JP6116398B2 - 波形推定装置及び波形推定方法 - Google Patents

波形推定装置及び波形推定方法 Download PDF

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Description

この発明は、信号に含まれている定常な波形成分と非定常な波形成分を識別する波形推定装置及び波形推定方法に関するものである。
定常な波形成分と非定常な波形成分を含んでいる実測データを入力して、その実測データのトレンドとなる定常な波形成分を推定し、その実測データと定常な波形成分の差分を取ることで、非定常な波形成分を推定する波形推定装置がある。
この波形推定装置によれば、実測データに含まれている定常な波形成分と非定常な波形成分を識別することができる。
例えば、実測データが、潮汐による定常な長周期の波形成分(以下、「潮汐成分」と称する)と、津波による非定常な短周期の波形成分(以下、「津波成分」と称する)を含んでいる信号である場合、実測データのトレンドとなる定常な潮汐成分を予測し、その予測値と実測データの差分を求めれば、非定常な津波成分を抽出することができる。
津波の検出処理では、その抽出した津波成分が、予め設定されている閾値より大きければ、津波と判定している。
ここで、定常な潮汐成分は、天文潮位から予測することができ、天文潮位は、過去に観測された潮位データを解析することで計算された潮位の予測値である。
ただし、所定の標準港にある検潮所では、天文潮位を計算することができるが、検潮所を持たない地点では、天文潮位を計算することができない。
そこで、以下の特許文献1に開示されている波形推定装置では、閾値となる周期以上の成分を潮汐の影響による水位の変化として特定し、実測データから潮汐の影響による水位の変化に関する潮汐成分を抽出するようにしている。
潮汐成分の抽出は、閾値となる周期を数値フィルタとして、フーリエ変換によるフィルタリング処理を行うことで実現される。
これにより、検潮所を持たない地点でも、津波の検出が可能になる。
特開2012−167950号公報(段落番号[0033]から[0034])
従来の波形推定装置は以上のように構成されているので、潮汐以外にも、寒流、暖流、吹走流、沿岸流などの影響で、実測データの周期や振幅に変動が生じる。このため、フーリエ変換によるフィルタリング処理を行うことで、潮汐成分の予測値を算出しても、実測データに対して、潮汐成分の予測値に遅れが生じる。したがって、潮汐成分を正しく予測することができず、津波成分を正確に検出することができない課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、信号に含まれている非定常な波形成分を正確に検出することができる波形推定装置及び波形推定方法を得ることを目的とする。
この発明に係る波形推定装置は、観測対象から放射又は反射された信号を検出し、その信号から観測対象における時系列の観測値を抽出する観測値抽出手段と、観測値抽出手段により抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測する第1の追尾フィルタ処理手段と、第1の追尾フィルタ処理手段が追尾フィルタ処理に用いる追尾フィルタより駆動雑音が大きな追尾フィルタを用いて、観測値抽出手段により抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測する第2の追尾フィルタ処理手段と、観測値抽出手段により抽出された時系列の観測値の中で、非定常な波形成分を含んでいる区間である非定常区間を特定する非定常区間特定手段と、第1及び第2の追尾フィルタ処理手段により予測された定常の波形成分のうち、非定常区間特定手段により特定された非定常区間では、第1の追尾フィルタ処理手段により予測された定常の波形成分を選択し、非定常区間以外の区間では、第2の追尾フィルタ処理手段により予測された定常の波形成分を選択する定常波形成分選択手段とを設け、非定常波形判定手段が、観測値抽出手段により抽出された観測値と定常波形成分選択手段により選択された定常の波形成分との残差を算出し、その残差が非定常な波形成分であるか否かを判定するようにしたものである。
この発明によれば、駆動雑音が異なる追尾フィルタを用いて、観測値抽出手段により抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施する第1及び第2の追尾フィルタ処理手段と、第1及び第2の追尾フィルタ処理手段により予測された定常の波形成分のうち、非定常区間特定手段により特定された非定常区間では、第1の追尾フィルタ処理手段により予測された定常の波形成分を選択し、非定常区間以外の区間では、第2の追尾フィルタ処理手段により予測された定常の波形成分を選択する定常波形成分選択手段とを設け、非定常波形判定手段が、観測値抽出手段により抽出された観測値と定常波形成分選択手段により選択された定常の波形成分との残差を算出し、その残差が非定常な波形成分であるか否かを判定するように構成したので、信号に含まれている非定常な波形成分を正確に検出することができる効果がある。
この発明の実施の形態1による波形推定装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による波形推定装置の非定常区間特定部13を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による波形推定装置の非定常区間開始位置認定部23の処理内容を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による波形推定装置の非定常区間終了位置認定部25の処理内容を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による波形推定装置のフィルタ出力選択部14の処理内容を示すフローチャートである。 2次元空間のレンジセル毎に、観測処理部1により抽出される時系列の観測値を示す説明図である。 追尾フィルタ処理部12による観測値に対する追尾フィルタ処理を示す説明図である。 残差算出部21により算出される残差ekの大きさを時系列データで表す説明図である。 フィルタ出力選択部14により選択される予測値(定常の波形成分)の時系列データを示す説明図である。 この発明の実施の形態2による波形推定装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態2による波形推定装置の追尾フィルタ処理部31を示す構成図である。 この発明の実施の形態2による波形推定装置の追尾フィルタ処理部32を示す構成図である。 この発明の実施の形態3による波形推定装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態3による波形推定装置の追尾フィルタ処理部41を示す構成図である。 この発明の実施の形態3による波形推定装置の追尾フィルタ処理部42を示す構成図である。 この発明の実施の形態4による波形推定装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態4による波形推定装置の追尾フィルタ処理部51を示す構成図である。 この発明の実施の形態4による波形推定装置の追尾フィルタ処理部52を示す構成図である。 TQ値の履歴を示す説明図である。 この発明の実施の形態5による波形推定装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態5による波形推定装置の非定常区間特定部60を示す構成図である。 この発明の実施の形態6による波形推定装置を示す構成図である。 非定常な波形成分の航跡の抽出例を示す説明図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による波形推定装置を示す構成図である。
図1において、観測処理部1は例えば、レーダ、光学センサ又は赤外線センサ等を用いて、レンジ方向とアジマス方向の2次元空間における各々のレンジセル毎に、当該レンジセル内の観測対象から放射又は反射された信号を検出し、その信号に対して所定の信号処理を実施することで、その観測対象における時系列の観測値を抽出する処理を実施する。なお、観測処理部1は観測値抽出手段を構成している。
観測処理部1により抽出される時系列の観測値(時系列データ)は、定常な波形成分だけを含んでいる定常区間と、定常な波形成分と非定常な波形成分の双方を含んでいる非定常区間とに大別される。
レンジセル波形推定部2は2次元空間における各々のレンジセル毎に、観測処理部1により抽出された観測値に含まれている定常の波形成分と非定常な波形成分を識別する処理を実施する。
追尾フィルタ処理部11は追尾フィルタ(例えば、線形最小二乗フィルタ、α−βフィルタ、カルマンフィルタなど)を実装しており、その追尾フィルタを用いて、観測処理部1により抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測し、定常の波形成分を示す予測値をフィルタ出力選択部14に出力する処理を実施する。なお、追尾フィルタ処理部11は第1の追尾フィルタ処理手段を構成している。
追尾フィルタ処理部12は追尾フィルタ処理部11により実装されている追尾フィルタより駆動雑音が大きな追尾フィルタ(例えば、線形最小二乗フィルタ、α−βフィルタ、カルマンフィルタなど)を実装しており、その追尾フィルタを用いて、観測処理部1により抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測し、定常の波形成分を示す予測値をフィルタ出力選択部14に出力する処理を実施する。なお、追尾フィルタ処理部12は第2の追尾フィルタ処理手段を構成している。
非定常区間特定部13は観測処理部1により抽出された時系列の観測値の中で、非定常な波形成分を含んでいる区間である非定常区間を特定する処理を実施する。なお、非定常区間特定部13は非定常区間特定手段を構成している。
フィルタ出力選択部14は追尾フィルタ処理部11,12により予測された定常の波形成分のうち、非定常区間特定部13により特定された非定常区間では、追尾フィルタ処理部11により予測された定常の波形成分を選択し、非定常区間特定部13により特定された定常区間では、追尾フィルタ処理部12により予測された定常の波形成分を選択する処理を実施する。なお、フィルタ出力選択部14は定常波形成分選択手段を構成している。
定常波形成分保存部15は例えばRAMやハードディスクなどの記憶装置から構成されており、フィルタ出力選択部14により選択された定常の波形成分を保存する。
残差処理部16は観測処理部1により抽出された観測値とフィルタ出力選択部14により選択された定常の波形成分との残差を算出する処理を実施する。
非定常波形検出部17は残差処理部16により算出された残差が非定常な波形成分であるか否かを判定する処理を実施する。
即ち、非定常波形検出部17は残差処理部16により算出された残差と所定の閾値を比較し、その残差が閾値以上であれば、その残差が非定常な波形成分であると判定する処理を実施する。
なお、残差処理部16及び非定常波形検出部17から非定常波形判定手段が構成されている。
非定常波形成分保存部18は例えばRAMやハードディスクなどの記憶装置から構成されており、残差処理部16により算出された残差を保存する。
図1の例では、波形推定装置の構成要素である観測処理部1、追尾フィルタ処理部11,12、非定常区間特定部13、フィルタ出力選択部14、定常波形成分保存部15、残差処理部16、非定常波形検出部17、非定常波形成分保存部18のそれぞれが専用のハードウェア(定常波形成分保存部15及び非定常波形成分保存部18以外は、例えば、CPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどのハードウェア)で構成されているものを想定しているが、波形推定装置がコンピュータで構成されていてもよい。
波形推定装置がコンピュータで構成されている場合、定常波形成分保存部15及び非定常波形成分保存部18をコンピュータの内部メモリ又は外部メモリ上に構成するとともに、観測処理部1、追尾フィルタ処理部11,12、非定常区間特定部13、フィルタ出力選択部14、残差処理部16及び非定常波形検出部17の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図2はこの発明の実施の形態1による波形推定装置の非定常区間特定部13を示す構成図である。
図2において、残差算出部21は観測処理部1により抽出された時系列の観測値と追尾フィルタ処理部12により予測された定常の波形成分との残差eを算出する処理を実施する。
非定常区間開始判定用閾値保持部22は予め設定された非定常区間開始判定用の閾値α,βを保持するとともに、回数閾値P,Qを保持しているメモリである。
非定常区間開始位置認定部23は残差算出部21により算出された残差eの大きさ|e|が非定常区間開始判定用閾値保持部22により保持されている非定常区間開始判定用の閾値αをP回連続して上回る区間、または、その残差eの大きさ|e|が非定常区間開始判定用の閾値βをQ回連続して上回る区間を特定し、それらの区間を非定常区間の開始位置に認定する処理を実施する。
非定常区間終了判定用閾値保持部24は予め設定された非定常区間終了判定用の閾値γを保持するとともに、回数閾値Sを保持しているメモリである。
非定常区間終了位置認定部25は非定常区間開始位置認定部23により非定常区間の開始位置が認定されたのち、残差算出部21により算出された残差eの大きさ|e|が非定常区間終了判定用閾値保持部24により保持されている非定常区間終了判定用の閾値γをS回連続して下回る区間を特定し、その区間を非定常区間の終了位置に認定する処理を実施する。
図3はこの発明の実施の形態1による波形推定装置の非定常区間開始位置認定部23の処理内容を示すフローチャートである。
図4はこの発明の実施の形態1による波形推定装置の非定常区間終了位置認定部25の処理内容を示すフローチャートである。
また、図5はこの発明の実施の形態1による波形推定装置のフィルタ出力選択部14の処理内容を示すフローチャートである。
次に動作について説明する。
観測処理部1は、例えば、レーダ、光学センサ又は赤外線センサ等を用いて、レンジ方向とアジマス方向の2次元空間における各々のレンジセル毎に、当該レンジセル内の観測対象から放射又は反射された信号を検出し、その信号に対して所定の信号処理を実施することで、その観測対象における時系列の観測値を抽出する。
例えば、図6に示すような視線方向の流速を計測するレーダを用いる場合、観測処理部1によって、レンジ方向とアジマス方向の2次元空間における各々のレンジセル毎に、レーダ信号から当該レンジセルの流速を示す観測値が抽出される。
観測処理部1により抽出される観測値(流速の時系列データ)は、図6に示すように、定常な波形成分だけを含んでいる定常区間と、定常な波形成分と非定常な波形成分の双方を含んでいる非定常区間とに大別される。
レンジセル波形推定部2は、2次元空間における各々のレンジセル毎に、観測処理部1により抽出された観測値に含まれている定常の波形成分と非定常な波形成分を識別する処理を実施する。
以下、レンジセル波形推定部2の処理内容を具体的に説明する。
追尾フィルタ処理部11は、追尾フィルタ(例えば、線形最小二乗フィルタ、α−βフィルタ、カルマンフィルタなど)を実装しており、その追尾フィルタを用いて、観測処理部1により抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測し、定常の波形成分を示す予測値をフィルタ出力選択部14に出力する。
例えば、追尾フィルタとして、カルマンフィルタを用いる場合、下記の式(1)に示す運動モデルと、式(2)に示す観測モデルを定義する。
Figure 0006116398

Figure 0006116398
式(1)において、xkは時刻kにおける状態ベクトル(例えば、流速、流速変化率など)、Φkは時刻kにおける推移行列、wkは時刻kにおける目標運動(観測対象の運動)の揺らぎを表す駆動雑音である。
また、式(2)において、zkは時刻kにおける観測ベクトル(観測値)、Hkは時刻kにおける観測行列、vkは時刻kにおける観測値と真値との誤差を表す観測雑音ベクトルである。
式(1)の推移行列Φkは、目標の運動状態に応じて、例えば、等速直線運動、等加速度運動や下記の式(3)に示す正弦波運動等が定義される。

Figure 0006116398

式(3)において、ωは角周波数、Tkは時刻kにおけるサンプリング間隔である。
追尾フィルタ処理部11は、例えば、カルマンフィルタを用いる場合、下記の式(4)に示す予測処理を実施することで、時刻k−1から時刻kへの予測ベクトル(予測値)を算出する。
また、追尾フィルタ処理部11は、カルマンフィルタを用いる場合、下記の式(5)に示す平滑処理を実施することで、時刻kにおける平滑ベクトルである平滑値(推定値)を算出する。
Figure 0006116398

Figure 0006116398
式(4)において、xk|k-1チルダ(明細書の文章中では、電子出願の関係上、文字「x」の上に“〜”の記号を付することができないため、xチルダのように表記している)は時刻k−1から時刻kへの予測ベクトル(予測値)である。
k-1|k-1ハット(明細書の文章中では、電子出願の関係上、文字「x」の上に“^”の記号を付することができないため、xハットのように表記している)は時刻k−1の平滑ベクトル(推定値)である。
式(5)において、xk|kハットは時刻kの平滑ベクトル(推定値)、Kkは時刻kのカルマンゲインである。
追尾フィルタ処理部11では、非定常区間において、トレンドとなる定常な波形成分を推定するために、駆動雑音wkが小さいカルマンフィルタを用いている。
駆動雑音wkを小さくすると、式(5)におけるカルマンゲインKkが小さくなるため、予測値に重みが大きい推定値になる。
このため、非定常な波形成分が含まれていても、トレンドとなる定常な波形成分を予測することが可能になる。
追尾フィルタ処理部12は、追尾フィルタ処理部11と同様に、追尾フィルタ(例えば、線形最小二乗フィルタ、α−βフィルタ、カルマンフィルタなど)を実装しており、その追尾フィルタを用いて、観測処理部1により抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測し、定常の波形成分を示す予測値をフィルタ出力選択部14に出力する。
ただし、追尾フィルタ処理部12では、定常区間において、観測値に追従して予測することができるようにするために、追尾フィルタ処理部11が実装している追尾フィルタよりも、駆動雑音が大きい追尾フィルタを実装している。
例えば、追尾フィルタとして、カルマンフィルタを用いる場合において、駆動雑音wkを大きくすると、式(5)におけるカルマンゲインKkが大きくなるため、観測値に重みが大きい推定値になる。
このため、追尾フィルタ処理部12では、図7に示すように、観測値に追従する予測が可能になる。
ここでは、追尾フィルタ処理部11,12が用いるカルマンフィルタが、線形のカルマンフィルタである例を示したが、非線形システムへの拡張として、拡張カルマンフィルタ、アンセンテッドカルマンフィルタ、パーティクルフィルタなどを用いるようにしてもよい。
また、追尾フィルタ処理部11と追尾フィルタ処理部12が、駆動雑音wkが異なるカルマンフィルタを用いる例を示したが、駆動雑音wkの代わりに、大きさが異なる観測雑音が設定されている追尾フィルタを用いるようにしてもよい。
非定常区間特定部13は、観測処理部1により抽出された時系列の観測値の中で、非定常な波形成分を含んでいる区間である非定常区間を特定する処理を実施する。
以下、非定常区間特定部13の処理内容を具体的に説明する。
残差算出部21は、追尾フィルタ処理部12が定常の波形成分を予測すると、下記の式(6)に示すように、観測処理部1により抽出された時刻kにおける観測値zkと、追尾フィルタ処理部12より出力された時刻k−1から時刻kへの予測値xk|k-1チルダとの残差ekを算出する。
Figure 0006116398
残差算出部21により算出される残差ekの大きさを時系列データで表すと、図8のようになる。
非定常区間開始位置認定部23は、非定常区間開始判定用閾値保持部22により保持されている非定常区間開始判定用の閾値α,βと回数閾値P,Qの読出しを行う。ここでは、説明の便宜上、α<β、P>Qであるとする。
非定常区間開始位置認定部23は、残差算出部21が残差ekを算出すると、その残差eの大きさ|e|が非定常区間開始判定用の閾値αをP回連続して上回る区間、または、その残差eの大きさ|e|が非定常区間開始判定用の閾値βをQ回連続して上回る区間を特定する。
非定常区間開始位置認定部23は、残差eの大きさ|e|が連続して非定常区間開始判定用の閾値α(またはβ)を上回る区間を非定常区間の開始位置に認定する。
以下、非定常区間開始位置認定部23の処理内容を具体的に説明する。
非定常区間開始位置認定部23は、残差算出部21が残差ekを算出する毎に、その残差eの大きさ|e|と非定常区間開始判定用の閾値αを比較し(ステップST1)、その残差eの大きさ|e|が非定常区間開始判定用の閾値αより大きければ(|e|>α)、カウンタC1のカウント値を1増加させる(ステップST2)。ただし、カウンタC1におけるカウント値の初期値は0である。
一方、その残差eの大きさ|e|が非定常区間開始判定用の閾値α以下であれば(|e|≦α)、カウンタC1のカウント値を0にリセットする(ステップST3)。
また、非定常区間開始位置認定部23は、ステップST1〜ST3の処理と平行して、残差算出部21により算出された残差eの大きさ|e|と非定常区間開始判定用の閾値βを比較し(ステップST4)、その残差eの大きさ|e|が非定常区間開始判定用の閾値βより大きければ(|e|>β)、カウンタC2のカウント値を1増加させる(ステップST5)。ただし、カウンタC2におけるカウント値の初期値は0である。
一方、その残差eの大きさ|e|が非定常区間開始判定用の閾値β以下であれば(|e|≦β)、カウンタC2のカウント値を0にリセットする(ステップST6)。
次に、非定常区間開始位置認定部23は、現在のカウンタC1のカウント値と回数閾値Pを比較するとともに、現在のカウンタC2のカウント値と回数閾値Qを比較する(ステップST7)。
非定常区間開始位置認定部23は、現在のカウンタC1のカウント値が回数閾値P以上である場合、あるいは、現在のカウンタC2のカウント値が回数閾値Q以上である場合、非定常区間の開始を認定して判定値FLGを1に設定し、その判定値FLGを非定常区間終了位置認定部25に出力する(ステップST8)。
一方、現在のカウンタC1のカウント値が回数閾値Pより小さく、かつ、現在のカウンタC2のカウント値が回数閾値Qより小さい場合、非定常区間の開始を認定せずに判定値FLGを0に設定し、その判定値FLGを非定常区間終了位置認定部25に出力する(ステップST9)。
ここでは、非定常区間開始位置認定部23が、残差eの大きさ|e|が非定常区間開始判定用の閾値αをP回連続して上回る区間、または、その残差eの大きさ|e|が非定常区間開始判定用の閾値βをQ回連続して上回る区間を特定し、その上回る区間を非定常区間の開始位置に認定するものを示したが、例えば、残差eの大きさ|e|が非定常区間開始判定用の閾値αを上回る回数が、N回中M回であれば、非定常区間の開始を認定するようにしてもよい。
非定常区間終了位置認定部25は、非定常区間開始位置認定部23が非定常区間の開始を認定して、判定値FLGを1に設定すると、非定常区間終了位置認定部25により保持されている非定常区間終了判定用の閾値γと回数閾値Sの読出しを行う。
非定常区間終了位置認定部25は、残差算出部21により算出された残差eの大きさ|e|が非定常区間終了判定用の閾値γをS回連続して下回る区間を特定する。
非定常区間終了位置認定部25は、残差eの大きさ|e|が非定常区間終了判定用の閾値γをS回連続して下回る区間を非定常区間の終了位置に認定する。
以下、非定常区間終了位置認定部25の処理内容を具体的に説明する。
非定常区間終了位置認定部25は、非定常区間開始位置認定部23から出力された判定値FLGが1であるか否かを判定する(図4のステップST11)。
非定常区間終了位置認定部25は、その判定値FLGが0であれば、未だ非定常区間の状態が開始していないので、非定常区間の終了位置を認定する処理を実施せずに、その判定値FLG(=0)をフィルタ出力選択部14に出力する(ステップST12)。
非定常区間終了位置認定部25は、その判定値FLGが1であれば、非定常区間の状態が開始しているので、残差算出部が残差ekを算出する毎に、その残差eの大きさ|e|と非定常区間終了判定用の閾値γを比較し(ステップST13)、その残差eの大きさ|e|が非定常区間終了判定用の閾値γより小さければ(|e|<γ)、カウンタC3のカウント値を1増加させる(ステップST14)。ただし、カウンタC3におけるカウント値の初期値は0である。
一方、その残差eの大きさ|e|が非定常区間終了判定用の閾値γ以上であれば(|e|≧γ)、カウンタC3のカウント値を0にリセットする(ステップST15)。
次に、非定常区間終了位置認定部25は、現在のカウンタC3のカウント値と回数閾値Sを比較する(ステップST16)。
非定常区間終了位置認定部25は、現在のカウンタC3のカウント値が回数閾値S以上である場合、非定常区間の終了を認定して判定値FLGを0に設定し、その判定値FLGをフィルタ出力選択部14に出力する(ステップST17)。
一方、現在のカウンタC3のカウント値が回数閾値Sより小さい場合、非定常区間の終了を認定せずに判定値FLGを1に設定し、その判定値FLGをフィルタ出力選択部14に出力する(ステップST18)。
ここでは、非定常区間終了位置認定部25が、残差eの大きさ|e|が非定常区間終了判定用の閾値γをS回連続して下回る区間を特定し、その下回る区間を非定常区間の終了位置に認定するものを示したが、例えば、残差eの大きさ|e|が非定常区間終了判定用の閾値γを下回る回数が、N回中M回であれば、非定常区間の終了を認定するようにしてもよい。また、判定には残差eの大きさ|e|ではなく、下記の式(7)で示される残差二次形式を用いて判定してもよい。

Figure 0006116398

Figure 0006116398
式(7),式(8)において、Skは時刻kにおける残差共分散行列、Pk|k-1は時刻kにおける予測誤差共分散行列である。
フィルタ出力選択部14は、追尾フィルタ処理部11,12により予測された定常の波形成分のうち、非定常区間特定部13により特定された非定常区間では、追尾フィルタ処理部11により予測された定常の波形成分を選択し、非定常区間特定部13により特定された定常区間では、追尾フィルタ処理部12により予測された定常の波形成分を選択する。
以下、フィルタ出力選択部14の処理内容を具体的に説明する。
まず、フィルタ出力選択部14は、非定常区間特定部13から出力された判定値FLGが1であるか否かを判定する(図5のステップST21)。
フィルタ出力選択部14は、その判定値FLGが1であれば、現在、非定常区間であると認識し、追尾フィルタ処理部11により予測された定常の波形成分を選択して、その波形成分を定常波形成分保存部15に格納するとともに、その波形成分を残差処理部16に出力する(ステップST22)。
一方、その判定値FLGが0であれば、現在、定常区間であると認識し、追尾フィルタ処理部12により予測された定常の波形成分を選択して、その波形成分を定常波形成分保存部15に格納するとともに、その波形成分を残差処理部16に出力する(ステップST23)。
ここで、図9はフィルタ出力選択部14により選択される予測値(定常の波形成分)の時系列データを示す説明図である。
図9に示すように、定常区間では、追尾フィルタ処理部12の予測値が選択されるため、観測値に追従している予測値が残差処理部16に出力される。
一方、非定常区間では、追尾フィルタ処理部11の予測値が選択されるため、トレンドとなる定常の波形成分の予測値が残差処理部16に出力される。
残差処理部16は、フィルタ出力選択部14により選択された定常の波形成分を受けると、その定常の波形成分と観測処理部1により抽出された観測値との残差(非定常の波形成分の可能性がある成分)を算出して、その残差を非定常波形成分保存部18に格納するとともに、その残差を非定常波形検出部17に出力する。
非定常波形検出部17は、残差処理部16から残差を受けると、その残差が非定常な波形成分であるか否かを判定する。
即ち、非定常波形検出部17は、残差処理部16により算出された残差と所定の閾値を比較し、その残差が閾値以上であれば、その残差が非定常な波形成分であると判定する。
また、判定には残差ではなく、上記の式(7)で示される残差二次形式を用いて判定してもよい。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、駆動雑音が異なる追尾フィルタを用いて、観測処理部1により抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施する追尾フィルタ処理部11,12と、追尾フィルタ処理部11,12により予測された定常の波形成分のうち、非定常区間特定部13により特定された非定常区間では、追尾フィルタ処理部11により予測された定常の波形成分を選択し、定常区間では、追尾フィルタ処理部12により予測された定常の波形成分を選択するフィルタ出力選択部14とを設け、残差処理部16が、観測処理部1により抽出された観測値とフィルタ出力選択部14により選択された定常の波形成分との残差を算出し、非定常波形検出部17が、その残差が非定常な波形成分であるか否かを判定するように構成したので、信号に含まれている非定常な波形成分を正確に検出することができる効果を奏する。
即ち、この実施の形態1によれば、観測処理部1により抽出された時系列の観測値の中で、非定常な波形成分を含んでいる非定常区間を特定し、定常区間では、駆動雑音が大きな追尾フィルタを用いて予測された定常の波形成分を選択するが、非定常区間では、駆動雑音が小さな追尾フィルタを用いて予測された定常の波形成分を選択するようにしたので、時系列の観測値に含まれている非定常な波形成分を正確に検出することができる効果を奏する。
また、この実施の形態1によれば、図1の波形推定装置が津波検出装置として用いられる場合、潮汐による長周期の波形成分(定常な波形成分)だけでなく、津波による短周期の波形成分(非定常な波形成分)を正確に検出することができるため、津波の発生を正確に検出することができる効果を奏する。
実施の形態2.
図10はこの発明の実施の形態2による波形推定装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
追尾フィルタ処理部31は図1の追尾フィルタ処理部11と同様に、駆動雑音が小さな追尾フィルタ(例えば、線形最小二乗フィルタ、α−βフィルタ、カルマンフィルタなど)を実装しており、その追尾フィルタを用いて、観測処理部1により抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測し、定常の波形成分を示す予測値をフィルタ出力選択部14に出力する処理を実施する。
ただし、追尾フィルタ処理部31は、観測処理部1により抽出された観測値の全てに対して、追尾フィルタ処理を実施するのではなく、相関ゲート内に存在している観測値に対してだけ、追尾フィルタ処理を実施する点で、図1の追尾フィルタ処理部11と相違している。
なお、追尾フィルタ処理部31は第1の追尾フィルタ処理手段を構成している。
追尾フィルタ処理部32は図1の追尾フィルタ処理部12と同様に、駆動雑音が大きな追尾フィルタ(例えば、線形最小二乗フィルタ、α−βフィルタ、カルマンフィルタなど)を実装しており、その追尾フィルタを用いて、観測処理部1により抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測し、定常の波形成分を示す予測値をフィルタ出力選択部14に出力する処理を実施する。
ただし、追尾フィルタ処理部32は、観測処理部1により抽出された観測値の全てに対して、追尾フィルタ処理を実施するのではなく、相関ゲート内に存在している観測値に対してだけ、追尾フィルタ処理を実施する点で、図1の追尾フィルタ処理部12と相違している。
なお、追尾フィルタ処理部32は第2の追尾フィルタ処理手段を構成している。
図10の例では、波形推定装置の構成要素である観測処理部1、追尾フィルタ処理部31,32、非定常区間特定部13、フィルタ出力選択部14、定常波形成分保存部15、残差処理部16、非定常波形検出部17、非定常波形成分保存部18のそれぞれが専用のハードウェア(定常波形成分保存部15及び非定常波形成分保存部18以外は、例えば、CPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどのハードウェア)で構成されているものを想定しているが、波形推定装置がコンピュータで構成されていてもよい。
波形推定装置がコンピュータで構成されている場合、定常波形成分保存部15及び非定常波形成分保存部18をコンピュータの内部メモリ又は外部メモリ上に構成するとともに、観測処理部1、追尾フィルタ処理部31,32、非定常区間特定部13、フィルタ出力選択部14、残差処理部16及び非定常波形検出部17の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図11はこの発明の実施の形態2による波形推定装置の追尾フィルタ処理部31を示す構成図である。
図11において、ゲート判定処理部31aは前回の追尾フィルタ処理での予測結果である定常の波形成分を示す予測値を用いて、観測処理部1により抽出された観測値の適正範囲を示す相関ゲートを生成し、その観測値が相関ゲート内であるか否かを判定する処理を実施する。
フィルタ処理部31bは駆動雑音が小さな追尾フィルタを実装しており、観測処理部1により抽出された時系列の観測値のうち、ゲート判定処理部31aにより相関ゲート内であると判定された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測する処理を実施する。
図12はこの発明の実施の形態2による波形推定装置の追尾フィルタ処理部32を示す構成図である。
図12において、ゲート判定処理部32aは前回の追尾フィルタ処理での予測結果である定常の波形成分を示す予測値を用いて、観測処理部1により抽出された観測値の適正範囲を示す相関ゲートを生成し、その観測値が相関ゲート内であるか否かを判定する処理を実施する。
フィルタ処理部32bは駆動雑音が大きな追尾フィルタを実装しており、観測処理部1により抽出された時系列の観測値のうち、ゲート判定処理部32aにより相関ゲート内であると判定された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測する処理を実施する。
なお、追尾フィルタ処理部31,32の構成において、フィルタ処理部31bが実装している追尾フィルタの駆動雑音が、フィルタ処理部32bが実装している追尾フィルタの駆動雑音より小さい点以外は同じであり、処理内容自体は同一である。
次に動作について説明する。
ただし、追尾フィルタ処理部11,12が追尾フィルタ処理部31,32に代わっている点以外は、上記実施の形態1と同様であるため、追尾フィルタ処理部31,32の処理内容だけを説明する。
追尾フィルタ処理部31,32のゲート判定処理部31a,32aは、前回の追尾フィルタ処理での予測結果である定常の波形成分を示す予測値を用いて、観測処理部1により抽出された観測値の適正範囲を示す相関ゲートを生成する。
即ち、ゲート判定処理部31a,32aは、前回の追尾フィルタ処理での予測結果である定常の波形成分を示す予測値、予測誤差共分散行列及び観測雑音共分散行列を用いて、下記の式(9)に示すような相関ゲートを生成する。
Figure 0006116398

Figure 0006116398

式(9),式(10)において、Skは時刻kにおける残差共分散行列、Pk|k-1は時刻kにおける予測誤差共分散行列である。
また、Rkは時刻kにおける観測誤差共分散行列、dはゲートサイズを決めるパラメータであり、χ自乗分布により算出される。
ゲート判定処理部31a,32aは、観測値の適正範囲を示す相関ゲートを生成すると、観測処理部1により抽出された観測値zkを式(9)に代入し、式(9)が成立すれば、その観測値zkは相関ゲート内であると判定して、その観測値zkをフィルタ処理部31b,32bに出力する。
一方、式(9)が成立しなければ、その観測値zkは相関ゲート外であると判定して、その観測値zkを破棄する。
追尾フィルタ処理部31,32のフィルタ処理部31b,32bは、ゲート判定処理部31a,32aから観測値zkを受けると、その観測値zkに対する追尾フィルタ処理を実施して、その観測値zkに含まれている定常の波形成分を予測し、定常の波形成分を示す予測値をフィルタ出力選択部14に出力する。
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、追尾フィルタ処理部31,32のゲート判定処理部31a,32aが、前回の追尾フィルタ処理での予測結果である定常の波形成分を示す予測値を用いて、観測処理部1により抽出された観測値zkの適正範囲を示す相関ゲートを生成して、その観測値zkが相関ゲート内であるか否かを判定し、その観測値zkが相関ゲート外であれば、その観測値zkを破棄して、追尾フィルタ処理を実施しないように構成したので、計算負荷の削減を図ることができるとともに、異常な観測値が観測された場合に非定常波形を誤検出する可能性を低減することができる効果を奏する。
実施の形態3.
図13はこの発明の実施の形態3による波形推定装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
追尾フィルタ処理部41は図1の追尾フィルタ処理部11と同様に、駆動雑音が小さな追尾フィルタ(例えば、線形最小二乗フィルタ、α−βフィルタ、カルマンフィルタなど)を実装しており、その追尾フィルタを用いて、観測処理部1により抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測し、定常の波形成分を示す予測値をフィルタ出力選択部14に出力する処理を実施する。
ただし、追尾フィルタ処理部41は、観測処理部1により抽出された観測値の全てに対して、追尾フィルタ処理を実施するのではなく、相関ゲート内に存在している観測値に対してだけ、追尾フィルタ処理を実施する点で、図1の追尾フィルタ処理部11と相違している。
また、追尾フィルタ処理部41は、相関ゲート内に存在している現時刻の観測値を用いて、過去の追尾フィルタ処理で推定された定常の波形成分を示す平滑値を更新し、更新後の平滑値を用いて、追尾フィルタ処理を繰り返し実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測する処理を実施する。
なお、追尾フィルタ処理部41は第1の追尾フィルタ処理手段を構成している。
追尾フィルタ処理部42は図1の追尾フィルタ処理部12と同様に、駆動雑音が大きな追尾フィルタ(例えば、線形最小二乗フィルタ、α−βフィルタ、カルマンフィルタなど)を実装しており、その追尾フィルタを用いて、観測処理部1により抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測し、定常の波形成分を示す予測値をフィルタ出力選択部14に出力する処理を実施する。
ただし、追尾フィルタ処理部42は、観測処理部1により抽出された観測値の全てに対して、追尾フィルタ処理を実施するのではなく、相関ゲート内に存在している観測値に対してだけ、追尾フィルタ処理を実施する点で、図1の追尾フィルタ処理部12と相違している。
また、追尾フィルタ処理部42は、相関ゲート内に存在している現時刻の観測値を用いて、過去の追尾フィルタ処理で推定された定常の波形成分を示す平滑値を更新し、更新後の平滑値を用いて、追尾フィルタ処理を繰り返し実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測する処理を実施する。
なお、追尾フィルタ処理部42は第2の追尾フィルタ処理手段を構成している。
図13の例では、波形推定装置の構成要素である観測処理部1、追尾フィルタ処理部41,42、非定常区間特定部13、フィルタ出力選択部14、定常波形成分保存部15、残差処理部16、非定常波形検出部17、非定常波形成分保存部18のそれぞれが専用のハードウェア(定常波形成分保存部15及び非定常波形成分保存部18以外は、例えば、CPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどのハードウェア)で構成されているものを想定しているが、波形推定装置がコンピュータで構成されていてもよい。
波形推定装置がコンピュータで構成されている場合、定常波形成分保存部15及び非定常波形成分保存部18をコンピュータの内部メモリ又は外部メモリ上に構成するとともに、観測処理部1、追尾フィルタ処理部41,42、非定常区間特定部13、フィルタ出力選択部14、残差処理部16及び非定常波形検出部17の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図14はこの発明の実施の形態3による波形推定装置の追尾フィルタ処理部41を示す構成図であり、図において、図11と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
平滑値更新処理部41aはゲート判定処理部31aにより相関ゲート内であると判定された現時刻の観測値を用いて、過去の追尾フィルタ処理で推定された定常の波形成分を示す平滑値を更新する処理を実施する。
予測処理部41bは平滑値更新処理部41aにより更新された平滑値を用いて、追尾フィルタ処理を繰り返し実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測する処理を実施する。
図15はこの発明の実施の形態3による波形推定装置の追尾フィルタ処理部42を示す構成図であり、図において、図12と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
平滑値更新処理部42aはゲート判定処理部32aにより相関ゲート内であると判定された現時刻の観測値を用いて、過去の追尾フィルタ処理で推定された定常の波形成分を示す平滑値を更新する処理を実施する。
予測処理部42bは平滑値更新処理部42aにより更新された平滑値を用いて、追尾フィルタ処理を繰り返し実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測する処理を実施する。
なお、追尾フィルタ処理部41,42の構成において、予測処理部41bが実装している追尾フィルタの駆動雑音が、予測処理部42bが実装している追尾フィルタの駆動雑音より小さい点以外は同じであり、処理内容自体は同一である。
次に動作について説明する。
ただし、追尾フィルタ処理部11,12が追尾フィルタ処理部41,42に代わっている点以外は、上記実施の形態1と同様であるため、追尾フィルタ処理部41,42の処理内容だけを説明する。
追尾フィルタ処理部41,42のゲート判定処理部31a,32aは、上記実施の形態2と同様に、前回の追尾フィルタ処理での予測結果である定常の波形成分を示す予測値を用いて、観測処理部1により抽出された観測値の適正範囲を示す相関ゲートを生成する。
ゲート判定処理部31a,32aは、観測値の適正範囲を示す相関ゲートを生成すると、上記実施の形態2と同様に、観測処理部1により抽出された観測値zkを式(9)に代入し、式(9)が成立すれば、その観測値zkは相関ゲート内であると判定して、その観測値zkを平滑値更新処理部41a,42aに出力する。
一方、式(9)が成立しなければ、その観測値zkは相関ゲート外であると判定して、その観測値zkを破棄する。
追尾フィルタ処理部41,42の平滑値更新処理部41a,42aは、ゲート判定処理部31a,32aから時刻kの観測値zkを受けると、時刻kの観測値zkを用いて、過去の追尾フィルタ処理で推定された定常の波形成分を示す平滑値を更新する。
即ち、平滑値更新処理部41a,42aは、カルマンフィルタによる平滑値(推定値)よりも滑らかな推定値を得ることができるようにするために、例えば、固定点平滑化、固定ラグ平滑化、固定区間平滑化等のスムージング処理を行うものである。このようなスムージング処理を行うことで、非定常区間でトレンドとなる定常な波形成分を精度良く推定することが可能になる。
例えば、平滑値更新処理部41a,42aが、固定ラグ平滑化を用いる場合、下記の式(11)に示すように、時刻kの観測値zkを用いて、過去L時刻分の平滑値(推定値)を更新する。ただし、Lはラグ数である。
Figure 0006116398
追尾フィルタ処理部41,42の予測処理部41b,42bは、平滑値更新処理部41a,42aが過去L時刻分の平滑値(推定値)を更新すると、その平滑値(推定値)に対して、式(4)の予測処理(追尾フィルタ処理)を(j+1)回繰り返すことで、長期予測による予測値(観測値に含まれている定常の波形成分)の算出を実施する。ラグ数Lと予測処理の回数jはパラメータ設定で決める。
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、平滑値更新処理部41a,42aが、ゲート判定処理部31a,32aから出力された時刻kの観測値zkを用いて、過去の追尾フィルタ処理で推定された定常の波形成分を示す平滑値を更新するように構成したので、カルマンフィルタによる平滑値(推定値)よりも滑らかな推定値を得ることができるようになり、その結果、非定常区間でトレンドとなる定常な波形成分を精度良く推定することができる効果を奏する。
実施の形態4.
図16はこの発明の実施の形態4による波形推定装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
追尾フィルタ処理部51は図1の追尾フィルタ処理部11と同様に、駆動雑音が小さな追尾フィルタ(例えば、線形最小二乗フィルタ、α−βフィルタ、カルマンフィルタなど)を実装しており、その追尾フィルタを用いて、観測処理部1により抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測し、定常の波形成分を示す予測値をフィルタ出力選択部53に出力する処理を実施する。
ただし、追尾フィルタ処理部51は、観測処理部1により抽出された観測値の全てに対して、追尾フィルタ処理を実施するのではなく、相関ゲート内に存在している観測値に対してだけ、追尾フィルタ処理を実施する点で、図1の追尾フィルタ処理部11と相違している。
また、追尾フィルタ処理部51は、相関ゲート内である観測値の数と相関ゲート外にある観測値の数とから、追尾フィルタの追尾品質の良否を評価し、その追尾品質の評価値であるTQ(Track Quality)値をフィルタ出力選択部53に出力する処理を実施する。
なお、追尾フィルタ処理部51は第1の追尾フィルタ処理手段を構成している。
追尾フィルタ処理部52は図1の追尾フィルタ処理部12と同様に、駆動雑音が小さな追尾フィルタ(例えば、線形最小二乗フィルタ、α−βフィルタ、カルマンフィルタなど)を実装しており、その追尾フィルタを用いて、観測処理部1により抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、その観測値に含まれている定常の波形成分を予測し、定常の波形成分を示す予測値をフィルタ出力選択部53に出力する処理を実施する。
ただし、追尾フィルタ処理部52は、観測処理部1により抽出された観測値の全てに対して、追尾フィルタ処理を実施するのではなく、相関ゲート内に存在している観測値に対してだけ、追尾フィルタ処理を実施する点で、図1の追尾フィルタ処理部12と相違している。
また、追尾フィルタ処理部52は、相関ゲート内である観測値の数と相関ゲート外にある観測値の数とから、追尾フィルタの追尾品質の良否を評価し、その追尾品質の評価値であるTQ値をフィルタ出力選択部53に出力する処理を実施する。
なお、追尾フィルタ処理部52は第2の追尾フィルタ処理手段を構成している。
フィルタ出力選択部53は追尾フィルタ処理部51,52により予測された定常の波形成分のうち、非定常区間特定部13により特定された非定常区間では、追尾フィルタ処理部51により予測された定常の波形成分及びTQ値を選択し、非定常区間特定部13により特定された定常区間では、追尾フィルタ処理部52により予測された定常の波形成分及びTQ値を選択する処理を実施する。なお、フィルタ出力選択部53は定常波形成分選択手段を構成している。
非定常波形検出部54は追尾フィルタ処理部51,52による追尾品質の評価結果が良である場合に限り、残差処理部16により算出された残差が非定常な波形成分であるか否かを判定する処理を実施する。
なお、残差処理部16及び非定常波形検出部54から非定常波形判定手段が構成されている。
図16の例では、波形推定装置の構成要素である観測処理部1、追尾フィルタ処理部51,52、非定常区間特定部13、フィルタ出力選択部53、定常波形成分保存部15、残差処理部16、非定常波形検出部54、非定常波形成分保存部18のそれぞれが専用のハードウェア(定常波形成分保存部15及び非定常波形成分保存部18以外は、例えば、CPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどのハードウェア)で構成されているものを想定しているが、波形推定装置がコンピュータで構成されていてもよい。
波形推定装置がコンピュータで構成されている場合、定常波形成分保存部15及び非定常波形成分保存部18をコンピュータの内部メモリ又は外部メモリ上に構成するとともに、観測処理部1、追尾フィルタ処理部51,52、非定常区間特定部13、フィルタ出力選択部53、残差処理部16及び非定常波形検出部54の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図17はこの発明の実施の形態4による波形推定装置の追尾フィルタ処理部51を示す構成図であり、図において、図14と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
追尾品質評価部51aはゲート判定処理部31aにより相関ゲート内であると判定された観測値の数と相関ゲート外であると判定された観測値の数とから、追尾フィルタの追尾品質の良否を評価する処理を実施する。
図18はこの発明の実施の形態4による波形推定装置の追尾フィルタ処理部52を示す構成図であり、図において、図15と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
追尾品質評価部52aはゲート判定処理部32aにより相関ゲート内であると判定された観測値の数と相関ゲート外であると判定された観測値の数とから、追尾フィルタの追尾品質の良否を評価する処理を実施する。
なお、追尾フィルタ処理部51,52の構成において、予測処理部41bが実装している追尾フィルタの駆動雑音が、予測処理部42bが実装している追尾フィルタの駆動雑音より小さい点以外は同じであり、処理内容自体は同一である。
次に動作について説明する。
ただし、追尾フィルタ処理部11,12が追尾フィルタ処理部51,52に代わり、フィルタ出力選択部14がフィルタ出力選択部53に代わり、非定常波形検出部17が非定常波形検出部54に代わっている点以外は、上記実施の形態1と同様であるため、上記実施の形態1と相違している部分だけを説明する。
追尾フィルタ処理部51,52の追尾品質評価部51a,52aは、ゲート判定処理部31a,32aにより相関ゲート内であると判定された観測値の数と、相関ゲート外であると判定された観測値の数とから、追尾フィルタの追尾品質の良否を評価し、その追尾品質の評価値であるTQ値を平滑値更新処理部41a,42a及びフィルタ出力選択部53に出力する。
即ち、追尾品質評価部51a,52aは、追尾品質の評価値であるTQ値を保持しており、ゲート判定処理部31a,32aにより観測値が相関ゲート内であると判定されると、そのTQ値を1だけインクリメントし、ゲート判定処理部31a,32aにより観測値が相関ゲート外であると判定されると、そのTQ値を1だけデクリメントする。
ただし、追尾品質評価部51a,52aは、観測値が相関ゲート内であっても、現在のTQ値がTQ上限値の場合、そのTQ値を保持する。
また、追尾品質評価部51a,52aは、観測値が相関ゲート外であっても、現在のTQ値がTQ下限値の場合、そのTQ値を保持する。
ここで、図19はTQ値の履歴を示す説明図であり、TQ上限値とTQ上限値は、パラメータとして設定される値である。図19の例では、TQ値の初期値は0である。
追尾フィルタ処理部51,52の平滑値更新処理部41a,42aは、追尾品質評価部51a,52aから出力されたTQ値が非定常波形検出閾値(予め設定された閾値)を上回った場合、または、TQ上限値になった後に、フィルタ初期化閾値(予め設定された閾値)より小さくなった場合、予測処理部41b,42bが実装している追尾フィルタの初期化を行う。
また、平滑値更新処理部41a,42aは、ゲート判定処理部31a,32aから時刻kの観測値zkを受けると、上記実施の形態3と同様に、時刻kの観測値zkを用いて、過去の追尾フィルタ処理で推定された定常の波形成分を示す平滑値を更新する。
フィルタ出力選択部53は、追尾フィルタ処理部51,52により予測された定常の波形成分のうち、非定常区間特定部13により特定された非定常区間では、追尾フィルタ処理部51により予測された定常の波形成分及びTQ値を選択し、その定常の波形成分を定常波形成分保存部15及び残差処理部16に出力するとともに、そのTQ値を非定常波形検出部54に出力する。
また、フィルタ出力選択部53は、非定常区間特定部13により特定された定常区間では、追尾フィルタ処理部52により予測された定常の波形成分及びTQ値を選択し、その定常の波形成分を定常波形成分保存部15及び残差処理部16に出力するとともに、そのTQ値を非定常波形検出部54に出力する。
非定常波形検出部54は、フィルタ出力選択部53から出力されたTQ値が非定常波形検出閾値を上回っている場合(追尾品質が良い場合)、図1の非定常波形検出部17と同様に、残差処理部16により算出された残差が非定常な波形成分であるか否かを判定する処理を実施する。
一方、フィルタ出力選択部53から出力されたTQ値が非定常波形検出閾値以下である場合(追尾品質が悪い場合)、残差処理部16により算出された残差が非定常な波形成分であるか否かを判定する処理を実施しない。
以上で明らかなように、この実施の形態4によれば、非定常波形検出部54が、追尾フィルタ処理部51,52による追尾品質の評価結果が良である場合に限り、残差処理部16により算出された残差が非定常な波形成分であるか否かを判定するように構成したので、追尾品質が悪い場合に非定常波形の検出処理を行うことに伴う非定常波形の誤検出の発生を低減することができる効果を奏する。
実施の形態5.
図20はこの発明の実施の形態5による波形推定装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
非定常区間特定部60は観測処理部1により抽出された時系列の観測値に含まれている定常の波形成分の標準偏差を算出し、前記標準偏差から前記非定常区間開始判定用の閾値及び前記非定常区間終了判定用の閾値を算出する閾値算出部63を実装しており、それらの閾値を用いて、観測処理部1により抽出された時系列の観測値の中で、非定常な波形成分を含んでいる区間である非定常区間を特定する処理を実施する。なお、非定常区間特定部60は非定常区間特定手段を構成している。
図1の例では、波形推定装置の構成要素である観測処理部1、追尾フィルタ処理部11,12、非定常区間特定部60、フィルタ出力選択部14、定常波形成分保存部15、残差処理部16、非定常波形検出部17、非定常波形成分保存部18のそれぞれが専用のハードウェア(定常波形成分保存部15及び非定常波形成分保存部18以外は、例えば、CPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどのハードウェア)で構成されているものを想定しているが、波形推定装置がコンピュータで構成されていてもよい。
波形推定装置がコンピュータで構成されている場合、定常波形成分保存部15及び非定常波形成分保存部18をコンピュータの内部メモリ又は外部メモリ上に構成するとともに、観測処理部1、追尾フィルタ処理部11,12、非定常区間特定部60、フィルタ出力選択部14、残差処理部16及び非定常波形検出部17の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図21はこの発明の実施の形態5による波形推定装置の非定常区間特定部60を示す構成図であり、図において、図2と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
観測値保存部61は観測処理部1により抽出された時系列の観測値を保存するメモリである。
定常波形データベース62は最新の定常な波形成分を保持しているメモリである。
閾値算出部63は観測値保存部61により保持されている時系列の観測値に含まれている定常の波形成分の標準偏差を算出し、その標準偏差から非定常区間開始判定用の閾値α,β及び非定常区間終了判定用の閾値γを算出する処理を実施する。
また、閾値算出部63は定常波形データベース62により最新の定常な波形成分が保持されている場合、その定常の波形成分の標準偏差を算出し、その標準偏差から非定常区間開始判定用の閾値α,β及び非定常区間終了判定用の閾値γを算出する処理を実施する。
次に動作について説明する。
ただし、非定常区間特定部13が非定常区間特定部60に代わっている点以外は、上記実施の形態1と同様であるため、非定常区間特定部60の処理内容だけを説明する。
非定常区間特定部60の残差算出部21は、追尾フィルタ処理部12が定常の波形成分を予測すると、上記実施の形態1と同様に、観測処理部1により抽出された時刻kにおける観測値zkと、追尾フィルタ処理部12より出力された時刻k−1から時刻kへの予測値xk|k-1チルダとの残差ekを算出する(式(6)を参照)。
観測処理部1により抽出された時系列の観測値は、観測値保存部61により保存される。
閾値算出部63は、観測値保存部61により保持されている時系列の観測値に含まれている定常の波形成分の分散を算出して、その分散から標準偏差σを算出する。
閾値算出部63は、標準偏差σを算出すると、その標準偏差σから非定常区間開始判定用の閾値α,β及び非定常区間終了判定用の閾値γを算出する。
具体的には、標準偏差σ×2を非定常区間開始判定用の閾値αに決定し、標準偏差σ×3を非定常区間開始判定用の閾値βに決定し、標準偏差σを非定常区間終了判定用の閾値γに決定する例が考えられる。
ここでは、観測値保存部61により保持されている時系列の観測値に含まれている定常の波形成分の分散を算出して、その分散から標準偏差σを算出する例を示しているが、最新の定常な波形成分が定常波形データベース62に保持されている場合には、その定常の波形成分の分散を算出して、その分散から標準偏差σを算出するようにしてもよい。
非定常区間開始位置認定部23は、残差算出部21が残差ekを算出すると、その残差eの大きさ|e|が、閾値算出部63により算出された非定常区間開始判定用の閾値αをP回連続して上回る区間、または、その残差eの大きさ|e|が非定常区間開始判定用の閾値βをQ回連続して上回る区間を特定する。
非定常区間開始位置認定部23は、上記実施の形態1と同様に、残差eの大きさ|e|が連続して非定常区間開始判定用の閾値α(またはβ)を上回る区間を非定常区間の開始位置に認定する。
非定常区間終了位置認定部25は、非定常区間開始位置認定部23が非定常区間の開始を認定して、判定値FLGを1に設定すると、残差算出部21により算出された残差eの大きさ|e|が、閾値算出部63により算出された非定常区間終了判定用の閾値γをS回連続して下回る区間を特定する。
非定常区間終了位置認定部25は、上記実施の形態1と同様に、残差eの大きさ|e|が非定常区間終了判定用の閾値γをS回連続して下回る区間を非定常区間の終了位置に認定する。
以上で明らかなように、この実施の形態5によれば、閾値算出部63が、観測値保存部61により保持されている時系列の観測値に含まれている定常の波形成分の標準偏差σを算出し、その標準偏差σから非定常区間開始判定用の閾値α,β及び非定常区間終了判定用の閾値γを算出するように構成したので、観測地点や観測日時が異なる場合に、定常な波形成分の観測雑音が異なっても、非定常区間開始判定用の閾値α,β及び非定常区間終了判定用の閾値γを自動的に設定することができる効果を奏する。
実施の形態6.
図22はこの発明の実施の形態6による波形推定装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
全レンジセル波形推定部71は上記実施の形態1〜5におけるレンジセル波形推定部2と同様の処理を実施するものであり、レーダ覆域における全てのレンジセルにおいて、非定常な波形成分を検出する処理を実施する。
非定常波形航跡抽出処理部72は2次元空間における各レンジセルの中で、全レンジセル波形推定部71により非定常な波形成分であると判定されたレンジセルを特定し、そのレンジセルの時間的な変化から非定常な波形成分の航跡を抽出する処理を実施する。なお、非定常波形航跡抽出処理部72は航跡抽出手段を構成している。
非定常波形追尾処理部73は非定常波形航跡抽出処理部72により抽出された航跡の追尾処理を実施して、非定常な波形成分の移動を予測する処理を実施する。なお、非定常波形追尾処理部73は航跡追尾処理手段を構成している。
図22の例では、波形推定装置の構成要素である観測処理部1、全レンジセル波形推定部71、非定常波形航跡抽出処理部72及び非定常波形追尾処理部73のそれぞれが専用のハードウェア(例えば、CPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどのハードウェア)で構成されているものを想定しているが、波形推定装置がコンピュータで構成されていてもよい。
波形推定装置がコンピュータで構成されている場合、観測処理部1、全レンジセル波形推定部71、非定常波形航跡抽出処理部72及び非定常波形追尾処理部73の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
次に動作について説明する。
全レンジセル波形推定部71は、上記実施の形態1〜5におけるレンジセル波形推定部2と同様の処理を実施するものであり、レーダ覆域における全てのレンジセルにおいて、非定常な波形成分を検出する処理を実施する。
非定常波形航跡抽出処理部72は、2次元空間における各レンジセルの中で、全レンジセル波形推定部71により非定常な波形成分であると判定されたレンジセルを特定し、そのレンジセルの時間的な変化から非定常な波形成分の航跡を抽出する。
非定常な波形成分の航跡の抽出処理としては、例えば、N中M方式等を用いることができる。
非定常波形追尾処理部73は、非定常波形航跡抽出処理部72が非定常な波形成分の航跡を抽出すると、その航跡の追尾処理を実施して、非定常な波形成分の移動を予測する。
航跡の追尾処理自体は公知の技術であるため詳細な説明は省略する。
ここで、図23は非定常な波形成分の航跡の抽出例を示す説明図である。
図23において、時刻kで検出された非定常な波形成分は、非定常波形であるか否かを判定することができないが、複数回の観測から非定常波形の航跡を確立することで、誤検出の低減が可能になる。
また、非定常な波形成分の移動を予測することで、空間的な非定常波形の移動予測が可能になる。
以上で明らかなように、この実施の形態6によれば、2次元空間における各レンジセルの中で、全レンジセル波形推定部71により非定常な波形成分であると判定されたレンジセルを特定し、そのレンジセルの時間的な変化から非定常な波形成分の航跡を抽出する非定常波形航跡抽出処理部72を設け、非定常波形追尾処理部73が、非定常波形航跡抽出処理部72により抽出された航跡の追尾処理を実施して、非定常な波形成分の移動を予測するように構成したので、非定常な波形成分の誤検出を低減することができるとともに、空間的な非定常波形の移動予測を行うことができる効果を奏する。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 観測処理部(観測値抽出手段)、2 レンジセル波形推定部、11 追尾フィルタ処理部(第1の追尾フィルタ処理手段)、12 追尾フィルタ処理部(第2の追尾フィルタ処理手段)、13 非定常区間特定部(非定常区間特定手段)、14 フィルタ出力選択部(定常波形成分選択手段)、15 定常波形成分保存部、16 残差処理部(非定常波形判定手段)、17 非定常波形検出部(非定常波形判定手段)、18 非定常波形成分保存部、21 残差算出部、22 非定常区間開始判定用閾値保持部、23 非定常区間開始位置認定部、24 非定常区間終了判定用閾値保持部、25 非定常区間終了位置認定部、31 追尾フィルタ処理部(第1の追尾フィルタ処理手段)、31a ゲート判定処理部、31b フィルタ処理部、32 追尾フィルタ処理部(第2の追尾フィルタ処理手段)、32a ゲート判定処理部、32b フィルタ処理部、41 追尾フィルタ処理部(第1の追尾フィルタ処理手段)、41a 平滑値更新処理部、41b 予測処理部、42 追尾フィルタ処理部(第2の追尾フィルタ処理手段)、42a 平滑値更新処理部、42b 予測処理部、51 追尾フィルタ処理部(第1の追尾フィルタ処理手段)、51a 追尾品質評価部、52 追尾フィルタ処理部(第2の追尾フィルタ処理手段)、52a 追尾品質評価部、53 フィルタ出力選択部(定常波形成分選択手段)、54 非定常波形検出部(非定常波形判定手段)、60 非定常区間特定部(非定常区間特定手段)、61 観測値保存部、62 定常波形データベース、63 閾値算出部、71 全レンジセル波形推定部、72 非定常波形航跡抽出処理部(航跡抽出手段)、73 非定常波形追尾処理部(航跡追尾処理手段)。

Claims (8)

  1. 観測対象から放射又は反射された信号を検出し、前記信号から前記観測対象における時系列の観測値を抽出する観測値抽出手段と、
    前記観測値抽出手段により抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、前記観測値に含まれている定常の波形成分を予測する第1の追尾フィルタ処理手段と、
    前記第1の追尾フィルタ処理手段が追尾フィルタ処理に用いる追尾フィルタより駆動雑音が大きな追尾フィルタを用いて、前記観測値抽出手段により抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、前記観測値に含まれている定常の波形成分を予測する第2の追尾フィルタ処理手段と、
    前記観測値抽出手段により抽出された時系列の観測値の中で、非定常な波形成分を含んでいる区間である非定常区間を特定する非定常区間特定手段と、
    前記第1及び第2の追尾フィルタ処理手段により予測された定常の波形成分のうち、前記非定常区間特定手段により特定された非定常区間では、前記第1の追尾フィルタ処理手段により予測された定常の波形成分を選択し、前記非定常区間以外の区間では、前記第2の追尾フィルタ処理手段により予測された定常の波形成分を選択する定常波形成分選択手段と、
    前記観測値抽出手段により抽出された観測値と前記定常波形成分選択手段により選択された定常の波形成分との残差を算出し、前記残差が非定常な波形成分であるか否かを判定する非定常波形判定手段と
    を備えた波形推定装置。
  2. 前記非定常区間特定手段は、
    前記観測値抽出手段により抽出された時系列の観測値と前記第2の追尾フィルタ処理手段により予測された定常の波形成分との残差を算出する残差算出部と、
    前記残差算出部により算出された残差が非定常区間開始判定用の閾値を所定回数連続して上回る区間を特定し、前記区間を非定常区間の開始位置に認定する開始位置認定部と、
    前記開始位置認定部により非定常区間の開始位置が認定されたのち、前記残差算出部により算出された残差が非定常区間終了判定用の閾値を所定回数連続して下回る区間を特定し、前記区間を非定常区間の終了位置に認定する終了位置認定部とから構成されていることを特徴とする請求項1記載の波形推定装置。
  3. 前記第1及び第2の追尾フィルタ処理手段は、
    前回の追尾フィルタ処理での予測結果である定常の波形成分を示す予測値を用いて、前記観測値抽出手段により抽出された観測値の適正範囲を示す相関ゲートを生成し、前記観測値が前記相関ゲート内であるか否かを判定するゲート判定処理部と、
    前記ゲート判定処理部により相関ゲート内であると判定された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、前記観測値に含まれている定常の波形成分を予測するフィルタ処理部とから構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の波形推定装置。
  4. 前記第1及び第2の追尾フィルタ処理手段は、
    前回の追尾フィルタ処理での予測結果である定常の波形成分を示す予測値を用いて、前記観測値抽出手段により抽出された観測値の適正範囲を示す相関ゲートを生成し、前記観測値が前記相関ゲート内であるか否かを判定するゲート判定処理部と、
    前記ゲート判定処理部により相関ゲート内であると判定された現時刻の観測値を用いて、過去の追尾フィルタ処理で推定された定常の波形成分を示す平滑値を更新する平滑値更新処理部と、
    前記平滑値更新処理部により更新された平滑値を用いて、前記追尾フィルタ処理を繰り返し実施して、前記観測値抽出手段により抽出された観測値に含まれている定常の波形成分を予測する予測処理部とから構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の波形推定装置。
  5. 前記第1及び第2の追尾フィルタ処理手段は、
    前記ゲート判定処理部により相関ゲート内であると判定された観測値の数と前記相関ゲート外であると判定された観測値の数とから、追尾フィルタの追尾品質の良否を評価する追尾品質評価部を備え、
    前記非定常波形判定手段は、前記追尾品質評価部による追尾品質の評価結果が良である場合に限り、前記観測値抽出手段により抽出された観測値と前記定常波形成分選択手段により選択された定常の波形成分との残差が非定常な波形成分であるか否かを判定することを特徴とする請求項3または請求項4記載の波形推定装置。
  6. 前記非定常区間特定手段は、
    前記観測値抽出手段により抽出された時系列の観測値に含まれている定常の波形成分の標準偏差を算出し、前記標準偏差から前記非定常区間開始判定用の閾値及び前記非定常区間終了判定用の閾値を算出する閾値算出部を備えていることを特徴とする請求項2記載の波形推定装置。
  7. 2次元空間における各レンジセル毎に、レンジセル内の観測対象から非定常な波形成分を判定する波形推定装置であって、
    2次元空間における各レンジセルの中で、前記非定常波形判定手段により非定常な波形成分であると判定されたレンジセルを特定し、前記レンジセルの時間的な変化から非定常な波形成分の航跡を抽出する航跡抽出手段と、
    前記航跡抽出手段により抽出された航跡の追尾処理を実施して、非定常な波形成分の移動を予測する航跡追尾処理手段とを備えたことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の波形推定装置。
  8. 観測値抽出手段が、観測対象から放射又は反射された信号を検出し、前記信号から前記観測対象における時系列の観測値を抽出する観測値抽出処理ステップと、
    第1の追尾フィルタ処理手段が、前記観測値抽出処理ステップで抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、前記観測値に含まれている定常の波形成分を予測する第1の追尾フィルタ処理ステップと、
    第2の追尾フィルタ処理手段が、前記第1の追尾フィルタ処理手段が追尾フィルタ処理に用いる追尾フィルタより駆動雑音が大きな追尾フィルタを用いて、前記観測値抽出処理ステップで抽出された観測値に対する追尾フィルタ処理を実施して、前記観測値に含まれている定常の波形成分を予測する第2の追尾フィルタ処理ステップと、
    非定常区間特定手段が、前記観測値抽出処理ステップで抽出された時系列の観測値の中で、非定常な波形成分を含んでいる区間である非定常区間を特定する非定常区間特定処理ステップと、
    定常波形成分選択手段が、前記第1及び第2の追尾フィルタ処理ステップで予測された定常の波形成分のうち、前記非定常区間特定処理ステップで特定された非定常区間では、前記第1の追尾フィルタ処理ステップで予測された定常の波形成分を選択し、前記非定常区間以外の区間では、前記第2の追尾フィルタ処理ステップで予測された定常の波形成分を選択する定常波形成分選択処理ステップと、
    非定常波形判定手段が、前記観測値抽出処理ステップで抽出された観測値と前記定常波形成分選択処理ステップで選択された定常の波形成分との残差を算出し、前記残差が非定常な波形成分であるか否かを判定する非定常波形判定処理ステップと
    を備えた波形推定方法。
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