアルコールとして、ゲラニオールだけを指標とすることができる。
本発明の食酢において、モノテルペンアルコールの存在量は、豆の煮汁のプロテアーゼによる酵素処理により調整することができる。一般にモノテルペンアルコールの含量を上げるには、煮汁を調製する際に、水に対する豆の相対量を増加させたり、煮込み温度の上昇や煮込み時間を増長させることにより実現でき、また、酵素処理の際、酵素の量を増やすことや、処理時間を長くすることで実現することができる。逆に、モノテルペンアルコールの含量の減少もしくは増加を抑制するためには、煮汁を調製する際に、水に対する豆の相対量を減少させたり、煮込み温度の下降や煮込み時間を短縮させることにより実現でき、また、酵素処理の際、酵素の量を少なくすることや、処理時間を短くすることで実現することができる。
<2−エチルヘキサノール濃度並びにモノテルペンアルコール濃度の測定>
本発明において、食酢中の2−エチルヘキサノール濃度並びにモノテルペンアルコール濃度は、固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ質量分析法(SPME−GC−MS)で測定することができる。具体的な分析手順については、後述の実施例において詳細に説明する。
<豆>
本発明に適用する豆としては、マメ科のササゲ属、エンドウ属、ヒヨコマメ属に分類されている豆を挙げることができる。具体的には、マメ科ササゲ属の豆として、小豆(Vigna angularis(Willd.)Ohwi et H.Ohashi)、緑豆(Vigna radiata(L.)R.Wilczek)、ささげ(Vigna unguiculata(L.)Walp.)、等を挙げることができる。マメ科エンドウ属の豆として、赤エンドウ豆(Pisum sativum L.var.arvense(L.)Trautv)等を挙げることができる。マメ科ヒヨコマメ属の豆として、ひよこ豆(Cicer arietinum L.)等を挙げることができる。これらの中でも、米飯類特有の好ましい香りを保存後まで保持しやすい点から、マメ科ササゲ属の小豆、マメ科エンドウ属の赤エンドウ豆、マメ科ヒヨコマメ属のひよこ豆を好ましく使用することができる。
<豆の煮汁>
本発明において、食酢原料として豆の煮汁を使用するが、これは、豆そのものを使用するよりも2−エチルヘキサノールの濃度が高まり、米飯類特有の好ましい香りが、損なわれにくくなり、経時的にも保持され易くなるからである。一方、豆そのものを使用した場合、豆そのものの風味が強くなり、得られた食酢を米飯に添加した際、米飯類特有の好ましい風味が損なわれやすいからである。
本発明において、豆の煮汁は豆の熱水抽出物という側面を有している。従って、本発明に適用する豆の煮汁の中には酢酸発酵原料となり得る水溶性成分(例えば、ショ糖等の水溶性炭水化物)が溶出していることが想定できる。また、このような水溶性成分の煮汁中の含有量は、Brixを測定することで把握することができる。具体的にはBrixが1.0%以上、好ましくは1.5%以上、より好ましくは1.8%以上であると、酢酸発酵に必要な栄養分が十分に含まれており、酢酸発酵が円滑に進むという点で好ましい。逆に、Brixが5.0%以下、好ましくは4.0%以下、より好ましくは3.5%以下であると、豆そのものの風味が少なく、米飯に添加した際に豆の香りが米飯特有の好ましい香りを損なわないという点で好ましい。従って、Brixの範囲は1.0〜5.0%であり、好ましい範囲は1.5〜4.0%であり、より好ましい範囲は1.8〜3.5%である。
このようなBrixの煮汁の調製は、豆1部と水(例えば、水道水、イオン交換水、蒸留水等)3〜10部とを混合し、好ましくは90℃以上の温度で豆が柔らかくなるまでおおよそ2〜6時間煮込む(ボイルする)ことにより行うことができる。一般に、Brixを増大させるためには、水に対する豆の相対量を増加させたり、煮込み温度を上昇させたり、煮込み時間を増長させることにより実現することができる。Brixを低減させるためには、水に対する豆の相対量を減少させたり、煮込み温度を下降させたり、煮込み時間を短縮させることにより実現することができる。
なお、豆の煮汁を調製する際、“渋切り処理”を行うことができる。ここで、渋切り処理とは、豆の煮込みに先立って、豆を水に投入し、いったん沸騰させた後、湯切りを行うという処理である。
<豆の煮汁の酵素処理>
本発明において、豆の煮汁は、必要に応じて公知のpH調整剤で、使用するプロテアーゼの最適pHに調整した後、プロテアーゼで酵素処理され、豆の煮汁の酵素処理物となる。
本発明に適用できるプロテアーゼとしては、特に制限はなく、例えば、動物由来(例えば、ペプシン、キモトリプシン、トリプシン、パンクレアチン)、植物由来(例えば、パパイン、ブロメライン、フィシン)、微生物由来(例えば、乳酸菌、枯草菌、放線菌、カビ、酵母)のエンドプロテアーゼ及びエキソプロテアーゼ、並びにこれらの粗精製物及び菌体破砕物が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
市販のプロテアーゼとしては、例えば、商品名:プロテアーゼM「アマノ」SD(起源:Aspergillus属菌、天野エンザイム(株))、ニューラーゼF3G(起源:Rhizopus属菌、天野エンザイム(株))、デナプシン2P(起源:Aspergillus属菌、ナガセケムテックス(株))、スミチームAP(起源:Aspergillus属菌、新日本化学工業(株))などの酸性プロテアーゼや、プロテアーゼA「アマノ」SD(起源:Aspergillus属菌、天野エンザイム(株))、食品用精製パパイン(起源:パパイヤ、ナガセケムテックス(株))、バリダーゼFP60(起源:Aspergillus属菌、ディー・エス・エムジャパン(株))などの中性プロテアーゼ、プロテアーゼP「アマノ」3SD(起源:Aspergillus属菌、天野エンザイム(株))、オリエンターゼ22BF(起源:Bacillus属菌、エイチビィアイ(株))などのアルカリ性プロテアーゼが挙げられる。中でも、米飯類特有の好ましい香りの保持効果が非常に優れた食酢を得るためには、プロテアーゼとして、酸性プロテアーゼ又は中性プロテアーゼを使用して豆の煮汁を酵素処理するのが好ましい。特に、Aspergillus属菌起源の酸性プロテアーゼ、又は中性プロテアーゼを使用して酵素処理することが好ましい。
酵素処理条件としては、使用するプロテアーゼの活性条件で行うことが好ましいが、その際、最終目的物である食酢中の2−エチルヘキサノール濃度、更にはモノテルペンアルコール濃度を考慮して処理条件を選択することが好ましい。
例えば、Aspergillus属菌起源の酸性プロテアーゼを使用して豆の煮汁を酵素処理する場合、豆の煮汁にpH3〜4となるようにアルコール酢を加えた後に、Aspergillus属菌起源の酸性プロテアーゼを添加し、ゆっくりと攪拌しながら、液を30〜80℃、好ましくは40〜70℃にて2〜24時間保持することにより、酵素処理物を得ることができる。なお、pH、温度条件、反応時間等は使用するプロテアーゼの種類及び組み合わせに応じて適宜調整することができる。
また、Aspergillus属菌起源の中性プロテアーゼを使用して豆の煮汁を酵素処理する場合、豆の煮汁にAspergillus属菌起源の中性プロテアーゼを添加し、ゆっくりと攪拌しながら、液を30〜80℃、好ましくは40〜70℃にて2〜24時間保持する。その後、必要に応じてこの液を加熱殺菌処理し、次いで冷却することにより、酵素処理物を得ることができる。なお、pH、温度条件、反応時間等は使用するプロテアーゼの種類及び組み合わせに応じて適宜調整することができる。
酵素処理の際、プロテアーゼに加え、豆の煮汁中のデンプンやオリゴ糖を分解させるために液化酵素(α−アミラーゼ)や、更にブドウ糖まで分解させるために糖化酵素(グルコアミラーゼ)を併用することができる。
<食酢の製造方法>
本発明の食酢の製造方法は、以下の工程(a)〜(c)を有する製造方法である。以下、工程毎に説明する。
<工程(a)>
まず、マメ科ササゲ属、エンドウ属、ヒヨコマメ属に属する豆を水で煮込み、煮汁を得る。なお、使用可能な豆や水の種類、煮込み条件、煮汁については、既に説明したとおりである。
<工程(b)>
次に、工程(a)で得られた煮汁をプロテアーゼで酵素処理して、2−エチルヘキサノールを含有する酵素処理物を得る。この酵素処理物には、モノテルペンアルコールも含有している。なお、プロテアーゼの種類、酵素処理条件、モノテルペンアルコールの種類、併用可能な他の酵素の種類については、既に説明したとおりである。
なお、酵素処理物中の2−エチルヘキサノールやモノテルペンアルコールの含有量は、目的物である食酢中のそれらの濃度を考慮して決定すればよい。通常、酢酸発酵前にアルコールや清水等を添加して希釈されるので、一般的には、食酢中の濃度よりも高く設定しておくことが好ましい。
<工程(c)>
次に、得られた酵素処理物の存在下で酢酸発酵を行うことにより、酸度4.5%換算で2−エチルヘキサノールを9〜50ppbで含有する本発明の食酢を得る。
酢酸発酵の手法としては、公知の酢酸発酵技術、例えば、静置発酵法、通気発酵法(深部発酵法とも呼ばれる)等の一般的な発酵方法を採用することができる。
酢酸発酵に適用できる酢酸菌としては、公知の酢酸菌を用いることができる。例えば、アセトバクター(Acetobacter)属又は、グルコンアセトバクター(Gluconacetobacter)属に属する酢酸菌が良く、アセトバクター・パスツリアヌス(Acetobacter pasteurianus)やアセトバクター・アセチ(Acetobacter aceti)、グルコンアセトバクター・ユーロパエス(Gluconacetobacter europaeus)やグルコンアセトバクター・エンタニイ(Gluconacetobacter entanii)等が好ましい。酢酸発酵の際に、別途アルコールを配合し酢酸発酵を進行させてもよい。その配合量は、酢酸発酵が進行する1〜5%が好ましい。
<本発明の食酢の用途>
以上説明した本発明の食酢は、食品に酸味を与える調味料としての使用や、食酢に含まれる酢酸の抗菌性を利用した食品における細菌の繁殖の抑制を目的とした使用など、一般的な食酢の用途にも適用できるのは当然であり、特に、米飯類に添加した場合に、米飯類特有の好ましい香りを損なわず、しかも長期に亘って米飯類特有の好ましい香りを保持できるため、米飯類の米香気保持剤として有用である。米香気保持剤として使用する場合、食酢以外に発明の効果を損なわない範囲で、食塩、アミノ酸、糖類等を配合することができる。
本発明の食酢を、このような米飯類の米香気保持剤として使用する場合、本発明の食酢の炊きあがった米飯類に対する添加量は、細菌の繁殖抑制と米飯類の好ましい香り保持の観点から、米飯類100部に対し酸度4.5%換算で好ましくは0.005〜1.5部、より好ましくは0.005〜1.0部である。また、本発明の食酢は、炊飯前の白米と水との混合物に添加してもよく、その場合にも細菌の繁殖抑制と米飯類の好ましい香り保持の観点から、吸水前の白米類100部に対し酸度4.5%換算で好ましくは0.01〜3部、より好ましくは0.01〜1.8部である。
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例の内容に限定して解釈されるものではない。
実施例1
<小豆の煮汁を使用した食酢の製造例>
小豆500gを2500Lの水に入れ一度沸騰させ、渋切りを行った後に、再度同量の水で3時間程度小豆が軟らかくなるまで煮た。その後、ザルで小豆を濾すことで、濾液として小豆煮汁を得た。得られた豆の煮汁のBrixは2.2%であった。さらに、この小豆煮汁にpH3〜4となるように酸度10%のアルコール酢を加えた後に、プロテアーゼM「アマノ」SD(天野エンザイム株式会社製)0.05%、グルコアミラーゼアマノSD(天野エンザイム株式会社製)0.03%を添加し、50〜60℃で一晩酵素処理を行うことで酵素処理済小豆煮汁を得た。
酵素処理済小豆煮汁800mLに酸度10%のアルコール酢45mLと95%エタノール45mLと清水110mLを加え、さらに酢酸菌体を加え、常法により30℃で酢酸発酵することで、小豆煮汁を使用した食酢を得た。得られた小豆煮汁を使用した食酢の酸度(酢酸換算)は4.5%であった。食酢の酸度の測定は中和滴定法により行った。
なお、2−エチルヘキサノールとゲラニオールの濃度は、以下の「香気成分の分離濃縮方法」並びに「香気成分の測定方法」に示す条件の固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ質量分析法(SPME−GC−MS)で測定した。結果を表1に示す。
「香気成分の分離濃縮方法」
SPMEファイバーと揮発性成分抽出装置を用い、以下の条件に従って固相マイクロ抽出法で食酢から香気成分の分離濃縮を行った。
(固相マイクロ抽出条件)
・SPMEファイバー:StableFlex 50/30μm,DVB/Carboxen/PDMS(SPELCO社製)
・揮発性成分抽出装置:AOC−5000Plus(島津製作所製)
・予備加温:40℃,2min
・攪拌速度:500rpm
・揮発性成分抽出:40℃,30min
・脱着時間:1min
「香気成分の測定方法」
ガスクロマトグラフ法及び質量分析法を用い、以下の条件に従って、食酢から分離濃縮した香気成分のサンプル中のn-アミルアルコール(内部標準として添加)のピーク面積に対する、2−エチルヘキサノールのピーク面積及びゲラニオールのピーク面積から濃度を求めた。2−エチルヘキサノール及びモノテルペンアルコールの代表例であるゲラニオールの検出限界は、それぞれ0.01ppbと0.05ppbであった。
(ガスクロマトグラフ条件)
・測定機器:GC−2010(島津製作所製)
・カラム:Inertcap WAX(ジーエルサイエンス株式会社製、長さ30m,口径0.25mm,膜厚0.25μm)
・温度条件:40℃(5min)保持→100℃まで3℃/min昇温→220℃まで5℃/min昇温→10min保持
・キャリアー:Heガス、ガス流量1.9mL/min
(質量分析条件)
・質量分析計:GCMS-QP2010Plus(島津製作所製)
・スキャン質量:m/z 30.0〜350.0
・イオン化方式:EI(イオン化電圧70eV)
比較例1
豆の煮汁の酵素処理を行なわない以外は、実施例1と同様の方法で食酢を得た。酵素処理前の豆の煮汁のBrixは2.2%、食酢の酸度(酢酸換算)は4.5%であった。
実施例2
小豆に代えて赤エンドウ豆を使用し、且つ豆を煮る前に1晩水に浸したこと以外は、実施例1と同様の方法で食酢を得た。酵素処理前の豆の煮汁のBrixは1.6%、食酢の酸度(酢酸換算)は4.5%であった。
比較例2
豆の煮汁の酵素処理を行なわない以外は、実施例2と同様の方法で食酢を得た。酵素処理前の豆の煮汁のBrixは1.6%、食酢の酸度(酢酸換算)は4.5%であった。
実施例3
小豆に代えてひよこ豆を使用し、且つ豆を煮る前に1晩水に浸したこと以外は、実施例1と同様の方法で食酢を得た。酵素処理前の豆の煮汁のBrixは1.3%、食酢の酸度(酢酸換算)は4.5%であった。
比較例3
豆の煮汁の酵素処理を行なわない以外は、実施例3と同様の方法で食酢を得た。酵素処理前の豆の煮汁のBrixは1.3%、食酢の酸度(酢酸換算)は4.5%であった。
比較例4
小豆に代えて紫花豆を使用し、且つ豆を煮る前に1晩水に浸したこと以外は、実施例1と同様の方法で食酢を得た。食酢の酸度(酢酸換算)は4.5%であった。
比較例5
小豆に代えて大豆を使用し、且つ豆を煮る前に1晩水に浸したこと以外は、実施例1と同様の方法で食酢を得た。食酢の酸度(酢酸換算)は4.5%であった。
比較例6
小豆の煮汁に代えて小豆粉を使用した以外は、実施例1と同様の方法で食酢を得た。食酢の酸度(酢酸換算)は4.5%であった。
<米飯の食味評価>
精米済みの生白米10kgを水に約1.5時間浸漬した後、水切りし、清水13kg、実施例1で得られた食酢0.07kg、アルコール醸造酢0.08kg、食塩0.005kgと共に炊飯機に投入し、98℃で40分の炊飯処理を施すことにより炊飯米(白飯)を得た。同様に、実施例2〜3、比較例1〜6で得られた食酢をそれぞれ用いて炊飯米(白飯)を得た。得られた炊飯米200gをポリエチレンテレフタレート製の容器に詰め、密封した後、25℃で24時間又は72時間保管した。保管後、電子レンジで500W1分間加熱して、米飯の食味について、以下の評価基準に従って専門パネラー10名で評価を行った。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
ランク:判定基準
A :白飯特有の香りが強く感じられる場合。
B :白飯特有の香りが感じられる場合。
C :白飯特有の香りがやや損なわれ、白飯特有の香りが僅かしか感じられないが、米飯として実用上問題のない場合。
D :白飯特有の香りが大きく損なわれ、白飯特有の香りがほとんど感じられない場合。
Figure 0006117570
表1の実施例1〜3と比較例1〜3の結果から、豆の煮汁の酵素処理を行うと、酵素処理を行わない場合に比べ、2−エチルヘキサノール濃度が飛躍的に増大したことがわかる。また、食酢の酸度が4.5%である場合、2−エチルヘキサノールを9〜50ppbの範囲で含有する実施例1〜3の食酢を添加した米飯は、それぞれ対応する比較例1〜3の食酢を添加した米飯に対し、24時間保管後も白米特有の好ましい香りが感じられ、さらに72時間保管後まで白米特有の香りが持続し、好ましいことがわかる。
また、ササゲ属、エンドウ属、又はヒヨコマメ属以外の豆を原料として使用した比較例4〜5の食酢は、2−エチルヘキサノールが9ppb未満であり、白米特有の香りが保存後まで保持されていなかった。比較例6の小豆粉を用いた食酢は、酵素処理をしているが、2−エチルヘキサノールが0.8ppbとなり、9ppbを大きく下回った。
以上のことから、2−エチルヘキサノールを9〜50ppbに調整するためには、特定の豆の煮汁を用い、かつ、酵素処理する必要があることが理解できる。なお、比較例6の食酢を添加した米飯は、小豆由来の色素や風味が強く、米飯の色調や風味が損なわれていたため、食味評価の対象外とした。
なお、比較例1〜3の72時間保存後の結果から、ゲラニオール1部に対する2−エチルヘキサノールが10部以上であると、白飯の香りの長期保存性が低下する傾向があることが推察される。また、比較例4〜5の結果から、ゲラニオール1部に対する2−エチルヘキサノールが3部以下であると、白飯の香りの保存性が24時間後で既に低下する傾向があることが推察される。
本発明の食酢は、白飯等の米飯類に添加した際に、あるいは炊飯前の白米と水との混合物に添加して炊飯した際に、米飯類特有の好ましい香りを損なわず、しかも長期に亘って米飯類特有の好ましい香りを保持でき、しかも細菌の増殖も抑制できる。従って、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等で販売される米飯類の保存に有用である。

Claims (6)

  1. 以下の工程(a)〜(c)を有する食酢の製造方法。
    工程(a)
    マメ科(Fabaceae)ササゲ属(Vigna)、エンドウ属(Pisum)、又はヒヨコマメ属(Cicer)に分類されている豆を水で煮込み、煮汁を得る工程;
    工程(b)
    得られた煮汁を蛋白分解酵素で酵素処理して、酵素処理物を得る工程; 及び
    工程(c)
    得られた酵素処理物の存在下で酢酸発酵を行うことにより、酸度4.5%換算で2−エチルヘキサノールを9〜20ppb含有する食酢を得る工程。
  2. 請求項1に記載の食酢の製造方法において、
    前記食酢の製造方法で得られた食酢が更にモノテルペンアルコールを含有し、
    モノテルペンアルコール1部に対し2−エチルヘキサノールを3〜10部含有する、
    食酢の製造方法
  3. 請求項1又は2に記載の製造方法において、
    工程(a)で用いる豆と水が、豆1質量部に対し、水3〜10質量部で煮込む、
    食酢の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法において、
    工程(a)の煮込みが、豆の煮汁のBrixが1.0〜5.0%となるように豆を水で煮込む、
    食酢の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法において、
    工程(a)で用いる豆が、マメ科ササゲ属の小豆(Vigna angularis(Willd.)Ohwi et H.Ohashi)、マメ科エンドウ属の赤エンドウ豆(Oisum sativum L.var.arvense(L.)Trautv)、又はマメ科ヒヨコマメ属のひよこ豆(Cicer arietinum L.)である、
    食酢の製造方法。
  6. 請求項1記載の食酢の製造方法により製造された食酢を含有させる工程を有する、米飯類の米香気保持剤の製造方法。
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