JP6108918B2 - 画像表示装置の製造方法 - Google Patents
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Description
図9に示すように、この液晶表示装置101は、液晶表示パネル102上に、例えば、ガラスやプラスチックスからなる透明な保護部103を有している。
この場合、液晶表示パネル102表面および偏光板(図示せず)を保護するため、保護部103との間にスペーサ104を介在させることによって液晶表示パネル102と保護部103との間に空隙105が設けられている。
しかし、液晶表示パネル102と保護部103との間の空隙105の存在により、光の散乱がおき、それに起因してコントラストや輝度が低下し、また空隙105の存在はパネルの薄型化の妨げとなっている。
このような問題に鑑み、液晶表示パネルと保護部との間の空隙に樹脂を充填すること(図1参照)も提案されている(例えば特許文献1)。
以上の従来技術の問題点を、以下、図10を用いて、より詳しく説明する。重合前の重合性組成物を介在させた物品11に、貼り合せ機12を重ね合わせ、物品11を所定の厚みにする(工程b)。なお、12は、貼り合せ機を上方から見た図であり、貼り合せ機の貼り合せ部分の上面を意味する。13は透光性の部分である。貼り合せ機12を用いて所定の厚みにされた物品11は、重ね合わせが解除され、貼り合せ機12から取り出される(工程d)。貼り合せ機12から取り出された物品11は、露光機のランプ14を用いて、物品11の透光性の保護部または透光性のタッチセンサー部の全面に光が照射される(工程e)。この光の照射により、重合性組成物が重合し、重合物層が介在した画像表示装置1が得られる。(f)に示す画像表示装置1において、点模様が付された部分は重合性組成物が重合した部分を示す。この従来技術の問題点は、工程dで物品11を貼り合せ機12から取り出した後、工程eで光照射を行うまでの間、重合性組成物はまだ液状なので、物品11から重合性組成物が漏れ出したり、厚みが変化し厚み精度が損なわれたりするという点である。
さらに、本発明は、この画像表示装置の製造方法により製造された画像表示装置を提供することを目的とする。
、画像表示装置の画像表示部を有する基部と透光性の保護部との間、画像表示装置の画像表示部を有する基部と透光性のタッチセンサー部との間、および透光性のタッチセンサー部と透光性の保護部との間の中から選択された少なくとも1箇所に重合性組成物を介在させる工程、
重合性組成物の一部に、透光性の保護部および透光性のタッチセンサー部から選択された少なくとも1つの透光性の部越しに光を照射することにより、重合性組成物を部分的に重合させる工程、ならびに
透光性の保護部および透光性のタッチセンサー部から選択された少なくとも1つの透光性の部の全面に光を照射することにより、部分的に重合された箇所を含む重合性組成物を重合する工程
を含む画像表示装置の製造方法であって、重合性組成物が、
(成分1)アクリロイル基を有する化合物およびメタクリロイル基有する化合物からなる群より選択された少なくとも1種の化合物、および
(成分2)α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤
を含み、かつ重合性組成物の25℃の粘度が500〜5000mPa・sであることを特徴とする画像表示装置の製造方法に関する。
本発明(II)は、本発明(I)の画像表示装置の製造方法によって製造することが可能な画像表示装置に関する。
[1] 画像表示装置の画像表示部を有する基部と透光性の保護部との間、画像表示装置の画像表示部を有する基部と透光性のタッチセンサー部との間、および透光性のタッチセンサー部と透光性の保護部との間の中から選択された少なくとも1箇所に重合性組成物を介在させる工程、
重合性組成物の一部に、透光性の保護部および透光性のタッチセンサー部から選択された少なくとも1つの透光性の部越しに光を照射することにより、重合性組成物を部分的に重合させる工程、ならびに
透光性の保護部および透光性のタッチセンサー部から選択された少なくとも1つの透光性の部の全面に光を照射することにより、部分的に重合された箇所を含む重合性組成物を重合する工程
を含む画像表示装置の製造方法であって、重合性組成物が、
(成分1)アクリロイル基を有する化合物およびメタクリロイル基を有する化合物からなる群より選択された少なくとも1種の化合物、および
(成分2)α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤
を含み、かつ重合性組成物の25℃の粘度が500〜5000mPa・sであることを特徴とする画像表示装置の製造方法。
[2] 重合性組成物の一部に、透光性の保護部および透光性のタッチセンサー部から選択された少なくとも1つの透光性の部越しに光を照射することにより、重合性組成物を部分的に重合させる工程において、光の照射量が、365nmを検出する紫外線積算光量計を用いて測定された積算光量の値で、10〜1000mJ/cm2であることを特徴とする[1]に記載の画像表示装置の製造方法。
[3] 重合性組成物が、さらに、
(成分3)アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤
を含むことを特徴とする[1]または[2]に記載の画像表示装置の製造方法。
[4] 成分2と成分3の比率が質量比で50:50〜95:5であることを特徴とする[3]に記載の画像表示装置の製造方法。
[5] 成分1が、
数平均分子量が1000〜40000であるアクリロイル基含有高分子化合物および数平均分子量が1000〜40000であるメタクリロイル基含有高分子化合物からなる群より選択された少なくとも1種の高分子化合物、ならびに
分子量500以下のアクリロイル基含有化合物および分子量500以下のメタクリロイル基含有化合物からなる群より選択された少なくとも1種の化合物
を含むことを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の画像表示装置の製造方法。
[6] 成分1が、
ウレタンアクリレート、ウレタンメタクリレート、ポリイソプレン系アクリレート、ポリイソプレン系メタクリレート、ポリブタジエン系アクリレート、ポリブタジエン系メタクリレート、水添ポリイソプレン系アクリレート、水添ポリイソプレン系メタクリレート、水添ポリブタジエン系アクリレートおよび水添ポリブタジエン系メタクリレートからなる群より選択された少なくとも1種の高分子化合物、ならびに
分子量500以下のアクリロイル基含有化合物および分子量500以下のメタクリロイル基含有化合物からなる群より選択された少なくとも1種の化合物
を含むことを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の画像表示装置の製造方法。
[7] 分子量500以下のアクリロイル基含有化合物および分子量500以下のメタクリロイル基含有化合物からなる群より選択された少なくとも1種の化合物が、
炭素数8〜18の炭化水素基を有するアクリレート、炭素数8〜18の炭化水素基を有するメタクリレート、エーテル結合を有するアクリレートおよびエーテル結合を有するメタクリレートからなる群より選択された化合物、および
アクリルアミド系化合物、メタクリルアミド系化合物、アルコール性水酸基含有アクリレートおよびアルコール性水酸基含有メタクリレートからなる群より選択された化合物
を含むことを特徴とする[5]または[6]に記載の画像表示装置の製造方法。
[8] 重合性組成物が、さらに、
(成分4)アクリロイル基、メタクリロイル基、ラジカル重合を抑制する機能、ラジカル重合を禁止する機能および光重合開始機能のいずれも有しない炭素原子および水素原子で構成された化合物、ならびに、アクリロイル基、メタクリロイル基、ラジカル重合を抑制する機能、ラジカル重合を禁止する機能および光重合開始機能のいずれも有しない炭素原子、水素原子および酸素原子で構成された化合物からなる群より選択された少なくとも1種の化合物
を含むことを特徴とする[1]〜[7]のいずれかに記載の画像表示装置の製造方法。
[9] 成分4が、
25℃で液状である化合物および25℃で固体である化合物からなる群より選択された少なくとも1種の化合物
を含むことを特徴とする[8]に記載の画像表示装置の製造方法。
[10] 成分4が、25℃で液状である化合物を含み、
前記25℃で液状である化合物は、
ポリ(α−オレフィン)液状物、エチレン−プロピレン共重合体液状物、エチレン−α−オレフィン共重合体液状物、プロピレン−α−オレフィン共重合体液状物、液状ポリブテン、液状水添ポリブテン、液状ポリブタジエン、液状水添ポリブタジエン、液状ポリイソプレン、液状水添ポリイソプレン、液状ポリブタジエンポリオール、液状水添ポリブタジエンポリオール、液状ポリイソプレンポリオールおよび液状水添ポリイソプレンポリオールからなる群より選択された少なくとも1種の化合物
を含むことを特徴とする[9]に記載の画像表示装置の製造方法。
[11] 成分4は、25℃で液状である化合物を含み、
前記25℃で液状である化合物は、
ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールおよびポリカーボネートポリオールからなる群より選択された少なくとも1種の化合物
を含むことを特徴とする[9]に記載の画像表示装置の製造方法。
[12] 成分4が、25℃で液状である化合物を含み、
前記25℃で液状である化合物は、液状ポリ(α−オレフィン)液状物、エチレン−プロピレン共重合体液状物、エチレン−α−オレフィン共重合体液状物、プロピレン−α−オレフィン共重合体液状物、液状ポリブテン、液状水添ポリブテン、液状水添ポリブタジエン、液状水添ポリイソプレン、液状水添ポリブタジエンポリオールおよび液状水添ポリイソプレンポリオールからなる群より選択された少なくとも1種の化合物
を含むことを特徴とする[9]に記載の画像表示装置の製造方法。
[13] 成分4が、25℃で固体である化合物を含み、
前記25℃で固体である化合物は、水添石油樹脂、テルペン系水添樹脂および水添ロジンエステルからなる群より選択された少なくとも1種の化合物
を含むことを特徴とする[9]に記載の画像表示装置の製造方法。
[14] [1]〜[13]のいずれかに記載の画像表示装置の製造方法によって製造することが可能な画像表示装置。
まず、画像表示装置の画像表示部を有する基部と透光性の保護部との間、画像表示装置の画像表示部を有する基部と透光性のタッチセンサー部との間、および透光性のタッチセンサー部と透光性の保護部との間の中から選択された少なくとも1箇所に重合性組成物を介在させて、重合前の重合性組成物を介在させた物品11を作製する。重合前の重合性組成物を介在させた物品11に、透光性の部分13を有する貼り合せ機12を重ね合わせ、物品11を所定の厚みにする(工程b)。なお、12は、貼り合せ機を上方から見た図であり、貼り合せ機の貼り合せ部分の上面を意味する。次いで、貼り合せ機12越しに、透光性の保護部および/または透光性のタッチセンサー部の一部に、仮露光用ランプ15を用いて光を照射し、重合性組成物を部分的に重合(仮重合)させる(工程c)。貼り合せ機12を用いて所定の厚みにされ、かつ部分的に重合された箇所を含む重合性組成物が介在する物品11は、重ね合わせが解除され、貼り合せ機12から取り出される(工程d)。工程dに示された物品11において、点模様が付された部分は重合性組成物が重合した部分を示す。貼り合せ機12から取り出された物品11は、その後、コンベアタイプ等の大型露光機内のランプ14を用いて、物品11の透光性の保護部および/または透光性のタッチセンサー部の全面に光が照射される(工程e)。この光の照射により、重合性組成物の全面が重合し、重合物層が介在した画像表示装置1が得られる。
まず、本発明(I)について説明する。
本発明(I)は、画像表示装置の画像表示部を有する基部と透光性の保護部との間、画像表示装置の画像表示部を有する基部と透光性のタッチセンサー部との間、および透光性のタッチセンサー部と透光性の保護部との間の中から選択された少なくとも1箇所に重合性組成物を介在させる工程、
重合性組成物の一部に、透光性の保護部および透光性のタッチセンサー部から選択された少なくとも1つの透光性の部越しに光を照射することにより、重合性組成物を部分的に重合させる工程、ならびに
透光性の保護部および透光性のタッチセンサー部から選択される少なくとも1つの透光性の部の全面に光を照射することにより、部分的に重合された箇所を含む重合性組成物を重合する工程
を含む画像表示装置の製造方法であって、重合性組成物が、
(成分1)アクリロイル基を有する化合物およびメタクリロイル基有する化合物からなる群より選択された少なくとも1種の化合物、および
(成分2)α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤
を含み、かつ重合性組成物の25℃の粘度が500〜5000mPa・sであることを特徴とする画像表示装置の製造方法である。
なお、本明細書に記載の「画像表示装置の画像表示部を有する基部と透光性の保護部との間」とは、例えば、図1、図4、図5の5b部や、図6〜図8の5a部を意味する。また、本明細書に記載の「画像表示装置の画像表示部を有する基部と透光性のタッチセンサー部との間」とは、例えば、図2や図3の5b部を意味し、本明細書に記載の「透光性のタッチセンサー部と透光性の保護部との間」とは、例えば、図2や図3の5a部を意味する。
画像表示装置の画像表示部を有する基部と透光性の保護部との間に重合性組成物を介在させる場合には、画像表示装置の画像表示部を有する基部上に、重合性組成物を塗布し、その後、画像表示装置の画像表示部を有する基部の重合性組成物塗布面と透光性の保護部の貼り合せ面とを重合性組成物を介して接触させても、透光性の保護部の貼り合せ面上に、重合性組成物を塗布し、その後、透光性の保護部の重合性組成物塗布面と画像表示装置の画像表示部を有する基部の貼り合せ面とを重合性組成物を介して接触させてもいっこうにかまわず、特に制限はない。
また、重合性組成物を介して、画像表示装置の画像表示部を有する基部の重合性組成物塗布面と透光性の保護部の貼り合せ面とを、または透光性の保護部の重合性組成物塗布面と画像表示装置の画像表示部を有する基部の貼り合せ面とを接触させる際に、重合性組成物を塗布した部を上面にして接触させても、重合性組成物を塗布した部を下面にして接触させてもいっこうにかまわず、特に制限はない。
さらに、接触させた後、画像表示装置の画像表示部を有する基部と透光性の保護部の間にある重合性組成物を押し広げて、重合性組成物の厚みを所望の厚みに調整することが必要であるが、上面に配した部の自重のみで押し広げても、外部より圧力をかけて押し広げてもいっこうにかまわず、特に制限はない。
画像表示装置の画像表示部を有する基部と透光性のタッチセンサー部との間、あるいは透光性のタッチセンサー部と透光性の保護部との間に重合性組成物を介在させる場合においても、画像表示装置の画像表示部を有する基部と透光性の保護部との間に重合性組成物を介在させる場合と同様であり、特に制限はない。
また、これらの貼り合せには、貼り合せ機が使用されるのが一般的である。しかし、本発明において、貼り合せ機を使用することは必須ではなく、貼り合せ機を用いずに本工程を行ってもいっこうにかまわない。
この工程で、使用されるランプについては、後述の成分2および重合性組成物が成分3を含む場合には、成分2および成分3が感光可能な光を発することのできるランプであれば特に制限はないが、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧UVランプ、Deep UVランプ、キセノンランプ等を使用することができる。
なお、本明細書に記載の「365nmを検出する紫外線積算光量計を用いて測定された積算光量の値」とは、ウシオ電機株式会社製 紫外線積算光量計 UIT−250を用いて測定された積算光量の値である。
なお、本明細書に記載の「365nmを検出する紫外線積算光量計を用いて測定された照度の値」とは、ウシオ電機株式会社製 紫外線積算光量計 UIT−250を用いて測定された照度の値である。
この工程で、使用されるランプについては、後述の成分2および重合性組成物が成分3を含む場合には、成分2および成分3が感光可能な光を発することのできるランプであれば特に制限はないが、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧UVランプ、Deep UVランプ、キセノンランプ等を使用することができる。また、ランプの照射面積が透光性の保護部や透光性のタッチセンサー部の片面全体よりも大きいか、あるいはコンベア方式の露光機等の、透光性の保護部や透光性のタッチセンサー部の片面全体を短時間で光照射可能な装置を用いることが好ましい。
本発明(I)の画像表示装置の製造方法に用いられる重合性組成物の25℃の粘度が500〜5000mPa・sであり、好ましくは650〜4700mPa・sであり、より好ましくは800〜4500mPa・sである。25℃での重合性組成物の粘度が500mPa・s未満の場合には、保護部、タッチセンサー部あるいは画像表示部を有する基部の上面に、重合性組成物に塗布し、その塗布した面を反転させ、下面にして、貼り合せに使用するもう一方の部と貼り合せる手法をとる場合には、反転させた際に、液が塗布面から流れ落ちてしまうことがある。また、保護部、タッチセンサー部あるいは画像表示部を有する基部に、重合性組成物に塗布し、貼り合せに使用するもう1方の部を上から押し当てる場合には、塗布した重合性組成物が該重合性組成物の自重で流れてしまい、貼り合せに使用するもう1方の部を上から押し当てる際に、空気を巻き込み、貼り合せたものの中に気泡が残存したままになってしまう。25℃での重合性組成物の粘度が5000mPa・sより高い場合には、2つの貼り合せに使用する部を、重合性組成物を介して重ね合せた後の重合性性組成物の流動性が極端に小さくなり、特に、貼り合せ面積が大きい場合には、貼り合せ面の全面に重合性組成物を行き渡らせるのに長い時間が必要になってしまい、好ましくない。
なお、本明細書に記載の粘度は、コーン/プレート型粘度計(Brookfield社製、型式:DV−II+Pro、スピンドルの型番:CPE−42)を用いて、回転数5rpmの条件で測定された粘度の値である。
成分1は、アクリロイル基を有する化合物およびメタクリロイル基を有する化合物からなる群より選択された少なくとも1種の化合物である。
成分1は、アクリロイル基とメタクリロイル基のいずれか、あるいは、両方を分子内に有する化合物である。
ただし、前述のように成分1を含む重合性組成物の25℃での粘度は、500〜5000mPa・sでなければならない。従って、これらの条件を容易に満たすには、成分1は数平均分子量が1000〜40000であるアクリロイル基含有高分子化合物および数平均分子量が1000〜40000であるメタクリロイル基含有高分子化合物からなる群より選択された少なくとも1種の高分子化合物、ならびに分子量500以下のアクリロイル基含有化合物および分子量500以下のメタクリロイル基含有化合物からなる群より選択された少なくとも1種の化合物を併用して用いることが好ましい。
数平均分子量が1000〜40000であるアクリロイル基含有高分子化合物および数平均分子量が1000〜40000であるメタクリロイル基含有高分子化合物からなる群より選択された少なくとも1種の高分子化合物は、25℃での粘度は500mPa・sよりもずっと大きいことが多い。これらの高分子化合物と分子量500以下のアクリロイル基含有化合物および分子量500以下のメタクリロイル基含有化合物からなる群より選択された少なくとも1種の化合物を併用することにより、容易に、本発明(I)の画像表示装置の製造方法に用いられる重合性組成物の25℃での粘度を500〜5000mPa・sに調整することができる。
ウレタンアクリレートとしては、ポリエステルポリオール系ウレタンアクリレート、ポリイソプレン系ウレタンアクリレート、ポリブタジエン系ウレタンアクリレートおよび水添ポリイソプレン系ウレタンアクリレートが好ましい。
ウレタンメタクリレートとしては、ポリエステルポリオール系ウレタンメタクリレート、ポリイソプレン系ウレタンメタクリレート、ポリブタジエン系ウレタンメタクリレートおよび水添ポリイソプレン系ウレタンメタクリレートが好ましく使用される。
ポリイソプレン系アクリレートとしては、イソプレン−無水マレイン酸共重合体のヒドロキシル基含有アクリレート付加物、ポリイソプレンポリオールとアクリル酸のエステル化物、ポリイソプレンポリオールとアクリル酸エステルとのエステル交換反応物等が好ましく使用される。
ポリイソプレン系メタクリレートとしては、イソプレン−無水マレイン酸共重合体のヒドロキシル基含有メタクリレート付加物、ポリイソプレンポリオールとメタクリル酸のエステル化物、ポリイソプレンポリオールとメタクリル酸エステルとのエステル交換反応物等が好ましく使用される。市販品では、ポリイソプレン構造単位を有するメタクリロイル基含有化合物であるクラプレンUC−102、UC−203(株式会社クラレ製)等を挙げることができる。
ポリブタジエン系アクリレートとしては、ブタジエン−無水マレイン酸共重合体のヒドロキシル基含有アクリレート付加物、ポリブタジエンポリオールとアクリル酸のエステル化物、ポリブタジエンポリオールとアクリル酸エステルとのエステル交換反応物等が好ましく使用される。市販品では、ポリブタジエン構造単位を有するアクリレートであるNISSO−PB TEA−1000(日本曹達株式会社製)等を挙げることができる。
ポリブタジエン系メタクリレートとしては、ブタジエン−無水マレイン酸共重合体のヒドロキシル基含有メタクリレート付加物、ポリブタジエンポリオールとメタクリル酸のエステル化物、ポリブタジエンポリオールとメタクリル酸エステルとのエステル交換反応物等が好ましく使用される。市販品では、ポリブタジエン構造単位を有するメタクリレートであるNISSO−PB TE−2000(日本曹達株式会社製)等を挙げることができる。
水添ポリイソプレンポリオールとアクリル酸のエステル化物、水添ポリイソプレンポリオールとアクリル酸エステルとのエステル交換反応物、水添ポリイソプレンポリオールとイソシアナト基含有アクリレートの付加物、水添ポリイソプレンポリオール、ポリイソシアネートおよびアルコール性水酸基含有アクリレートの付加物等が好ましく使用される。
水添ポリイソプレンポリオールとメタクリル酸のエステル化物、水添ポリイソプレンポリオールとメタクリル酸エステルとのエステル交換反応物、水添ポリイソプレンポリオールとイソシアナト基含有メタクリレートの付加物、水添ポリイソプレンポリオール、ポリイソシアネートおよびアルコール性水酸基含有メタクリレートの付加物等が好ましく使用される。
水添ポリブタジエンポリオールとアクリル酸のエステル化物、水添ポリブタジエンポリオールとアクリル酸エステルとのエステル交換反応物、水添ポリブタジエンポリオールとイソシアナト基含有アクリレートの付加物、水添ポリブタジエンポリオール、ポリイソシアネートおよびアルコール性水酸基含有アクリレートの付加物等が好ましく使用される。市販品では、ポリブタジエン構造単位を有するアクリレートであるNISSO−PB TEAI−1000(日本曹達株式会社製)等を挙げることができる。
水添ポリブタジエンポリオールとメタクリル酸のエステル化物、水添ポリブタジエンポリオールとメタクリル酸エステルとのエステル交換反応物、水添ポリブタジエンポリオールとイソシアナト基含有メタクリレートの付加物、水添ポリブタジエンポリオール、ポリイソシアネートおよびアルコール性水酸基含有メタクリレートの付加物等が好ましく使用される。
分子量500以下のアクリロイル基含有化合物としては、例えば、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンタニルエチルアクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキシルアクリレート、イソボルニルメタクリレート等の環状脂肪族基を有するアクリレート、ヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、イソノニルアクリレート、2−プロピルヘプチルアクリレート、4−メチル−2−プロピルヘキシルアクリレート、イソオクタデシルアクリレート、2−ヘプチルウンデシルアクリレート等の鎖状脂肪族基を有するアクリレート、メトキシエチルアクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、3−メチル−3−オキセタニルメチルアクリレート、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−2−イルメチルアクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルアクリレート等の分子中にエーテル結合を有するアクリレート、α−アクリロキシ−γ−ブチロラクトン等の環状エステルを有するアクリロイル基含有化合物、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−(o−フェニルフェノキシ)プロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−(o−フェニルフェノキシ)プロピルメタクリレート等のアルコール性水酸基含有アクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−アクリロイルモリホリン、N−イソプロピルアクリルアミド、N−tert−ブチルアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド等のアクリルアミド系化合物等を挙げることができる。
アクリロイル基含有化合物の分子量の下限は限定するものではないが、アクリロイル基含有化合物の分子量は好ましくは86以上である。
分子量500以下のメタクリロイル基含有化合物としては、例えば、イソボルニルメタクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、ジシクロペンタニルエチルメタクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキシルメタクリレート等の環状脂肪族基を有するメタクリレート、ラウリルメタクリレート、イソノニルメタクリレート、2−プロピルヘプチルメタクリレート、4−メチル−2−プロピルヘキシルメタクリレート、イソオクタデシルメタクリレート、2−ヘプチルウンデシルメタクリレート等の鎖状脂肪族基を有するメタクリレート、メトキシエチルメタクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、3−メチル−3−オキセタニルメチルメタクリレート、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−2−イルメチルメタクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルメタクリレート等の分子中にエーテル結合を有するメタクリレート、α−メタクリロキシ−γ−ブチロラクトン等の環状エステルを有するメタクリロイル基含有化合物、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−(o−フェニルフェノキシ)プロピルメタクリレート等のアルコール性水酸基含有メタクリレート、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N−メタクリロイルモリホリン、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−tert−ブチルメタクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−エトキシメチルメタクリルアミド、N−n−ブトキシメチルメタクリルアミド、N−イソブトキシメチルメタクリルアミド等のメタクリルアミド系化合物等を挙げることができる。
メタクリロイル基含有化合物の分子量の下限は限定するものではないが、メタクリロイル基含有化合物の分子量は好ましくは100以上である。
(a)シクロヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンタニルエチルアクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキシルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、イソノニルアクリレート、2−プロピルヘプチルアクリレート、4−メチル−2−プロピルヘキシルアクリレート、イソオクタデシルアクリレート、2−ヘプチルウンデシルアクリレート等の炭素数8〜炭素数18の炭化水素基を有するアクリレート、イソボルニルメタクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、ジシクロペンタニルエチルメタクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、イソノニルメタクリレート、2−プロピルヘプチルメタクリレート、4−メチル−2−プロピルヘキシルメタクリレート、イソオクタデシルメタクリレート、2−ヘプチルウンデシルメタクリレート等の炭素数8〜炭素数18の炭化水素基を有するメタクリレート、メトキシエチルアクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、3−メチル−3−オキセタニルメチルアクリレート、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−2−イルメチルアクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルアクリレート等のエーテル結合を有するアクリレートおよびメトキシエチルメタクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、3−メチル−3−オキセタニルメチルメタクリレート、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−2−イルメチルメタクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルメタクリレート等のエーテル結合を有するメタクリレートからなる群より選択された化合物と、
(b)N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−アクリロイルモリホリン、N−イソプロピルアクリルアミド、N−tert−ブチルアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド等のアクリルアミド系化合物、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N−メタクリロイルモリホリン、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−tert−ブチルメタクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−エトキシメチルメタクリルアミド、N−n−ブトキシメチルメタクリルアミド、N−イソブトキシメチルメタクリルアミド等のメタクリルアミド系化合物、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−(o−フェニルフェノキシ)プロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−(o−フェニルフェノキシ)プロピルメタクリレート等のアルコール性水酸基含有アクリレート、および2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−(o−フェニルフェノキシ)プロピルメタクリレート等のアルコール性水酸基含有メタクリレートからなる群より選択された化合物
を併用することが好ましい。
上記の化合物を組み合わせで用いることにより、後述の本発明(II)の画像表示装置中の重合物の高温条件下での着色を抑制できかつ後述の本発明(II)の画像表示装置中の重合物の高温多湿下での白化現象を抑制できる。
成分2は、α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤である。
α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン等を挙げることができる。これらの化合物を単独でもちいても、2種類以上を併用してもいっこうもかまわない。
成分3は、アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤である。
アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,6−ジクロロベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルメトキシフェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルホスフィンオキシド、2,3,5,6−テトラメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキシド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−プロピルフェニルホスフィンオキシド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1−ナフチルホスフィンオキシド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキシド、ビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、(2,5,6−トリメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド等を挙げることができる。
成分4は、アクリロイル基、メタクリロイル基、ラジカル重合を抑制する機能、ラジカル重合を禁止する機能、および光重合開始機能のいずれも有しない炭素原子および水素原子で構成された化合物、ならびに、アクリロイル基、メタクリロイル基、ラジカル重合を抑制する機能、ラジカル重合を禁止する機能、および光重合開始機能のいずれも有しない炭素原子、水素原子、および酸素原子で構成された化合物からなる群より選択された少なくとも1種の化合物である。
重合時の体積収縮率を低く抑える目的で成分4を使用する。また、重合時の体積収縮率を抑制する他、ガラスやアクリル樹脂等の被着体への重合物の密着性を増加させる目的で使用される場合もある。
例えば、水添ダイマー酸を還元して水添ダイマージオールを製造した場合には、水添ダイマージオールの主成分の構造は、以下の式(1)および式(2)で表される構造である。
水添ダイマージオールの市販品としては、例えば、PRIPOL(登録商標)2033等(クローダ社製)やSovermol(登録商標)908(BASF社製)を挙げることができる。
ポリエーテルポリオールとして好ましいものは、ポリテトラメチレングリコールである。
ポリエステルポリオールの原料として使用されるポリカルボン酸のエステルとしては、前記のポリカルボン酸の低級アルキルエステルが一般的に使用される。
成分4として用いられる、25℃で固体である化合物としては、分子内に炭素−炭素不飽和結合を有さない化合物であることが好ましい。
このような化合物としては、25℃で固体のエポキシ樹脂、25℃で固体のポリエステル樹脂、25℃で固体のポリオール樹脂や、25℃で固体の水添石油樹脂、テルペン系水添樹脂、水添ロジンエステル等を挙げることができる。
高誘電率の重合物を目的とした重合性組成物に用いられる場合、これらの中で、特に好ましいものとしては、水添ロジンエステルである。
低誘電率の重合物を目的とした重合性組成物に用いられる場合、これらの中で、特に好ましいものとしては、水添石油樹脂、テルペン系水添樹脂である。
なお、本明細書においては、多価アルコールの一部のアルコール性水酸基が水添ロジンでエステル化された化合物も、多価アルコールのすべてのアルコール性水酸基が水添ロジンでエステル化された化合物もともに、水添ロジンエステルに含まれると定義する。
成分4において、25℃で液状である化合物と、25℃で固体である化合物を併用する場合の好ましい併用割合は、質量比で、90:10〜10:90であり、さらに好ましくは、80:20〜20:80である。
これらは単独でも、あるいは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
これらの中でも、ヒドロキノン、p−メトキシフェノール、p−ベンゾキノン、ナフトキノン、フェナンスラキノン、2,5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジカプロキシ−p−ベンゾキノン、2,5−アシロキシ−p−ベンゾキノン、p−t−ブチルカテコール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、p−tert−ブチルカテコール、モノ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、ジ−t−ブチル・パラクレゾールヒドロキノンモノメチルエーテルおよびフェノチアジンが好適に用いられる。
通常、重合禁止剤は、本発明(I)の画像表示装置の製造方法に用いられる重合性組成物の総量に対し、0.01〜5質量%の添加量になるよう調整することができる。ただし、重合禁止剤の量は、成分1に予め含まれている重合禁止剤を加味した値である。即ち、一般には、成分1に予め重合禁止剤が含まれているが、この重合禁止剤と新たに添加する重合禁止剤の総量を併せた量が、本発明(I)の画像表示装置の製造方法に用いられる重合性組成物の総量に対し、0.01〜5質量%の添加量になることを意味する。
通常、酸化防止剤は、本発明(I)の画像表示装置の製造方法に用いられる重合性組成物の総量に対し、0.01〜5質量%の添加量になるよう調整することができる。ただし、重合禁止剤の量は、成分4等の他の成分に予め含まれている酸化防止剤を加味した値である。即ち、一般には、成分4等に予め酸化防止剤が含まれている場合があるが、この酸化防止剤と新たに添加する酸化防止剤の総量を併せた量が、本発明(I)の画像表示装置の製造方法に用いられる重合性組成物の総量に対し、0.01〜5質量%の添加量になることを意味する。
本発明(II)は、本発明(I)の画像表示装置の製造方法によって製造することが可能な画像表示装置である。
本発明(II)の画像表示装置は、表示装置の本体が光学ガラスから形成されている場合、一般的にその屈折率(nD)は、1.49〜1.52となる。なお、屈折率(nD)が、1.55程度の強化ガラスも存在する。
例えば、図1の場合、保護部3は、表示部2と同程度の大きさの板状、シート状またはフィルム状の透光性部材から形成されている。この透光性部材としては、例えば、光学ガラスやプラスチック(ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂等)を好適に用いることができる。保護部3の表面もしくは裏面には、反射防止膜、遮光膜、視野角制御膜等の光学層を形成してもよい。
保護部3がアクリル樹脂から形成されている場合には、一般的にその屈折率(nD)は1.49〜1.51となる。
保護部3は、表示部2の周縁部に設けられたスペーサ4を介して表示部2上に設けられている。このスペーサ4の厚さは0.05〜1.5mm程度であり、これにより画像表示部2と保護部3との表面間距離が1mm程度に保持される。
また、保護部3の周縁部には、輝度およびコントラストを向上させるため、図示しない枠状の遮光部が設けられている。
また、例えば、図2や図3の場合、表示部2と保護部3との間には、重合物層5a、5bが介在している。本発明(I)の画像表示装置の製造方法によって製造された画像表示装置の場合には、この重合物層5aや重合物層5bには、本発明(I)の画像表示装置の製造方法に用いられる重合性組成物を重合して得られる重合物が介在するため、可視光領域の透過率が90%以上になる。ここで、重合物層5aや重合物層5bの厚みは10〜500μmとなるようにすることが好ましい。より好ましくは10〜350μmであり、さらに好ましくは10〜300μmである。また、重合物層5aや重合物層5bには、前記重合物が介在するため、25℃における屈折率(nD)は、1.45〜1.55、好ましくは、1.48〜1.52になるので、表示部2や保護部3の屈折率とほぼ同等になるので好ましい。これにより、画像表示部2からの映像光の輝度やコントラストを高め、視認性を向上させることができる。
加えて、表示部2と保護部3との間に空隙を設けていた従来例に比して薄型に形成することができる。
また、図5の重合物層5bの場合には、例えば、表示部2上の偏光板6a上に、重合性組成物を塗布し、その上にタッチセンサー一体型保護部3を重ね、前述と同様に光重合を行うことで得られる。
さらに、図8の重合物層5aの場合には、例えば、重合性組成物を塗布し、その上に保護部3を重ね、前述と同様に光重合を行うことで得られる。
粘度は以下の方法により測定した。
試料1mLを使用して、コーン/プレート型粘度計(Brookfield社製、型式:DV−II+Pro、スピンドルの型番:CPE−42)を用いて、温度25.0℃、回転数5rpmの条件で粘度がほぼ一定になったときの値を測定した。
JIS K 0070に準拠して測定した。
数平均分子量は下記条件でGPCにより測定したポリスチレン換算の値である。
装置名:日本分光株式会社製HPLCユニット HSS−2000
カラム:ShodexカラムLF−804
移動相:テトラヒドロフラン
流速:1.0mL/min
検出器:日本分光株式会社製 RI−2031Plus
温度:40.0℃
試料量:サンプルループ 100μL
試料濃度:0.5質量%前後に調製
紫外線積算光量計「UIT−250」(ウシオ電機株式会社製)を使用して測定された積算光量の値である。
紫外線積算光量計「UIT−250」(ウシオ電機株式会社製)を使用して測定された照度の値である。
攪拌装置および蒸留装置を備えた500mLの反応容器中にPripol(登録商標)2033(クローダ製水添ダイマージオール、水酸基価202mgKOH/g)322.2g、セバシン酸ジメチル(東京化成工業株式会社製)87.5g、ジオクチル錫オキシド(商品名:DOTO、北興化学工業株式会社製)0.18gを仕込み、約170℃、常圧下から始めてメタノールを流出させながら減圧しつつエステル交換反応を行った。メタノールの総留出量は24.4gであった。水酸基価58.1mgKOH/gであるポリエステルポリオール(以下、ポリエステルポリオールAと記す。)を得た。
攪拌装置、温度計、滴下ロートおよびコンデンサーを備えた100mLの反応容器に、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートと2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートの混合物(商品名:VESTANAT(登録商標)TMDI、エボニックデグサ製)21.89g、ジオクチル錫ジラウレート12mgおよびp−メトキシフェノール24mgを反応容器に投入し、4−ヒドロキシブチルアクリレート15.16gを、滴下ロートを用いて滴下投入した。滴下中、反応容器内の温度は70℃以下になるようにした。滴下終了後、2時間、反応器内の温度を65〜70℃に維持したまま、撹拌を継続して反応生成物(以下、反応生成物αと記す。)を得た。
攪拌装置、温度計およびコンデンサーを備えた300mLの反応容器に、前述のポリエステルポリオールA 178.9g、Pripol(登録商標)2033(クローダ製水添ダイマージオール、水酸基価202mgKOH/g)1.1gおよびジオクチル錫ジラウレート12mgを投入し、撹拌を開始した。その後、60℃に温度を維持した反応生成物α 33.7gを数回に分けて反応容器内に投入した。その間、反応器内の温度は、70℃より高くならないようにした。その後、反応器内の温度を65〜70℃に維持して撹拌を継続した。IRでイソシアナト基のC=O伸縮振動の吸収がなくなったことを確認して反応を終了し、数平均分子量2300であるウレタンアクリレート(以下、「ウレタンアクリレート1」と記す。)を得た。
撹拌機および蒸留装置のついた1リットル四口フラスコに、水添ポリブタジエンポリオール(日本曹達株式会社製、商品名:NISSO−PB GI−3000、水酸基価31.9mgKOH/g)540.0g、アクリル酸n−ブチル162.0g、ジオクチル錫ジラウレート0.81gおよびペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASF社製、商品名:IRGANOX1010)3.51gを投入し、空気気流下で、130℃に加熱して生成してくるn−ブタノールおよびアクリル酸n−ブチルの混合液を還流しながら、10時間程度かけて徐々に反応系外に留去した。n−ブタノールおよびアクリル酸n−ブチルが出なくなった後、真空ポンプを用いて、反応系内を10kPaまで減圧にし、再度n−ブタノールとアクリル酸n−ブチルを系外に留去した。1.5時間程度50Pa保持した後、反応器を冷却して、数平均分子量3625である水添ポリブタジエンアクリレート(以下、「水添ポリブタジエンアクリレート1」と記す。)を得た。
撹拌機および蒸留装置のついた1リットル四口フラスコに、水添ポリイソプレンポリオール(出光興産株式会社製、商品名:エポール、水酸基価49.9)540.0g、アクリル酸n−ブチル162.0g、ジオクチル錫ジラウレート0.81gおよびペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASF社製、商品名:IRGANOX(登録商標)1010)3.51gを投入し、空気気流下で、130℃に加熱して生成してくるn−ブタノールおよびアクリル酸n−ブチルの混合液を還流しながら、10時間程度かけて徐々に反応系外に留去した。n−ブタノールおよびアクリル酸n−ブチルが出なくなった後、真空ポンプを用いて、反応系内を10kPaまで減圧にし、再度n−ブタノールとアクリル酸n−ブチルを系外に留去した。1.5時間程度50Pa保持した後、反応器を冷却して、数平均分子量2357である水添ポリイソプレンアクリレート(以下、「水添ポリイソプレンアクリレート1」と記す。)を得た。
コンデンサー、滴下ロート、温度計および撹拌機付きの300mLセパラブルフラスコに、ポリブタジエンポリオール(水酸基価47.1mgKOH/g、商品名:NISSO−PB G−2000、日本曹達株式会社製)180gおよびジオクチル錫ジラウレート20mgを入れ、オイルバスを用いて、内温を50℃に昇温した。その後、2−イソシアナトエチルメタクリレート(商品名:カレンズMOI、昭和電工株式会社製)22.86gを滴下ロートから15分かけて滴下した。滴下している間、内温が70℃を超えないようにした。滴下終了後、70±2℃の内温を管理して、撹拌を継続した。赤外吸収スペクトルでイソシアネート基のC=O伸縮振動の吸収が見られなくなったので、撹拌を止め反応を終了し、数平均分子量2560であるポリブタジエンウレタンメタクリレート(以下、「ウレタンメタクリレート1」)を得た。
攪拌装置および蒸留装置を備えた5Lの反応容器中にPripol(登録商標)2033(クローダ製水添ダイマージオール、水酸基価202mgKOH/g)3200g、Pripol(登録商標)1009(クローダ製水添ダイマー酸、酸価194mgKOH/g)1018g、常圧下に窒素を通じつつ200℃に加熱して、反応により生成する水を留去しながら縮合反応させた。生成物の酸価が20以下になった時点でテトライソプロピルチタネート0.08gを添加して、真空ポンプにより徐々に真空度を上げて反応を行って、数平均分子量1055のポリエステルポリオール(以下、ポリエステルポリオールBと記す。)を得た。
コンデンサー、滴下ロート、温度計及および撹拌機付きの300mLセパラブルフラスコに、ポリエステルポリオールB 180g及およびジオクチル錫ジラウレート20mgを入れ、オイルバスを用いて、内温を50℃に昇温した。その後、2−イソシアナトエチルアクリレート(商品名;:カレンズAOI、 昭和電工株式会社製)24gを滴下ロートから15分かけて滴下した。滴下している間、内温が70℃を超えないようにした。滴下終了後、70±2℃の内温を管理して、撹拌を継続した。赤外吸収スペクトルでイソシアネート基のC=O伸縮振動の吸収が見られなくなったので、撹拌を止め反応を終了し、数平均分子量1196であるポリウレタンアクリレート(以下、「ウレタンアクリレート2」)を得た。
ラウリルアクリレート(商品名:ブレンマーLA、日油株式会社製)14.5質量部、テルペン系水添樹脂(商品名:CLEARON(登録商標)K100、ヤスハラケミカル株式会社製)24.0質量部、コンデンサー、温度計および攪拌機付き200mL四口セパラブル丸底フラスコの中に入れ、撹拌しながら、オイルバスを用いて、200mL四口セパラブル丸底フラスコ内の温度を90℃に昇温した。テルペン系水添樹脂がラウリルアクリレートに完全に溶解したのを確認して、温度を50℃以下まで冷却した。
その後、前記水添ポリイソプレンアクリレート1 20.0質量部、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(株式会社日本触媒製)3.5質量部、水添ポリブタジエンポリオール(商品名:NISSO−PB GI−1000、日本曹達株式会社製)20質量部、水添ダイマージオール(商品名:Pripol2033、クローダ社製)17.0質量部、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX(登録商標)1010、BASF社製)1.0質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:Irgacure(登録商標)184、BASF社製)0.8質量部および2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(商品名:SpeedCure TPO、Lambson製)0.4質量部を、前記200mL四口丸底フラスコの中に入れ、撹拌しながら、オイルバスを用いて、73℃に昇温し、溶液が均一になるまで、撹拌を継続し、25℃での粘度が3500mPa・sの微黄色均一溶液を得た。
実施配合例1と同様の方法によって、表1および表2に示す配合組成に従って配合した。実施配合例2〜実施配合例14で調製した配合物を、それぞれ重合性組成物A2〜重合性組成物A14とし、比較配合例1〜比較配合例5で調製した配合物を、それぞれ、重合性組成物B1〜重合性組成物B5とした。
なお、表1および表2の数字は、特にことわりのない限り、「質量部」を意味する。
※2 Ebecryl(登録商標)230 (ウレタンアクリレート、ダイセルサイテック株式会社、数平均分子量5000)
※3 ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート (商品名:FA−512M、日立化成工業株式会社製、分子量262.35)
※4 ラウリルアクリレート (商品名:ブレンマーLA、日油株式会社製、分子量240.38)
※5 2−ヒドロキシプロピルメタクリレート (株式会社日本触媒製、分子量144.17)
※6 2−ヒドロキシブチルメタクリレート (商品名:ライトエステルHOB(N)、共栄社化学株式会社製、分子量158.20)
※7 4−ヒドロキシブチルアクリレート (商品名:4HBA、大阪有機化学工業株式会社製、分子量144.17)
※8 N−アクリロイルモルホリン (商品名:ACMO、株式会社興人製、分子量141.17)
※9 トリシクロ[5,2,1,02,6]デカンジメタノールジアクリレート (商品名:DCP−A、共栄社化学株式会社製、分子量304.39)
※10 テルペン系水添樹脂 CLEARON(登録商標)P85 (ヤスハラケミカル株式会社製)
※11 テルペン系水添樹脂 CLEARON(登録商標)K100 (ヤスハラケミカル株式会社製)
※12 水添ポリブタジエンポリオール NISSO−PB GI−1000 (日本曹達株式会社製)
※13 水添ポリブタジエンポリオール NISSO−PB GI−2000 (日本曹達株式会社製)
※14 ポリ(α−オレフィン)液状物 Spectrasyn40 (エクソンモービル株式会社製)
※15 水添ダイマージオール (商品名:Pripol2033、クローダ社製)
※16 液状ポリブタジエン POLYVEST 110 (エボニックデグサ製)
※17 IRGANOX(登録商標)1010 (化合物名:ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、BASF製)
※18 光重合開始剤 SpeedCure TPO (化合物名:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、Lambson製)
※19 光重合開始剤 IRGACURE 184 (化合物名:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、BASF製)
2枚のシリコーンでコートされたPETフィルムを用いて、その間に、重合性組成物A1〜重合性組成物A14、重合性組成物B1〜重合性組成物B5を、膜厚が1.2mmになるように挟み込み、メタルハライドランプを用いたコンベア式紫外線照射装置(株式会社ジーエス・ユアサライティング製、商品名:GSN2−40)を用い、シリコーンでコートされたPETフィルム越しに、照射強度190mW/cm2(365nmの値)、照射量5000mJ/cm2(365nmの値)の条件で紫外線を照射して重合させ、シリコーンでコートされたPETフィルムに挟まれた膜厚が約1.2mmの評価試験用の重合物膜を得た。
なお、重合性組成物A1〜重合性組成物A14、重合性組成物B1〜重合性組成物B5から得られた重合物膜を、それぞれ重合物膜A1〜重合物膜A14、重合物膜B1〜重合物膜B5とする。
前記の膜厚が約1.2mmの重合物膜A1〜重合物膜A14、重合物膜B1〜重合物膜B5を使用して、JIS K 7105に準拠して25℃での屈折率を測定した。その結果を表3に記す。
重合性組成物A1〜重合性組成物A14、重合性組成物B1〜重合性組成物B5と、前記<屈折率測定用の重合物膜の作製方法>の項で記載したのと同様の方法で、膜厚のみを2mmに代えた、膜厚約2mmの重合物膜A1〜重合物膜A14、重合物膜B1〜重合物膜B5の密度を、自動比重計(型式:DMA−220H、新光電子株式会社製)を用いて、23℃の温度条件で測定し、下記の式から重合時の体積収縮率を求めた。
重合時の体積収縮率(%)=(重合物膜の密度−重合性組成物の密度)/(重合物の密度)×100
その結果を表3に記す。
前記方法で製造した膜厚約1.2mmの重合物膜A1〜重合性組成物A14、重合物膜B1〜重合物膜B5を引張り試験機(島津製作所社製、EZ Test/CE)に固定し、23℃において、引っ張り速度500mm/minで試験を行い、引張弾性率を求めた。その結果を表3に記す。
前記重合性組成物A1〜重合性組成物A14、重合性組成物B1〜重合性組成物B5を、それぞれ、ディスペンサー(型番:ML−5000XII、武蔵エンジニアリング株式会社製)を用いてガラス板(10mm×10mm×0.7mm、ガラスの種類 商品名:EAGLE XG(登録商標)、CORNING製)上に塗布し、半自動式貼合装置(型番:JE1010B−D4、常陽工学株式会社製)を用い、もう一枚の同種同形のガラス板で挟みこみ、重合性組成物の膜厚が200μmとなるように調整した(図11参照)。その後、このガラスで挟まれた膜厚が200μmの重合性樹脂組成物の一部を、メタルハライドスポットランプ(型番:RIGHTINGCURE LC5、浜松ホトニクス株式会社製)15を用い、前記半自動式貼合装置12の透明板およびガラス板越しに、照度190mW/cm2(365nmの照度)、照射量500mJ/cm2(365nmの積算光量)の条件で紫外線を照射して重合性組成物の一部を重合(仮重合)させた。その後、部分的に重合された重合性組成物が挟み込まれた2枚のガラス板を、半自動式貼合装置(型番:JE1010B−D4、常陽工学株式会社製)12をから取り出し、メタルハライドランプ14を搭載したコンベア式紫外線照射装置(株式会社ジーエス・ユアサライティング製、商品名:GSN2−40)を用い、ガラス板越しに、照射強度190mW/cm2(365nmの照度)、照射量3000mJ/cm2(365nmの積算光量)の条件で紫外線をガラスの全面に照射し、重合(本重合)させ、ガラス板に挟まれた膜厚約200μmの重合物膜を得た。
これらのガラス板に挟まれた膜厚約200μmの重合物膜の仮重合した部分と、仮重合をせずに本重合のみをした部分との界面付近に線が発生しているか否かについて、目視にて観察した。
その結果を表3に記す。
○:重合物膜の仮重合した部分と、仮重合をせずに本重合のみをした部分との界面付近に(境界)線は発生しない。
×:重合物膜の仮重合した部分と、仮重合をせずに本重合のみをした部分との界面付近に(境界)線が発生する。
従って、本発明の製造方法を画像表示装置の製造方法に使用することは有用である。
2 表示部
3 保護部
4 スペーサ
5a、5b 重合物または重合物層
6a、6b 偏光板
7 タッチセンサー
Claims (8)
- 画像表示装置の画像表示部を有する基部と透光性の保護部との間、画像表示装置の画像表示部を有する基部と透光性のタッチセンサー部との間、および透光性のタッチセンサー部と透光性の保護部との間の中から選択された少なくとも1箇所に重合性組成物を介在させる工程、
重合性組成物の一部に、透光性の保護部および透光性のタッチセンサー部から選択された少なくとも1つの透光性の部越しに光を照射することにより、重合性組成物を部分的に重合させる工程、ならびに
透光性の保護部および透光性のタッチセンサー部から選択された少なくとも1つの透光性の部の全面に光を照射することにより、部分的に重合された箇所を含む重合性組成物を重合する工程
を含む画像表示装置の製造方法であって、重合性組成物が、
(成分1)アクリロイル基を有する化合物およびメタクリロイル基を有する化合物からなる群より選択された少なくとも1種の化合物、および
(成分2)α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤、および
(成分4−1)25℃で液状である化合物であって、ポリ(α−オレフィン)液状物、エチレン−α−オレフィン共重合体液状物、プロピレン−α−オレフィン共重合体液状物、液状ポリブテン、液状水添ポリブテン、液状水添ポリブタジエン、液状水添ポリイソプレン、液状水添ポリブタジエンポリオールおよび液状水添ポリイソプレンポリオールからなる群より選択された少なくとも1種の化合物
を含み、かつ重合性組成物の25℃の粘度が500〜5000mPa・sであることを特徴とする画像表示装置の製造方法。 - 重合性組成物の一部に、透光性の保護部および透光性のタッチセンサー部から選択された少なくとも1つの透光性の部越しに光を照射することにより、重合性組成物を部分的に重合させる工程において、光の照射量が、365nmを検出する紫外線積算光量計を用いて測定された積算光量の値で、10〜1000mJ/cm2であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置の製造方法。
- 重合性組成物が、さらに、
(成分3)アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤
を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置の製造方法。 - 成分2と成分3の比率が質量比で50:50〜95:5であることを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置の製造方法。
- 成分1が、
数平均分子量が1000〜40000であるアクリロイル基含有高分子化合物および数平均分子量が1000〜40000であるメタクリロイル基含有高分子化合物からなる群より選択された少なくとも1種の高分子化合物、ならびに
分子量500以下のアクリロイル基含有化合物および分子量500以下のメタクリロイル基含有化合物からなる群より選択された少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像表示装置の製造方法。 - 成分1が、
ウレタンアクリレート、ウレタンメタクリレート、ポリイソプレン系アクリレート、ポリイソプレン系メタクリレート、ポリブタジエン系アクリレート、ポリブタジエン系メタクリレート、水添ポリイソプレン系アクリレート、水添ポリイソプレン系メタクリレート、水添ポリブタジエン系アクリレートおよび水添ポリブタジエン系メタクリレートからなる群より選択された少なくとも1種の高分子化合物、ならびに
分子量500以下のアクリロイル基含有化合物および分子量500以下のメタクリロイル基含有化合物からなる群より選択された少なくとも1種の化合物
を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像表示装置の製造方法。 - 分子量500以下のアクリロイル基含有化合物および分子量500以下のメタクリロイル基含有化合物からなる群より選択された少なくとも1種の化合物が、
炭素数8〜18の炭化水素基を有するアクリレート、炭素数8〜18の炭化水素基を有するメタクリレート、エーテル結合を有するアクリレートおよびエーテル結合を有するメタクリレートからなる群より選択された化合物、および
アクリルアミド系化合物、メタクリルアミド系化合物、アルコール性水酸基含有アクリレートおよびアルコール性水酸基含有メタクリレートからなる群より選択された化合物
を含むことを特徴とする請求項5または6に記載の画像表示装置の製造方法。 - 重合性組成物が、さらに、
(成分4−2)25℃で固体である化合物であって、水添石油樹脂、テルペン系水添樹脂および水添ロジンエステルからなる群より選択された少なくとも1種の化合物
を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像表示装置の製造方法。
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