JP5202719B1 - トルクコンバータのロックアップ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】このロックアップ装置は、クラッチ部24と、ダンパ機構25と、を備えている。ダンパ機構25は、入力プレート61と、出力プレート62と、複数のトーションスプリング23と、中間部材64と、規制部材65と、を有している。中間部材64は、複数のトーションスプリング63のうちの少なくとも2つを直列に作用させる。規制部材65は、クラッチ部24のクラッチ出力部材27に固定され、入力プレート61との間に中間部材64の一部を軸方向に挟むように配置されている。そして、中間部材64は、クラッチ出力部材27によって径方向の移動が規制され、入力プレート61と規制部材65とによって軸方向の移動が規制されている。
【選択図】図4
Description
[トルクコンバータの全体構成]
図1は本発明の一実施形態が採用されたトルクコンバータ1の縦断面図である。トルクコンバータ1は、エンジンのクランクシャフトからトランスミッションの入力シャフトにトルクを伝達するための装置である。図1の左側に図示しないエンジンが配置され、図1の右側に図示しないトランスミッションが配置されている。図1に示すO−Oがトルクコンバータ1の回転軸である。
フロントカバー2は、円板状の部材であって、内周端にはセンターボス8が溶接により固定されている。センターボス8は、軸方向に延びる円筒形状の部材であり、クランクシャフト(図示せず)の中心孔内に挿入されるものである。
インペラ3は、主に、インペラシェル10と、その内側に固定された複数のインペラブレード11と、から構成されている。そして、インペラシェル10の外周側先端部が、前述のように、フロントカバー2に溶接されている。なお、インペラハブ10の内周端部には、トランスミッション側に延びる筒状部が形成されている。
タービン4は流体室内でインペラ3に対して軸方向に対向して配置されている。タービン4は、主に、タービンシェル14と、その内部に固定された複数のタービンブレード15と、タービンシェル14の内周端部に固定されたタービンハブ16と、から構成されている。タービンシェル14とタービンハブ16とは複数のリベット17によって固定されている。
ステータ5は、インペラ3の内周部とタービン4の内周部との間に配置され、タービン4からインペラ3に戻る作動油の流れを整流するための機構である。ステータ5は樹脂やアルミ合金等で鋳造により一体に形成されている。ステータ5は、主に、環状のステータシェル20と、ステータシェル20の外周面に設けられた複数のステータブレード21と、を有している。ステータシェル20は、ワンウェイクラッチ22を介して固定シャフト23に連結されている。
ロックアップ装置6は、フロントカバー2とタービン4との間に配置され、フロントカバー2からタービン4に動力を直接伝達するものである。このロックアップ装置6は、フロントカバー2とタービン4との間に配置されたクラッチ部24と、クラッチ部24からのトルクをタービンに伝達するダンパ機構25と、を備えている。
クラッチ部24は、油圧作動式で複数のクラッチプレートを有する多板型であり、フロントカバー2からのトルクをダンパ機構25に伝達し、あるいはフロントカバー2とダンパ機構25との間のトルク伝達を遮断する。このクラッチ部24は、図2に拡大して示すように、クラッチ入力部材26と、クラッチ出力部材27と、第1クラッチプレート28及び第2クラッチプレート29と、ピストン30と、を有している。
以上のようなピストン支持機構34によって、図2及び図2の拡大部分図である図3に示すように、受圧部30aと第1フランジ36との間にはロックアップ解除用油室45が構成され、受圧部30aと第2フランジ37との間にはロックアップ用油室46が構成されている。これらの両油室45,46は内外径が等しい。
ダンパ機構25は、図4に示すように、クラッチ出力部材27が固定された動力伝達プレート(入力側部材)61と、タービンシェル14に固定された出力プレート(出力側部材)62と、複数のトーションスプリング63と、中間部材64と、規制プレート65と、を有している。なお、図4は、ロックアップ装置6のうちのダンパ機構25及びそれに関連する構成のみを抽出して示したものである。
図4に示すように、動力伝達プレート61の内周側には、動力伝達プレート支持部材68が設けられている。動力伝達プレート支持部材68は、環状に形成され、固定部68aと、軸方向第1規制部68bと、径方向規制部68cと、軸方向第2規制部68dと、を有している。この動力伝達プレート支持部材68は、タービン4の作動油の出口部の最内周部(図4のPで示す位置)より外周側に配置されている。
ロックアップ装置6において、ロックアップを解除する場合には、第2油室46はドレンに接続されるとともに、図5に示すように、図示しないコントロールバルブからタービンハブ16の前端部とフロントカバー2との間に作動油が供給される。この作動油は、スラストワッシャ19に形成された溝及びタービンハブ16の先端部外周に形成された凹部16eを経由し、さらに支持用ボス35の第2油路52を経由してロックアップ解除用油室45に供給される。これにより、ピストン30はタービン4側に移動し、ピストン30の押圧部30bは第1クラッチプレート28及び第2クラッチプレート29から離れる。
(1)動力伝達プレート61を、1つの動力伝達プレート支持部材68によって径方向及び軸方向に位置決めでき、構成が簡単になる。
図8に動力伝達プレート支持部材の他の実施形態を示す。この動力伝達プレート支持部材70は第1プレート71及び第2プレート72から構成されている。
図9に、ピストンを移動させるための機構について、別の実施形態を示す。この実施形態では、タービンハブ16’の筒状部16b’の外周面に、ピストン支持部材75が設けられている。
図10にさらに他の実施形態を示す。ここでは、第1実施形態のロックアップ解除用油室45に、コーンスプリング80が配置されている。他の構成は第1実施形態と同様である。
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
2 フロントカバー
4 タービン
6 ロックアップ装置
24 クラッチ部
25 ダンパ機構
26 クラッチ入力部材
27 クラッチ出力部材
28 ドライブプレート
29 ドリブンプレート
30,30’ ピストン
61 動力伝達プレート(入力側部材)
62 出力プレート(出力側部材)
63 トーションスプリング(弾性部材)
64 中間部材
65 規制部材
65b 軸方向規制部
Claims (4)
- フロントカバーからのトルクをトルクコンバータのタービンを介してトランスミッション側の部材に伝達するためのトルクコンバータのロックアップ装置であって、
前記フロントカバーと前記タービンとの間に配置され、前記フロントカバーに連結されたクラッチ入力部材と、前記タービン側にトルクを出力するクラッチ出力部材と、前記クラッチ入力部材と前記クラッチ出力部材との間でトルク伝達を行うための複数のクラッチプレートと、前記複数のクラッチプレートを互いに押圧するためのピストンと、を有するクラッチ部と、
前記クラッチ部からのトルクを前記タービンに伝達するとともに、捩り振動を吸収・減衰するダンパ機構と、
を備え、
前記ダンパ機構は、
前記クラッチ出力部材に連結された入力側部材と、
前記タービンに接続された出力側部材と、
前記入力側部材と前記出力側部材とを回転方向に弾性的に連結する複数の弾性部材と、
前記入力側部材及び前記出力側部材と相対回転可能であり、前記複数の弾性部材のうちの少なくとも2つを直列に作用させるための中間部材と、
前記クラッチ出力部材に固定され、前記入力側部材との間に前記中間部材の一部を軸方向に挟むように配置された規制部材と、
を有し、
前記中間部材は、前記クラッチ出力部材によって径方向の移動が規制され、前記入力側部材と前記規制部材とによって軸方向の移動が規制されている、
トルクコンバータのロックアップ装置。 - 前記中間部材は、環状に形成され、前記クラッチ出力部材の外周側に配置されており、
前記中間部材の内周面は前記クラッチ出力部材の外周面に当接可能である、
請求項1に記載のトルクコンバータのロックアップ装置。 - 前記入力側部材は、内周部が前記クラッチ出力部の外周部において前記タービン側の側面に固定されており、
前記規制部材は、環状に形成され、内周部が前記クラッチ出力部の外周部において前記フロントカバー側の側面に固定されており、
前記中間部材は、前記入力側部材と前記規制部材の外周部とに当接可能である、
請求項2に記載のトルクコンバータのロックアップ装置。 - 前記規制部材は、前記中間部材よりも薄いプレート部材により形成されている、請求項1から3のいずれかに記載のトルクコンバータのロックアップ装置。
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