JP6099673B2 - 温度ヒューズ用電極材料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器や家電用電気製品において、それらの機器が異常高温となるのを防止するために取り付ける温度ヒューズ用の電極材料の製造方法に関する。
電子機器や電気機器が異常高温となるのを防止するために取り付け温度ヒューズは、
感温ペレットが動作温度で溶融して強圧縮ばねの発力を除荷し、強圧縮ばねが伸長することにより、その強圧縮ばねにより圧接されていた電極材料とリード線とが離隔して電流を遮断するものである。
この温度ヒューズに用いる電極材料としては、Ag−酸化物合金が主流となりつつある(例えば、特許文献1、特許文献2)。
電極材料は、温度ヒューズの機構上、0.1mm以下の薄板が用いられるもので、リード線との接触面が長時間にわたって通電状態のまま保持されるために、リード線もしくは金属ケースとの溶着現象を引き起こしやすく、材料特性として耐溶着性が求められる。さらに近時では、Ag−酸化物合金の材料価格低減も求められている。
この耐溶着性および材料価格低減の要求に対しては、Ag−酸化物合金中の酸化物の含有量を増やし、Agの含有量を減少させることによって対応することが可能である。
しかしながら、Ag−酸化物合金は、酸化物の増加に伴い、圧延加工性が著しく低下し、内部酸化後の圧延工程において薄板に加工することが困難となる。
特開平10−162704号公報 特許第4383859号公報
近時、温度ヒューズ用電極材料に求められる耐溶着性、低い接触抵抗および加工性等の諸特性を維持しつつ、より一層の材料価格低減を目的として、高価な貴金属であるAgの含有量をさらに減少させることが求められている。
しかしながら、従来の製造方法では、Ag−Cu合金中のCuの含有量が50質量%に近づくにつれて酸化物含有量が増加するのに伴い、接触抵抗が上昇し、導電性が悪化することにより温度上昇を招き、温度ヒューズ用の電極材料には適さなくなる。このため、Ag−Cu合金中のAgの含有量を減少させることによるこれ以上の材料価格低減が困難であった。
また、内部酸化物層は酸化物を含んで硬いため、圧延加工性が乏しくなり、圧延加工性を向上させるには、酸化物含有量を減少させる必要があった。
本発明は、このような問題を解決することを課題とする。
そこで本発明は、CuもしくはCu合金からなる基板の長手方向の表裏両面にAg−Cu合金板を有する多層構造とすることにより、基板層とAg−Cu合金層とが形成され、これに内部酸化処理を施すことで前記Ag−Cu合金層の表層に内部酸化層を形成した多層構造を有する温度ヒューズ用電極材料とすることで上記の問題を解決した。また、接合強度をさらに向上させたい場合には、上記基板層および上記Ag−Cu合金層の界面において、接合強度を向上させることができる接合層を必要に応じて設けても良い。
上記のような多層構造を有する温度ヒューズ用電極材料は、材料の大部分を占める安価な上記基板層がAgを含まない為、従来の製造方法に比べてより一層の材料価格低減を可能とし、さらに上記基板層が加工性に富んでいるため、内部酸化層中の酸化物含有量は維持しつつ、内部酸化後の材料を圧延加工する際の加工性を向上させることに成功した。
各層の組成として、上記基板層おいては、不可避不純物を含む純Cuが好ましいが、耐熱性、導電性もしくは機械的性質を向上させる目的で、Ti、Cr、Be、Si、Fe、Co、Zr、Zn、Sn、Ni、P、Pbの少なくとも1種を含むCu合金を用いても良い。
上記Ag−Cu合金板は、Cuを1〜50質量%含み、かつ残部がAgおよび不可避不純物を含む合金、もしくはCuを1〜50質量%含み、さらにSn、In、Ti、Fe、NiおよびCoの群から選ばれた少なくとも1種を0.01〜5質量%含み、かつ残部がAgおよび不可避不純物を含む合金が好ましい。
ここで、Ag−Cu合金中のCuの添加量を1〜50質量%とした理由は、内部酸化処理後において、Cuの含有量が1質量%未満では、酸化物が不足し、温度ヒューズ用電極材料として使用するのに十分な耐溶着性が得られないためであり、Cuの含有量が50質量%を超えると、酸化物含有量の増加よって内部酸化層の加工性が著しく低下し、内部酸化層に割れが生じやすくなる。さらに、内部酸化処理により酸素を金属層中に侵入させようとしても、酸素が主にCuと結合して表面付近で酸化皮膜を形成してしまい、酸化物粒子を金属層中に分散させて生じさせることが難しくなる。
上記接合層として挙げられるものとしては、不可避不純物を含む純Ag、もしくはCuを0.01〜28重量%含み、かつ残部がAgおよび不可避不純物を含む合金等が最も好ましいが、上記Ag−Cu合金、Au等の貴金属、Mg、Cr、Sn、In、Ti、Fe、NiもしくはCo等、適度な接合性を有していればどのような金属材料でも良い。
この接合層は、基板層とAg−Cu合金層との接合性を向上させるものであり、加工時の伸び率の違い、振動もしくは衝撃により剥離するのを防止するものである。接合性をさらに向上させる場合には、基板層、接合層およびAg−Cu合金層の少なくとも1層において、熱処理により構成成分の一部を隣接する他の層へ拡散もしくは合金化させても良い。さらに、この接合層は、内部酸化処理時において接合層の表層に内部酸化処理が施され、隣接する基板層に内部酸化処理が施される直前まで、酸素が基板層へ侵入してCuが酸化することによって生じうる内部酸化層の剥離を防止する機能も有する。
ここで、接合層の上記合金中に含まれるCuの添加量を0.01〜28質量%とした理由は、Cuの含有量が28質量%を超えると、隣接する板材との接合性が好ましくないためである。なお、内部酸化条件にもよるが、Cuの含有量が28質量%を超えた接合層は、Cuの含有量が28質量%以下の接合層に比べて、内部酸化処理時において酸素が基板層へ侵入してCuが酸化することによって生じうる内部酸化層の剥離を防止する機能が高い。
上記本発明に係る温度ヒューズ用電極材料の製造方法としては、パイプクラッド法が好ましい。パイプクラッド法は、基板層となる線材に対して、Ag−Cu合金層もしくは接合層を構成する外管を被せ、これらを熱間伸線加工より接合し、複数の前記各種層からなる線形状の多層構造材を形成する方法である。
前記線形状の多層構造材は、圧延加工により板形状に加工する。その後、内部酸化処理を施すことにより、板形状の多層構造材の表裏両面のAg−Cu合金層の表層に内部酸化層を形成する。なお、上記線形状の多層構造材は、線形状のまま内部酸化処理を施してAg−Cu合金層の表層に内部酸化層を形成した後、圧延加工により板形状に加工しても良い。
または、基板層となる線材に対して、あらかじめ内部酸化処理を行って内部酸化層を形成したAg−Cu合金層を構成する外管および必要に応じて接合層を構成する外管をかぶせ、これらを熱間伸線加工により接合し、複数の前記各種層からなる線形状の多層構造材を形成した後、圧延加工により板形状に加工してもよい。
多層構造材の他の製造方法としては、めっき法もしくはスパッタリング法が好ましい。めっき法は、Ag−Cu合金層もしくは接合層を構成する金属塩を含むめっき液を用いて、基板層上に電解または無電解でめっきを行う方法である。スパッタリング法は、Ag−Cu合金層もしくは接合層を構成するターゲット材、必要に応じて酸素性雰囲気を用いて、基板層上に薄膜を形成するものである。
なお、さらに多層構造材の他の製造方法として挙げられるものは、プラズマ溶射、ガス溶射、高速フレーム溶射、コールドスプレー法等の溶射での積層、空中や液中での断続的な放電、パルス等の放電による積層およびPVD(Physical Vapor Deposition)、CVD(Cemical Vapor Deposition)等の蒸着法による積層等がある。
本発明に係る温度ヒューズ用電極材料の製造方法は、上記製造方法を組み合わせた方法でもよく、例えば、基板層を材料中央部として、両面はクラッド法、接合層はめっき法という具合でもよい。
内部酸化処理は、Ag−Cu合金層において、Agマトリックス中にあらかじめ含有されたCuが、材料表層からAgマトリックス中に吸蔵される酸素と結び付くことにより、Agマトリックス中に酸化物として析出するという過程をとる。このとき、溶質元素であるCuは、上記Ag−Cu合金層の材料内部から表層に向かって拡散する現象が生じる。なお、本発明で言う表層の定義とは、材料表面からAg−Cu合金層および接合層の総厚以下の範囲のことを言う。
溶質元素が材料内部から表層に向かって拡散する現象は、上記Ag−Cu合金層の材料表面から内部に向かって析出した酸化物で形成される内部酸化層と、時間の経過により析出が起きていない未酸化層との間でCuの濃度に差が生じ、その濃度勾配を埋めるために未酸化層から表層に向かいCuが拡散する現象である。この為、常にAgマトリックス中の他元素の酸化に必要な酸素量を上回る酸素を供給して行う。
上記拡散の過程において、上記Ag−Cu合金層中にSn、In、Ti、Fe、Ni、およびCoの群から選ばれた少なくとも1種を加えることにより、濃度勾配による拡散現象を抑制し、その結果、析出する酸化物の移動による凝集を抑制することで酸化組織を微細にし、均質な分散が得られる。さらに、Cuとの複合酸化物、例えば(Cu−Sn)Oxとなり、耐溶着性を向上させる効果がある。
ここで、上記Ag−Cu合金層において、Sn、In、Ti、Fe、Ni、もしくはCoの少なくとも1種を0.01〜5質量%とした理由は、0.01質量%より少ないと内部酸化処理時の溶質元素の移動を十分に抑制できず、酸化物の均質な分散が得られないためであり、5質量%を超えると結晶粒界などに粗い酸化物を形成し、接触抵抗の上昇を招くためである。
本発明は、この内部酸化処理において、材料表裏両面の表層だけが内部酸化組織となるようにすることを特徴とし、そのための内部酸化条件を、所望の板厚にて内部酸化炉中で500℃〜750℃、0.25時間以上、酸素分圧0.1〜2MPaの条件で調整している。これによって材料表裏両面の表層に内部酸化層、材料中心部に基板層を形成することができる。内部酸化層に分散する酸化物粒子の平均粒径は0.5〜5μmであり、好ましくは1〜4μmであり、より好ましくは2〜3μmである。酸化物粒子の平均粒径が0.5μm未満ではリード線と可動電極との接触部において酸化物粒子の粒径が微細なため、溶着しやすくなり、一方、酸化物粒子の平均粒径が5μmより大きいと、接触抵抗が高くなるため、溶着しやすくなる。
内部酸化処理時の酸素分圧は、酸化物粒子の平均粒径を0.5〜5μmに調整する上で重要である。内部酸化条件の内部酸化処理時の酸素分圧は0.1〜2MPaが好ましい。すなわち、酸素分圧が0.1MPa未満であると内部酸化層を均一に形成することが難しく、酸化物粒子の平均粒径が5μmより大きくなり、酸素分圧が2MPaより大きいと酸化物粒子の平均粒径が0.5μm未満となって前述のように溶着しやすくなる。
内部酸化処理時の温度は上記の如く、500℃〜750℃が好ましい。500℃より低いと十分に酸化反応が進まず、一方、750℃より高温であると、内部酸化層の厚さや酸化物粒子の大きさを制御しにくくなる。
内部酸化処理の時間は、目的とする内部酸化層の層厚、未酸化層の層厚、Ag−Cu合金の組成、接合層およびAg−Cu合金層の層厚、前述した内部酸化時の温度および酸素分圧により適宜調整する必要がある。
目的とする内部酸化層の層厚にもよるが、0.25時間以上が好ましい。すなわち、内部酸化時間が0.25時間未満であると内部酸化層を均一に形成することが難しい。内部酸化時間が0.25時間未満であると、内部酸化層を均一かつ十分に形成することが難しく、温度ヒューズ用電極材料として用いた際にリード線もしくは金属ケースとの溶着現象を起こす恐れがある。内部酸化時間には特に上限は無く、内部酸化時間の増大に比例して内部酸化層の層厚が厚くなる。しかし、基板層が内部酸化されると各層の剥離の原因となる為、基板層に内部酸化処理が施されないように、基板層に対するAg−Cu合金層もしくは接合層の層厚の比率を高めるか、多層構造材の板厚が厚い状態で内部酸化処理を入れる必要がある。あるいは、基板層との界面に酸化を防止する層を設けても良い。
なお、内部酸化の温度、圧力、時間にはそれぞれ相関関係があり、例えば内部酸化時間を短時間で行うには、温度と圧力を高くして調整するなど、内部酸化処理を施す材料によってそれぞれ最適な条件を選択する必要がある。
温度ヒューズ用電極材料は、温度ヒューズ使用用途により種々の成分組成や各種最終板厚があるが、温度ヒューズの機構上0.1mm以下の薄板材が用いられる。しかし、薄板材に内部酸化処理を均一に行うことが難しく、薄板材を均一にクラッド加工することが困難であるため、内部酸化後の材料を圧延加工により薄板化する必要がある。なお、内部酸化後の材料において、加工性が悪く、圧延加工時の割れおよび破断と内部酸化層の割れ等が生じる場合には、せん断加工もしくは熱処理を必要に応じて施しても良い。あるいは、内部酸化後の材料を異形ダイスにて薄板材へ伸線加工を施しても良い。
本発明の内部酸化後の圧延工程および焼鈍工程における従来の製造方法との相違点として、温度ヒューズ用電極材料中心部に加工性に富んだCuもしくはCu合金からなる基板層を設けたことにより、内部酸化層の酸化物含有量を減らすことなく圧延加工性を大幅に向上させることが可能であり、断面減少率で80%以上の圧延加工をすることに成功した。さらに、加工性に富んだ基板層を設けたことにより、単層では比較的加工性に劣るその他の各種層の加工性を向上させることが可能となるため、各々の層を形成するクラッド加工時の板材の比率および多層構造を保ったまま、0.1mm以下の薄板材に圧延加工することに成功した。
本発明の電極材料によると、Ag−Cu合金層のCuの含有量を50質量%まで増加させて、内部酸化処理後の酸化物含有量を増やすことによりAgの含有量を減少させても、内部酸化後の加工において、断面減少率で80%以上の圧延加工が可能となる。
つまり、従来の温度ヒューズ用電極材料に比べ、電極材料の表裏両面に十分な層厚の内部酸化層を有し、かつ材料中心部にCuを主成分とする基板層を設けたことにより、内部酸化層の酸化物含有量を減らすことなく加工性を大きく向上させることが可能である。これにより、安定した品質かつ信頼性が高い温度ヒューズ用電極材料を提供することが可能になる。加えて、材料中心部の基板の材質を任意に変更することで、耐溶着性を維持しつつ、耐熱性、導電性もしくは機械的性質等を所望の諸特性に調整した温度ヒューズ用電極材料を提供することが可能になる。
さらに温度ヒューズ用電極材料に求められる耐溶着性、低い接触抵抗等の諸特性を維持しつつ、Ag等の使用量を大幅に削減することができ、安価な温度ヒューズ用電極材料を提供することが可能となる。
製造方法1および製造方法5における2層クラッド線の正面方向断面を示す説明図 製造方法1および製造方法5における3層クラッド板の長手方向断面を示す説明図 製造方法1および製造方法5における内部酸化処理後の多層クラッド板の長手方向断面を示す説明図 製造方法2および製造方法6における3層クラッド線の正面方向断面を示す説明図 製造方法2および製造方法6における5層クラッド板の長手方向断面を示す説明図 製造方法2および製造方法6における多層クラッド板の長手方向断面を示す説明図 製造方法3および製造方法7における内部酸化処理後の2層クラッド線の正面方向断面を示す説明図 製造方法4および製造方法8における内部酸化処理後の3層クラッド線の正面方向断面を示す説明図 比較例におけるAg−酸化物合金板の長手方向断面を示す説明図
本発明の実施例は表1〜4に示し、これらの温度ヒューズ用電極材料の製造方法を説明する。なお、実施例および比較例は電極材料種類No.で区別し、表1に対応する形式で表2を、表3に対応する形式で表4を示す。
具体的には、本発明の製造方法1〜8のAg−Cu合金パイプおよび接合パイプに含まれる成分組成を表1に、本発明の製造方法3〜4のAg−Cu合金パイプおよび接合パイプに含まれる成分組成を表3に記載する。また、比較例のAg−Cu合金パイプに含まれる成分組成を表1および表3に併記する。表1もしくは表3に対応する形で、内部酸化温度、内部酸化時間、酸素分圧、酸化物の平均粒径、内部酸化処理後およびクラッド加工後の圧延加工の加工性、温度ヒューズ用電極材料の最終板厚および最終加工率を表2もしくは表4に記載する。表1〜4に記載の各項目の評価方法として、Ag−Cu合金パイプおよび接合パイプに含まれる成分組成は、波長分散型電子顕微鏡およびICP発光分析装置を用いて定量分析を行い、成分組成の残部であるAgおよび不可避不純物は残と記載した。なお、本発明の実施例に記載の不可避不純物とは、含有量0.01質量%未満の不純物を示す。
接合性は、製造方法1〜8で得られた完全焼鈍後の各クラッド板に対し、JIS Z 2248に規定される押曲げ法に従い、180゜曲げ後、密着曲げ試験を行い、湾曲部の割れや剥離の有無により接合性を評価した。湾曲部に割れや剥離が認められるものを×、湾曲部に割れや剥離が認められずに接合性に優れているものを○と評価した。なお、接合性の評価が×であっても、下記の加工性の評価がA〜C、かつその他の評価項目の評価が○であれば、温度ヒューズ用可動電極として好適に使用できる。
曲げ加工性(接合性)は、各製造方法で最終板厚まで加工した各種電極材料の試験片の一端を固定した上で、90°繰り返し曲げ試験を行い、試験片に亀裂が発生するまでの曲げ回数を計測し、その曲げ回数で接合性を評価した。この曲げ回数が10回以上のものを評価A、4回以上10回未満のものを評価B、2回以上4回未満のものを評価Cとした。なお、所定形状の可動電極に加工する際、プレス加工によって曲げ加工を1回施すが、評価がA〜Cであれば十分な信頼性を有する可動電極へ加工できる。なお、本発明のいずれの製造方法においても、得られた可動電極材料は各層の界面剥離は発生せず、基板層で破断し、極めて良好な接合性を有する可動電極材料を得ることができた。
加工性は、熱処理による硬さ調整前の最終板厚における最終加工率が断面減少率で80%以上に冷間圧延加工できたものを○、できなかったものを×と評価した。評価×とした理由としては、圧延加工時の割れおよび破断と内部酸化層の割れ等が挙げられる。なお、本発明のいずれの製造方法においても、比較例と比べて、良好な加工性が得られた。さらに、製造方法1〜4では基板層に無酸素Cuを用い、製造方法5〜8では基板層にCu合金を用いたが、加工性に差異は認められなかった。
酸化物の平均粒径は、温度ヒューズ用可動電極材料の断面を金属顕微鏡にて、1000倍で酸化物粒子の平均粒径を計測した。平均粒径が0 .5 〜 5μmの範囲のものを○、平均粒径が0 .5 〜 5μmの範囲外のものを×と評価した。なお、本発明のいずれの内部酸化条件においても、良好な酸化物の平均粒径が得られた。
比較例
比較例として、板厚0.5mmのAg−Cu合金板に対し、内部酸化炉中で500℃〜750℃、48時間、酸素分圧0.1〜2MPaの条件で内部酸化処理を行い、表層両面に酸化物を含有する内部酸化層4および中層部に酸化物希薄層8を形成したAg−酸化物合金板7(図9)とし、完全焼鈍を施した後、最終板厚(0.1mm以下)における最終加工率が断面減少率で80%以上になるように冷間圧延加工を施した電極材料種類No.41〜47の詳細を表1〜4に併記する。比較例の内部酸化時間を48時間に統一した理由としては、比較例のAg−Cu合金板の板厚において酸化物希薄層8が確実に形成され得る時間であるためである。
比較例における酸化物希薄層8の定義とは、内部酸化処理を施したAg−Cu合金板の長手方向断面の中央部に位置し、酸化物の含有量が1質量%より低く、かつ断面比率で10%以下の範囲の層のことをいう。
製造方法1
本製造方法による実施例を表1および表2に示す。電極材料種類No.1〜40に当該する所望の各組成のAg−Cu合金および不可避不純物を含む無酸素Cuを溶解法で作製した。上記Ag−Cu合金に圧延加工を施した後、パイプ溶接及び伸管加工によりAg−Cu合金層1となるAg−Cu合金パイプ(外径φ36、内径φ33)を得た。上記無酸素Cuは、押出加工および伸線加工を施し、基板層2となる芯材(外径φ32)とした。その後、前記芯材に表面処理を施し、Ag−Cu合金層1となるAg−Cu合金パイプに基板層2となる芯材を挿入し、これに熱間伸線加工および熱処理を施して2層クラッド線(外径φ29)を得た(図1)。熱間伸線加工の条件としては、Ag−Cu合金パイプおよび芯材がダイスを通過する際、材料の温度を400℃になるように調整した。上記温度を400℃に固定した理由は試験条件を揃える為であり、200〜750℃の範囲が好ましい。
上記2層クラッド線に、冷間伸線加工、冷間圧延加工、せん断加工および熱処理を施して、板厚0.5mmの3層クラッド板(図2)とした。
上記3層クラッド板を内部酸化炉中で500°C〜750°C、0.25〜36時間、酸素分圧0.1〜2MPaの条件で内部酸化処理を行った。この際、各層における組成および層厚により上記各範囲内で条件を選択し、3層クラッド板の表裏両面の表層に酸化物3を含有する内部酸化層4を形成し、中層部に未酸化層5、材料中心部に基板層2を持つ多層構造(図3)を有するようにした。
次に、試験条件を揃えるために上記内部酸化後の3層クラッド板を完全焼鈍後、図3に示される多層構造を有したまま冷間圧延加工を施して、最終板厚を0.1mm以下に加工し、温度ヒューズ用電極材料を作製した。
製造方法2
本製造方法による実施例を表1および表2に示す。電極材料種類No.1〜40に当該する接合層6となる所望の各組成の合金を溶解法で作製した。接合層6となる所望の組成の合金は、圧延加工を施した後、パイプ溶接及び伸管加工により接合層6となる接合パイプ(外径φ36、内径φ33)とした。さらに、製造方法1と同様の製造方法にて電極材料種類No.1〜40に当該する各組成、かつ同寸法のAg−Cu合金パイプ(外径φ36、内径φ33)および基板層2となる芯材(外径φ32)を得た。
次に、表面処理を施し、接合層6となる接合パイプに基板層2となる芯材を挿入し、これに熱間伸線加工および熱処理を施して2層クラッド線(外径φ29)を得た。熱間伸線加工の条件としては、Ag−Cu合金パイプを接合パイプに置き換えた以外は製造方法1と同条件とした。
その後、表面処理を施し、上記Ag−Cu合金パイプに上記2層クラッド線を挿入し、これらを熱間伸線加工および熱処理を施して3層クラッド線(外径φ29)を得た(図)。熱間伸線加工の条件としては、芯材を2層クラッド線に置き換えた以外は製造方法1と同条件とした。
上記3層クラッド線に、冷間伸線加工、冷間圧延加工、せん断加工および熱処理を施し、板厚0.5mmであり、かつ基板層2の長手方向の表裏両面に接合層6およびAg−Cu合金層1を有する多層構造の5層クラッド板(図)とした。
上記5層クラッド板を製造方法1と同条件で内部酸化処理を行った。この際、各層における組成および層厚により上記各範囲内で条件を選択し、5層クラッド板の表裏両面の表層に酸化物3を含有する内部酸化層4を形成し、中層部に未酸化層5、材料中心部に基板層2、未酸化層5と基板層2の接合界面に接合層6を持つ多層構造(図)を有するようにした。
次に、試験条件を揃えるために上記内部酸化後の5層クラッド板を完全焼鈍後、図3に示される多層構造を有したまま冷間圧延加工を施して、最終板厚を0.1mm以下に加工し、温度ヒューズ用電極材料を作製した。
製造方法3
本製造方法による実施例を表1および表2に示す。製造方法1と同じ条件で作製した2層クラッド線を製造方法1と同じ条件で内部酸化を行った。この際、各層における組成および層厚により上記範囲内で条件を選択し、2クラッド線の表層に酸化物3を含有する内部酸化層4を形成し、中層部に未酸化層、材料中心部に基板層を持つ多層構造(図7)を有するようにした。これらに、伸線加工、圧延加工、せん断加工および熱処理を繰り返し、板厚0.5mmであり、かつ製造方法1と同様の多層構造(図3)を有するようにした。
その後、試験条件を揃えるために完全焼鈍後、上記多層構造を有したまま冷間圧延加工を施して、最終板厚を0.1mm以下に加工し、温度ヒューズ用電極材料を作製した。
製造方
本製造方法による実施例を表1および表2に示す。製造方法2と同じ条件で作製した3層クラッド線を製造方法1と同条件で内部酸化を行った。この際、各層における組成および層厚により上記各範囲内で条件を選択し、3層クラッド線の表層に酸化物3を含有する内部酸化層4を形成し、中層部に未酸化層5、材料中心部に基板層2、未酸化層5と基板層2の接合界面に接合層6を持つ多層構造(図)を有するようにした。
これらに、伸線加工、圧延加工、せん断加工および熱処理を繰り返し、板厚0.5mmであり、かつ製造方法2と同様の多層構造(図6)を有するようにした。その後、上記多層構造を有したまま冷間圧延加工を施して、最終板厚を0.1mm以下に加工し、温度ヒューズ用電極材料を作製した。
製造方法5
本製造方法による実施例を表3および表4に示す。Snを0.2質量%含むCu合金を溶解法で作製した。Cu合金は、押出加工および伸線加工を施し、基板層2となる芯材(外径φ32mm)とした。
次に、芯材を無酸素Cuではなく上記Cu合金に置き換えた以外は製造方法1と同様にして、図3に示される多層構造を有し、かつ最終板厚が0.1mm以下である、温度ヒューズ用電極材料を作製した。
製造方法6
本製造方法による実施例を表3および表4に示す。Snを0.2質量%含むCu合金を溶解法で作製した。Cu合金は、押出加工および伸線加工を施し、基板層2となる芯材(外径φ32mm)とした。
次に、芯材を無酸素Cuではなく上記Cu合金に置き換えた以外は製造方法2同様にして、図に示される多層構造を有し、かつ最終板厚が0.1mm以下である、温度ヒューズ用電極材料を作製した。
製造方法7
本製造方法による実施例を表3および表4に示す。Snを0.2質量%含むCu合金を溶解法で作製した。Cu合金は、押出加工および伸線加工を施し、基板層2となる芯材(外径φ32mm)とした。
次に、芯材を無酸素Cuではなく上記Cu合金に置き換えた以外は製造方法3と同様にして、図3に示される多層構造を有し、かつ最終板厚が0.1mm以下である、温度ヒューズ用電極材料を作製した。
製造方法8
本製造方法による実施例を表3および表4に示す。Snを0.2質量%含むCu合金を溶解法で作製した。Cu合金は、押出加工および伸線加工を施し、基板層2となる芯材(外径φ32mm)とした。
次に、芯材を無酸素Cuではなく上記Cu合金に置き換えた以外は製造方法4同様にして、図に示される多層構造を有し、かつ最終板厚が0.1mm以下である、温度ヒューズ用電極材料を作製した。
実施例および比較例の温度ヒューズ用電極材料は、必要に応じて熱処理によって所望の硬さに調整した後、プレス加工等によって所定形状の可動電極に加工することで、感温材が作動温度で溶融して圧縮ばねを除荷し、圧縮ばねが伸張することによって、圧縮ばねにより圧接されていた可動電極とリード線とが離隔して電流を遮断する市販の典型的な感温ペレット型温度ヒューズに好適に利用できる。
そこで、実施例および比較例の温度ヒューズ用電極材料を必要に応じて熱処理によって所望の硬さに調整した後、プレス加工によって所定形状の可動電極に加工し、上記可動電極を感温ペレット型温度ヒューズに実装し、DC30V、20A、昇温速度1℃毎分に設定して通電試験および電流遮断試験を行った結果を表2および表4に示す。
通電試験は、温度ヒューズに10分間通電して、試験前後の温度ヒューズ金属ケースの表面での温度差が10℃未満のものを○とし、10℃以上のものを×と評価した。
電流遮断試験は、温度ヒューズに10分間通電した後、通電を続けながら試験環境の温度を、昇温速度1℃毎分、動作温度よりも10℃高い温度に昇温し、温度ヒューズを実際に動作させ、電流の遮断を試みた。試験後、可動電極とリード線とが溶着しなかったもの、つまり電流を遮断できたものを○と評価した。
1 Ag−Cu合金層
2 基板層
3 酸化物
4 内部酸化層
5 未酸化層
6 接合層
7 Ag−酸化物合金板
8 酸化物希薄層

Claims (8)

  1. 感温材が作動温度で溶融して圧縮ばねの発力を除荷し、圧縮ばねが伸張することによって、圧縮ばねにより圧接されていた可動電極とリード線とが離隔して電流を遮断する温度ヒューズの電極材料の製造方法において、
    可動電極の材料として、線状の基材の外周面に対してAg−Cu合金からなるパイプを嵌合およびクラッド加工して2層クラッド線とする工程と、2層クラッド線を塑性加工することによって基板層の表裏両面にAg−Cu合金層を形成した3層クラッド板とする工程と、3層クラッド板に内部酸化処理を施すことで前記Ag−Cu合金層に内部酸化層を形成した多層構造とする工程と、前記多層構造を有したまま塑性加工することによって薄板化する工程とを含む温度ヒューズ用電極材料の製造方法。
  2. 感温材が作動温度で溶融して圧縮ばねの発力を除荷し、圧縮ばねが伸張することによって、圧縮ばねにより圧接されていた可動電極とリード線とが離隔して電流を遮断する温度ヒューズの電極材料の製造方法において、
    可動電極の材料として、線状の基材の外周面に対して接合パイプを嵌合およびクラッド加工して2層クラッド線とする工程と、前記2層クラッド線の外周面に対してAg−Cu合金からなるパイプを嵌合およびクラッド加工して3層クラッド線とする工程と、3層クラッド線を塑性加工することによって基板層の表裏両面に接合層を有し、かつ接合層に隣接するAg−Cu合金層を形成した5層クラッド板とする工程と、5層クラッド板に内部酸化処理を施すことで、前記Ag−Cu合金層に内部酸化層を形成した多層構造とする工程と、前記多層構造を有したまま塑性加工することによって薄板化する工程とを含む温度ヒューズ用電極材料の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の温度ヒューズ用電極材料の製造方法において、内部酸化処理の条件が、内部酸化炉中で500°C〜750°C、0.25時間以上、酸素分圧0.1〜2MPaの条件で行うことを特徴とする温度ヒューズ用電極材料の製造方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載の温度ヒューズ用電極材料の製造方法において、基材および基板層の材質がCuまたはCu合金であることを特徴とする温度ヒューズ用電極材料の製造方法。
  5. 請求項1または請求項2に記載の温度ヒューズ用電極材料の製造方法において、Ag−Cu合金層の組成が、Cuを1〜50質量%含み、かつ残部がAgおよび不可避不純物を含む合金であることを特徴とする温度ヒューズ用電極材料の製造方法。
  6. 請求項1または請求項2に記載の温度ヒューズ用電極材料の製造方法において、Ag−Cu合金層の組成が、Cuを1〜50質量%含み、さらにSn、In、Ti、Fe、NiおよびCoの群から選ばれた少なくとも1種を0.01〜5質量%含み、かつ残部がAgおよび不可避不純物を含む合金であることを特徴とする温度ヒューズ用電極材料の製造方法。
  7. 請求項2に記載の温度ヒューズ用電極材料の製造方法において、接合層の組成が、Cuを0.01〜28質量%含み、かつ残部がAgおよび不可避不純物を含む合金、もしくは不可避不純物を含む純Agであることを特徴とする温度ヒューズ用電極材料の製造方法。
  8. 請求項1または請求項2に記載の温度ヒューズ用電極材料の製造方法において、内部酸化処理を施したAg−Cu合金層は、表層に内部酸化層を有し、かつ隣接する基板層側もしくは接合層側の残部に未酸化層を有していることを特徴とする温度ヒューズ用電極材料の製造方法。
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