JP6176997B2 - トルクコンバータのロックアップ装置 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の一実施形態としてのロックアップ装置が採用されたトルクコンバータ1の断面部分図である。図1の左側にはエンジン(図示せず)が配置され、図の右側にトランスミッション(図示せず)が配置されている。図1に示すO−Oは、トルクコンバータ及びロックアップ装置の回転軸線である。
ロックアップ装置4は、タービン6とフロントカバー2との間に配置されており、両者を機械的に連結するための機構である。ロックアップ装置4は、ピストン30と、タービン6に一体で形成された出力部材31と、複数のトーションスプリング32と、中間部材33と、を有している。
ピストン30は、クラッチの連結及び遮断を行うための部材であり、中心孔が形成された円板形状である。ピストン30の内周縁には、軸方向トランスミッション側に延びる内周側筒状部30aが形成されている。内周側筒状部30aはタービンハブ19のエンジン側の外周面によって回転方向及び軸方向に移動可能に支持されている。なお、ピストン30は、タービンハブ19のトランスミッション側の面に当接することで、軸方向トランスミッション側への移動が規制されている。
図1及び図2に示すように、出力部材31は、タービンシェル17の外周部をエンジン側に折り曲げて形成されたものである。そして、この出力部材31には、複数の出力側係合部31aが形成されている。複数の出力側係合部31aは、円周方向に等角度間隔で、かつ入力側係合部30cの内周側に配置されており、トーションスプリング32の円周方向の端面に当接可能である。
トーションスプリング32は、図1〜図3に示すように、中間部材33によって支持され、ピストン30と出力部材31とを回転方向に弾性的に連結している。具体的には、トーションスプリング32は、ピストン30の入力側係合部30c及び出力部材31の出力側係合部31aと当接可能な位置に配置され、入力側係合部30cからトルクが伝達されて、これを出力側係合部31aに伝達する。なお、複数のトーションスプリング32のうちの2つ1組のトーションスプリング32が、中間部材33によって直列に作用するように配置されている。
中間部材33は、前述のように、1対のトーションスプリング32を直列に作用させるための部材であり、またトーションスプリング32を半径方向及び軸方向に支持するための部材である。中間部材33はピストン30及び出力部材31に対して相対回転可能に配置されている。
エンジン回転数が低回転数領域では、ピストン30の軸方向両側の作動油の圧力差によって、ピストン30はトランスミッション側に移動している。すなわち摩擦フェーシング36はフロントカバー2から離れ、ロックアップが解除されている。このロックアップ解除時には、フロントカバー2からのトルクはインペラ5から作動油を介してタービン6に伝達される。
トルクコンバータ1の速度比が上がり、エンジン回転数が一定の回転数に達すると、ピストン30のエンジン側の作動油が排出されるとともに、ピストン30のタービン側の作動油圧が上昇させられる。この結果、ピストン30がフロントカバー2側に移動させられ、摩擦フェーシング36がフロントカバー2の摩擦面に押し付けられる。この結果、フロントカバー2のトルクは、ピストン30の入力側係合部30cを介してトーションスプリング32に伝達され、さらに出力部材31の出力側係合部31aを介してタービン6に伝達される。すなわち、フロントカバー2が機械的にタービン6に連結され、フロントカバー2のトルクがタービン6を介して直接トランスミッションの入力シャフトに出力される。
(1)ピストン30に形成された入力側係合部30cが中間部材33のスリット33eを貫通してトーションスプリング32に係合している。このため、従来装置におけるドライブプレートが不要になり、コストの低減及び軽量化を実現できる。
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
2 フロントカバー
4 ロックアップ装置
6 タービン
17 タービンシェル
30 ピストン
30c 入力側係合部
30d 位置決め用凸部
31 出力部材
31a 出力側係合部
32 トーションスプリング
33 中間部材
33e スリット
Claims (4)
- フロントカバーからのトルクをトルクコンバータのタービンに伝達するためのロックアップ装置であって、
軸方向に移動自在であり、前記フロンカバーに圧接される摩擦部材を有するとともに、外周部に前記タービン側に軸方向に延びて突出する複数の係合部を有するピストンと、
前記タービンに設けられた出力部材と、
前記ピストンの係合部及び前記出力部材が係合可能であり、前記ピストンの係合部と前記出力部材とを回転方向に弾性的に連結する複数の弾性部材と、
前記ピストンと前記弾性部材との軸方向間において前記ピストン及び前記出力部材に対して相対回転自在に配置され、前記複数の弾性部材のうちの少なくとも2つを直列的に作用させるための部材であり、前記ピストンと前記弾性部材との間に配置された円板状部分を有し、前記円板状部分に前記ピストンの複数の係合部のそれぞれが挿通する円弧状の複数のスリットを有する中間部材と、
を備えたトルクコンバータのロックアップ装置。 - 前記ピストンは、前記ピストンの一部を前記タービン側に押し出して形成され軸方向タービン側に突出する突起部を有し、
前記中間部材は、内周端が前記突起部に当接することにより径方向の位置決めがなされている、
請求項1に記載のトルクコンバータのロックアップ装置。 - 前記ピストンの係合部は前記中間部材のスリットの一部に当接しており、前記中間部材の径方向の位置決めがなされている、請求項1に記載のトルクコンバータのロックアップ装置。
- 前記出力部材は、前記タービンのシェルを軸方向フロントカバー側に折り曲げて形成されている、請求項1から3のいずれかに記載のトルクコンバータのロックアップ装置。
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JP2013098571A JP6176997B2 (ja) | 2013-05-08 | 2013-05-08 | トルクコンバータのロックアップ装置 |
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