JP6110284B2 - 静電チャック - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、半導体ウェハの固定等に用いられる静電チャックに関する。
従来、半導体製造装置では、半導体ウェハ(例えばシリコンウェハ)に対してドライエッチング(例えばプラズマエッチング)等の処理が行われている。このドライエッチング等の加工精度を高めるためには、半導体ウェハを確実に固定しておく必要がある。そのため、半導体ウェハを固定する固定手段として、静電引力によって半導体ウェハを固定する静電チャックが知られている。
静電チャックとしては、例えば、金属製のベース部材と、セラミック絶縁体と該セラミック絶縁体に配設された吸着用電極及びヒータとを有し、かつ、被吸着物である半導体ウェハを吸着して支持する吸着支持部材とを備えたものがある。ベース部材と吸着支持部材とは、両者の間に配設された接合層により接合されている。そして、静電チャックは、吸着用電極に電圧を印加させた際に生じる静電引力を用いて、半導体ウェハを吸着支持部材の吸着面に吸着させることができるよう構成されている。
半導体ウェハを加熱してエッチング等の処理を行う際、半導体ウェハを1枚ずつ処理するため、効率よく高歩留りで処理することが求められる。そのため、吸着支持部材にヒータが設けられた静電チャックには、吸着支持部材の吸着面のより高い昇温速度(昇温性)とより小さい温度ばらつき(温度均一性)が求められる。ところが、接合層の断熱性が不十分であると、ヒータの熱が吸着支持部材から接合層を介して金属製のベース部材に拡散しやすくなり、それに伴ってヒータ周辺部分だけが加熱され、吸着支持部材の昇温性及び温度均一性を十分に得ることができない。
そこで、特許文献1には、ベース部材と吸着支持部材との間に配設され、両者を接合するための接合層として、高耐熱性、低熱伝導率という特徴を有するシリコーン樹脂を用いた静電チャックが開示されている。
特表2012−512953号公報
しかしながら、上記特許文献1のように、接合層にシリコーン樹脂を用いた場合、静電チャックの高温環境下での使用や長期間の使用により、接合層において未硬化のシリコーン樹脂成分(特に低分子シロキサン)のブリードアウト(滲み出し)や揮発が生じ、吸着支持部材に吸着された半導体ウェハが汚染されるという問題が発生する。具体的には、シリコーン樹脂成分が半導体ウェハに付着して曇りを生じたり、レジスト膜を弾いたり、プラズマに曝されてシリカ粒子となりウェハに付着したりし、その結果、半導体デバイスの製造歩留りが低下する。
例えば、上記特許文献1では、シリコーン樹脂を含む接合層用材料を予め加熱又は蒸留したり、接合層を形成した後に加熱したりして、シリコーン樹脂に含まれる低分子シロキサンを除去する方法が開示されている。ところが、工程の増加による高コスト化が懸念される。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、吸着支持部材の昇温性及び温度均一性を高め、接合層におけるシリコーン樹脂成分のブリードアウトや揮発を抑制できる静電チャックを提供しようとするものである。
本発明の静電チャックは、金属製のベース部材と、セラミック絶縁体と該セラミック絶縁体に配設された吸着用電極及びヒータとを有し、かつ、被吸着物を吸着して支持する吸着支持部材と、前記ベース部材と前記吸着支持部材との間に配設された接合層と、を備え、該接合層は、シリコーン樹脂を含むマトリックス樹脂と該マトリックス樹脂中に分散された多孔質フィラーとを含有し、かつ、熱伝導率が0.2W/(m・K)以下であり、前記多孔質フィラーの細孔内には、前記シリコーン樹脂に含まれる低分子シロキサンが存在することを特徴とする。
本発明の静電チャックにおいて、接合層は、シリコーン樹脂を含むマトリックス樹脂中に多孔質フィラーを分散してなる。そして、多孔質フィラーの細孔内には、シリコーン樹脂中に含まれる揮発性の高い低分子シロキサンが吸着されている。
そのため、接合層に実質的に存在する遊離した低分子シロキサンを低減できる。ここで、接合層に実質的に存在する遊離した低分子シロキサンとは、接合層中において多孔質フィラー内部に吸着されていない低分子シロキサンのことをいう。これにより、接合層における未硬化のシリコーン樹脂成分(特に低分子シロキサン)のブリードアウト(滲み出し)や揮発を抑制でき、その結果、吸着支持部材に吸着された半導体ウェハ等の被吸着物の汚染を防止でき、例えば半導体デバイスの製造歩留りを向上できる。
また、接合層は、多数の細孔を有する多孔質フィラーを含有しており、熱伝導率が0.2W/(m・K)以下である。そのため、接合層の断熱性を十分に確保できる。これにより、ヒータの熱が吸着支持部材から接合層を介してベース部材に拡散したり、それに伴ってヒータ周辺部分だけが加熱されたりすることを抑制し、吸着支持部材(特に被吸着物を吸着する吸着面)の昇温性及び温度均一性を高めることができる。
このように、本発明によれば、吸着支持部材の昇温性及び温度均一性を高め、かつ接合層におけるシリコーン樹脂成分のブリードアウトや揮発を抑制できる静電チャックを提供できる。
ここで、前記静電チャックにおいて、多孔質フィラーの細孔内には、シリコーン樹脂に含まれる低分子シロキサンが存在する。ここでいう「低分子シロキサン」とは、重合度3〜15のジオルガノシロキサンのことをいう。また、ジオルガノシロキサンには、下記の構造式(1)で表される環状ジオルガノシロキサンや、下記の構造式(2)で表される直鎖状ジオルガノシロキサンが含まれる。なお、構造式(1)、(2)中、mは3〜5の整数、nは1〜13の整数である。また、Rは、炭素数1〜10の炭化水素基又は芳香族基である。なお、Rとしては、メチル基(CH3)、エチル基(C25)、フェニル基(C65)が好ましい。また、Rは、互いに同一でも異なっていてもよい。
Figure 0006110284
Figure 0006110284

また、前記接合層は、熱伝導率が0.1W/(m・K)以下であることが好ましい。この場合には、接合層の断熱性をさらに向上させることができる。これにより、吸着支持部材(特に被吸着物を吸着する吸着面)の昇温性及び温度均一性をより一層高めることができる。
また、前記多孔質フィラーの細孔には、該多孔質フィラーの表面に開口して外部に連通した外部連通孔が含まれていることが好ましい。この場合には、シリコーン樹脂中の低分子シロキサンを多孔質フィラーの外部連通孔内に取り込んで吸着しやすくできる。これにより、接合層におけるシリコーン樹脂成分のブリードアウトや揮発を抑制するという効果をより一層高めることができる。
また、前記接合層は、実質的に存在する遊離した低分子シロキサンの質量濃度が1200ppm以下であることが好ましい。ここで、接合層に実質的に存在する遊離した低分子シロキサンとは、上述したように、接合層中において多孔質フィラー内部に吸着されていない低分子シロキサンのことをいう。この場合には、接合層における未硬化のシリコーン樹脂成分(特に低分子シロキサン)のブリードアウト(滲み出し)や揮発を抑制する効果をより高めることができ、例えば半導体製造装置の密閉容器内の気相中に存在する低分子シロキサン量を低減できる。その結果、吸着支持部材に吸着された半導体ウェハ等の被吸着物の汚染をより一層防止でき、例えば半導体デバイスの製造歩留りを向上できる。
また、前記接合層を所定温度の密閉容器内に所定時間放置した後、前記密閉容器内の気相中の低分子シロキサンの体積濃度が10ppm以下であることが好ましい。この場合には、吸着支持部材に吸着された半導体ウェハ等の被吸着物が接合層における未硬化のシリコーン樹脂成分(特に低分子シロキサン)の揮発によって汚染されることをより一層防止でき、例えば半導体デバイスの製造歩留りを向上できる。
また、前記静電チャックにおいて、吸着支持部材のセラミック絶縁体を構成する材料としては、例えば、アルミナ、窒化アルミニウム、イットリア等が挙げられる。このうち、アルミナは、強度、耐摩耗性の点で優れている。また、窒化アルミニウムは、熱伝導率の面で優れている。また、イットリアは、耐プラズマ性に優れている。
また、金属製のベース部材を構成する材料としては、例えば、アルミニウム、チタン、これらの合金等が挙げられる。このうち、アルミニウム及びその合金は、加工性、コスト面で優れている。また、チタン及びその合金は、熱膨張係数が小さく、吸着支持部材を構成するセラミックとの熱膨張差による応力を抑えることができる。
また、接合層において、マトリックス樹脂は、高耐熱性、低熱伝導率という特徴を有するシリコーン樹脂を含んでいる。シリコーン樹脂を用いることにより、接合層の耐熱性や断熱性を高めることができる。シリコーン樹脂の硬化方法には、例えば、脱水縮合、脱アルコール縮合、有機過酸化物による硬化、付加型のヒドロシリル化反応、光開始剤と紫外線等による光硬化等があるが、副生成物を生じることなく、内部も均等に硬化が進行する付加型のヒドロシリル化反応による硬化が好ましい。ヒドロシリル化触媒には、ロジウムや白金等の錯体触媒が用いられるが、その中でも反応性の高い白金触媒が好ましい。シリコーン樹脂としては、硬化後の伸び率を大きく、特に100%以上とするため、少なくとも分子量3万以上のシリコーン樹脂を用いることがさらに好ましい。
前記シリコーン樹脂の例(付加型)としては、例えば、信越化学製KE−1820、KE−1823、KE−1825、KE−1862、KE−1831、KE−1884、KE−1885、東レダウコーニング製SE1700、SE1720CV、SE4402、SE1714、モメンティブ製XE13−B3208、TSE322S、TSE3380、XE14−A0425、TSE3331Kを用いることができる。
なお、前記シリコーン樹脂例(付加型)として、公知の熱硬化性付加型シリコーン系接着剤を使用できる。熱硬化性付加型シリコーン系接着剤は、分子中に官能基として、アルケニル基を含有するポリオルガノシロキサン(アルケニル基含有シリコーン)及び分子中に官能基としてヒドロシリル基を含有するポリオルガノシロキサンとヒドロシリル化触媒を必須の構成成分とする。
前記分子中に官能基としてアルケニル基を含有するポリオルガノシロキサンとしては、分子中にアルケニル基を2個以上有しているポリオルガノシロキサンが好ましい。アルケニル基としては、例えば、ビニル基(エテニル基)、アリル基(2−プロペニル基)、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等が挙げられる。特に、ビニル基、アリル基が好ましい。なお、アルケニル基は、通常、主鎖又は骨格を形成しているポリオルガノシロキサンのケイ素原子(例えば、末端のケイ素原子や、主鎖内部のケイ素原子など)に結合している。
また、前記主鎖又は骨格を形成しているポリオルガノシロキサンとしては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリメチルエチルシロキサン等のポリアルキルアルキルシロキサン(ポリジアルキルシロキサン)や、ポリアルキルアリールシロキサンの他、ケイ素原子含有モノマー成分が複数種用いられている例えばポリジメチルシロキサンとポリジエチルシロキサンとの共重合体等が挙げられる。なかでも、ポリジメチルシロキサンが好適である。すなわち、分子中に官能基としてアルケニル基を含有するポリオルガノシロキサンとしては、例えば、ビニル基を官能基として有するポリジメチルシロキサン、アリル基を官能基として有するポリジメチルシロキサン及びこれらの混合物が挙げられる。
前記分子中に官能基としてヒドロシリル基を含有するポリオルガノシロキサン架橋剤は、分子中にケイ素原子に結合している水素原子(特に、Si−H結合を有するケイ素原子)を有しているポリオルガノシロキサンであり、特に、分子中にSi−H結合を有するケイ素原子を2個以上有しているポリオルガノシロキサンが好ましい。
前記Si−H結合を有するケイ素原子としては、主鎖中のケイ素原子、側鎖中のケイ素原子のいずれであってもよく、すなわち、主鎖の構成単位として含まれていてもよく、あるいは、側鎖の構成単位として含まれていてもよい。なお、Si−H結合のケイ素原子の数は、1分子中に2個以上であれば特に制限されない。
前記分子中に官能基としてヒドロシリル基を含有するポリオルガノシロキサン架橋剤としては、例えば、ポリメチルハイドロジェンシロキサンやポリ(ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン)等が好適である。
また、前記シリコーン樹脂例(縮合型)としては、例えば、信越化学製KE−3490、KE−3498、KE−3490、KE−3494、東レダウコーニング製SE9168、SE9185、SE9186、SE9188を用いることができる。なお、縮合型シリコーン樹脂の場合、耐熱性の面から脱アセトン型が好ましい。
なお、前記接合層の材料に接着付与剤を添加する場合には、接着付与剤として、各種のカップリング剤、特にシランカップリング剤、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリスメトキシエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等を用いることができる。
さらに、前記接合層の材料に接着補助剤を添加する場合には、接着補助剤として、信越化学製プライマーAQ−1、プライマーC、プライマーA−10、東レダウコーニング製プライマーD、プライマーD−3、モメンティブ製トスプライムD、トスプライムニューF等を用いることができる。
また、前記接合層を構成する材料を塗布する際の特性(すなわちワニスの特性)、具体的には、粘度やチクソトロピーインデックスは、例えば多孔質フィラーの添加量や添加する多孔質フィラーのサイズ(粒径)等を調節することにより設定できる。例えば多孔質フィラーのサイズを小さくすることにより、粘度やチクソトロピーインデックスを増加できる。また、多孔質フィラーに表面処理を施すことによっても、粘度やチクソトロピーインデックスを調節できる。表面処理剤には、上記のシランカップリング剤などを用いることができる。なお、上述した特性を有する市販の材料を選択して使用することもできる。
また、マトリックス樹脂中に分散された多孔質フィラーとしては、例えば、1次粒子が強く凝集し、球状の2次粒子を形成し、1次粒子の結合間隙によって細孔が形成されたものを用いることができる。多孔質フィラーの形状が球状であるため、棒状や板状の場合に比べ高い充填率を実現でき、遊離シロキサンを大きく低減できる。
また、多孔質フィラーとしては、例えば、ゼオライト、多孔質シリカ、多孔質アルミナ、メソ多孔体、発泡ガラス、シリカバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、クォーツマイクロスフィア、パーライト粒、抗火石、滑石、コークス、活性炭、カーボンブラック、珪藻土、粘土質粒子、Ti、Zn、Sb、Y、La、Zr、In、Sn、Ce、Fe等の各種金属酸化物、リン酸カルシウム(Ca3(PO42)、炭酸カルシウム、Ca10(PO46(OH)2等の多孔質粒子を用いることができる。また、これらを2種以上混合して用いてもよい。また、耐熱処理を施した改質多孔質粒子でもよい。
また、上述した多孔質フィラーのうち、メソ多孔体は、メソ孔がヘキサゴナル状に規則的に配列して形成されるものであって、メソポーラスシリカ、メソポーラスアルミナ、メソポーラスチタニア、メソポーラスリン酸アルミニウム等がある。また、メソポーラスシリカやメソポーラスチタニア等の一部をAl、Ti、Si等で置換したメソ多孔体がある。これらのメソ多孔体は、界面活性剤等の鋳型を用いて合成することにより、規則的な細孔が形成され、細孔制御された材料となる。界面活性剤の種類や温度、時間、濃度等の合成条件を調整することにより、細孔径を制御できる。
また、上述した多孔質フィラーのうち、シリコーン樹脂成分のブリードアウトや揮発を特に抑制できるものとしては、例えば、活性炭、ゲルシリカ、ゼオライト、メソ多孔体等の多孔質粒子が挙げられる。ゲルシリカやゼオライトは、粒子表面が疎水性であるため、低分子シロキサンへの馴染みがよく、ブリードアウトを効果的に抑制できる。
また、多孔質フィラーの細孔には、該多孔質フィラーの表面に開口していない、つまり外部に連通していない細孔(以下、適宜、非外部連通孔という)が含まれていてもよい。非外部連通孔は、熱伝導率の低い空気層として機能するため、接合層の熱伝導率を低減するのに効果的である。
また、多孔質フィラーとして、外部連通孔を有する粒子と中空粒子(外部連通孔を有しておらず、非外部連通孔のみを有する粒子)とを組み合わせて用いることにより、低分子シロキサンのブリードアウトや揮発を抑制する効果と接合層の熱伝導率を低減する効果(断熱性を向上させる効果)とを両立させることもできる。
特に、中空粒子は、非外部連通孔のみを有するため、接合層の熱伝導率を低減するために有効である。また、外部連通孔を有する粒子は、外部連通孔内に低分子シロキサンを吸着するが、すべての外部連通孔が低分子シロキサンによって埋まらないため、外部連通孔によって接合層の熱伝導率を低減する効果(断熱性を向上させる効果)を得ることができる。
静電チャックの構造を示す斜視図である。 静電チャックの構造を示す断面図である。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1、図2に示すように、静電チャック1は、金属製のベース部材3と、セラミック絶縁体20とセラミック絶縁体20に配設された吸着用電極21及びヒータ22とを有し、かつ、半導体ウェハ(被吸着物)8を吸着して支持する吸着支持部材2と、ベース部材3と吸着支持部材2との間に配設された接合層4と、を備えている。接合層4は、シリコーン樹脂を含むマトリックス樹脂とマトリックス樹脂中に分散された多孔質フィラーとを含有し、かつ、熱伝導率が0.2W/(m・K)以下である。多孔質フィラーの細孔内には、シリコーン樹脂中に含まれる低分子シロキサンが存在する。以下、これを詳説する。
図1、図2に示すように、静電チャック1は、被吸着物である半導体ウェハ8を吸着保持するためのものであり、金属製のベース部材3と、ベース部材3上に配置された吸着支持部材2とを備えている。ベース部材3と吸着支持部材2とは、両者の間に配設された接合層4により接合されている。以下、本実施形態では、吸着支持部材2側を上側、ベース部材3側を下側として説明する。
同図に示すように、吸着支持部材2は、円形板状を呈している。吸着支持部材2の上面は、半導体ウェハ8を吸着する吸着面201である。また、吸着支持部材2は、電気絶縁性のセラミック絶縁体20を有している。セラミック絶縁体20は、複数のセラミック層(図示略)を積層して構成されている。各セラミック層は、アルミナを主成分とするアルミナ質焼結体からなる。
セラミック絶縁体20の内部には、吸着用電極21が配設されている。吸着用電極21は、電極用電源(図示略)に接続されている。吸着用電極21は、直流高電圧が印加されることで静電引力を発生し、この静電引力によって半導体ウェハ8を吸着支持部材2の吸着面201に吸着して固定する。吸着用電極21は、タングステンからなる。
また、セラミック絶縁体20の内部には、ヒータ(発熱体)22が配設されている。ヒータ22は、吸着用電極21よりもベース部材3側において、略同一平面上に渦巻き状に配置されている。ヒータ22は、ヒータ用電源(図示略)に接続されている。
同図に示すように、ベース部材3は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる。ベース部材3の内部には、例えばフッ素化液、純水等の冷媒を流通させる空間となる冷媒流路31が設けられている。冷媒流路31は、冷媒を導入及び排出することができるよう構成されている。
同図に示すように、接合層4は、吸着支持部材2とベース部材3との間に配設され、両者を接合している。接合層4は、マトリックス樹脂とマトリックス樹脂中に分散された多孔質フィラーとを含有してなる。また、接合層4の熱伝導率は、0.2W/(m・K)以下である。
接合層4において、マトリックス樹脂としては、シリコーン樹脂を用いている。本実施形態では、熱硬化性樹脂系エラストマーであるシリコーンエラストマーを用いている。また、多孔質フィラーとしては、多孔質のシリカ粒子を用いている。この多孔質のシリカ粒子は、粒子表面に開口して外部に連通した外部連通孔を有している。
また、接合層4において、多孔質フィラーの細孔内には、シリコーン樹脂中の低分子シロキサンが存在する。すなわち、多孔質フィラーの細孔内にシリコーン樹脂中の低分子シロキサンが取り込まれて吸着されている。ここで、低分子シロキサンとは、上述したように、重合度3〜15のジオルガノシロキサンのことをいう。
図1に示すように、静電チャック1の内部には、半導体ウェハ8を冷却するヘリウム等の冷却用ガスの供給通路となる冷却用ガス供給路51が設けられている。吸着支持部材2の吸着面201には、冷却用ガス供給路51が開口してなる複数の冷却用開口部52や、その冷却用開口部52から供給された冷却用ガスが吸着面201全体に広がるように形成された環状の冷却用溝53が設けられている。
次に、吸着支持部材2とベース部材3との接合方法について説明する。
まず、シリコーンエラストマーに所定量の多孔質のシリカ粒子やアルミナ粒子を添加したペースト状の接着用材料を準備し、これをベース部材3の上面(吸着支持部材2との接合面)に塗布する。
次いで、ベース部材3の上面に塗布した接着用材料上に吸着支持部材2を載せる。そして、吸着支持部材2上に重りを載せて上方から押圧した状態とした後、大気雰囲気中にて所定の温度で加熱し、接着用材料を硬化させ、接合層4を形成する。これにより、吸着支持部材2とベース部材3とを接合層4により接合する。
次に、本実施形態の静電チャック1における作用効果について説明する。
本実施形態の静電チャック1において、接合層4は、シリコーン樹脂を含むマトリックス樹脂中に多孔質フィラーを分散してなる。そして、多孔質フィラーの細孔内には、シリコーン樹脂中に含まれる揮発性の高い低分子シロキサンが吸着されている。
そのため、接合層4に実質的に存在する遊離した低分子シロキサンを低減できる。これにより、接合層4における未硬化のシリコーン樹脂成分(特に低分子シロキサン)のブリードアウト(滲み出し)や揮発を抑制でき、その結果、吸着支持部材2に吸着された半導体ウェハ8の汚染を防止でき、半導体デバイスの製造歩留りを向上できる。
また、接合層4は、多数の細孔を有する多孔質フィラーを含有しており、熱伝導率が0.2W/(m・K)以下である。そのため、接合層4の断熱性を十分に確保できる。これにより、ヒータ22の熱が吸着支持部材2から接合層4を介してベース部材3に拡散したり、それに伴ってヒータ22周辺部分だけが加熱されたりすることを抑制し、吸着支持部材2(特に吸着面201)の昇温性及び温度均一性を高めることができる。
また、多孔質フィラーの細孔には、多孔質フィラーの表面に開口して外部に連通した外部連通孔が含まれている。そのため、シリコーン樹脂中の低分子シロキサンを多孔質フィラーの外部連通孔内に取り込んで吸着しやすくできる。これにより、接合層4におけるシリコーン樹脂成分のブリードアウトや揮発を抑制するという効果をより一層高めることができる。
このように、本実施形態の静電チャック1によれば、吸着支持部材2の昇温性及び温度均一性を高め、かつ接合層4におけるシリコーン樹脂成分のブリードアウトや揮発を抑制できる。
(実験例)
本例は、本発明の効果を確認するために実施した実験例である。
本例では、表1、表2に示すように、静電チャックのサンプル品(サンプルA1〜A6)を作製し、接合層の断熱性、吸着支持部材の吸着面の昇温性及び温度均一性を評価した。なお、静電チャックのサンプル品の基本的な構成は、上述の実施形態と同様である。
まず、接合層に含有する充填材(フィラー)を準備した。表1に示すように、充填材1は、緻密な(中実の)アルミナ粒子である。また、充填材2は、多孔質のシリカ粒子である。この多孔質のシリカ粒子は、粒子表面に開口して外部に連通する細孔(外部連通孔)を有している。また、後述の充填材3は、中空のシリカ粒子である。この中空のシリカ粒子は、粒子表面に開口せず、外部に連通していない細孔(非外部連通孔)のみを有しており、外部連通孔を有していない。なお、中空のシリカ粒子は、従来公知の方法によって作製することができる。また、本実験例では、多孔質粒子と中空粒子としてシリカ粒子を用いたが、それぞれ多孔質アルミナ粒子と中空アルミナ粒子であっても同様の結果が得られる。
なお、各充填材の平均粒子径、吸油量、細孔容量及び空隙率の測定方法は、以下のとおりである。
<平均粒子径の測定>
各充填材の平均粒子径は、レーザ回折による散乱式粒度分布測定法により測定した。
<吸油量の測定>
各充填材の吸油量は、JIS−K5101を参照して測定した。概略は以下のとおりである。まず、試料を約1.5g採取し、これに煮あまに油をビュレットから滴下し、全体をヘラで練り合わせた。この滴下と練り合わせを繰り返し、一つの塊状になった時を終点とし、吸油量(ml/100g)=(A/W)×100の式により吸油量を算出した。ここで、A:煮あまに油の滴下量(ml)、W:試料の採取量(g)を示す。
<細孔容量の測定>
各充填材の細孔容量は、窒素吸着のBET法により測定した。
<空隙率の測定>
各充填材の空隙率は、まず、破断した粒子の電子顕微鏡写真を撮影し、球状空洞部の直径を測定して、空洞部の平均直径を求めた。別途、同様にして粒子の直径を測定し、計算により空洞部の平均空隙率を算出した。
次に、静電チャックのサンプル品(サンプルA1〜A6)を作製した。具体的には、シリコーンエラストマーに所定量の充填材を添加したペースト状の接着用材料を準備した。そして、この接着用材料を用いて接合層を形成し、この接合層によって吸着支持部材とベース部材とが接合された静電チャックを作製した。静電チャックの基本的な構成は、前述の実施形態と同様とした。また、充填材の種類や添加量は、表2に示すとおりである。また、サンプルA3では、充填材を添加しなかった。
次に、静電チャックのサンプル品(サンプルA1〜A6)について、以下の評価を行った。
<熱伝導率の測定>
各サンプルの接合層の熱伝導率は、細線加熱法(ホットワイヤ法)により測定した。
<昇温速度の測定>
各サンプルの静電チャック表面(吸着支持部材の吸着面)の温度分布及びその時間変化をサーモグラフィーにて測定し、吸着面の昇温速度を求めた。
<昇温性の評価>
昇温性の評価は、昇温速度が20℃/分未満の場合には「通常」、20℃/分以上25℃/分未満の場合には「良い」、25℃/分以上の場合には「特に良い」とした。
<温度均一性の評価>
温度均一性の評価は、吸着面における最高温度と最低温度との差が10℃以上の場合には「通常」、5℃以上10℃未満の場合には「良い」、5℃未満の場合には「特に良い」とした。
Figure 0006110284
Figure 0006110284

次に、表2の評価結果について説明する。同表に示すように、サンプルA4〜A6は、接合層の充填材として緻密粒子を用いたため、充填材を添加していないサンプルA3に比べて、接合層の熱伝導率が高くなった。緻密粒子の熱伝導率が高いためである。一方、サンプルA1、A2は、接合層の充填材として多孔質粒子(外部連通孔有り)を用いたため、充填材として緻密粒子を用いたサンプルA4〜A6や充填剤を添加していないサンプルA3に比べて、接合層の熱伝導率が低くなった。また、その熱伝導率は、0.1W/(m・K)以下であった。多孔質粒子の熱伝導率が低いためである。
また、同表に示すように、サンプルA1、A2は、他のサンプルA3〜A6に比べて接合層の熱伝導率が0.1W/(m・K)以下と非常に低く、接合層の断熱性が高いため、他のサンプルA3〜A6に比べて、吸着支持部材の吸着面の昇温速度が高く、昇温性に優れ、また温度均一性に優れたものとなった。
以上の結果から、接合層の充填材として多孔質粒子(外部連通孔有り)を用いることにより、接合層の熱伝導率を低減でき、接合層の断熱性を高めることができることがわかった。また、接合層の断熱性を高めることにより、吸着支持部材の吸着面の昇温性及び温度均一性を高めることができることがわかった。
次に、表3に示すように、静電チャックのサンプル品(サンプルB1〜B6)を作製し、接合層におけるシリコーン樹脂成分のブリードアウトや揮発を抑制する効果を評価した。具体的には、接合層の熱伝導率を0.1W/(m・K)に保った状態で、接合層に含有する充填材(フィラー)を表1の充填材2、充填材3の2種類とし、これらの配合割合が異なる接合層を有する静電チャックのサンプル品(サンプルB1〜B6)を作製した。充填材の配合割合は、表3に示すとおりである。
そして、静電チャックのサンプル品(サンプルB1〜B6)について、以下の評価を行った。
<ブリードアウトの良否判定>
注射器で各接着剤の直径2mmの液滴を作製した後、液滴をガラス基板に接触させ、接着剤を塗布した。常温で1時間放置した後に150℃で1時間加熱し、硬化させた。硬化後のシリコーン樹脂において樹脂の周囲に広がったブリードを10倍の拡大鏡で観察し、良否判定を行った。ブリードアウトの良否は、ブリードが確認できない場合には「◎」、ブリードがわずかに見られる場合には「○」、ブリードが明らかに見られる場合には「△」とした。
<気相中のシロキサンの定量>
静電チャックを25℃の密閉容器内に1日放置した後、容器内の気体を採取し、ガスクロマトグラフィーで測定することにより、気相中(蒸気中)の低分子シロキサンの体積濃度を定量した。ガスクロマトグラフィーの検出器には、熱伝導式検出器を用いた。温度は、静電チャックを実際に使用する場合の温度で評価すればよく、具体的には20〜140℃である。放置時間は、気相中の濃度が一定になる時間であればよい。
<遊離シロキサンの定量>
所定量(例えば1g)の接合層を切り出し、アセトン(例えば10ml)に1日浸漬することで抽出された低分子シロキサンをガスクロマトグラフィーで定量した。なお、表3の遊離シロキサン量は、接合層に含まれる低分子シロキサンの質量濃度である。浸漬時間は、遊離シロキサンが十分に抽出され、一定濃度になる時間であればよい。
<半導体ウェハの清浄度の評価>
半導体ウェハの汚染の評価は、以下のようにして行った。まず、細かく破砕した半導体ウェハをガラス捕集管に入れ、ポンプで半導体製造装置中の気体を導入した。そして、一定時間放置することで気体中のガスを吸着させた後、排気した。その後、半導体ウェハを加熱し、半導体ウェハから脱離したガスに含まれる成分をガスクロマトグラフィーで定量した。吸着された低分子シロキサンの量が1.5ng/cm2以上の場合には「通常」、0.5ng/cm2以上1.5ng/cm2未満の場合には「良い」、0.5ng/cm2未満の場合には「特に良い」とした。
なお、気相中のシロキサンの定量、遊離シロキサンの定量及び半導体ウェハの清浄度の評価では、低分子シロキサンとして、重合度3〜15の環状ジオルガノシロキサンと微量の直鎖状ジオルガノシロキサンが検出された。
Figure 0006110284

次に、表3の評価結果について説明する。同表に示すように、多孔質粒子(外部連通孔有り)の割合が多くなるにしたがって(サンプルB6→B1)、遊離シロキサン量が少なくなっている。すなわち、接合層において、実質的に存在する遊離した低分子シロキサン量が少なくなっている。言い換えれば、多孔質粒子内部(外部連通孔内)に吸着されたシリコーン樹脂中の低分子シロキサン量が多くなっていることを示している。
また、同表に示すように、上述の結果に伴い、多孔質粒子(外部連通孔有り)の割合が多くなるにしたがって(サンプルB6→B1)、接合層のブリードアウトが見られなくなっており、気相中シロキサン量も少なくなっている。つまり、接合層におけるシリコーン樹脂成分(低分子シロキサン)のブリードアウトや揮発を抑制していることを示している。また、半導体ウェハの清浄度も良くなる傾向が見られる。つまり、半導体ウェハの汚染を防止していることを示している。
特に、遊離シロキサン量が1200ppm以下であるサンプルB1〜B4は、ブリードアウトの良否判定において「○」又は「◎」であった。また、気相中のシロキサン量が10ppm以下と非常に少ない量となった。また、半導体ウェハの清浄度の評価において「良い」又は「特に良い」であった。
以上の結果から、接合層の充填材として多孔質粒子(外部連通孔有り)を用いることにより、多孔質フィラー内部に低分子シロキサンを吸着し、接合層に実質的に存在する遊離した低分子シロキサンを低減できることがわかった。また、これによって、接合層におけるシリコーン樹脂成分(特に低分子シロキサン)のブリードアウトや揮発を抑制でき、半導体ウェハの汚染を防止できることがわかった。
なお、本発明は、前述の実施形態、実験例等に何ら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)上記実施形態では、吸着部材において、ヒータ及び吸着用電極をセラミック絶縁体の内部に設ける構成としたが、ヒータや吸着用電極をセラミック絶縁体の表面に設ける構成としてもよい。この場合、例えばヒータとしては、ポリイミド等からなる絶縁フィルムにヒータを設けたフィルムヒータ等を用いることができる。
(2)上記実施形態では、接合層は、吸着部材とベース部材との間において、吸着部材及びベース部材に対して直接接触するように配置されているが、接合層と吸着部材との間、接合層とベース部材との間に、アルミニウム板やステンレス板等の金属板、炭素繊維基板、グラファイト基板、石英基板等のガラス板等からなる熱拡散層等のその他の層が配置されていてもよい。そして、吸着部材と熱拡散層等のその他の層との間、ベース部材と熱拡散層等のその他の層との間に、接合層を配置する構成としてもよい。
(3)上記実施形態では、接合層は、吸着部材のセラミック絶縁体に対して直接接触するように配置されているが、例えば、セラミック絶縁体の表面(ベース部材側の表面)にヒータを設け、そのヒータに対して接合層が直接接触するように配置されていてもよい。
1…静電チャック
2…ベース部材
20…セラミック絶縁体
21…吸着用電極
22…ヒータ
3…吸着支持部材
4…接合層
8…半導体ウェハ(被吸着物)

Claims (5)

  1. 金属製のベース部材と、
    セラミック絶縁体と該セラミック絶縁体に配設された吸着用電極及びヒータとを有し、かつ、被吸着物を吸着して支持する吸着支持部材と、
    前記ベース部材と前記吸着支持部材との間に配設された接合層と、を備え、
    該接合層は、シリコーン樹脂を含むマトリックス樹脂と該マトリックス樹脂中に分散された多孔質フィラーとを含有し、かつ、熱伝導率が0.2W/(m・K)以下であり、
    前記多孔質フィラーの細孔内には、前記シリコーン樹脂に含まれる低分子シロキサンが存在することを特徴とする静電チャック。
  2. 前記接合層は、熱伝導率が0.1W/(m・K)以下であることを特徴とする請求項1に記載の静電チャック。
  3. 前記多孔質フィラーの細孔には、該多孔質フィラーの表面に開口して外部に連通した外部連通孔が含まれていることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電チャック。
  4. 前記接合層は、実質的に存在する遊離した低分子シロキサンの質量濃度が1200ppm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電チャック。
  5. 前記接合層を所定温度の密閉容器内に所定時間放置した後、前記密閉容器内の気相中の低分子シロキサンの体積濃度が10ppm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の静電チャック。
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