JP6110192B2 - トルクコンバータのロックアップ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トルクコンバータのロックアップ装置、特に、トルクを伝達するとともに捩り振動を吸収・減衰するためのトルクコンバータのロックアップ装置に関する。
トルクコンバータには、トルクをフロントカバーからタービンに直接伝達するためのロックアップ装置が設けられている場合が多い。このロックアップ装置は、ピストンと、ドライブプレートと、複数のトーションスプリングと、ドリブンプレートと、スプリングホルダとを、有している(特許文献1を参照)。
このロックアップ装置では、スプリングホルダが、複数のトーションスプリングの半径方向外側に配置されている。スプリングホルダは、連結部を有している。スプリングホルダの連結部は、2つのトーションスプリングの間に配置され、2つのトーションスプリングを連結する。このように、従来のロックアップ装置では、スプリングホルダを介して、2つのトーションスプリングが、直列に作用するように構成されている。
特開2011−179515号公報
従来のロックアップ装置では、2つのトーションスプリングを直列構造に配置することによって、ダンパの低剛性化及び広捩り角度化が、実現されている。しかしながら、エンジンから入力されるトルク変動を、より効果的に吸収・減衰するために、ダンパの更なる低剛性化及び広捩り角度化が、望まれている。一方で、ダンパの更なる低剛性化及び広捩り角度化を実現しようとすると、ロックアップ装置のサイズが拡大されてしまうおそれがある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ロックアップ装置のサイズを変更することなく、ダンパの更なる低剛性化及び広捩り角度化を実現することにある。
請求項1に係るトルクコンバータのロックアップ装置は、トルクを伝達するとともに捩り振動を吸収・減衰するための装置である。本ロックアップ装置は、入力回転部材と、出力回転部材と、少なくとも1つの直列弾性部と、フロート部とを、備えている。出力回転部材は、入力回転部材に対して回転可能に配置される。直列弾性部は、第1から第3の弾性部材を、有している。第1から第3の弾性部材は、入力回転部材と出力回転部材との相対回転によって、回転方向に直列に圧縮される。フロート部は、第1フロート部材と、第2フロート部材とを、有している。第1フロート部材は、直列弾性部の外側に配置されている。第1フロート部材は、第1弾性部材及び第2弾性部材を、連結している。第2フロート部材は、第1フロート部材の内側に配置されている。第2フロート部材は、第1弾性部材及び第2弾性部材のいずれか一方と、第3弾性部材とを連結している。
本ロックアップ装置では、第1フロート部材が、直列弾性部の外側において、第1弾性部材及び第2弾性部材を、連結している。また、第2フロート部材が、第1フロート部材の内側において、第1弾性部材及び第2弾性部材のいずれか一方と、第3弾性部材とを連結している。このように、本ロックアップ装置では、第2フロート部材を用いることによって、3つの弾性部材(第1から第3の弾性部材)を、回転方向に直列に圧縮することができる。これにより、本ロックアップ装置では、従来の2つの弾性部材の直列構造と比較して、低剛性化及び広捩り角度化を、図ることができる。また、第2フロート部材を第1フロート部材の内側に配置しているので、ロックアップ装置のサイズを変更することなく、第1から第3の弾性部材を、回転方向に直列に圧縮することができる。
また、本トルクコンバータのロックアップ装置では、第2フロート部材が、入力回転部材によって、半径方向に位置決めされる。この場合、第2フロート部材が、入力回転部材によって、半径方向に位置決めされる。すなわち、第2フロート部材は、第1フロート部材の内側において、入力回転部材によって位置決めされる。これにより、ロックアップ装置の構成を変更することなく、第2フロート部材をロックアップ装置に配置することができる。
請求項2に係るトルクコンバータのロックアップ装置では、請求項1に記載のロックアップ装置において、第1フロート部材が、第1本体部と、第1本体部から内方に突出する第1突出部とを、有している。第1突出部は、第1弾性部材及び第2弾性部材の間に配置されている。これにより、第1突出部は、第1弾性部材及び第2弾性部材を連結している。
また、第2フロート部材が、第2本体部と、第2本体部から外方に突出する第2突出部とを、有している。第2突出部は、第1弾性部材及び第2弾性部材のいずれか一方と、第3弾性部材との間に配置されている。これにより、第2突出部は、第1弾性部材及び第2弾性部材のいずれか一方と、第3弾性部材とを、連結している。
この場合、第1弾性部材及び第2弾性部材は、第1フロート部材の第1突出部を介して、直列に作動する。また、第1弾性部材及び第2弾性部材のいずれか一方と、第3弾性部材とは、第2フロート部材の第2突出部を介して、直列に作動する。これにより、第2フロート部材を用いることによって、3つの弾性部材(第1から第3の弾性部材)を、回転方向に直列に確実に圧縮することができる。これにより、本ロックアップ装置では、従来の2つの弾性部材の直列構造と比較して、低剛性化及び広捩り角度化を、図ることができる。
なお、第1フロート部材に2つの第1突出部を設け、各第1突出部を、2つの弾性部材の間に配置した場合、3つの弾性部材(第1から第3の弾性部材)を、回転方向に直列に圧縮することはできない。すなわち、第1フロート部材だけでは、3つの弾性部材(第1から第3の弾性部材)を、回転方向に直列に圧縮することはできず、第2フロート部材を用いてはじめて、3つの弾性部材(第1から第3の弾性部材)を、回転方向に直列に圧縮することができる。
請求項3に係るトルクコンバータのロックアップ装置では、請求項1又は2に記載のロックアップ装置において、第2フロート部材が、第1フロート部材と入力回転部材との間において、軸方向に位置決めされる。
この場合、第2フロート部材が、第1フロート部材と入力回転部材との間において、軸方向に位置決めされるので、ロックアップ装置の構成を変更することなく、第2フロート部材をロックアップ装置に配置することができる。
請求項4に係るトルクコンバータのロックアップ装置は、請求項1から3のいずれかに記載のロックアップ装置において、少なくとも1つの並列弾性部を、さらに備えている。並列弾性部は、第4から第6の弾性部材を、有している。第4から第6の弾性部材それぞれは、第1から第3の弾性部材それぞれの内周部に、配置される。第4から第6の弾性部材それぞれは、第1から第3の弾性部材それぞれと並列に圧縮される。
この場合、第4弾性部材が第1弾性部材の内周部に配置され、第5弾性部材が第2弾性部材の内周部に配置され、第6弾性部材が第3弾性部材の内周部に配置される。これにより、捩り角度が小さい場合には、低剛性化を図り、捩り角度が大きくなった場合に、高剛性化を図ることができる。
請求項5に係るトルクコンバータのロックアップ装置では、請求項4に記載のロックアップ装置において、第4から第6の弾性部材の自由長が、第1から第3の弾性部材の自由長より短く設定されている。
この場合、第4から第6の弾性部材の自由長が、第1から第3の弾性部材の自由長より短く設定されているので、捩り角度が小さい場合には、第1から第3の弾性部材が直列に圧縮され、捩り角度が大きくなった場合には、第1から第3の弾性部材、及び第4から第6の弾性部材が、同時に圧縮される。これにより、ダンパの低剛性化及び広捩り角度化を実現しながら、多段特性を実現することができる。
本発明では、ロックアップ装置のサイズを変更することなく、ダンパの更なる低剛性化及び広捩り角度化を実現することができる。
本発明の一実施形態によるロックアップ装置を備えたトルクコンバータの断面部分図。 図1に示されたトルクコンバータのロックアップ装置を示す図。 図2に示されたロックアップ装置のピストン及びそれを支持する構成を拡大して示す図。 図2に示されたロックアップ装置のダンパ機構を拡大して示す図。 図2に示されたロックアップ装置のダンパ機構を側面から見た図。 ロックアップ装置のロックアップ解除時の作動油の流れを説明するための図。 トルクコンバータ本体への作動油の流れを説明するための図。 ロックアップ装置のロックアップ時の作動油の流れを説明するための図。
[トルクコンバータの全体構成]
図1は本発明の一実施形態が採用されたトルクコンバータ1の縦断面図である。トルクコンバータ1は、エンジンのクランクシャフトからトランスミッションの入力シャフトにトルクを伝達するための装置である。図1の左側に図示しないエンジンが配置され、図1の右側に図示しないトランスミッションが配置されている。図1に示すO−Oがトルクコンバータ1の回転軸である。
トルクコンバータ1は、主に、フロントカバー2と、3種の羽根車(インペラ3,タービン4及びステータ5)からなるトルクコンバータ本体と、ロックアップ装置6と、を備えている。
[フロントカバー]
フロントカバー2は、円板状の部材であって、内周端にはセンターボス8が溶接により固定されている。センターボス8は、軸方向に延びる円筒形状の部材であり、クランクシャフト(図示せず)の中心孔内に挿入されるものである。
なお、図示していないが、フロントカバー2はフレキシブルプレートを介してエンジンのクランクシャフトに連結されるようになっている。すなわち、フロントカバー2の外周側かつエンジン側の面には、円周方向に等間隔で複数のボルト9が固定されており、このボルト9に螺合するナットによって、フレキシブルプレートの外周部がフロントカバー2に固定されている。
フロントカバー2の外周部には、軸方向トランスミッション側に延びる外周側筒状部2aが形成されている。この外周側筒状部2aの先端にインペラ3が溶接によって固定されている。この結果、フロントカバー2とインペラ3とによって、内部に作動油が充填される流体室が形成されている。
[インペラ]
インペラ3は、主に、インペラシェル10と、その内側に固定された複数のインペラブレード11と、から構成されている。そして、インペラシェル10の外周側先端部が、前述のように、フロントカバー2に溶接されている。なお、インペラハブ10の内周端部には、トランスミッション側に延びる筒状部が形成されている。
[タービン]
タービン4は流体室内でインペラ3に対して軸方向に対向して配置されている。タービン4は、主に、タービンシェル14と、その内部に固定された複数のタービンブレード15と、タービンシェル14の内周端部に固定されたタービンハブ16と、から構成されている。タービンシェル14とタービンハブ16とは複数のリベット17によって固定されている。
タービンハブ16は、タービンシェル14の内周端部が固定された円板状のフランジ部16aと、フランジ部16aの内周部からフロントカバー2側に延びて形成された筒状部16bと、を有している。そして、フランジ部16aの外周端部において、前述のように、リベット17によってタービンシェル14が固定されている。また、筒状部16bの内周部にはスプライン孔16cが形成されており、トランスミッションの入力シャフト18の先端に形成されたスプライン軸と噛み合っている。
なお、タービンハブ16の筒状部16bの先端とフロントカバー2との間には、スラストワッシャ19が配置されている。スラストワッシャ19のタービンハブ16側の面には、内周から外周に貫通する複数の放射状の溝が形成されている。この溝は、潤滑用の溝及び油路として機能するものである。
[ステータ]
ステータ5は、インペラ3の内周部とタービン4の内周部との間に配置され、タービン4からインペラ3に戻る作動油の流れを整流するための機構である。ステータ5は樹脂やアルミ合金等で鋳造により一体に形成されている。ステータ5は、主に、環状のステータシェル20と、ステータシェル20の外周面に設けられた複数のステータブレード21と、を有している。ステータシェル20は、ワンウェイクラッチ22を介して固定シャフト23に連結されている。
なお、ステータシェル20のフロントカバー2側の面には、リベット17と対向する位置に、環状の凹部20aが形成されている。この凹部20aはリベット17の頭部との干渉を避けるために形成されたものである。これにより、タービンハブ16のフランジ部16aとステータシェル20とを軸方向に近づけることができ、軸方向寸法の短縮化を可能にしている。また、凹部20aの一部には、インペラ3側に凹む複数の凹部20bが形成されている。これにより軽量化が図られている。
また、ステータシェル20とインペラシェル10との間、及びステータシェル20とタービンハブ16のフランジ部16aとの間には、それぞれスラストベアリングが配置されている。
[ロックアップ装置]
ロックアップ装置6は、フロントカバー2とタービン4との間に配置され、フロントカバー2からタービン4に動力を伝達するものである。このロックアップ装置6は、フロントカバー2とタービン4との間に配置されたクラッチ部24と、クラッチ部24からのトルクをタービンに伝達するダンパ機構25と、を備えている。
<クラッチ部>
クラッチ部24は、油圧作動式で複数のクラッチプレートを有する多板型の装置である。クラッチ部24は、フロントカバー2からのトルクを、ダンパ機構25に伝達する。一方で、クラッチ部24は、フロントカバー2とダンパ機構25との間のトルク伝達を、遮断する。このクラッチ部24は、図2に拡大して示すように、クラッチ入力部材26と、クラッチ出力部材27と、第1クラッチプレート28及び第2クラッチプレート29と、ピストン30と、を有している。
クラッチ入力部材26は、環状のプレート部材であり、フロントカバー2に固定されている。クラッチ入力部材26の内周端部は、タービン4側に折り曲げられ、この折り曲げ部には円周方向に所定の間隔で複数の溝が形成されている。
クラッチ出力部材27は、クラッチ入力部材26の径方向外方に配置されている。クラッチ出力部材27は、環状に形成されており、円板状に形成された円板部27aと、円板部27aの内周端部からフロントカバー2側に延びて形成された筒状部27bと、を有している。円板部27aはダンパ機構25を構成する動力伝達プレート(後述)にリベット32により固定されている。筒状部27bには、軸方向に延びる複数の溝が円周方向に所定の間隔で形成されている。
第1クラッチプレート28は円板状に形成されており、第1クラッチプレート28の内周端には、クラッチ入力部材26の折り曲げ部の複数の溝に係合する複数の歯が形成されている。このような構成により、第1クラッチプレート28は、クラッチ入力部材26に対して軸方向に移動自在かつ相対回転不能である。
第2クラッチプレート29は、第1クラッチプレート28に隣接し、第1クラッチプレート28とクラッチ入力部材26との間に配置されている。第2クラッチプレート29は、円板状に形成されており、第2クラッチプレート29の外周端には、クラッチ出力部材27の筒状部27bの複数の溝に係合する複数の歯が形成されている。このような構成により、第2クラッチプレート29は、クラッチ出力部材27に対して軸方向に移動自在かつ相対回転不能である。また、第2クラッチプレート29の両面には、環状の摩擦部材が固定されている。なお、環状の摩擦部材に代えて、複数の摩擦部材それぞれが、第2クラッチプレート29の両面に、周方向に間隔を隔てて固定されるようにしてもよい。
ピストン30は、フロントカバー2とタービン4の内周部との間で、クラッチ出力部材27の径方向内方に配置されている。ピストン30は、環状に形成されており、円板状の受圧部30aと、受圧部30aの外周部に形成された押圧部30bと、を有している。受圧部30aは、フロントカバー2側の面及びタービン4側の面に作用する油圧によって、軸方向に移動する。押圧部30bは、受圧部30aを境にフロントカバー2側及びタービン4側に延びている。この押圧部30bは、タービンフロントカバー2側に移動して、クラッチ入力部材26との間に、第1クラッチプレート28及び第2クラッチプレート29を押圧する。
ピストン30は、ピストン支持機構34によって軸方向に移動自在に支持されている。ピストン支持機構34は、支持用ボス35と、それぞれ円板状の第1フランジ36及び第2フランジ37と、を有している。後述するように、第1フランジ36はロックアップ解除用油室を構成するプレート部材である。また、第2フランジ37はロックアップ用油室を構成するプレート部材である。
支持用ボス35は、環状に形成され、内部にタービンハブ16の筒状部16bが挿入されている。また、支持用ボス35のフロントカバー2側の面の内周部がフロントカバー2に溶接により固定されている。支持用ボス35の外周面には、第1シール部材38及び第2シール部材39が設けられている。そして、ピストン30の内周面が第2シール部材39に摺動自在に接触している。また、支持用ボス35の外周面において、タービン4側には他の部分より小径の小径部35aが形成されている。この小径部35aは支持用ボス35のタービン4側の側面よりさらにタービン側に突出しており、突出部35bが形成されている(図では、突出部35bが外方に折り曲げられた状態を示している)。
第1フランジ36は、ピストン30の受圧部30aのフロントカバー2側に配置され、フロントカバー2に形成された突起部を、かしめることによってフロントカバー2に固定されている。なお、第1フランジ36とフロントカバー2との間には、両者を固定する部分を除いて、作動油を流通させるための隙間が設けられている。第1フランジ36の外周面には第3シール部材40が設けられ、第3シール部材40はピストン30の押圧部30bの内周面に接触している。また、第1フランジ36の内周面は支持用ボス35の外周面に設けられた第1シール部材38に接触している。
第2フランジ37はピストン30の受圧部30aのタービン4側に配置されている。第2フランジ37の外周面には第4シール部材41が設けられ、第4シール部材41はピストン30の押圧部30bの内周面に接触している。また、第2フランジ37の内周面は支持用ボス35の小径部35aに圧入され、突出部35bを外方にローリング加工によって折り曲げることによってかしめ固定されている。
<ピストンを移動させるための構造>
以上のようなピストン支持機構34によって、図2及び図2の拡大部分図である図3に示すように、受圧部30aと第1フランジ36との間にはロックアップ解除用油室45が構成され、受圧部30aと第2フランジ37との間にはロックアップ用油室46が構成されている。これらの両油室45,46は内外径が等しい。
タービンハブ16の筒状部16bには、径方向に貫通する複数の第1油路51が形成されている。また、支持用ボス35には、複数の第2油路52と、複数の第3油路53と、複数の第4油路54と、が形成されている。第2油路52は、支持用ボス35を径方向に貫通して形成されており、支持用ボス35の内周側とロックアップ解除用油室45とを連通している。第3油路53は、支持用ボス35を径方向に貫通して形成されており、支持用ボス35の内周面とロックアップ用油室46とを連通している。第4油路54は、支持用ボス35を軸方向に貫通して形成されており、支持用ボス35のタービン4側の空間とフロントカバー2側の空間とを連通している。
タービンハブ16の筒状部16bの内周面には環状の溝16dが形成され、また筒状部16bの先端外周には環状の凹部16eが形成されている。第1油路51の内周側の開口は溝16dの底面に位置している。また、第2油路52の内周側の開口は、凹部16eに対向する位置に形成されている。
支持用ボス35の内周面には環状の溝35cが形成されている。第3油路53の内周側の開口は、この溝35cの底面に位置している。さらに、支持用ボス35のタービン4側の面において、内周端部には、フロントカバー2側に凹む環状の凹部35dが形成されている。この凹部35dは油溜まりとして機能する。
第4油路54は、タービン4側の開口が凹部35dに位置し、フロントカバー2側の開口がフロントカバー2と支持用ボス35の端面との間の空間に位置している。なお、タービンハブ16のフランジ部16aの内周端部には、軸方向に貫通する複数の貫通孔55が形成されている。複数の貫通孔55は支持用ボス35の凹部35dに対向している。
タービンハブ16の筒状部16bの内周部には、カラー56が圧入されている。カラー56には径方向に貫通する複数の貫通孔57が形成されており、カラー56の内周面には環状の溝56aが形成されている。カラー56の貫通孔57の外周側の開口は、タービンハブ16の筒状部16bの内面に形成された溝16dに対向している。
<ダンパ機構>
ダンパ機構25は、図4に示すように、クラッチ出力部材27が固定された動力伝達プレート61(入力回転部材)と、タービンシェル14に固定された出力プレート62(出力回転部材)と、複数のトーションスプリング63と、フロート部64と、規制プレート65と、を有している。なお、図4は、ロックアップ装置6のうちのダンパ機構25及びそれに関連する構成のみを抽出して示したものである。
動力伝達プレート61は、環状に形成されており、円板部61aと、円板部61aの外周端に形成された係合部61bと、円板部61aの内周端にフロントカバー2側に延びて形成された内周筒状部61cと、を有している。円板部61aには、前述のように、クラッチ出力部材27がリベット32により固定されている。係合部61bは、トーションスプリング63の周方向の端面に係合している。
出力プレート62は、動力伝達プレート61に対して、回転可能に配置されている。出力プレート62は、直列に作用する1組(この実施形態では3個)のトーションスプリング63の周方向両端に係合する。具体的には、出力プレート62は、装着部62aと、係合部62bとを、有している。装着部62aは、タービンシェル14に固定される。係合部62bは、トーションスプリング63の周方向の端面に係合している。これにより、動力伝達プレート61から入力されたトルクが、トーションスプリング63を介して、出力プレート62に伝達され、さらにタービン4に伝達される。
複数のトーションスプリング63、例えば9個の大トーションスプリング163及び9個の小トーションスプリング263が、動力伝達プレート61と出力プレート62との間に配置されている。
3個の大トーションスプリング163(第1から第3の弾性部材)が、1組となって機能する。1組の大トーションスプリング163(後述する3個の大トーションスプリング163a,163b,163c)は、動力伝達プレート61と出力プレート62との相対回転によって、回転方向に直列に圧縮される。以下では、3個の大トーションスプリング163を、第1大トーションスプリング163a、第2大トーションスプリング163b、及び第3大トーションスプリング163cと、呼ぶ(図5を参照)。
図5に示すように、第1大トーションスプリング163a及び第2大トーションスプリング163bは、フロート部64(後述する第1フロート部材164)を介して、直列に作動する。第2大トーションスプリング163bと第3大トーションスプリング163cとは、フロート部64(後述する第2フロート部材264)を介して、直列に作動する。
直列に配置された第1から第3大トーションスプリング163a,163b,163cの両端と、動力伝達プレート61及び/又は出力プレート62との間には、図示しないスプリングホルダが、配置されている。より具体的には、第1大トーションスプリング163aの端部(第2大トーションスプリング163bとは反対側の端部)と、動力伝達プレート61及び/又は出力プレート62との間には、スプリングホルダが配置されている。また、第3大トーションスプリング163cの端部(第2大トーションスプリング163bとは反対側の端部)と、動力伝達プレート61及び/又は出力プレート62との間には、スプリングホルダが配置されている。
小トーションスプリング263は、大トーションスプリング163の内周部に、配置される。以下では、第1大トーションスプリング163aの内周部に配置される小トーションスプリング263を、第1小トーションスプリング263a(第4弾性部材)と呼ぶ。第2大トーションスプリング163bの内周部に配置される小トーションスプリング263を、第2小トーションスプリング263b(第5弾性部材)と呼ぶ。第3大トーションスプリング163cの内周部に配置される小トーションスプリング263を、第3小トーションスプリング263c(第6弾性部材)と呼ぶ。
第1小トーションスプリング263aの自由長は、第1大トーションスプリング163aの自由長より短く設定されている。第2小トーションスプリング263bの自由長は、第2大トーションスプリング163bの自由長より短く設定されている。第3小トーションスプリング263cの自由長は、第3大トーションスプリング163cの自由長より短く設定されている。
1組の小トーションスプリング263(3個の小トーションスプリング263a,263b,263c)は、動力伝達プレート61と出力プレート62とが相対回転し所定の捩り角度に到達した場合に、1組の大トーションスプリング163(3個の大トーションスプリング163a,163b,163c)とともに、回転方向に直列に圧縮される。
図4及び図5に示すように、フロート部64は、第1フロート部材164と、第2フロート部材264とを、有している。第1フロート部材164は、複数のトーションスプリング63の外側に配置されている。具体的には、第1フロート部材164は、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cの外側に配置されている。
第1フロート部材164は、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cの半径方向外側への移動を、規制するための部材である。また、第1フロート部材164は、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cの中の、2個の大トーションスプリングを直列に作用させるための部材である。具体的には、第1フロート部材164は、第1大トーションスプリング163a及び第2大トーションスプリング163bを、連結している。すなわち、第1フロート部材164は、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cの外側から、第1大トーションスプリング163a及び第2大トーションスプリング163bを、連結している。
図4に示すように、第1フロート部材164は、環状であり、断面は逆L字状に形成されている。第1フロート部材164は、クラッチ入力部材27の外周側に配置されている。第1フロート部材164は、内周端部164aと、横支持部164bと、外支持部164cと、係合部164d(第1突出部)とを、有している。ここでは、内周端部164aと横支持部164bと外支持部164cとが、本体部(第1本体部)を形成している。
内周端部164aは、動力伝達プレート61の円板部61aに沿って内周側に延びている。内周端部164aの内周面は、クラッチ出力部材27の外周面に当接可能である。これにより、第1フロート部材164は、径方向に位置決めされている。また、内周端部164aのタービン4側の面は、第2フロート部材264に当接可能である。これにより、第1フロート部材164のタービン4側への移動が規制されている。
横支持部164bは、内周端部164aから外周側に延び、トーションスプリング63のフロントカバー2側の側部を支持している。また、この横支持部164bから、1組のトーションスプリング63の端面を支持する爪(図示せず)が、タービン4側に延びて形成されている。
外支持部164cは、横支持部164bの外周端からタービン4側に延び、トーションスプリング63の外周部を支持している。
係合部164dは、本体部164a,164b,164c、例えば外支持部164c及び横支持部164bから、内方に、突出して形成されている。詳細には、ここでは、2個の係合部164dが本体部164a,164b,164cに形成されている。一方の係合部164dは、外支持部164cから実質的に半径方向内側に向けて延びている。また、他方の係合部164dは、横支持部164dからタービン4側(エンジンから離反する方向)に向けて延びている。
係合部164dは、第1大トーションスプリング163a及び第2大トーションスプリング163bの間に、配置される(図5を参照)。また、係合部164dは、第1大トーションスプリング163a及び第2大トーションスプリング163bの間で、第1大トーションスプリング163a及び第2大トーションスプリング163bに当接している。このように、係合部164dは、第1大トーションスプリング163a及び第2大トーションスプリング163bを連結している。言い換えると、第1大トーションスプリング163a及び第2大トーションスプリング163bは、第1フロート部材164の係合部164dを介して、直列に作動する。
図4及び図5に示すように、第2フロート部材264は、第1フロート部材164の内側に配置されている。第2フロート部材264は、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cの中の、2個の大トーションスプリングを直列に作用させるための部材である。具体的には、第2フロート部材264は、第2大トーションスプリング163b及び第3大トーションスプリング163cを、連結している。すなわち、第2フロート部材264は、第1フロート部材164の内側において、第2大トーションスプリング163b及び第3大トーションスプリング163cを、連結している。また、第2フロート部材264は、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cの半径方向内側を、支持している。
第2フロート部材264は、実質的に環状に形成されている。第2フロート部材264は、動力伝達プレート61の円板部61aの外周側に配置されている。第2フロート部材264は、内周端部264aと、横支持部264bと、係合部264c(第2突出部)とを、有している。ここでは、内周端部264aと横支持部264bとが、本体部(第2本体部)を形成している。
内周端部264aは、動力伝達プレート61の円板部61aに沿って形成されている。内周端部264aは、第1フロート部材164と動力伝達プレート61との間に配置されている。内周端部264aの内周面は、動力伝達プレート61の円板部61aの外周側において、動力伝達プレート61に当接可能である。これにより、第2フロート部材264は、径方向に位置決めされている。また、内周端部264aのフロントカバー2側の部分は、第1フロート部材164(内周端部164a)に、当接可能である。これにより、第2フロート部材264のフロントカバー2側への移動が、規制されている。
横支持部264bは、内周端部264aから外周側に延びる部分である。横支持部264bは、第1フロート部材164と動力伝達プレート61との間に配置される。横支持部264bは、動力伝達プレート61に当接可能である。具体的には、横支持部264bのタービン4側の面は、動力伝達プレート61に当接可能である。これにより、第2フロート部材264のタービン4側への移動が、規制されている。また、この横支持部264bには、トーションスプリング63を支持する爪が、タービン4側に延びて形成されている。
図5に示すように、係合部264cは、本体部264a,264b、例えば横支持部264bから、外方に突出して形成されている。係合部264cは、第2大トーションスプリング163bと第3大トーションスプリング163cとの間に、配置される。また、係合部264cは、第2大トーションスプリング163bと第3大トーションスプリング163cとの間で、第2大トーションスプリング163bと第3大トーションスプリング163cとに当接している。このようにして、係合部264cは、第2大トーションスプリング163bと第3大トーションスプリング163cとを、連結する。言い換えると、第2大トーションスプリング163bと第3大トーションスプリング163cとは、第2フロート部材264の係合部264cを介して、直列に作動する。
規制プレート65は、第1フロート部材164より板厚の薄いプレートにより形成されている。規制プレート65は、環状に形成されており、固定部65aと、軸方向規制部65bと、を有している。
固定部65aは、円板状に形成されており、リベット32によりクラッチ出力部材27及び動力伝達プレート61に固定されている。軸方向規制部65bは、固定部65aから外周に延びて形成されており、第1フロート部材164の横支持部164bのフロントカバー2側の面に当接可能である。これにより、第1フロート部材164のフロントカバー2側への移動が規制されている。
<動力伝達プレートの位置決め構造>
図4に示すように、動力伝達プレート61の内周側には、動力伝達プレート支持部材68が設けられている。動力伝達プレート支持部材68は、環状に形成され、固定部68aと、軸方向第1規制部68bと、径方向規制部68cと、軸方向第2規制部68dと、を有している。
固定部68aは、ピストン30の受圧部30a(図2及び図3を参照)より外周側において、タービンシェル14に固定されている。軸方向第1規制部68bは、固定部68aの一部を外周側に延長して形成されている。軸方向第1規制部68bは、動力伝達プレート61の円板部61aのタービン4側の面に当接可能である。径方向規制部68cは、固定部68aの軸方向第1規制部68bが形成されていない部分を、フロントカバー2側に折り曲げて形成されている。径方向規制部68cは、動力伝達プレート61の内周筒状部61cの内周面に当接可能である。軸方向第2規制部68dは、径方向規制部68cの先端に外周側に突出して形成された突起部である。軸方向第2規制部68dは、内周筒状部61cの先端に当接可能である。
以上のような構成により、動力伝達プレート61及びクラッチ出力部材27は、動力伝達プレート支持部材68によって、径方向及び軸方向に位置決めされている。
[ロックアップ装置の動作]
<ロックアップ装置のオンオフ動作>
ロックアップ装置6において、ロックアップを解除する場合には、第2油室46はドレンに接続されるとともに、図8に示すように、図示しないコントロールバルブからタービンハブ16の前端部とフロントカバー2との間に作動油が供給される。この作動油は、スラストワッシャ19に形成された溝及びタービンハブ16の先端部外周に形成された凹部16eを経由し、さらに支持用ボス35の第2油路52を経由してロックアップ解除用油室45に供給される。これにより、ピストン30はタービン4側に移動し、ピストン30の押圧部30bは第1クラッチプレート28及び第2クラッチプレート29から離れる。
また、トランスミッションの入力シャフト18と固定シャフト23との間からトルクコンバータ作動用の油が供給される。この作動油は、図8に示すように、タービンハブ4の貫通孔55及び第4油路54を経由して支持用ボス35とフロントカバー2との間に導かれる。
なお、貫通孔55と第4油路54との間には凹部35dが形成されているので、貫通孔55から支持用ボス35側に供給された作動油はいったん凹部35dに留まり、その後第4油路54側に導かれる。したがって、貫通孔55と第4油路54とが軸方向に一致していない場合であっても、これらの油路55,54間を作動油はスムーズに流れることになる。
支持用ボス35とフロントカバー2との間に供給された作動油は、フロントカバー2と第1フランジ36との間に形成された隙間を通って外周側に導かれ、さらに第1クラッチプレート28、第2クラッチプレート29、ピストン30のそれぞれの間を通ってフロントカバー2の外周端部に導かれる。その後、トルクコンバータ本体に供給される。また、トルクコンバータ本体内の作動油は、ステータシェル20とインペラシェル10との間の油路を介して図示しないコントロールバルブに流れる。
以上のような状態では、フロントカバー2からのトルクは、作動油を介してインペラ2からタービン4に伝達され、さらにトランスミッションの入力シャフト18に伝達される。
一方、ロックアップ装置6において、ロックアップ状態(動力伝達状態)にする場合は、ロックアップ解除用油室45をドレンに接続するとともに、図8に示すように、入力シャフト18の内部を通ってカラー56の内周部に作動油が供給される。この作動油は、カラー56の貫通孔57、第1油路51、第3油路53の経路でロックアップ用油室46に供給される。これにより、ピストン30はフロントカバー2側に移動し、第1クラッチプレート28及び第2クラッチプレート29が互いに押圧される。
以上のような状態では、フロントカバー2からのトルクは、クラッチ入力部材26→第1クラッチプレート28及び第2クラッチプレート29→クラッチ出力部材27の経路を介してダンパ機構25に伝達される。
<ダンパ機構の動作>
トルクが、クラッチ部24から動力伝達プレート61に入力されると、このトルクは、トーションスプリング63及び出力プレート62を介して、タービン4に伝達される。そして、タービン4に伝達されたトルクは、タービンハブ16を介して、トランスミッションの入力シャフト18に、伝達される。このようにトルクが伝達されている状態では、動力伝達プレート61と出力プレート62とは、相対回転可能である。ここで、動力伝達プレート61と出力プレート62とが相対回転すると、トーションスプリング63が圧縮される。
以下では、ダンパ機構25が動作する場合の捩り特性について説明する。まず、トルクがクラッチ部24から動力伝達プレート61に入力されると、動力伝達プレート61と出力プレート62とは相対回転する。すると、この相対回転(捩り角度)に応じて、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cが圧縮される。ここで、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cは、動力伝達プレート61の係合部61bと出力プレート62の係合部62bとの間で、直列に作動する。このように、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cが直列で作動することによって、捩り特性における1段目の捩り剛性が形成される。
次に、動力伝達プレート61と出力プレート62との相対回転が徐々に大きくなり、捩り角度が所定の角度に到達すると、第1から第3の小トーションスプリング263a,263b,263cが、動力伝達プレート61の係合部61bと出力プレート62の係合部62bとに当接する。これにより、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cに加えて、第1から第3の小トーションスプリング263a,263b,263cが、圧縮される。ここで、第1から第3の小トーションスプリング263a,263b,263cは、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cに対して、並列に作動する。このように、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cと、第1から第3の小トーションスプリング263a,263b,263cとが、同時に作動することによって、捩り特性における2段目の捩り剛性が形成される。
上記のように、このダンパ機構25では、捩り特性において1段目の捩り剛性が形成される範囲(第1範囲)では、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cが直列に作動するので、1段目の捩り剛性を低剛性化することができ、1段目の捩り剛性の最大捩り角度を大きくすることができる。すなわち、低剛性化及び広捩り角度化を実現することができる。
また、捩り特性において2段目の捩り剛性が形成される範囲(第2範囲)では、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cと、第1から第3の小トーションスプリング263a,263b,263cとが、同時に作動するので、2段目の捩り剛性は、1段目の捩り剛性より大きくできる。これにより、第1範囲において1段目の捩り剛性を低剛性化及び広捩り角度化しても、第2範囲において目標とする捩りトルクを確保することができる。
[特徴]
(1)本ロックアップ装置6では、第1フロート部材164が、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163c(直列弾性部)の外側において、第1大トーションスプリング163aと第2大トーションスプリング163bを、連結している。また、第2フロート部材264が、第1フロート部材164の内側において、第2大トーションスプリング163bと第3大トーションスプリング163cとを、連結している。
このように、本ロックアップ装置6では、第2フロート部材264を用いることによって、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cを、回転方向に直列に圧縮することができる。これにより、本ロックアップ装置6では、従来の2つの弾性部材の直列構造と比較して、低剛性化及び広捩り角度化を、図ることができる。また、第2フロート部材264を第1フロート部材164の内側に配置しているので、ロックアップ装置6のサイズを変更することなく、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cを、回転方向に直列に圧縮することができる。
(2)本ロックアップ装置6では、第1及び第2の大トーションスプリング163a,163bが、第1フロート部材164の係合部164dを介して、直列に作動する。また、第2の大トーションスプリング163bと、第3の大トーションスプリング163cとは、第2フロート部材264の係合部264cを介して、直列に作動する。これにより、第2フロート部材264を用いることによって、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cを、回転方向に直列に確実に圧縮することができる。これにより、本ロックアップ装置6では、従来の2つの弾性部材の直列構造と比較して、低剛性化及び広捩り角度化を、図ることができる。
(3)本ロックアップ装置6では、第2フロート部材264が、動力伝達プレート61によって、半径方向に位置決めされる。すなわち、第2フロート部材264は、第1フロート部材164の内側において、動力伝達プレート61によって位置決めされる。これにより、ロックアップ装置6の構成を変更することなく、第2フロート部材264をロックアップ装置6に配置することができる。
(4)本ロックアップ装置6では、第2フロート部材264が、第1フロート部材164と動力伝達プレート61との間において、軸方向に位置決めされるので、ロックアップ装置6の構成を変更することなく、第2フロート部材264をロックアップ装置6に配置することができる。
(5)本ロックアップ装置6では、第1小トーションスプリング263aが、第1大トーションスプリング163aの内周部に配置される。第2小トーションスプリング263bが、第2大トーションスプリング163bの内周部に配置される。第3小トーションスプリング263cが、第3大トーションスプリング163cの内周部に配置される。これにより、捩り角度が小さい場合には、低剛性化を図り、捩り角度が大きくなった場合に、高剛性化を図ることができる。
(6)本ロックアップ装置6では、第1から第3の小トーションスプリング263a,263b,263cの自由長が、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cの自由長より短く設定されている。このため、捩り角度が小さい場合には、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163cが、直列に圧縮される。また、捩り角度が大きくなった場合には、第1から第3の大トーションスプリング163a,163b,163c、及び第1から第3の小トーションスプリング263a,263b,263cが、同時に圧縮される。これにより、ダンパの低剛性化及び広捩り角度化を実現しながら、多段特性を実現することができる。
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
(A)前記実施形態では、第1大トーションスプリング163a及び第2大トーションスプリング163bの間に、第1フロート部材164の係合部164dが配置される場合の例を示したが、第2大トーションスプリング163b及び第3大トーションスプリング163cの間に、係合部164dを配置してもよい。この場合、第2フロート部材264の係合部264cは、第1大トーションスプリング163a及び第2大トーションスプリング163bの間に、配置される。このように構成しても、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。
1 トルクコンバータ
2 フロントカバー
4 タービン
6 ロックアップ装置
24 クラッチ部
25 ダンパ機構
61 動力伝達プレート(入力回転部材)
62 出力プレート(出力回転部材)
63 トーションスプリング(弾性部材)
163 大トーションスプリング(第1から第3の弾性部材)
263 小トーションスプリング(第4から第6の弾性部材)
64 フロート部
164 第1フロート部材
164d 係合部(第1突出部)
264 第2フロート部材
264c 係合部(第2突出部)

Claims (5)

  1. トルクを伝達するとともに捩り振動を吸収・減衰するためのトルクコンバータのロックアップ装置であって、
    入力回転部材と、
    前記入力回転部材に対して回転可能に配置される出力回転部材と、
    前記入力回転部材と前記出力回転部材との相対回転によって回転方向に直列に圧縮される第1から第3の弾性部材を、有する少なくとも1つの直列弾性部と、
    前記直列弾性部の外側に配置され、前記第1弾性部材及び前記第2弾性部材を連結する第1フロート部材と、前記第1フロート部材の内側に配置され、前記第1弾性部材及び前記第2弾性部材のいずれか一方と前記第3弾性部材とを連結する第2フロート部材とを、有するフロート部と、
    を備え、
    前記第2フロート部材は、前記入力回転部材によって、半径方向に位置決めされる、
    トルクコンバータのロックアップ装置。
  2. 前記第1フロート部材は、第1本体部と、前記第1本体部から内方に突出する第1突出部とを、有し、前記第1突出部は、前記第1弾性部材及び前記第2弾性部材の間に配置され、前記第1弾性部材及び前記第2弾性部材を連結し、
    前記第2フロート部材は、第2本体部と、前記第2本体部から外方に突出する第2突出部とを、有し、前記第2突出部は、前記第1弾性部材及び前記第2弾性部材のいずれか一方と、前記第3弾性部材との間に配置され、前記第1弾性部材及び前記第2弾性部材のいずれか一方と、前記第3弾性部材とを、連結する、
    請求項1に記載のトルクコンバータのロックアップ装置。
  3. 前記第2フロート部材は、前記第1フロート部材と前記入力回転部材との間において、軸方向に位置決めされる、
    請求項1又は2に記載のトルクコンバータのロックアップ装置。
  4. 前記第1から第3の弾性部材それぞれの内周部に配置され、前記第1から第3の弾性部材それぞれと並列に圧縮される第4から第6の弾性部材を、有する少なくとも1つの並列弾性部、
    をさらに備える請求項1から3のいずれかに記載のトルクコンバータのロックアップ装置。
  5. 前記第4から第6の弾性部材の自由長は、前記第1から第3の弾性部材の自由長より、短い、
    請求項4に記載のトルクコンバータのロックアップ装置。
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