本発明は、一例として携帯電話機に適用することができる。
〔携帯電話機の構成〕
図1は、この本発明の実施例となる携帯電話機のブロック図である。この図1に示すように、この実施例となる携帯電話機は、基地局との間で音声通話、テレビ電話通話、電子メール、Webデータ(Web:World Wide Web)等の無線通信を行うアンテナ1及び通信回路2を有している。
また、この携帯電話機は、受話音声等の音声出力を得るための通話音声用のスピーカ部3と、送話音声等を集音するためのマイクロホン部4と、接触操作を行うための、いわゆるタッチパネルとなっている表示部5とを有している。
また、この携帯電話機は、当該携帯電話機の筐体に対して物理的に設けられた複数のハードウェアキー6を有している。
また、この携帯電話機は、発着信等をユーザに光で通知するための発光部7(LED:Light Emitting Diode:発光ダイオード)と、所望の被写体の静止画像或いは動画像を撮像するためのカメラ部8と、当該携帯電話機の筐体を振動させて発着信等をユーザに通知するためのバイブレーションユニット9と、現在時刻をカウントするタイマ10とを有している。
また、この携帯電話機は、当該携帯電話機の筐体に加えられた振動操作等を検出するための加速度センサ11と、当該携帯電話機の現在位置やカメラ部で撮像された静止画像や動画像の撮像位置を検出するためのGPSアンテナ12(GPS:Global Positioning System)及びGPSユニット13とを有している。
また、この携帯電話機は、上記基地局を介した無線通信処理を行うためのコミュニケーションプログラムや各種アプリケーションプログラムの他、これら各種アプリケーションプログラムで取り扱われる各種データ等が記憶されたメモリ14と、当該携帯電話機全体の動作を制御する制御部15とを有している。
メモリ14には、上記コミュニケーションプログラムの他、カメラ部7の撮像制御を行うカメラ制御プログラムが記憶されている。このカメラ制御プログラムは、撮像した静止画像を表示部5等に表示するためのビューワプログラムを備えている。このビューワプログラムは、表示画像を拡大処理或いは縮小処理して表示倍率を変更する機能や、静止画像に写っている被写体(人間)の顔画像を検出する顔認識機能等を備えている。
また、カメラ制御プログラムは、撮像した動画像を表示部5等に表示するための動画再生プログラムを備えている。また、この動画再生プログラムは、動画像の再生速度を変更制御するための再生速度変更機能を備えている。
また、メモリ14には、電子メールの作成や送受信を制御するための電子メール管理プログラムと、ユーザのスケジュールが登録されたスケジュール帳の管理を行うためのスケジュール帳管理プログラムとが記憶されている。
また、メモリ14には、コミュニケーションネットワークやインターネット等の所定のネットワーク上に設けられたサーバ装置にアクセスして情報の送受信行うことで、Webページの閲覧等を行うためのWebブラウジングプログラムと、電話帳の管理を行うための電話帳管理プログラムと、音楽データの再生を行うための音楽プレーヤプログラムとが記憶されている。
また、メモリ14は、ユーザの所望のスケジュールが登録されるスケジュール帳(=スケジュールデータの登録領域)と、ユーザの知人や友人等のユーザ名、静止画像(顔写真等)、住所、電話番号、電子メールアドレス、生年月日等が登録された電話帳(=各ユーザの個人情報の登録領域)とを有している。
また、メモリ14には、音楽プレーヤプログラムに基づいて再生される音楽データと、カメラ制御プログラムのビューワプログラムや動画再生プログラムに基づいて再生される静止画像データ及び動画像データと、送受信された電子メールデータと、電話及び電子メールの発着信履歴等が記憶されている。
なお、カメラ制御プログラム,電子メール管理プログラム,スケジュール帳管理プログラム,Webブラウジングプログラム、及び音楽プレーヤプログラム等は、これら各プログラムが予め記憶された上記メモリ14を設置することで、該各プログラムを当該携帯電話機に設けるようにしてもよい。
或いは、ネットワークを介してダウンロードした上記各プログラムをメモリ14に記憶することで、該各プログラムを当該携帯電話機に設けるようにしてもよい。
或いは、外付けメモリから読み込んだ上記各プログラムをメモリ14に記憶することで、該各プログラムを当該携帯電話機に設けるようにしてもよい。
[静止画像の拡大処理]
この実施例の携帯電話機は、静止画像の拡大操作を行う際に、操作者が希望する可能性の高い拡大率に、簡単に静止画像を拡大操作可能となっている。
図2は、当該携帯電話機の制御部15における静止画像の拡大処理の流れを示すフローチャートである。制御部15は、操作者により静止画像の表示指定操作がなされると、メモリ14に記憶されているカメラ制御プログラムのビューワプログラムに基づいて、操作者から指定された静止画像を表示部5に表示制御する。そして、制御部15は、この静止画像を表示部5に表示制御したタイミングで、当該静止画像の拡大処理操作の有無を監視し、該拡大処理操作を検出すると、上記カメラ制御プログラムのビューワプログラムに基づいて、この図2のフローチャートに示す処理を開始する。
具体的には、この実施例の携帯電話機の場合、一例ではあるが、「ドラッグ操作」,「フリック操作」、及び「長押し操作」のうち、いずれかの操作を行うことで、表示部5に表示されている静止画像を拡大操作可能となっている。
ドラッグ操作は、操作者が表示部5に指を接触させ、この接触させた指を、該表示部5に接触させた状態で上方向にスライド移動する操作である。制御部15は、操作者の指がタッチパネルとなっている表示部5に接触した位置と、この接触位置からスライド移動された指が表示部5から離間した位置との間の距離(=一連のドラッグ操作距離)を検出し、表示部5に表示された静止画像を、このドラッグ操作距離に応じて拡大処理して表示するようになっている。
また、フリック操作は、操作者が表示部5に指を接触させ、この接触させた指を、該表示部5に接触させた状態で上方向に弾くように移動させる操作である。制御部15は、操作者の指がタッチパネルとなっている表示部5に接触した位置と、この接触位置から弾かれるように移動した指が表示部5から離間した位置との間の距離(=一連のフリック操作距離)を検出し、表示部5に表示された静止画像を、このフリック操作距離に応じて拡大処理して表示するようになっている。
また、長押し操作は、操作者が表示部5に指を接触させ、この接触させた指で該表示部5を軽く押し続ける操作である。制御部15は、操作者の指がタッチパネルとなっている表示部5に接触してから離間するまでの時間(=一連の長押し操作時間)を検出し、表示部5に表示された静止画像を、この長押し操作時間に応じて拡大処理して表示するようになっている。
なお、この例では、静止画像の拡大操作を行う際には、「ドラッグ操作」,「フリック操作」、或いは「長押し操作」を行うこととして説明を進めるが、これら各操作の代わりに、例えばピンチ操作等の他の操作や、筐体に設けられたハードウェアキー6で静止画像の拡大操作を行うようにしてもよい。
なお、ピンチ操作とは、それぞれ当接させた状態の親指と人差し指をタッチパネルに接触させ、タッチパネルに該各指を接触させた状態を維持しつつ、上記当接させている親指と人差し指を徐々に離間させる操作である。この場合、制御部15は、タッチパネルに当接した状態で離間される親指と人差し指との間の距離に応じて、静止画像の拡大処理を行うこととなる。
操作者により、このような拡大操作がなされると、制御部15は、ステップS1において、表示部5に表示している静止画像を、上記拡大操作に応じて拡大処理し、処理をステップS2に進める。
制御部15は、上述のように一連のドラッグ操作や長押し操作に応じて、静止画像の拡大処理を行うようになっている。すなわち、制御部15は、操作者の指が表示部5に接触してから離間するまでの連続的なドラッグ操作や長押し操作に応じて、静止画像の拡大処理を行うようになっている。このため、制御部15は、ステップS2において、表示部5に対する操作者の指の接触の有無を検出することで、拡大操作が継続してなされているか否かを判別する。そして、制御部15は、拡大操作が継続してなされているものと判別した場合には、処理をステップS3に進める。
これに対して、制御部15は、拡大操作が継続してなされていないものと判別した場合には(=操作者の指が表示部5から離間しているものと判別した場合には)、処理をステップS9に進め、上記静止画像の拡大処理を停止して、この図2のフローチャートに示す処理を終了する。
次に、拡大操作が継続中であるものと判別することで処理をステップS3に進めると、制御部15は、表示部5に表示している静止画像を拡大処理することで、該静止画像が所定の表示倍率となったか否かを判別する。そして、制御部15は、所定の表示倍率となっていないものと判別した場合は、処理をステップS1に戻し、引き続き上記静止画像の拡大処理を行う。
これに対して、制御部15は、表示部5に表示している静止画像が所定の表示倍率となったものと判別した場合は、処理をステップS4に進め、現在の表示倍率で、該静止画像の拡大処理を一旦停止し、所定をステップS5に進める。
ステップS5では、制御部15が、タイマ10から取得する時刻情報に基づいて、静止画像の拡大処理を停止してから例えば200msec或いは300msec等の所定時間が経過したか否かを判別し、該所定時間の経過を検出したタイミングで処理をステップS6に進める。
ステップS6では、制御部15が、表示部5に対する操作者の指の接触の有無を検出することで、拡大操作が継続してなされているか否かを判別する。そして、制御部15は、拡大操作が継続してなされているものと判別した場合には、処理をステップS7に進める。
これに対して、制御部15は、このステップS6において、拡大操作が継続してなされていないものと判別した場合には(=操作者の指が表示部5から離間しているものと判別した場合には)、処理をステップS9に進め、上記静止画像の拡大処理を停止して、この図2のフローチャートに示す処理を終了する。
拡大操作が継続してなされているものと判別することで処理をステップS7に進めると、制御部15は、操作者の拡大操作に応じた静止画像の拡大処理を再開し、ステップS8に処理を進める。
ステップS8では、制御部15が、上記拡大処理した静止画像の表示倍率が最大表示倍率となったか否かを判別する。そして、制御部15は、上記拡大処理した静止画像の表示倍率が最大表示倍率となっていないものと判別した場合は、操作者の拡大操作が連続して実行されており、上記静止画像の表示倍率が最大表示倍率となるまでの間、静止画像の拡大処理を行う。また、制御部15は、上記拡大処理した静止画像の表示倍率が最大表示倍率となったタイミング、或いは操作者の一連の拡大操作が終了したタイミングで処理をステップS9に進め、拡大処理を停止して、この図2のフローチャートに示す処理を終了する。
以下、当該携帯電話機の拡大処理を具体例を用いて説明する。
〔ドラッグ操作による静止画像の拡大処理〕
図3は、表示部5に表示された静止画像が、ドラッグ操作に応じて拡大処理されて表示される様子を示す図である。図4(a)は、ドラッグ操作の距離と静止画像の拡大率との相関関係を示す図である。
図4(a)からわかるように、この携帯電話機の場合、静止画像の拡大率(表示倍率)が1.0倍となると、操作者によりドラッグ操作がなされているにもかかわらず、静止画像の拡大処理を例えば200msecの間、停止し、この200msecが経過したタイミングで、再度、操作者のドラッグ操作に対応した静止画像の拡大処理を行うようになっている。
すなわち、静止画像の1.0倍の拡大率は、その静止画像の元の画像サイズ(=その静止画像を撮像したときの、そのままのサイズ)を意味している。上記1.0倍よりも静止画像を拡大すると、画質が粗くなる。このため、操作者は、その静止画像のオリジナルサイズで、拡大操作を一旦、停止する傾向にある。これは、1.0倍の拡大率の拡大操作を希望する操作者が多いことを意味している。
このため、当該実施例の携帯電話機では、例えば図3(a)に示すように制御部15が最初に0.8倍の拡大率の静止画像を表示部5に表示し、ドラッグ操作に応じて静止画像の拡大処理を行い、該静止画像の拡大率が1.0倍の拡大率となった際に、、図3(b)及び図3(c)に示すようにドラッグ操作がなされているにもかかわらず、静止画像の拡大処理を上記200msec等の所定時間、停止する。そして、制御部15は、この所定時間経過後に、操作者のドラッグ操作に対応して、図3(d)に示すように静止画像の拡大処理を再開する。
これにより、ドラッグ操作を連続して行っても、静止画像の拡大率は1.0倍の拡大率で一旦停止制御されるため、操作者は、簡単に1.0倍の拡大率の静止画像を表示操作することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の拡大率の静止画像を、簡単に表示可能とすることができる。
図4(a)に示した例は、操作者のドラッグ操作に応じて静止画像の拡大率がリニアに大きくなり、1.0倍の拡大率となった際に、上記200msec等の所定時間、拡大処理が停止し、この所定時間経過後に、再度、操作者のドラッグ操作に応じてリニアに静止画像の拡大率を大きくする例である。
これは、図4(b)に示すように操作者のドラッグ操作に応じて静止画像の拡大率を大きくし、該拡大率が1.0倍近くになった際に、徐々に拡大処理の幅を小さくすることで、該拡大率を曲線的に1.0倍に到達させ、1.0倍の拡大率となった際に、上記200msec等の所定時間、拡大処理を停止する。そして、この所定時間経過後に、再度、操作者のドラッグ操作に応じて曲線的に静止画像の拡大率を大きくしてもよい。
この場合、拡大操作している静止画像の拡大率が1.0倍の拡大率に近づくと、該静止画像の拡大幅が徐々に小さくなって該静止画像が上記1.0倍の拡大率となり、上記200msec等の所定時間、拡大処理が停止する。このため、静止画像の拡大率が上記1.0倍の拡大率に近づくに連れて、徐々に拡大幅が小さくなり、やがて拡大処理が停止することとなる。また、上記所定時間経過後に拡大処理が再開された際には、徐々に拡大幅が大きくなり、やがてドラッグ操作に応じてリニアに静止画像の拡大処理がなされることとなる。このため、自然な変化の拡大処理を、ユーザに対して見せることができる。
なお、図3(a)〜図3(d)及び図4(a),図4(b)に示した例では、拡大率が1.0倍となった際に、拡大処理を所定時間停止制御することとしたが、拡大処理を停止させる拡大率は1.0倍以外であっても、操作者や当該携帯電話機のメーカ側で任意に設定可能としてもよい。
また、図3(a)〜図3(d)及び図4(a),図4(b)に示した例では、拡大率が1.0倍となった際に、拡大処理を所定時間停止制御することとしたが、これは、拡大率が1.0倍となった際、及び拡大率が2.0倍となった際に、それぞれ所定時間、拡大処理を停止するようにしてもよい。換言すれば、拡大処理は、拡大率が1.0倍となった際の1回のみならず、所望の拡大率のタイミングで複数回、停止制御してもよい。
さらに、上述の例は、静止画像を拡大操作する場合の例であったが、静止画像の縮小操作を行う場合も上述と同様である。すなわち、表示倍率が2.0倍の静止画像を表示している際に縮小処理を指定するドラッグ操作がなされた場合、制御部15は、このドラッグ操作に応じて静止画像を徐々に縮小処理し、該静止画像の表示倍率が1.0倍の表示倍率となった際に、操作者によりなされた縮小操作を例えば200msec等の所定時間キャンセルし、該所定時間、縮小処理を停止する。そして、この所定時間が経過したタイミングで、操作者のドラッグ操作に応じた静止画像の縮小操作を再開する。
これにより、連続したドラッグ操作を行っても、静止画像の縮小率を、例えば1.0倍の縮小率で一旦停止制御することができるため、操作者は、簡単に1.0倍の縮小率の静止画像を表示操作することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の表示倍率の静止画像を、簡単に表示可能とすることができる他、上述と同様の効果を得ることができる。
〔フリック操作による静止画像の拡大処理〕
次に、図5は、表示部5に表示された静止画像が、フリック操作に応じて拡大処理されて表示される様子を示す図である。また、図6(a)は、フリック操作の強さと静止画像の拡大率との相関関係を示す図である。
図6(a)からわかるように、この携帯電話機の場合、強いフリック操作がなされた場合は、当該フリック操作の強さに応じて静止画像を拡大処理し、弱いフリック操作がなされた場合は、上述の1.0倍の拡大率で静止画像の拡大処理を、一旦、停止するようになっている。
フリック操作の強弱の検出は、制御部15が、「フリック操作の操作距離÷フリック操作時間」の演算を行うことで、「フリック操作の操作速度」を算出する。この操作速度が、所定の操作速度(=閾値となる操作速度)よりも高速の場合、強いフリック操作が行われたことを意味し、上記操作速度が上記所定の操作速度よりも低速の場合、弱いフリック操作が行われたことを意味する。
このため、制御部15は、高速のフリック操作である上記強いフリック操作を検出した場合は、図5(a)及び図6(a)に示すように、上記1.0倍の拡大率で静止画像の拡大処理を停止することなく、当該フリック操作の強さに対応する拡大率で静止画像を拡大処理し、これを表示部5に表示する。
これに対して、低速のフリック操作である上記弱いフリック操作を検出した場合、制御部15は、図5(b)及び図6(a)に示すように、上記1.0倍の拡大率で静止画像の拡大処理を停止する。そして、この停止後に、再度、フリック操作がなされた場合、このフリック操作の強さに対応する拡大率で静止画像を拡大処理し、これを表示部5に表示する。
これにより、弱いフリック操作を行うと、静止画像の拡大率は、1.0倍の拡大率で一旦停止制御されるため、操作者は、簡単に1.0倍の拡大率の静止画像を表示操作することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の拡大率の静止画像を、簡単に表示可能とすることができる。
なお、図4(b)に示すように操作者の弱いフリック操作に応じて静止画像の拡大率を徐々に大きくし、該拡大率が1.0倍近くになった際に、徐々に拡大処理の幅を小さくすることで、該拡大率を曲線的に1.0倍に到達させ、1.0倍の拡大率となった際に拡大処理を停止してもよい。
これにより、上述のように静止画像の拡大率が上記1.0倍の拡大率に近づくに連れて、徐々に拡大幅が小さくなり、やがて拡大処理が停止することとなるため、自然な変化の拡大処理を、ユーザに対して見せることができる。
また、この例では、拡大率が1.0倍となった際に、拡大処理を停止制御することとしたが、拡大処理を停止させる拡大率は1.0倍以外であっても、操作者や当該携帯電話機のメーカ側で任意に設定可能としてもよい。
また、上述の例は、静止画像を拡大操作する場合の例であったが、静止画像の縮小操作を行う場合も上述と同様である。すなわち、表示倍率が2.0倍の静止画像を表示している際に縮小を指定する弱いフリック操作がなされた場合、制御部15は、この弱いフリック操作に応じて静止画像を徐々に縮小処理し、該静止画像の表示倍率が1.0倍の表示倍率となった際に、縮小処理を停止する。
これにより、静止画像の縮小率は、例えば1.0倍の縮小率で一旦停止制御されるため、操作者は、簡単に1.0倍の縮小率の静止画像を表示操作することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の表示倍率の静止画像を、簡単に表示可能とすることができる他、上述と同様の効果を得ることができる。
〔長押し操作による静止画像の拡大処理〕
次に、図7(a)〜図7(d)は、表示部5に表示された静止画像が、長押し操作に応じて拡大処理されて表示される様子を示す図である。図8(a)は、長押し操作の時間と静止画像の拡大率との相関関係を示す図である。
図8(a)からわかるように、この携帯電話機の場合、操作者の長押し操作で拡大処理した静止画像の拡大率(表示倍率)が1.0倍となると、操作者により長押し操作がなされているにもかかわらず、静止画像の拡大処理を例えば200msecの間、停止し、この200msecが経過したタイミングで、再度、操作者の長押し操作に対応した静止画像の拡大処理を行うようになっている。
例えば図7(a)に示すように、制御部15が最初に0.8倍の拡大率の静止画像を表示部5に表示し、長押し操作に応じて静止画像の拡大処理を行い、該静止画像の拡大率が1.0倍の拡大率となった際に、、図7(b)及び図7(c)に示すように長押し操作がなされているにもかかわらず、静止画像の拡大処理を上記200msec等の所定時間、停止する。そして、制御部15は、この所定時間経過後に、操作者の長押し操作に対応して、図7(d)に示すように静止画像の拡大処理を再開する。
これにより、長押し操作を継続して行っても、静止画像の拡大率は、1.0倍の拡大率で一旦停止制御されるため、操作者は、簡単に1.0倍の拡大率の静止画像を表示操作することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の拡大率の静止画像を、簡単に表示可能とすることができる。
図8(a)に示した例は、操作者の長押し操作に応じて静止画像の拡大率がリニアに大きくなり、1.0倍の拡大率となった際に、上記200msec等の所定時間、拡大処理を停止し、この所定時間経過後に、再度、操作者の長押し操作に応じてリニアに静止画像の拡大率を大きくする例である。
これは、図8(b)に示すように操作者の長押し操作に応じて静止画像の拡大率を大きくし、該拡大率が1.0倍近くになった際に、徐々に拡大処理の幅を小さくすることで、該拡大率を曲線的に1.0倍に到達させ、1.0倍の拡大率となった際に、上記200msec等の所定時間、拡大処理が停止する。そして、この所定時間経過後に、再度、操作者の長押し操作に応じて曲線的に静止画像の拡大率を大きくしてもよい。
この場合、長押し操作している静止画像の拡大率が1.0倍の拡大率に近づくと、該静止画像の拡大幅が徐々に小さくなって該静止画像が上記1.0倍の拡大率となり、上記200msec等の所定時間、拡大処理が停止する。このため、静止画像の拡大率が上記1.0倍の拡大率に近づくに連れて、徐々に拡大幅が小さくなり、やがて拡大処理が停止することとなる。また、上記所定時間経過後に拡大処理が再開された際には、徐々に拡大幅が大きくなり、やがて長押し操作に応じてリニアに静止画像の拡大処理がなされることとなる。このため、自然な変化の拡大処理を、ユーザに対して見せることができる。
なお、図7(a)〜図7(d)及び図8(a),図8(b)に示した例では、拡大率が1.0倍となった際に、拡大処理を所定時間停止制御することとしたが、拡大処理を停止させる拡大率は1.0倍以外であっても、操作者や当該携帯電話機のメーカ側で任意に設定可能としてもよい。
また、図7(a)〜図7(d)及び図8(a),図8(b)に示した例では、拡大率が1.0倍となった際に、拡大処理を所定時間停止制御することとしたが、これは、拡大率が1.0倍となった際、及び拡大率が2.0倍となった際に、それぞれ所定時間、拡大処理を停止するようにしてもよい。換言すれば、拡大処理は、拡大率が1.0倍となった際の1回のみならず、所望の拡大率のタイミングで複数回、停止制御してもよい。
さらに、上述の例は、静止画像を拡大操作する場合の例であったが、静止画像の縮小操作を行う場合も上述と同様である。
すなわち、表示倍率が2.0倍の静止画像を表示している際に、静止画像の縮小処理を指定する長押し操作がなされた場合、制御部15は、この長押し操作に応じて静止画像を徐々に縮小処理し、該静止画像の表示倍率が1.0倍の表示倍率となった際に、操作者によりなされている長押し操作を無視(キャンセル)して、該縮小処理を例えば200msec等の所定時間、停止する。そして、この所定時間が経過したタイミングで、操作者の長押し操作に応じた静止画像の縮小操作を再開する。
これにより、縮小処理を指定する長押し操作を行うと、静止画像の縮小率は、例えば1.0倍の縮小率で一旦停止制御されるため、操作者は、簡単に1.0倍の縮小率の静止画像を表示操作することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の表示倍率の静止画像を、簡単に表示可能とすることができる他、上述と同様の効果を得ることができる。
〔静止画像に一つの顔画像が存在する場合の表示倍率変更処理〕
次に、上述の例は、静止画像の拡大率が1.0倍となった際に、一旦、静止画像の拡大処理を停止するものであった。これは、以下に説明するように静止画像に人間の顔画像が写っていた場合、この顔画像が表示画面いっぱいに拡大されたタイミングで、この静止画像の拡大処理を、一旦、停止してもよい。
図9のフローチャートに、拡大処理を行う静止画像に、一つのみ、人間の顔画像が写っていた場合の拡大処理の流れを示す。制御部15は、操作者から指定された静止画像を、メモリ14に記憶されているカメラ制御プログラムのビューワプログラムに基づいて表示部5に表示制御すると、このビューワプログラムに基づいて、この図9のフローチャートに示す処理を開始する。
ステップS11では、制御部15が、上記カメラ制御プログラムに組み込まれている顔認識プログラムに基づいて、現在、表示部5に表示している静止画像に、人間の顔画像が写っているか否かを判別する。上記静止画像に人間の顔画像が存在しないものと判別した場合は、処理を図2のフローチャートのステップS1に進め、上述のように拡大率が1.0倍となった際に、拡大処理を一旦停止する制御を行う。
これに対して、上記静止画像に人間の顔画像が存在するものと判別すると、制御部15は、ステップS12に処理を進め、現在、表示部5に表示している静止画像に、人間の顔画像が複数写っているか否かを判別する。このステップS12において、上記静止画像に人間の顔画像が複数写っているものと判別した場合には、処理を後述する図10のフローチャートのステップS31に進める。
これに対して、ステップS12において、上記静止画像に人間の顔画像が複数写っていないものと判別するということは、上記静止画像に人間の顔画像が一つのみ写っていることを意味しているため、制御部15は、処理をステップS13に進める。
ステップS13では、制御部15が、表示部5の操作状況を監視することで、上述のドラッグ操作や長押し操作等の拡大操作の有無を監視し、該拡大操作を検出したタイミングで処理をステップS14に進める。
ステップS14では、制御部15が、操作者の拡大操作に応じて静止画像を拡大処理して表示部5に表示し、処理をステップS15に進める。ステップS15では、制御部15が、上記顔認識プログラムに基づいて、上記拡大処理した顔画像のいずれかの輪郭の部分が、表示部5の端部に表示されることとなったか否かを判別する。
すなわち、このステップS14では、制御部15が、静止画像の拡大処理を行うことで、顔画像の輪郭のいずれかの部分が、表示部5の端部に到達するまで、該静止画像の拡大処理がなされたか否かを判別する。
顔画像の輪郭のいずれかの部分が表示部5の端部に到達していないものと判別した場合には、制御部15は、ステップS22に処理を進め、操作者による継続した拡大操作の有無を監視する。そして、制御部15は、操作者により継続した拡大操作がなされており(ステップS22)、かつ、顔画像のいずれかの輪郭の部分が、表示部5の端部に到達するまでの間(ステップS15)、上記静止画像の拡大処理を行う(ステップS14)。そして、制御部15は、上記ステップS15において、顔画像のいずれかの輪郭の部分が、表示部5の端部に到達したものと判別したタイミングで、処理をステップS16に進める。
ステップS16では、制御部15が、顔画像のいずれかの輪郭の部分が表示部5の端部に到達したため、現在の表示倍率で静止画像の拡大処理を一旦停止して、処理をステップS17に進める。そして、このステップS17において、静止画像の拡大処理を一旦停止してから、例えば200msec等の所定時間が経過したか否かを判別し、該所定時間が経過したものと判別したタイミングで、処理をステップS18に進める。
すなわち、この例の場合は、制御部15が、静止画像の拡大処理を行うことで、該静止画像に写っている人間の顔画像の輪郭のいずれかの部分を、表示部5の端部に表示することとなった際に、操作者により拡大操作が継続してなされていても、この拡大操作をキャンセルし、該静止画像の拡大処理を所定時間停止するようになっている。
このように所定時間、静止画像の拡大処理を停止すると、制御部15は、処理をステップS18に進め、操作者による拡大操作が継続してなされているか否かを判別し、操作者による拡大操作が継続してなされていない場合は、そのまま、この図9のフローチャートに示す処理を終了する。
これに対して、ステップS18で、操作者による拡大操作が継続してなされているものと判別した場合、制御部15は、処理をステップS19に進める。ステップS19では、制御部15が、操作者の拡大操作に応じて、静止画像の拡大処理を再開し、ステップS20に処理を進める。
ステップS20では、制御部15が、再開した拡大処理により、静止画像の表示倍率が最大表示倍率に到達したか否かを判別する。制御部15は、静止画像の拡大処理を再開した後は、操作者により拡大操作が継続してなされているか否かの監視(ステップS18)、及び静止画像の表示倍率が最大表示倍率に到達したか否かの監視(ステップS20)を行う。そして、制御部15は、静止画像の表示倍率が最大表示倍率に到達する以前に、操作者による拡大操作が終了した場合には、そのまま、この図9のフローチャートの処理を終了する。また、制御部15は、操作者による拡大操作が終了する以前であっても、静止画像の表示倍率が最大表示倍率に到達した場合には、ステップS20からステップS21に処理を進め、上記静止画像の拡大処理を停止して、この図9のフローチャートの処理を終了する。
この例の場合、制御部15は、静止画像に人間の顔画像が一つのみ写っていることを認識すると、操作者の拡大操作に応じて静止画像を拡大処理し、この拡大処理した静止画像に写っている人間の顔画像の輪郭のいずれかの部分が、表示部5の端部に到達したタイミングで、操作者による拡大操作をキャンセルして、所定時間、拡大処理を停止する。そして、制御部15は、この所定時間経過後に、操作者による拡大操作に応じた静止画像の拡大処理を再開し、該静止画像の表示倍率が最大表示倍率に到達した際に、該静止画像の拡大処理を停止する。
これにより、静止画像に人間の顔画像が一つのみ写っている場合において、該顔画像の輪郭が表示部5の端部に到達したタイミングで、一旦、拡大処理を停止することができる。顔画像の輪郭が表示部5の端部に到達している状態は、顔画像が表示部5に対していっぱいに表示された状態であることを意味している。
また、顔画像が表示部5に対していっぱいに表示された状態は、静止画像の拡大操作をしている操作者が希望する表示倍率である可能性が高い。このため、顔画像の輪郭が表示部5の端部に到達したタイミングで、一旦、拡大処理を停止することで、簡単に操作者が希望する表示倍率に、静止画像の表示倍率を変更操作可能とすることができる。
〔静止画像に複数の顔画像が存在する場合の表示倍率変更処理〕
次に、上述の例は、静止画像に人間の顔画像が一つのみ写っていた場合の拡大処理の流れであったが、静止画像に人間の顔画像が複数写っていた場合の拡大処理は、図10のフローチャートの流れとなる。
すなわち、制御部15は、図9のフローチャートのステップS12において、現在、表示部5に表示している静止画像に、人間の顔画像が複数写っているものと判別すると、図10のフローチャートのステップS31に処理を進める。
ステップS31では、制御部15が、表示部5の操作状況を監視することで、上述のドラッグ操作や長押し操作等の拡大操作の有無を監視し、該拡大操作を検出したタイミングで処理をステップS32に進める。
ステップS32では、制御部15が、操作者の拡大操作に応じて静止画像を拡大処理して表示部5に表示し、処理をステップS33に進める。ステップS33では、制御部15が、上記顔認識プログラムに基づいて、上記拡大処理した複数の顔画像のうち、いずれかの顔画像のいずれかの輪郭の部分が、表示部5の端部に表示されることとなったか否かを判別する。
すなわち、このステップS33では、制御部15が、静止画像の拡大処理を行うことで、該静止画像に写っている複数の顔画像のうち、いずれか一つの顔画像の輪郭部分が、表示部5の端部に到達したか否かを判別する。
全ての顔画像の輪郭が表示部5の端部に到達していないものと判別した場合には、制御部15は、ステップS42に処理を進め、操作者による継続した拡大操作の有無を監視する。制御部15は、操作者により継続した拡大操作がなされており(ステップS42)、かつ、いずれかの顔画像のいずれかの輪郭の部分が、表示部5の端部に到達するまでの間(ステップS33)、上記静止画像の拡大処理を行う(ステップS32)。そして、制御部15は、上記ステップS33において、いずれかの顔画像のいずれかの輪郭の部分が、表示部5の端部に到達したものと判別すると、このタイミングで処理をステップS34に進める。
ステップS34では、制御部15が、いずれかの顔画像のいずれかの輪郭の部分が表示部5の端部に到達したため、現在の表示倍率で静止画像の拡大処理を一旦停止して、処理をステップS35に進める。そして、このステップS35において、静止画像の拡大処理を一旦停止してから、例えば200msec等の所定時間が経過したか否かを判別し、該所定時間が経過したものと判別したタイミングで、処理をステップS36に進める。
すなわち、この例の場合は、制御部15が、静止画像の拡大処理を行うことで、該静止画像に写っているいずれかの人間の顔画像の輪郭のいずれかの部分を、表示部5の端部に表示することとなった際に、操作者により拡大操作が継続してなされていても、この拡大操作をキャンセルし、該静止画像の拡大処理を所定時間停止するようになっている。
このように所定時間、静止画像の拡大処理を停止すると、制御部15は、処理をステップS36に進め、操作者による拡大操作が継続してなされているか否かを判別し、操作者による拡大操作が継続してなされていない場合は、そのまま、この図10のフローチャートに示す処理を終了する。
これに対して、ステップS36で、操作者による拡大操作が継続してなされているものと判別した場合、制御部15は、処理をステップS37に進める。ステップS37では、制御部15が、操作者の拡大操作に応じて、静止画像の拡大処理を再開し、ステップS38に処理を進める。
ステップS38では、制御部15が、再開した拡大処理により、該静止画像に写っている複数の顔画像のうち、他のいずれかの顔画像の輪郭部分が、表示部5の端部に到達したか否かを判別する。具体的には、静止画像に例えばAさん及びBさんの顔画像が写っており、上記ステップS33で、最初にAさんの顔画像の輪郭が表示部5の端部に到達したものと判別した場合には、このステップS38では、制御部15は、Bさんの顔画像の輪郭が表示部5の端部に到達したか否かを判別することとなる。
このステップS38で、再開した拡大処理により、静止画像に写っている複数の顔画像のうち、他のいずれかの顔画像の輪郭部分が、表示部5の端部に到達していないものと判別した場合、制御部15は、ステップS39において、操作者により拡大操作が継続してなされているか否かの監視を行うと共に、ステップS40において、静止画像の表示倍率が最大表示倍率に到達したか否かの監視を行う。
そして、制御部15は、静止画像の表示倍率が最大表示倍率に到達する以前に、操作者による拡大操作が終了した場合には、そのまま、この図10のフローチャートの処理を終了する。また、制御部15は、操作者による拡大操作が終了する以前であっても、静止画像の表示倍率が最大表示倍率に到達した場合には、ステップS40からステップS41に処理を進め、上記静止画像の拡大処理を停止して、この図10のフローチャートの処理を終了する。
一方、上記ステップS38において、再開した拡大処理により、該静止画像に写っている複数の顔画像のうち、他のいずれかの顔画像の輪郭部分が、表示部5の端部に到達したものと判別した場合、制御部15は、処理をステップS34に戻し、現在の表示倍率で静止画像の拡大処理を、再度停止して、処理をステップS35に進める。そして、このステップS35において、静止画像の拡大処理を、再度停止してから上記所定時間が経過したか否かを判別し、該所定時間が経過したものと判別したタイミングで、上述のように静止画像の拡大処理を再開する。
この例の場合、制御部15は、操作者の拡大操作に応じて静止画像を拡大処理することで、この拡大処理した静止画像に写っているいずれかの顔画像の輪郭のいずれかの部分が、表示部5の端部に到達したタイミングで、操作者による拡大操作をキャンセルして、所定時間、拡大処理を停止する。また、この所定時間の経過後、静止画像の拡大処理の再開後に、静止画像に写っている他の顔画像の輪郭のいずれかの部分が、表示部5の端部に到達したタイミングで、操作者による拡大操作をキャンセルして、再度、所定時間、拡大処理を停止する。
これにより、静止画像に人間の顔画像が複数写っている場合において、該各顔画像の輪郭の部分が表示部5の端部に到達する毎に、一旦、拡大処理が停止されることとなる。上述のように、顔画像の輪郭が表示部5の端部に到達している状態は、顔画像が表示部5に対していっぱいに表示された状態であることを意味している。また、顔画像が表示部5に対していっぱいに表示された状態は、静止画像の拡大操作をしている操作者が希望する表示倍率である可能性が高い。このため、顔画像の輪郭が表示部5の端部に到達したタイミングで、一旦、拡大処理を停止することで、簡単に操作者が希望する表示倍率に、静止画像の表示倍率を変更操作可能とすることができる。
〔ドラッグ操作によるウェブブラウザの表示画像の拡大処理〕
次に、上述の例は、カメラ制御プログラムのビューワプログラムに基づく静止画像の拡大処理の説明であったが、当該実施例の携帯電話機では、Webブラウジングプログラムにも上述と同様の表示倍率の変更制御機能が設けられている。そして、制御部15は、このWebブラウジングプログラムに基づいて、表示部5に表示しているオブジェクトの表示倍率を、操作者の表示倍率変更操作に応じて変更制御するようになっている。
図11は、制御部15が、上記Webブラウジングプログラムに基づいて表示部5に表示したオブジェクトが、ドラッグ操作に応じて拡大処理されて表示される様子を示す図である。図12(a)は、ドラッグ操作の距離とオブジェクトの拡大率との相関関係を示す図である。
図12(a)からわかるように、この携帯電話機の場合、オブジェクトの拡大率(表示倍率)が1.0倍となると、操作者によりドラッグ操作がなされているにもかかわらず、オブジェクトの拡大処理を例えば200msecの間、停止し、この200msecが経過したタイミングで、再度、操作者のドラッグ操作に対応したオブジェクトの拡大処理を行うようになっている。
すなわち、オブジェクトの1.0倍の拡大率は、そのオブジェクトの元のサイズ(=そのオブジェクトが作成されたときの、そのままのサイズ)を意味している。上記1.0倍よりもオブジェクトを拡大すると、画質が粗くなる。このため、操作者は、そのオブジェクトのオリジナルサイズで、拡大操作を一旦、停止する傾向にある。これは、1.0倍の拡大率の拡大操作を希望する操作者が多いことを意味している。
このため、当該実施例の携帯電話機では、例えば図11(a)に示すように制御部15が最初に0.8倍の拡大率のオブジェクトを表示部5に表示し、ドラッグ操作に応じてオブジェクトの拡大処理を行い、該オブジェクトの拡大率が1.0倍の拡大率となった際に、、図11(b)及び図11(c)に示すようにドラッグ操作がなされているにもかかわらず、オブジェクトの拡大処理を上記200msec等の所定時間、停止する。そして、制御部15は、この所定時間経過後に、操作者のドラッグ操作に対応して、図11(d)に示すようにオブジェクトの拡大処理を再開する。
これにより、ドラッグ操作を連続して行っても、オブジェクトの拡大率は1.0倍の拡大率で一旦停止制御されるため、操作者は、簡単に1.0倍の拡大率のオブジェクトを表示操作することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の拡大率のオブジェクトを、簡単に表示可能とすることができる。
図12(a)に示した例は、操作者のドラッグ操作に応じてオブジェクトの拡大率がリニアに大きくなり、1.0倍の拡大率となった際に、上記200msec等の所定時間、拡大処理が停止し、この所定時間経過後に、再度、操作者のドラッグ操作に応じてリニアにオブジェクトの拡大率を大きくする例である。
これは、図12(b)に示すように操作者のドラッグ操作に応じてオブジェクトの拡大率を大きくし、該拡大率が1.0倍近くになった際に、徐々に拡大処理の幅を小さくすることで、該拡大率を曲線的に1.0倍に到達させ、1.0倍の拡大率となった際に、上記200msec等の所定時間、拡大処理を停止する。そして、この所定時間経過後に、再度、操作者のドラッグ操作に応じて曲線的にオブジェクトの拡大率を大きくしてもよい。
この場合、拡大操作しているオブジェクトの拡大率が1.0倍の拡大率に近づくと、該オブジェクトの拡大幅が徐々に小さくなって該オブジェクトが上記1.0倍の拡大率となり、上記200msec等の所定時間、拡大処理が停止する。このため、オブジェクトの拡大率が上記1.0倍の拡大率に近づくに連れて、徐々に拡大幅が小さくなり、やがて拡大処理が停止することとなる。また、上記所定時間経過後に拡大処理が再開された際には、徐々に拡大幅が大きくなり、やがてドラッグ操作に応じてリニアにオブジェクトの拡大処理がなされることとなる。このため、自然な変化の拡大処理を、ユーザに対して見せることができる。
なお、図11(a)〜図11(d)及び図12(a),図12(b)に示した例では、拡大率が1.0倍となった際に、拡大処理を所定時間停止制御することとしたが、拡大処理を停止させる拡大率は1.0倍以外であっても、操作者や当該携帯電話機のメーカ側で任意に設定可能としてもよい。
また、図11(a)〜図11(d)及び図12(a),図12(b)に示した例では、拡大率が1.0倍となった際に、拡大処理を所定時間停止制御することとしたが、これは、拡大率が1.0倍となった際、及び拡大率が2.0倍となった際に、それぞれ所定時間、拡大処理を停止するようにしてもよい。換言すれば、拡大処理は、拡大率が1.0倍となった際の1回のみならず、所望の拡大率のタイミングで複数回、停止制御してもよい。
さらに、上述の例は、オブジェクトを拡大操作する場合の例であったが、オブジェクトの縮小操作を行う場合も上述と同様である。すなわち、表示倍率が2.0倍のオブジェクトを表示している際に縮小処理を指定するドラッグ操作がなされた場合、制御部15は、このドラッグ操作に応じてオブジェクトを徐々に縮小処理し、該オブジェクトの表示倍率が1.0倍の表示倍率となった際に、操作者によりなされた縮小操作を例えば200msec等の所定時間キャンセルし、該所定時間、縮小処理を停止する。そして、この所定時間が経過したタイミングで、操作者のドラッグ操作に応じたオブジェクトの縮小操作を再開する。
これにより、連続したドラッグ操作を行っても、オブジェクトの縮小率を、例えば1.0倍の縮小率で一旦停止制御することができるため、操作者は、簡単に1.0倍の縮小率のオブジェクトを表示操作することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の表示倍率のオブジェクトを、簡単に表示可能とすることができる他、上述と同様の効果を得ることができる。
〔フリック操作によるウェブブラウザの表示画像の拡大処理〕
次に、図13(a)及び図13(b)は、Webブラウジングプログラムに基づいて表示部5に表示されたオブジェクトが、フリック操作に応じて拡大処理されて表示される様子を示す図である。また、図14(a)は、フリック操作の強さとオブジェクトの拡大率との相関関係を示す図である。
図14(a)からわかるように、この携帯電話機の場合、強いフリック操作がなされた場合は、当該フリック操作の強さに応じてオブジェクトを拡大処理し、弱いフリック操作がなされた場合は、上述の1.0倍の拡大率でオブジェクトの拡大処理を、一旦、停止するようになっている。
フリック操作の強弱の検出は、制御部15が、「フリック操作の操作距離÷フリック操作時間」の演算を行うことで、「フリック操作の操作速度」を算出する。この操作速度が、所定の操作速度(=閾値となる操作速度)よりも高速の場合、強いフリック操作が行われたことを意味し、上記操作速度が上記所定の操作速度よりも低速の場合、弱いフリック操作が行われたことを意味する。
このため、制御部15は、高速のフリック操作である上記強いフリック操作を検出した場合は、図13(a)及び図14(a)に示すように、上記1.0倍の拡大率でオブジェクトの拡大処理を停止することなく、当該フリック操作の強さに対応する拡大率でオブジェクトを拡大処理し、これを表示部5に表示する。
これに対して、低速のフリック操作である上記弱いフリック操作を検出した場合、制御部15は、図13(b)及び図14(a)に示すように、上記1.0倍の拡大率でオブジェクトの拡大処理を停止する。そして、この停止後に、再度、フリック操作がなされた場合、このフリック操作の強さに対応する拡大率でオブジェクトを拡大処理し、これを表示部5に表示する。
これにより、弱いフリック操作を行うと、オブジェクトの拡大率は、1.0倍の拡大率で一旦停止制御されるため、操作者は、簡単に1.0倍の拡大率のオブジェクトを表示操作することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の拡大率のオブジェクトを、簡単に表示可能とすることができる。
なお、図14(b)に示すように操作者の弱いフリック操作に応じてオブジェクトの拡大率を徐々に大きくし、該拡大率が1.0倍近くになった際に、徐々に拡大処理の幅を小さくすることで、該拡大率を曲線的に1.0倍に到達させ、1.0倍の拡大率となった際に拡大処理を停止してもよい。
これにより、上述のようにオブジェクトの拡大率が上記1.0倍の拡大率に近づくに連れて、徐々に拡大幅が小さくなり、やがて拡大処理が停止することとなるため、自然な変化の拡大処理を、ユーザに対して見せることができる。
また、この例では、拡大率が1.0倍となった際に、拡大処理を停止制御することとしたが、拡大処理を停止させる拡大率は1.0倍以外であっても、操作者や当該携帯電話機のメーカ側で任意に設定可能としてもよい。
また、上述の例は、オブジェクトを拡大操作する場合の例であったが、オブジェクトの縮小操作を行う場合も上述と同様である。すなわち、表示倍率が2.0倍のオブジェクトを表示している際に縮小を指定する弱いフリック操作がなされた場合、制御部15は、この弱いフリック操作に応じてオブジェクトを徐々に縮小処理し、該オブジェクトの表示倍率が1.0倍の表示倍率となった際に、縮小処理を停止する。
これにより、オブジェクトの縮小率は、例えば1.0倍の縮小率で一旦停止制御されるため、操作者は、簡単に1.0倍の縮小率のオブジェクトを表示操作することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の表示倍率のオブジェクトを、簡単に表示可能とすることができる他、上述と同様の効果を得ることができる。
〔長押し操作によるウェブブラウザの表示画像の拡大処理〕
次に、図15(a)〜図15(d)は、Webブラウジングプログラムに基づいて表示部5に表示されたオブジェクトが、長押し操作に応じて拡大処理されて表示される様子を示す図である。図16(a)は、長押し操作の時間とオブジェクトの拡大率との相関関係を示す図である。
図16(a)からわかるように、この携帯電話機の場合、操作者の長押し操作で拡大処理したオブジェクトの拡大率(表示倍率)が1.0倍となると、操作者により長押し操作がなされているにもかかわらず、オブジェクトの拡大処理を例えば200msecの間、停止し、この200msecが経過したタイミングで、再度、操作者の長押し操作に対応したオブジェクトの拡大処理を行うようになっている。
例えば図15(a)に示すように、制御部15が最初に0.8倍の拡大率のオブジェクトを表示部5に表示し、長押し操作に応じてオブジェクトの拡大処理を行い、該オブジェクトの拡大率が1.0倍の拡大率となった際に、、図15(b)及び図15(c)に示すように長押し操作がなされているにもかかわらず、オブジェクトの拡大処理を上記200msec等の所定時間、停止する。そして、制御部15は、この所定時間経過後に、操作者の長押し操作に対応して、図15(d)に示すようにオブジェクトの拡大処理を再開する。
これにより、長押し操作を継続して行っても、オブジェクトの拡大率は、1.0倍の拡大率で一旦停止制御されるため、操作者は、簡単に1.0倍の拡大率のオブジェクトを表示操作することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の拡大率のオブジェクトを、簡単に表示可能とすることができる。
図16(a)に示した例は、操作者の長押し操作に応じてオブジェクトの拡大率がリニアに大きくなり、1.0倍の拡大率となった際に、上記200msec等の所定時間、拡大処理を停止し、この所定時間経過後に、再度、操作者の長押し操作に応じてリニアにオブジェクトの拡大率を大きくする例である。
これは、図16(b)に示すように操作者の長押し操作に応じてオブジェクトの拡大率を大きくし、該拡大率が1.0倍近くになった際に、徐々に拡大処理の幅を小さくすることで、該拡大率を曲線的に1.0倍に到達させ、1.0倍の拡大率となった際に、上記200msec等の所定時間、拡大処理が停止する。そして、この所定時間経過後に、再度、操作者の長押し操作に応じて曲線的にオブジェクトの拡大率を大きくしてもよい。
この場合、長押し操作しているオブジェクトの拡大率が1.0倍の拡大率に近づくと、該オブジェクトの拡大幅が徐々に小さくなって該オブジェクトが上記1.0倍の拡大率となり、上記200msec等の所定時間、拡大処理が停止する。このため、オブジェクトの拡大率が上記1.0倍の拡大率に近づくに連れて、徐々に拡大幅が小さくなり、やがて拡大処理が停止することとなる。また、上記所定時間経過後に拡大処理が再開された際には、徐々に拡大幅が大きくなり、やがて長押し操作に応じてリニアにオブジェクトの拡大処理がなされることとなる。このため、自然な変化の拡大処理を、ユーザに対して見せることができる。
なお、図15(a)〜図15(d)及び図16(a),図16(b)に示した例では、拡大率が1.0倍となった際に、拡大処理を所定時間停止制御することとしたが、拡大処理を停止させる拡大率は1.0倍以外であっても、操作者や当該携帯電話機のメーカ側で任意に設定可能としてもよい。
また、図15(a)〜図15(d)及び図16(a),図16(b)に示した例では、拡大率が1.0倍となった際に、拡大処理を所定時間停止制御することとしたが、これは、拡大率が1.0倍となった際、及び拡大率が2.0倍となった際に、それぞれ所定時間、拡大処理を停止するようにしてもよい。換言すれば、拡大処理は、拡大率が1.0倍となった際の1回のみならず、所望の拡大率のタイミングで複数回、停止制御してもよい。
さらに、上述の例は、オブジェクトを拡大操作する場合の例であったが、オブジェクトの縮小操作を行う場合も上述と同様である。
すなわち、表示倍率が2.0倍のオブジェクトを表示している際に、オブジェクトの縮小処理を指定する長押し操作がなされた場合、制御部15は、この長押し操作に応じてオブジェクトを徐々に縮小処理し、該オブジェクトの表示倍率が1.0倍の表示倍率となった際に、操作者によりなされている長押し操作を無視(キャンセル)して、該縮小処理を例えば200msec等の所定時間、停止する。そして、この所定時間が経過したタイミングで、操作者の長押し操作に応じたオブジェクトの縮小操作を再開する。
これにより、縮小処理を指定する長押し操作を行うと、オブジェクトの縮小率は、例えば1.0倍の縮小率で一旦停止制御されるため、操作者は、簡単に1.0倍の縮小率のオブジェクトを表示操作することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の表示倍率のオブジェクトを、簡単に表示可能とすることができる他、上述と同様の効果を得ることができる。
〔ドラッグ操作による音楽プレーヤの再生速度の切り替え処理〕
次に、上述の各例は、本発明の「可変操作対象の一連の可変制御の中で、所望のタイミングで所定時間、可変制御を停止する」との技術的思想に基づき、表示部5に表示しているオブジェクトの表示倍率を可変処理する際に、使用頻度が高いと思われる表示倍率で、所定時間、表示倍率の可変処理を停止する例であった。
これに対して、以下に説明する例は、上述の本発明の技術的思想に基づき、音楽プレーヤの再生速度を可変制御する際に、所定の再生速度で、所定時間、再生速度の可変制御を停止するようにした例である。具体的な制御の流れは、図2のフローチャートに示した制御の流れと同様である。
制御部15は、メモリ14に記憶されている音楽プレーヤプログラムに基づいて音楽データの再生を開始すると、表示部5の操作状態を監視することで、例えば表示部5に接触させた指を、該接触させた状態で横方向に移動するドラッグ操作の有無を監視する。この実施例の携帯電話機の場合、音楽データの再生時における右横方向のドラッグ操作は、再生速度を高速化する方向の可変操作を意味している。
このため、制御部15は、このドラッグ操作を検出すると、まず、図17(a)に示すように再生速度を0.1倍から0.8倍まで徐々に加速し、図18(a)に示すように操作者の上記ドラッグ操作に応じて徐々に高速の再生速度となるように、該音楽データの再生速度を変更制御する。
次に、制御部15は、このように徐々に高速の再生速度となるように、音楽データの再生速度を変更制御することで、該再生速度が1.0倍の再生速度となると、操作者が継続して行っている上記ドラッグ操作をキャンセルし、図17(b)及び図17(c)に示すように、所定時間、再生速度の変更制御を停止する。
次に、制御部15は、上記所定時間が経過すると、図17(d)及び図18(a)に示すように操作者のドラッグ操作に応じて、再度、再生速度が徐々に高速となるように、該音楽データの再生速度を変更制御する。
これにより、ドラッグ操作を連続して行っても、音楽データの再生速度は1.0倍の再生速度で一旦停止制御されるため、操作者は、簡単に1.0倍の再生速度に操作することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の再生速度に、簡単に操作可能とすることができる。
図18(a)に示した例は、操作者のドラッグ操作に応じて再生速度がリニアに大きくなり、1.0倍の再生速度となった際に、上記200msec等の所定時間、再生速度の変更制御が停止し、この所定時間経過後に、再度、操作者のドラッグ操作に応じてリニアに再生速度を高速化する例である。
これは、図18(b)に示すように操作者のドラッグ操作に応じて再生速度を大きくし、該再生速度が1.0倍近くになった際に、徐々に再生速度の変更処理の幅を小さくすることで、該再生速度を曲線的に1.0倍に到達させ、1.0倍の再生速度となった際に、上記200msec等の所定時間、再生速度の変更処理を停止する。そして、この所定時間経過後に、再度、操作者のドラッグ操作に応じて曲線的に再生速度を大きくしてもよい。
この場合、変更操作している音楽データの再生速度が1.0倍の拡大率に近づくと、該音楽データの再生速度の変更幅が徐々に小さくなって該再生速度が上記1.0倍となり、上記200msec等の所定時間、再生速度の変更処理が停止する。このため、音楽データの再生速度が上記1.0倍に近づくに連れて、徐々に変更幅が小さくなり、やがて再生速度の変更処理が停止することとなる。また、上記所定時間経過後に再生速度の変更処理が再開された際には、徐々に変更幅が大きくなり、やがてドラッグ操作に応じてリニアに音楽データの再生速度の変更処理がなされることとなる。このため、音楽データの再生速度を自然なかたちで変更処理可能とすることができる。
なお、図17(a)〜図17(d)及び図18(a),図18(b)に示した例では、再生速度が1.0倍となった際に、該再生速度の変更処理を所定時間停止制御することとしたが、変更処理を停止させる再生速度は、逆再生速度を含め、1.0倍以外であっても、操作者や当該携帯電話機のメーカ側で任意に設定可能としてもよい。
また、図17(a)〜図17(d)及び図18(a),図18(b)に示した例では、再生速度が1.0倍となった際に、該再生速度の変更処理を所定時間停止制御することとしたが、これは、再生速度が1.0倍となった際、及び再生速度が2.0倍となった際に、それぞれ所定時間、再生速度の変更処理を停止するようにしてもよい。換言すれば、再生処理は、再生速度が1.0倍となった際の1回のみならず、所望の再生速度に到達したタイミングで複数回、停止制御してもよい。
さらに、上述の例は、音楽データの再生速度を高速化する例であったが、音楽データの再生速度を低速化する場合も上述と同様である。すなわち、この場合、音楽データの再生時における左横方向のドラッグ操作は、再生速度を低速化する方向の可変操作を意味している。
このため、制御部15は、例えば音楽データの再生速度を2.0倍の再生速度に変更制御した際に、上記左横方向のドラッグ操作を検出すると、このドラッグ操作に応じて音楽データの再生速度を上記2.0倍の再生速度から徐々に低速化し、該再生速度が1.0倍の再生速度となった際に、操作者によりなされたドラッグ操作を例えば200msec等の所定時間キャンセルし、該所定時間、再生速度の変更処理を停止する。そして、この所定時間が経過したタイミングで、操作者のドラッグ操作に応じた再生速度の変更処理を再開する。
これにより、上記左横方向のドラッグ操作を継続して行っても、例えば1.0倍の再生速度で該再生速度の変更処理を一旦停止制御することができる。このため、操作者は、簡単に1.0倍の再生速度に、音楽データの再生速度を調整することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の再生速度に、簡単に音楽データの再生速度を調整可能とすることができる。
〔フリック操作による音楽プレーヤの再生速度の切り替え処理〕
次に、フリック操作による音楽データの再生速度を変更制御を説明する。
図19(a)及び図19(b)は、制御部15が音楽プレーヤプログラムに基づいて行う音楽データの再生速度の変更制御を説明するための模式図である。また、図20(a)は、フリック操作の強さと再生速度との相関関係を示す図である。
一例ではあるが、この実施例の携帯電話機の場合、音楽データの再生速度を高速化する際には、操作者は、右横方向にフリック操作を行うようになっている。
図20(a)からわかるように、この携帯電話機の場合、右横方向の強いフリック操作がなされた場合は、当該フリック操作の強さに応じて音楽データの再生速度を変更制御し、右横方向の弱いフリック操作がなされた場合は、上述の1.0倍の再生速度で該再生速度の変更処理を、一旦、停止するようになっている。
フリック操作の強弱の検出は、制御部15が、「フリック操作の操作距離÷フリック操作時間」の演算を行うことで、「フリック操作の操作速度」を算出する。この操作速度が、所定の操作速度(=閾値となる操作速度)よりも高速の場合、強いフリック操作が行われたことを意味し、上記操作速度が上記所定の操作速度よりも低速の場合、弱いフリック操作が行われたことを意味する。
このため、制御部15は、高速のフリック操作である上記強いフリック操作を検出した場合は、図19(a)及び図20(a)に示すように、上記1.0倍の再生速度で、該再生速度の変更制御を停止することなく、当該フリック操作の強さに対応する再生速度に、上記音楽データの再生速度を制御する。
これに対して、低速のフリック操作である上記弱いフリック操作を検出した場合、制御部15は、図19(b)及び図20(a)に示すように、上記1.0倍の再生速度で、該音楽データの再生速度の変更処理を停止する。そして、この停止後に、再度、フリック操作がなされた場合、このフリック操作の強さに対応する再生速度に、該音楽データの再生速度を変更制御する。
これにより、弱いフリック操作を行うと、音楽データの再生速度の変更制御は、1.0倍の再生速度で一旦停止制御されるため、操作者は、簡単に1.0倍の再生速度に音楽データの再生速度を設定可能とすることができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の再生速度に、音楽データの再生速度を、簡単に設定可能とすることができる。
なお、図20(b)に示すように操作者の弱いフリック操作に応じて再生速度を徐々に高速化し、該再生速度が1.0倍近くになった際に、徐々に再生速度の変更幅を小さくすることで、該再生速度を曲線的に1.0倍に到達させ、1.0倍の再生速度となった際に該再生速度の変更制御を停止してもよい。
これにより、上述のように音楽データの再生速度が上記1.0倍の再生速度に近づくに連れて、徐々に再生速度の変更幅が小さくなり、やがて再生速度の変更処理が停止することとなるため、音楽データの再生速度を自然なかたちで変更制御することができる。
また、この例では、再生速度が1.0倍となった際に、再生速度の変更制御を停止制御することとしたが、変更制御を停止させる再生速度は、逆再生方向を含め、1.0倍以外であっても、操作者や当該携帯電話機のメーカ側で任意に設定可能としてもよい。
また、音楽データの再生速度を低速化する場合も上述と同様である。すなわち、この携帯電話機の場合、音楽データの再生時における左横方向のフリック操作は、再生速度の低速化を指定する際の操作となっている。
このため、制御部15は、例えば音楽データの再生速度を2.0倍の再生速度に変更制御した際に、上記左横方向の弱いフリック操作を検出すると、この左横方向の弱いフリック操作に応じて音楽データの再生速度を徐々に低速化し、該音楽データの再生速度が1.0倍の再生速度となった際に、該再生速度の変更制御を、一旦、停止する。
これにより、音楽データの再生速度を低速に操作する場合でも、該音楽データの再生速度を1.0倍の再生速度で一旦停止制御することができる。このため、操作者は、音楽データの再生速度を低速に操作する場合でも、簡単に1.0倍の再生速度に、該音楽データの再生速度を調整操作可能とすることができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の再生速度に、該音楽データの再生速度を、簡単に調整可能とすることができる。
〔長押し操作による音楽プレーヤの再生速度の切り替え処理〕
次に、長押し操作による音楽データの再生速度を変更制御を説明する。
図21(a)〜図21(d)は、制御部15が音楽プレーヤプログラムに基づき、操作者の長押し操作に応じて行う音楽データの再生速度の変更制御を説明するための模式図である。また、図22(a)は、長押し操作の時間と再生速度との相関関係を示す図である。
制御部15は、メモリ14に記憶されている音楽プレーヤプログラムに基づいて音楽データの再生を開始すると、表示部5の操作状態を監視することで、指で表示部5を所望の時間、押圧操作する長押し操作の有無を監視する。この実施例の携帯電話機の場合、音楽データの再生時における一本の指での長押し操作は、再生速度を高速化する方向の可変操作を意味している。なお、後述するが、音楽データの再生時における二本の指での長押し操作は、再生速度を低速化する方向の可変操作を意味している。
制御部15は、上記一本指での長押し操作を検出すると、まず、図21(a)に示すように再生速度を0.1倍から0.8倍まで徐々に加速し、図22(a)に示すように操作者の上記長押し操作に応じて徐々に高速の再生速度となるように、該音楽データの再生速度を変更制御する。
次に、制御部15は、このように徐々に高速の再生速度となるように、音楽データの再生速度を変更制御することで、該再生速度が1.0倍の再生速度となると、操作者が継続して行っている上記長押し操作をキャンセルし、図21(b)及び図21(c)に示すように、所定時間、再生速度の変更制御を停止する。
次に、制御部15は、上記所定時間が経過すると、図21(d)及び図22(a)に示すように操作者の長押し操作に応じて、再度、再生速度が徐々に高速となるように、該音楽データの再生速度を変更制御する。
これにより、長押し操作を連続して行っても、音楽データの再生速度は1.0倍の再生速度で一旦停止制御されるため、操作者は、簡単に1.0倍の再生速度に操作することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の再生速度に、簡単に操作可能とすることができる。
図22(a)に示した例は、操作者の長押し操作に応じて再生速度がリニアに大きくなり、1.0倍の再生速度となった際に、上記200msec等の所定時間、再生速度の変更制御が停止し、この所定時間経過後に、再度、操作者の長押し操作に応じてリニアに再生速度を高速化する例である。
これは、図22(b)に示すように操作者の長押し操作に応じて再生速度を大きくし、該再生速度が1.0倍近くになった際に、徐々に再生速度の変更処理の幅を小さくすることで、該再生速度を曲線的に1.0倍に到達させ、1.0倍の再生速度となった際に、上記200msec等の所定時間、再生速度の変更処理を停止する。そして、この所定時間経過後に、再度、操作者の長押し操作に応じて曲線的に再生速度を大きくしてもよい。
この場合、変更操作している音楽データの再生速度が1.0倍の拡大率に近づくと、該音楽データの再生速度の変更幅が徐々に小さくなって該再生速度が上記1.0倍となり、上記200msec等の所定時間、再生速度の変更処理が停止する。このため、音楽データの再生速度が上記1.0倍に近づくに連れて、徐々に変更幅が小さくなり、やがて再生速度の変更処理が停止することとなる。また、上記所定時間経過後に再生速度の変更処理が再開された際には、徐々に変更幅が大きくなり、やがて長押し操作に応じてリニアに音楽データの再生速度の変更処理がなされることとなる。このため、音楽データの再生速度を自然なかたちで変更処理可能とすることができる。
なお、図21(a)〜図21(d)及び図22(a),図22(b)に示した例では、再生速度が1.0倍となった際に、該再生速度の変更処理を所定時間停止制御することとしたが、変更処理を停止させる再生速度は1.0倍以外であっても、操作者や当該携帯電話機のメーカ側で任意に設定可能としてもよい。
また、図21a)〜図21(d)及び図22(a),図22(b)に示した例では、再生速度が1.0倍となった際に、該再生速度の変更処理を所定時間停止制御することとしたが、これは、再生速度が1.0倍となった際、及び再生速度が2.0倍となった際に、それぞれ所定時間、再生速度の変更処理を停止するようにしてもよい。換言すれば、再生処理は、再生速度が1.0倍となった際の1回のみならず、所望の再生速度に到達したタイミングで複数回、停止制御してもよい。
さらに、上述の例は、音楽データの再生速度を高速化する例であったが、音楽データの再生速度を低速化する場合も上述と同様である。すなわち、上述のように二本の指での長押し操作は、再生速度を低速化する方向の可変操作を意味している。
このため、制御部15は、例えば音楽データの再生速度を2.0倍の再生速度に変更制御した際に、上記二本指での長押し操作を検出すると、この長押し操作に応じて音楽データの再生速度を上記2.0倍の再生速度から徐々に低速化し、該再生速度が1.0倍の再生速度となった際に、操作者によりなされた二本指での長押し操作を例えば200msec等の所定時間キャンセルし、該所定時間、再生速度の変更処理を停止する。そして、この所定時間が経過したタイミングで、操作者の二本指での長押し操作に応じた再生速度の変更処理を再開する。
これにより、上記二本指での長押し操作を継続して行っても、例えば1.0倍の再生速度で該再生速度の変更処理を一旦停止制御することができる。このため、操作者は、簡単に1.0倍の再生速度に、音楽データの再生速度を調整することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の再生速度に、簡単に音楽データの再生速度を調整可能とすることができる。
〔ドラッグ操作による動画プレーヤの再生速度の切り替え処理〕
次に、上述の例は、音楽データの再生速度を変更操作する例であったが、以下、各操作に応じた動画データの再生速度の変更制御を説明する。
制御部15は、メモリ14に記憶されているカメラ制御プログラムの動画再生プログラムに基づいて動画データの再生を開始すると、表示部5の操作状態を監視することで、例えば表示部5に接触させた指を、該接触させた状態で横方向に移動するドラッグ操作の有無を監視する。この実施例の携帯電話機の場合、動画データの再生時における右横方向のドラッグ操作は、再生速度を高速化する方向の可変操作を意味している。
このため、制御部15は、このドラッグ操作を検出すると、まず、図23(a)に示すように再生速度を0.8倍に落とし、図24(a)に示すように操作者の上記ドラッグ操作に応じて徐々に高速の再生速度となるように、該動画データの再生速度を変更制御する。
次に、制御部15は、このように徐々に高速の再生速度となるように、動画データの再生速度を変更制御することで、該再生速度が1.0倍の再生速度となると、操作者が継続して行っている上記ドラッグ操作をキャンセルし、図23(b)及び図23(c)に示すように、所定時間、再生速度の変更制御を停止する。
次に、制御部15は、上記所定時間が経過すると、図23(d)及び図24(a)に示すように操作者のドラッグ操作に応じて、再度、再生速度が徐々に高速となるように、該動画データの再生速度を変更制御する。
これにより、ドラッグ操作を連続して行っても、動画データの再生速度は1.0倍の再生速度で一旦停止制御されるため、操作者は、簡単に1.0倍の再生速度に操作することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の再生速度に、簡単に操作可能とすることができる。
図24(a)に示した例は、操作者のドラッグ操作に応じて再生速度がリニアに大きくなり、1.0倍の再生速度となった際に、上記200msec等の所定時間、再生速度の変更制御が停止し、この所定時間経過後に、再度、操作者のドラッグ操作に応じてリニアに再生速度を高速化する例である。
これは、図24(b)に示すように操作者のドラッグ操作に応じて再生速度を大きくし、該再生速度が1.0倍近くになった際に、徐々に再生速度の変更処理の幅を小さくすることで、該再生速度を曲線的に1.0倍に到達させ、1.0倍の再生速度となった際に、上記200msec等の所定時間、再生速度の変更処理を停止する。そして、この所定時間経過後に、再度、操作者のドラッグ操作に応じて曲線的に再生速度を大きくしてもよい。
この場合、変更操作している動画データの再生速度が1.0倍の拡大率に近づくと、該動画データの再生速度の変更幅が徐々に小さくなって該再生速度が上記1.0倍となり、上記200msec等の所定時間、再生速度の変更処理が停止する。このため、動画データの再生速度が上記1.0倍に近づくに連れて、徐々に変更幅が小さくなり、やがて再生速度の変更処理が停止することとなる。また、上記所定時間経過後に再生速度の変更処理が再開された際には、徐々に変更幅が大きくなり、やがてドラッグ操作に応じてリニアに動画データの再生速度の変更処理がなされることとなる。このため、動画データの再生速度を自然なかたちで変更処理可能とすることができる。
なお、図23(a)〜図23(d)及び図24(a),図24(b)に示した例では、再生速度が1.0倍となった際に、該再生速度の変更処理を所定時間停止制御することとしたが、変更処理を停止させる再生速度は1.0倍以外であっても、操作者や当該携帯電話機のメーカ側で任意に設定可能としてもよい。
また、図23(a)〜図23(d)及び図24(a),図24(b)に示した例では、再生速度が1.0倍となった際に、該再生速度の変更処理を所定時間停止制御することとしたが、これは、再生速度が1.0倍となった際、及び再生速度が2.0倍となった際に、それぞれ所定時間、再生速度の変更処理を停止するようにしてもよい。換言すれば、再生処理は、再生速度が1.0倍となった際の1回のみならず、所望の再生速度に到達したタイミングで複数回、停止制御してもよい。
さらに、上述の例は、動画データの再生速度を高速化する例であったが、動画データの再生速度を低速化する場合も上述と同様である。すなわち、この場合、動画データの再生時における左横方向のドラッグ操作は、再生速度を低速化する方向の可変操作を意味している。
このため、制御部15は、例えば動画データの再生速度を2.0倍の再生速度に変更制御した際に、上記左横方向のドラッグ操作を検出すると、このドラッグ操作に応じて動画データの再生速度を上記2.0倍の再生速度から徐々に低速化し、該再生速度が1.0倍の再生速度となった際に、操作者によりなされたドラッグ操作を例えば200msec等の所定時間キャンセルし、該所定時間、再生速度の変更処理を停止する。そして、この所定時間が経過したタイミングで、操作者のドラッグ操作に応じた再生速度の変更処理を再開する。
これにより、上記左横方向のドラッグ操作を継続して行っても、例えば1.0倍の再生速度で該再生速度の変更処理を一旦停止制御することができる。このため、操作者は、簡単に1.0倍の再生速度に、動画データの再生速度を調整することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の再生速度に、簡単に動画データの再生速度を調整可能とすることができる。
〔フリック操作による動画プレーヤの再生速度の切り替え処理〕
次に、フリック操作による動画データの再生速度を変更制御を説明する。
図25(a)及び図25(b)は、制御部15が動画プレーヤプログラムに基づいて行う動画データの再生速度の変更制御を説明するための模式図である。また、図26(a)は、フリック操作の強さと再生速度との相関関係を示す図である。
一例ではあるが、この実施例の携帯電話機の場合、動画データの再生速度を高速化する際には、操作者は、右横方向にフリック操作を行うようになっている。
図26(a)からわかるように、この携帯電話機の場合、右横方向の強いフリック操作がなされた場合は、当該フリック操作の強さに応じて動画データの再生速度を変更制御し、右横方向の弱いフリック操作がなされた場合は、上述の1.0倍の再生速度で該再生速度の変更処理を、一旦、停止するようになっている。
フリック操作の強弱の検出は、制御部15が、「フリック操作の操作距離÷フリック操作時間」の演算を行うことで、「フリック操作の操作速度」を算出する。この操作速度が、所定の操作速度(=閾値となる操作速度)よりも高速の場合、強いフリック操作が行われたことを意味し、上記操作速度が上記所定の操作速度よりも低速の場合、弱いフリック操作が行われたことを意味する。
このため、制御部15は、高速のフリック操作である上記強いフリック操作を検出した場合は、図25(a)及び図26(a)に示すように、上記1.0倍の再生速度で、該再生速度の変更制御を停止することなく、当該フリック操作の強さに対応する再生速度に、上記動画データの再生速度を制御する。
これに対して、低速のフリック操作である上記弱いフリック操作を検出した場合、制御部15は、図25(b)及び図26(a)に示すように、上記1.0倍の再生速度で、該動画データの再生速度の変更処理を停止する。そして、この停止後に、再度、フリック操作がなされた場合、このフリック操作の強さに対応する再生速度に、該動画データの再生速度を変更制御する。
これにより、弱いフリック操作を行うと、動画データの再生速度の変更制御は、1.0倍の再生速度で一旦停止制御されるため、操作者は、簡単に1.0倍の再生速度に動画データの再生速度を設定可能とすることができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の再生速度に、動画データの再生速度を、簡単に設定可能とすることができる。
なお、図26(b)に示すように操作者の弱いフリック操作に応じて再生速度を徐々に高速化し、該再生速度が1.0倍近くになった際に、徐々に再生速度の変更幅を小さくすることで、該再生速度を曲線的に1.0倍に到達させ、1.0倍の再生速度となった際に該再生速度の変更制御を停止してもよい。
これにより、上述のように動画データの再生速度が上記1.0倍の再生速度に近づくに連れて、徐々に再生速度の変更幅が小さくなり、やがて再生速度の変更処理が停止することとなるため、動画データの再生速度を自然なかたちで変更制御することができる。
また、この例では、再生速度が1.0倍となった際に、再生速度の変更制御を停止制御することとしたが、変更制御を停止させる再生速度は1.0倍以外であっても、操作者や当該携帯電話機のメーカ側で任意に設定可能としてもよい。
また、動画データの再生速度を低速化する場合も上述と同様である。すなわち、この携帯電話機の場合、動画データの再生時における左横方向のフリック操作は、再生速度の低速化を指定する際の操作となっている。
このため、制御部15は、例えば動画データの再生速度を2.0倍の再生速度に変更制御した際に、上記左横方向の弱いフリック操作を検出すると、この左横方向の弱いフリック操作に応じて動画データの再生速度を徐々に低速化し、該動画データの再生速度が1.0倍の再生速度となった際に、該再生速度の変更制御を、一旦、停止する。
これにより、動画データの再生速度を低速に操作する場合でも、該動画データの再生速度を1.0倍の再生速度で一旦停止制御することができる。このため、操作者は、動画データの再生速度を低速に操作する場合でも、簡単に1.0倍の再生速度に、該動画データの再生速度を調整操作可能とすることができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の再生速度に、該動画データの再生速度を、簡単に調整可能とすることができる。
〔長押し操作による動画プレーヤの再生速度の切り替え処理〕
次に、長押し操作による動画データの再生速度を変更制御を説明する。
図27(a)〜図27(d)は、制御部15が動画プレーヤプログラムに基づき、操作者の長押し操作に応じて行う動画データの再生速度の変更制御を説明するための模式図である。また、図28(a)は、長押し操作の時間と再生速度との相関関係を示す図である。
制御部15は、メモリ14に記憶されている動画プレーヤプログラムに基づいて動画データの再生を開始すると、表示部5の操作状態を監視することで、指で表示部5を所望の時間、押圧操作する長押し操作の有無を監視する。この実施例の携帯電話機の場合、動画データの再生時における一本の指での長押し操作は、再生速度を高速化する方向の可変操作を意味している。なお、後述するが、動画データの再生時における二本の指での長押し操作は、再生速度を低速化する方向の可変操作を意味している。
制御部15は、上記一本指での長押し操作を検出すると、まず、図27(a)に示すように再生速度を0.8倍に落とし、図28(a)に示すように操作者の上記長押し操作に応じて徐々に高速の再生速度となるように、該動画データの再生速度を変更制御する。
次に、制御部15は、このように徐々に高速の再生速度となるように、動画データの再生速度を変更制御することで、該再生速度が1.0倍の再生速度となると、操作者が継続して行っている上記長押し操作をキャンセルし、図27(b)及び図27(c)に示すように、所定時間、再生速度の変更制御を停止する。
次に、制御部15は、上記所定時間が経過すると、図27(d)及び図28(a)に示すように操作者の長押し操作に応じて、再度、再生速度が徐々に高速となるように、該動画データの再生速度を変更制御する。
これにより、長押し操作を連続して行っても、動画データの再生速度は1.0倍の再生速度で一旦停止制御されるため、操作者は、簡単に1.0倍の再生速度に操作することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の再生速度に、簡単に操作可能とすることができる。
図28(a)に示した例は、操作者の長押し操作に応じて再生速度がリニアに大きくなり、1.0倍の再生速度となった際に、上記200msec等の所定時間、再生速度の変更制御が停止し、この所定時間経過後に、再度、操作者の長押し操作に応じてリニアに再生速度を高速化する例である。
これは、図28(b)に示すように操作者の長押し操作に応じて再生速度を大きくし、該再生速度が1.0倍近くになった際に、徐々に再生速度の変更処理の幅を小さくすることで、該再生速度を曲線的に1.0倍に到達させ、1.0倍の再生速度となった際に、上記200msec等の所定時間、再生速度の変更処理を停止する。そして、この所定時間経過後に、再度、操作者の長押し操作に応じて曲線的に再生速度を大きくしてもよい。
この場合、変更操作している動画データの再生速度が1.0倍の拡大率に近づくと、該動画データの再生速度の変更幅が徐々に小さくなって該再生速度が上記1.0倍となり、上記200msec等の所定時間、再生速度の変更処理が停止する。このため、動画データの再生速度が上記1.0倍に近づくに連れて、徐々に変更幅が小さくなり、やがて再生速度の変更処理が停止することとなる。また、上記所定時間経過後に再生速度の変更処理が再開された際には、徐々に変更幅が大きくなり、やがて長押し操作に応じてリニアに動画データの再生速度の変更処理がなされることとなる。このため、動画データの再生速度を自然なかたちで変更処理可能とすることができる。
なお、図27(a)〜図27(d)及び図28(a),図28(b)に示した例では、再生速度が1.0倍となった際に、該再生速度の変更処理を所定時間停止制御することとしたが、変更処理を停止させる再生速度は1.0倍以外であっても、操作者や当該携帯電話機のメーカ側で任意に設定可能としてもよい。
また、図27a)〜図27(d)及び図28(a),図28(b)に示した例では、再生速度が1.0倍となった際に、該再生速度の変更処理を所定時間停止制御することとしたが、これは、再生速度が1.0倍となった際、及び再生速度が2.0倍となった際に、それぞれ所定時間、再生速度の変更処理を停止するようにしてもよい。換言すれば、再生処理は、再生速度が1.0倍となった際の1回のみならず、所望の再生速度に到達したタイミングで複数回、停止制御してもよい。
さらに、上述の例は、動画データの再生速度を高速化する例であったが、動画データの再生速度を低速化する場合も上述と同様である。すなわち、上述のように二本の指での長押し操作は、再生速度を低速化する方向の可変操作を意味している。
このため、制御部15は、例えば動画データの再生速度を2.0倍の再生速度に変更制御した際に、上記二本指での長押し操作を検出すると、この長押し操作に応じて動画データの再生速度を上記2.0倍の再生速度から徐々に低速化し、該再生速度が1.0倍の再生速度となった際に、操作者によりなされた二本指での長押し操作を例えば200msec等の所定時間キャンセルし、該所定時間、再生速度の変更処理を停止する。そして、この所定時間が経過したタイミングで、操作者の二本指での長押し操作に応じた再生速度の変更処理を再開する。
これにより、上記二本指での長押し操作を継続して行っても、例えば1.0倍の再生速度で該再生速度の変更処理を一旦停止制御することができる。このため、操作者は、簡単に1.0倍の再生速度に、動画データの再生速度を調整することができる。換言すれば、その操作者が希望している可能性の高い1.0倍の再生速度に、簡単に動画データの再生速度を調整可能とすることができる。
[静止画像の切り替え処理]
次に、上述の各例は、本発明の「可変操作対象の一連の可変制御の中で、所望のタイミングで所定時間、可変制御を停止する」との技術的思想に基づき、表示部5に表示しているオブジェクトの表示倍率を可変処理する際に、使用頻度が高いと思われる表示倍率で、所定時間、表示倍率の可変処理を停止する例であった。
或いは、上述の各例は、上記本発明の技術的思想に基づき、音楽データや動画データの再生速度を変更制御する際に、使用頻度が高いと思われる再生速度で、所定時間、再生速度の変更処理を停止する例であった。
これに対して、以下に説明する例は、上述の本発明の技術的思想に基づき、多数の静止画像を連続的に切り替えて表示部5に表示する際に、各静止画像に付加されている撮像時刻や取得時刻等の時間情報に基づいて、例えば日付の変わり目や月の変わり目で、上記切り替え表示処理を所定時間、停止するようにした例である。
図29のフローチャートに、この静止画像の切り替え処理の流れを示す。制御部15は、操作者により静止画像の表示指定操作がなされると、メモリ14に記憶されているカメラ制御プログラムのビューワプログラムに基づいて、操作者から指定された静止画像を表示部5に表示制御する。そして、制御部15は、この静止画像を表示部5に表示制御したタイミングで、当該静止画像の切り替え操作の有無を監視し、該切り替え操作を検出すると、上記カメラ制御プログラムのビューワプログラムに基づいて、この図29のフローチャートに示す処理を開始する。
なお、この例では、上述の「ドラッグ操作」,「フリック操作」、及び「長押し操作」のうち、いずれかの操作を検出すると、制御部15は、静止画像の切り替え処理を行うようになっている。
制御部15は、操作者により、このような切り替え操作がなされると、ステップS51において、メモリ14に記憶されている静止画像を順次読み出し、例えば表示部5の右端部からフレームインさせ、該表示部5の左端部へフレームアウトさせる表示形態で、上記読み出した各静止画像を順次表示して、処理をステップS52に進める。
ステップS52では、制御部15が、操作者による切り替え操作が継続してなされているか否かを判別する。そして、制御部15は、切り替え操作が継続してなされていないものと判別した場合には、処理をステップS53に進め、上述した静止画像の切り替え処理を停止して、そのままこの図29のフローチャートに示す処理を終了する。
これに対して、上記ステップS52において、切り替え操作が継続してなされているものと判別した場合、制御部15は処理をステップS53に進め、静止画像に付加されている日付情報で示される日付が所定の日付となったか否かを判別する。
具体的には、制御部15は、カメラ部8で被写体の撮像がなされると、タイマ10から現在の日時を示す時刻情報を取得し、この現在の日時を示す時刻情報を撮像時刻情報として上記撮像された静止画像に付加してメモリ14に記憶するようになっている。
また、制御部15は、ネットワーク等を介して取得した静止画像のように、外部から取得した静止画像をメモリ14に記憶する場合、タイマ10から現在の日時を示す時刻情報を取得し、この現在の日時を示す時刻情報を取得時刻情報として上記取得した静止画像に付加してメモリ14に記憶するようになっている。
制御部15は、ステップS51で切り替え処理を開始すると、各静止画像に付加されている上記撮像時刻情報や上記取得時刻情報等の時刻情報に基づいて、所定の日付の時刻情報が付加された静止画像を表示部5に表示するに至ったか否かを判別する。そして、制御部15は、上記所定の日付の時刻情報が付加された静止画像を表示部5に表示するに至ったものと判別するまでの間、処理をステップS51に戻し、上述の静止画像の切り替え処理を継続して実行する。
これに対して、上記所定の日付の時刻情報が付加された静止画像を表示部5に表示するに至ったものと判別すると、制御部15は、処理をステップS54に進め、静止画像の切り替え処理を停止制御して、処理をステップS55に進める。ステップS55では、制御部15が、タイマ10から取得する計時情報に基づいて、静止画像の切り替え処理を停止してから、例えば200msec等の所定時間が経過したか否かを判別し、この所定時間が経過したものと判別した際に処理をステップS56に進める。
ステップS56では、制御部15が、表示部5の操作状況を監視することで、操作者により、継続して上記切り替え操作がなされているか否かを判別する。そして、制御部15は、操作者により、継続して上記切り替え操作がなされていないものと判別した場合、処理をステップS57に進め、静止画像の切り替え処理を停止して、そのまま、この図29のフローチャートに示す処理を終了する。
これに対して、上記ステップS56において、操作者により継続して上記切り替え操作がなされているものと判別した場合、制御部15は、処理をステップS58に進め、静止画像の切り替え処理を再開して、処理をステップS53に戻す。そして、ステップS53において、再度、上記切り替え処理を行うことで、所定の日付の時刻情報が付加された静止画像を表示部5に表示するに至ったか否かを判別し、該所定の日付の時刻情報が付加された静止画像を表示部5に表示するに至ったものと判別した際に、上記静止画像の切り替え処理を停止する動作を繰り返し実行する。以下、当該携帯電話機の静止画像の切り替え処理を具体例を用いて説明する。
〔ドラッグ操作による静止画像の切り替え処理〕
図30(a)〜図30(f)は、表示部5に表示される静止画像が、操作者のドラッグ操作に応じて切り替え処理される様子を示す図である。図31(a)は、ドラッグ操作の距離と静止画像の切り替え枚数との相関関係を示す図である。
一例ではあるが、図31(a)からわかるように、この携帯電話機の場合、静止画像の切り替えを行うことで、静止画像に付加されている時刻情報で示される年度が変わる際に、該切り替え処理を所定時間停止するようになっている。
すなわち、制御部15は、静止画像の切り替え処理を行うことで、図30(a)〜図30(c)に示すように2009年10月6日→2009年11月23日→2009年12月31日→2010年1月1日の順に静止画像の切り替え処理を行ったとすると、この場合における2010年度の最初の時刻情報が付加された静止画像である、2010年1月1日の時刻情報が付加された静止画像を表示したタイミングで、上記所定時間、静止画像の切り替え処理を停止する。
同様に、制御部15は、静止画像の切り替え処理を行うことで、2009年11月6日→2009年12月10日→2009年12月31日→2010年1月1日の順に静止画像の切り替え処理を行ったとすると、この場合における2010年度の最初の時刻情報が付加された静止画像である、2010年1月1日の時刻情報が付加された静止画像を表示したタイミングで、上記所定時間、静止画像の切り替え処理を停止する。
これにより、各静止画像に付加された時刻情報で示される年度が変わった直後に、該静止画像の切り替え処理が所定時間停止されることとなる。すなわち、操作者は、静止画像の切り替え操作を行うことで所望の静止画像を検索する際に、連続した切り替え操作を行っているにもかかわらず、上記年度の変わり目で、一旦、切り替え処理が停止するため、年度の変わり目を認識しながら所望の静止画像の検索を行うことができる。このため、大量の静止画像の中から所望の静止画像を迅速に検索することを可能とすることができる。また、上記の停止は、年度が変わる直前の2009年12月31日で停止してもよい。
図31(a)に示した例は、操作者のドラッグ操作により切り替わる静止画像に付加されている時刻情報が、上述の年度変わり等の所定の日付を示すこととなった際に、上記200msec等の所定時間、切り替え処理を停止し、この所定時間経過後に、再度、操作者のドラッグ操作に応じて切り替え処理を再開する例である。
これは、図31(b)に示すように操作者のドラッグ操作に応じて静止画像を切り替え処理し、該静止画像に付加されている日付が、上記所定の日付に近くなった際に、徐々に切り替え速度を低速化して、上記所定の日付の静止画像を表示したタイミングで、該切り替え処理を上記所定時間停止するようにしてもよい。そして、この所定時間経過後に、徐々に切り替え速度を高速化するように、切り替え処理を再開してもよい。これにより、自然な変化の切り替え処理を行うことができる。
なお、図30(a)〜図30(f)及び図31(a),図31(b)に示した例では、年度が変わる直前で静止画像の切り替え処理を所定時間停止制御することとしたが、これは、日付の変わり目毎、月の変わり目毎、又は静止画像が格納されているフォルダの変わり目毎、或いは切り替え枚数毎等に応じて、上述の所定時間の停止制御を行うようにしてもよい。
〔フリック操作による静止画像の切り替え処理〕
次に、図32(a)及び図32(b)は、表示部5に表示される静止画像が、操作者のフリック操作に応じて切り替え処理される様子を示す図である。図33(a)は、フリック操作の強さと静止画像の切り替え枚数との相関関係を示す図である。
図33(a)からわかるように、強いフリック操作がなされた場合、制御部15は、当該フリック操作の強さに応じた枚数の静止画像を切り替え制御し、弱いフリック操作がなされた場合、上述の年度の変わり目で静止画像の切り替え処理を、一旦、停止するようになっている。
フリック操作の強弱の検出は、制御部15が、「フリック操作の操作距離÷フリック操作時間」の演算を行うことで、「フリック操作の操作速度」を算出する。この操作速度が、所定の操作速度(=閾値となる操作速度)よりも高速の場合、強いフリック操作が行われたことを意味し、上記操作速度が上記所定の操作速度よりも低速の場合、弱いフリック操作が行われたことを意味する。
このため、制御部15は、高速のフリック操作である上記強いフリック操作を検出した場合は、図32(a)及び図33(a)に示すように、年度の変わり目で切り替え制御を停止することなく、上記フリック操作の強さに対応する枚数分の静止画像の切り替え制御を行う。
これに対して、制御部15は、低速のフリック操作である上記弱いフリック操作を検出した場合は、図32(b)及び図33(a)に示すように、当該フリック操作に対応する枚数分の静止画像の切り替え制御を行うと共に、年度の変わり目となる時刻情報を有する静止画像を表示することとなった際に、その直前で静止画像の切り替え制御を所定時間、停止制御する。
これにより、弱いフリック操作を行うと、静止画像の切り替え制御は、上記年度の変わり目で一旦停止制御されるため、操作者は、年度の変わり目を認識しながら所望の静止画像の検索を行うことができる。このため、大量の静止画像の中から所望の静止画像を迅速に検索することを可能とすることができる。
なお、図33(b)に示すように操作者のフリック操作に応じて静止画像を切り替え処理し、該静止画像に付加されている日付が、上記所定の日付に近くなった際に、徐々に切り替え速度を低速化して、上記所定の日付の静止画像を表示したタイミングで、該切り替え処理を上記所定時間停止するようにしてもよい。これにより、自然な変化の切り替え処理を行うことができる。
なお、図32(a)及び図32(b)、図33(a)及び図33(b)に示した例では、年度が変わる直前で静止画像の切り替え処理を所定時間停止制御することとしたが、これは、日付の変わり目毎、月の変わり目毎、又は静止画像が格納されているフォルダの変わり目毎、或いは切り替え枚数毎等に応じて、上述の所定時間の停止制御を行うようにしてもよい。
〔長押し操作による静止画像の切り替え処理〕
図34(a)〜図34(f)は、表示部5に表示される静止画像が、操作者の長押し操作に応じて切り替え処理される様子を示す図である。図35(a)は、長押し操作の距離と静止画像の切り替え枚数との相関関係を示す図である。
一例ではあるが、図34(a)からわかるように、この携帯電話機の場合、静止画像の切り替えを行うことで、静止画像に付加されている時刻情報で示される年度が変わる際に、該切り替え処理を所定時間停止するようになっている。
すなわち、制御部15は、静止画像の切り替え処理を行うことで、図34(a)〜図34(c)に示すように2009年10月6日→2009年11月23日→2009年12月31日→2010年1月1日の順に静止画像の切り替え処理を行ったとすると、この場合における2010年度の最初の時刻情報が付加された静止画像である、2010年1月1日の時刻情報が付加された静止画像を表示したタイミングで、上記所定時間、静止画像の切り替え処理を停止する。
同様に、制御部15は、静止画像の切り替え処理を行うことで、2009年11月6日→2009年12月10日→2009年12月31日→2010年1月1日の順に静止画像の切り替え処理を行ったとすると、この場合における2010年度の最初の時刻情報が付加された静止画像である、2010年1月1日の時刻情報が付加された静止画像を表示したタイミングで、上記所定時間、静止画像の切り替え処理を停止する。また、上記停止は、年度が変わる直前の2009年12月31日で停止してもよい。
これにより、各静止画像に付加された時刻情報で示される年度が変わる直前に、該静止画像の切り替え処理が所定時間停止されることとなる。すなわち、操作者は、静止画像の切り替え操作を行うことで所望の静止画像を検索する際に、連続した切り替え操作を行っているにもかかわらず、上記年度の変わり目で、一旦、切り替え処理が停止するため、年度の変わり目を認識しながら所望の静止画像の検索を行うことができる。このため、大量の静止画像の中から所望の静止画像を迅速に検索することを可能とすることができる。
図35(a)に示した例は、操作者の長押し操作により切り替わる静止画像に付加されている時刻情報が、上述の年度の変わり目等の所定の日付を示すこととなった際に、上記200msec等の所定時間、切り替え処理を停止し、この所定時間経過後に、再度、操作者の長押し操作に応じて切り替え処理を再開する例である。
これは、図35(b)に示すように操作者の長押し操作に応じて静止画像を切り替え処理し、該静止画像に付加されている日付が、上記所定の日付に近くなった際に、徐々に切り替え速度を低速化して、上記所定の日付の静止画像を表示したタイミングで、該切り替え処理を上記所定時間停止するようにしてもよい。そして、この所定時間経過後に、徐々に切り替え速度を高速化するように、切り替え処理を再開してもよい。これにより、自然な変化の切り替え処理を行うことができる。
なお、図34(a)〜図34(f)及び図35(a),図35(b)に示した例では、年度が変わる直前で静止画像の切り替え処理を所定時間停止制御することとしたが、これは、日付の変わり目毎、月の変わり目毎、又は静止画像が格納されているフォルダの変わり目毎、或いは切り替え枚数毎等に応じて、上述の所定時間の停止制御を行うようにしてもよい。
〔一時停止自動設定機能〕
次に、上述の切り替え処理を一次停止させるタイミングは、年度毎、月毎等の所望のタイミングを操作者が指定してもよいが、各静止画像に付加されている時刻情報を予め検出し、この検出結果に応じて、上記切り替え処理を一時停止させるタイミングを自動的に設定してもよい。
この場合、操作者は、当該携帯電話機の操作メニューから、切り替え処理を一時停止させるタイミングを自動的に検出して設定するメニュー項目を選択する。このメニュー項目の選択操作がなされると、制御部15は、図36のフローチャートに示す処理を実行することで、静止画像の切り替え処理のタイミングを、自動的に検出して設定する。
すなわち、上記メニュー項目が選択されると、制御部15は、ステップS61において、最も古い日付の時刻情報が付加されている静止画像を検出し、この最も古い日付から最も新しい日付の順に、各静止画像の切り替え処理を開始する。
制御部15は、このような静止画像の切り替え処理を開始すると、まず、ステップS62において「日」を、切り替え処理の一時停止を行う候補とし、ステップS63に処理を進める。
ステップS63では、制御部15が、現在、表示している静止画像の日付と、次に表示しようとしている静止画像の日付が、同じ日付であるか否かを判別し、同じ日付である場合は、処理をステップS64に進め、その同じ日付の静止画像を表示部5に表示して、処理をステップS62に戻す。
これにより、各静止画像に付加されている時刻情報で示される日付が、それぞれ同じ日付である間は、これら同じ日付の各静止画像が順次切り替えられて表示部5に表示されることとなる。
次に、ステップS63において、現在、表示している静止画像の日付と、次に表示しようとしている静止画像の日付が、異なる日付であると判別した場合、制御部15は、処理をステップS65に進める。そして、制御部15は、このステップS65において、上記異なる日付の静止画像は、上記最も古い日付の時刻情報が付加されている静止画像から数えて100枚目未満の静止画像であるか否かを判別する。
上記異なる日付の静止画像が、上記最も古い日付の時刻情報が付加されている静止画像から数えて100枚目以上の静止画像であるということは、同じ日付の静止画像が100枚以上存在することを意味している。このため、制御部15は、上記ステップS65において、上記異なる日付の静止画像が、上記最も古い日付の時刻情報が付加されている静止画像から数えて100枚目以上の静止画像であるものと判別した場合には、処理をステップS66に進める。
そして、制御部15は、このステップS66において、各日付毎に静止画像の切り替え処理を一時停止するように、該停止タイミングの設定を行い、この図36のフローチャートの処理を終了する。なお、この停止タイミングを示す設定情報は、メモリ14に記憶される。制御部15は、静止画像の切り替え制御を行う際に、このメモリ14に記憶されている上記停止タイミングを示す設定情報を読み込み、該設定情報で示されるタイミングで、上述のように静止画像の切り替え制御を所定時間、一時停止する。
次に、上記ステップS65において、上記異なる日付の静止画像が、上記最も古い日付の時刻情報が付加されている静止画像から数えて100枚目未満の静止画像であると判別することで処理をステップS67に進めると、制御部15は、「週」を、切り替え処理の一時停止を行う候補とし、ステップS68に処理を進める。
ステップS68では、制御部15が、現在、表示している静止画像の日付が属する週と、次に表示しようとしている静止画像の日付が属する週とが、同じ週であるか否かを判別し、同じ週である場合は、処理をステップS69に進め、その同じ週の静止画像を表示部5に表示して、処理をステップS67に戻す。
これにより、各静止画像に付加されている時刻情報で示される日付が属する週が、それぞれ同じ週である間は、これら同じ週の各静止画像が順次切り替えられて表示部5に表示されることとなる。
次に、ステップS68において、現在、表示している静止画像の日付が属する週と、次に表示しようとしている静止画像の日付が属する週とが、異なる週であると判別した場合、制御部15は、処理をステップS70に進める。そして、制御部15は、このステップS70において、上記異なる週の静止画像は、上記最も古い日付の時刻情報が付加されている静止画像から数えて100枚目未満の静止画像であるか否かを判別する。
上記異なる週の静止画像が、上記最も古い日付の時刻情報が付加されている静止画像から数えて100枚目以上の静止画像であるということは、同じ週の静止画像が100枚以上存在することを意味している。このため、制御部15は、上記ステップS70において、上記異なる週の静止画像が、上記最も古い日付の時刻情報が付加されている静止画像から数えて100枚目以上の静止画像であるものと判別した場合には、処理をステップS71に進める。
そして、制御部15は、このステップS71において、各週毎に静止画像の切り替え処理を一時停止するように、該停止タイミングの設定を行い、この図36のフローチャートの処理を終了する。この場合、制御部15は、静止画像の切り替え制御を所定時間、一時停止する制御を、各週毎に行うこととなる。
次に、上記ステップS70において、上記異なる週の静止画像が、上記最も古い日付の時刻情報が付加されている静止画像から数えて100枚目未満の静止画像であると判別することで処理をステップS72に進めると、制御部15は、「月」を、切り替え処理の一時停止を行う候補とし、ステップS73に処理を進める。
ステップS73では、制御部15が、現在、表示している静止画像の日付が属する月と、次に表示しようとしている静止画像の日付が属する月とが、同じ月であるか否かを判別し、同じ月である場合は、処理をステップS74に進め、その同じ月の静止画像を表示部5に表示して、処理をステップS72に戻す。
これにより、各静止画像に付加されている時刻情報で示される日付が属する月が、それぞれ同じ月である間は、これら同じ月の各静止画像が順次切り替えられて表示部5に表示されることとなる。
次に、ステップS73において、現在、表示している静止画像の日付が属する月と、次に表示しようとしている静止画像の日付が属する月とが、異なる月であると判別した場合、制御部15は、処理をステップS75に進める。そして、制御部15は、このステップS75において、上記異なる月の静止画像は、上記最も古い日付の時刻情報が付加されている静止画像から数えて100枚目未満の静止画像であるか否かを判別する。
上記異なる週の静止画像が、上記最も古い日付の時刻情報が付加されている静止画像から数えて100枚目以上の静止画像であるということは、同じ月の静止画像が100枚以上存在することを意味している。このため、制御部15は、上記ステップS75において、上記異なる月の静止画像が、上記最も古い日付の時刻情報が付加されている静止画像から数えて100枚目以上の静止画像であるものと判別した場合には、処理をステップS76に進める。
そして、制御部15は、このステップS76において、各月毎に静止画像の切り替え処理を一時停止するように、該停止タイミングの設定を行い、この図36のフローチャートの処理を終了する。この場合、制御部15は、静止画像の切り替え処理を所定時間、一時停止する制御を、各月毎に行うこととなる。
次に、上記ステップS75において、上記異なる月の静止画像が、上記最も古い日付の時刻情報が付加されている静止画像から数えて100枚目未満の静止画像であると判別することで処理をステップS77に進めると、制御部15は、「年」を、切り替え処理の一時停止を行う候補とし、ステップS78に処理を進める。
ステップS78では、制御部15が、現在、表示している静止画像の日付が属する年と、次に表示しようとしている静止画像の日付が属する年とが、同じ年であるか否かを判別し、同じ年である場合は、処理をステップS79に進め、その同じ年の静止画像を表示部5に表示して、処理をステップS77に戻す。
これにより、各静止画像に付加されている時刻情報で示される日付が属する年が、それぞれ同じ年である間は、これら同じ年の各静止画像が順次切り替えられて表示部5に表示されることとなる。
次に、ステップS78において、現在、表示している静止画像の日付が属する年と、次に表示しようとしている静止画像の日付が属する年とが、異なる年であると判別した場合、制御部15は、処理をステップS80に進める。そして、制御部15は、このステップS80において、各年毎に静止画像の切り替え処理を一時停止するように、該停止タイミングの設定を行い、この図36のフローチャートの処理を終了する。この場合、制御部15は、静止画像の切り替え処理を所定時間、一時停止する制御を、各年毎に行うこととなる。
このように、当該実施例の携帯電話機は、各静止画像に付加されている時刻情報を予め検出し、所定以上の枚数が存在するタイミングを、上記切り替え処理を一時停止させるタイミングとして自動的に設定し、該静止画像の切り替え処理を行う。具体的には、例えば同じ日付の静止画像が例えば100枚以上等の所定枚数以上存在する場合、制御部15は、各日付毎に、上記切り替え処理の一時停止制御を行う。或いは、同じ月の時間情報が付加された静止画像が例えば100枚以上等の所定枚数以上存在する場合、制御部15は、各月毎に、上記切り替え処理の一時停止制御を行う。
これにより、メモリ14に記憶されている各静止画像のうち、同日の時刻情報を有する静止画像が所定枚数以上であれば、「日」の変わり目で上記切り替え処理を一時停止制御し、同じ週の時刻情報を有する静止画像が処理枚数以上であれば、「週」の変わり目で上記切り替え処理を一時停止制御し、同じ月の時刻情報を有する静止画像が処理枚数以上であれば、「月」の変わり目で上記切り替え処理を一時停止制御し、これら以外の場合は「年」の変わり目で上記切り替え処理を一時停止制御する。
従って、メモリ14に記憶されている静止画像の枚数に応じた最適なタイミングで上記切り替え処理を一時停止制御することができ、所望の静止画像を検索し易くすることができる。
[電話帳のスクロール処理]
次に、電話帳をスクロール制御する際に、該電話帳に登録されているユーザが属するグループの変わり目で、該スクロール制御を所定時間、停止するようにした例を説明する。
図37のフローチャートに、この電話帳のスクロール制御の流れを示す。制御部15は、操作者により電話帳の表示指定操作がなされると、メモリ14に記憶されている電話帳管理プログラムに基づいて、電話帳に登録されている電話帳データを表示部5に表示制御する。そして、制御部15は、この電話帳データを表示部5に表示制御したタイミングで、当該電話帳データのスクロール操作の有無を監視し、該スクロール操作を検出すると、上記電話帳管理プログラムに基づいて、この図37のフローチャートに示す処理を開始する。
なお、この例では、上述の「ドラッグ操作」,「フリック操作」、及び「長押し操作」のうち、いずれかの操作を検出すると、制御部15は、電話帳データのスクロール処理を行うようになっている。
制御部15は、操作者により、このようなスクロール操作がなされると、ステップS81において、電話帳データのスクロール処理を開始し、処理をステップS82に進める。
ステップS82では、制御部15が、操作者によるスクロール操作が継続してなされているか否かを判別する。そして、制御部15は、スクロール操作が継続してなされていないものと判別した場合には、処理をステップS87に進め、上述した電話帳データのスクロール処理を停止して、そのままこの図37のフローチャートに示す処理を終了する。
これに対して、上記ステップS82において、スクロール操作が継続してなされているものと判別した場合、制御部15は処理をステップS83に進め、電話帳データをスクロール制御することで、所定のグループに属するユーザに対応する電話帳データを表示するに至ったか否かを判別する。
具体的には、名前がAndyであるユーザと、名前がAnnieであるユーザは、共に、名前の頭文字が「A」のグループに属するように、該各ユーザ情報が電話帳に登録されている。同様に、名前がBillyであるユーザと、名前がBryanであるユーザは、共に、名前の頭文字が「B」のグループに属するように、該各ユーザ情報が電話帳に登録されている。そして、各ユーザは、該各ユーザの名前の頭文字により、「A」のグループ〜「Z」のグループのいずれかのグループに属するように、それぞれ電話帳に登録されている。
制御部15は、ステップS81で電話帳データのスクロール処理を開始すると、予め定められている所定のグループの電話帳データを表示部5に表示するに至ったか否かを判別する。そして、制御部15は、上記所定のグループの電話帳データを表示部5に表示するに至ったものと判別するまでの間、処理をステップS81に戻し、上述の電話帳データのスクロール処理を継続して実行する。
これに対して、上記所定のグループの電話帳データを表示部5に表示するに至ったものと判別すると、制御部15は、処理をステップS84に進め、電話帳データのスクロール処理を停止制御して、処理をステップS85に進める。ステップS85では、制御部15が、タイマ10から取得する計時情報に基づいて、電話帳データのスクロール処理を停止してから、例えば200msec等の所定時間が経過したか否かを判別し、この所定時間が経過したものと判別した際に処理をステップS86に進める。
ステップS86では、制御部15が、表示部5の操作状況を監視することで、操作者により、継続して上記スクロール操作がなされているか否かを判別する。そして、制御部15は、操作者により、継続して上記スクロール操作がなされていないものと判別した場合、処理をステップS87に進め、電話帳データのスクロール処理を停止して、そのまま、この図37のフローチャートに示す処理を終了する。
これに対して、上記ステップS86において、操作者により継続して上記スクロール操作がなされているものと判別した場合、制御部15は、処理をステップS88に進め、電話帳データのスクロール処理を再開して、処理をステップS83に戻す。そして、ステップS83において、再度、上記電話帳データのスクロール処理を行うことで、所定のグループの電話帳データを表示部5に表示するに至ったか否かを判別し、該所定のグループの電話帳データを表示部5に表示するに至ったものと判別した際に、上記電話帳データのスクロール処理を停止する動作を繰り返し実行する。以下、当該携帯電話機の電話帳データのスクロール処理を具体例を用いて説明する。
〔ドラッグ操作による電話帳のスクロール処理〕
図38(a)〜図38(e)は、表示部5にスクロール表示される電話帳データが、操作者のドラッグ操作に応じてスクロール処理される様子を示す図である。図39(a)は、電話帳データのスクロール制御を一時的に停止制御するタイミングを示す図である。
一例ではあるが、図39(a)からわかるように、この携帯電話機の場合、グループの変わり目でスクロール処理を所定時間停止するようになっている。
すなわち、制御部15は、電話帳データのスクロール処理を行うことで、図38(a)及び図38(b)に示すように「A」の頭文字のグループの電話帳データの表示を経て、「B」の頭文字のグループの電話帳データを表示するに至った場合、図39(a)に示すように「B」の頭文字のグループの電話帳データを表示部5に表示したタイミングで、電話帳データのスクロール処理を、所定時間、停止制御する。
また、制御部15は、この所定時間経過後に、電話帳データのスクロール処理を再開し、「B」の頭文字のグループの電話帳データの表示を経て、「C」の頭文字のグループの電話帳データを表示するに至った場合、この「C」の頭文字のグループの電話帳データを表示部5に表示したタイミングで、電話帳データのスクロール処理を、所定時間、停止制御する。
また、制御部15は、この所定時間経過後に、電話帳データのスクロール処理を再開し、「C」の頭文字のグループの電話帳データの表示を経て、「D」の頭文字のグループの電話帳データを表示するに至った場合、この「D」の頭文字のグループの電話帳データを表示部5に表示したタイミングで、電話帳データのスクロール処理を、所定時間、停止制御する。
このように制御部15は、スクロール処理により電話帳データのグループが切り替わる毎に、該電話帳データのスクロール処理を所定時間、停止制御する。
これにより、グループの変わり目を認識しながら所望のユーザの電話帳データを検索することができる。このため、大量のユーザの中から所望のユーザの電話帳データを迅速に検索可能とすることができる。
図39(a)に示した例は、電話帳データのグループが切り替わった際に、電話帳データのスクロール処理を所定時間停止し、この所定時間経過後に、再度、操作者のドラッグ操作に応じて電話帳データのスクロール処理を再開する例である。
これは、図39(b)に示すようにスクロール処理により、電話帳データのグループの変わり目が近づくに連れて徐々にスクロール速度を低速化し、電話帳データのグループが切り替わったタイミングでスクロール処理を所定時間停止し、この所定時間経過後に、徐々にスクロール速度を高速化するかたちでスクロール処理を再開してもよい。これにより、自然な変化のスクロール処理を行うことができる。
〔フリック操作による電話帳のスクロール処理〕
次に、図40(a)及び図40(b)は、表示部5に表示された電話帳データが、操作者のフリック操作に応じてスクロール処理される様子を示す図である。図41(a)は、フリック操作の強度に応じた電話帳データのスクロール処理を説明するための図である。
図41(a)からわかるように、強いフリック操作がなされた場合、制御部15は、当該フリック操作の強さに応じて、グループの変わり目で一時停止することなくスクロール処理を行い、弱いフリック操作がなされた場合、グループの変わり目でスクロール処理を一時停止するようになっている。
フリック操作の強弱の検出は、制御部15が、「フリック操作の操作距離÷フリック操作時間」の演算を行うことで、「フリック操作の操作速度」を算出する。この操作速度が、所定の操作速度(=閾値となる操作速度)よりも高速の場合、強いフリック操作が行われたことを意味し、上記操作速度が上記所定の操作速度よりも低速の場合、弱いフリック操作が行われたことを意味する。
このため、制御部15は、高速のフリック操作である上記強いフリック操作を検出した場合は、図40(a)及び図41(a)に示すように、上述のグループの変わり目で電話帳データのスクロール処理を停止することなく、上記フリック操作の強さに対応して電話帳データのスクロール制御を行う。
これに対して、制御部15は、低速のフリック操作である上記弱いフリック操作を検出した場合は、図40(b)及び図41(a)に示すように、上述のグループの変わり目で電話帳データのスクロール処理を所定時間、停止制御する。
これにより、弱いフリック操作を行うと、電話帳データのスクロール処理は、グループの変わり目で一旦停止制御されるため、操作者は、グループの変わり目を認識しながら所望のユーザの電話帳データの検索を行うことができる。このため、大量のユーザの電話帳データの中から所望のユーザの電話帳データを迅速に検索可能とすることができる。
なお、図41(b)に示すように操作者のフリック操作に応じて電話帳データのスクロール処理を行うことで、該電話帳データのグループの変わり目が近づいた際に、徐々にスクロール速度を低速化して、上記グループが切り替わったタイミングで、該スクロール処理を上記所定時間停止するようにしてもよい。これにより、自然な変化のスクロール処理を行うことができる。
〔長押し操作による電話帳のスクロール処理〕
図42(a)〜図42(e)は、表示部5にスクロール表示される電話帳データが、操作者の長押し操作に応じてスクロール処理される様子を示す図である。図43(a)は、電話帳データのスクロール制御を一時的に停止制御するタイミングを示す図である。
制御部15は、電話帳データのスクロール処理を行うことで、図42(a)及び図42(b)に示すように「A」の頭文字のグループの電話帳データの表示を経て、「B」の頭文字のグループの電話帳データを表示するに至った場合、図43(a)に示すように「B」の頭文字のグループの電話帳データを表示部5に表示したタイミングで、電話帳データのスクロール処理を、所定時間、停止制御する。
また、制御部15は、この所定時間経過後に、電話帳データのスクロール処理を再開し、「B」の頭文字のグループの電話帳データの表示を経て、「C」の頭文字のグループの電話帳データを表示するに至った場合、この「C」の頭文字のグループの電話帳データを表示部5に表示したタイミングで、電話帳データのスクロール処理を、所定時間、停止制御する。
また、制御部15は、この所定時間経過後に、電話帳データのスクロール処理を再開し、「C」の頭文字のグループの電話帳データの表示を経て、「D」の頭文字のグループの電話帳データを表示するに至った場合、この「D」の頭文字のグループの電話帳データを表示部5に表示したタイミングで、電話帳データのスクロール処理を、所定時間、停止制御する。
このように制御部15は、スクロール処理により電話帳データのグループが切り替わる毎に、該電話帳データのスクロール処理を所定時間、停止制御する。
これにより、グループの変わり目を認識しながら所望のユーザの電話帳データを検索することができる。このため、大量のユーザの中から所望のユーザの電話帳データを迅速に検索可能とすることができる。
図43(a)に示した例は、電話帳データのグループが切り替わった際に、電話帳データのスクロール処理を所定時間停止し、この所定時間経過後に、再度、操作者のドラッグ操作に応じて電話帳データのスクロール処理を再開する例である。
これは、図43(b)に示すようにスクロール処理により、電話帳データのグループの変わり目が近づくに連れて徐々にスクロール速度を低速化し、電話帳データのグループが切り替わったタイミングでスクロール処理を所定時間停止し、この所定時間経過後に、徐々にスクロール速度を高速化するかたちでスクロール処理を再開してもよい。これにより、自然な変化のスクロール処理を行うことができる。
[実施例の効果]
以上の説明から明らかなように、この実施例の携帯電話機は、以下の効果を得ることができる。
1.ドラッグ操作に応じて静止画像の拡大処理を行う場合、所定の拡大率まで拡大処理した際に、継続して行われているドラッグ操作を所定時間キャンセルし、上記所定の拡大率を維持する。そして、この所定時間経過後に、ドラッグ操作に応じた拡大処理を再開する。これにより、例えばその静止画像のオリジナルサイズで、上記所定時間、拡大処理を停止することができる。
静止画像をオリジナルサイズよりも大きく拡大処理すると、徐々に画質が粗い静止画像が表示されるおそれがある。しかし、上記所定時間、拡大処理を停止することで、良好な画質の静止画像(=オリジナルサイズの静止画像)を表示した状態で、一旦、拡大処理を停止することができる。
すなわち、操作者が希望する可能性が高い表示倍率(この場合は、上記静止画像のオリジナルサイズ)に、簡単に静止画像の表示倍率を変更操作可能とすることができる。
2.フリック操作に応じて静止画像の拡大処理を行う場合、強いフリック操作がなされた場合は、当該フリック操作の強さに応じた拡大率となるように静止画像の拡大処理を行う。これに対して、弱いフリック操作がなされた場合は、静止画像のオリジナルサイズの拡大率で拡大処理を停止する。
これにより、弱いフリック操作を検出した場合には、良好な画質の静止画像(=オリジナルサイズの静止画像)を表示した状態で拡大処理を停止することができる。このため、操作者が希望する可能性が高い表示倍率(上記静止画像のオリジナルサイズ)に、簡単に静止画像の表示倍率を変更操作可能とすることができる。
3.長押し操作に応じて静止画像の拡大処理を行う場合、所定の拡大率まで拡大処理した際に、継続して行われている長押し操作を所定時間キャンセルし、上記所定の拡大率を維持する。そして、この所定時間経過後に、長押し操作に応じた拡大処理を再開する。これにより、良好な画質の静止画像(=オリジナルサイズの静止画像)を表示した状態で拡大処理を、一旦、停止することができる。このため、操作者が希望する可能性が高い表示倍率(上記静止画像のオリジナルサイズ)に、簡単に静止画像の表示倍率を変更操作可能とすることができる。
4.ドラッグ操作に応じてWebページの拡大処理を行う場合、所定の拡大率まで拡大処理した際に、継続して行われているドラッグ操作を所定時間キャンセルし、上記所定の拡大率を維持する。そして、この所定時間経過後に、ドラッグ操作に応じた拡大処理を再開する。これにより、例えばそのWebサイト上の文字や画像を、制作者が意図した大きさまで拡大処理した際に、該Webページの拡大処理を一旦、停止することができる。
すなわち、操作者が希望する可能性が高い表示倍率(この場合は、そのWebサイトの制作者が意図した文字や画像のサイズ)に、簡単に静止画像の表示倍率を変更操作可能とすることができる。
5.フリック操作に応じてWebページの拡大処理を行う場合、強いフリック操作がなされた場合は、当該フリック操作の強さに応じた拡大率となるようにWebページの文字や画像の拡大処理を行う。これに対して、弱いフリック操作がなされた場合は、そのWebサイトの制作者が意図した文字や画像のサイズに対応する拡大率で拡大処理を停止する。
これにより、弱いフリック操作を検出した場合には、操作者が希望する可能性が高い表示倍率(この場合は、そのWebサイトの制作者が意図した文字や画像のサイズ)に、簡単に静止画像の表示倍率を変更操作可能とすることができる。
6.長押し操作に応じてWebページの拡大処理を行う場合、所定の拡大率まで拡大処理した際に、継続して行われている長押し操作を所定時間キャンセルし、上記所定の拡大率を維持する。そして、この所定時間経過後に、長押し操作に応じた拡大処理を再開する。これにより、例えばそのWebサイト上の文字や画像を、制作者が意図した大きさまで拡大処理した際に、該Webページの拡大処理を一旦、停止することができる。
すなわち、操作者が希望する可能性が高い表示倍率(この場合は、そのWebサイトの制作者が意図した文字や画像のサイズ)に、簡単に静止画像の表示倍率を変更操作可能とすることができる。
7.ドラッグ操作に応じて音楽プレーヤの再生速度を変更制御する場合、所定の再生速度まで該再生速度を変更制御した際に、継続して行われているドラッグ操作を所定時間キャンセルし、上記所定の再生速度を維持する。そして、この所定時間経過後に、ドラッグ操作に応じた再生速度の変更制御を再開する。これにより、その音楽のオリジナルの再生速度で、一旦、再生速度の変更制御を停止することができる。
すなわち、操作者が希望する可能性が高い再生速度(この場合は、その音楽のオリジナルの再生速度)に、簡単に音楽の再生速度を変更操作可能とすることができる。
8.フリック操作に応じて音楽プレーヤの再生速度を変更制御する場合、強いフリック操作を検出した場合には、該フリック操作の強度に応じて再生速度を変更制御する。これに対して、弱いフリック操作を検出した場合には、その音楽のオリジナルの再生速度で、該再生速度の変更制御を停止する。
これにより、操作者が希望する可能性が高い再生速度(この場合は、その音楽のオリジナルの再生速度)に、簡単に音楽の再生速度を変更操作可能とすることができる。
9.長押し操作に応じて音楽プレーヤの再生速度を変更制御する場合、所定の再生速度まで該再生速度を変更制御した際に、継続して行われている長押し操作を所定時間キャンセルし、上記所定の再生速度を維持する。そして、この所定時間経過後に、長押し操作に応じた再生速度の変更制御を再開する。これにより、その音楽のオリジナルの再生速度で、一旦、再生速度の変更制御を停止することができる。
すなわち、操作者が希望する可能性が高い再生速度(この場合は、その音楽のオリジナルの再生速度)に、簡単に音楽の再生速度を変更操作可能とすることができる。
10.ドラッグ操作に応じて動画プレーヤの再生速度を変更制御する場合、所定の再生速度まで該再生速度を変更制御した際に、継続して行われているドラッグ操作を所定時間キャンセルし、上記所定の再生速度を維持する。そして、この所定時間経過後に、ドラッグ操作に応じた再生速度の変更制御を再開する。これにより、その動画のオリジナルの再生速度で、一旦、再生速度の変更制御を停止することができる。
すなわち、操作者が希望する可能性が高い再生速度(この場合は、その動画のオリジナルの再生速度)に、簡単に動画の再生速度を変更操作可能とすることができる。
11.フリック操作に応じて動画プレーヤの再生速度を変更制御する場合、強いフリック操作を検出した場合には、該フリック操作の強度に応じて再生速度を変更制御する。これに対して、弱いフリック操作を検出した場合には、その動画のオリジナルの再生速度で、該再生速度の変更制御を停止する。
これにより、操作者が希望する可能性が高い再生速度(この場合は、その動画のオリジナルの再生速度)に、簡単に動画の再生速度を変更操作可能とすることができる。
12.長押し操作に応じて動画プレーヤの再生速度を変更制御する場合、所定の再生速度まで該再生速度を変更制御した際に、継続して行われている長押し操作を所定時間キャンセルし、上記所定の再生速度を維持する。そして、この所定時間経過後に、長押し操作に応じた再生速度の変更制御を再開する。これにより、その動画のオリジナルの再生速度で、一旦、再生速度の変更制御を停止することができる。
すなわち、操作者が希望する可能性が高い再生速度(この場合は、その動画のオリジナルの再生速度)に、簡単に動画の再生速度を変更操作可能とすることができる。
13.ドラッグ操作に応じて静止画像の切り替え表示制御を行う場合、例えば2009年の時間情報が付されている静止画像と2010年の時間情報が付されている静止画像との区切りや、静止画像が格納されているフォルダの区切り等で、継続して行われているドラッグ操作を所定時間キャンセルし、上記切り替え表示制御を所定時間、停止する。そして、この所定時間経過後に、ドラッグ操作に応じた静止画像の切り替え表示制御を再開する。
これにより、ドラッグ操作の距離に応じて静止画像の切り替え表示速度を高速化して切り替え表示制御を行った場合でも、例えば撮像日時、格納フォルダ、枚数等の区切りのよいグループの境界で、切り替え表示制御を所定時間、停止することができる。このため、多数の静止画像の中から所望の静止画像を検索し易くすることができる。
14.フリック操作に応じて静止画像の切り替え表示制御を行う場合において、強いフリック操作を検出した場合には、そのフリック操作の強さに応じた速度で静止画像の切り替え表示制御を行う。これに対して、弱いフリック操作を検出した場合には、例えば2009年の時間情報が付されている静止画像と2010年の時間情報が付されている静止画像との区切りや、静止画像が格納されているフォルダの区切り等で、上記切り替え表示制御を停止する。
これにより、弱いフリック操作を検出した場合には、例えば撮像日時、格納フォルダ、枚数等の区切りのよいグループの境界で、切り替え表示制御を所定時間、停止することができ、多数の静止画像の中から所望の静止画像を検索し易くすることができる。
15.長押し操作に応じて静止画像の切り替え表示制御を行う場合、例えば2009年の時間情報が付されている静止画像と2010年の時間情報が付されている静止画像との区切りや、静止画像が格納されているフォルダの区切り等で、継続して行われている長押し操作を所定時間キャンセルし、上記切り替え表示制御を所定時間、停止する。そして、この所定時間経過後に、長押し操作に応じた静止画像の切り替え表示制御を再開する。
これにより、長押し操作の距離に応じて静止画像の切り替え表示速度を高速化して切り替え表示制御を行った場合でも、例えば撮像日時、格納フォルダ、枚数等の区切りのよいグループの境界で、切り替え表示制御を所定時間、停止することができる。このため、多数の静止画像の中から所望の静止画像を検索し易くすることができる。
16.ドラッグ操作に応じて電話帳のデータをスクロール制御する場合、例えば「A」を頭文字とする各登録ユーザと「B」を頭文字とする各登録ユーザとの区切りや、会社関係のグループや大学関係のグループの区切り等で、継続して行われているドラッグ操作を所定時間キャンセルし、上記スクロール制御を、所定時間、停止する。そして、この所定時間経過後に、ドラッグ操作に応じた上記電話帳のデータのスクロール制御を再開する。
これにより、ドラッグ操作の距離に応じてスクロール速度を高速化して該スクロール制御を行った場合でも、上記「A」を頭文字とする各登録ユーザと「B」を頭文字とする各登録ユーザとの区切りや、会社関係のグループや大学関係のグループの区切り等でスクロール制御を所定時間、停止することができる。このため、電話帳に登録されている多数の登録ユーザの中から所望の登録ユーザを検索し易くすることができる。
17.フリック操作に応じて電話帳のデータをスクロール制御する場合において、強いフリック操作を検出した場合には、該フリック操作に対応するスクロール速度で電話帳のデータをスクロール制御する。これに対して、弱いフリック操作を検出した場合には、例えば「A」を頭文字とする各登録ユーザと「B」を頭文字とする各登録ユーザとの区切りや、会社関係のグループや大学関係のグループの区切り等で、上記スクロール制御を停止する。
これにより、弱いフリック操作を行うことで、上記「A」を頭文字とする各登録ユーザと「B」を頭文字とする各登録ユーザとの区切りや、会社関係のグループや大学関係のグループの区切り等でスクロール制御を停止することができる。このため、電話帳に登録されている多数の登録ユーザの中から所望の登録ユーザを検索し易くすることができる。
18.長押し操作に応じて電話帳のデータをスクロール制御する場合、例えば「A」を頭文字とする各登録ユーザと「B」を頭文字とする各登録ユーザとの区切りや、会社関係のグループや大学関係のグループの区切り等で、継続して行われている長押し操作を所定時間キャンセルし、上記スクロール制御を、所定時間、停止する。そして、この所定時間経過後に、長押し操作に応じた上記電話帳のデータのスクロール制御を再開する。
これにより、長押し操作の距離に応じてスクロール速度を高速化して該スクロール制御を行った場合でも、上記「A」を頭文字とする各登録ユーザと「B」を頭文字とする各登録ユーザとの区切りや、会社関係のグループや大学関係のグループの区切り等でスクロール制御を所定時間、停止することができる。このため、電話帳に登録されている多数の登録ユーザの中から所望の登録ユーザを検索し易くすることができる。
[変形例]
上述の実施例は、本発明を携帯電話機に適用した例であったが、本発明は、この携帯電話機の他、例えばPHS電話機(PHS:Personal Handyphone System)、PDA装置(PDA:Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ装置、デジタルビデオカメラ装置、ノート型或いはデスクトップ型のパーソナルコンピュータ装置等の他の電子機器に適用することができる。そして、いずれの場合でも上述の実施例と同じ効果を得ることができる。
最後に、上述の実施例は、本発明の一例である。このため、本発明は上述の実施例に限定されることはなく、本発明の請求項又は請求項と均等の範囲内にある限り、デザイン又はその他の要素によって種々の改変、組み合わせ、他の実施例が生じうる。このことは、当業者によって当然に理解されることである。