JP6111021B2 - カラーフィルター、黒色顔料の製造方法、及びカラーディスプレー - Google Patents

カラーフィルター、黒色顔料の製造方法、及びカラーディスプレー Download PDF

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Description

本発明は、カラーフィルター、カラーフィルターの形成に使用される黒色顔料の製造方法、及びカラーフィルターを装備したディスプレー機器に関する。更に詳しくは、絶縁性の有彩色顔料及び黒色顔料を含有してなる有彩色画素及びブラックマトリックスの形成されたカラーフィルター、その形成に使用される黒色顔料、及びそのカラーフィルターを装備したディスプレー機器に関する。
昨今の急激な情報化に対応した機器類の非常な発展に伴い、液晶カラーディスプレー(以下「LCD」と略称する場合がある)は、情報表示部材としてテレビジョン、プロジェクター、パーソナルコンピューター、モバイル情報機器、モニター、カーナビゲーション、携帯電話、電子辞書の表示画面、情報掲示板、案内掲示板、機能表示板、標識板などのディスプレー、デジタルカメラやビデオカメラの撮影画面などあらゆる情報表示関連機器に多岐に亙って使用されている。それに伴いLCDの表示品位の向上及び低コスト化が要望され、カラーフィルター(以下「CF」と略称する場合がある)の品質の改良、コスト削減がなされている。一方、LCDに搭載されるCFに対しても、精細性、色濃度、光透過性、コントラスト性などの画像性能の色彩特性、光学特性の面でより優れた品質が要求されている。
CFでは、ガラス製などの透明基板上に、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3原色の画素をストライプ状、モザイク状、トライアングル状に配列し、裏面からバックライトで照射し、R、G、B画素の透過光の加色混合で発色させ、映像とする。更に、より精彩な映像を実現させるために、各画素の周りを格子状にブラックマトリックス(以下「BM」と略称する)を形成させて、バックライトの光を遮蔽し、また隣り合った画素から漏れる色光の混色を防止して、R、G、B画素の透過光の加色混合で発色させ、映像としている。
液晶カラーディスプレーは、大型化への動きの一方で、中型やモバイルサイズやポケットサイズなど小型への展開も顕著になっている。それらに対応するために高画質化や広視野角への要望があり、また、低価格化のための工程の合理化が望まれている。CFの画素の表示方式においては、色の鮮明性、色再現性の向上のために画素形成のインキの向上、更には、それに使用する有彩色顔料の発色性、鮮明性、コントラスト性の向上などの高性能化が図られている。
それらに付随してカラーフィルターの構成の改良もなされている。例えば、薄膜トランジスター(TFT)の上にBMを形成させるブラックマトリックス・オン・アレイ方式(BOA方式)が提案されている。BMと共に画素もアレイ基板側に重ねて形成したカラーフィルター・オン・アレイ方式(COA方式)は開口率が高くなり、画素面積が大きくできることから、従来のLCDの弱点であった視野角を広くでき、また、作業工程上も対向基板とのアライメントが不要になり、貼り合わせ工程作業が向上し、合理化することができる。
更に広視野角をもたらすために、基板に対して平行に電界を印加して液晶層を変換させ画素を表示する横電界駆動方式のイン−プレーン・スイッチング方式(IPS方式)や、広視野角と高いコントラストが可能である液晶の垂直配向方式であるバーティカル・アラインメント方式(VA方式)、更に画素内で異なる配向をつくる分配配光を用いて改良されたマルチドメイン・バーティカル・アラインメント方式(MVA方式)などが提案されている。
また、IPS方式の電極の設置をより完全に達成するためには液晶層を挟む基板の間隔(セルギャップ)を一定に精度高く保つことが必要とされる。しかし、従来のビーズ状スペーサーを散布する方式ではセルギャップを均一に調整することが困難である。そこで、固定された柱状スペーサーによる均一なセルギャップを実現する方法として、BM自身の厚みを高くしたり、BMの上に着色樹脂(画素)層や透明樹脂層などの間隔支持部材樹脂を重ねて高くするなどの基板のセルギャップの支持方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法は、ビーズ状スペーサーを使用しないことで、光の散乱や透過による表示品質の低下も改良される。
更に、これらの方式に使用するための遮光性黒色顔料や有彩色顔料の改良の要望もなされている。上記に挙げたBOA方式、COA方式、IPS方式などの方法は、TFTなどのアクティブ素子上にBMや画素の膜を形成する方法や、厚くしたBMや画素の膜などの間隔支持部材樹脂上にアクティブ素子を形成する方法であり、当然ながらBMや画素膜などの素材は電気絶縁性が高くないとTFTが誤作動を起こす恐れがある。このため、これらの方式に使用される遮光性黒色顔料や有彩色顔料としては、電気抵抗特性の高い遮光性材料や有彩色顔料が望まれる。
特開2000−66018号公報
一般に、BMや有彩色画素に使用される顔料の電気絶縁性は、その顔料を含む塗膜の体積固有抵抗や表面抵抗を測定することで評価されているが、塗膜の絶縁性は、塗膜を形成する皮膜形成材料である高分子バインダー材料の電気絶縁性に多分に依存しており、顔料自体の電気絶縁性を正しく示すものではない。また、例えば、BMにおいてはバックライトに対する遮光性が充分にあることが要求されるため、BM塗膜中の黒色顔料の含有率をできるだけ高くして、この課題を解決しようとしている。しかし、このような顔料分の高い塗膜で、その高い電気絶縁性を保持させるためには、バインダー材料の絶縁性に依存しているだけでは不十分であり、顔料自体としても充分な絶縁性を有することが必然的に要望されてきている。
したがって、本発明の目的は、CFの構成要素である、ブラックマトリックス、有彩色画素、必要に応じて設けられる柱状スペーサーが顔料着色膜を含む場合には、それらの形成に用いられる、黒色又は有彩色の顔料を、顔料自体が充分な絶縁性を示し、かつ、微細な粒子径のものにできる技術を提供することで、誤動作の発生の抑制に寄与することができるCFを提供することにある。
本発明者らは、前記したようなCFを構成する絶縁性BMや、絶縁性の有彩色画素に、信頼性高く使用できる黒色顔料や有彩色顔料の開発を達成すべく鋭意研究を重ね、TFTなどのアクティブ素子上にBMや有彩色画素を形成させても、TFTが短絡による誤作動を起こすことのない、黒色あるいは有彩色の顔料自体が、体積固有抵抗が絶縁体の指標である108Ω・cm以上の電気抵抗特性を示し、更に、顔料としての光学的特性や着色剤としての要求性能を満足させるために、その平均粒子径を凡そ10nm〜200nmにした黒色顔料及び有彩色顔料の開発に努めた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、その構成要素として、電極と接触又は近接して重積する状態で形成される、ブラックマトリックスと、少なくとも3原色を有する有彩色画素(以下、単に「画素」と称する場合がある)と、必要に応じて設けられる柱状スペーサー(以下、これらを総称して「CF構成要素」と称する場合がある)とを有してなるカラーフィルターにおいて、上記ブラックマトリックス顔料合成後に電導度が50μS/cm以下の水で洗浄した顔料自体の体積固有抵抗が10 8 Ω・cm以上である黒色顔料を含んでなり、上記3原色の有彩色画素の少なくともいずれかが、顔料合成後に電導度が50μS/cm以下の水で洗浄した顔料自体の体積固有抵抗が108Ω・cm以上である有彩色顔料を含んでなり、前記黒色顔料の平均粒子径が40nm〜100nmであり、前記有彩色顔料の平均粒子径が15nm〜50nmであり、前記黒色顔料が、カップリング成分の少なくとも一つが、2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボアミド残基を有するモノアゾ系黒色顔料又はジスアゾ系黒色顔料であり、前記有彩色顔料が、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントイエロー138、及びC.I.ピグメントバイオレット23からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とするカラーフィルターを提供する。
本発明においては、前記黒色顔料及び前記有彩色顔料の顔料自体の体積固有抵抗が10 13 Ω・cm以上であることが好ましい。
また、本発明は、別の実施形態として、上記のカラーフィルターに用いられる、カップリング成分の少なくとも一つが、2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボアミド残基を有するモノアゾ系黒色顔料又はジスアゾ系黒色顔料である黒色顔料の製造方法であって、
(I)顔料の粒子径が粗大である場合に、下記(1)又は(2)の微細化方法によって顔料を微細化する微細化工程を行い、
(1)ボールミル、サンドミル、アトライター、横型連続媒体分散機、ニーダー、連続式一軸混練機、連続式二軸混練機、三本ロール、及びオープンロール連続混練機からなる群から選ばれた顔料磨砕機又は顔料分散機を使用して微細化し、更に必要に応じて、濾過し、洗浄を行う微細化方法
(2)混練機中で、顔料の2〜20倍量の塩化ナトリウム及び硫酸ナトリウムの少なくともいずれかの水溶性塩、必要に応じてエチレングリコール、ジエチレングリコール、及びポリエチレングリコールの少なくともいずれかの水溶性有機溶剤と共に混練、摩砕するソルトミリング法で微細化し、水中で解膠、分散し、濾過、洗浄を行う微細化方法
(II)顔料合成後に行う洗浄工程又は上記(I)の微細化工程で行われる洗浄工程において、水洗による塩及び水溶性溶剤の洗浄に続き、更に洗浄水として電導度が50μS/cm以下の水を使用して洗浄する洗浄工程を行って、顔料自体の体積固有抵抗を108Ω・cm以上にすることを特徴とする黒色顔料の製造方法を提供する。
また、本発明は、別の実施形態として、上記したいずれかのカラーフィルターが装着されていることを特徴とするカラーディスプレーを提供する。
以上の本発明では、CFの構成要素である、有彩色画素、BM、必要に応じて設けられる柱状スペーサーに使用される有彩色又は黒色の顔料に、洗浄水として電導度が凡そ50μS/cm以下の水を使用し、この特定の水で洗浄することで夾雑イオンなどの影響をできるだけ除去し、有彩色顔料自体及び黒色アゾ顔料自体を粉体で測定した場合に、その体積固有抵抗が108Ω・cm以上の高い電気抵抗特性を示す絶縁性のものを使用しているため、誤動作の発生の抑制に寄与することができる有用なCFが提供される。本発明のCFは、特に、TFTなどのアクティブ素子と接触あるいは近接して重積する状態でBMや有彩色画素又は柱状スペーサーを形成する各種のCFの改良方法、例えば、BOA方式、IPS方式、COA方式、柱状スペーサー形成方式などに適用することが好適である。
次に、発明を実施するため最良の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
本発明を特徴づける顔料は、CFの電極と接触あるいは近接して重積する状態で形成される、有彩色画素、BM、必要に応じて形成される柱状スペーサーが顔料を含む場合には当該柱状スペーサー、のそれぞれに使用される有彩色顔料及び黒色顔料であるが、顔料合成後に、電導度が50μS/cm以下の水で洗浄してなる、その有彩色顔料及び黒色顔料自体の体積固有抵抗が凡そ108Ω・cm以上であり、かつ、その平均粒子径が凡そ10nm〜200nmのものである。
有彩色顔料としては、CFの画素用に使用される公知の有彩色顔料が使用される。例えば、アンスラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、インジゴ・チオインジゴ系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、フタロシアニン系顔料、インドリン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、キノフタロン顔料、ニッケルアゾ顔料、金属錯体顔料、不溶性アゾ系顔料、高分子量アゾ系顔料からなる群から選ばれた1種の有彩色顔料、又は、これらの群から選ばれる2種以上の有彩色顔料の、混合物、混晶顔料、スタッキング(積層)顔料であることが好ましい。
更に、具体的には、黄色顔料では、C.I.ピグメントイエロー(以下、「PY」と略記する。以下、同様とする。)74、83、93、94、95、97、109、110、120、128、138、139、147、150、151、154、155、166、175、180、181、185、191など;橙色顔料では、C.I.ピグメントオレンジ(PO)61、64、71、73など;赤色顔料では、C.I.ピグメントレッド(PR)4、5、23、48:2、48:4、57:1、112、122、144、146、147、150、166、170、177、184、185、202、207、214、220、221、242、254、255、264、272など;及びそれらの混晶顔料、スタッキング顔料が挙げられる。
青色顔料では、C.I.ピグメントブルー(PB)15:1、15:2、15:3、15:4、15:5、15:6、16、17:1、60、80、アルミニウムフタロシアニンブルーなど;緑色顔料では、C.I.ピグメントグリーン(PG)7、36、58、ポリ(13−16)ブロモ銅フタロシアニン、ポリ(13−16)ブロモ亜鉛フタロシアニンなど;紫色顔料では、C.I.ピグメントバイオレット(PV)19、23、37など及びそれらの混晶顔料、スタッキング顔料からなる群から選ばれた1種又は2種以上の有彩色顔料であることが好ましい。
黒色顔料としては、CFのBM用に使用される公知の黒色顔料が使用される。例えば、アゾ系黒色顔料、アニリンブラック系黒色顔料、複合酸化物系黒色顔料などからなる群から選ばれた1種の黒色顔料であり、又は、これらから選ばれる2種以上の黒色顔料の混合物、混晶顔料、スタッキング顔料である。
本発明で使用する特に好ましいアゾ系黒色顔料としては、高い絶縁性を示すという観点から、カップリング成分の少なくとも一つが、2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボアミド残基を有するものである、分子中に1個のアゾ基を有するモノアゾ系黒色顔料、2個以上のアゾ基を有する黒色ジスアゾ系顔料や黒色トリスアゾ系顔料などが挙げられる。
上記の2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボアミド残基を有するカップリング成分としては、具体的には、例えば、2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−アニライド、2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボキシ−p−アニシダイド、2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボキシ−(2−メチル)−p−アニシダイド、2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボキシ−N−ベンズイミダゾロン−5−アミド、2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボキシ−ナフチルアミドなど;フェニレン−(1,4−)ビス(2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボアミド)、ビフェニル−ビス(2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボアミド)、ナフタレン−(1,5−)ビス(2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボアミド)、ベンズアニライド−4,4’−ビス(2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボアミド);フェニレン(−1)−(2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボアミド)(−4)−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アミド)などが挙げられる。
また、ジアゾ化してカップリング成分と反応させるジアゾ成分としては、公知のジアゾ成分が使用される。具体的には、例えばC.I.アゾイックジアゾコンポーネント5、8、9、10、20、24、32、33、34、35、36、37、41、42、43、47、2−メトキシ−5−N−フェニルカルバモイル−アニリン、2’−クロロ−2−メトキシ−5−N−フェニルカルバモイル−アニリン、3’−クロロ−2−メトキシ−2’メチル−5−N−フェニルカルバモイル−アニリンなど;2、5−ジクロロ−1,4−フェニレンジアミン、2,5−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ベンジジン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ベンジジン;1、5−ジアミノナフタレン、1,2−ジアミノアンスラキノン、1,5−ジアミノアンスラキノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンザニライド、4,4’−ジアミノ−2,5−ジメトキシ−ベンズアニライド、4,4’−ジアミノ−2’−クロロ−2,5−ジメトキシ−ベンズアニライド、4,5’−ジアミノ−2’−クロロ−2,5−ジメトキシ−ベンズアニライド、4−(4−ニトロフェニル−アゾ)−2,5−ジメトキシアニリンなどが挙げられる。
R、G、Bの画素として高発色性、鮮明性、高透過性などの光学特性が要求されることから使用される有彩色顔料、特に、赤色、緑色、青色、黄色、紫色の各顔料の顔料粒子は超微細であることが望ましい。また、BM用の黒色顔料においては、バックライトの光を充分に遮光するためには、洩光をなくする必要があることから、微粒子固体である顔料を塗膜中で、高密度で充填させる必要があり、そのために顔料をより微粒子にする必要がある。
また、有彩色画素塗膜やBM塗膜の形成に使用される顔料分散液である高濃度顔料着色組成物及び顔料着色剤中でも顔料は安定に分散し、且つ長期保存安定性も高く、更に種々の塗布方法でBMを形成するに際して、均一で平坦な画素塗膜やBM塗膜を形成することのできるような低粘度、高流動性などの特性が与えられなければならない。
そのため有彩色顔料又は黒色顔料粒子は微細であることが望ましく、平均粒子径としては、凡そ10nm〜200nmであることを要する。特に、有彩色顔料では凡そ10nm〜100nm、好ましくは凡そ15nm〜50nmであり、黒色顔料では、凡そ20nm〜200nmであり、好ましくは凡そ40nm〜100nmである。この場合における顔料粒子の粒子径の測定は常法でなされるが、特に微細粒子の粒子径を測定するためには、透過型電子顕微鏡写真(6万倍)を撮り「画像解析式粒度分布ソフトウエア Mac−View」(マウンテック社製)を用いて粒度分布を測定する方法が好ましい。以下、この方法を「画像解析式粒度分布測定法」と称するが、本発明では、上記の方法で測定を行った。
本発明の顔料の製造方法によれば、上記したCFの構成要素の形成に好適な、顔料自体の体積固有抵抗が108Ω・cm以上であり、かつ、その平均粒子径が10nm〜200nmである黒色又は有彩色の顔料を提供することができる。本発明の顔料の製造方法は、顔料の粒子径が粗大である場合に行う顔料の微細化工程と、特有の洗浄工程を行うことを特徴とする。
顔料の粒子径が粗大である場合に、まず、顔料の平均粒子径を、本発明で要求する10nm〜200nmに調整するために、下記(1)又は(2)のいずれかの公知の顔料微細化工程を行い、微細化顔料を製造する。
(1)ボールミル、サンドミル、アトライター、横型連続媒体分散機、ニーダー、連続式一軸混練機、連続式二軸混練機、三本ロール、オープンロール連続混練機などの顔料磨砕機あるいは顔料分散機を使用して微細化され、更に必要に応じて、濾過、洗浄を行う微細化方法。
(2)混練機中で水溶性塩、必要に応じて水溶性有機溶剤と共に混練、摩砕するソルトミリング法で微細化され、水中で解膠、分散し、濾過、洗浄を行う微細化方法。
本発明に好適に利用できるソルトミリング法について説明する。この方法では、顔料を磨砕助剤として水溶性無機塩類粉末を、要望とする顔料の粒子径により磨砕する顔料の数倍、具体的には2〜20倍量、好ましくは3〜10倍量程度を添加し、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどの粘性のある水溶性有機溶剤を添加し、混練磨砕する。磨砕助材の水溶性無機塩としては、塩化ナトリウムや硫酸ナトリウムなどが使用される。磨砕後、希薄硫酸水溶液、水などに添加して、磨砕助剤を溶解させ、濾過、水洗して顔料の濾過ペースト(プレスケーキ)を得る。
次に、本発明の顔料の製造方法で行う特有の洗浄工程について説明する。この洗浄工程によって、得られる有彩色顔料又は黒色顔料は、顔料自体の体積固有抵抗が108Ω・cm以上の高電気抵抗特性を示すものとなる。本発明の製造方法では、上記の顔料の微細化工程(1)、(2)に記載の洗浄工程において行う、水洗による塩及び水溶性溶剤の洗浄に続き、更に夾雑イオンなどの影響を排除するように、洗浄水として電導度が50μS/cm以下、好ましくは10μS/cm以下の水、より具体的には、このようなイオン交換水、逆浸透膜浄水又は蒸留水を使用して洗浄する洗浄工程を設ける。当該工程で微細化した顔料を充分洗浄することで、本発明で使用する高絶縁性の微細化顔料を調製する。
顔料懸濁液の加圧濾過機による濾過、水洗に続くイオン交換水を使用した洗浄に際して、顔料プレスケーキの洗浄程度の評価については、濾液の電導度を測定して判定するのが好ましい。しかし、濾過機の排水経路中の付着排水の混入などがあり、必ずしも正しく示していないおそれもあるが、本発明者らの検討によれば、目安として、濾液が500μS/cm以下、好ましくは200μS/cm以下の値を示すまで洗浄することで、顔料自体の体積固有抵抗として108Ω・cm以上の値が達成される。
顔料プレスケーキは、常法により熱風乾燥して後、乾式粉砕機で粉砕したり、水中に再分散し、顔料分散液を噴霧乾燥により粉末顔料とする。
次に、顔料自体の電気抵抗特性を調べる方法について説明する。具体的には、粉末顔料の圧縮成型タブレットを調製し、高分子バインダーが介在していない、顔料粒子同士が密に充填して接触している状態にして体積固有抵抗を測定した。使用量は顔料によって変わるが、約1g〜1.5gの粉末顔料をアルミニウム製リング(内径3.3cm、高さ5mm、肉厚1mm)の中に盛り、手動圧縮成型機(理研精機(株)製)で200kg/cm2まで圧縮し、厚みが2mmのタブレット状に成形した。得られた顔料のタブレットの体積固有抵抗を高抵抗率計「ハイレスタ−UP(Hiresta−UP)」(測定範囲は106〜1013Ω・cm、(株)三菱化学アナリテック製)を用いて測定した。上記した製造方法で得た黒色顔料及び有彩色顔料について上記した方法で測定した結果、顔料自体の電気抵抗特性は108Ω・cm以上を示し、電気絶縁性が非常に高いことを示した。以下、上記の測定方法を「顔料タブレット電気抵抗測定法」と称するが、本発明では、この方法で顔料自体の電気抵抗特性を測定した。
本発明の製造方法によって得られる粉末顔料は、前記した各種の湿式分散機や混練機などにより分散して、高濃度顔料着色組成物あるいは顔料着色剤とすることができる。しかし、乾燥による顔料の再凝集を避ける工夫として、プレスケーキをそのまま湿式分散機で水性の高濃度顔料着色組成物に加工したり、フラッシング方式で有機溶剤系の高濃度顔料着色組成物に加工したり、また、水中で樹脂処理して易分散性処理顔料あるいは加工顔料にすることも好ましい。
BM塗膜や有彩色画素塗膜あるいは柱状スペーサーなどの「CF構成要素」の形成に好適に使用される本発明の顔料着色剤は、下記に挙げる方法で製造することができる。顔料を直接他の材料と共に充分に分散して着色剤を製造する方法と、前記したように予め顔料を高濃度で充分に分散して加工顔料を含む高濃度顔料着色組成物を製造し、次いで必要な材料を添加して顔料着色剤にする方法で製造される。
BMを形成する黒色顔料を含む顔料成分としては、黒色顔料単独で使用される場合の他、光波長による遮光特性、光学濃度(オプティカル・デンシティ、OD値)、反射光沢性などの光学的特性に合わせて1種又は2種以上の有彩色顔料や体質顔料を選択し、添加して使用される。使用した黒色顔料が、例えば、可視光領域の低波長領域に僅か透過が出るような場合には、黄色顔料、橙色顔料などを添加することで補正され、長波長領域に僅か透過が出るような場合に対しては青色顔料、緑色顔料を添加することで補正される。
顔料の種類や添加量の設定のためには、コンピューター・カラーマッチングシステムを利用するのが有効であり、例えば「カラコムシステム」(大日精化工業(株)製)の調色システムが利用される。塗膜表面の光沢を消してマット調にするためにはシリカなどの無機体質顔料の添加が望ましい。
CFのBMや画素の形成方法に塗布剤としては、下記に挙げるような液状の「顔料着色剤」が使用される。液状着色剤に使用される顔料分散剤としては、親顔料性、親媒性の共重合体やオリゴマー、低分子界面活性剤などが使用される。また、皮膜形成材料としては、CFのBMや画素の形成方法に従い、例えば、加熱乾燥方式、加熱硬化方式、エネルギー線硬化方式などによって適切な材料が選択して使用され、重合体、オリゴマーあるいは単量体などが選択され、組み合わされて使用される。液状着色剤であることから、顔料分散剤又は皮膜形成材料がそれ自体液状であるか、あるいは希釈媒体として有機溶剤系、水系又は水−親水性有機溶剤混合溶剤系からなる液体媒体を含有し、必要に応じて更に硬化触媒、重合触媒、レベリング剤、消泡剤などの添加剤を含有する。
更に、上記の液状着色剤を準備するに際して、予め使用する顔料を高濃度に分散媒体中に微分散した「高濃度顔料着色組成物」として事前に準備し、それを使用して顔料着色剤の製造を容易にすることができる。液状の高濃度顔料分散液は「ベースカラー」あるいは「ベースインク」と称され、使用されている。また、固体あるいは湿潤タイプの高濃度顔料着色組成物は、「マスターパウダー」、「マスターバッチ」、「潤性マスターバッチ」などと称され、上記の液状材料を、添加、混練して湿潤状態にして易分散性にすることも好ましい。これらの多くの場合には顔料分散剤として、親顔料性、親媒性の共重合体が使用される。液状着色剤の顔料分散剤も同様であるが、特に両機能を分離させたグラフト共重合体やブロック共重合体が好ましい。
塗膜形成材料(皮膜形成材料)である樹脂バインダーとしては、公知の反応基を有しない非反応性での常温乾燥型あるいは反応性基を有する焼付け型の樹脂バインダー及びエネルギー線硬化性樹脂バインダーが使用される。常温乾燥型あるいは焼付け型の樹脂バインダーの具体例としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン系(共)重合体などのビニル樹脂、アミノ樹脂変性ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリルポリオールウレタン系樹脂、可溶性ポリアミド系樹脂、可溶性ポリイミド系樹脂、可溶性ポリアミドイミド系樹脂、可溶性ポリエステルイミド系樹脂、アルキッド樹脂、アミノアルキッド系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ゴム樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、セルロースアセテート系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、ヒドロキシエチルセルロース、スチレン−マレイン酸エステル系共重合体の水溶性塩、(メタ)アクリル酸エステル系(共)重合体の水溶性塩、水溶性アミノアルキッド系樹脂、水溶性アミノポリエステル系樹脂及び水溶性ポリアミド系樹脂などが挙げられ、これらは単独あるいは2種以上を組み合わせて使用される。
反応性の皮膜形成材料の有する反応性基としては、例えば、メチロール基、アルキルメチロール基、イソシアネート基、マスクッドイソシアネート基、エポキシ基などが挙げられる。また、用途によってオリゴマーや単量体が使用され、更に架橋剤、例えばメチロールメラミン系やイソシアネート系、エポキシ系架橋剤も併用される。
光(紫外線)硬化性樹脂系、電子線硬化性樹脂系などのエネルギー線硬化性塗膜形成材料の具体例としては、例えば、光硬化性環化ゴム系樹脂、光硬化性フェノール系樹脂、光硬化性ポリアクリレート系樹脂、光硬化性ポリアミド系樹脂、光硬化性ポリイミド系樹脂など、及び不飽和ポリエステル系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリエポキシアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、ポリエーテルアクリレート系樹脂、ポリオールアクリレート系樹脂などのバインダー、あるいはこれらに更に反応性希釈剤としてモノマーが加えられたバインダーが挙げられる。
CFのBMとして高い遮光性が期待されることから、遮光性の基準として光学濃度(オプティカル・デンシティ:「OD値」と称する場合がある)としては、1.6以上、好ましくは2.0以上、更に好ましくは3.0以上になるように設定される。それをもたらすBMの膜厚としては、通常は0.8μm〜3μmである。画素の膜厚も通常は0.8μm〜3μmである。柱状スペーサーの機能を持たせる場合には、BMそのものを厚くする場合、BMの上に画素を重積する場合あるいは無色の樹脂膜を重積する場合などがあり、5μm〜10μmが好ましい。
厚み1μm当たりのOD値としてはBMの厚みにもより一概に決められないが、1.0/μm以上、好ましくは1.5/μm以上になるように設定される。膜厚が薄い場合は塗膜中の顔料分は高くすることが求められ、厚い場合は低顔料分でもよく、範囲は質量%で凡そ60〜20%、好ましくは55〜30%である。また、顔料着色剤、例えば、レジストインクやインクジェットインクなどの顔料分は凡そ5〜15%、好ましくは、凡そ5%〜10%の比較的低い顔料分にして、顔料が安定に分散されて、保存安定性も高く、塗布に適する粘度が保たれ、均一な着色皮膜を形成させるようにすることが好ましい。
特に、インクジェットインク(以下、「IJインク」と称することがある)を使用するBMや画素の形成には、特開2010−66757号で提案されているような隔壁で囲んだ穴(空孔)を利用する方法が好ましい。使用されるIJインクは、低粘度で、高流動性のインクが好ましい。このようなインクを用い、基板の各画素の穴に、IJプリンターヘッドより所定の膜厚を形成できる量のR、G、Bの各色インクを注入するだけで、隔壁に囲まれた穴の隅までインクを均一に充満でき、後処理で媒体を乾燥することで、均一で平坦な塗膜が形成され、次いで必要な皮膜硬化を行い画素塗膜にする。上記のような方法でBMや有彩色画素の形成方法によれば、穴が隔壁で囲まれているのでインクの液量を通常の数倍量注入できることから、インク中の顔料含有量及び固形分量を低くすることができるので、インクを低粘度にすることができる。また、界面活性剤やレベリング剤などの添加剤を加え、低粘度で、高流動性のインクを調製することも好ましい。インクの好ましい粘度は凡そ10mPa・sec以下、特に凡そ3〜7mPa・secの低粘度で、高流動性の顔料分散液とすることが好ましい。
BMの形成方法、及び画素の形成方法は常法に準じて行なわれる。CF基板は、公知のガラス製CF基板、プラスチック製CF基板及び転写用又は貼付け用プラスチックフィルムであり、黒色アゾ顔料を含む着色剤を使用してCF基板上に、直接に、あるいは転写又は貼り付け用のプラスチックフィルムを介在させて、フォトリソグラフィ法、レーザー・アブレーション法、インクジェトプリント法、印刷法、転写法、貼付け法などから選ばれた一種又は二種以上の形成方法で形成される。
また、前記BMの形成されたCF基板上に、更に公知の有彩色画素形成用着色剤を使用して公知の画素形成方法により有彩色画素を形成される。例えば、フォトリソグラフィ法、レーザー・アブレーション法、インクジェトプリント法、印刷法、転写法、貼付け法などから選ばれた一種又は二種以上の形成方法で形成される。
本発明において、顔料自体が高絶縁性の黒色顔料を含有するBM塗膜及び高絶縁性の有彩色顔料を含有する画素塗膜は、体積固有抵抗が1010Ω・cm以上、好ましくは1012Ω・cm以上で、高絶縁性である。従ってCFの構成として、TFTなどの電極と実質的に高電気絶縁性であるBM、画素及び/又は柱状スペーサーとが接触あるいは近接して重積する状態で形成されたカラーフィルター基板、及び上記の画素、BM及び/又は柱状スペーサーの形成されたカラーフィルターの装着されたカラーディスプレー機器が高い信頼性を持って提供される。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、文中、「部」又は「%」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
[製造例1](赤色微粒子顔料の調製)
(1)微細化処理による赤色顔料−1の調製
クルード顔料(粗製、粗粒子顔料)に市販のPR254(ジケトピロロピロールレッド顔料)を用い、下記の微細化工程及び洗浄工程を経てカラーフィルター用の赤色顔料を調製した。PR254を100部と、塩化ナトリウム粉末700部と、ジエチレングリコール50部とを、共に加圧蓋を装着したニーダーに仕込んだ。そして、ニーダー内に均一に湿潤された塊ができるまで予備混合した後、加圧釜を閉じて圧力6kg/cm2で内容物を押さえ込みながら混練及び摩砕を行った。その際、内容物が92〜98℃になるように温度を管理しながら2時間混練・摩砕処理を行った。得られた摩砕物を、80℃に加温した3,000部の温水中で1時間の撹拌処理を行った後、濾過及び水洗をして塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除去した。更に、伝導度が2μS/cm以下のイオン交換水にて、洗浄濾液の電導度が100μS/cm以下になるまで水洗し、微細化したPR254顔料のプレスケーキを得た。この顔料プレスケーキを乾燥、粉砕して、赤色の微粒子顔料を得た。以下、これを「赤色顔料−1」と称する。
(2)微粒子顔料の粒子径と体積固有抵抗の測定
上記で得た赤色顔料−1の粒子径を、先に説明した「画像解析式粒度分布測定法」により測定した。具体的には、赤色顔料−1の微粒子の透過型電子顕微鏡写真を撮り、「画像解析式粒度分布ソフトウエア」を用いて粒度分布を測定した。その結果、平均粒子径は凡そ25nmであった。また、赤色顔料−1の微粒子顔料自体の体積固有抵抗を、先に説明した「顔料タブレット電気抵抗測定法」により測定した。具体的には、赤色顔料−1を、約1.5gアルミニウムリングの中に盛り、手動圧縮成型機で200kg/cm2まで圧縮し、厚みが凡そ2mmのタブレットにした。そして、高抵抗率計「ハイレスタ−UP」を用いて、タブレットの体積固有抵抗を測定した。測定結果は1014Ω・cm以上を示し、この赤色顔料−1自体が、電気抵抗特性が非常に高いものであることが確認された。
なお、以下の製造例においても、上記したと同様に、顔料の粒子径は「画像解析式粒度分布測定法」により測定し、顔料の体積固有抵抗は「顔料タブレット電気抵抗測定法」により測定した。
[製造例2〜8](各色の微粒子顔料の調製)
画素の形成に使用するための有彩色顔料の調製に用いるクルード顔料として、PR177(アンスラキノン系レッド顔料)、PG36(銅フタロシアニングリーン顔料)、PB15:6(ε型銅フタロシアニンブルー顔料)、PY138(黄色顔料)及びPV23(ジオキサジンバイオレット顔料)の5種類を準備した。また、BM用の黒色顔料の調製に用いるクルード顔料として、4−ベンゾイルアミノ−2,5−ジメトキシアニリンをジアゾ化した後、2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボキシ−p−アニシダイドとカップリングさせたモノアゾ黒色顔料(以下「モノアゾ黒色顔料」と称す)と、4−(2’−クロロ−5’−アミノベンザミド)−2,5−ジメトキシ−アニリンをジアゾ化した後、2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]カルバゾール−3−カルボキシ−p−アニシダイドとカップリングさせた黒色ジスアゾ顔料(「黒色アゾ顔料−1」と称する)をそれぞれ準備した。
製造例1の(1)に準じて上記した各顔料の微細化処理を行った。すなわち、各顔料100部に対して、それぞれ表1に示した量の塩化ナトリウム粉末をニーダーに仕込んだ以外は上記と同様にして、混練・摩砕処理を行った。次いで、後処理として、製造例1の(1)と同様の方法で、顔料を温水中に投入し、塩や可溶分を溶解、濾過及び水洗をして除去した。更に、伝導度が2μS/cm以下のイオン交換水で、洗浄濾液の電導度が100μS/cm以下になるまで水洗し、微細化した各色の有彩色顔料及び黒色顔料のプレスケーキを得た。各顔料プレスケーキ中の顔料分は、35〜45%であった。これらのプレスケーキを乾燥、粉砕して微粒子顔料をそれぞれ得た。以下、得られた顔料を、それぞれ「赤色顔料−2」、「緑色顔料−1」、「青色顔料−1」、「黄色顔料−1」、「紫色顔料−1」、「黒色顔料−1」、「黒色顔料−2」と称する。
得られた有彩色の各色の微粒子顔料の平均粒子径は、いずれも凡そ20〜25nmであり、黒色顔料の平均粒子径は凡そ70〜80nmであった。また、これらの顔料の体積固有抵抗は、表1に示したように、いずれも108Ω・cm以上であり、高絶縁性を示すことが確認された。
Figure 0006111021
[実施例1](CFのBMの形成)
(1)黒色顔料分散液の調製
上記で調製した黒色顔料−1を25部と、ベンジルメタクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体(モル比:60:20:20、質量平均分子量3万)の40%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMA)溶液(以下「アクリル共重合体溶液−1」と称する)25部と、PGMA50部とを、充分予備混合した。次いで、連続式横型媒体分散機「ダイノミルECM−パイロット 1.5リットル」(シンマルエンタープライゼス社製)で分散させることで、黒色顔料分散液を得た。以下、これを「黒色顔料分散液−1」と称する。
(2)光硬化性黒色レジストインクの調製
上記(1)で得られた黒色顔料分散液−1を40部、アクリル化アクリルポリオール光硬化性樹脂50%PGMA溶液(以下「アクリル化アクリルポリオール溶液」と称する)を6部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPEHA)を2部、光重合開始剤としてエタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)(商品名:「イルガキュアOXE02」、BASF社製)を1部及びPGMAを51部配合し、高速撹拌機で均一なるように十分撹拌した。そして、孔径が3μmのフィルターで濾過をし、黒色顔料−1を含む黒色レジストインクを調製した。以下、「光硬化性黒色レジストインク−1」と称する。
(3)黒色塗膜の評価
上記で得た光硬化性黒色レジストインク−1を用い、該インクをスピンコーターにてガラス基板上に塗布し、60℃にて予備乾燥し、プリベークを行い、超高圧水銀灯を用いて400mJ/cmの光量で露光を行ない、230℃、30分のポストベークを行い、厚さ3μmの黒色塗膜を得た。この黒色塗膜の光学的特性(分光透過率)は、表2に示したように、可視光領域で高吸収性を示すものであった。
Figure 0006111021
また、ガラス基板上の黒色塗膜について、高抵抗率計「ハイレスタ−UP」を用いて体積固有抵抗を測定した。測定結果は1014Ω・cm以上であり、高絶縁性を示すことが確認された。
上記で用いた「黒色顔料−1」に代えて、先に調製した「黒色顔料−2」を使用した以外は上記と同様の方法で黒色顔料分散液を調製した。これを「黒色顔料分散液−2」と称する。更に、これを使用して、上記と同様の方法で黒色レジストインクを調製した。これを「光硬化性黒色レジストインク−2」と称する。得られた光硬化性黒色レジストインク−2を、上記と同様の方法でガラス基板上に塗布して黒色塗膜を得た。この黒色塗膜の光学的特性を評価したところ、黒色顔料−1を用いた場合と同様に、可視光領域で高吸収性を示し、また体積固有抵抗の測定結果も1014Ω・cm以上であり、高絶縁性を示すことが確認された。
[実施例2](アレイ基板上に絶縁性BMの形成)
ガラス基板上に、ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極からなるアレイ電極及び画素電極を起動するスイッチング能動素子を備えたアレイ基板を用いて、基板上に下記のようにして絶縁性BMを形成した。まず、上記アレイ基板をスピンコーターにセットし、実施例1の(2)で得られた光硬化性黒色レジストインク−1をスピンコートし、80℃で10分間プリベークを行った。次いで、電気回路を被覆するBMの巾が20μmで、画素のための開口部が縦280μm、横80μmのモザイク状のパターンを有するフォトマスクをアレイ基板の塗布面に配置し、プロキシミティー露光機を使用して超高圧水銀灯で100mJ/cm2の光量で露光を行なった。次いで、専用現像液及び専用リンスで現像及び洗浄、乾燥を行い、アレイ基板上に厚みが凡そ3μmの高絶縁性のBMのパターンを形成させた。以下、これを「絶縁性BM形成アレイ基板−1」と称する。
上記の光硬化性黒色レジストインク−1に代えて先に調製した光硬化性黒色レジストインク−2を用いた以外は上記と同様にして、アレイ基板上に高絶縁性のBMのパターンを形成した。そして、これを「絶縁性BM形成アレイ基板−2」とした。得られた絶縁性BM形成アレイ基板−2は、以下に述べる実施例で用いた絶縁性BM形成アレイ基板−1と同様に画素パターンの形成用基板として使用される。いずれの基板を用いた場合もほぼ同様の結果が得られたので、以下の実施例では、「絶縁性BM形成アレイ基板−1」を用いた場合を例にとって説明する。
[実施例3](画素パターンの形成)
(1)顔料分散液の調製
実施例1の(1)で行ったと同様にして、製造例1〜6で得た、赤色顔料−1、赤色顔料−2、緑色顔料−1、青色顔料−1、黄色顔料−1及び紫色顔料−1をそれぞれに含有してなる各顔料分散液を調製した。具体的には、上記の各顔料をそれぞれ19部に、公知の3級アミノ基を有する顔料誘導体1部を配合し、これを、アクリル共重合体溶液−1を15.2部とPGMA64.8部の混合溶液に添加した。そして充分に予備混合した後、連続式横型媒体分散機「ダイノミル1.4リットルECM型」で分散し、各色の顔料分散液を得た。これらの各色の顔料分散液の顔料の平均粒子径を粒度測定機器N−4で測定したところ、凡そ40〜45nmであった。以下、これらをそれぞれ「PR254の顔料分散液−1」、「PR177の顔料分散液−1」、「PG36の顔料分散液−1」、「PB15:6の顔料分散液−1」、「PY138の顔料分散液−1」、「PV23の顔料分散液−1」と称する。
次いで、上記で得られた各顔料分散液を適宜に用いて画素の色に調色した。赤色画素用として、PR254の顔料分散液−1とPR177の顔料分散液−1とを8:2で配合して「赤色顔料分散液−1」を調製した。また、緑色画素用はとして、PG36の顔料分散液−1とPY138の顔料分散液−1とを5:5で配合して「緑色顔料分散液−1」を調製した。更に、青色画素用として、PB15:6の顔料分散液−1とPV23の顔料分散液−1を8:2で配合して「青色顔料分散液−1」を調製した。
(3)画素用レジストインクの調製
上記の調色された赤色顔料分散液−1を33部に、アクリル化アクリルポリオール溶液を9.2部、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)を3部、光重合開始剤として、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](「イルガキュアOXE01」、BASF社製)を0.3部、PGMAを54.5部配合した。これを充分に混合し、赤色画素用の「赤色レジストインク−1」を調製した。
上記したと同様にして、赤色顔料分散液−1に代えて、緑色顔料分散液−1、青色顔料分散液−1をそれぞれ混合し、緑色画素用の「緑色レジストインク−1」及び青色画素用の「青色レジストインク−1」を調製した。
(4)CFのRGB画素の形成
実施例2で得られた絶縁性BM形成アレイ基板−1をスピンコーターにセットし、上記(3)で得られた赤色レジストインク−1をスピンコートし、80℃で10分間プリベークを行った。次いで、ガラス基板の塗布面に、開口部が縦280μm、横80μmの赤色画素用のモザイク状のパターンを、フォトマスクを用い、プロキシミティー露光機を使用して超高圧水銀灯で100mJ/cm2の光量で露光を行なって形成した。次に、現像液及びリンスで、現像及び洗浄、乾燥を行って、ガラス基板上に赤色のモザイク状のパターンを形成させた。続いて、上記したと同様にして、上記(3)で得られた緑色レジストインク−1を用いて緑色モザイク状のパターンを形成し、更に上記したと同様にして、上記(3)で得られた青色レジストインク−1を用いて青色モザイク状のパターンを形成し、BM及びR、G、B画素の形成されたCFを得た。
[実施例4](水系IJインクによるカラーフィルターの調製)
(1)水性顔料樹脂分散液(水性カラーベース)の調製
製造例1〜6で微細化処理をした赤色、緑色、青色、黄色、紫色の各顔料のプレスケーキをそれぞれ顔料純分で20部を採り、下記に示す水性の「樹脂系顔料分散剤−1」を16部加えた。そして、合計100部になるようにイオン交換水を追加した。これをディゾルバーで2時間撹拌して、顔料の塊がなくなったことを確認後、「ダイノミルECM−パイロット 1.5リットル」で分散処理を行って、それぞれ各色の水性カラーを得た。この各色の水性カラーの分散顔料の平均粒子径を粒度測定機器N−4で測定したところ、凡そ40〜45nmであった。以下、これらをそれぞれ「PR254の顔料分散液−2」、「PR177の顔料分散液−2」、「PG36の顔料分散液−2」、「PB15:6の顔料分散液−2」、「PY138の顔料分散液−2」、「PV23の顔料分散液−2」と称する。
上記で使用した水性の「樹脂系顔料分散剤−1」とは、ベンジルメタクリレート−エチルメタクリレート−2−エチルヘキシルメタクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体(質量比;30:20:20:20:10)アンモニウム塩の、固形分50%水性溶液である。また、該溶液の媒体には、ブチルカルビトール:イソプロパノール:水=35:35:30の割合の混合液を用いた。
次いで、上記で得られた顔料分散液を適宜に用いて、画素の色に調色した。赤色画素用として、PR254の顔料分散液−2とPR177の顔料分散液−2とを8:2で配合して「赤色顔料分散液−2」を調製した。また、緑色画素用として、PG36の顔料分散液−2とPY138の顔料分散液−2とを5:5で配合して「緑色顔料分散液−2」を調製し、更に、青色画素用として、PB15:6の顔料分散液−2とPV23の顔料分散液−2を8:2で配合して「青色顔料分散液−2」を調製した。
(2)画素用IJインクの調製
上記の調色された赤色顔料分散液−2を25部に、後述する「アクリル共重合体溶液−2」を10部、ヘキサメトキシメチルメラミン50%メタノール溶液を3部、ジエチレングリコールモノブチルエーテルを10部、レベリング剤を1部、消泡剤(50%溶液)を1部及びイオン交換水を50部配合し、十分混合し、ポアサイズ3μmのメンブランフィルターで濾過を行い、赤色画素用の「赤色IJインク−1」を調製した。得られた赤色IJインク−1の粘度は5mPa・secで、低粘度で流動性が高いインクであった。
上記したと同様の方法で、上記の赤色顔料分散液−2に代えてそれぞれ、緑色顔料分散液−2を用いて緑色画素用の「緑色IJインク−1」を調製し、青色顔料分散液−2を用いて青色画素用の「青色IJインク−1」を調製した。
上記で使用した「アクリル重合体溶液−2」とは、メチルメタクリレート−エチルメタクリレート−2−エチルヘキシルメタクリレート−スチレン−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−メタクリル酸(質量比;20:20:20:10:20:10)共重合体のアンモニウム塩の固形分40%水性溶液である。また、該溶液の媒体の質量比は、水:n−ブタノール:イソプロピルアルコール=3:2:1である。
(3)IJ印刷方式に使用する基板の調製
実施例2で得た絶縁性BM形成アレイ基板−1上に、IJインクで画素を形成するための穴(空孔)を形成した。基板の表面に後述した「ポジ型レジスト組成物」を、乾燥後のガラス基板からの全体の厚みが8μmになるようにコーターで塗布し、50℃以下で送風乾燥した。次いで、基板の裏面からポジ型レジスト膜を紫外線露光した。次いで、3%リン酸第3ソーダ水溶液で現像を行った後、水洗した。その後、リン酸の1%水溶液で中和し、水洗、乾燥を行なった。これにより、高さが凡そ8μmの隔壁に囲まれた開口部が縦280μm、横80μmの穴を有するCF基板を調製した。
上記で使用した「ポジ型レジスト組成物」は、o−クロルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂に1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロライドを反応させたエステル4部、ノボラック樹脂2部、油溶性フェノール樹脂2部、アクリル酸−ポリスチレンマクロモノマー(6:4)共重合体からなる水膨潤性樹脂2部、エチレングリコールモノメチルエーテル90部を、固形分中20%含有する樹脂組成物である。
(4)IJ印刷方式によるCFのRGB画素の形成
ピエゾ方式IJプリンターに、上記(2)で調製した赤色IJインク−1、緑色IJインク−1及び青色IJインク−1を充填したカートリッジと、上記(3)で調製した画素形成用穴が作成された絶縁性BM形成アレイ基板−1とを装填した。基板の各画素の穴に、IJプリンターヘッドよりR、G、Bの各色インクを吐出した。吐出されたインクは、低粘度で高流動性を示し、隔壁に囲まれた穴内を均一に充満した。
各色がプリントされた後、乾燥し、プリベークを行った。次いで、基板の表面を紫外線照射し、ポジ型レジスト組成物からなる隔壁を光分解した後、4%リン酸三ナトリウム水溶液に浸漬して隔壁を洗浄、除去した。次いで、希酸で中和し、水洗し、乾燥した。更に、180℃にて焼付けを行い、塗膜を硬化させて、赤色、緑色、青色のそれぞれのモザイク状のパターンを形成した。これにより、絶縁性BM形成アレイ基板−1上に、RGB画素の形成されたCFを得た。画素の膜厚は凡そ2μmで、形成されたCF基板上の画素膜はそれぞれ独立して混色はなく、色濃度の不均一さもなく、表面は平滑であり、鮮明なモザイクパターンの3色画素を示した。
上記実施例3及び4で得られた絶縁性BM形成アレイ基板−1上にR、G、B画素の形成された基板を用いて、常法に従って液晶ディスプレーを製造した。まず、実施例3及び4で得た基板の上に、全面オーバーコート層を塗布し、ITO透明電極膜をスパッタリング蒸着で形成した後、配向膜を形成し、CF基板を製造した。次いで、対向基板、スペーサーを組み立て、更に液晶を装填して液晶ディスプレーを製造した。
上記で用いたCFは、合理的、経済的な、また高精彩化、広開口性に対応できる製造方式で製造することが可能となるので、大型液晶ディスプレー用、中型のモニター液晶ディスプレー用、小型のモバイルテレビジョン用のCFを、それぞれ安価に提供することができる。

Claims (4)

  1. その構成要素として、電極と接触又は近接して重積する状態で形成される、ブラックマトリックスと、少なくとも3原色を有する有彩色画素と、必要に応じて設けられる柱状スペーサーとを有してなるカラーフィルターにおいて、
    上記ブラックマトリックス顔料合成後に電導度が50μS/cm以下の水で洗浄した顔料自体の体積固有抵抗が10 8 Ω・cm以上である黒色顔料を含んでなり、
    上記3原色の有彩色画素の少なくともいずれかが、顔料合成後に電導度が50μS/cm以下の水で洗浄した顔料自体の体積固有抵抗が108Ω・cm以上である有彩色顔料を含んでなり、
    前記黒色顔料の平均粒子径が40nm〜100nmであり、前記有彩色顔料の平均粒子径が15nm〜50nmであり、
    前記黒色顔料が、カップリング成分の少なくとも一つが、2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボアミド残基を有するモノアゾ系黒色顔料又はジスアゾ系黒色顔料であり、
    前記有彩色顔料が、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントイエロー138、及びC.I.ピグメントバイオレット23からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とするカラーフィルター。
  2. 前記黒色顔料及び前記有彩色顔料の顔料自体の体積固有抵抗が1013Ω・cm以上である請求項1に記載のカラーフィルター。
  3. 請求項1又は2に記載のカラーフィルターに用いられる、カップリング成分の少なくとも一つが、2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボアミド残基を有するモノアゾ系黒色顔料又はジスアゾ系黒色顔料である黒色顔料の製造方法であって、
    (I)顔料の粒子径が粗大である場合に、下記(1)又は(2)の微細化方法によって顔料を微細化する微細化工程を行い、
    (1)ボールミル、サンドミル、アトライター、横型連続媒体分散機、ニーダー、連続式一軸混練機、連続式二軸混練機、三本ロール、及びオープンロール連続混練機からなる群から選ばれた顔料磨砕機又は顔料分散機を使用して微細化し、更に必要に応じて、濾過し、洗浄を行う微細化方法
    (2)混練機中で、顔料の2〜20倍量の塩化ナトリウム及び硫酸ナトリウムの少なくともいずれかの水溶性塩、必要に応じてエチレングリコール、ジエチレングリコール、及びポリエチレングリコールの少なくともいずれかの水溶性有機溶剤と共に混練、摩砕するソルトミリング法で微細化し、水中で解膠、分散し、濾過、洗浄を行う微細化方法
    (II)顔料合成後に行う洗浄工程又は上記(I)の微細化工程で行われる洗浄工程において、水洗による塩及び水溶性溶剤の洗浄に続き、更に洗浄水として電導度が50μS/cm以下の水を使用して洗浄する洗浄工程を行って、顔料自体の体積固有抵抗を108Ω・cm以上にすることを特徴とする黒色顔料の製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載のカラーフィルターが装着されていることを特徴とするカラーディスプレー。
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