JP6094379B2 - 導波管ーマイクロストリップ線路変換器 - Google Patents

導波管ーマイクロストリップ線路変換器 Download PDF

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本発明は、導波管ーマイクロストリップ線路変換器に関する。
従来、導波管を伝搬する高周波数の電波を回路基板等へ導くために、導波管ーマイクロストリップ線路変換器が用いられている。
通常、100GHzを超える周波数の電波は、中空導波管を用いて伝搬される。中空導波管を伝搬する電波を信号として回路基板へ導くには、例えば、マイクロストリップ線路と線路基板を有するプローブを中空導波管内に突出させた導波管ーマイクロストリップ線路変換器が用いられる。中空導波管を伝搬する電波は、マイクロストリップ線路で受信されて電気信号に変換される。プローブは、中空導波管の側方に接続する中空部内に配置される。
中空導波管を伝搬する電波がマイクロストリップ線路で電気信号に変換される変換効率等の特性は、プローブの形状、プローブの中空導波管内への突出量等により大きく影響を受ける。
特開2010−17805号公報 特開2006−326806号公報 国際公開第2002/088017号 国際公開第2004/024618号
プローブは、例えば、導電性接着材を用いて、中空部に接着される。ここで、導電性接着材が中空導波管内にはみ出ていると、変換効率等の特性に影響を与える。
例えば、100GHz以上の周波数の波長は3mm以下である。この場合、導電性接着材の中空導波管内にはみ出ている量が0.3mm程度もあると、導波管ーマイクロストリップ線路変換器の特性に与える影響は無視できないおそれがある。
従って、導電性接着材を中空導波管内にはみ出させないことが好ましい。
本明細書では、導電性接着材が中空導波管内にはみ出ない導波管ーマイクロストリップ線路変換器を提供することを目的とする。
本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の一形態によれば、中空導波管と、マイクロストリップ線路が形成された横長の線路基板と、上記中空導波管の側方に接続する中空部であって、上記中空部の内壁には、上記線路基板の幅よりも幅が広く、上記線路基板の厚さよりも深い溝が形成された中空部と、上記溝と上記中空導波管との間に配置され、上記線路基板が嵌合される嵌合部であって、深さが上記線路基板の厚さ以下である嵌合部と、上記溝内に配置されて、上記線路基板と上記中空部の内壁とを接着する導電性接着材と、を備え、上記線路基板は、長手方向の一方の端部が上記中空導波管の中に突出し、他方の端部が上記溝の中に延びた状態で、上記嵌合部に嵌合されており、上記線路基板と上記嵌合部との間には上記導電性接着材は配置されない。
上述した本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の一形態によれば、導電性接着材が中空導波管内にはみ出でることが防止される。
本発明の目的及び効果は、特に請求項において指摘される構成要素及び組み合わせを用いることによって認識され且つ得られるだろう。
前述の一般的な説明及び後述の詳細な説明の両方は、例示的及び説明的なものであり、特許請求の範囲に記載されている本発明を制限するものではない。
本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の一実施形態を示す端面図(その1)である。 本実施形態の導波管ーマイクロストリップ線路変換器の平面図である。 本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の一実施形態を示す端面図(その2)である。 本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の一実施形態を示す端面図(その3)である。 本実施形態の導波管ーマイクロストリップ線路変換器の変型例1を示す図である。 本実施形態の導波管ーマイクロストリップ線路変換器の変型例2を示す図である。 本実施形態の導波管ーマイクロストリップ線路変換器の変型例3を示す図である。 本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の製造方法の一実施形態の工程を示す図(その1)である。 本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の製造方法の一実施形態の工程を示す図(その2)である。 本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の製造方法の一実施形態の工程を示す図(その3)である。 本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の製造方法の一実施形態の工程を示す図(その4)である。 本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の製造方法の一実施形態の工程を示す図(その5)である。 本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の製造方法の一実施形態の工程を示す図(その6)である。 本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の製造方法の一実施形態の工程を示す図(その7)である。 本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の製造方法の一実施形態の工程を示す図(その8)である。 本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の製造方法の一実施形態の工程を示す図(その9)である。 本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の製造方法の一実施形態の工程を示す図(その10)である。 本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の製造方法の一実施形態の工程を示す図(その11)である。 本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の製造方法の一実施形態の工程を示す図(その12)である。 S−パラメータの周波数特性を示す図(その1)である。 S−パラメータの周波数特性を示す図(その2)である。 S−パラメータの周波数特性を示す図(その3)である。 S−パラメータの周波数特性を示す図(その4)である。 本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の他の実施形態を示す図である。
以下、本明細書で開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の好ましい一実施形態を、図を参照して説明する。但し、本発明の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
図1は、本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の一実施形態を示す図であり、導波管の延びる方向に沿って切断した端面図である。図2は、本実施形態の導波管ーマイクロストリップ線路変換器の図であり、図1のX1−X1線で切断した平面図である。図3は、本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の一実施形態を示す図であり、図2のX2−X2線端面図である。図4は、本明細書に開示する導波管ーマイクロストリップ線路変換器の一実施形態を示す図であり、図2のX3−X3線端面図である。
本実施形態の導波管ーマイクロストリップ線路変換器1(以下、単に変換器1ともいう)は、中空導波管11を伝搬する電波を、プローブを用いて受信して電気信号に変換する。また、変換器1は、プローブを用いて電気信号を電波に変換し、変換した電波を中空導波管11に伝搬させる。
変換器1は、中空導波管11及び中空導波管11の側方に接続する中空部12が形成された筐体10と、中空部12内に配置されるプローブ20及び回路基板40を備える。プローブ20は、電気導体線であるマイクロストリップ線路22が形成された横長の線路基板21を有する。なお、線路基板は、見る方向を代えれば縦長と表現しても良い。
筐体10は、電気導電性を有し、筐体上部10a及び筐体下部10bが接続されて形成される。中空導波管11は、筐体上部10aに形成された縦方向に延びる中空部分と筐体下部10bに形成された縦方向に延びる中空部分とが接続されて形成される。電波は、中空導波管11の中を上下に伝搬する。図2は、筐体上部10aを取り除いて、変換器1の筐体下部10b側を見た平面図である。
中空部12は、筐体上部10aに形成された横方向に延びる中空部分と筐体下部10bに形成された横方向に延びる中空部分とが接続されて形成される。
中空部12の内壁12aには、線路基板21の幅よりも幅が広く、線路基板21の厚さよりも深い溝13が形成される。本実施形態では、溝13は、筐体下部10bに形成される。
溝13と中空導波管11との間の筐体下部10bの部分には、線路基板21が嵌合される嵌合部14が配置される。嵌合部14は、溝13の幅方向の中央に配置される。嵌合部14は、深さが線路基板21の厚さ以下である。本実施形態では、嵌合部14の深さは、線路基板21の厚さと同じである。
線路基板21は、溝13内に配置された導電性接着材30により、中空部12の内壁12aと接着する。
線路基板21は、長手方向の一方の端部21aが中空導波管11の中に突出し、他方の端部21bが溝13の中に延びた状態で、嵌合部14に嵌合される。
線路基板21と嵌合部14との間には導電性接着材30は配置されない。
変換器1について、更に、以下に詳述する。
溝13は、中空部12の内壁12aに形成された扁平で横長の空間である。溝13は、平面視が横長の矩形形状を有する。
溝13の内部には導電性接着材30が配置されており、線路基板21は、厚さ方向の一部分が導電性接着材30に埋め込まれた状態で接着されている。
線路基板21は、その幅方向の中央を、溝13の幅方向の中央と一致させて、溝13内に配置される。ここで、線路基板21の幅方向は、線路基板21の長手方向と直交する向きである。また、溝13の幅方向は、溝13の長手方向と直交する向きである。
図2に示すように、線路基板21の長手方向に沿う両側部それぞれは、対向する溝13の部分と、同じ間隔L3をあけている。
また、図4に示すように、線路基板21は、溝13内に配置されるので、線路基板21の両側には溝13の空間が存在する。線路基板21の厚さ方向の一部分が導電性接着材30に埋め込まれる時に、線路基板21の下方に位置していた導電性接着材30は、線路基板21の両側に押し出される。
従って、線路基板21の両側に存在する溝13の空間の容積は、導電性接着材30に埋め込まれている線路基板21の部分の体積よりも大きいことが、導電性接着材30が溝13の外にあふれ出すことを防止する上で好ましい。
嵌合部14は、筐体下部10bにおける溝13と中空導波管11との間の部分に形成された凹状の形状を有する。嵌合部14は、凹状の部分の底部14aと、底部の両側から垂直に延びる側部14bを有する。底部14aは、線路基板21の幅と同じ寸法を有し、側部14bは、線路基板21の厚さと同じ寸法を有する。
図3に示すように、嵌合部14は、線路基板21の幅方向の断面形状と同じ形状を有し、嵌合部14に嵌合している線路基板21と嵌合部14との間には隙間は形成されない。従って、溝13内の導電性接着材30が、線路基板21と嵌合部14との間から、中空導波管11にはみ出ることが防止される。
溝13内における線路基板21の下の導電性接着材30の厚さは、溝13の底面と嵌合部14の底部14aとの間の距離L1(図1及び図3参照)と同じである。従って、距離L1は、線路基板21の下に位置する導電性接着材30の厚さを設定する観点から決定され得る。
プローブ20は、マイクロストリップ線路22が、誘電体基板である線路基板21の一方の面上に配置されて形成される。マイクロストリップ線路22は、線路基板21の幅方向の中央に配置されており、線路基板21の長手方向の全体にわたって延びている。
プローブ20は、嵌合部14に嵌合された線路基板21が、嵌合部14の底部14a及び底部14aと同じ厚さを有する導電性接着材30の部分の上に配置されて、溝13の底面に対してほぼ平行に配置される。
また、プローブ20から電気信号を受信する回路基板40が、溝13内に配置される。回路基板40は、線路基板21と同様に、溝13内に配置された導電性接着材30により、中空部12の内壁12aと接着する。回路基板40は、ワイヤ41によってマイクロストリップ線路22と電気的に接続される。なお、回路基板40の部分は、アンテナ又はプローブ針等の高周波コンポーネントであっても良い。また、回路基板40は、フリップチップボンディング法等の他の方法を用いて、マイクロストリップ線路22と電気的に接続しても良い。
嵌合部14における線路基板21の長手方向の長さL2(図2参照)は、中空導波管を伝搬する電波がマイクロストリップ線路で電気信号に変換される変換効率等に影響を与える場合がある。変換器1では、線路基板21と嵌合部14との間に導電性接着材30が配置されないので、線路基板21と嵌合部14との間に電波が伝搬する経路が形成されると、電波の損失が生じる場合がある。
このような電波の損失を抑制する観点から、長さL2を、中空導波管11を伝搬する電波の波長の1/10以下、特に1/5以下にすることが好ましい。例えば、周波数100GHz(波長が約3mm)の電波を用いる場合には、長さL2を、0.3mm以下にすることが好ましい。長さL2の下限に特に制限はないが、嵌合部14を形成する機械加工精度及び機械強度の観点から0.05mm程度となる。
周波数100GHzの電波を用いる場合には、線路基板21の長さは、通常、3〜5mm程度であり、線路基板21の幅は、0.6mm程度である。この場合、溝13の底面と嵌合部14の底部14aとの間の距離L1(図1参照)は、例えば、0.01〜0.03mmとすることができる。上述した説明では、線路基板21の下に位置する導電性接着材30の厚さは一定であるとしたが、線路基板21の端部21bが溝13の底面に接するように線路基板21が傾いていても良い。長さ3〜5mmの線路基板21が、0.01〜0.03mm傾いたとしても、線路基板21の傾斜は小さいので、変換器1の性能に与える影響は少ない。
線路基板21が、上述した範囲の寸法を有する時、線路基板21の長手方向に沿う両側部それぞれと、対向する溝13の部分との間隔L3(図2参照)は、0.03〜0.3mmとすることができる。このような間隔L3の寸法を用いると、線路基板21を導電性接着材30に対して押しつけて接着する時、導電性接着材30が溝13の外にあふれ出すことを防止できる。
上述した本実施形態の変換器1によれば、導電性接着材30が中空導波管11内にはみ出でることを防止できるので、導波管ーマイクロストリップ線路変換器の変換効率等の特性に影響を与えない。
次に、上述した変換器の変型例1〜3を、図面を参照しながら以下に説明する。
図5は、本実施形態の導波管ーマイクロストリップ線路変換器の変型例1を示す図である。
本変型例の変換器1では、溝13の底面に、プローブ20に向かって突出した複数の凸部15が形成されており、凸部15と線路基板21との間に導電性接着材30が配置される。同様に、凸部15と回路基板40との間にも導電性接着材30が配置される。
溝13の底面に対する凸部15の高さは、溝13の底面と嵌合部14の底部14aとの間の距離L1よりも低い。凸部15の高さは、距離L1に対して、例えば0.01mm低くすることができる。
プローブ20を導電性接着材30に対して押しつけて接着する時、線路基板21と凸部15との間には、線路基板21と溝13の底面との間よりも大きな圧力が生じるので、線路基板21と凸部15との間の接着強度を高めることができる。また、線路基板21と凸部15との間から押し出される導電性接着材30は、凸部15のない溝13の底面の部分に押し出されるので、導電性接着材30の変形が促進されて、線路基板21と導電性接着材30との接着を確実に行うことが容易となる。
図6は、本実施形態の導波管ーマイクロストリップ線路変換器の変型例2を示す図である。
本変型例の変換器1では、溝13の底面に複数の凸部15が形成されており、凸部15は、線路基板21と当接している。同様に、凸部15は、回路基板40当接している。
溝13の底面に対する凸部15の高さは、溝13の底面と嵌合部14の底部14aとの間の距離L1と同じであるので、線路基板21が、溝13の底面に対して確実に平行に配置される。
図7は、本実施形態の導波管ーマイクロストリップ線路変換器の変型例3を示す図である。
本変型例の変換器1は、溝13の底面における嵌合部14側の端部から線路基板21に向かって幅が広がりながら延びる返し部16を備える。
プローブ20を導電性接着材30に対して押しつけて接着する時、溝13の嵌合部14側に押し出された導電性接着材30は、返し部16によって中空導波管11とは反対側に戻される。従って、返し部16によって、線路基板21と嵌合部14との間には導電性接着材30が入り込むことを防止できる。
次に、上述した変換器1の製造方法の好ましい一実施形態を、図面を参照しながら、以下に説明する。
まず、図8〜11に示すように、筐体下部10bの溝13の底面に、導電性接着材30が塗布される。導電性接着材30は、溝13の周囲との間に隙間ができるように塗布される。導電性接着材30としては、特に制限はないが、例えば、銀ペースト、金錫合金はんだを用いることができる。ここで、図8は、図1に対応する端面図である。図9は、図2に対応する平面図である。図10は、図9のY1−Y1線端面図である。図11は、図9のY2−Y2線端面図である。
本実施形態では、塗布された導電性接着材30の厚さは、溝13の底面と嵌合部14の底部14aとの間の距離L1(図8参照)よりも厚い。
次に、図12〜15に示すように、マイクロストリップ線路22が形成された線路基板21を有するプローブ20が、導電性接着材30の上に載置される。通常、プローブ20は、顕微鏡の観察下でピンセット等を用いて、導電性接着材30の上に載置される。この作業を容易にする観点から、線路基板21の両側部それぞれと対向する溝13の部分との間隔L3(図13参照)は、ピンセットに挟まれたプローブ20を、溝13内に挿入できる程度の寸法に設定すること好ましい。ここで、図12は、図8に対応する端面図である。図13は、図9に対応する平面図である。図14は、図13のY3−Y3線端面図である。図15は、図13のY4−Y4線端面図である。
次に、図16〜19に示すように、プローブ20の線路基板21が、線路基板21の厚さ方向の一部分が導電性接着材30に埋め込まれて、嵌合部14に嵌合される。この時、線路基板21の下方に位置していた導電性接着材30は、線路基板21の両側から押し出されるので、線路基板21と嵌合部14との間に導電性接着剤30がはみ出ること防止される。押し出された導電性接着材30は、線路基板21の両側の溝13の空間に移動する。溝13の長手方向の両端部でも、線路基板21の下方に位置していた導電性接着材30は、線路基板21から押し出されて、溝13の長手方向の両端部の空間に移動する。このようにして、線路基板21は、その長手方向の一方の端部21aが中空導波管11の中に突出し、他方の端部21bが溝13の中に延びた状態で、嵌合部14に嵌合される。ここで、図16は、図8に対応する端面図である。図17は、図9に対応する平面図である。図18は、図17のY5−Y5線端面図である。図19は、図17のY6−Y6線端面図である。
線路基板21の一部を、導電性接着材30に埋め込む時には、線路基板21を前後に移動させて、導電性接着材30となじます作業を行う。この時、線路基板21の底面に付着した導電性接着材30は、嵌合部14における溝13側の端縁でそぎ落とされるので、導電性接着材30が、嵌合部14及び中空導波管内にはみ出ることが防止される。
また、回路基板40が、プローブ20と同様に、回路基板40の厚さ方向の一部分が導電性接着材30に埋め込まれる。
そして、導電性接着材30が加熱されて、ペースト中の金属粒子を溶融及び溶着させた後、冷却されて、線路基板21及び回路基板40が、導電性接着材30を介して、溝13に接着される。
そして、マイクロストリップ線路22及び回路基板40がワイヤにより電気的に接続された後、筐体下部10bの上に、筐体上部10aが接続されて、本実施形態の変換器1が得られる。なお、筐体上部10aを筐体下部10bの上に接続した状態で、上述した工程に基づいて、中空部12内の溝13にプローブ20を接着しても良い。
上述した本実施形態の変換器1の製造方法によれば、導電性接着材が中空導波管内にはみ出ることが防止できる。なお、上述した変換器1の製造方法は一例であり、他の製造方法を用いて、変換器1を製造しても良い。
次に、本明細書に開示する変換器の変換損失の計算結果、図面を参照して、以下に説明する。変換器の変換損失は、有限要素法を用いた3次元電磁界シミュレーションにより計算された。
以下に説明する変換器の変換損失の計算は、線路基板21と嵌合部14との間に導電性接着材30が配置されないことの変換損失への影響及び導電性接着材30等の導電体が中空導波管内にはみ出ることの変換損失への影響を調べたものである。
図20に示す計算の変換器のモデルは、以下に説明する図21〜図23に対する基準となるものである。図20に示す計算の変換器のモデルでは、プローブは、中空部の内壁に対して隙間なく配置されており、導電体が中空導波管内にはみ出してはいない。
図20は、各損失に対するSパラメータの周波数特性を示す。図20において、カーブS21は、ポート1から中空導波管を伝搬した電波が、中空部のポート2へ電気信号として変換される時の挿入損失を示す。カーブS11は、ポート1から中空導波管を伝搬した電波が、ポート1へ反射して戻る反射損失を示す。カーブS22は、中空部のポート2から伝搬した電波が、ポート2へ反射して戻る反射損失を示す。カーブS21,S11及びS22に対する説明は、図21〜図23に対しても適用される。
図21に示す計算の変換器のモデルでは、プローブと、中空部の内壁との間に隙間が形成される。隙間の寸法は、高さhが30μmであり、長さIが0.1mmである。長さIは、嵌合部14の寸法L2(図2参照)に対応する。図21に示す変換器のモデルは、線路基板21と嵌合部14との間に導電性接着材30が配置されないことの変換損失への影響をみるものである。
図21に示すカーブS21は、図20に対して、同等の挿入損失を示している。また、図21に示すカーブS11及びS22も、図20に対して、同様の反射損失を示している。従って、図21に示す計算の変換器のモデルによれば、嵌合部14の寸法L2が、0.1mm程度であれば、変換特性への影響は小さいと考えられる。
図22に示す計算の変換器のモデルでは、プローブと、中空部の内壁との間に隙間が形成される。隙間の寸法は、高さhが30μmであり、長さIが0.4mmである。図22に示す計算の変換器のモデルも、線路基板21と嵌合部14との間に導電性接着材30が配置されないことの変換損失への影響みるものであるが、隙間の長さIが、図21のモデルよりも長くなっている。
図22に示すカーブS21は、図20に対して、挿入損失が大きくなっている。また、図22に示すカーブS11及びS22も、図20に対して、反射損失が大きくなっている。従って、図22に示す計算の変換器のモデルによれば、嵌合部14の寸法L2が、0.4mm以上であると、変換特性に与える影響が大きいと考えられる。
図23に示す計算の変換器のモデルでは、導電体が、中空導波管内に突出している。導電体は、長さIが0.1mmである。図23に示すモデルは、導電体が中空導波管内にはみ出ることの変換損失への影響をみるものである。
図23に示すカーブS21は、図20に対して、挿入損失が大きくなっている。また、図23に示すカーブS11及びS22も、図20に対して、反射損失が大きくなっている。従って、図23に示す計算の変換器のモデルによれば、長さIが0.1mmの寸法を有する導電体が中空導波管内にはみ出ていると、変換特性に与える影響が大きいことが分かる。
本発明では、上述した実施形態の導波管ーマイクロストリップ線路変換器は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。
例えば、上述した実施形態及び変型例では、嵌合部14の側部14bの寸法が線路基板21の厚さと同じであったが、嵌合部14の側部14bの寸法は、線路基板21の厚さよりも薄くても良い。嵌合部14の側部14bの寸法は、線路基板21の厚さよりも薄い例を、図24に示す。図24に示す変換器の実施形態では、線路基板21の一部が、嵌合部14から突出している。
ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、読者が、発明者によって寄与された発明及び概念を技術を深めて理解することを助けるための教育的な目的を意図する。ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、そのような具体的に述べられた例及び条件に限定されることなく解釈されるべきである。また、明細書のそのような例示の機構は、本発明の優越性及び劣等性を示すこととは関係しない。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、その様々な変更、置き換え又は修正が本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り行われ得ることが理解されるべきである。
1 導波管ーマイクロストリップ線路変換器
10 筐体
10a 筐体上部
10b 筐体下部
11 導波管
12 中空部
12a 内壁
13 溝
14 嵌合部
15 凸部
16 返し部
20 プローブ
21 線路基板
22 マイクロストリップ線路
30 導電性接着材
40 回路基板
41 ワイヤ

Claims (5)

  1. 中空導波管と、
    マイクロストリップ線路が形成された横長の線路基板と、
    前記中空導波管の側方に接続する中空部であって、前記中空部の内壁には、前記線路基板の幅よりも幅が広く、前記線路基板の厚さよりも深い溝が形成された中空部と、
    前記溝と前記中空導波管との間に配置され、前記線路基板が嵌合される嵌合部であって、深さが前記線路基板の厚さ以下である嵌合部と、
    前記溝内に配置されて、前記線路基板と前記中空部の内壁とを接着する導電性接着材と、
    を備え、
    前記線路基板は、長手方向の一方の端部が前記中空導波管の中に突出し、他方の端部が前記溝の中に延びた状態で、前記嵌合部に嵌合されており、
    前記線路基板と前記嵌合部との間には前記導電性接着材は配置されない導波管ーマイクロストリップ線路変換器。
  2. 前記溝の底面に凸部が形成される請求項1に記載の導波管ーマイクロストリップ線路変換器。
  3. 前記凸部と前記線路基板との間に前記導電性接着材が配置される請求項2に記載の導波管ーマイクロストリップ線路変換器。
  4. 前記凸部は、前記線路基板と当接している請求項2に記載の導波管ーマイクロストリップ線路変換器。
  5. 前記溝の底面における嵌合部側の端部から前記線路基板に向かって幅が広がりながら延びる返し部を備える請求項1〜4の何れか一項に記載の導波管ーマイクロストリップ線路変換器。
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