JP6106184B2 - Mpiのためのコイル配置 - Google Patents

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    • H01F7/20Electromagnets; Actuators including electromagnets without armatures

Description

本発明は、特に磁気粒子撮像装置において使用されるコイル配置に関する。更に、本発明は、そのような磁気粒子撮像装置、特に、視野内の磁気粒子に作用する及び/又は該磁気粒子を検出する装置に関する。
磁気粒子撮像(Magnetic Particle Imaging;以降、“MPI”と称する。)は、新興の医療画像モダリティである。MPIの最初のバージョンは、それらが2次元画像を生成する点で2次元であった。より新しいバージョンは3次元(3D)である。非静止対象の4次元画像は、対象が単一の3D画像のためのデータ取得の間に有意に変化しないならば、3D画像の時間シーケンスをムービーにまとめることによって生成され得る。
MPIは、コンピュータ断層撮影(Computed Tomography;以降、“CT”と称する。)又は磁気共鳴撮像(Magnetic Resonance Imaging;以降、“MRI”と称する。)と同じく再構成撮像方法である。然るに、関心のある対象のボリュームのMP画像は2つのステップにおいて生成される。データ取得と称される第1のステップはMPIスキャナを用いて実行される。MPIスキャナは、スキャナのアイソセンタで(単一の)フィールドフリーポイント(field-free point;以降、“FFP”と称する。)又はフィールドフリーライン(field-free line;以降、“FFL”と称する。)を有する、“選別フィールド”と呼ばれる静磁勾配場を生成するための手段を備える。更に、このFFP(又はFFL;以降、“FFP”と言う場合には、概して、FFP又はFFLを意味すると理解されるべきである。)は、低磁場強さの第1のサブゾーンによって囲まれ、更により高い磁場強さの第2のサブゾーンによって囲まれている。加えて、スキャナは、時間依存の、空間的にほぼ一様な磁場を生成するための手段を備える。実際に、この磁場は、“駆動フィールド”と呼ばれる、振幅が小さく変化の激しい場と、“フォーカスフィールド”と呼ばれる、振幅が大きくゆっくりと変化する場とを重ね合わせることによって得られる。時間依存の駆動フィールド及びフォーカスフィールドを静的な選別フィールドに加えることによって、FFPは、アイソセンタを囲む“走査ボリューム”の全体にわたって、所定のFFP軌道に沿って動かされ得る。スキャナは、1以上、例えば、3つの受信コイルの配置を更に備え、それらのコイルにおいて生じる如何なる電圧も記録することができる。データ取得のために、撮像対象は、関心のある対象のボリュームが、走査ボリュームのサブセットであるスキャナの視野に入れられるように、スキャナに配置される。
対象は、磁気ナノ粒子又は他の磁気非線形粒子を含まなければならない。すなわち、対象が動物又は患者である場合は、そのような粒子を含んだ造影剤が走査前に動物又は患者に投与される。データ取得の間、MPIスキャナは、走査ボリューム、又は少なくとも視野をたどる/カバーする意図的に選択された軌道に沿ってFFPを動かす。対象内の磁気ナノ粒子は、変化する磁場を受けて、それらの磁化を変えることで応答する。ナノ粒子の変化する磁化は、受信コイルの夫々で時間依存の電圧を引き起こす。この電圧は、受信コイルに付随する受信器でサンプリングされる。受信器によって出力されたサンプルは記録され、取得データを構成する。データ取得の詳細を制御するパラメータは“走査プロトコル”を構成する。
画像再構成と称される画像生成の第2のステップにおいて、画像は、第1のステップで取得されたデータから計算又は再構成される。画像は、視野における磁気ナノ粒子の位置依存の集中へのサンプリングされた近似を表すデータの離散的な3Dアレイである。再構成は、概して、適切なコンピュータプログラムを実行するコンピュータによって実施される。コンピュータ及びコンピュータプログラムは再構成アルゴリズムを実現する。再構成アルゴリズムはデータ取得の数学的モデルに基づく。全ての再構成撮像方法と同様に、このモデルは、取得データに作用する積分作用子として公式化され得る。すなわち、再構成アルゴリズムは、可能な範囲でモデルの作用を取り消そうと試みる。
そのようなMPI装置及び方法は、それらが任意の試験対象(例えば、人体)を、試験対象の表面の近く及び該表面から遠くのいずれでも、非破壊的な方法において且つ高い空間分解能により試験するために使用され得るという利点を持つ。そのような装置及び方法は一般的に知られており、独国特許出願公開第10151778(A1)号明細書(特許文献1)において、及び同じく再構成原理が概して記載されているGleich, B.及びWeizenecker, J.(2005),“Tomographic imaging using the nonlinear response of magnetic particles”,Nature,vol.435,pp.1214-1217(非特許文献1)において最初に記載された。その文献において記載される磁気粒子撮像(MPI)のための装置及び方法は、小さな磁気粒子の非線形磁化曲線を利用する。
駆動コイルは、20mTピークの標準振幅を有する変化の激しい磁場(f〜25kHz・・・40kHz)を生成するためにMPIにおいて必要とされる。ボアで蓄えられるエネルギはボリュームに比例し、従って、半径の第三次元とともに増大する。(最初の実験証明のための、更に将来の製品のための)約40cmのボア径を有する人間サイズの用途に関し、エネルギは約10J(ピーク)である。無効電力は、これと角周波数w=2×pi×fとの積であり、故に、Preact〜2MW。この無効電力は、電流と電圧との何らかの積によってコイル内の磁場と直列キャパシタにおける電場との間で変動し得る。典型的な例として、Upk〜15kV、Ipk〜250Aであり、いずれも操作するのが困難である。
更に、これまで記載されてきたMPI装置及び方法の設計は、未だ人間にとって最適でない。
独国特許出願公開第10151778(A1)号明細書
Gleich, B.及びWeizenecker, J.(2005),"Tomographic imaging using the nonlinear response of magnetic particles",Nature,vol.435,pp.1214-1217
本発明は、MPI装置の使用によるより大きい対象(人間、動物)の試験に、特に、大人の人間により適したコイル配置を提供することを目的とする。更に、本発明は、そのようなより大きい対象(人間、動物)の、特に大人の人間のための試験を可能にする視野において磁気粒子に作用する及び/又は該磁気粒子を検出する装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様において、磁気粒子撮像装置、すなわち、視野内の磁気粒子に作用する及び/又は該磁気粒子を検出する装置において使用されるコイル配置であって、
複数の巻線を夫々有し且つ開始点及び終点を夫々有する少なくとも2つのコイルセグメントに分けられるコイルと、
あるコイルセグメントの終点とそれと隣接するコイルセグメントの開始点との間に直接結合されるキャパシタと
を有し、
巻線方向は、2つの隣接するコイルセグメントの夫々の開始点又は終点が互いに隣接するように、隣接するコイルセグメントの間で逆にされる、
コイル配置が提供される。
本発明の他の態様において、視野内の磁気粒子に作用する及び/又は該磁気粒子を検出する装置であって、
選別フィールド信号発生器ユニット及び選別フィールド要素を有し、前記磁気粒子の磁化が飽和しない低磁場強さを有する第1のサブゾーンと、前記磁気粒子の磁化が飽和するより高い磁場強さを有する第2のサブゾーンとが前記視野内に形成されるように、磁気選別フィールドをその磁場強さの空間においてパターンを有するよう生成する選別手段と、
駆動フィールド信号発生器ユニット及び駆動フィールドコイルを有し、前記磁気粒子の磁化が局所的に変化するように、磁気駆動フィールドによって前記視野内の前記第1のサブゾーン及び前記第2のサブゾーンの空間における位置を変える駆動手段と
を有し、
少なくとも1つの駆動フィールドコイル及び/又は選別フィールド要素に相当する少なくとも1つの選別フィールドコイルは、本発明によって提案されるコイル配置によって実施される、
装置が提供される。
本発明の更なる他の態様において、視野内の磁気粒子に作用する及び/又は該磁気粒子を検出する装置であって、
i) 前記磁気粒子の磁化が飽和しない低磁場強さを有する第1のサブゾーンと、前記磁気粒子の磁化が飽和するより高い磁場強さを有する第2のサブゾーンとが前記視野内に形成されるように、磁気選別フィールドをその磁場強さの空間においてパターンを有するよう生成し、試験領域内で前記視野の空間における位置を変える選別及びフォーカス手段を有し、該選別及びフォーカス手段は、少なくとも一組の選別及びフォーカスフィールドコイルと、前記磁気選別及びフォーカスフィールドの生成を制御するために前記少なくとも一組の選別及びフォーカスフィールドコイルへ供給される選別及びフォーカスフィールド電流を生成する選別及びフォーカスフィールド発生器ユニットとを有し、
前記少なくとも一組の選別及びフォーカスフィールドコイルは、
内側コイル軸に関する閉ループとして形成される少なくとも1つの内側選別及びフォーカスフィールドコイルと、
前記少なくとも1つの内側選別及びフォーカスフィールドコイルよりも前記内側コイル軸から離して且つ異なる角度位置で配置され、夫々が関連する外側コイル軸に関する閉ループとして形成される少なくとも2つの外側選別及びフォーカスフィールドコイルのグループと
を有し、
ii) 駆動フィールド信号発生器ユニット及び駆動フィールドコイルを有し、前記磁気粒子の磁化が局所的に変化するように、磁気駆動フィールドによって前記視野内の前記第1のサブゾーン及び前記第2のサブゾーンの空間における位置を変える駆動手段を有し、
少なくとも1つの駆動フィールドコイル及び/又は選別フィールド要素に相当する少なくとも1つの選別フィールドコイルは、請求項1に記載のコイル配置によって実施される、
装置が提供される。
本発明の好適実施形態は、従属請求項において定義される。当然に、請求される装置は、請求されるコイル配置及び従属請求項において定義されるものと類似する及び/又は同じ好適実施形態を有する。
例えば、磁気粒子撮像装置の駆動フィールドコイルにおいて使用されるような250Aの範囲における強電流は低抵抗導体を必要とすることが知られている。これは、かかる導体の加熱が重要であるためである。駆動フィールドコイル内には冷却(例えば、オイルによる)が一般的に設けられており、実電力の数kWが消散する。キャパシタから来る、被冷却コイルへのケーブル接続は、かかるケーブルが冷却液に浸漬不可能である場合に、より重要である。目下の解決法は、より断面が大きいケーブルを用いることである。電流の問題は、高電圧の問題と相反する。すなわち、その積は同じである必要がある。
最適な電流密度は、一般的に1本の連続的なリッツ線が用いられる場合に、(例えば、ソレノイド)コイルに沿ってレイアウトされ得ない。これは、同じ径、配線数、個々の単線径及び充填率が全ての位置で当てはまることを意味する。これは次善の解決法をもたらす。
コイル、特にMPI装置の駆動フィールドコイルを2以上のコイルセグメントに分割することによって、且つ、少なくとも2つのコイルセグメントの間で、望ましくはコイルセグメントごとに巻線方向を逆にすることによって、接地に対する最大電圧は低減され得る(例えば、n個のコイルセグメントの場合に2nによって割り算される。)。更に、隣接する巻線の間の大きな電位差は回避され得、巻線タイプ(例えば、電流密度、リッツ線径、リッツ線充電率、撚り線径充填率、平行なリッツ線若しくは平行な撚り線の数、導体のタイプ、絶縁体のタイプ及び/又は線のタイプ、等)は夫々のコイルセグメントについて個別に選択され得る。
提案されるコイル配置は,望ましくは、MPI装置の、特にソレノイドコイルの形をとる少なくとも1つの駆動コイルに使用される。なお、それは、MPI装置の他の駆動コイル、選別フィールドコイル、フォーカスフィールドコイル、又は複合的な選別及びフォーカスフィールドコイルにも使用され得る。また更に、本発明は、上述されたのと同様の問題を有する、産業用誘導加熱、線形加速器における四重極磁石、又はビッター磁石のような多くの他の用途において使用され得る。
複合的な選別及びフォーカスフィールドコイルを用いる好適に提案されるMPI装置は、一般的に既知のMPI装置では別個のコイルとして設けられるフォーカスフィールドコイル及び選別フィールドコイルを選別及びフォーカスフィールドコイルの複合的な組にまとめる考えに基づく。従って、従来ならば夫々のフォーカスフィールドコイル及び夫々の選別フィールドコイルへ供給される別個の電流よりむしろ、単一の電流が複合的なコイルの組へ供給される。よって、その単一の電流は、フォーカスフィールド生成及び選別フィールド生成のための2つの重畳的な電流と見なされ得る。試験領域内の視野の所望の位置及び移動は、種々のコイルへの電流を制御することによって容易に変更され得る。なお、全ての選別及びフォーカスフィールドコイルが常に制御電流を供給されなければならないわけではなく、一部のコイルのみが視野の特定の移動のために必要とされる。
提案される装置は更に、対象が位置づけられる試験領域に対して如何にして且つどこにコイルを配置すべきかの更なる自由を提供する。特に、この配置によれば、患者によって及び医師又は医療関係者(例えば、診療中の外科医)によって容易にアクセス可能である開放型スキャナを構築することが可能である。
そのような装置により、磁気勾配場(すなわち、磁気選別フィールド)は磁場強さの空間分布を有して生成され、それにより、視野は、より低い磁場強さを有する第1のサブ領域と、より高い磁場強さを有する第2のサブ領域とを含む。前記より低い磁場強さは、前記第1のサブ領域にある磁気粒子の磁化が飽和しないように適応され、前記より高い磁場強さは、前記第2のサブ領域にある磁気粒子の磁化が飽和するように適応される。磁気粒子の磁化特性曲線の非線形性に起因して、磁化、及びそれにより磁気粒子によって生成される磁場は、より高い調波を示し、これは例えば、検出コイルによって検出され得る。評価される信号(信号のより高い調波)は、磁気粒子の空間部分に関する情報を含み、この情報はやはり、例えば、医用撮像のために、磁気粒子の空間部分の視覚化のために及び/又は他の用途のために、使用され得る。
本発明に従うMPI装置は、例えば、核磁気共鳴(nuclear magnetic resonance;以降、“NMR”と称する。)のような他の既知の従来の医用撮像技術とは異なる新しい物理的原理(すなわち、MPIと称される原理)に基づく。特に、この新しいMPI原理は、NMRと対照的に、陽子の磁気共鳴特性への材料の影響を利用せず、むしろ、磁化特性曲線の非線形性を利用することによって磁性体の磁化を直接に検出する。特に、MPI技術は、磁化が非飽和状態から飽和状態へ変化する領域における磁化特性曲線の非線形性により生じる、生成される磁気信号のより高い調波を利用する。
好適実施形態に従って、前記外側選別及びフォーカスフィールドコイルの閉ループは、リングセグメントの形をした輪郭を有する。つまり、前記外側選別及びフォーカスフィールドコイルの夫々の巻線は、前記少なくとも1つの内側選別及びフォーカスフィールドコイルの周りの角度範囲に沿って配置される閉ループとして巻かれている。前記角度範囲は、前記少なくとも1つの内側選別及びフォーカスフィールドコイルを囲むリングのリングセグメントをカバーする。
望ましくは、前記少なくとも1つの内側選別及びフォーカスフィールドコイルは、少なくとも4つの外側選別及びフォーカスフィールドコイルのグループを有する。概して、更に多くの選別及びフォーカスフィールドコイルが設けられてよく、これらは、望ましくは、前記内側コイル軸の周りの異なる角度位置で、しかしながら前記内側コイル軸から同じ距離で、配置される。
例えば、一実施形態において、前記少なくとも一組の選別及びフォーカスフィールドコイルは、前記内側コイル軸から同じ距離で配置されるが、互いに対して90度だけ角度をずらされている4つの外側選別及びフォーカスフィールドコイルのグループを有することが提供される。更なる実施形態において、外側選別及びフォーカスフィールドコイルのグループは更に多くてよく、種々のグループのコイルは前記内側コイル軸から異なる距離で配置されてよい。
他の実施形態において、前記少なくとも一組の選別及びフォーカスフィールドコイルは、第1の内側選別及びフォーカスフィールドコイルと、前記内側コイル軸に関して閉ループとして形成され且つ前記第1の内側選別及びフォーカスフィールドコイルよりも大きい径を有する第2の内側選別及びフォーカスフィールドコイルとを有する。異なる距離で前記内側コイル軸に関して閉ループとして形成される更に多くの内側選別及びフォーカスフィールドコイルが設けられてよい。それらの選別及びフォーカスフィールドコイルは、概して、磁気選別及びフォーカスフィールドの生成のためにより有効であり、従って、概して、装置の動作中常に制御電流を供給される。
望ましくは、前記少なくとも1つの内側選別及びフォーカスフィールドコイル及び/又は前記外側選別及びフォーカスフィールドコイルは少なくとも2つ、特に少なくとも4つのコイルセグメントに分けられ、コイルのコイルセグメントは、関連するコイル軸の方向において互いに隣接して配置され、隣接コイルセグメントは、電気的に接続される。このように、所望の電流密度は、特定の領域で、特に試験領域のより近くで、より高くなるよう制御され得る。すなわち、前記コイルセグメントは、望ましくは、関連するコイル軸の方向において、得られる電流密度が試験領域からの距離が縮まるにつれて増大するように、配置される。これは更に、生成される磁場の効率を増大させる。
所望の電流密度を制御するために、コイルセグメントに対する様々な手段が考えられ得る。特に、試験領域のより近くに配置されるコイルの1以上のコイルセグメントは、異なる材料から作られた、試験領域からより遠くに配置される同じコイルの1以上のコイルセグメントと比べて、より厚い巻線を有し、よりコンパクトであり、及び/又は関連するコイル軸の方向においてより高い厚さを有する。
好適実施形態において、前記選別及びフォーカス手段は、様々な選別及びフォーカスフィールドコイルを担持する複数の磁極片セグメントを有する少なくとも1つの磁極片と、前記磁極片セグメントを接続する磁極片ヨークとを更に有する。そのような磁極片は、様々なコイルのための機械的な担体として機能するのみならず、磁束を導くことによって磁場の効率を高めるために機能する。
望ましくは、前記少なくとも1つの磁極片は、前記少なくとも1つの内側選別及びフォーカスフィールドコイルを担持する少なくとも1つの内側磁極片セグメントと、前記内側コイル軸からより遠くに配置され且つ夫々が前記少なくとも2つの外側選別及びフォーカスフィールドコイルのうちの1つを担持する少なくとも2つの外側磁極片セグメントとを有する。よって、磁極片の設計は、磁場生成の効率を最適にサポートするよう選別及びフォーカスフィールドコイルの設計に適応される。
望ましくは、前記少なくとも1つの磁極片は、夫々が外側選別及びフォーカスフィールドコイルを担持する少なくとも4つの磁極片セグメントを有する。よって、夫々の外側選別及びフォーカスフィールドコイルについて、外側磁極片セグメントは、関連する選別及びフォーカスコイルの磁場を導くために設けられる。よって、外側選別及びフォーカスコイルの対応する設計についての実施形態において、前記少なくとも1つの磁極片は、夫々が外側選別及びフォーカスコイルを担持する4つの外側磁極片セグメントを有し、該外側磁極片セグメントは、前記内側コイル軸から同じ距離で配置されるが、互いに対して90度だけ角度をずらされている。また更に、夫々の外側磁極片セグメントは、望ましくは、リングセグメントの形をした断面を有する。
前記選別及びフォーカスコイルが第2の内側選別及びフォーカスコイルを有するところの更なる他の実施形態において、前記少なくとも1つの磁極片は、第1の内側磁極片セグメントの周りの閉リングの形で第2の内側磁極片セグメントを有し、該第2の内側磁極片セグメントは前記第2の内側選別及びフォーカスフィールドコイルを担持する。
好適実施形態において、試験領域に面する外側磁極片セグメントのヘッド部と少なくとも1つの内側磁極片セグメントとは、高飽和誘導を有する軟磁性体、特に、FeCo、FeSi、Fe、FeNi、Dy、Gd又は、Fe491.9Co49のようなそれらの合金から作られる。望ましくは、磁極片全体は、磁束を最も良く導く最良の軟磁性体から作られるべきである。しかし、費用の関係で、磁極片の一部しか、そこで最良の飽和磁化を有するようこのような材料から作られない。試験領域から見て外方に向いた外側磁極片セグメントのテイル部と磁極片ヨークとは、内側磁極片セグメントの材料よりも低い飽和誘導を有する軟磁性体、特に、FeSi、FeNi、パーマロイ又は、Fe73.5CuNbSi15.5のようなそれらの合金から作られる。
更に、一実施形態において、磁極片は磁気誘導シートから作られ、磁極片セグメントと磁極片ヨークの隣接ヘッド部とを形成するシートは内側コイル軸に平行な方向において配置される。シートは、渦電流を抑制するために使用され、且つ、磁束を導くよう配置される。
望ましくは、磁極片ヨークのテイル部を形成するシートは、内側コイル軸に垂直な方向において配置される。これは磁束の誘導を可能にし、一方、渦電流は抑制される。
一実施形態において、前記選別及びフォーカス手段は、機械的に前記磁極片を接続する磁極片ベアリングを更に有し、該磁極片ベアリングは磁気誘導体から作られる。前記磁極線ベアリングは、望ましくはまた、前記磁極片ベアリングが接続される前記磁極片の部分を形成するシートと同じ方向において互いに隣接して配置される磁気誘導シートから作られる。前記磁極片ベアリングは、機械的安定性及び良好な磁束の両方を提供すべきである。
有利な実施形態において、前記少なくとも1つの内側磁極片セグメント及び前記少なくとも1つの内側選別及びフォーカスフィールドコイルは、前記外側磁極片セグメント及び前記外側選別及びフォーカスフィールドコイルよりも試験領域から離れて配置される。これは、駆動フィールドコイルが望ましくは外側磁極片セグメントに隣接して配置されないので、特に、選別及びフォーカスフィールドコイルの2つの対向して配置される組と2つの対向して配置される磁極片とを有する装置の場合に、駆動フィールドコイルを配置するための更なるスペースが存在するという利点を提供する。
前記試験領域に面する前記第2の内側磁極片セグメントのヘッド部を通る前記内側コイル軸に垂直な断面は、望ましくは、前記試験領域から見て外方に向いた前記第2の内側磁極片セグメントのテイル部を通る平行な断面よりも小さい面積をカバーする。これは、所与の電流強さについて得られる勾配磁場強さを増大させる。
他の実施形態において、前記第2の内側磁極片セグメントのヘッド部の外径は、試験領域から距離が縮まるにつれて内側コイル軸の方向において小さくなる。これは、試験領域に面する面でより高い磁束密度を提供し、よって、試験領域内で磁場のより大きい勾配を提供することを可能にする。
更に、一実施形態において、前記試験領域に面する前記外側磁極片セグメントのヘッド部を通る前記内側コイル軸に垂直な断面は、前記試験領域から見て外方に向いた前記外側磁極片セグメントのテイル部を通る平行な断面よりも大きい面積をカバーする。この方策はまた、試験領域に面する面でより高い磁束密度を達成することに寄与する。
試験領域に面する面でより高い磁束密度を達成することに寄与する他の方策は、内側コイル軸からの外側磁極片セグメントのヘッド部の内径の距離が、試験領域からの距離が縮まるにつれて内側コイル軸の方向において小さくなることである。
望ましくは、選別及びフォーカスフィールドコイルの組のコイルの配置はむしろ平坦であり、外側コイル軸は互いに且つ内側コイル軸に平行である。コイルのこのような配置は、スペースをとらず、製造するのが比較的容易であり、より容易に達成可能な磁場を計算及び/又はシミュレーションすることを可能にする。
一実施形態において、前記選別及びフォーカス手段は、
i1)選別及びフォーカスフィールドコイルの第1の組と、
i2)選別及びフォーカスフィールドコイルの少なくとも1つの第2の組と、
i3)前記磁気選別及びフォーカスフィールドの生成を制御するために前記選別及びフォーカスフィールドコイルの第1の組及び前記選別及びフォーカスフィールドコイルの少なくとも1つの第2の組へ供給される選別及びフォーカスフィールド電流を生成する選別及びフォーカスフィールド発生器ユニットと
を有する。望ましくは、前記選別及びフォーカスフィールドコイルの第1の組よりも試験領域の反対側に配置される選別及びフォーカスフィールドコイルの第2の組の1つが使用され、それにより、試験領域が少なくとも1つの側からアクセス可能である装置が得られる。これは、例えば、患者を搬送用寝台から試験領域内に配置された検査台へ単に持ち上げることによって、試験領域内での患者の容易な位置づけを可能にする。これはまた、試験領域はトンネルの形を有し、その中を、従来のMRIスキャナと同じように、患者が動かされる必要があるように試験領域の周りに同軸に多くのコイル配置を有する必要性を回避する。よって、患者は、かかる従来のMRIスキャナよりも窮屈な思いをしない。
他の実施形態において、選別及びフォーカスフィールドコイルの2よりも多い組が設けられ、試験領域の周りに異なる角度位置で配置される。例えば、3つの組の場合に、それらは、望ましくは、互いに対して120度の角度だけずらされる。
望ましくは、第1の組の選別及びフォーカスフィールドコイルは、少なくとも1つの第2の組の選別及びフォーカスフィールドコイルと同じである。更に、2つの組の場合に、1つの組の様々なコイルは、望ましくは、他の組の夫々のコイルと正確に相対して配置され、これはまた、達成可能な磁場のより容易な計算をサポートする。
一実施形態において、前記選別及びフォーカスフィールド発生器ユニットは、前記少なくとも一組の選別及びフォーカスフィールドコイルの夫々の選別及びフォーカスフィールドコイルについて個別に選別及びフォーカスフィールド電流を生成するよう構成される。これは、所望の磁場を生成するために最高の柔軟性を提供するが、最大数の発生器ユニット/チャネルも必要とする。
発生器ユニット/チャネルの数を減らすよう、好適実施形態において、前記選別及びフォーカス発生器ユニットは、前記選別及びフォーカスフィールドコイルの第1の組及び前記選別及びフォーカスフィールドコイルの第2の組の選別及びフォーカスフィールドコイルの夫々の対について個別に選別及びフォーカスフィールド電流を生成するよう構成され、対は前記第1の組及び前記第2の組の対向して配置された選別及びフォーカスフィールドコイルを含むことが提案される。
発生器ユニット/チャネルの数を減らすための他の提案は、前記選別及びフォーカスフィールド発生器ユニットが、前記少なくとも一組の選別及びフォーカスフィールドコイルの外側選別及びフォーカスフィールドコイルの夫々の対について個別に選別及びフォーカスフィールド電流を生成するよう構成され、対は選別及びフォーカスフィールドコイルの同じ組の2つの対向して配置された外側選別及びフォーカスフィールドコイルを含むことである。
望ましくは、簡単に先に述べられたように、装置は、前記試験領域の異なる側に配置される少なくとも2つの磁極片を有し、夫々の磁極片は、様々な選別及びフォーカスフィールドコイルを担持する複数の磁極片セグメントと、該磁極片セグメントを接続する磁極片ヨークとを有する。
駆動フィールドコイルによって生成される磁場から少なくとも一組の選別及びフォーカスフィールドコイルをシールドするよう、前記試験領域に面する前記少なくとも一組の選別及びフォーカスフィールドコイルの内面は遮蔽体によって覆われる。この遮蔽体は、特に、駆動フィールドが軟磁性体と相互作用する場合に起こり得る測定信号の乱れを防ぐ。
上述されたように、前記駆動フィールドコイルは、二組の選別及びフォーカスフィールドコイルの第1の内側選別及びフォーカスフィールドコイルどうしの間の領域に配置される。駆動フィールドコイルは、それらが二組の選別及びフォーカスフィールドコイルの間に(固定に又は可動に)配置されるように設計されてよい。他の実施形態において、駆動フィールドコイルは幾らか可塑性を有し、患者が試験領域内に配置される前に患者の身体の所望の部位に配置され得る。
望ましくは、前記駆動フィールドコイルは、2つの対向する外側選別及びフォーカスフィールドコイルの間の前記方向における距離よりも、内側コイル軸に垂直な方向において小さい。更に、望ましくは、前記駆動フィールドコイルは、前記内側コイル軸に垂直な中心対称軸の周りに配置される2対のサドルコイルと、前記中心対称軸の周りに配置されるソレノイドコイルとを有する。
試験領域内での磁気粒子の分布を決定するための、ひいては、試験領域の、例えば、患者の心臓部の画像を生成するための検出信号を受信するために、装置は、少なくとも1つの信号受信ユニット及び少なくとも1つの受信コイルを有し、前記視野における直に依存する検出信号を取得する受信手段を更に有し、磁化は前記第1のサブゾーン及び前記第2のサブゾーンの空間における位置の変化によって影響を及ぼされる。
本発明のこれら及び他の態様は、以降で記載される実施形態から明らかであり、それらを参照して説明されるであろう。
MPI装置の第1実施形態を示す。 図1に示された装置によって生成される選別フィールドパターンの例を示す。 MPI装置の第2実施形態を示す。 MPI装置の第3及び第4実施形態を示す。 本発明に従うMPI装置のブロック図を示す。 MPI装置の第3及び第4実施形態について、選別及びフォーカスフィールドコイル配置の実施形態を通る2つの垂直断面を示す。 MPI装置の第3及び第4実施形態について、磁極片配置の実施形態を通る2つの垂直断面を示す。 図7に示された磁極片配置の実施形態の斜視図を示す。 MPI装置の第3及び第4実施形態について、選別及びフォーカスフィールドコイル配置の実施形態を通る2つの垂直断面を示す。 図9に示された選別及びフォーカスフィールドコイル配置の一組の選別及びフォーカスフィールドコイルの実施形態を通る断面の1つの拡大されたものを示す。 MPI装置の第3及び第4実施形態について、磁極片配置の他の実施形態の斜視図を示す。 MPI装置の第3及び第4実施形態について、選別及びフォーカスフィールドコイルの他の実施形態の斜視図を示す。 MPI装置の第3及び第4実施形態について、選別及びフォーカスフィールドコイルの更なる他の実施形態の斜視図を示す。 MPI装置の第3及び第4実施形態について、電力の関数として勾配磁場強さを示すダイアグラムを示す。 従来の駆動フィールドコイルの等価回路図を示す。 従来のソレノイドコイルと、該コイルにかかる電位とを示す。 提案されるコイル配置の等価回路図を示す。 提案されるコイル配置の実施形態と、該コイルにかかる電位とを示す。 提案されるコイル配置において使用される巻線タイプの様々な実施形態を示す。
本発明の詳細が説明されるべきである前に、磁気粒子撮像の基本が図1乃至4を参照して詳細に説明されるべきである。特に、医療診断のためのMPIスキャナの4つの実施形態が記載される。データ取得についての略式の説明も与えられる。異なる実施形態の間の類似点及び相違点が指摘される。概して、本発明は、MPI装置のそれら全ての異なる実施形態において使用され得る。
図1に示されるMPIスキャナの第1実施形態10は、3対の同軸平行の円形コイル12、14、16を有する。それらのコイル対は、図1で例示されるように配置される。それらのコイル対12、14、16は、選別フィールド並びに駆動及びフォーカスフィールドを生成する働きをする。3つのコイル対12、14、16の軸18、20、22は相互に直交し、MPIスキャナ10のアイソセンタ24を示す単一の点に集まる。加えて、それらの軸18、20、22は、アイソセンタ24に属する3Dデカルトx−y−z座標系の軸となる。垂直軸20はy軸を示し、それによりx軸及びz軸は水平である。コイル対12、14、16は、それらの軸にちなんで名付けられる。例えば、yコイル対14は、スキャナの上下にあるコイルによって形成される。更に、正(負)のy座標を有するコイルはyコイル(yコイル)と呼ばれ、残りのコイルについても同様である。便宜上、座標軸及びコイルは、x、y及びzよりむしろ、x、x及びxと標識されるべきである。
スキャナ10は、所定の時間依存の電流をそれらのコイル12、14、16に何れかの方向において流すよう設定され得る。電流が、このコイルの軸に沿って見られる場合にコイルの周りを時計回りに流れる場合は、それは正とみなされ、そうでない場合は、それは負と見なされる。静的な選別フィールドを生成するよう、一定の正電流Iはzコイルを流れるよう生成され、電流−Iはzコイルを流れるよう生成される。その場合に、zコイル対16は逆平行の円形コイル対として動作する。
ここで、本実施形態における軸の配置及び軸に与えられている名称は、単なる例であり、他の実施形態において異なることがある点が留意されるべきである。例えば、特定の実施形態において、垂直軸はしばしば、本実施形態におけるy軸よりむしろ、z軸と見なされる。なお、これは一般的に装置の機能及び動作並びに本発明の効果を変更するものではない。
磁場選別フィールドは、一般的に磁気勾配場であり、力線50によって図2において表されている。それは、選別フィールドを生成するzコイル対16の(例えば、水平)z軸22の方向において略一定の勾配を有し、この軸22上でアイソセンタ24における値零に達する。このフィールドフリーポイント(図2では個別に図示されず。)から始めて、磁気選別フィールド50の磁場強さは、フィールドフリーポイントからの距離が大きくなるにつれて、3つ全ての空間方向において増大する。アイソセンタ24の周りの破線によって表される第1のサブゾーン又は領域52において、磁場強さは、その第1のサブゾーン52に存在する粒子の磁化が飽和しないように小さく、一方、第2のサブゾーン54(領域52の外側)に存在する粒子の磁化は飽和状態にある。第2のサブゾーン54において(すなわち、第1のサブゾーン52の外側にあるスキャナの視野28の残り部分において)、選別フィールドの磁場強さは、磁気粒子を飽和状態に保てるほど十分に強い。
視野28内の2つのサブゾーン52、54(フィールドフリーポイントを含む。)の位置を変えることによって、視野28における(全体の)磁化は変化する。視野28における磁化又は該磁化によって影響を及ぼされる物理パラメータを決定することによって、視野28における磁気粒子の空間分布に関する情報は取得され得る。視野28における2つのサブゾーン52、54(フィールドフリーポイントを含む。)の相対空間位置を変えるために、更なる磁場、すなわち、磁気駆動フィールド、及び妥当な場合に、磁気フォーカスフィールドが選別フィールド50に重ね合わされる。
駆動フィールドを生成するよう、時間依存の電流I が両方のxコイル12を流れるよう生成され、時間依存の電流I が両方のyコイル14を流れるよう生成され、時間依存の電流I が両方のxコイル16を流れるよう生成される。よって、3つのコイル対の夫々は、平行な円形コイル対として動作する。同様に、フォーカスフィールドを生成するよう、時間依存の電流I が両方のxコイル12を流れるよう生成され、時間依存の電流I が両方のyコイル14を流れるよう生成され、時間依存の電流I が両方のzコイル16を流れるよう生成される。
zコイル対16は特別である点が留意されるべきである。すなわち、それは、駆動及びフォーカスフィールドのその共有のみならず、選別フィールドも生成する(当然、他の実施形態においては、別個のコイルが設けられてよい。)。z±コイルを流れる電流はI +I ±Iである。残り2つのコイル対12、14を流れる電流は、k=1,2としてI +I である。それらの配置及び対称性により、3つのコイル対12、14、16はうまく分離される。これは求められる。
逆平行の円形コイル対によって生成されると、選別フィールドはz軸に関して回転対称であり、そのz成分はzにおいてほぼ線形であり、アイソセンタ24の周りの相当な大きさのボリュームにおいてx及びyから独立している。特に、選別フィールドは、アイソセンタ24で単一のフィールドフリーポイント(FFP)を有する。対照的に、平行な円形コイル対によって生成される駆動及びフォーカスフィールドへの寄与は、アイソセンタ24の周りの相当な大きさのボリュームにおいて空間的にほぼ一様であり、夫々のコイル対の軸に平行である。3つ全ての平行な円形コイル対によって一緒に生成される駆動及びフォーカスフィールドは空間的にほぼ一様であり、ある最大強さに至るまで、何らかの方法及び強さを与えられ得る。駆動及びフォーカスフィールドはまた、時間に依存する。フォーカスフィールドと駆動フィールドとの間の相違は、フォーカスフィールドが時間においてゆっくりと変化し、大きな振幅を有してよく、一方、駆動フィールドは急激に変化し、小さな振幅を有する点である。それらのフィールドを別々に扱うための物理的且つ生物医学的な理由が存在する。大きな振幅を有する、急激に変化するフィールドは生成するのが難しく、潜在的に患者にとって危険である。
実際的な実施形態において、FFPは、磁場が零であると推定される数学的点と見なされ得る。磁場強さは、FFPからの距離の増大と共に増大し、増大率は異なる方向ごとに異なってよい(例えば、装置の特定のレイアウトに依存する。)。磁場強さが、磁気粒子を飽和状態に至らせるのに必要な磁場強さを下回る限り、粒子は、装置によって測定される信号の信号生成に積極的に寄与する。そうではない場合、粒子は飽和し、如何なる信号も生成しない。
MPIスキャナの実施形態10は、先と同じくx、y及びz軸に沿って方向付けられた、平行円形コイルの少なくとも1つの更なる対、望ましくは3つの更なる対を有する。それらのコイルは図1では図示されていないが、受信コイルとして機能する。駆動及びフォーカスフィールドのためのコイル対12、14、16と同様に、それらの受信コイルのうちの1つを流れる定電流によって生成される磁場は、視野内で空間的にほぼ一様であり、夫々のコイル対の軸に平行である。受信コイルは、うまく分離されなければならない。受信コイルにおいて生じる時間依存の電圧は、このコイルに取り付けられている受信器によって増幅されてサンプリングされる。より厳密には、この信号の非常に大きいダイナミックレンジに対処するよう、受信器は、受信された信号とリファレンス信号との間の差をサンプリングする。受信器の伝達関数は、零ヘルツ(“DC”)から、期待される信号レベルがノイズレベルを下回る周波数に至るまで、非零である。代替的に、MPIスキャナは専用の受信コイルを有さない。代わりに、駆動フィールド送信コイルが受信コイルとして使用される。
図1に示されるMPIスキャナの実施形態10は、z軸22に沿って、すなわち、選別フィールドの軸に沿って円筒形ボア26を有する。全てのコイルは、このボア26の外側に設置される。データ取得のために、撮像される患者(又は対象)は、関心のある患者のボリューム、すなわち、撮像される患者(又は対象)のボリュームがスキャナの視野28、すなわち、スキャナが撮像することができるコンテンツを含むスキャナのボリュームによって囲まれるように、ボア26の中に設置される。患者(又は対象)は、例えば、検査台の上に置かれる。視野28は、立方体、球、円筒形又は任意の形状のような、ボア26の内部における幾何学的に単純なアイソセンタボリュームである。
第1のサブゾーン52のサイズは、磁気選別フィールドの勾配の強さと、飽和に必要とされる磁場の磁場強さとに依存し、つまり磁気粒子に依存する。80A/mの磁場強さ及び50×10A/mの磁場強さの勾配(所与の空間方向における。)での典型的な磁気粒子の十分な飽和のために、粒子の磁化が飽和しない第1のサブゾーン52は、約1mmの大きさを有する(所与の空間方向における。)。
関心のある患者のボリュームは、磁気ナノ粒子を含まなければならない。例えば、腫瘍の診断撮像の前に、磁気粒子は、例えば、患者の身体(対象)に投入されるか又は別なふうに、例えば、経口で患者に投与される磁気粒子を含む液体によって、関心のあるボリュームへ至らせられる。
一般的に、磁気粒子を視野内に至らせる様々な方法が存在する。特に、磁気粒子が導入されるべき身体を有する患者の場合に、磁気粒子は、外科的及び非外科的な方法の使用によって投与され得、エキスパート(例えば、医者)を必要とする方法及びエキスパートを必要としない、例えば、素人又は当業者又は患者自身によって実行され得る方法の両方がある。外科手技の中で、例えば、血管への投影剤の投入(かかる投入が仮にも外科手技であると見なされるべきである場合)のような侵襲的なステップを含む、潜在的に危険でない及び/又は安全な日常的な診療行為、すなわち、かなり専門的な医学的技能が実行される必要がなく且つ深刻な健康リスクを伴わない診療行為が存在する。更に、嚥下又は吸入のような非外科的な方法が適用され得る。
一般的に、磁気粒子は、データ取得の実際のステップが実行される前に予め供給又は投与される。実施形態において、しかしながら、更なる磁気粒子が視野内に供給/投与されることもあり得る。
磁気粒子の実施形態は、例えば、球状の基材を有する。例えば、そのガラスは、例えば5nmの厚さを有し且つ例えば鉄−ニッケル合金(例えば、パーマロイ)から成る軟磁性層を設けられる。この層は、例えば、化学的及び/又は物理的に浸食性の環境、例えば、酸に対して粒子を保護するコーティング層によって覆われてよい。そのような粒子の磁化の飽和に必要とされる磁気選別フィールド50の磁場強さは、様々なパラメータ、例えば、粒子の直径、磁気層のための使用される磁性材料、及び他のパラメータに依存する。
そのような磁気粒子による、例えば、10μmの直径の場合に、約800A/mの磁場(おおよそ1mTの磁束密度に対応する。)が次いで必要とされ、一方、100μmの直径の場合に、80A/mの磁場で足りる。より一層小さい値は、より低い飽和磁化を有する材料のコーティングが選択される場合、又は層の厚さが低減される場合に、得られる。
実際に、商標名Resovistの下で市販されている磁気粒子(又は同様の磁気粒子)がしばしば使用される。これは、磁性材料のコアを有するか、又は大きな塊になった球として形成され、且つ、ナノメートル、例えば、40又は60nmの範囲にある直径を有する。
一般的に使用可能な磁気粒子及び粒子成分の更なる詳細に関し、欧州特許第1304542号明細書、国際公開第2004/091386号パンフレット、国際公開第2004/091390号パンフレット、国際公開第2004/091394号パンフレット、国際公開第2004/091395号パンフレット、国際公開第2004/091396号パンフレット、国際公開第2004/091397号パンフレット、国際公開第2004/091398号パンフレット、国際公開第2004/091408号パンフレットの対応する部分がこれにより参照される。これらの特許文献は参照により本願に援用される。これらの文献において、MPI方法の更なる詳細が全般に更に見つけられ得る。
データ取得の間、x、y及びzコイル対12、14、16は、位置及び時間に依存する磁場、印加磁場を生成する。これは、適切な電流をフィールド生成コイルに流すことによって達成される。実際には、駆動及びフォーカスフィールドは、FFPが、走査のボリューム、すなわち、視野のスーパーセットを探り出す予め選択されたFFP軌道に沿って動くように、選別フィールドを周りに置く。印加場は患者内の磁気ナノ粒子から起こる。印加場が変化すると、結果として得られる磁化も変化するが、それは印加場に非線形に応答する。変化する印加場及び変化する磁化の和は、x軸沿いの受信コイル対の端子間に時間依存の電圧を引き起こす。関連する受信器はこの電圧を信号Sに変換し、受信器は更に処理する。
図1に示される第1実施形態10と同様に、図3に示されるMPIスキャナの第2実施形態30は、3つの円形の且つ相互に直交するコイル対32、34、36を有するが、それらのコイル対32、34、36は選別フィールド及びフォーカスフィールドしか生成しない。先と同じく選別フィールドを生成するzコイル36は、強磁性体37を充填されている。この実施形態30のz軸42は垂直に方向付けられており、一方、x及びy軸38、40は水平に方向付けられている。スキャナのボア46はx軸38と平行であり、よって、選別フィールドの軸42に垂直である。駆動フィールドはx軸38沿いのソレノイド(図示せず。)によって、及び残り2つの軸40、42沿いのサドルコアの対(図示せず。)によって生成される。それらのコイルは、ボアを形成する管に巻き付けられている。駆動フィールドコイルは受信コイルとしても機能する。
そのような実施形態の幾つかの典型的なパラメータを与えるよう、選別フィールドのz勾配GはG/μ=2.5T/mの強さを有し、ここで、μは真空透磁率である。駆動フィールドの時間周波数スペクトルは、25kHz前後の狭帯域(約150kHzまで)において集中する。受信信号の有用な周波数スペクトルは50kHzから1MHz(最終的に、約15MHzまで)の間にある。ボアは120mmの直径を有する。ボア46に収まる最大立方体28は、120mm/√2≒84mmのエッジ長を有する。
フィールド生成コイルの構成は概して当該技術で、例えば、磁気共鳴撮像の分野から、知られているから、このテーマはここではこれ以上詳細に述べられない。
選別フィールドの生成のための代替の実施形態において、永久磁石(図示せず。)が使用され得る。そのような(相対する)永久磁石の2つの極の間の空間において(図示せず。)、すなわち、反対の極が同じ極性を有する場合に、図2に示されるのと同じ磁場が形成される。他の代替の実施形態において、選別フィールドは、少なくとも1つの永久磁石及び少なくとも1つのコイルの混合によって生成され得る。
図4は、MPI装置200、300の全体的な外側レイアウトの2つの実施形態を示す。図4Aは、2つの選別及びフォーカスフィールドコイルユニット210、220を有する提案されるMPI装置200の実施形態を示す。選別及びフォーカスフィールドコイルユニット210、220は、基本的に同じであり、それらの間に形成される試験領域230の反対の側に配置される。更に、駆動フィールドコイルユニット240は、選別及びフォーカスフィールドコイルユニット210、220の間に配置され、これらのコイルユニット210、220、240は、患者(図示せず。)の関心領域の周りに置かれる。選別及びフォーカスフィールドコイルユニット210、220は、上記の磁気選別フィールド及び磁気フォーカスフィールドに相当する複合的な磁場を生成する複数の選別及びフォーカスフィールドコイルを有する。特に、夫々の選別及びフォーカスフィールドコイルユニット210、220は、選別及びフォーカスフィールドコイルの望ましくは同一の組を有する。そのような選別及びフォーカスフィールドコイルの詳細は以下で説明される。
駆動フィールドコイルユニット240は、磁気駆動フィールドを生成する複数の駆動フィールドコイルを有する。それらの駆動フィールドコイルは、空間内の3つの方向の夫々において磁場を生成するために駆動フィールドコイルの複数の対、特に一対の駆動フィールドコイルを有してよい。実施形態において、駆動フィールドコイルユニット240は、空間内の2つの異なる方向のための2対のサドルコイルと、患者の長手軸において磁場を生成するための1つのソレノイドコイルとを有する。
選別及びフォーカスフィールドコイルユニット210、220は、一般的に、保持ユニット(図示せず。)又は部屋の壁に取り付けられる。望ましくは、選別及びフォーカスフィールドコイルユニット210、220が夫々のコイルを担持する磁極片を有する場合に、保持ユニットは機械的に選別及びフォーカスフィールドコイルユニット210、220を保持するのみならず、2つの選別及びフォーカスフィールドコイルユニット210、220の磁極片を接続する磁束のための経路を提供する。
図4Aに示されるように、2つの選別及びフォーカスフィールドコイルユニット210、220は夫々、駆動フィールドコイルユニット240の駆動フィールドコイルによって生成される磁場から選別及びフォーカスフィールドコイルを遮蔽するための遮蔽層211、221を有する。
図4Bに示されるMPI装置201の実施形態においては、単一の選別及びフォーカスフィールドコイルユニット220のみが駆動フィールドコイルユニット240とともに設けられる。概して、単一の選別及びフォーカスフィールドコイルユニットは、必要とされる複合的な磁気選別及びフォーカスフィールドを生成するのに十分である。その単一の選別及びフォーカスフィールドコイルユニット220は、よって、患者が検査のために置かれる検査台(図示せず。)に組み込まれてよい。望ましくは、駆動フィールドコイルユニット240の駆動フィールドコイルは、例えば、可塑性のコイル要素として、事前に予め患者の身体の周りに配置されてよい。他の実施においては、駆動フィールドコイルユニット240は開放されてよく、例えば、軸方向において図4Bに示される離線243、244によって示されるような2つのサブユニット241、242に分離可能であり、それにより、患者はその間に配置されてよく、次いで、駆動フィールドコイルサブユニット241、242は連結されてよい。
MPI装置の更なる他の実施形態において、より一層多い選別及びフォーカスフィールドコイルユニットが設けられてよく、これらは、望ましくは、試験領域230の周りに一様な部分布に従って配置される。なお、使用される選別及びフォーカスフィールドコイルユニットが多ければ多いほど、その中に患者を置くための且つ医療助手によって試験中に患者自身に近づくための試験領域の近づきやすさはますます制限される。
図5は、本発明に従うMPI装置100の全体ブロック図を示す。上述された磁気粒子撮像の一般的原理は、別なふうに特定されない限りは有効であり、本実施形態にも適用可能である。
図5に示される装置100の実施形態は、所望の磁場を生成するための様々なコイルを有する。最初に、MPIにおけるコイル及びそれらの機能が説明される。
複合的な磁気選別及びフォーカスフィールドを生成するために、選別及びフォーカス手段110が設けられる。磁気選別及びフォーカスフィールドは、磁気粒子の磁化が飽和しない低い磁場強さを有する第1のサブゾーン(図2の52)と、磁気粒子の磁化が飽和するより高い磁場強さを有する第2のサブゾーン(図4の54)とが、試験領域230の小部分である視野28において形成されるように、その磁場強さの空間におけるパターンを有する。これは、通常、磁気選別フィールドの使用により達成される。更に、磁気選別及びフォーカスフィールドを使用することで、試験領域230内の視野28の空間における位置は、磁気フォーカスフィールドの使用によって通常行われるように、変更され得る。
選別及びフォーカス手段110は、少なくとも一組の選別及びフォーカスフィールドコイル114と、磁気選別及びフォーカスフィールドの生成を制御するために少なくとも一組の選別及びフォーカスフィールドコイル114(図4A、4Bに示される選別及びフォーカスフィールドコイルユニット210、220のうちの1つに相当)へ供給される電流を生成する選別及びフォーカスフィールド発生器ユニット112とを有する。望ましくは、別個の発生器サブユニットが、少なくとも一組の選別及びフォーカスフィールドコイル114の夫々のコイル要素(又はコイル要素の各対)について設けられる。選別及びフォーカスフィールド発生器ユニット112は、磁気選別及びフォーカスフィールドへの夫々のコイルの寄与の勾配強さ及び磁場強さを個々に設定するよう夫々のコイル要素に界磁電流を供給する可制御電流源(一般的に、増幅器を含む。)及びフィルタユニットを有する。フィルタユニット114は省略されてもよい点が留意されるべきである。
磁気駆動フィールドを生成するために、装置100は、磁気粒子の磁化が局所的に変化するように磁気駆動フィールドによって視野内の2つのサブゾーンの空間における位置及び/又はサイズを変更するよう駆動フィールド発生器ユニット122及び駆動フィールドコイルの組124(図4A、4Bに示される駆動コイルユニット240に相当)を有する駆動手段120を更に有する。上述されたように、駆動フィールドコイル124は、望ましくは、反対の位置に配置されたサドルコイルの2対125、126と、1つのソレノイドコイル127とを有する。他の実施、例えば、3対のコイル要素も可能である。
駆動フィールド信号発生器ユニット122は、望ましくは、駆動フィールドコイルの組124の夫々のコイル要素(又は少なくともコイル要素の各対)について別個の駆動フィールド信号生成サブユニットを有する。駆動フィールド信号発生器ユニット122は、望ましくは、時間依存の駆動フィールド電流を夫々の駆動フィールドコイルへ供給するよう駆動フィールド電流源(望ましくは、電流増幅器を含む。)及びフィルタユニット(本発明によれば省略されてもよい。)を有する。
選別及びフォーカスフィールド信号発生器ユニット112及び駆動フィールド信号発生器ユニット122は、望ましくは、制御ユニット150によって制御される。制御ユニット150は、望ましくは、選別フィールドの全空間点の勾配強さの和及び磁場強さの和が所定のレベルにあるように、選別及びフォーカスフィールド信号発生器ユニット112を制御する。このために、制御ユニット150はまた、MPI装置の所望の用途に従ってユーザによる制御命令を供給され得る。なお、これは、望ましくは、本発明に従って省略される。
試験領域(又は試験領域内の関心領域)における磁気粒子の空間分布を決定するために、特に、その関心領域の画像を取得するために、MPI装置100を使用するよう、信号検出受信手段148、特に、受信コイルと、受信手段148によって検出される信号を受信する信号受信ユニット140とが設けられる。望ましくは、3つの受信コイル148及び3つの受信ユニット140(受信コイル毎に1つ)が実際に設けられるが、3よりも多い受信コイル及び受信ユニットが使用されてもよく、この場合に、取得される検出信号は、Kが受信コイルの数であるとして、3次元ではなくK次元である。
信号受信ユニット140は、受信された検出信号をフィルタリングするフィルタユニット142を有する。このフィルタリングの目的は、2つの部分領域(52,54)の位置の変更によって影響を及ぼされる試験領域内の磁化によって引き起こされる測定値を、他の干渉信号から分離することである。このために、フィルタユニット142は、例えば、受信コイル148が動作する時間周波数よりも小さいか、又はそのような時間周波数の2倍より小さい時間周波数を有する信号がフィルタユニット142を通らないように、設計されてよい。次いで、信号は、増幅器ユニット144を介してアナログ/デジタルコンバータ146(ADC)へ送信される。
アナログ/デジタルコンバータ146によって生成されるデジタル化された信号は、画像処理ユニット(再構成手段とも呼ばれる。)152へ送られる。画像処理ユニット152は、それらの信号からの磁気粒子の空間分布と、試験領域内の第1の磁場の第1の部分領域52が夫々の信号の受信中にあった且つ画像処理ユニット152が制御ユニット150から取得する夫々の位置とを再構成する。磁気粒子の再構成された空間分布は、最終的に、制御手段150を介してコンピュータ154へ送信される。コンピュータ154はそれをモニタ156に表示する。よって、画像は、試験領域の視野における磁気粒子の分布を示しながら表示され得る。
MPI装置100の他の用途において、例えば、磁気粒子に作用するよう(例えば、温熱治療のため)、又は(例えば、薬を特定の位置へ動かすために薬に付着した又はカテーテルを動かすためにカテーテルに付着した)磁気粒子を動かすよう、受信手段は省略されても又は単に使用されなくてもよい。
更に、入力ユニット158、例えば、キーボードは、任意に設けられてよい。従って、ユーザは、最も高い分解能の所望の方向を設定することができてよく、次いで、モニタ156で動作の領域の夫々の画像を受け取る。最も高い分解能が必要とされる決定的な方向が、ユーザによって最初に設定された方向から外れる場合に、ユーザは、改善された撮像分解能を有して更なる画像を生成するために、依然として手動により方向を変えることができる。このような分解能改善プロセスはまた、制御ユニット150及びコンピュータ154によって自動的に操作され得る。制御ユニット150は、この実施形態において、自動的に推定されるか又はユーザによって開始値として設定される第1の方向において勾配場を設定する。次いで、勾配場の方向は、それにより受信される画像の分解能がコンピュータ154によって比較されて最大となるまで、段階的に変更される。従って、最も決定的な方向は、最高級の分解能を入手するために自動的に見つけられ又は適応され得る。
概して選別フィールドコイル及びフォーカスフィールドコイルは本発明に従って別個の要素として実施されるが、本発明の好適実施形態に従って、垂直断面を示す図6A及び6Bに示されるように、選別及びフォーカスフィールドコイル114は、内側コイル軸115aに関して閉ループとして形成される少なくとも1つの内側選別及びフォーカスフィールドコイル115と、内側選別及びフォーカスフィールドコイル115よりも内側コイル軸115aから離れた距離で且つ異なる角度位置で配置され、夫々が関連する外側コイル軸116a、117aに関して閉ループとして形成される少なくとも2つの外側選別及びフォーカスフィールドコイル116、117のグループとを有する。望ましくは、夫々が関連する外側コイル軸118a、119bに関して閉ループとして形成される2つの追加的な外側選別及びフォーカスフィールドコイル118、119が、図6Bで破線によって示されるように設けられる。
概して、本発明に従って、選別及びフォーカスフィールド手段は図6に示される様々なコイルのみを有することが可能である。なお、本発明に従って、選別及びフォーカスフィールド手段は、1以上の磁極片の形をとる磁性体、特に軟磁性体と、電磁コイルとの組み合わせであることが望ましい。少なくとも1つの磁極片は、磁束を導き、よって、必要とされる磁場の生成を増進させるのに役立つ。
磁極片配置の実施形態は図7及び8に示されている。図7A及び7Bは、磁極片配置300を通る2つの垂直断面を示し、図8は、磁極片配置300の斜視図を示す。磁極片配置300の本実施形態において、2つの磁極片310、320が設けられており、それらは、それら2つの磁極片310、320を機械的に担持し且つ磁気的に結合する磁極片ベアリング330を介して接続されている。それらの図に示されている磁極片310、320は、本実施形態においては、ここで示される幾何学的特性を有し、一方、磁極片ベアリング330の特定の形状はここでは単純な例としてしか開示されておらず、実際の用途のための特定の形状は、必要とされる安定性のような構造パラメータによって決定される。
図7及び8に示されるように、夫々の磁極片310、320は少なくとも1つ、ここで本実施形態では2つの内側磁極片セグメント311、312及び321、322の夫々と、少なくとも2つ、ここで本実施形態では4つの外側磁極片セグメント313〜316及び323〜326の夫々とを有する。更に、夫々の磁極片310、320は、同じ磁極片の様々な磁極片セグメントを接続する磁極片ヨーク317及び327を夫々有する。
共通の磁極片の全ての磁極片セグメントは、共通の内側コイル軸115aに関して同軸上に配置され、第2の内側磁極片セグメント312、322は夫々の内側磁極片セグメント311、321の周りにリングとして配置される。外側磁極片セグメント313〜316及び323〜326は夫々、内側コイル軸115aの周りに等距離で配置されるリングセグメントの形で設計されるが、図7Bに示されるように異なる角度位置を有する。
選別及びフォーカスフィールドコイルの様々なコイルが以下で図示及び説明されるように配置される磁極片のかかる配置は、選別及びフォーカスフィールドコイル(第1のサブゾーン)の所望の移動を達成するのに有利である。ここでは2乃至4のセグメントにおける外側磁極片セグメントのセグメンテーション(概して少なくとも2つのセグメントだが、より多くのセグメントも可能である。)は、特に、x及びy方向に沿ったFFPの移動に有利である。
実際の実施において、内側磁極片セグメント311、321の間の(z方向における)距離dは少なくとも、患者及び駆動フィールドコイルがそれらの間に配置され得るほど大きい。これは、距離dが少なくとも40cm、望ましくは45cmであるべきことを意味する。外側磁極片セグメントbの間の距離dは、それらの間に駆動フィールドコイルが概して配置されないので、わずかにより小さくてよい。従って、距離dは少なくとも25cm、望ましくは少なくとも40cmであるべきである。
磁極片は概して軟磁性体から作られる。望ましくは、2つの内側磁極片セグメント311、312及び321、322の夫々並びにヘッド部313h〜314h及び323h〜324h(図7参照;他の外側磁極片セグメントのヘッド部はこの図には明示的に示されていない。)は、高飽和誘導を有する軟磁性体、特に、FeCo、Fe、Dy、Gd又は、Fe491.9Co49(例えば、商標名Vacoflux48の下で知られる材料)のようなそれらの合金から作られる。代替的に、FeNiが使用されてよいが、この材料はより低い飽和誘導を有する。望ましくは、試験領域から見て外方に向いた外側磁極片セグメントのテイル部313t、314t及び323t、324t(外側磁極片セグメント315又は316、325、326のテイル部は明示的に示されていない。)並びに磁極片ヨークは、同じ材料から作られる。しかし、費用の関係で、内側ヘッド磁極片セグメントの材料よりも低い飽和誘導を有する軟磁性体、特に、FeSi、FeNi、パーマロイ又はFe73.5CuNbSi15.5(一般的にナノパームとして知られる。)のようなそれらの合金からそれらを作ることが可能である。
図9は、様々な選別及びフォーカスフィールドコイルが図7及び8に示される磁極片配置300に取り付けられる選別及びフォーカスフィールドコイル配置400の実施形態を通る2つの垂直断面を示す。
図10は、その更なる詳細を説明するために使用される単一の選別及びフォーカスフィールドコイルサブユニット410の拡大図を示す。第1の内側磁極片セグメント311は、その第1の内側磁極片セグメント311の周りにリングとして形成される第1の内側選別及びフォーカスフィールドコイル115を担持する。第2の内側選別及びフォーカスフィールドコイル113は他のリングとして形成され、それ自体第1の内側選別及びフォーカスフィールドコイル115の周りにリングとして形成される第2の内側磁極片セグメント312によって担持される。4つの外側選別及びフォーカスフィールドコイル116、117(2つの外側選別及びフォーカスフィールドコイルしか図9及び10には示されておらず、他の2つの外側選別及びフォーカスフィールドコイルは図9及び10には示されていない。)は、夫々の外側磁極片セグメント313、314、315、316によって担持される。外側選別及びフォーカスフィールドコイル116、117の夫々は、その関連する磁極片セグメント313、314、315、316に巻き付けられており、それにより、電流が夫々の外側磁極片セグメントの周りを流れる。夫々の外側磁極片セグメント313、314、315、316は、内側コイル軸115aの周りに異なる角度位置で配置されたリングセグメントの形を有する。
よって、図9Aに示される選別及びフォーカスフィールドコイル配置400は、全部で12個の選別及びフォーカスフィールドコイル、すなわち、上側の選別及びフォーカスフィールドコイルサブユニット410における6つのコイル(コイル113、115〜119)及び下側の選別及びフォーカスフィールドコイルサブユニット420にある6つのコイル(コイル133、135、136;残り2つのコイルは図9では可視的でない。)を有する。なお、この数は、例となる数として理解されるべきである。他の数も可能である。一般的に、少なくとも6つ、望ましくは少なくとも8つの選別及びフォーカスフィールドコイルユニットが望ましい。
望ましくは、夫々の選別及びフォーカスフィールドコイルについて、単一の選別及びフォーカスフィールド発生器サブユニットが設けられ、それにより夫々の選別及びフォーカスフィールドコイルは、個別の電流をその選別及びフォーカスフィールドコイルへ供給することによって、個々に制御され得る。なお、選別及びフォーカスフィールドコイルを連結して、それらに共通の電流を供給することも可能であり、それにより選別及びフォーカスフィールド発生器サブユニットの数は低減され得る。例えば、実施形態において、2つの外側選別及びフォーカスフィールドコイル116及び117が共通の電流を供給される。同様に、他の2つの選別及びフォーカスフィールドコイルは連結される。これは、そのような選別及びフォーカスフィールドコイル配置に関し、全部で8つの選別及びフォーカスフィールド発生器サブユニットが必要とされることを意味する。
他の実施形態において、2つの異なる選別及びフォーカスフィールドコイルサブユニット410、420の2つの反対の位置に配置された選別及びフォーカスフィールドコイルが連結され、共通の電流を供給される。例えば、右手側にある2つ(図9)の外側選別及びフォーカスフィールドコイルが連結され、同じ電流を供給されてよい。同じことは他の外側選別及びフォーカスフィールドコイルにも当てはまる。
望ましくは、実施形態に従って、選別及びフォーカスフィールドコイルのうちの1以上は、少なくとも2つ、特に少なくとも4つのコイル配置に分けられ、あるコイルのコイルセグメントは、関連するコイル軸の方向において互いに隣接して配置され(これは、全てのコイル軸が図示される実施形態において見られるように平行である場合に内側コイル軸115aの方向にあることを意味する。)、隣接コイルセグメントは電気的に接続される。望ましくは、図9及び10に示されるように、全ての選別及びフォーカスフィールドコイルは、図9A及び10で複数のコイルサンプル分割線によって示されるように、複数のコイルセグメントに分割される。
例えば、第1の内側選別及びフォーカスフィールドコイル115は、図10において文字A、B、C、Dによって示される4つのコイルセグメントに分割される。同様に、第2の内側選別及びフォーカスフィールドコイル113及び様々な外側選別及びフォーカスフィールドコイル116、117は、文字A、B、C等によって示される複数のコイルセグメントに分割される。
複数のセグメントへの選別及びフォーカスフィールドコイルのかかる分割は、夫々の選別及びフォーカスフィールドコイルに沿った異なる電流密度の実現を可能にする。次の表は、実施例として、夫々のコイルセグメントについての最大電流密度をまとめる。電流密度に関するそのような例となる値は、選別及びフォーカスフィールドコイルの異なる位置が異なるコイルで大電流を必要とする点を考慮しながら実行されるシミュレーションから求められる。全体にわたって、総電力は−100kWであった。第1の内側選別及びフォーカスフィールドコイルにおける最大電力は49kWであったが、一方、38kWよりも大きな電力は第2の内側選別及びフォーカスフィールドコイルにおける電流に使用されなかった。外側選別及びフォーカスフィールドコイルの夫々において、20kWよりも大きい電力は消散しなかった。
Figure 0006106184
望ましくは、コイルセグメントは、関連するコイル軸の方向において、試験領域からの距離が縮まるにつれて、得られる電流密度が大きくなるように配置される。評価される様々な実施形態はこれを取得すべきである。好適実施形態は、試験領域のより近くに配置されたコイルの1以上のコイルセグメントが、異なる材料から作られる、試験領域から更に離れて配置された同じコイルの1以上のコイルセグメントと比べて、より厚い巻線を有し、よりコンパクトであり、及び/又は関連するコイル軸の方向においてより高い厚さを有することを含む。例えば、異なるコイルセグメントの電流密度の比は、如何にして巻線断面が夫々のコイル内で変えられるべきかを決定するために使用される。実際に、しかしながら、理論値からの偏差は、巻線の製造者が概して限られた数の断面値しか提供しないので、必ず必要とされる。
図9及び10からは更に、この好適実施形態において、試験領域に面する第2の内側磁極片セグメント312のヘッド部312hを通って内側コイル軸115aに垂直な断面、すなわち、図10に示される線Xに沿った断面が、試験領域から見て外方を向いた第2の内側磁極片セグメント312のテイル部312tを通る、すなわち、図10に示される線Yに沿った平行断面よりも小さい面積をカバーすることが観測され得る。
望ましくは、第2の内側磁極片セグメント312のヘッド部312hの外径は、試験領域230からの距離が縮まるにつれて、内側コイル軸115aの方向において小さくなる。つまり、ヘッド部312hの外縁は、内側コイル軸115aの方向において傾いている。
また更に、試験領域に面する外側磁極片セグメント313、314のヘッド部313h、314hを通って内側コイル軸115aに垂直な、すなわち、線Xに沿った断面は、試験領域から見て外方を向いた外側磁極片セグメント313、314のテイル部313t、314tを通る平行断面、すなわち、線Yに沿った断面よりも大きい面積をカバーする(同じことが、図10に明示的に示されていない他の外側磁極片セグメントにも当てはまる。)。
また更に、内側コイル軸115aからの外側磁極片セグメント313、314のヘッド部313h、314hの内径の距離は、試験領域からの距離が縮まるにつれて、内側コイル軸115aの方向において小さくなる(同じことが、図10に明示的に示されていない他の外側磁極片セグメントにも当てはまる。)。つまり、ヘッド部313h、314hの内縁は、内側コイル軸115aの方向において傾いている。
図示されるように、第2の内側選別及びフォーカスフィールドコイル113及び外側選別及びフォーカスフィールドコイル116、117は、対応する磁極片セグメントと同じ外形を作りながら夫々の磁極片セグメントの周りを動かされる(同じことが、図示されていない他の外側磁選別及びフォーカスフィールドコイルにも当てはまる。)。しかし、これは必ずしも必要とされない。
これらの手段は、特に、磁場の高勾配を得るために、試験領域に面する内側選別及びフォーカスフィールドコイル113、115及び内側磁極片セグメント311、312の面で最も高い磁束密度を提供する。また、外側磁極片セグメントの外縁は、この効果を更に高めるよう内側コイル軸115aの方向に傾けられ得る点が留意されるべきである。
試験領域を通って視野28を動かすために、これは従来磁気フォーカスフィールドの使用により達成され、概して全ての選別及びフォーカスフィールドコイルに電流を供給する必要はない。特に、上又は下方向において、すなわち、内側コイル軸115aの内部方向に沿って視野28を動かすために、主に2つの内側選別及びフォーカスフィールドコイル115、113が使用される。例えば、視野28の移動は、下側の選別及びフォーカスフィールドコイルサブユニット420の方向において上側の選別及びフォーカスフィールドコイルサブユニット410から望まれる場合は、下側の選別及びフォーカスフィールドコイルサブユニット420の第1の内側選別及びフォーカスフィールドコイルへ供給される電流と、上側選別及びフォーカスフィールドコイルサブユニット410の第2の内側選別及びフォーカスフィールドコイルへ供給される電流とは増大される。代替的に、又は更に、上側の選別及びフォーカスフィールドコイルサブユニット410の第1の内側選別及びフォーカスフィールドコイルへ供給される電流と、下側の選別及びフォーカスフィールドコイルサブユニット420の第2の内側選別及びフォーカスフィールドコイルへ供給される電流とは低減される。外側選別及びフォーカスフィールドコイルは、そのような移動のために必ずしも使用される必要がない。
視野28の移動が内側コイル軸115aに垂直な方向において望まれる場合は、外側選別及びフォーカスフィールドコイルは追加的に電流を供給される。特に、外側選別及びフォーカスフィールドコイルによって、更なる磁場が、所望の移動方向に沿った且つ内側コイル軸115aに垂直な方向において生成される。例えば、左から右への移動が図9Aにおいて望まれる場合は、磁場は更に、左側にN極を及び右側にS極を(又はその逆)有しながら生成される。外側選別及びフォーカスフィールドコイルへ供給される電流の振幅によって、視野28がこの方向においてどれくらいの距離を移動されるべきかが制御され得る。
上記の説明は、如何にして視野の移動が概して達成され得るのかの簡単な概念のみを提供する。実際には、当然に、電流は正確に制御される必要がある。しかし、これは、全体の配置の正確なレイアウトに大いに依存する実施の問題にすぎない。
磁極片に関して、それらは、望ましくは、磁気誘導シートから作られることが留意されるべきである。磁極片310の内側磁極片セグメント311、312及び磁極片ヨーク317の隣接ヘッド部317hを形成するシートは、内側コイル軸115aに平行な方向に沿って配置される(同じことが、外側磁極片320の内側磁極片セグメント及び磁極片ヨークにも当てはまる。)。磁極片ヨーク318のテイル部317tを形成するシートは、望ましくは、内側コイル軸115aに略垂直な方向において配置される(同じことが、図他の磁極片ヨーク327にも当てはまる。)。これは、磁束の最適な接続性を提供する。
図8に示されるように磁極片ベアリング330によって接続される2以上の磁極片を用いる場合に、同様に磁極片ベアリング330は、磁極片ベアリングが接続される磁極片の部分を形成するシートと同じ方向において互いに隣接して配置される磁気誘導シートから作られることが望ましい。例えば、磁極片ベアリングが磁極片ヨークのヘッド部へ接続する場合は、磁極片ベアリングのシートは、望ましくは、内側コイル軸に垂直な方向において配置される。磁極片ベアリングを形成するシートはまた、少なくとも磁極片ヨークへ接続部で内側コイル軸115aに垂直な方向において配置される。概して、シートは、最良の磁束接続性が達成されるように配置されるべきである。
図11は、磁極片配置500の実施形態の斜視図を示す。図8に示される磁極片配置300と比べて、外側磁極片セグメントはリング形状のセグメントとして本実施形態では形成されず、(第1の磁極片510の)外側磁極片セグメント512〜517及び(第2の磁極片520の)外側磁極片セグメント522〜527は、望ましくは、内側磁極片セグメント511、521と同じ形状において、棒状の円筒として形成される。そのような配置の利点は、1又は2種類の磁極片しか製造される必要がないので、主に費用節約である。主たる利点は、磁極片の少なくとも第2のリング(図11には図示せず。)が中央の磁極片の周りに配置される場合に認識される。他の実施形態において、磁極片セグメント、特に、外側磁極片セグメントの更なる形も使用可能である。
図12は、選別及びフォーカスフィールドコイル配置600の他の実施形態の斜視図を示す。この実施形態において、図11に表される磁極片配置500が使用される。夫々の磁極片セグメントは、環状コイル611〜617の周りに巻き付けられた個々の選別及びフォーカスフィールドコイルを設けられる(上側の選別及びフォーカスフィールドコイルサブユニット610に関する。同じことが下側の選別及びフォーカスフィールドコイルサブユニット620にも当てはまる。)。
選別及びフォーカスフィールドコイル配置の更なる実施形態が存在する。例えば、図13に示される選別及びフォーカスフィールドコイル配置600’の更なる他の実施形態において、大きな円筒形磁場コイル631、632が夫々の選別及びフォーカスフィールドコイルサブユニット610、620の外周に設置される。更に、磁場を更に強めるよう磁気ベアリング630の周りに1以上の追加の磁場コイル640を配置することが可能である。
様々な選別及びフォーカスフィールドコイルに加えて、更に、夫々の選別及びフォーカスフィールドコイルサブユニットにおける永久磁石が、選別及びフォーカスフィールドコイルを生成するために磁気選別フィールドの生成を更に強めるよう設けられてよい点が留意されるべきである。この永久磁石は、望ましくは、軟磁性体の部分を代替しながら試験領域の近くに配置される。
更に、冷却手段が望ましくはコイルの一部又は全てを冷却するために設けられる点が留意されるべきである。冷却手段は、水又はオイルのような冷却液を使用してよい。コイルは、銅又はアルミニウムから作られてよいが、それらを超伝導材料から作ることも可能である。その場合に、コイルは、ヘリウムのような適切な冷却材の使用によって冷やされる。高温超伝導体の場合に、冷却は気体ヘリウムの使用によって達成され得る。低温超伝導体の場合に、冷却は液体ヘリウムの使用によって達成され得る。
上記の配置を用いて、異なるシミュレーション実行が実施された。このようにして得られた結果は以下で要約される。
配置の中央に配置されたFFPに関し、2.5T/mの勾配場強さが30kWの電力により得られた。90kWの電力を用いて、勾配場強さは3.3T/mに増大した。図14は、如何にして勾配場強さが電力と共に増大するのかを示す。それらに関し、内側選別及びフォーカスフィールドコイルのみがシミュレーションされた。電流は外側選別及びフォーカスフィールドコイルに流れなかった。特に、第2の内側選別及びフォーカスフィールドコイルにおける電力は、第1の内側選別及びフォーカスフィールドコイルにおける電力の4倍大きかった。
z方向における移動に関し、内側選別及びフォーカスフィールドコイルを用いて、FFPは、原点から10cmの距離でz軸上に配置されてよい。92kWの総電力消費により、得られた勾配場強さは2.5T/mであった。電力は、次のようにコイルの間で分配された。FFPが移動された方向における磁極片に関し、第1の内側選別及びフォーカスフィールドコイルは49kWを消費し、一方、電流は第2の内側選別及びフォーカスフィールドコイルに流れなかった。他の方向における磁極片に関し、第1の内側選別及びフォーカスフィールドコイルは5kWを消費し、一方、38kWが第2の内側選別及びフォーカスフィールドコイルにおいて必要であった。
x及び/又はy方向における移動に関し、外側選別及びフォーカスフィールドコイルを用いて、FFPはx及び/又はyに沿って移動される。例えば、シミュレーションの1つにおいて、FFPは、原点から10.1cmの距離でx軸上に配置された。このとき、100kWの総電力が使用された。40kWの電力が外側選別及びフォーカスフィールドコイルの4つにおいて消費され、一方、残りの60kWは内側選別及びフォーカスフィールドコイルにおいて使用された。得られた勾配場強さは2.2T/mであった。それにもかかわらず、勾配はむしろ不均一であった。共通の計算手法を用いて、求められた値はGx=−0.69T/m及びGy=−1.51T/mであった。
特定の用途(MR)に関し、FFPを有さずむしろ一様である磁場を生成することが望ましい。従って、シミュレーションは、内側磁極片の1つにおける電流方向が反転されるよう実行された。全てのコイル及び利用可能な電力(100kW)の様々な分配を用いて、原点で観測された最大磁場強さは0.45Tであった。磁場強さはzに沿って増大し、x/yに沿って低減する。
磁場に蓄えられるエネルギを計算するよう、積分

E=1/2∫B・HdV

がボリュームVにわたって評価される。我々のシミュレーション内で、磁場に蓄えられる最大観測エネルギは40kJに満たなかった。最大値は、一様な(MR)場を得ようと試みるシミュレーションにおいて見られた。
次に、本発明に従って、特に駆動フィールドコイルとして、しかし選別フィールドコイル、フォーカスフィールドコイル及び/又は選別及びフォーカスフィールドコイルとしても提案される好適なコイル配置が、説明されるべきである。最初に、図15において、MPI装置で使用される簡単な整合回路を含む従来の駆動フィールドコイルの等価回路図が、並びに図16において、従来のソレノイドコイル及びコイルにかかる電位が示される。図15の等価回路において、典型的な電圧及び電流値がまた与えられる。駆動フィールドコイルLは、対象/動物/患者が置かれる関心のあるボリュームにおいて急激に変化する磁場部分を生成している。コイルは、小さな抵抗部分を有して主として誘導性である。なお、コイルのQファクタは200超である。等価回路の左側に接続される電力増幅器(図示せず。)への整合は、直列キャパシタC及び並列キャパシタCによって達成される。
図16は、本発明の考えを説明するために使用されるべきであるソレノイドコイル700の例を示す。なお、本発明の考えは、他の種類(形状)のコイル、例えば、サドルコイルにおいて適用可能である。また、提案される考えは、高電流共振器(ここでは図示せず。例えば、カップリングコイルL又はカップリング変圧器)内の他のコイルについて当てはまる。図16は、如何にして巻線の電位V1がインダクタ710に沿って、すなわち、位置pに沿って増大するのかを更に示す。この電位は、接地電位に対して測定される。ソレノイドコイル700内のボア720の内側に位置づけられる対象は、この接地電位にあると見なされる。従って、巻線電位の増大は、対象をこのような高電圧から保護する絶縁体(図示せず。)にかかる電圧の増大に対応する。
図17は、提案されるコイル配置の等価回路図を示し、図18は、提案されるコイル配置の実施形態と、コイルにかかる電位とを示す。概して、本発明に従って、コイル配置800が提案され、少なくとも2つのコイルセグメント(本実施形態では、3つのコイルセグメントLD1、LD2、LD3)に分けられるコイル810と、2つの隣接するコイルセグメントの間に結合されるキャパシタ(本実施形態では、3つのコイルセグメントLD1、LD2、LD3の間に結合された2つのキャパシタCint1、Cint2)とを有する。コイルセグメントLD1、LD2、LD3の巻線方向は概して、少なくとも1つのコイルセグメント他のコイルセグメントとの間で、望ましくは、ここで、本実施形態において与えられているように、コイルセグメントごとに逆にされる。
本実施形態において、図15及び16に示される従来のコイル配置で使用されるキャパシタンスCは、幾つか(n−1+2=4;nはコイルセグメントの数である。)のキャパシタ、特に、コイル内にあるn−1=2個のキャパシタ及びコイル外にある2このキャパシタに分配される。n=3個のコイルセグメントの場合についての関係は:

1/C=1/Cext1+1/Cint1+1/Cint1+1/Cext2

である。n=3個のコイルセグメントLD1、LD2、LD3にかかる電圧ULDの和は不変なままである。図15で導出されるULDはまさに図17からの3つの電圧ULD1+ULD2+ULD3の和である。以下の式はこの関係を示す(それは2つの態様に関して簡単化されるが、3つのインダクタンスLD1、LD2、LD3は必ずしも同じである必要はなく、3つのインダクタンスの間の相互の結合はまた正確な解析に含まれてよい。):

LD=jωL・I
=jω(LD1+LD2+LD3)・I
=jωLD1I+jωLD2I+jωLD3
=ULD1+ULD2+ULD3

一見して、コイルセグメントLD1、LD2、LD3の巻線は、それらの間に保護距離を有して配置されてよい。これは、隣接するコイルセグメントに属する隣接する巻線の間に非常に大きな電圧差があるためである。これは、間にある保護距離によって解決される絶縁の問題を引き起こす。しかし、そのような距離は、利用可能部分の大半を消費する。
従って、本発明に従って、巻線方向を変えることが提案される(生成される磁場方向については変えず。)。これは、隣接するコイルセグメントLD1、LD2、LD3の接続点を交換することで達成される。特に、第1のコイルセグメントLD1の終点Bは、第1の内部キャパシタCint1を介して、第2のコイルセグメントLD2の終点Cへ結合され、第2のコイルセグメントLD2の開始点Dは、第2の内部キャパシタCint2を介して、第3のコイルセグメントLD3の開始点Eへ結合される。つまり、図16に示されるコイル配置700と比較して、点C及びDが交換されている。これは、巻線に沿って電位V21、V22、V23によって示されるように高電位差を有することを見事に回避する。実際に、隣接するコイルセグメントについての隣接する巻線は、このとき同じ電圧を有し、これによりブレイクダウンの危険性は幾らか低減される。
概して、ソレノイドコイルのボアに沿った最適な電流密度分布は、銅/導体により満たすべき所与のシート厚しか存在しないという制約下で極めて中心で最大磁場をもたらすことを目的とする。最適に、全ての空間は銅により満たされる。最適な電流部分はボアに沿って一様でなく、中心で最大値を有し、ますます中心から更に遠くに移動できなくなる。
MPIの分野において、駆動フィールド周波数は、リッツ線の使用を必要としてほぼ25乃至40kHz程度にある。概して、連続したリッツ線は線種、すなわち、断面積、直径、単線径、充填率等の1以上の線パラメータを変更することができない。電流密度を低減するための唯一の方法は、リッツ線を密集せずに配置することによる。しかし、これは、導体間の利用可能部分の多くを浪費する。これを解決する解決法は、単一の連続したリッツ線を有することではない。その場合、線の種類又は総数はコイルセグメントごとに変更可能である。このとき、接続点は半田付けされる必要があるから、この接合は大量の固体材に相当する。それは渦電流加熱が生じる傾向があるので、望ましくはコイルの外に設置される。
図19は、提案されるコイル配置で使用される巻線タイプの様々な実施形態を示す。本発明に従う幾つかのコイルセグメントの使用は、異なる巻線タイプを容易にする使用する可能性を提供する。キャパシタの端子の位置での接合は、巻線タイプが変更され得る位置である。そのような接合は、コイル自体から少し離れて、すなわち、コイルによって生成される磁場の外側に設置される。よって、異なる巻線タイプを使用する能力は、最適な電流密度分布及び最適な空間利用が達成され得るという利点を提供する。
一例として、コイルセグメントnにおいて、インデックスkを有する夫々の巻線は、同じタイプの2つ(又はそれ以上)の平行なリッツ線から構成される。例えば、それらの線の夫々は、20μm径の23000本の平行な撚り線から作られ、0.5の充填率及び約4mmの外径を有する。この巻線タイプは、ボアの2倍の長さにわたって所与の電流を分配し、従って、係数2だけ電流密度分布を低減する。抵抗も半分にされるので(平行な2本の線)、このコイルセグメントにおけるボア長さ当たりの全体的な抵抗損失は、“通常の”コイルセグメント(定義によってコイルの中心によって使用されるべきである。)のほんの25%である。
コイルセグメントn+1において、より大きい線径が用いられる。これは基本的に、コイルセグメントnで見られるのと同じ効果を有する。コイルセグメントn+2は、異なるタイプの線、例えば、異なる充填率又は単一の撚り線のことなる径によりより大きい線径(通常、約20μm)を使用する。セグメントn+3において、“通常の”コイルセグメントは、最大電流密度が実現される必要がある中心に設置される。
実際のコイル配置は、概して、全ての様々な巻線タイプ及び/又は図19に示されるように並べられた巻線タイプを使用するわけではなく、図19は、使用され得る巻線タイプの様々な例の説明としてのみ理解されるべきである点が留意されるべきである。
本発明は図面及び上記の説明において詳細に図示及び記載されてきたが、かかる図示及び記載は限定ではなく例示と見なされるべきである。すなわち、本発明は、開示される実施形態に制限されない。開示される実施形態に対する他の変形は、図面、本開示、及び添付の特許請求の範囲の検討から、請求される発明を実施する際に当業者によって理解され達成され得る。
特許請求の範囲において、語“有する”は他の要素又はステップを除外せず、単称は複数個を除外しない。単一の要素又は他のユニットは、特許請求の範囲において挙げられている複数の事項の機能を満たしてよい。特定の手段が相互に異なる従属請求項において挙げられているという単なる事実は、それらの手段の組み合わせが有利に使用され得ないことを示すわけではない。
特許請求の範囲における如何なる参照符号も、適用範囲を制限するよう解釈されるべきではない。

Claims (15)

  1. 磁気粒子撮像装置において使用されるコイル配置構造であって、
    複数の巻線を夫々有し且つ開始点及び終点を夫々有する少なくとも2つのコイルセグメントに分けられるコイルと、
    あるコイルセグメントの終点とそれと隣接するコイルセグメントの開始点との間に直接結合されるキャパシタと
    を有し、
    巻線方向は、2つの隣接するコイルセグメントの開始点どうしが、又は2つの隣接するコイルセグメントの終点どうしが隣接するように配置されることで、隣接するコイルセグメントの間で逆にされる、
    コイル配置構造
  2. 前記巻線方向は、コイルセグメントごとに逆にされる、
    請求項1に記載のコイル配置構造
  3. 前記コイルは2乃至10、特に2乃至5のセグメントに分けられる、
    請求項1に記載のコイル配置構造
  4. 前記コイルは奇数個のコイルセグメントに分けられる、
    請求項1に記載のコイル配置構造
  5. 前記コイルはソレノイドコイル又はサドルコイルである、
    請求項1に記載のコイル配置構造
  6. 前記コイルセグメントはリッツ線から作られる、
    請求項1に記載のコイル配置構造
  7. 少なくとも2つのコイルセグメントは、異なる巻線タイプの巻線を有し、特に、異なる線径、異なる撚り線径充填率、平行な線又はストランドの数、導体のタイプ、絶縁体のタイプ及び/又は線のタイプを用いる、
    請求項1に記載のコイル配置構造
  8. 少なくとも1つのコイルセグメントは、平行に巻かれた2本のリッツ線から作られた巻線を使用する、
    請求項1に記載のコイル配置構造
  9. 視野内の磁気粒子に作用する及び/又は該磁気粒子を検出する装置であって、
    選別フィールド信号発生器ユニット及び選別フィールド要素を有し、前記磁気粒子の磁化が飽和しない低磁場強さを有する第1のサブゾーンと、前記磁気粒子の磁化が飽和するより高い磁場強さを有する第2のサブゾーンとが前記視野内に形成されるように、磁気選別フィールドをその磁場強さの空間においてパターンを有するよう生成する選別手段と、
    駆動フィールド信号発生器ユニット及び駆動フィールドコイルを有し、前記磁気粒子の磁化が局所的に変化するように、磁気駆動フィールドによって前記視野内の前記第1のサブゾーン及び前記第2のサブゾーンの空間における位置を変える駆動手段と
    を有し、
    少なくとも1つの駆動フィールドコイル及び/又は選別フィールド要素に相当する少なくとも1つの選別フィールドコイルは、請求項1に記載のコイル配置構造によって実施される、
    装置。
  10. 前記選別手段を有し、前記第1のサブゾーン及び前記第2のサブゾーンが前記視野内に形成されるように磁気選別及びフォーカスフィールドをその磁場強さの空間においてパターンを有するよう生成し、試験領域内で前記視野の空間における位置を変える選別及びフォーカス手段
    を有し、
    前記選別及びフォーカス手段は、少なくとも一組の選別及びフォーカスフィールドコイルと、前記磁気選別及びフォーカスフィールドの生成を制御するために前記少なくとも一組の選別及びフォーカスフィールドコイルへ供給される選別及びフォーカスフィールド電流を生成する選別及びフォーカスフィールド発生器ユニットとを有し、
    前記少なくとも一組の選別及びフォーカスフィールドコイルは、
    内側コイル軸に関する閉ループとして形成される少なくとも1つの内側選別及びフォーカスフィールドコイルと、
    前記少なくとも1つの内側選別及びフォーカスフィールドコイルよりも前記内側コイル軸から離して且つ異なる角度位置で配置され、夫々が関連する外側コイル軸に関する閉ループとして形成される少なくとも2つの外側選別及びフォーカスフィールドコイルのグループと
    を有する、請求項9に記載の装置。
  11. 少なくとも1つの選別及びフォーカスフィールドコイルは、請求項1に記載のコイル配置構造によって実施される、
    請求項10に記載の装置。
  12. 前記選別及びフォーカス手段は、様々な選別及びフォーカスフィールドコイルを担持する複数の磁極片セグメントを有する少なくとも1つの磁極片と、前記磁極片セグメントを接続する磁極片ヨークとを更に有する、
    請求項10に記載の装置。
  13. 前記選別及びフォーカス手段は、
    i1)選別及びフォーカスフィールドコイルの第1の組と、
    i2)選別及びフォーカスフィールドコイルの少なくとも1つの第2の組と、
    i3)前記磁気選別及びフォーカスフィールドの生成を制御するために前記選別及びフォーカスフィールドコイルの第1の組及び前記選別及びフォーカスフィールドコイルの少なくとも1つの第2の組へ供給される選別及びフォーカスフィールド電流を生成する選別及びフォーカスフィールド発生器ユニットと
    を有する、請求項10に記載の装置。
  14. 前記駆動フィールドコイルは、二組の選別及びフォーカスフィールドコイルの第1の内側選別及びフォーカスフィールドコイルどうしの間の領域に配置される、
    請求項10に記載の装置。
  15. 前記駆動フィールドコイルは、前記内側コイル軸に垂直な中心対称軸の周りに配置される2対のサドルコイルと、前記中心対称軸の周りに配置されるソレノイドコイルとを有する、
    請求項10に記載の装置。
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