以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。本発明は、基板接続構造、電気コネクタ付き基板、または、電気コネクタとして、種々の用途に広く適用することができる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる液晶表示装置1の主要部の構成を示す模式的な側面図である。図2は、液晶表示装置1の電気コネクタユニット2を示す斜視図であり、当該電気コネクタユニット2を表側から見た状態を示している。図3は、液晶表示装置1の電気コネクタユニット2を示す斜視図であり、当該電気コネクタユニット2を裏側から見た状態を示している。図4は、電気コネクタユニット2の一部を破断して示す斜視図である。図5は、図4の破断面を見た状態を示す電気コネクタユニット2全体の断面図である。図6は、液晶表示装置1の電気コネクタユニット2を示す斜視図であり、当該電気コネクタユニット2を表側から見た状態であって、アクチュエータ20が開位置A1にある状態を示している。
図1を参照して、液晶表示装置1は、たとえば、テレビ、または、モニタとして用いられる。液晶表示装置1は、パネル3と、シャーシ4と、メイン基板5と、照明装置6と、を有している。
パネル3は、液晶表示装置1の前面に取り付けられる液晶パネルであり、平板状に形成されている。シャーシ4は、パネル3の後方に配置される部材であり、液晶表示装置1の筐体の一部を構成している。本実施形態では、シャーシ4は、パネル3と平行に延びる平板状に形成されている。パネル3とシャーシ4との間に、メイン基板5、および、照明装置6が配置されている。
メイン基板5は、液晶表示装置1の動作を制御するドライバ回路などが実装された基板である。メイン基板5は、平板状に形成されており、本実施形態では、照明装置6に隣接配置されている。
照明装置6は、例えば、パネル3の背面に取り付けられ、当該パネル3に光を当てるバックライト装置である。尚、照明装置1は、液晶パネルのバックライト装置に限らず、たとえば、照明灯、または表示灯として、更には、その他、種々の照明装置として用いることができる。照明装置6は、パネル3と、シャーシ4との間の狭い空間に配置されている。
照明装置6は、導光板7と、電気コネクタユニット2と、フレキシブル接続部材8と、発光素子としてのLED(Light Emitting Diode)9と、を有している。
導光板7は、LED9からの光をパネル3に案内するための平板状部材である。導光板7は、パネル3とシャーシ4との間に配置されている。より具体的には、導光板7は、メイン基板5、フレキシブル接続部材8および電気コネクタユニット2と、パネル3と、の間に配置されている。導光板7には、LED9からの光が与えられ、この光が導光板7からパネル3の全面に照射される。
LED9は、導光板7の縁部(本実施形態では、上縁部)側に複数配置されている。各LED9は、導光板7の上記縁部の長手方向に沿って等間隔に複数並んでいる。各LED9は、電気コネクタユニット2のLED基板10に実装されている。なお、本実施形態では、発光素子としてLED9が用いられているけれども、これに限定されない。LED9に代えて、他の発光素子が用いられてもよい。LED9への電力は、メイン基板5からフレキシブル接続部材8および電気コネクタユニット2を介して供給される。
フレキシブル接続部材8は、メイン基板5と電気コネクタユニット2のLED基板10とを電気的に接続するために設けられている。フレキシブル接続部材8は、本実施形態では、フレキシブルフラットケーブル(FFC)である。なお、フレキシブル接続部材8は、たとえば、可撓性および導電性を有する構成であればよく、フレキシブルプリント回路(FPC)など、電気コネクタユニット2の電気コネクタ11と電気的に接続可能な他の部材であってもよい。
フレキシブル接続部材8は、帯状に形成されており,メイン基板5と、電気コネクタユニット2の電気コネクタ11との間に延びている。本実施形態では、フレキシブル接続部材8は、導光板7とシャーシ4との間において、直線状に延びている。
図1〜図6を参照して、フレキシブル接続部材8は、絶縁部12と、複数の導電部13と、を有している。
絶縁部12は、合成樹脂などの絶縁材料を用いて形成されている。絶縁部12は、フレキシブル接続部材8の長手方向に沿って延びる帯状の部分である。絶縁部12の一端部は、メイン基板5に隣接している。また、絶縁部12の他端部は、電気コネクタ11に隣接している。絶縁部12の他端部のうち、フレキシブル接続部材8の幅方向における両端部には、耳部14が形成されている。耳部14は、フレキシブル接続部材8の幅方向中央部から遠ざかるように突出する小片部である。耳部14は、後述するように、電気コネクタ11のハウジング22の抜け止め部56に受けられることが可能に構成されている。
上記の構成を有する絶縁部12内に、複数の導電部13が配置されている。導電部13は、銅などの導電性を有する材料を用いて形成されている。導電部13は、フレキシブル接続部材8(絶縁部12)の一端部8aから他端部8bにかけて延びている。導電部13の数は、たとえば、電気コネクタ11の極数と同じに設定されている。複数の導電部13は、電気コネクタ11の幅方向X1に等間隔に配置されており、絶縁部12によって互いに絶縁されている。
各導電部13の一端部は、メイン基板5に形成された複数の端子(図示せず)のうちの対応する端子にはんだなどを用いて固定されており、この端子と電気的に接続されている。各導電部13の他端部は、絶縁部12の他端部の一部が切り欠かれるように配置されることで、絶縁部12の一側面から露出している。各導電部13は、電気コネクタユニット2に電気的に接続されている。
電気コネクタユニット2は、LED基板10およびこのLED基板10の実装部19に実装された電気コネクタ11を有しており、この電気コネクタ11がフレキシブル接続部材8に接続されるように構成されている。電気コネクタユニット2は、本発明の「基板接続構造」または「電気コネクタ付き基板」の一例である。
電気コネクタユニット2は、導光板7と、シャーシ4との間の狭い空間S1に配置される。このため、電気コネクタユニット2は、液晶表示装置1の厚み方向(パネル3の表面と直交する方向)に可及的に薄くなるように配置されている。電気コネクタユニット2は、本実施形態では、パネル3の上部の近傍に配置されている。
電気コネクタユニット2は、LED基板10と、電気コネクタ11と、を有しており、メイン基板5とはフレキシブル接続部材8を介して電気的に接続されている。
LED基板10は、LED9が実装された基板部材として設けられている。LED基板10は、シャーシ4、導光板7およびパネル3と平行な矩形の板状に形成されている。LED基板10は、本実施形態では、パネル3の上端近傍に配置されている。LED基板10は、本実施形態では、シャーシ4と離隔して配置されている。また、LED基板10は、導光板7とシャーシ4との間の狭い空間において、メイン基板5とたとえば上下に並ぶように配置されている。
LED基板10は、アルミニウムなどの熱伝導性に優れた金属材料を用いて形成された主体部上に絶縁層が形成され、この絶縁層上に複数の導電部2aが形成された構成を有している。そして、この導電部2aの大部分は、絶縁層2bによって被覆されている。LED基板2の導電部2aは、複数設けられており、並列配置されている。各導電部2aの一端部および他端部は、電極を構成しており、絶縁層2bから露出している。なお、以下では、特に説明無き場合、コネクタ11にフレキシブル接続部材8が接続された状態を基準として説明する。
LED基板10は、互いに平行な第1側面15および第2側面16を有している。第2側面16は、導光板7側(液晶表示装置1の前方側)を向いており、導電部2aが配置されている。第1側面15は、シャーシ4側(液晶表示装置1の後方側)を向いている。第1側面15および第2側面16は、互いに平行である。
第2側面16には、複数のLED9が実装されている(図1では1つのLED9を表示し、図1以外では図示を省略)。複数のLED9は、図1において紙面と直交する方向(液晶表示装置1の左右方向)に沿って配置されている。
各導電部2aの一端部は、メイン基板5側に配置されている。各導電部2aの他端部は、対応するLED9の正極または負極に接続されている。
また、LED基板10の一縁部10a(本実施形態では、液晶表示装置1におけるLED基板10の下縁部)には、切欠部18が形成されている。LED基板10の一部を欠けた形状にすることで、LED基板10が形成されている。この切欠部18は、電気コネクタ11を収容するために設けられている。切欠部18の大きさ(LED基板10の厚み方向と直交する方向に見たときの大きさ)は、電気コネクタ11を収容可能な大きさに設定されている。切欠部18は、細長い矩形状の空間を形成している。この切欠部18に、電気コネクタ11が配置されている。
切欠部18にコネクタ11の少なくとも一部が収容されることで、電気コネクタユニット2全体としての厚みが小さくされている。すなわち、電気コネクタユニット2が低背化されている。LED基板10のうち切欠部18の周囲は、電気コネクタ11を実装するための実装部19を含んでいる。実装部19のうち、LED基板10の第2側面16に、前述した実装面19aが形成されている。実装面19aは、切欠部18の一縁部10aの周囲に配置されており、電気コネクタ11の後述するコンタクト21および補強タブ23,23が固定される部分を含んでいる。この構成により、電気コネクタ11のハウジング22は、LED基板10の実装面19aに固定されている。
電気コネクタ11(以下、電気コネクタを、単に「コネクタ」ともいう。)は、本実施形態では、いわゆるセルフロック式のコネクタである。すなわち、フレキシブル接続部材8がコネクタ11に挿入されることで、フレキシブル接続部材8をコネクタ11に連結する動作(電気コネクタ11のアクチュエータ20が開位置A1から閉位置A2に変位する動作)も併せて行われるように、コネクタ11が構成されている。
コネクタ11は、LED基板10に機械的且つ電気的に接続されている。また、コネクタ11は、フレキシブル接続部材8に機械的且つ電気的に接続されている。このように、本実施形態では、コネクタ11は、ワイヤー(フレキシブル接続部材8)とボード(LED基板10)とを接続するワイヤー・トゥ・ボードコネクタとして用いられている。
図7は、コネクタ11の斜視図であり、コネクタ11の天壁部32側を見た状態を示している。図8は、コネクタ11の断面図であり、アクチュエータ20が開位置A1に位置している状態を示している。図9は、コネクタ11の断面図であり、アクチュエータ20が閉位置A2に位置している状態を示している。図10は、コネクタ11の主要部の断面図であり、アクチュエータ20が閉位置A2に位置している状態を示している。図11は、コネクタ11のコンタクト21の斜視図である。
なお、コネクタ11の図面については、繰り返し表れる箇所の図示を一部省略している場合がある。また、以下では、コネクタ11の幅方向X1を単に「幅方向X1」といい、コネクタ11の幅方向X1と直交する長さ方向Y1を単に「長さ方向Y1」といい、幅方向X1及び長さ方向Y1の双方に直交する厚み方向Z1を単に「厚み方向Z1」という。
図1〜図11を参照して、コネクタ11は、アクチュエータ20と、導電性のコンタクト(所定の相手側導電部材)21と、コンタクト21を保持する絶縁性のハウジング22と、補強タブ23,23と、仮保持機構51と、を有している。
コンタクト21は、幅方向X1に沿って略等間隔に複数配置されている。コンタクト21の数は、フレキシブル接続部材8の導電部13の数と同じに設定されている。コンタクト21の数が、コネクタ11の極数である。各コンタクト21は、同様の構成を有している。
各コンタクト21は、フレキシブル接続部材8の導電部13に接触可能に構成されている。各コンタクト21は、表面にめっき層が形成された金属材料に打ち抜き加工および曲げ加工などを施すことで形成された導電部材であり、一体成形品である。コンタクト21は、長さ方向Y1に細長い形状に形成されており、フレキシブル接続部材8の対応する導電部13、および、LED基板2の対応する導電部2a(電極)のそれぞれに接触している。各コンタクト21は、側面視において、略y字状に形成されている。
コンタクト21は、第1接触部24と、第2接触部25と、連結部26と、を有している。
第1接触部24は、LED基板2の対応する導電部2aに接触するために設けられている。第1接触部24は、長さ方向Y1におけるコンタクト21の一端部を形成している。第1接触部24は、LED基板2の対応する導電部2aに、はんだなどを用いて固定されており、当該導電部2aと導通可能である。第1接触部24は、連結部26に連続している。
連結部26は、第1接触部24および第2接触部25を互いに連結するために設けられている。連結部26は、側面視において、略U字状に形成されている。
連結部26は、第1接触部24に連続する第1部分27と、第2接触部25に連続する第2部分28と、を有している。
第1部分27は、第1接触部24に連続する部分として設けられている。第1部分27は、長さ方向Y1に沿って細長く延びる形状に形成されている。第1部分27の一部は、屈曲した形状を有しており、これにより、第1部分27がLED基板10と厚み方向Z1に離隔するように配置されている。各コンタクト21の第1接触部24は、幅方向X1において、ハウジング22の受け部37,37の間に配置されており、ハウジング22に対して長さ方向Y1の一方側には突出していない。第1部分27は、第2部分28に連続している。
第2部分28は、第1部分27および第2接触部25を繋ぐ部分として設けられている。第2部分28の少なくとも一部(本実施形態では、大部分)は、ハウジング22内に配置されている。
第2部分28は、屈曲部28aと、第2部分本体28bと、一対のアーム部28c,28dと、を有している。
第2部分本体28bは、長さ方向Y1における第2部分28の一端側部分を構成している。第2部分本体28bのうち、第1部分27に連続する一縁部から、第2屈曲部28aが延びている。第2屈曲部28aは、L字状に形成されており、略90度屈曲した部分を有している。第2部分本体28bは、一対のアーム部28c,28dを支持している。
一対のアーム部28c,28dは、第2部分本体28bから長さ方向Y1の一方に向けて延びる部分として設けられている。各アーム部28c,28dは、第2部分本体28bによって片持ち支持されており、第2部分本体28bに支持されている部分を支点として、厚み方向Z1に弾性変形可能である。一対のアーム部28c,28dは、厚み方向Z1に離隔して互いに対向するように配置されている。一対のアーム部28c,28dは、フレキシブル接続部材8の他端部8bを挟むように配置されている。一方のアーム部28cは、ハウジング22の後述する底壁部31側に配置されている。この一方のアーム部28cには、第2接触部25が設けられている。
第2接触部25は、フレキシブル接続部材8の対応する導電部13に接触するように構成されている。第2接触部25は、一方のアーム部28cの先端付近に形成された凸部であり、他方のアーム部28d側に向けて突出している。
他方のアーム部28dの先端部には、ラッチ部28eが形成されている。ラッチ部28eは、アクチュエータ20のロック軸50が嵌合する部分として設けられており、第2接触部25と厚み方向Z1に向かい合うように配置されている。また、各アーム部28c,28dのうち、厚み方向Z1の外側縁部は、ハウジング22の後述する嵌合部34に圧入固定されている。以上の構成を有する各コンタクト21は、前述したように、ハウジング22に保持されている。
図12は、コネクタユニット2の平面図である。図13は、コネクタユニット2の底面図である。図14は、コネクタ11の正面図である。図15は、コネクタ11の背面図である。図16は、電気コネクタ11のハウジング22の平面図である。図17は、電気コネクタ11のアクチュエータ20の裏面図(底壁部31側を向く部分の図)である。
図2、図3、図7、図9および図12〜図17を参照して、ハウジング22は、合成樹脂を用いて形成された一体成形品であり、絶縁部材である。ハウジング22は、幅方向X1に細長く延びる形状に形成されており、且つ、厚み方向Z1に薄く形成された、扁平な部材である。ハウジング22は、当該ハウジング22の平面視において、幅方向X1に細長い矩形状に形成されている。なお、以下では、単に「平面視」、「側面視」など「〜視」という場合、ハウジング22を基準とした視点をいう。
ハウジング22は、底壁部31、天壁部32および背部33を含むハウジング本体30と、ハウジング本体30に形成された嵌合部34と、挿入孔部35と、を有している。
底壁部31は、コネクタ11の底面部を形成する部分として設けられている。底壁部31は、厚み方向Z1と直交する方向に延びている。底壁部31は、LED基板10のうち、導電部2aが形成されている第2側面16寄りに配置されている。底壁部31は、底面視において、幅方向X1に細長い略矩形状に形成され、さらに、幅方向X1における両端部の一部が幅方向X1の外側に矩形状に突出した形状を有している。
底壁部31は、底壁本体36と、一対の受け部37,37と、を有している。
底壁本体36は、幅方向X1に細長く延びる部分として設けられている。底壁本体36は、平面視において、LED基板10の切欠部18に位置している。底壁本体36の前端縁36aは、LED基板10の一縁部10aからはフレキシブル接続部材8側に突出していない。底壁本体36には、後述するように、コンタクト21が保持される。幅方向X1における底壁本体36の両端部に、受け部37,37が設けられている。
受け部37,37は、LED基板10の第2側面16に受けられることが可能な部分として設けられている。この受け部37,37は、幅方向X1におけるハウジング22の両端部において、扁平な小片状に形成されている。
これら一対の受け部37,37の間に、各コンタクト21の第1接触部24の一部が配置されている。各受け部37,37は、長さ方向Y1における長さが、幅方向X1における長さよりも大きく設定されている。これにより、ハウジング22を幅方向X1に小さくしつつ、各受け部37,37とLED基板10との対向面積をより大きくすることができる。
受け部37,37は、LED基板10の第2側面16のうち、切欠部18の縁部18aに隣接して配置されており、この縁部18aおよび第2側面16に受けられることが可能である。これにより、受け部37,37は、幅方向X1に十分なスパンを確保した状態で、LED基板10によって両持ち支持され得る。また、長さ方向Y1において、受け部37,37の長さは、ハウジング22の長さの半分以上に設定されている。これにより、受け部37,37は、LED基板10に対して、より安定した姿勢で受けられることが可能である。底壁部31と厚み方向Z1に向かい合うようにして、天壁部32が形成されている。
天壁部32は、コネクタ11の天面部を形成する部分として設けられている。平面視において、天壁部32は、幅方向X1に細長い矩形状に形成されている。また、平面視において、天壁部32の大きさは、底壁部31の大きさよりも小さく設定されている。天壁部32は、長さ方向Y1における底壁本体36の一端側(切欠部18の奥部18b側)に配置されている。天壁部32は、平面視において、底壁部31の一部を露呈させるように配置されている。
天壁部32は、LED基板10の切欠部18内(切欠部18で区画された空間内)に配置されている。より具体的には、天壁部32は、平面視において、切欠部18内に配置されているとともに、側面視において、切欠部18内に配置されている。すなわち、天壁部32は、LED基板10の第1側面15を含む仮想の第1平面P1と、第2側面16を含む仮想の第2平面P2との間に配置されており、第1側面15からは突出しない形状に形成されている。天壁部32は、平面視において、長さ方向Y1における切欠部18の略半分の領域に配置されている。また、天壁部32は、平面視において、幅方向X1における切欠部18の略全域に配置されている。天壁部32および底壁部31を繋ぐようにして、背部33が設けられている。
背部33は、長さ方向Y1におけるハウジング22の一端部側に配置されており、LED基板10の切欠部18の奥部18bにおける縁部18aと向かい合うように配置される。底壁部31、天壁部32、および、背部33にかけて、嵌合部34が形成されている。
嵌合部34は、コンタクト21を保持する部分として設けられている。また、嵌合部34は、フレキシブル接続部材8の他端部8bが挿入される部分として設けられている。嵌合部34は、長さ方向Y1の一方に相当する方向である所定の挿入方向D1に沿って延びている。そして、ハウジング22においては、挿入方向D1に沿って嵌合部34にフレキシブル接続部材8の他端部8bが挿入されるように構成されている。また、挿入方向D1と平行な(反対向きの)反対方向D2に沿って嵌合部34に対してコンタクト21が変位されることで、コンタクト21の一部が嵌合部34に挿入される。これにより、コンタクト21がハウジング22に保持される。
嵌合部34は、ハウジング22において、幅方向X1に沿って略等間隔に複数形成されている。嵌合部34の数は、コンタクト21の数と同じである。各嵌合部34に、対応するコンタクト21が保持されている。各嵌合部34は、同じ構成を有している。
嵌合部34は、底壁部31に形成された底溝部40と、天壁部32に形成された天溝部41と、背部33に形成された挿入孔部35と、を有している。
底溝部40は、底壁部31に形成された溝部分であり、長さ方向Y1に沿って延びている。長さ方向Y1における底溝部40の一端部は、挿入孔部35に連続している。また、長さ方向Y1における底溝部40の他端部は、底壁部31の前端縁36aに開放されている。底溝部40は、厚み方向Z1に沿って天壁部32側に開放されている。底溝部40には、コンタクト21の一方のアーム部28cが収容されている。一方のアーム部28cにおける先端側の一部、および、第2接触部25は、底溝部40から天溝部41側へ向けて突出するように配置されている。
天溝部41は、天壁部32に形成された溝部分であり、長さ方向Y1に沿って延びている。長さ方向Y1における天溝部41の一端部は、挿入孔部35に連続している。また、長さ方向Y1における天溝部41の他端部は、天壁部32の前縁部(フレキシブル接続部材8側)に開放されている。天溝部41には、他方のアーム部28dの基端部側部分が収容されている。
前述したように、長さ方向Y1に関して、天壁部32の長さは、底壁部31の長さよりも短い。よって、平面視において、底溝部40の一部が露呈しており、且つ、一対のアーム部28c,28dの先端側部分が露呈している。天溝部41は、厚み方向Z1に沿って底壁部31側に開放されている。
挿入孔部35は、幅方向X1における第1絶縁部27の側方に形成されている。挿入孔部35は、コンタクト21をハウジング22に対して反対方向D2に変位させることで、これら連結部26および第2接触部25を嵌合部34に挿入するために設けられている。挿入孔部35は、底壁部31、天壁部32、および、背部33に形成されており、長さ方向Y1に沿って延びている。挿入孔部35は、背部33を長さ方向Y1に貫通するように形成されている。挿入孔部35は、長さ方向Y1から見て、厚み方向Z1に細長い矩形状に形成されている。
また、各コンタクト21の第1接触部24は、受け部37,37のうちLED基板10の第2側面16の実装部19と面一(同一平面)に並ぶように配置されている。そして、各コンタクト21の第1接触部24は、LED基板10の第2側面16の実装部19に形成された、対応する電極2aに、はんだなどを用いて電気的且つ機械的に接続されている。また、嵌合部34にフレキシブル接続部材8が挿入されることで、フレキシブル接続部材8の各導電部13は、対応するコンタクト21の一対のアーム部28c,28d間に挿入され、且つ、対応する第2接触部25と接触する。
嵌合部34は、LED基板10の第2側面16側に配置されており、第1側面15からは突出しない形状に形成されている。この構成により、フレキシブル接続部材8の他端部8bは、嵌合部34に挿入された状態において、第1平面P1側に突出しない。嵌合部34に挿入されたフレキシブル接続部材8は、アクチュエータ20を開位置A1から閉位置A2に変位することによって、コンタクト21に所定の接触圧で接触する。
アクチュエータ20は、合成樹脂を用いて形成されており、弾性変形可能である。アクチュエータ20は、ハウジング22に対して揺動可能な軸部42,42を有している。アクチュエータ20は、軸部42,42回りを揺動することで、ハウジング22に対する所定の開位置A1および閉位置A2および仮保持位置A3に変位可能である。
アクチュエータ20は、開位置A1に配置されることでコンタクト21とフレキシブル接続部材8との加圧接触を解除するように構成されている。また、アクチュエータ20は、所定の閉位置A2に配置されることで、コンタクト21の第2接触部25をフレキシブル接続部材8に加圧接触させることを許容するように構成されている。さらに、フレキシブル接続部材8とコネクタ11とが互いに接続されていないときにおいて、アクチュエータ20は、仮保持位置A3に配置されることで、仮保持位置A3に保持される。
アクチュエータ20は、LED基板10の実装部19の互いに平行な第1側面15および第2側面16のうちの第1側面15側に配置されている。本実施形態では、アクチュエータ20は、閉位置A2において、LED基板10内に配置されている。そして、アクチュエータ20は、閉位置A2に位置しているときにおいて、LED基板10の厚み方向(厚み方向Z1)に関して、第1側面15から奥まった箇所に配置されている。
アクチュエータ20は、幅方向X1に細長い矩形の板状に形成されている。アクチュエータ20は、長さ方向Y1における一端部が基端部20aとして規定され、長さ方向Y1における他端部が先端部20bとして規定されている。幅方向X1におけるアクチュエータ20の両端部に、幅方向X1に沿って延びる軸部42,42が形成されている。軸部42は、アクチュエータ20の基端部20aに配置されており、先端部20bから離隔している。
これらの軸部42は、後述する補強タブ23に形成された孔部43に嵌め込まれている。軸部42,42は、LED基板10の切欠部18の縁部18aと向かい合って配置されており、仮想の第1平面P1および仮想の第2平面P2のうちの第2平面P2寄りに配置されており、第1平面P1から突出している。アクチュエータ20は、ハウジング22に対して軸部42,42回りに揺動可能である。
コネクタ11にフレキシブル接続部材8が接続されていない状態において、アクチュエータ20と底壁本体36との間の空間のうち、フレキシブル接続部材8が通過する部分の厚みは、フレキシブル接続部材8の他端部8bの厚みよりも僅かに小さく設定されている。これにより、アクチュエータ20とハウジング22との間にフレキシブル接続部材8が挿入されたとき、アクチュエータ20は、僅かに底壁本体36から離隔する方向(厚み方向Z1の一側)へ加圧される。
アクチュエータ20は、幅方向X1において、ハウジング22の底壁本体36の長さを有している。また、長さ方向Y1(コンタクト21とフレキシブル接続部材8の他端部8bとが向かい合う対向方向)において、アクチュエータ20の長さは、ハウジング22の長さの半分以下に設定されている。本実施形態では、長さ方向Y1において、アクチュエータ20の長さは、ハウジング22の長さの略半分に設定されている。
そして、アクチュエータ20は、ハウジング22の底壁部31の前端縁側において、補強タブ23,23の間に配置されている。すなわち、アクチュエータ20は、ハウジング22のうち、ハウジング22からフレキシブル接続部材8側へ向かう方向の先端側に配置されている。上記の構成により、アクチュエータ20が開位置A1に配置されたときにおいて、LED基板10の第1側面15(ハウジング22の天壁部32)からのアクチュエータ20の突出量S3(図8参照)は、第1側面15とシャーシ4との間隔S4(図1参照)未満となる。さらに、この突出量S3は、上記の間隔S4と比べて十分に小さくされている。これにより、作業員の指を導光板7とアクチュエータ20との間に挿入し易くされている。
また、本実施形態では、アクチュエータ20は、LED基板10の実装面19aが向く方向Z11と、アクチュエータ20が閉位置A2から開位置A1へ変位するときの変位方向B1とが、異なっている。より具体的には、実装面19aは、厚み方向Z1の一方Z11側を向いており、シャーシ4を向く方向とは反対の方向を向いている。一方、変位方向B1は、軸部42,42を中心とする円周方向の一方であり、LED基板10の第1側面15から厚み方向Z1の他方(シャーシ4側)を向く成分を含んでいる。このように、本実施形態では、LED基板10の実装面19aが向く方向Z11と、変位方向B1とは、互いに反対向きとなる成分を有している。
また、アクチュエータ20には、幅方向X1に略等間隔に複数の溝部49が形成されている。各溝部49は、対応するコンタクト21の他方のアーム部28dの先端を収容する形状に形成されている。
アクチュエータ20の各溝部49には、ロック軸50が形成されている。ロック軸50は、対応する溝部49内において幅方向X1に延びる軸部であり、対応するコンタクト21の他方のアーム部28dのラッチ部28eに嵌められている。ロック軸50は、カム軸であり、当該ロック軸50の中心軸線から当該ロック軸50の外周面までの距離が、不均一に形成されている。
図9に示すように、アクチュエータ20が底壁部31と略平行な所定の閉位置A2に配置されることで、コンタクト21の第2接触部25は、フレキシブル接続部材8の対応する導電部13に加圧されて接触する。一方、ロック解除の場合、図8に示すように、アクチュエータ20は、軸部42,42回りに回転され、当該アクチュエータ20が底壁部31に対して立ち上がるように配置される。すなわち、アクチュエータ20が、所定の開位置A1に配置される。この場合、ロック軸部42のうち円筒状の部分は、他方のアーム部28dの加圧を解除する。これにより、フレキシブル接続部材8のロックが解除される。その結果、フレキシブル接続部材8は、ハウジング22への抜き差し動作が可能となる。
図9を参照して、アクチュエータ20の少なくとも半分(本実施形態では、大部分)は、閉位置A2において、LED基板10の第1側面15を含む仮想の第1平面P1、および、LED基板10の第2側面16を含む仮想の第2平面P2で挟まれた空間S2内に配置されている。
図12および図13を参照して、上記の構成を上記の構成を有するハウジング22の幅方向X1における両端部には、補強タブ23,23が設けられている。補強タブ23,23は、コンタクト21と同様の材質を用いて形成された部材である。各補強タブ23,23は、平面視において略L字状に形成されており、正面視において、略L字状に形成されている。各補強タブ23,23は、底壁本体36の前端縁36aの近傍において、幅方向X1における底壁本体36の両端部に固定されている。
各補強タブ23,23は、ハウジング22の底壁本体36に固定された第1固定部45と、対応する第1固定部45から幅方向X1に沿って第1固定部45から離隔するように延びる延伸部46と、対応する延伸部46の先端に形成されLED基板10の第2側面16に固定される第2固定部47と、を有している。
第1固定部45は、幅方向X1と直交するように延びる平板状に形成されており、アクチュエータ20と幅方向X1に隣接している。第1固定部45に、軸部42を保持するための孔部43が形成されている。第1固定部45のうち、厚み方向Z1の一方側の端部から、延伸部46が延びている。
延伸部46は、第1固定部45に接続される部分が湾曲状に延び、さらに、当該延伸部46の先端部に、矩形の平板状部分である第2固定部47が形成されている。第2固定部47は、幅方向X1において、ハウジング22の外側に配置されている。また、第2固定部47は、ハウジング22の対応する受け部37,37と長さ方向Y1に並んで配置されている。第2固定部47は、LED基板10の切欠部18の縁部18aに隣接する実装部19に、はんだなどを用いて固定されている。第2固定部47は、ハウジング22の対応する受け部37,37と長さ方向Y1に隣接している。
上記の構成により、ハウジング22は、補強タブ23,23と、複数のコンタクト21とによって、安定した姿勢でLED基板10に多点支持されている。すなわち、ハウジング22は、LED基板10の実装部19に固定されている。また、ハウジング22をLED基板10に固定するための補強タブ23,23、ハウジング22の受け部37,37およびコンタクト22の各部分全てについて、LED基板10の第2側面16に固定されている。これにより、液晶表示装置1のメンテナンス作業などのために、アクチュエータ20が作業員の指などで操作される際に、上記の固定部が邪魔になることを抑制できる。
図4、図5、図6および図10を参照して、本実施形態では、電気コネクタ11は、仮保持機構51を有している。仮保持機構51は、コネクタ11にフレキシブル接続部材8が接続されていないときに、アクチュエータ20を所定の仮保持位置A3に保持するための機構である。仮保持機構51が設けられていることにより、コネクタ11の輸送時などにおいて、アクチュエータ20は、振動などによってハウジング22に対して不用意に変位することが規制される。
すなわち、アクチュエータ20は、仮保持機構51によって仮保持位置A3でハウジング22に対する変位を規制されることで、ハウジング22から飛び出た位置に変位することを規制される。本実施形態では、仮保持機構51は、コネクタ11の内部に形成されている。本実施形態では、仮保持機構51は、第1側面15および第2側面16のうちの第2側面16側に配置されている。
仮保持機構51は、ハウジング22およびハウジング22に固定された部材の少なくとも一方に設けられることでハウジング22に対する変位を規制された第1係合部52と、アクチュエータ20に設けられ仮保持位置A3で第1係合部52に係合する第2係合部53と、を有している。そして、ハウジング22の底壁部31とアクチュエータ20との間にフレキシブル接続部材8が挿入されることで、第1係合部52と第2係合部53との係合が阻止されるように(アクチュエータ20が仮保持位置A3に到達することを阻止するように)構成されている。
第1係合部52は、ハウジング22の一部を構成している。第1係合部52は、ハウジング22のうち、フレキシブル接続部材8が通過する領域を避けて配置されている。具体的には、第1係合部52は、ハウジング22の底壁本体36に設けられている。第1係合部52は、幅方向X1における底壁本体36の両端部に配置されている。
より具体的には、ハウジング22の底壁本体36は、フレキシブル接続部材8が通過する通過部に対して幅方向X1の両側に形成され当該通過部に対してアクチュエータ20側に突出する塀部54,54を有している。塀部54,54は、長さ方向Y1に沿って底壁本体36の前端縁36aから背部33側に延びている。塀部54,54の上面は、厚み方向Z1と直交する平坦面である。これにより、塀部54,54は、アクチュエータ20の基端部20aと厚み方向Z1に対向する対向部分を有している。この対向部分が、第1係合部52を含んでいる。
なお、ハウジング22の底壁本体36には、塀部54,54に隣接して、抜け止め部56,56が設けられている。各抜け止め部56,56は、対応する塀部54,54のうち、底壁部31の前端縁36a側に形成されたブロック状の部分である。各抜け止め部56,56は、底壁本体36から上方に突出しており、フレキシブル接続部材8の絶縁部12の対応する耳部14に係合可能である。これにより、フレキシブル接続部材8がコネクタ11から抜けることを防止している。
第2係合部53は、アクチュエータ20と一体に形成されている。本実施形態では、第2係合部53は、凸部(突起状部分)によって形成されている。第2係合部53は、アクチュエータ20の基端部20aに設けられている。本実施形態では、第2係合部53は、幅方向X1におけるアクチュエータ20の両端部に配置されており、軸部42,42に隣接している。幅方向X1において、各第1係合部52の位置は、対応する第2係合部53の位置と揃えられている。第2係合部53の一側面53aは、アクチュエータ20が仮保持位置A3に位置しているときに、第1係合部52と厚み方向Z1に向かい合うように配置される。本実施形態では、仮保持位置A3は、閉位置A2と略同じであるけれども、閉位置A2と比べてわずかにアクチュエータ20が底壁部31から浮き上がった位置である。
第2係合部53の一側面は、傾斜部53aと、平坦部53bと、を有している。
傾斜部53aは、軸部42,42に近づくに従い第1係合部52に近づくように傾斜した面である。傾斜部53aは、平坦部53bと連続している。平坦部53bは、第1係合部52と直接接触する部分として設けられた、平坦面であり、第1係合部52と面接触可能である。
アクチュエータ20が仮保持位置A3にあるとき、図4,5に示すように、アクチュエータ20は、底壁部31と略平行に並ぶ。このとき、各第2係合部53,53の平坦部53bは、対応する第1係合部52,52に接触している。このとき、アクチュエータ20からの第2係合部53の高さ(突出量)は、所定の値に設定されている。これにより、各第2係合部53,53は、対応する第1係合部52,52に対して、加圧状態で接触している。これにより、各第2係合部53,53は、対応する第1係合部52,52と面接触状態で十分な係合力で係合する。これにより、アクチュエータ20は、幅方向X1に関して第1係合部52に両持ち支持されることとなる。よって、アクチュエータ20は、ハウジング22に対して仮保持位置A3で安定した姿勢で保持され、ハウジング22に対する変位を規制される。すなわち、仮保持機構51の第1係合部52と第2係合部53との係合によって、アクチュエータ20は、仮保持位置A3に保持されている。
次に、作業者は、アクチュエータ20を軸部42,42回りに変位させることで、アクチュエータ20を仮保持位置A3から開位置A1(図6参照)に変位させる。そして、この状態から、フレキシブル接続部材8の他端部8bの耳部14,14を抜け止め部56,56と嵌合部34との間に挿入するとともに、他端部8bを底壁本体36の上面に沿わせる。
次に、作業者は、フレキシブル接続部材8の他端部8bを、ハウジング22の底壁本体36とアクチュエータ20との間に挿入する。これにより、図8および図9に示すように、フレキシブル接続部材8は、アクチュエータ20を厚み方向Z1の一方側に押し上げる荷重をアクチュエータ20に作用する。その結果、アクチュエータ20は、軸部42,42を支点として、しなるように弾性変形し、これにより、第1係合部52が第2係合部53から離隔する。すなわち、仮保持機構51によるアクチュエータ20の仮保持機能が解除される。
この動作に伴い、フレキシブル接続部材8がアクチュエータ20を開位置A1から閉位置A2に変位させる。これにより、前述したように、各コンタクト21の第2接触部25は、フレキシブル接続部材8の対応する導電部13に加圧接触し、フレキシブル接続部材8とコネクタ11との電気的な接続が達成される。
以上の次第で、コネクタユニット2によると、アクチュエータ20は、閉位置A2に位置しているときにおいて、LED基板10の厚み方向Z1に関して第1側面15から奥まった箇所に配置されている。これにより、アクチュエータ20は、LED基板10の第1側面15から突出せず、アクチュエータ20およびLED基板10を含むコネクタユニット2(基板接続構造)全体として、より薄型化を実現できる。
また、コネクタユニット2によると、厚み方向Z1に関して、アクチュエータ20の半分以上の部分が、閉位置A2において、第1側面15を含む仮想の第1平面P1、および、第2側面16を含む仮想の第2平面P2で挟まれた空間S2内に配置されている。この構成によると、コネクタユニット2を、より薄型化できる。
また、コネクタユニット2によると、LED基板10の一縁部10aに切欠部18が形成されており、アクチュエータ20は、切欠部18に配置されている。この構成によると、LED基板10の厚み方向Z1においてLED基板10が実質的に占有する空間の一部を、アクチュエータ20を配置するためのスペースとして用いることができる。これにより、コネクタユニット2の更なる薄型化および小型化を実現できる。
また、コネクタユニット2によると、アクチュエータ20の軸部42,42は、LED基板10の切欠部18の縁部18aと向かい合って配置されている。この構成によると、アクチュエータ20を縁部18aの近くに配置することで、コネクタユニット2の更なる薄型化を実現できる。
また、コネクタユニット2によると、ハウジング22は、LED基板10の第2側面16に受けられることが可能な受け部37,37を有している。この構成によると、LED基板10のうち、アクチュエータ20が隣接配置される第1側面15とは反対側の第2側面16に、ハウジング22の受け部37,37が配置される。これにより、コネクタユニット2のうち第1側面15側の厚みを増すことがない。したがって、コネクタユニット2の薄型化を実現しつつ、ハウジング22をより堅固にLED基板10に固定できる。しかも、LED基板10のうちアクチュエータ20寄りの側面である第1側面15側に受け部37,37が配置されないので、アクチュエータ20を作業員の指で操作する場合などにおいて、受け部37,37が邪魔にならずに済む。特に、導光板7とシャーシ4との間の薄い空間にLED基板10が配置されたときにおいて、受け部37,37が邪魔にならないことによる、アクチュエータ20操作性の向上の効果が顕著である。
また、コネクタユニット2によると、コネクタ11のハウジング22が実装される実装面19aが向く方向Z11と、アクチュエータ20が閉位置A2から開位置A1へ変位するときの変位方向B1とが異なっている。これにより、たとえば作業員がアクチュエータ20を指などで操作する際に、実装部19が指などに接触することを抑制できる。よって、作業員がアクチュエータ20を操作する際に、実装部19が邪魔にならずに済む。すなわち、アクチュエータ20を操作するスペースをより多く確保できる。このように、アクチュエータ20を操作するスペースをより多く確保することで、薄い(狭い)空間S1にコネクタユニット2を含む多数の部品が配置される場合においても、作業員などがアクチュエータ20を容易に操作することができる。
また、コネクタユニット2によると、アクチュエータ20は、コンタクト21とフレキシブル接続部材8とが向かい合う対向方向(長さ方向Y1)において、ハウジング22の長さの半分以下の長さに形成されている。この構成によると、アクチュエータ20が閉位置A2から開位置A1に開かれたときにおいて、LED基板10からのアクチュエータ20の突出量を格段に小さくできる。これにより、アクチュエータ20を操作するための作業員の指などを挿入するための空間が狭い場合でも、指などによって、アクチュエータ20を閉位置A2から確実に開位置A1まで変位させることができる。
また、コネクタユニット2によると、アクチュエータ20は、対向方向(長さ方向Y1)のうち、ハウジング22からフレキシブル接続部材8側へ向かう方向の先端側に配置されている。この構成によると、ハウジング22の先端側縁部に、アクチュエータ20のうち軸部42,42から最も遠い先端側部分が配置されることとなる。その結果、アクチュエータ20の大きさが小さくても、作業員は、アクチュエータ20を指などで操作し易い。
また、コネクタユニット2によると、補強タブ23,23は、ハウジング22の幅方向両端部に配置され、実装部19に固定されている。この構成によると、作業員の指などによってアクチュエータ20が開位置A1と閉位置A2との間を変位される際に、補強タブ23,23が邪魔にならずに済む。
また、コネクタユニット2によると、アクチュエータ20は、LED基板10の切欠部18に配置されている。この構成によると、コネクタ11は、LED基板10の切欠部18の縁部18aと並ぶように配置される。これにより、LED基板10からのコネクタ11の突出量をより小さくすることができる。よって、アクチュエータ20の周辺に部品が密集している場合でも、アクチュエータ20を操作するためのスペースを、より多く確保できる。
また、電気コネクタ11によると、コネクタ11にフレキシブル接続部材8が接続されていない状態であっても、アクチュエータ20は、仮保持機構51によってハウジング22に対して定位置である仮保持位置A3に保持される。よって、コネクタ11が単品の状態で輸送される場合などにおいて、アクチュエータ20がハウジング22に対して振動などによって勝手に変位することを抑制できる。また、ハウジング22とアクチュエータ20との間にフレキシブル接続部材8が挿入されることで、仮保持機構51の第1係合部52と第2係合部53との係合が阻止される。これにより、フレキシブル接続部材8がハウジング22とアクチュエータ20との間に挿入される際、第1係合部52と第2係合部53との係合に起因する抵抗力が発生することを防止できる。よって、このとき、アクチュエータ20は、仮保持機構51に邪魔されることなく、開位置A1からより確実に閉位置A2まで変位することができる。よって、コンタクト21とフレキシブル接続部材8の導電部13とをより確実に接触させることができる。すなわち、仮保持機構51に起因してアクチュエータ20が閉位置A2に到達できない不完全ロック状態が生じることを抑制できる。その結果、フレキシブル接続部材8とコンタクト21との接触状態が不安定な半嵌合状態が生じることを抑制できる。
また、コネクタ11によると、第2係合部53は、アクチュエータ20の基端部20aに配置されている。この構成によると、軸部42,42周辺における、アクチュエータ20揺動のために必要なスペースを、仮保持機構51のためのスペースとして用いることができる。よって、軸部42,42周辺の空間の有効活用を通じて、コネクタ11をより小型化できる。
また、コネクタ11によると、第1係合部52を平坦面によって形成することができる。よって、仮保持機構51の構成をより簡素にできる。
また、コネクタ11によると、フレキシブル接続部材8がハウジング22とアクチュエータ20との間に挿入されることで、アクチュエータ20が弾性変形し、これにより第2係合部53が第1係合部52から離隔する。この構成によると、ハウジング22とアクチュエータ20との間にフレキシブル接続部材8を挿入する動作、すなわち、コネクタ11にフレキシブル接続部材8を接続する動作を行うことで、第1係合部52と第2係合部53との係合を解除することができる。これにより、第1係合部52と第2係合部53との係合を解除するための専用の動作が不要である。よって、アクチュエータ20が仮保持機構51によって仮保持された状態から、コネクタ11とフレキシブル接続部材8とを接続する際の動作を、より簡素に行うことができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下では、第1実施形態と異なる点について主に説明し、第1実施形態と同様の構成については、説明を省略する場合がある。
図18は、第2実施形態に係るコネクタユニット2の正面図であり、アクチュエータ20が仮保持位置A3に保持されている状態を示している。図19は、第2実施形態に係るコネクタユニット2の斜視図であり、アクチュエータ20が開位置A1に保持されている状態を示している。図20は、第2実施形態に係るコネクタユニット2の斜視図であり、アクチュエータ20が閉位置A2に保持されている状態を示している。
図18〜図20を参照して、コネクタユニット2のコネクタ11は、仮保持機構51に代えて、仮保持機構51Aを有している。仮保持機構51Aは、ハウジング22およびハウジング22に固定された部材の少なくとも一方に設けられた第1係合部52Aと、アクチュエータ20に設けられ仮保持位置A3で第1係合部52Aに係合する第2係合部53Aと、を有している。そして、ハウジング22の底壁部31とアクチュエータ20との間にフレキシブル接続部材8が挿入されることで、第1係合部52Aと第2係合部53Aとの係合が阻止されるように構成されている。
第1係合部52Aは、ハウジング22の一部を構成している。第1係合部52Aは、ハウジング22のうち、フレキシブル接続部材8が通過する領域を避けて配置されている。具体的には、第1係合部52Aは、ハウジング22の抜け止め部56,56に設けられている。本実施形態では、一対の第1係合部52A,52Aは、一対の抜け止め部56,56の互いに向かい合う内側面に形成された凹部を有している。これにより、第1係合部52A,52Aは、幅方向X1における底壁本体36の両端部に配置されている。第1係合部52A,52Aは、フレキシブル接続部材8が通過する通過部と幅方向X1に向かい合っている。これにより、フレキシブル接続部材8がハウジング22の底壁部31とアクチュエータ20との間に挿入されたとき、一対の第1係合部52A,52Aは、フレキシブル接続部材8によって塞がれることとなり、一対の第2係合部53A,53Aと係合することが阻止される。
第2係合部53A,53Aは、アクチュエータ20と一体に形成されている。本実施形態では、第2係合部53A,53Aは、凸部(突起状部分)によって形成されている。第2係合部53A,53Aは、アクチュエータ20の先端部20bに設けられている。本実施形態では、第2係合部53A,53Aは、幅方向X1におけるアクチュエータ20の両端部に配置されており、幅方向X1におけるアクチュエータ20の外側面から幅方向X1に沿って突出する小片状に形成されている。本実施形態では、仮保持位置A3でのアクチュエータ20は、閉位置A2でのアクチュエータ20と比べて、先端部20bがより底壁部31の底面31a側に位置している。
第2係合部53A,53Aの外側面は、アクチュエータ20を正面視したときにおいて幅方向X1の外側に凸となる山形状に形成されている。これにより、第2係合部53A,53Aは、対応する第1係合部52A,52Aに対してスムーズに係合および係合解除される。
上記の構成により、本実施形態では、軸部42,42回りの位置において、開位置A1、閉位置A2、および、仮保持位置A3の順にこれら開位置A1、閉位置A2、および、仮保持位置A3が設定されている。
コネクタ11がフレキシブル接続部材8を接続される前の状態において、図18に示すように、アクチュエータ20は、仮保持位置A3に配置される。このとき、前述したように、仮保持機構51Aの第1係合部52A,52Aと第2係合部53A,53Aとの係合によって、アクチュエータ20は、仮保持位置A3に保持されている。
次に、作業者は、アクチュエータ20を軸部42,42回りに変位させることで、図19に示すように、アクチュエータ20を仮保持位置A3から開位置A1に変位させる。次に、第1実施形態で説明したのと同様に、フレキシブル接続部材8を、ハウジング22の底壁本体36とアクチュエータ20との間に挿入し、その後、アクチュエータ20を図20に示すように閉位置A2に変位させる。これにより、フレキシブル接続部材8は、コネクタ11に接続される。
以上説明したように、第2実施形態では、仮保持機構51Aの第1係合部53A,53Aは、アクチュエータ20の先端部20bに配置されている。よって、作業員などが、第2係合部53A,53Aの周囲に容易に触れることができる。これにより、第2係合部53A,53Aを第1係合部52A,52Aから取り外す作業を行い易くできる。
また、第2実施形態では、軸部42,42回りの位置において、開位置A1、閉位置A2、および、仮保持位置A3の順にこれら開位置A1、閉位置A2、および、仮保持位置A3が設定されている。この構成によると、コネクタ11を単品で輸送しているときなど、アクチュエータ20が仮保持位置A3に保持されているときにおいて、アクチュエータ20の先端部20bがハウジング22に対して沈んだ位置に当該アクチュエータ20を保持できる。これにより、アクチュエータ20が仮保持されていることを、容易に視認できる。
以上、本発明の実施形態について説明したけれども、本発明は上述の各実施形態に限られず、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。たとえば、次のように変更して実施してもよい。
(1)たとえば、第1実施形態では、第1係合部52が平坦部で第2係合部53が凸部である形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。たとえば、図21に示すように、第1係合部52Bが凸部で第2係合部53Bが平坦部であってもよい。この場合、第1係合部52B,52Bは、塀部54の上端面に形成された突起であり、第2係合部53B,53Bは、アクチュエータ20のうち第1係合部52B,52Bと対向する部分に形成された平坦部である。
(2)また、第1実施形態では、第1係合部52がハウジング22に形成される形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。たとえば、図22に示すように、第1係合部52Cが、補強タブ23,23に形成されてもよい。この場合、第1係合部52は、補強タブ23,23の第1固定部45,45の内側面によって形成される。そして、アクチュエータ20の第2係合部53Cは、第1係合部52C側に突出する凸部によって形成される。なお、この場合において、第1係合部52Cを突起状に形成し、第2係合部53を平坦面によって形成してもよい。
(3)また、第2実施形態において、ハウジング22の抜け止め部56,56に凸部を形成して第1係合部とし、且つ、アクチュエータ20に凹部を形成して第2係合部としてもよい。
(4)また、各上記実施形態では、補強リブ23,23にアクチュエータ20の軸部42,42のための孔部43が形成される形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。たとえば、ハウジング22自身に、軸部42,42が嵌合される孔部を形成してもよい。
(5)また、各上記実施形態では、電気コネクタ11および当該電気コネクタ11を含む電気コネクタユニット2が液晶表示装置1に適用される形態を例に説明したけれども、これに限定されない。電気コネクタ11および当該電気コネクタ11を含む電気コネクタユニット2は、液晶表示装置以外の他の装置に適用されてもよい。