JP6111172B2 - 直流用のブレーカ - Google Patents

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Description

本発明は、あらかじめ設定している温度よりも高くなると電流を遮断する直流用のブレーカに関し、とくに、パック電池などに内蔵される機器内蔵用に最適な直流用のブレーカに関する。
ブレーカは、パック電池等に内蔵されて、電池や内部の温度が異常に高くなる状態で電流を遮断する保護素子として使用される。たとえば、リチウムイオン電池のパック電池は、異常な使用状態で充放電されると温度が高くなるので、設定温度よりも高温になるとブレーカで電流を遮断する。また、モータ等は過負荷な状態や異常な電流が流れる状態で温度が異常に高くなることがあるので、この状態でもブレーカで電流を遮断して温度上昇を制限する。
以上の用途に使用される機器内蔵用のブレーカは小型であることが要求される。この種の用途に使用される従来のブレーカを図11に示す。(特許文献1参照)
この図のブレーカは、固定接点金属板104と、可動接点金属板106との間にバイメタル108を配置している。さらに、この図のブレーカは、バイメタル108と固定接点金属板104との間にPTCヒーター109を配置している。バイメタル108は、設定温度になると反転するように熱変形して可動接点107を固定接点105から離してオフ状態とする。反転したバイメタル108が可動接点金属板106の弾性アーム106Aを押し上げて、可動接点107を固定接点105から離すからである。反転しない、すなわち非反転状態のバイメタル108は、可動接点金属板106の弾性アーム106Aを押し上げることなく、可動接点107を固定接点105に接触させてオン状態となる。
図11の(a)は、バイメタル108が反転しない状態にある、オン状態のブレーカを示している。このブレーカは、非反転状態のバイメタル108が可動接点金属板106を押し上げず、弾性アーム106Aの弾性で可動接点107を固定接点105に接触させる。
周囲温度が高くなると、ブレーカは、図11の(b)で示すように、バイメタル108が熱変形して反転し、湾曲状態となって、可動接点107を固定接点105から離してオフ状態に切り換えられる。反転するバイメタル108が可動接点金属板106の弾性アーム106Aを押し上げるからである。
以上のブレーカは、接点の接触抵抗を小さくしてオン状態における抵抗を小さくすることが大切である。オン抵抗は電力損失を大きくして、ジュール熱による発熱を大きくするからである。ジュール熱による発熱は、バイメタルを加熱して、周囲温度が設定温度にならない状態でオフ状態に切り換える等の誤動作の原因となる。とくに、ジュール熱による発熱は電流の二乗に比例して大きくなるので、大電流で使用される状態では接点の発熱量が大きくなって、周囲温度が設定温度よりも低い温度でオフ状態に切り換えられる弊害が大きくなる。この弊害は接点の接触抵抗、すなわちブレーカのオン抵抗を小さくして防止できる。
電気抵抗の小さい銀接点を使用するブレーカは開発されている。(特許文献2参照)
このブレーカは、銀接点の耐久性を改善するために、ニッケル銀合金を接点に使用する。銀接点は電気抵抗が小さいので、ジュール熱による弊害は少なくなるが、銀の硬度が低いために接点の耐久性が保障されない。この欠点を解消するために、接点をニッケルを含む銀合金として耐久性を改善している。このブレーカは、可動接点と固定接点にニッケル銀合金を使用することで、接点の耐久性を保障しながら、オン抵抗を小さくする。ただ、このブレーカは、接点の耐久性を保障するために、接点をニッケル銀合金とするので、含有されるニッケルによって電気抵抗が大きくなる欠点がある。以上のブレーカは、銀接点にニッケルを含有する合金を使用して、接点の耐久性を改善するので、接点の耐久性を改善するために含有するニッケルによって接点のオン抵抗が大きくなり、接点の耐久性とオン抵抗が互いに相反する特性となって、オン抵抗と耐久性の両方を満足するのが極めて難しい欠点がある。
特開2002−56755号公報 特開2002−56840号公報
本発明は、さらに以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、接点のオン抵抗を小さくしながら、優れた耐久性を実現する直流用のブレーカを提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の直流用のブレーカは、母材金属板に固定接点5を設けている固定接点金属板4と、この固定接点金属板4の固定接点5と対向する位置に可動接点7を配置して、この可動接点7を母材金属板の弾性アーム6Aに設けてなる可動接点金属板6と、弾性アーム6Aを押して可動接点7を固定接点5から離すバイメタル8とを備える。さらに、ブレーカは、可動接点7と固定接点5のうち、一方の接点をニッケル銀合金接点31、他方の接点を銀接点32としている。銀接点32はニッケル銀合金接点31との対向面に銀にニッケルを含む混合層34を有する。さらに、ニッケル銀合金接点31は、母材金属板の表面にメッキもしくは溶接もしくは圧接して固定している。
以上のブレーカは、接点のオン抵抗を小さくしながら、優れた耐久性を実現できる特徴がある。それは、以上のブレーカが、一方の接点をニッケル銀合金の接点として、他方の接点を銀接点として、銀接点はその表面に、銀にニッケルを含む混合層を有するからである。銀接点は電気抵抗が小さいのでオン抵抗を小さくできる。ただ、銀接点は優れた耐久性を実現できない。以上のブレーカは、銀接点のニッケル銀合金接点との対向面を銀にニッケルを含む混合層とすることで、銀接点の銀にニッケルを含む混合層と、ニッケル銀合金接点とを対向して配置し、銀−ニッケルの混合層をニッケル銀合金に接触させることで優れた耐久性を実現する。
本発明の直流用のブレーカは、ニッケル銀合金接点31を母材金属板の表面に圧接しているインレイ材とすることができ、また、ニッケル銀合金接点31を銀接点32よりも厚くすることができる。以上のブレーカは、オンオフに切り換える状態においても優れた耐久性を実現する。直流を遮断するブレーカは一方の接点の摩耗が甚だしくなるが、以上のブレーカはニッケル銀合金の接点をインレイ材として銀接点よりも厚くできる。このブレーカは、インレイ材のニッケル銀合金接点を摩耗側の接点として使用することで、ニッケル銀合金の接点が摩耗しても、小さいオン抵抗を保持する。それは、ニッケル銀合金が摩耗しても、銀接点の表面は、銀にニッケルを含む混合層で保護されるからである。すなわち、以上のブレーカは、ニッケル銀合金接点が摩耗しても、この接点の表面がニッケル銀合金となり、銀接点の表面は銀にニッケルを含む混合層となるので、両接点の対向面は、銀にニッケルを含む金属に保持される。このため、接点がオンオフに繰り返し切り換えられても、小さいオン抵抗を保持して安定して動作する優れた耐久性を実現する。
本発明の直流用のブレーカは、銀にニッケルを含む混合層34を銀接点32全体の厚さの1/10よりも薄くし、かつ、ニッケル銀合金接点31を、銀接点32全体よりも厚くすることができる。
このブレーカは、オン抵抗を小さくしながら、厚いニッケル銀合金接点を摩耗側の接点として使用することにより、より優れた耐久性を実現する。
本発明の直流用のブレーカは、銀にニッケルを含む混合層34を銀接点32全体の厚さの1/10よりも薄くし、かつ、銀接点32を、母材金属板の表面に銀メッキしてなる銀メッキ層33とし、さらに、この銀メッキ層33の表面に銀にニッケルを含む混合層34を有する構造とすることができる。
以上のブレーカは、オン抵抗をより小さくできる特徴がある。それは、ニッケル銀合金を母材金属板に圧接してインレイ材のニッケル銀合金接点とし、母材金属板に銀メッキして銀接点とするからである。母材金属板にニッケル銀合金を圧接してなるインレイ材は、ニッケル銀合金と母材金属板とが強く低抵抗な状態で結合して密着面には空気も侵入しない理想的な電気接続状態となり、また銀メッキも母材金属板の表面に強く低抵抗な状態に結合して理想的な電気接続状態となる。このため、ニッケル銀合金の接点及び銀接点の両方が、母材金属板に接触抵抗を最小とする理想的な状態で接続され、さらに、この接続状態が長期間にわたって安定に保障されて、オン状態における抵抗を最小な状態に維持できる特徴がある。
本発明の直流用のブレーカは、可動接点7をニッケル銀合金接点31とし、固定接点5を、対向面に銀にニッケルを含む混合層34を設けている銀接点32とすることきができる。このブレーカは、可動接点を摩耗側の接点として使用することで、優れた耐久性を実現する。
本発明の直流用のブレーカは、固定接点5をニッケル銀合金接点31とし、可動接点7を、対向面に銀にニッケルを含む混合層34を設けてなる銀接点32とすることきができる。このブレーカは、固定接点を摩耗側の接点として使用することで、優れた耐久性を実現する。
本発明の直流用のブレーカは、ニッケル銀合金接点31を銀接点32よりも厚くし、ニッケル銀合金接点31を10μm以上であって50μmよりも薄くし、さらに、銀接点32を2μm以上であって20μm以下とすることができる。
以上のブレーカは、ニッケル銀合金接点を10μm〜50μmとして、銀接点を5μm〜20μmとするので、ニッケル銀合金接点を摩耗側の接点として使用することで、特に優れた耐久性を実現する。
本発明の直流用のブレーカは、銀にニッケルを含む混合層34の膜厚を1μm以下とすることができる。このブレーカは、銀にニッケルを含む混合層34を1μm以下と極めて薄くするので、特にオン抵抗を小さくしながら、銀にニッケルを含む混合層によって接点の優れた耐久性を実現する。
本発明の直流用のブレーカは、銀の表面にニッケルを蒸着して銀にニッケルを含む混合層34を設けてなる銀接点32とすることができる。このブレーカは、銀接点の対向面に簡単に銀にニッケルを含む混合層を設けて、安価に多量生産できる特徴がある。
本発明の一実施例にかかる直流用のブレーカの斜視図である。 図1に示すブレーカのオン状態を示す垂直縦断面図である。 図1に示すブレーカのオフ状態を示す垂直縦断面図である。 図2に示すブレーカのIV−IV線断面図である。 図2に示すブレーカの分解断面図である。 図5に示すブレーカの本体ケースの平面図である。 図3に示すブレーカの接点構造を示す拡大断面図である。 接点構造の他の一例を示す拡大断面図である。 接点構造の他の一例を示す拡大断面図である。 接点構造の他の一例を示す拡大断面図である。 従来のブレーカを示す断面図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための直流用のブレーカを例示するものであって、本発明は直流用のブレーカを以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
図1ないし図6に示す直流用のブレーカ30は、外装ケース1と、この外装ケース1の内部に配置している固定接点5を有する固定接点金属板4と、この固定接点金属板4の固定接点5と対向する位置に可動接点7を配置する弾性アーム6Aを有する可動接点金属板6とを備えている。さらに、図に示す直流用のブレーカ30は、無通電タイプのブレーカで、周囲温度で変形して可動接点金属板6をオンからオフに切り換えるバイメタル8を、可動接点金属板6と外装ケース底部1Tとの間に配設している。さらに、図のブレーカ30は、バイメタル8を加温するPTCヒーター9も備える。図のブレーカ30は、PTCヒーター9を備えるが、本発明のブレーカは、必ずしもPTCヒーターを内蔵する必要はない。
可動接点金属板6の弾性アーム6Aは、バイメタル8で押圧されない状態では、それ自体の弾性で可動接点7を固定接点5に接触させる弾性を有する。バイメタル8は、弾性アーム6AとPTCヒーター9との間に配置される。このバイメタル8は、設定温度よりも低い状態では熱変形しない非変形状態にある。この状態ではバイメタル8が弾性アーム6Aを押さず、ブレーカ30は、弾性アーム6Aの弾性で可動接点7を固定接点5に接触させてオン状態となる。ブレーカ30は、設定温度よりも高くなると、バイメタル8が熱変形して反転して、反転湾曲状態となる。反転湾曲状態のバイメタル8は、中間部を外装ケース底部1TのPTCヒーター9に接触させて、両端の外周縁部で弾性アーム6Aを押し上げて可動接点7を固定接点5から離してオフ状態に切り換える。
バイメタル8は、温度が上昇して熱変形するように、熱膨張率が異なる金属を積層したものである。バイメタル8は、外形を四角形とし、かつ中央凸に湾曲する形状である。バイメタル8は、弾性アーム6Aと外装ケース底部1Tとの間にあって、図においては、弾性アーム6AとPTCヒーター9との間にあって、設定温度になると熱変形して反転し、反転湾曲状態となる。
バイメタル8は、非変形状態から反転湾曲状態に変形でき、かつ位置ずれしないように外装ケース1に設けたバイメタル収納部28に配置される。外装ケース1は、図6の平面図に示すように、四角形のバイメタル8を定位置に配置するバイメタル収納部28を設けている。外装ケース1は、バイメタル8の周囲に外周壁10を設けて、外周壁10の内側をバイメタル収納部28としている。外周壁10で囲まれるバイメタル収納部28は、その内形をバイメタル8の外形よりもわずかに大きくして、バイメタル8を非変形状態と反転湾曲状態に変形できる状態で定位置に配置している。
可動接点金属板6は、弾性変形する金属板で、外装ケース1に固定される固定部6Bと、先端に可動接点7を設けている弾性アーム6Aとを有する。可動接点金属板6は、図2と図3に示すように、固定部6Bを外装ケース1に固定して、先端側の弾性アーム6Aを、外装ケース1に設けている収納スペース20に配設している。可動接点金属板6は、外装ケース1に設けている第2の外壁11Bの上部に固定部6Bを固定している。可動接点金属板6は、固定部6Bの外側を外装ケース1から突出させており、この突出片6Xを可動側の接続端子41としている。
可動接点金属板6は、収納スペース20に配置される弾性アーム6Aを、あるいは全体を弾性変形できる金属板としている。さらに、可動接点金属板6は、この弾性アーム6Aの先端部であって固定接点5と対向する面に可動接点7を設けている。この可動接点金属板6は、バイメタル8の非変形状態では、可動接点7を固定接点5に接触させてブレーカをオン状態とし、バイメタル8の反転湾曲状態では、バイメタル8に押される弾性アーム6Aを弾性変形して、可動接点7を固定接点5から離してブレーカをオフ状態とする。
可動接点金属板6は、厚さを100μmとするリン青銅を母材金属板として、この母材金属板に可動接点を圧接して固定している。ただ、可動接点金属板の母材金属板は、厚さを200μm以下とする導電性のあるリン青銅以外の弾性金属板も使用できる。可動接点金属板6は、厚すぎるとバイメタルが変形させる力が大きくなり、反対に薄すぎると電流容量が小さくなる。したがって、薄いバイメタルで速やかに弾性変形できるように、母材金属板には、厚さを200μm以下とする弾性金属板を使用し、また電流容量を大きくすることから、厚さを50μm以上の弾性金属板とする。
図7の拡大断面図に示す可動接点金属板6は、弾性アーム6Aの先端部に銀メッキ層33を設け、この銀メッキ層33を設けている部分を折曲加工して折り返し、折返片6Eを固定接点5側に積層して、固定接点5側に突出する突出部6Dを設けて銀接点32の可動接点7としている。図8の拡大断面図に示す可動接点金属板6は、弾性アーム6Aの先端部に銀メッキ層33を設けてプレス加工して突出部6Dを設け、この突出部6Dを銀接点32の可動接点7としている。可動接点金属板6は、弾性アーム6Aの先端部を銀メッキした後、折曲加工し、あるいはプレス加工して表面に銀メッキ層33を設けた突出部6Dを設けて銀接点32の可動接点7とし、あるいは折曲加工又はプレス加工の後、突出部6Dに表面に銀メッキ層33を設けて銀接点32の可動接点7とすることもできる。
銀接点32の厚さは5μmである。ただし、銀接点の厚さは、2μm〜50μm、好ましくは3μm〜20μmとすることもできる。銀接点32は電気抵抗は小さいが、充分な耐久性を実現できないので、固定接点5との対向面に、銀にニッケルを含む混合層34を設けている。銀にニッケルを含む混合層34は、薄くしてオン抵抗を小さくできるので、銀接点32全体の厚さの1/10よりも薄く、好ましくは1μm以下、さらに好ましくは0.1μm以下とする。銀にニッケルを含む混合層34は、銀接点32の表面にニッケルを蒸着し、あるいはニッケルと銀を蒸着して銀接点32の表面に設けられる。ニッケルのみを蒸着して銀にニッケルを含む混合層を設けるには、蒸着するニッケルの膜厚を50nm以下と薄くする。また、混合層は、銀接点の表面にメッキして設けることもできる。ただし、本発明は、混合層を表面に有する銀接点の製造方法を、蒸着やメッキには特定しない。
さらに、図2ないし図5に示す可動接点金属板6は、バイメタル8側に凸部6Cを設けている。図の可動接点金属板6は、バイメタル8に接触する一対の凸部6Cを、バイメタル8側に突出して設けている。一対の凸部6Cは、図6に示すように、可動接点金属板6の長手方向に延びる中心線m上であって、可動接点金属板6の長手方向に離して配置している。この可動接点金属板6は、一対の凸部6Cにバイメタル8の両端の外周縁部を接触させて互いに押圧するようにしている。図に示す凸部6Cは、外形を円弧状としており、バイメタル8の外周縁部8bを横方向に摺動させることなく確実に接触させて互いに押圧できるようにしている。図示しないが、可動接点金属板は、バイメタルの両端部と対向する下面に、複数の凸部を設けることもできる。
固定接点金属板4は、インサート成形して本体ケース2に固定している。固定接点金属板4は、先端部4Aを収納スペース20の底部13に埋設し、中間部4Bを収納スペース20の底部13から本体ケース2の第1の外壁11Aに埋設するようにインサート成形して、本体ケース2に固定している。図2と図3の固定接点金属板4は、ヒーター収納部29の底部を閉塞する部分よりも、第1の外壁11Aに埋設される部分を高くするように段差部4Dを設けて、段差部4Dを本体ケース2の底部13に埋設して、段差部4Dの後端側を底部13の上面に露出させて、この露出部を固定接点5としている。
固定接点金属板4は、図7と図8に示すように、母材金属板の表面の一部に、ニッケル銀合金を圧接して、すなわち母材金属板とニッケル銀合金とのインレイ材として、固定接点5をニッケル銀合金としている。固定接点5であるニッケル銀合金接点31は、圧接するニッケル銀合金を厚くして、接点の寿命を長くできる。ニッケル銀合金接点31は、摩耗側の接点として使用されるので、その膜厚を混合層34よりも厚く、さらに好ましくは銀接点32の全体よりも厚くしている。したがって、ニッケル銀合金接点31の厚さは、好ましくは10μm以上、さらに好ましくは15μm以上とする。ニッケル銀合金接点31は厚くすると製造コストが高くなるので、好ましくは50μmよりも薄く、より好ましくは30μmよりも薄くする。
以上のブレーカは、ニッケル銀合金接点をインレイ材とするが、ニッケル銀合金接点は母材金属板の表面に、銀接点よりも厚いニッケル銀合金を溶接して設けることができる。また、母材金属板の表面にニッケル銀合金をメッキして設けることもできる。
以上の直流用のブレーカは、たとえば、混合層34のある銀接点全体の膜厚を5μm、母材金属板に圧接しているニッケル銀合金接点31の厚さを30μmとして、ニッケル銀合金接点31を摩耗側の接点として使用し、電圧9V、電流15Aの抵抗負荷において、6000回のオンオフに切り換え後におけるオン抵抗の増加を1mΩ以下にできる極めて優れた特性を実現する。
以上の直流用のブレーカは、可動接点7を銀接点32、固定接点5を銀接点32よりも厚いニッケル銀合金のインレイ材としているが、本発明の直流用のブレーカは、図9と図10に示すように、固定接点5を銀接点32、可動接点7を銀接点32よりも厚いニッケル銀合金接点31として、銀接点32には可動接点7との対向面に、混合層34を設けて、可動接点7のニッケル銀合金接点31を摩耗側の接点として使用することもできる。
図1ないし図6に示すブレーカ30は、外装ケース1を、プラスチック製の本体ケース2とプラスチック部を有する蓋ケース3で形成している。図1ないし図6の外装ケース1は、本体ケース2の底部13に固定接点金属板4をインサート成形して固定して、上面に蓋ケース3を固定している。本体ケース2は、両端部分に、第1の外壁11Aと第2の外壁11Bとを突出するように設けて、第1の外壁11Aと第2の外壁11Bとの間に収納スペース20を設けている。収納スペース20は、固定接点金属板4で底面を閉塞して、蓋ケース3で上面を閉塞している。したがって、外装ケース1は、底面側の表面には固定接点金属板4が露出している。
可動接点金属板6と固定接点金属板4と蓋ケース3は、本体ケース2に固定される。本体ケース2は、バイメタル8やPTCヒーター9を収納する収納スペース20の両側に、第1の外壁11Aと第2の外壁11Bとを設け、さらに第1の外壁11Aと第2の外壁11Bとの間を連結する対向壁12を設けて、一対の対向壁12と、一対の外壁11とで収納スペース20の周囲を囲む外周壁10を構成している。したがって、収納スペース20は、周囲を外周壁10で囲み、底面を固定接点金属板4で閉塞し、さらに上面を蓋ケース3で閉塞して内部を閉塞された中空状としている。
本体ケース2は、第1の外壁11Aに固定接点金属板4の一部を、図2と図3においては固定接点金属板4の中間部4Bを第1の外壁11Aの途中にインサート成形して固定している。したがって、固定接点金属板4は、第1の外壁11Aを貫通する状態で本体ケース2に固定され、収納スペース20の内部に露出する部分を固定接点5とし、外部に引き出される突出片4Xを固定側の接続端子42としている。
さらに、本体ケース2は、第2の外壁11Bに可動接点金属板6の固定部6Bを固定して、可動接点金属板6の弾性アーム6Aを収納スペース20に配置している。図2と図3のブレーカ30は、第2の外壁11Bの上端面に可動接点金属板6の固定部6Bを固定している。本体ケース2は、図2、図3、及び図6に示すように、第2の外壁11B上端面に、外周壁10の上面よりも一段低い段差凹部21を設けており、この段差凹部21に可動接点金属板6の固定部6Bを嵌合させて定位置に配置している。図の本体ケース2は、この嵌着凹部21の中央部から突出して、可動接点金属板6の固定部6Bを貫通する連結凸部15を設けている。可動接点金属板6の固定部6Bには、連結凸部15を貫通させる貫通孔6Fを設けている。図6に示す連結凸部15は、水平断面形状を長円形として、可動接点金属板6の固定部6Bを正確な姿勢で段差凹部21に配置できるようにしている。さらに、図6に示す段差凹部21は、可動接点金属板6の両側部を位置決めする位置決リブ22を第2の外壁11Bの上端部に形成している。図6に示す第2の外壁11Bは、その上端面において、位置決リブ22以外の部分を、外周壁10の上面よりも低くして嵌着凹部21を設けることにより、段差形状の位置決リブ22を形成している。可動接点金属板6は、固定部6Bの両側に位置決リブ22を案内する位置決凹部6Gを設けている。可動接点金属板6は、固定部6Bに開口された貫通孔6Fに連結凸部15が挿入されると共に、固定部6Bの両側に設けた位置決凹部6Gに位置決リブ22が案内されて、第2の外壁11Bの段差凹部21の定位置に配置される。固定部6Bが段差凹部21に配置された可動接点金属板6は、接着して第2の外壁11Bに固定され、あるいは本体ケース2に固定される蓋ケース3に挟まれて、すなわち、第2の外壁11Bの段差凹部21の底面と蓋ケース3の対向面とで上下両面から挟着されて外装ケース1の定位置に固定される。
蓋ケース3は、図1ないし図6に示すように、本体ケース2の上端開口部側において、可動接点金属板6の外側に積層される積層金属板25と、この積層金属板25を固定している連結プラスチック26とを備えている。蓋ケース3は、内面側、すなわち、本体ケース2側に積層金属板25を表出させており、この積層金属板25で可動接点金属板6の上方をカバーする状態で、本体ケース2の開口部側に配置されている。図1ないし図6に示す蓋ケース3は、上面側において積層金属板25のほぼ全面を連結プラスチック26で被覆して絶縁している。積層金属板25は、連結プラスチック26にインサート成形して固定される。インサート成形される積層金属板25は、連結プラスチック26を成形する金型の成形室に仮止めされ、成形室に溶融状態のプラスチックを注入して連結プラスチック26に固定される。
以上の蓋ケース3は、連結プラスチック26の外周縁部を本体ケース2の外周壁10の上面に固定して、本体ケース2に固定している。蓋ケース3の連結プラスチック26は、図5に示すように、本体ケース2の外周壁10と対向する外周縁部に、本体ケース2側に突出する外周壁27を備えており、この外周壁27の内側に積層金属板25を表出させている。連結プラスチック26の外周壁27は、本体ケース2の両端部に設けている第1の外壁11Aと第2の外壁11Bに固定され、さらに対向壁12に固定される。
図5に示す外装ケース1は、蓋ケース3と本体ケース2とを正確に位置決めしながら連結するために、互いに嵌合する連結凸部15、17と連結凹部16、18とを備えている。本体ケース2は、前述のように、第2の外壁11Bの上面において、可動接点金属板6の固定部6Bを貫通して位置決めする連結凸部15を突出して設けている。蓋ケース3は、本体ケース2の第2の外壁11B側の端部において、この連結凸部15と対向する位置に、連結凸部15を案内する連結凹部16を設けている。さらに、図5に示す蓋ケース3は、本体ケース2の第1の外壁11A側の端部の両側において、外周壁27の下面から本体ケース2に向かって突出する連結凸部17を設けている。本体ケース2は、図6に示すように、これらの連結凸部17と対向する対向壁12の上面に、連結凸部17を案内する連結凹部18を設けている。以上の外装ケース1は、本体ケース2の第1の外壁11A側の端部において、蓋ケース3の両側の連結凸部17が本体ケース2の連結凹部18に案内されると共に、本体ケース2の第2の外壁11B側の端部において、可動接点金属板6の固定部6Bを貫通する連結凸部15が蓋ケース3の連結凹部16に案内されて、蓋ケース3が本体ケース2の正確な位置に連結される。
連結凸部15、17と連結凹部16、18を介して定位置に連結される蓋ケース3と本体ケース2は、超音波溶着して連結プラスチック26が本体ケース2に固定される。図5に示す蓋ケース3は、連結プラスチック26の外周壁27の下面であって、本体ケース2の外周壁10との対向面に位置して、超音波振動で溶融される溶融凸条19を設けている。図の蓋ケース3は、外周壁27の下面に沿って溶融凸条19を突出して設けている。この蓋ケース3は、可動接点金属板6の固定部6Bと対向する部分を除く外周縁部に、底面視略コ字状の溶融凸条19を設けている。この蓋ケース3は、前述の連結凸部15、17と連結凹部16、18とを介して本体ケース2の定位置に連結する状態で、外周部を超音波振動させて、溶融凸条19を摩擦熱で溶融させて本体ケース2の外周壁10に溶着させる。さらに、超音波振動される蓋ケース3と本体ケース3は、互いに連結された連結凸部15、17と連結凹部16、18の接触部分も摩擦熱で溶融されて互いに溶着される。ただ、外装ケースは、蓋ケースの連結プラスチックと本体ケースとを接着して、あるいは嵌着構造や係止構造で連結して固定することもできる。
図1と図2に示すブレーカ30は、バイメタル8が熱変形しない状態で、可動接点7を確実に固定接点5に接触できるように、弾性アーム6Aの後端部を下方に押圧する押圧凸部25Aを積層金属板25の内面から突出して設けている。この可動接点金属板6は、弾性アーム6Aの後端部が押圧凸部25Aで下向きに押圧されることで、弾性アーム6Aの先端部が下方に付勢されて、先端の可動接点7を確実に固定接点5に接触させる。
さらに、図2ないし図5に示す外装ケース1は、本体ケース2の収納スペース20の底部にPTCヒーター9を配置するヒーター収納部29を設けている。ヒーター収納部29は、バイメタル収納部28の内側にあって、その底部に設けられる。ヒーター収納部29は、PTCヒーター9を定位置に抜けないように固定する凹部である。PTCヒーター9は、このヒーター収納部29に接着して固定され、あるいは抜けないように嵌着して固定される。ヒーター収納部29は収納スペース20の中央部にあって、その底面を固定接点金属板4の先端部4Aで閉塞している。ヒーター収納部29は、ここにPTCヒーター9を挿入できるように、内形をPTCヒーター9の外形よりもわずかに大きくしている。また、ヒーター収納部29は、外周縁に沿って凸部14を設けている。ヒーター収納部29に挿入されるPTCヒーター9は、凸部14の上面からわずかに突出して、上面に湾曲するバイメタル8を載せている。
収納スペース20は、ヒーター収納部29の底面を固定接点金属板4で閉塞し、ヒーター収納部29の外側底面を本体ケース2のプラスチックで閉塞している。本体ケース2は、ヒーター収納部29の外側で収納スペース20の底を閉塞しているプラスチック製の底部13に、固定接点金属板4をインサート成形して本体ケース2に固定している。
図1ないし図6に示すブレーカ30は、本体ケース2の収納スペース20に、底から順番に、PTCヒーター9とバイメタル8と可動接点金属板6の弾性アーム6Aを収納して、本体ケース2の第1の外壁11Aには固定接点金属板4の中間部4Bを固定して、第2の外壁11Bには可動接点金属板6の固定部6Bを固定している。
PTCヒーター9は、通電されることによって発熱して、バイメタル8を加熱する。PTCヒーター9は、対向面を円形あるいは長円形とする厚みのあるPTCヒーターで、上面と下面に電極を設けている。上下面に電極を設けているPTCヒーター9は、下面を固定接点金属板4に接触して、上面をバイメタル8を介して可動接点金属板6に接触できるようにしている。このPTCヒーター9は、可動接点金属板6の可動接点7が固定接点5に接触するオン状態では、可動接点金属板6とバイメタル8とが非接触状態となって通電されず、可動接点金属板6の可動接点7が固定接点5から離れてオフ状態となる状態では、可動接点金属板6に接触するバイメタル8と固定接点金属板4とを介して通電されて発熱し、バイメタル8を加熱する。加熱されるバイメタル8は、図3に示すように、可動接点7を固定接点5から離すオフ状態に保持する。
このブレーカ30は、オフ状態に切り換えられた状態で、可動接点7をオフ状態に保持するので、パック電池に使用して安全性を向上できる。それは、パック電池が異常な温度になってブレーカ30がオフに切り換えられた後は、パック電池の電池からPTCヒーター9に通電され続けてバイメタル8が加熱されるので、ブレーカ30がオン状態に復帰することなく、電池が放電されるまで電流を遮断する状態に保持できるからである。電池が完全に放電されると、PTCヒーターに通電できなくなってPTCヒーターがバイメタルを加温できなくなり、ブレーカがオン状態に復帰するが、この状態では、電池は放電できなくなっているので、安全性は確保される。また、パック電池を充電器に接続して充電する状態でパック電池が異常な温度になって、ブレーカで電流を遮断する場合においても、充電器から供給される電力でPTCヒーターに通電してオフ状態に保持できるので、ブレーカがオン状態に復帰することなく、充電器から電力が供給される間は電流を遮断する状態に保持できる。したがって、このパック電池は、ブレーカがオフに切り換えられた後は、通電状態が解除されるまでPTCヒーターに通電してブレーカをオフ状態に保持できるので、安全性をより向上できる。
以上のブレーカ30は、組み立てられた後、接点に通電する状態で超音波振動させて接点を活性化することでオン抵抗をさらに安定化することができる。ブレーカは、可動接点7と固定接点5とを互いに衝突させて離反方向に超音波振動させる。すなわち、ブレーカは、固定接点と可動接点とが互いに接近し衝突し、また互いに離れる方向に相対的に移動するように超音波振動させる。超音波振動させる状態で接点の電流は、抵抗負荷の状態で、好ましくは0.1A〜100Aとする。超音波振動時における接点電流を大きくして、接点はより効果的に活性化される。抵抗と直列にコイルを接続しているインダクタンスのある負荷は、電流を遮断するときにコイルに蓄えられる電流エネルギーが大きくなるので接点電流を小さくして接点を活性化できる。コイルに蓄えられる電流のエネルギーを消費するために、接点の放電電流が大きくなるからである。したがって、接点電流は、抵抗負荷とインダクタンス負荷とを考慮して最適な値に設定する。さらに、ブレーカは、接点の電流を大きくするとジュール熱で発熱してそれ自体でオフ状態に切り換えられる特性がある。超音波振動で接点を活性化するには、可動接点7を固定接点5に接触するオン状態に保持する必要がある。したがって、接点に大電流を流して超音波振動させる方法は、超音波振動させる時間を短くして、接点がオン状態にある状態で超音波振動させる。したがって、接点に大電流を流して超音波振動させる方法は、超音波振動させる時間を短くする。
通電状態で接点を超音波振動させる時間は0.1ミリ秒〜1秒とする。超音波振動させる時間は、長くして接点をより効果的に活性化できるが、長すぎると接点の銀メッキ層33が損傷を受けるので、銀メッキ層33を損傷することなく接点を活性化できる時間に設定される。また、超音波振動による接点の活性化は、接点電流、負荷の種類、超音波振動の振幅にも影響を受け、接点電流と振幅が大きいと短時間で接点がより効果的に活性化される。したがって、超音波振動させる時間は、接点電流と超音波振動の振幅を考慮して前述の範囲で最適値に設定される。
また、接点を超音波振動させる周波数は20KHz〜6GHz、好ましくは20KHz〜1GHzとする。超音波振動の周波数を高くして、単位時間に可動接点7と固定接点5との衝突回数と離反回数とを多くできる。ただ、超音波振動の周波数が高すぎると可動接点7が固定接点5から離れる間隔が狭くなって放電による活性化が低下し、反対に周波数が低すぎると衝突回数が少なくなって活性化が低下するので、超音波振動の周波数は、弾性アーム6Aの厚さや長さを考慮し、さらに弾性アーム6Aの共振周波数を考慮して、最適値に設定される。
さらに、ブレーカを超音波振動させる振幅は0.01μm〜100μmとする。超音波振動の振幅を大きくして、可動接点7が固定接点5に衝突する運動のエネルギーを大きくでき、また可動接点7が固定接点5から離れる間隔を大きくできる。ブレーカを超音波振動させる振幅は、可動接点7を固定接点5から離す間隔に影響を与える。ただ、可動接点7が固定接点5から離れる間隔は、弾性アーム6Aを共振させることで、ブレーカを超音波振動させる振幅よりも大きくできる。したがって、ブレーカを超音波振動させる周波数を、弾性アーム6Aの共振周波数やその近傍、あるいはその共振周波数の整数倍、あるいは又、共振周波数の整数分の1に設定することで可動接点7を固定接点5から充分な間隔に離して、効果的に活性化できる。
ブレーカを超音波振動させる振幅を大きくするには、ブレーカに接触してこれを超音波振動させる超音波振動子や超音波ホーンの出力を大きくする必要がある。大出力の超音波振動子や超音波ホーンをブレーカの外装ケース1に押圧して超音波振動させると、超音波振動子との接触箇所が超音波振動による発熱で変形する等の弊害があるので、ブレーカを超音波振動させる振幅は、接点を活性化できる範囲で小さく設定される。
以上のブレーカは、例えば、パック電池に使用されて、パック電池の電池と直列に接続される保護素子として使用することができる。保護素子であるブレーカは、電池温度や周囲温度を検出して、検出温度が設定温度を越えるとバイメタルを熱変形させて電流を遮断する。
1…外装ケース 1T…外装ケース底部
2…本体ケース
3…蓋ケース
4…固定接点金属板 4A…先端部
4B…中間部
4D…段差部
4X…突出片
5…固定接点
6…可動接点金属板 6A…弾性アーム
6B…固定部
6C…凸部
6D…突出部
6E…折返片
6F…貫通孔
6G…位置決凹部
6X…突出片
7…可動接点
8…バイメタル
9…PTCヒーター
10…外周壁
11…外壁 11A…第1の外壁
11B…第2の外壁
12…対向壁
13…底部
14…凸部
15…連結凸部
16…連結凹部
17…連結凸部
18…連結凹部
19…溶融凸条
20…収納スペース
21…段差凹部
22…位置決リブ
25…積層金属板 25A…押圧凸部
26…連結プラスチック
27…外周壁
28…バイメタル収納部
29…ヒーター収納部
30…ブレーカ
31…ニッケル銀合金接点
32…銀接点
33…銀メッキ層
34…混合層
41…可動側の接続端子
42…固定側の接続端子
104…固定接点金属板
105…固定接点
106…可動接点金属板
106A…弾性アーム
107…可動接点
108…バイメタル
109…PTCヒーター
m…中心線

Claims (10)

  1. 母材金属板に固定接点(5)を設けてなる固定接点金属板(4)と、前記固定接点金属板(4)の前記固定接点(5)と対向する位置に可動接点(7)を配置して、前記可動接点(7)を母材金属板の弾性アーム(6A)に設けてなる可動接点金属板(6)と、前記弾性アーム(6A)を押して前記可動接点(7)を前記固定接点(5)から離すバイメタル(8)とを備えるブレーカであって、
    前記可動接点(7)と前記固定接点(5)は、一方の接点をニッケル銀合金接点(31)、他方の接点を銀接点(32)として、
    前記銀接点(32)はニッケル銀合金接点(31)との対向面に銀にニッケルを含む混合層(34)を有し、
    さらに、前記ニッケル銀合金接点(31)が、前記母材金属板の表面にメッキもしくは溶接もしくは圧接してなることを特徴とする直流用のブレーカ。
  2. 前記ニッケル銀合金接点(31)が、前記母材金属板の表面に圧接してなるインレイ材であることを特徴とする請求項1に記載される直流用のブレーカ。
  3. 前記ニッケル銀合金接点(31)が、前記銀接点(32)よりも厚いことを特徴とする請求項1又は2に記載される直流用のブレーカ。
  4. 前記銀にニッケルを含む混合層(34)が前記銀接点(32)全体の厚さの1/10よりも薄く、
    前記ニッケル銀合金接点(31)が、前記銀接点(32)の全体よりも厚いことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載される直流用のブレーカ。
  5. 前記銀にニッケルを含む混合層(34)が前記銀接点(32)全体の厚さの1/10よりも薄く、
    前記銀接点(32)が、母材金属板の表面に銀メッキしてなる銀メッキ層(33)で、この銀メッキ層(33)の表面に前記銀にニッケルを含む混合層(34)を設けてなる請求項1ないし4のいずれかに記載される直流用のブレーカ。
  6. 前記可動接点(7)がニッケル銀合金接点(31)で、前記固定接点(5)が対向面に銀にニッケルを含む混合層(34)を設けてなる銀接点(32)である請求項1ないし5のいずれかに記載される直流用のブレーカ。
  7. 前記固定接点(5)がニッケル銀合金接点(31)で、前記可動接点(7)が対向面に銀にニッケルを含む混合層(34)を設けてなる銀接点(32)である請求項1ないし5のいずれかに記載される直流用のブレーカ。
  8. 前記ニッケル銀合金接点(31)が前記銀接点(32)よりも厚く、
    前記ニッケル銀合金接点(31)が10μm以上であって50μmよりも薄く、
    前記銀接点(32)が2μm以上であって20μm以下である請求項1ないし7のいずれかに記載される直流用のブレーカ。
  9. 前記銀にニッケルを含む混合層(34)の膜厚が1μm以下である請求項1ないし8のいずれかに記載される直流用のブレーカ。
  10. 前記銀接点(32)が、銀の表面にニッケルを蒸着して銀にニッケルを含む混合層(34)を設けてなる請求項1ないし9のいずれかに記載される直流用のブレーカ。
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