JP6101724B2 - 亜鉛めっき鋼板の溶接方法 - Google Patents

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本発明は、亜鉛めっき鋼板の溶接方法に関するものである。
耐食性、耐候性に優れる亜鉛めっき鋼板は、自動車、建築等の分野においてその利用が進められている鋼材である。鋼材の接合には、たとえばアーク溶接が用いられる。しかし、亜鉛めっき鋼板に対してアーク溶接を行うと、鋼の融点に比べて沸点の低い亜鉛が亜鉛蒸気となる。そして、亜鉛蒸気に起因して、良好な溶接状態の実現が難しくなる場合がある。具体的には、亜鉛蒸気に起因して、ビードにブローホール等が形成される場合がある。また、亜鉛蒸気によりアークの形成状態が不安定となり、スパッタの発生が多くなる場合がある。さらに、亜鉛めっき鋼板の溶接においては、ビード上に残存するスラグやビード止端部に残存するスラグ(縁スラグ)の発生が多くなる場合もある。その結果、溶接後に実施される塗装工程において形成される防錆剤膜等の良好な形成が阻害されたり、経年変化により防錆剤膜等が剥がれたりする場合がある。これに対し、アーク溶接による良好な溶接状態の実現を目的とした技術が提案されている(たとえば、特許文献1および2参照)。
特開2013−111597号公報 特開2013−248621号公報
上述のように、良好な溶接状態を確保することは、亜鉛めっき鋼板の利用において重要な課題となっている。本発明の目的は、良好な溶接状態を達成可能な亜鉛めっき鋼板の溶接方法を提供することである。
本発明に従った亜鉛めっき鋼板の溶接方法は、亜鉛めっき鋼板を準備する工程と、シールドガスによりシールドしつつ亜鉛めっき鋼板と溶接ワイヤとの間にアークを形成して亜鉛めっき鋼板および溶接ワイヤをアークエネルギーにより加熱して溶融させ、溶融池を形成する工程と、溶融池を凝固させる工程と、を備える。シールドガスは二酸化炭素およびアルゴンを含み、残部が不可避的不純物からなる混合ガスである。溶接ワイヤの直径は0.9mm以下であり、シールドガスに含まれる二酸化炭素は4体積%以上10体積%以下、または溶接ワイヤの直径は0.9mmを超え1.0mm以下であり、シールドガスに含まれる二酸化炭素は4体積%以上6体積%以下である。
本発明者らは、亜鉛めっき鋼板の溶接状態に影響を及ぼす要因について検討を行った。その結果、シールドガスに含まれる二酸化炭素の割合および溶接ワイヤの直径が溶接状態に大きな影響を与えていることを見出した。具体的には、一般的なGMA(Gas Metal Arc)溶接においては、シールドガスとして20体積%程度の二酸化炭素を含む二酸化炭素とアルゴンとの混合ガスが使用される。しかし、亜鉛めっき鋼板の溶接においては、このようなシールドガスの組成では、スラグおよびスパッタの量が多くなり、良好な溶接状態の実現は困難である。これに対し、二酸化炭素の割合を10体積%以下にまで低減することで、スラグおよびスパッタの量を許容可能な範囲にまで低減することが可能となる。一方、二酸化炭素の割合をさらに低減すると、スラグの量は低減されるものの、二酸化炭素の割合が4体積%未満になると、スパッタの量が増加する傾向にある。そのため、良好な溶接状態を実現するためには、シールドガスに含まれる二酸化炭素の割合は、4体積%以上10体積%以下とする必要がある。
また、亜鉛めっき鋼板の溶接状態は、溶接ワイヤの直径にも極めて敏感である。具体的には、溶接ワイヤの直径が1.0mmを超える場合、上述のようにシールドガスの組成を調整した場合でも、良好な溶接状態を得ることは難しくなる。そのため、溶接ワイヤの直径は1.0mm以下とする必要がある。さらに、溶接ワイヤの直径を0.9mm以下とすることにより、良好な溶接状態を得ることが比較的容易となる。そして、上述のようにシールドガスの組成を適切に調整し、かつ溶接ワイヤの直径を適切に選択することにより、良好な溶接状態を達成することができる。
具体的には、溶接ワイヤの直径を0.9mm以下とした場合、シールドガスにおける二酸化炭素の割合を4体積%以上10体積%以下とすることで、良好な溶接状態を得ることができる。また、溶接ワイヤの直径を0.9mmを超え1.0mm以下とした場合、シールドガスにおける二酸化炭素の割合を4体積%以上6体積%以下とすることで、良好な溶接状態を得ることができる。
本発明の亜鉛めっき鋼板の溶接方法においては、溶接ワイヤの直径は0.9mm以下であり、シールドガスに含まれる二酸化炭素は4体積%以上10体積%以下、または溶接ワイヤの直径は0.9mmを超え1.0mm以下であり、シールドガスに含まれる二酸化炭素は4体積%以上6体積%以下である。そのため、本発明の亜鉛めっき鋼板の溶接方法によれば、良好な溶接状態を達成することができる。なお、溶接ワイヤの直径が小さくなると、溶接ワイヤの電流密度が大きくなり、ワイヤの溶融速度が高くなることから、溶接の制御が難しくなる。そのため、溶接ワイヤの直径は0.8mm以上とすることが好ましい。
上記亜鉛めっき鋼板の溶接方法において、溶融池を形成する工程では、亜鉛めっき鋼板と溶接ワイヤとの間の電流が、ベース値である状態と、ベース値よりも高いピーク値である状態とを繰り返してもよい。このような亜鉛めっき鋼板と溶接ワイヤとの間の電流の制御を実施することにより、良好な溶接状態を得ることが容易となる。
上記亜鉛めっき鋼板の溶接方法において、溶接ワイヤは銅めっきされていてもよい。このようにすることにより、良好な溶接状態を得ることが容易となる。
上記亜鉛めっき鋼板の溶接方法において、溶接ワイヤの直径は0.9mm以下であり、シールドガスに含まれる二酸化炭素は4体積%以上7体積%以下であってもよい。このようにすることにより、特に良好な溶接状態を得ることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の亜鉛めっき鋼板の溶接方法によれば、良好な溶接状態を達成可能な亜鉛めっき鋼板の溶接方法を提供することができる。
溶接の手順の概略を示すフローチャートである。 溶接の手順を説明するための概略断面図である。 溶接状態を示す写真である(1体積%CO)。 溶接状態を示す写真である(2体積%CO)。 溶接状態を示す写真である(3体積%CO)。 溶接状態を示す写真である(4体積%CO)。 溶接状態を示す写真である(5体積%CO)。 溶接状態を示す写真である(6体積%CO)。 溶接状態を示す写真である(7体積%CO)。 溶接状態を示す写真である(10体積%CO)。 溶接状態を示す写真である(15体積%CO)。 溶接状態を示す写真である(20体積%CO)。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1を参照して、本実施の形態の亜鉛めっき鋼板の溶接方法では、まず被溶接物である亜鉛めっき鋼板が準備される(S10)。この工程(S10)では、図2を参照して、たとえば一対の亜鉛めっき鋼板(亜鉛めっき鋼板21,22)が準備される。亜鉛めっき鋼板21と亜鉛めっき鋼板22とは、亜鉛めっき鋼板21の一方の主面21Aの一部と亜鉛めっき鋼板22の一方の主面22Aの一部とが互いに接触する(密着する)ように配置される。
次に、溶接トーチを用いて溶融池が形成される(S20)。図2を参照して、溶接トーチ10は、中空円筒形状を有する溶接ノズル11と、その一部が溶接ノズル11に取り囲まれるように配置され、電源(図示しない)に接続されたコンタクトチップ12とを含む。コンタクトチップ12の一部は、溶接ノズル11に取り囲まれる空間の外部に、溶接ノズル11の先端側に向けて突出している。コンタクトチップ12に接触しつつ、溶接ワイヤ13が溶接ノズル11の先端側へと連続的に供給される。溶接ワイヤ13としては、スラグの発生を低減する観点から、低Mn(マンガン;たとえば1.4質量%以下)、低Si(珪素;たとえば0.7質量%以下)の軟鋼ワイヤを採用することができる。具体的には、JIS(Japanese Industrial Standards)Z3312のYGW16、G43A0C16など、たとえば大同特殊鋼株式会社製DD50A、株式会社神戸製鋼製MG−SOFTなどを採用することができる。溶接ノズル11とコンタクトチップ12との隙間は、シールドガスの流路となっている。当該流路を流れるシールドガスは、溶接ノズル11の先端から吐出される。このような構造を有する溶接トーチ10を用いて、工程(S20)を実施することができる。
亜鉛めっき鋼板21,22を一方の電極とし、溶接ワイヤ13を他方の電極として亜鉛めっき鋼板21,22と溶接ワイヤ13との間に電圧を印加すると、溶接ワイヤ13と亜鉛めっき鋼板21,22との間にアークβが形成される。アークβは、溶接ノズル11の先端から矢印αに沿って吐出されるシールドガスによって、周囲の空気からシールドされる。アークβの熱により、亜鉛めっき鋼板21,22の一部および溶接ワイヤ13の先端が溶融する。溶接ワイヤ13の先端が溶融して形成された液滴は、亜鉛めっき鋼板21,22の溶融した領域へと移行する。これにより、溶融した亜鉛めっき鋼板21,22と溶接ワイヤ13とが混ざり合った液体領域である溶融池31が形成される。
次に、溶融池の形成領域を移動させつつ、先に形成した溶融池を凝固させる工程(S30)が実施される。この工程(S30)では、形成されるべきビードの延在方向に沿って、溶接トーチ10を亜鉛めっき鋼板21,22に対して相対的に移動させる。その結果、溶融池31が形成される領域が順次移動し、先に形成された溶融池31は凝固して、ビードとなる。そして、接合されるべき領域に沿ってビードを形成することで溶接が完了する。
ここで、本実施の形態の亜鉛めっき鋼板の溶接方法においては、上記シールドガスは、二酸化炭素(CO)およびアルゴン(Ar)を含み、残部が不可避的不純物からなる混合ガスである。そして、溶接ワイヤ13の直径は0.9mm以下であり、シールドガスに含まれるCOは4体積%以上10体積%以下、または溶接ワイヤ13の直径は0.9mmを超え1.0mm以下であり、シールドガスに含まれるCOは4体積%以上6体積%以下である。溶接ワイヤの直径およびシールドガスの組成をこのような範囲とすることにより、良好な溶接状態を得ることができる。このように、本実施の形態の亜鉛めっき鋼板の溶接方法によれば、良好な溶接状態を達成することができる。その結果、溶接後に実施される塗装工程において形成される防錆剤膜等の良好な形成が阻害されたり、経年変化により防錆剤膜等が剥がれたりする不具合を抑制することができる。ここで、良好な溶接状態とは、ブローホール等の溶接欠陥、スラグ(縁スラグを含む)、およびスパッタが低減された状態をいう。
なお、溶接ワイヤ13の直径が小さくなると、溶接ワイヤ13の電流密度が大きくなり、ワイヤの溶融速度が高くなることから、溶接の制御が難しくなるため、溶接ワイヤ13の直径は0.8mm以上とすることが好ましい。また、工程(S20)においては、亜鉛めっき鋼板21,22と溶接ワイヤ13との間の電流が、ベース値である状態と、ベース値よりも高いピーク値である状態とを繰り返すことが好ましい。すなわち、本実施の形態において、パルス溶接が採用されることが好ましい。これにより、良好な溶接状態を得ることが容易となる。
さらに、溶接ワイヤ13は銅めっきされていることが好ましい。これにより、良好な溶接状態を得ることが容易となる。また、溶接ワイヤ13の直径は0.9mm以下であり、シールドガスに含まれる二酸化炭素は4体積%以上7体積%以下であることが好ましい。このようにすることにより、特に良好な溶接状態を得ることができる。
亜鉛めっき鋼板の溶接を実際に行い、シールドガスに含まれる二酸化炭素の割合および溶接ワイヤの直径が溶接状態(スラグ、縁スラグ、スパッタ、ブローホール等)に及ぼす影響を確認する実験を行った。実験の手順は以下の通りである。
亜鉛めっき鋼板の溶接は、上記実施の形態において説明した方法に従って実施した。亜鉛めっき鋼板21,22として、厚み2.3mmの鋼板を準備した。そして、亜鉛めっき鋼板21と亜鉛めっき鋼板22とを、亜鉛めっき鋼板21の一方の主面21Aの一部と亜鉛めっき鋼板22の一方の主面22Aの一部とが互いに密着するように配置し、溶接を実施した。このとき、シールドガスとしては、二酸化炭素およびアルゴンを含み、残部が不可避的不純物からなる混合ガスを採用した。二酸化炭素の割合は、1〜20体積%の範囲で変化させた。溶接ワイヤ13としては、直径0.9mmの大同特殊鋼株式会社製DD50A(ワイヤ条件A)、直径0.9mmの株式会社神戸製鋼製MG−SOFT(ワイヤ条件B)および直径1.0mmの株式会社神戸製鋼製MG−SOFT(ワイヤ条件C)の3種のワイヤを採用した。そして、各ワイヤ条件において適切な溶接電流等の条件下で溶接を実施し、得られたビードおよびその周辺を観察し、溶接状態を評価した。実験結果を表1〜表3、および図3〜図12に示す。
図3〜図12は、ワイヤ条件Aにおいて二酸化炭素の割合が1〜20体積%である場合の溶接状態を示す写真である。また、表1〜表3において、「スラグ」の欄に関し、ビード上にスラグが観察されない状態をA、わずかなスラグが観察される場合をB、明確にスラグが観察される場合をC、スラグ量が特に多い場合をDと表示している。また、「縁スラグ」の欄に関し、ビードの外周部にスラグが観察されない状態をA、わずかなスラグが観察される場合をB、明確にスラグが観察される場合をC、スラグが特に多い場合をDと表示している。また、「スパッタ」の欄に関し、スパッタが特に少ない場合をA、スパッタが少ない場合をB、明確にスパッタが観察される場合をC、スパッタの量が特に多い場合をDと評価した。また、「その他」の欄には、ブローホールの形成、ビードの形成不良が確認された場合、その旨が記載されている。また、「総合」の欄には、スラグ、縁スラグ、スパッタおよびその他の欄に記載の観察結果を総合した評価が記載されている。表1〜3において、太線内が本発明の範囲である。
表1および表2を参照して、溶接ワイヤ13の種類が異なっても、その直径が同じ0.9mmである場合、溶接状態はシールドガスに含まれる二酸化炭素の割合に依存して同様の傾向を示している。具体的には、二酸化炭素の割合を10体積%以下にまで低減することで、スラグ、縁スラグおよびスパッタの量を許容可能な範囲(良好な範囲)にまで低減することが可能となっている。また、二酸化炭素の割合をさらに低減すると、スラグおよび縁スラグについては良好な状態が維持されるものの、二酸化炭素の割合が4体積%未満になると、スパッタの量が増加する傾向にある。そのため、溶接ワイヤ13の直径が0.9mmである場合、シールドガスに含まれる二酸化炭素の割合は、4体積%以上10体積%以下とする必要があるといえる。
また、表1および表2を参照して、シールドガスに含まれる二酸化炭素の割合を4体積%以上7体積%以下とすることにより、特に優れた溶接状態が得られている。このことから、溶接ワイヤ13の直径が0.9mmである場合、シールドガスに含まれる二酸化炭素の割合は、4体積%以上7体積%以下とすることが好ましいといえる。
一方、表3および表2を参照して、溶接ワイヤ13の種類が同じであっても、その直径が大きい場合、シールドガスに含まれる二酸化炭素の割合に対する許容範囲が狭くなっている。具体的には、表3を参照して、溶接ワイヤ13の直径が1.0mmである場合、二酸化炭素の割合を6体積%以下にまで低減することで、スラグ、縁スラグおよびスパッタの量を許容可能な範囲にまで低減することが可能となっている。また、二酸化炭素の割合をさらに低減すると、スラグおよび縁スラグについては良好な状態が維持されるものの、二酸化炭素の割合が4体積%未満になると、上記表1および表2の場合と同様に、スパッタの量が増加する傾向にある。そのため、溶接ワイヤ13の直径が0.9mmを超え1.0mm以下である場合、シールドガスに含まれる二酸化炭素の割合は、4体積%以上6体積%以下とする必要があるといえる。
また、本発明者らの検討によれば、溶接ワイヤ13の直径が1.0mmを超える場合、シールドガスに含まれる二酸化炭素の割合を調整した場合でも、良好な溶接状態を得ることは困難であった。一方、溶接ワイヤ13の直径を0.8mmとした場合、上記表1および表2と同様の結果が得られた。つまり、溶接ワイヤ13の直径が0.9mm以下である場合、シールドガスに含まれる二酸化炭素の割合を4体積%以上10体積%以下とすることで良好な溶接状態が得られ、4体積%以上7体積%以下とすることで特に良好な溶接状態が得られる。しかし、溶接ワイヤ13の直径が0.8mm未満となると、溶接ワイヤ13の抵抗が大きくなり、溶接の制御そのものが難しくなる。そのため、溶接ワイヤ13の直径は0.8mm以上とすることが好ましい。また、シールドガスに含まれる二酸化炭素の割合を4体積%以上とすることにより、溶接部の十分な溶け込みが確保される。
以上の実験結果より、本発明の亜鉛めっき鋼板の溶接方法によれば、溶接状態の改善が可能な亜鉛めっき鋼板の溶接方法を提供することが確認される。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって規定され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の亜鉛めっき鋼板の溶接方法は、溶接状態の向上が求められる亜鉛めっき鋼板の溶接に、特に有利に適用され得る。
10 溶接トーチ、11 溶接ノズル、12 コンタクトチップ、13 溶接ワイヤ、21,22 亜鉛めっき鋼板、21A,22A 主面、31 溶融池。

Claims (4)

  1. 亜鉛めっき鋼板を準備する工程と、
    シールドガスによりシールドしつつ前記亜鉛めっき鋼板と溶接ワイヤとの間にアークを形成して前記亜鉛めっき鋼板および前記溶接ワイヤを加熱して溶融させ、溶融池を形成する工程と、
    前記溶融池を凝固させる工程と、を備え、
    前記シールドガスは二酸化炭素およびアルゴンを含み、残部が不可避的不純物からなる混合ガスであり、
    前記溶接ワイヤの直径は0.9mm以下であり、前記シールドガスに含まれる二酸化炭素は4体積%以上10体積%以下、または前記溶接ワイヤの直径は0.9mmを超え1.0mm以下であり、前記シールドガスに含まれる二酸化炭素は4体積%以上6体積%以下である、亜鉛めっき鋼板の溶接方法。
  2. 前記溶融池を形成する工程では、前記亜鉛めっき鋼板と前記溶接用ワイヤとの間の電流が、ベース値である状態と、前記ベース値よりも高いピーク値である状態とを繰り返す、請求項1に記載の亜鉛めっき鋼板の溶接方法。
  3. 前記溶接ワイヤは銅めっきされている、請求項1または2に記載の亜鉛めっき鋼板の溶接方法。
  4. 前記溶接ワイヤの直径は0.9mm以下であり、前記シールドガスに含まれる二酸化炭素は4体積%以上7体積%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の亜鉛めっき鋼板の溶接方法。
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