JP6104001B2 - 生コンクリート凝集材 - Google Patents

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Description

本発明は、生コンクリート等を凝集させる凝集材と、そのような生コンクリート凝集材を用いるコンクリート又はセメント団粒の製造方法に関する。
建設現場などで使用されるコンクリートの多くは、コンクリート製造事業所で生コンクリートとして出荷されている。その際、現場でのコンクリート不足による不都合を回避するため、通常は、必要量よりも若干多めの生コンクリートが調製され、出荷される。そのため、多くの場合、生コンクリートの一部が現場で使い切られずに余る。
現場で使い切られずに余った生コンクリート(以下、「残コン」ということがある)は、通常はコンクリート製造事業所に返却される。この返却された残コンは、コンクリート製造事業所において処理されている。残コンは、産業廃棄物として廃棄される割合が最も多いが、そのような廃棄は資源の無駄使いであるとの批判や、費用が掛かることに鑑み、その有効利用についても検討されている。
残コンの有効利用の一例は、残コンを団粒化し、路盤材や土壌改良材等として使用することである。例えば特許文献1には、水溶紙製の袋状包装体と、その包装体の内部に封入された粉末状または顆粒状の吸水性高分子体とを具備する残コン処理材が開示されている。この残コン処理材を残コンに投入し、その後にアジテータ車のコンクリート・ミキサーのドラムを回転させることによって残コンを撹拌すると、骨材を核としてその周囲にセメントと吸水性高分子体との混合物の層が形成され、団子状の造粒体となる。この造粒体は、その後、セメントの水分による硬化により、硬くなる。このようにして得られる硬化した造粒体は、そのまま、路盤材として使用することができる。
また、特許文献2には、高分子吸収体を分散質として分散媒中に備えることを特徴とする生コンクリート凝集剤と、この凝集剤と余剰の生コンクリートとを混合し、排出することを特徴とする生コンクリートの処理方法が開示されている。この処理方法によってコンクリート・ミキサーのドラムから排出された混合物は団粒化しており、それを乾燥したものは、路盤材等として使用することができる。
特許文献3には、セメント瞬結剤と高吸水性高分子化合物とを、硬化していない生セメント組成物に添加し、得られた混合物を粒状体が形成されるまで混ぜることを含む、凝集体の製造方法が開示されている。この凝集体も、路盤材として、あるいはコンクリートの骨材として使用することができる。
上記特許文献1乃至3には、生コンクリート等に添加される物質が吸水性高分子化合物である旨の記載があり、その具体例としては、いずれもポリアクリルアミド系化合物が挙げられている。
ここで、ポリアクリルアミド系化合物には、その構成単量体により、ノニオン性、カチオン性、アニオン性及び両性のものがあり、また、その分子量も多様である。そして、このようなイオン性の相違、イオン強度の相違及び分子量の相違に依拠して、その性質も様々である。しかし、特許文献1には、アニオン性高分子化合物であるアクリル酸ナトリウム/アクリルアミド共重合体を使用するとの記載しかない。また、特許文献2には、ポリアクリルアミド系高分子吸収体が好ましいことと、高分子吸収体の重量平均分子量として100万乃至1,000万が好ましい旨の記載があるのみであり、実施例においても、どのようなイオン性及びイオン強度で、どの程度の分子量のポリアクリルアミド系高分子吸収体が使用されたのかが不明である。特許文献3には、高吸水性高分子化合物の例として、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸及びポリアクリルアミドが挙げられており、アクリル酸で修飾されたポリアクリルアミド(すなわち、アクリル酸/アクリルアミド共重合体)が好ましい旨の記載がある。また、実施例ではアニオン性ポリアクリルアミドが使用されている。しかし、特許文献3の実施例においても、使用されたアニオン性ポリアクリルアミドのイオン強度や分子量は記載されていない。
特許文献1では、吸水性高分子体の包装体として、水溶紙製のものを使用している。一方、特許文献4には、セメント混和剤を包装するために、アルカリ性物質によって解砕される繊維状包装材料を使用することが記載されている。
実用新案登録第3147832号 特開2009−126761 WO2012/084716 特開平10−25143
本発明者らは、「ポリアクリルアミド系吸水性高分子化合物」と呼称される化合物が多岐にわたること、したがって、それらの性質も多岐にわたることに鑑み、残コンを凝集させて団粒を形成させるに適する「ポリアクリルアミド系吸水性高分子化合物」は、特定のものに限定されるのではないかと考えた。また、ポリアクリルアミド系吸水性高分子化合物単独でも、即ち、特許文献2のように、分散媒を使用したり、特許文献3のようにセメント瞬結剤を併用しなくても、残コンを団粒化することができ、且つ、形成された団粒を排出した後、アジテータ車のコンクリート・ミキサーのドラム内を洗浄することなく次バッチに移っても、次バッチの生コンクリートに悪影響を及ぼすこともない、特定のポリアクリルアミド系吸水性高分子化合物が存在するのではないかと考えた。さらに、特許文献1では水溶紙製の袋状包装体を使用しているが、水溶紙製包装体は、使用前に水に濡らしてしまうと破れてしまうため、水溶紙製ではなく、しかも残コン中で解砕する包装体の使用についても検討した。このような研究の結果として、本発明者らは、本発明を完成した。
すなわち本発明は、下記式(I)で示され、重量平均分子量が1,100万乃至2,200万であるアニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物の生コンクリート凝集剤としての使用に関する。
Figure 0006104001
ここで、{m/(m+n)}×100=91乃至75であり且つ{n/(m+n)}×100=9乃至25である。
アニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物は、重量平均分子量が1,300万乃至1,900万のものであることが好ましい。また、アニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物は、式(I)中、{m/(m+n)}×100=90乃至77であり且つ{n/(m+n)}×100=10乃至23のものであることも好ましい。
本発明は、単に水に濡れるだけでは解砕されないが、塩基性状況下又は摩擦力が負荷された場合には解砕される繊維状材料製包装体と、その包装体に封入されている上記アニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物とを備える生コンクリート凝集材に関する。
本発明は、硬化していないコンクリート組成物又はセメント組成物に、上記の生コンクリート凝集材を添加し、得られた混合物を混ぜて団粒を形成させることを特徴とする、コンクリート又はセメント団粒の製造方法に関する。
生コンクリート凝集材の使用量は、セメントの種類やコンクリート組成物又はセメント組成物の配合によって異なるが、硬化していないコンクリート組成物又はセメント組成物1mあたり、アニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物の量に換算して200乃至2,400gが好ましく、400乃至1,600gがさらに好ましい。
本発明により、一種類の高分子化合物を添加するだけで、次バッチへはほとんど影響を与えることなく、残コン等の硬化していないコンクリート組成物やセメント組成物を団粒化することが可能となる。また、このようにして得られる団粒の硬化物(造粒体)は、土壌改良材や路盤材として使用することができ、且つその表面にアスファルト・コーティングを行うことにより、例えば舗道、テニスコート等の運動場や駐車場の構築に使用することができる。これにより、残コンを産業廃棄物として廃棄することによる資源の無駄使いの問題が解決され、廃棄費用が不要となるのみならず、残コン等の有効利用が実現される。
本発明の生コンクリート凝集材は、単に水に濡れるだけでは解砕されないが、塩基性状況下又は摩擦力が負荷された場合には解砕される繊維状材料製包装体に特定の高分子化合物が封入されているので、硬化していないコンクリート組成物やセメント組成物、特にアジテータ車のコンクリート・ミキサーのドラム内のコンクリート組成物やセメント組成物への投入が容易である。この包装体は、水濡れが生じても破れないので、濡れた手で扱ったり雨天時の作業においても、破れの問題が生じない。一方、コンクリート組成物やセメント組成物に添加された後(塩基性状況下で解砕される材料製包装体使用の場合)や、その後さらにコンクリート・ミキサーのドラムが回転された場合(摩擦力が負荷された場合に解砕される材料製包装体使用の場合)には、速やかに解砕されて、高分子化合物を放出させることができる。また、本発明においては、コンクリート組成物等の量に応じて、所定の個数の生コンクリート凝集材をそのままコンクリート組成物等に添加すればよいので、作業性に優れる。
図1は、実施例1における、アニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物の分子量及びイオン性の強さと、団粒形成性及び次バッチへの影響の大きさとの関係を示したグラフである。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明において生コンクリート凝集剤として使用される化合物は、下記式(I)で示され、重量平均分子量が1,100万乃至2,200万であるアニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物である。
Figure 0006104001
ここで、{m/(m+n)}×100=91乃至75であり且つ{n/(m+n)}×100=9乃至25である。
すなわち、本発明で使用するアニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物は、アクリルアミドに由来するノニオン部と、アクリル酸(塩)に由来するアニオン部とを有し、アニオン部のモル%(式(I)における{n/(m+n)}×100)が9乃至25であるアクリルアミド/アクリル酸(塩)共重合体である。アニオン部の対イオンは、水素イオン、ナトリウムイオンやカリウムイオン等のアルカリ金属イオン、カルシウムイオンやマグネシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン、アルミニウムイオン等である。
このようなアニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物は、ポリアクリルアミドを塩基の存在下で部分的に加水分解するか、アクリルアミド単量体とアクリル酸(塩)単量体とを共重合することによって得られる。
本発明で使用するアニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物の分子量は、重量平均分子量で表して1,100万乃至2,200万であり、1,300万乃至1,900万であることが好ましい。分子量がこのような範囲内であると、そのような高分子化合物を硬化していないコンクリート組成物やセメント組成物に添加、混合することにより、団粒が速やかに形成される。また、例えばアジテータ車のコンクリート・ミキサーのドラム内の残コンの処理に使用した場合、団粒排出後にそのドラム内を洗浄しなくても、次バッチのコンクリート組成物やセメント組成物の性状、性能に対し、硬化の前後を問わず、殆ど影響を与えない。
本発明で使用するアニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物のイオン性の強さ、即ちアニオン部の割合(式(I)における{n/(m+n)}×100)は、9乃至25モル%であり、10乃至23モル%であることが好ましい。アニオン性の強さがこのような範囲内であると、そのような高分子化合物を硬化していないコンクリート組成物やセメント組成物に添加、混合することにより、団粒が速やかに形成される。また、例えばアジテータ車のコンクリート・ミキサーのドラム内の残コンの処理に使用した場合、団粒排出後にそのドラム内を洗浄しなくても、次バッチのコンクリート組成物やセメント組成物の性状、性能に対し、硬化の前後を問わず、殆ど影響を与えない。
前記したアニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物の硬化していないコンクリート組成物やセメント組成物への添加量は特に限定されないが、硬化していないコンクリート組成物又はセメント組成物1mに対し、アニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物を200乃至2,400g添加することが好ましく、400乃至1,600gの添加がさらに好ましい。本発明に係る高分子化合物の添加量がこのような範囲内であると、そのような高分子化合物を硬化していないコンクリート組成物やセメント組成物に添加、混合することにより、団粒が速やかに形成される。また、例えばアジテータ車のコンクリート・ミキサーのドラム内の残コンの処理に使用した場合、団粒排出後にそのドラム内を洗浄しなくても、次バッチのコンクリート組成物やセメント組成物の性状、性能に対し、硬化の前後を問わず、殆ど影響を与えない。
本発明の生コンクリート凝集材は、単に水に濡れるだけでは解砕されないが、塩基性状況下又は摩擦力が負荷された場合には解砕される繊維状材料製包装体と、その包装体に封入されている前記された本発明に係るアニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物とを備える。
塩基性状況下で解砕される繊維状材料とは、中性乃至酸性の水には非水解性乃至難水解性であるが、塩基性状況下、即ち塩基性の水では解砕される(即ち、再パルプ化される)繊維状の材料をいう。その一例は、繊維状材料が酸性のバインダーによって結合されてなるものである。
繊維状材料は、水への分散性能を有する繊維状素材であれば特に限定されないが、例を挙げると、各種パルプ類、レーヨン繊維、ポリエステル繊維、セルロース繊維等がある。
繊維状材料を塩基性状況下で解砕させるための酸性バインダーの例としては、カルボキシル基含有高分子化合物類が挙げられる。また、その具体例としては、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチル化澱粉、及びこれらの塩類等の多糖誘導体類、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸の重合体及び共重合体、さらにはこれらの不飽和カルボン酸と他の単量体との共重合体といったカルボキシル基含有合成高分子化合物類、及びアルギン酸、キサンタンガム、ペクチン等の天然物が挙げられる。
塩基性状況下で解砕される繊維状材料製包装体の製造にあたっては、先ず、上記繊維状材料とカルボキシル基含有高分子化合物とを、公知の湿式法や乾式法で一体化させてシートを製造する。シートは、例えば坪量が20乃至200g/m程度のものである。その後、そのようなシートから、公知の方法により、所望の形状の包装体、例えば袋を作製する。なお、袋の作製においては、接着剤による接着、縫合、ヒートシール等の公知の手段を適用すればよい。また、包装体にアニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物を充填した後の開口部の封止も、接着剤による接着、縫合、ヒートシール等の公知の手段を適用すればよい。
「摩擦力が負荷された場合に解砕される繊維状材料製包装体」とは、具体的には、コンクリート・ミキサーのドラムが回転されることにより、剪断力が生じ、それによって包装体が擦られ、擦りむけて、再パルプ化されるものをいう。このような包装体の製造は、例えば次のように行う。まず、例えばパルプのような繊維状材料と、解砕を導く特定の化合物とを使用して、公知の方法でシートを製造する。あるいは、繊維状材料からシートを製造し、そのシートを解砕を導く特定の化合物を含有する液体に浸漬させたり、当該特定の化合物を含有する液体をシートに噴霧することにより、特定の化合物を含有するシートを製造する。そのシートから、公知の方法で包装体を製造する。
繊維状材料の例は、塩基性状況下で解砕される繊維状材料製包装体の製造に使用されるものと同様である。
解砕を導く特定の化合物も公知である。その一例をあげると、WO99/45051に開示されている水分散性ポリイソシアナートや、WO2004/097113に開示されている特定のポリオルガノシロキサンがある。
本発明のコンクリート又はセメント団粒の製造方法では、硬化していないコンクリート組成物又はセメント組成物、例えば残コンに、本発明の生コンクリート凝集材をそのまま、即ち包装された状態で添加する。生コンクリート凝集材の使用量は、硬化していないコンクリート組成物又はセメント組成物1mに対して包装体中に封入されているアニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物の量に換算して、200乃至2,400gとなる量であることが好ましく、400乃至1,600gとなる量であることがさらに好ましい。なお、生コンクリート凝集材一つ(一袋)に含まれているアニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物の量も特に限定されないが、例えば、50g乃至400gであり、100乃至300gであることが好ましい。
その後、得られた混合物を混ぜると、コンクリート組成物やセメント組成物は塩基性であるため(塩基性状況下で解砕される材料製包装体使用の場合)、あるいはコンクリート・ミキサーのドラムが回転されることにより(摩擦力が負荷された場合に解砕される材料製包装体使用の場合)、本発明の生コンクリート凝集材の包装体は速やかに解砕され、アニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物が放出される。混合操作の方法及び混合速度等は特に限定されない。例えば残コンに生コンクリート凝集材を投入した場合には、アジテータ車のコンクリート・ミキサーのドラムを適切な速度で回転させればよい。混合時間も特に限定されないが、例えば2乃至20分間程度である。
混合の間に、放出されたアニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物、セメント及び水の混合物が骨材等の周囲に接着し、団粒となる。遊離水がなくなったら、混合容器から団粒を排出し、風乾等の方法によって乾燥させる。このようにして製造された粒子状物、即ち団粒は、土壌改良材や路盤材として使用することができる。また、そのような団粒は、その表面にアスファルト・コーティングを行うことにより、例えば舗道、テニスコート等の運動場や駐車場の構築に使用することができる。
以下に、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。但し、本発明は、下記実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1) 種々のアニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物の比較
(1)ベース・モルタルの調製
温度20℃、湿度60%の環境下で、表1に示す材料を秤量し、混合して、水セメント比が50%のモルタルを作製した。
Figure 0006104001
具体的には、次に示すように行った。先ず、細骨材とセメントとの混合物を30秒間空練りし、次いで、水及び混和剤を投入し、低速で60秒間練り混ぜた。掻き落し後、さらに高速で180秒間練り混ぜた。なお、練混ぜには、万能混合攪拌機(ダルトン社製5DM−03−r)を使用した。
モルタルの流動性を、JIS A 1171「ポリマーセメントモルタルの試験方法」に準拠したミニ・スランプ・コーン(上端内径:50mm;下端内径:100mm;高さ:150mm)によるフローにて測定した。その結果、得られたモルタルのフローは200±10mmであった。
(2)団粒化試験
(1)で調製したモルタルに、表2に示すポリアクリルアミド系高分子化合物A乃至Mのいずれかを、モルタルの全重量2,255g対して1.2g(この量は、モルタル1mあたりに換算すると1,200gである)の割合で加えた。対照例は、(1)で調製したモルタルのみとした。得られた混合物を万能混合攪拌機(ダルトン社製5DM−03−r)で高速で5分間練った。団粒化の状態を目視で評価した。結果を表2に示す。
(3)次バッチへの影響に関する試験
ポリアクリルアミド系高分子化合物を使用して団粒化を行い、洗浄せずにモルタルの次バッチを混練した場合に、ポリアクリルアミド系高分子化合物が次バッチのコンクリート組成物又はセメント組成物に混入し、その物性に何らかの影響を与えるか否かを調べた。
表1に示す配合で新たに練ったベース・モルタル2,255gに対し、団粒化試験に使用したモルタル(すなわち、ポリアクリルアミド系高分子化合物A乃至Mのいずれかを含有するもの)であってフレッシュな状態のもの225g(10重量%相当量;ポリアクリルアミド系高分子化合物の量は0.12gを添加し、混練し、得られたモルタルのフローを測定した。その結果も表2に示す。
Figure 0006104001
(4)結論
生コンクリートを団粒化させるための凝集剤として、アニオン性のポリアクリルアミド系高分子化合物を使用する場合、表2から次のことが明らかとなった。
(4−1)分子量は、大きすぎると団粒化が達成されず、小さすぎると次バッチのモルタルのフローを低下させる。
(4−2)イオン性がない場合、即ちアニオン部を有しない場合は、団粒化が達成されない。
(4−3)イオン性の強さ(アニオン部の割合)については、大きすぎると団粒化が達成されず、小さすぎると次バッチのモルタルのフローを低下させる。
また、本発明に係るポリアクリルアミド系高分子化合物を添加して団粒化させてなるモルタル団粒に関し、硬化状態と強度について観察したところ、いずれも、翌日には十分に硬化しており、路盤材として使用できる強度を有していた。
(実施例2) ポリアクリルアミド系高分子化合物の添加量の検討
実施例1と同様の配合及び条件にて、ベース・モルタルを調製した。そのモルタルに、発明例1で使用したポリアクリルアミド系高分子化合物Cを、モルタルの全重量2,255g対して0.20g、0.60g又は2.4g(これらの量は、モルタル1mあたりに換算すると、それぞれ200g、600g、2,400gである)の割合で加えた。得られた混合物を万能混合攪拌機(ダルトン社製5DM−03−r)で高速で5分間練った。団粒化の状態を目視で評価した。
(団粒化状態の評価結果)
ポリアクリルアミド系高分子化合物Cの添加量が0.20g(200g/1m−モルタル)の場合には、やや団粒化が弱かったが、0.6gと2.4gでは、団粒化状態は良好であった。
(実施例3) 様々な水セメント比のモルタルの団粒化について
実施例1と同様の材料を用い、但し、水道水の量を200g又は300g(水セメント比は、それぞれ、40%、60%である)として、実施例1と同様の条件にて、ベース・モルタルを調製した。
モルタルの流動性を、JIS A 1171「ポリマーセメントモルタルの試験方法」に準拠したミニ・スランプ・コーン(上端内径:50mm;下端内径:100mm;高さ:150mm)によるフローにて測定した。また、目視で評価した。それらの結果を表3に示す。
水セメント比が40%のモルタルに、発明例1で使用したポリアクリルアミド系高分子化合物Cを、モルタルの全重量2,205g対して0.21g(モルタル1mあたりに換算すると200g)の割合で加えた。
また、水セメント比が60%のモルタルに、発明例1で使用したポリアクリルアミド系高分子化合物Cを、モルタルの全重量2,305g対して1.52g(モルタル1mあたりに換算すると1,600g)の割合で加えた。
得られた混合物を万能混合攪拌機(ダルトン社製5DM−03−r)で高速で5分間練った。団粒化の状態を目視で評価した。結果を表3に示す。
Figure 0006104001
(実施例4) 生コンクリート凝集材の使用
(1)ベースとなるコンクリート組成物の調製
JIS A6204に基づき、表4に示す材料を強制2軸ミキサーで混練し、表4に示す配合のコンクリート組成物0.25mを調製した。このコンクリート組成物のスランプは18.5cm、空気量は4.7%であった。
Figure 0006104001
(2)生コンクリート凝集材の調製
発明例1で使用したポリアクリルアミド系高分子化合物C200gを、塩基性状況下で解砕される繊維状材料(アルカリ解砕紙)製の袋に入れ、開口を接着剤で接着し、本発明の生コンクリート凝集材を得た。また、上記高分子化合物C200gを、水溶性紙製の袋に入れ、開口を接着剤で接着し、比較例の生コンクリート凝集材を得た。
(3)生コンクリート凝集材の硬化していないコンクリート組成物への投入試験
(1)で調製したコンクリート組成物0.25mをドラム・ミキサーに移し、上記本発明の生コンクリート凝集材1袋を投入し、ミキサーを回転させた。その結果、袋は速やかに解砕されてポリアクリルアミド系高分子化合物Cが放出された。投入から約2分で、コンクリートは団粒化した。団粒物の状態は良好であった。
一方、水溶性紙の袋を使用してなる比較例の生コンクリート凝集材は、濡れた環境下での取り扱いに注意を要した。すなわち、水溶性紙の袋は、一旦濡れてしまうとその強度は弱くなり、また濡れた袋同士の融着が起こり、取扱いが必ずしも容易でなかった。尚、コンクリートの団粒化に関しては、本発明の生コンクリート凝集材を使用した場合と同等であった。

Claims (6)

  1. 下記式(I)で示され、重量平均分子量が1,100万乃至2,200万であるアニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物の生コンクリート凝集剤としての使用。
    Figure 0006104001
    ここで、{m/(m+n)}×100=91乃至75であり且つ{n/(m+n)}×100=9乃至25である。
  2. アニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物が、重量平均分子量が1,300万乃至1,900万のものである、請求項1に記載のアニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物の生コンクリート凝集剤としての使用。
  3. アニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物が、式(I)中、{m/(m+n)}×100=90乃至77であり且つ{n/(m+n)}×100=10乃至23のものである、請求項1又は2に記載のアニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物の生コンクリート凝集剤としての使用。
  4. 単に水に濡れるだけでは解砕されないが、塩基性状況下又は摩擦力が負荷された場合には解砕される繊維状材料製包装体と、その包装体に封入されている、下記式(I)で示され、重量平均分子量が1,100万乃至2,200万であるアニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物とを備える生コンクリート凝集材。
    Figure 0006104001
    ここで、{m/(m+n)}×100=91乃至75であり且つ{n/(m+n)}×100=9乃至25である。
  5. 硬化していないコンクリート組成物又はセメント組成物に、請求項4に記載の生コンクリート凝集材を添加し、得られた混合物を混ぜて団粒を形成させることを特徴とする、コンクリート又はセメント団粒の製造方法。
  6. 硬化していないコンクリート組成物又はセメント組成物1mに対し、アニオン性ポリアクリルアミド系高分子化合物の量が200乃至2,000gとなるように生コンクリート凝集材を添加する、請求項5に記載のコンクリート又はセメント団粒の製造方法。
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