JP6089709B2 - タッチパネル用前面基板 - Google Patents
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Description
また、タッチパネルは、指を前面基板に直接接触させて用いるものが多いため、前面基板は耐擦傷性、防汚性が良好であることが求められている。
本発明のタッチパネル用前面基板は、基板と、上記基板上に形成されたハードコート層と、を有するものであって、上記ハードコート層がフッ素シリコン系界面活性剤を含有することを特徴とするものである。
また、本発明によれば、ハードコート層がフッ素シリコン系界面活性剤を含有することで、ハードコート層に防汚性を付与することができる。
以下、本発明のタッチパネル用前面基板の詳細について説明する。
本発明におけるハードコート層は、フッ素シリコン系界面活性剤を含有するものである。
ハードコート層は、通常、フッ素シリコン系界面活性剤、無機酸化物微粒子、ポリマー、モノマー、および重合開始剤を含有する硬化性樹脂組成物の硬化物で構成されるものである。以下、硬化性樹脂組成物について説明する。
本発明に用いられる硬化性樹脂組成物は、フッ素シリコン系界面活性剤、無機酸化物微粒子、ポリマー、モノマー、および重合開始剤を含有するものである。
硬化性樹脂組成物に含有されるフッ素シリコン系界面活性剤は、ハードコート層に易滑性を付与する成分である。
また、フッ素シリコン系界面活性剤としては、例えばパーフルオロアルキル基およびシロキサン結合を有する化合物を挙げることができ、具体的にはパーフルオロアルキル基を有し、シロキサンとポリエーテルとが共重合した化合物が挙げられる。パーフルオロアルキル基の炭素数は例えば4〜10である。パーフルオロアルキル基は、直鎖でも分岐鎖でもよい。ポリエーテル基としては、ポリエチレンオキシド鎖、ポリプロピレンオキシド鎖、それらの共重合体等が挙げられる。
本発明において、無機酸化物微粒子は、ハードコート層の硬度向上に寄与する成分である。
また、シリカ微粒子としては、反応性官能基を有する反応性シリカ微粒子を用いることが好ましい。
反応性異形シリカ微粒子の平均2次粒径は、5nm〜300nmの範囲内であることが好ましく、10nm〜200nmの範囲内であることがより好ましい。反応性異形シリカ微粒子の平均2次粒径が上記範囲内であれば、ハードコート層に硬度を付与しやすく、かつハードコート層の透明性を維持しやすい。
(i)飽和または不飽和カルボン酸、当該カルボン酸に対応する酸無水物、酸塩化物、エステルおよび酸アミド、アミノ酸、イミン、ニトリル、イソニトリル、エポキシ化合物、アミン、β−ジカルボニル化合物、シラン、および官能基を有する金属化合物よりなる群から選択される1種以上の分子量500以下の表面修飾化合物の存在下、分散媒としての水および有機溶媒の少なくともいずれかの中に異形シリカ微粒子を分散させることにより得られる、表面に反応性官能基を有する反応性異形シリカ微粒子。
(ii)被覆前の異形シリカ微粒子に導入する反応性官能基、下記化学式(2)に示す基、およびシラノール基または加水分解によってシラノール基を生成する基を含む化合物と、金属酸化物微粒子とを結合することにより得られる、表面に反応性官能基を有する反応性異形シリカ微粒子。
−Q1−C(=Q2)−Q3− (2)
(式(2)中、Q1はNH、OまたはSを示し、Q2はOまたはSを示し、Q3はNHまたは2価以上の有機基を示す。)
以下、好適に用いられる反応性異形シリカ微粒子について説明する。
上記(i)の反応性異形シリカ微粒子を用いる場合には、有機成分含量が少なくてもハードコート層の強度を向上できるという利点がある。
Q3−nNHn
上記式において、nは0,1または2である。残基Qは独立して、1〜12、中でも1〜6、特に好ましくは1〜4の炭素原子を有するアルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルおよびブチル、ならびに6〜24の炭素原子を有するアリール、アルカリルまたはアラルキル、例えば、フェニル、ナフチル、トリルおよびベンジルを表す。また、好ましいアミンの例としては、ポリアルキレンアミンが挙げられ、具体例は、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、アニリン、N−メチルアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、トルイジン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミンである。
アミノ酸の例としては、β−アラニン、グリシン、バリン、アミノカプロン酸、ロイシンおよびイソロイシンが挙げられる。
M(OR)4
上記式において、MはTi、Zrである。OR基の一部はβ−ジカルボニル化合物またはモノカルボン酸等の錯生成剤により置換される。メタクリル酸等の重合性不飽和基を有する化合物が錯生成剤として使用される場合には、重合性不飽和基を導入することができる。
分散媒は、蒸留、任意には減圧下により容易に除去できる沸点を有することが好ましく、沸点が200℃以下、特に150℃以下の溶媒が好ましい。
−Q1−C(=Q2)−Q3− (2)
(式(2)中、Q1はNH、OまたはSを示し、Q2はOまたはSを示し、Q3はNHまたは2価以上の有機基を示す。)
上記(ii)の反応性異形シリカ微粒子を用いる場合には、有機成分量が高まり、分散性、およびハードコート層の強度がより高まるという利点がある。
上記反応性官能基修飾加水分解性シランにおいて、シリカ微粒子に導入したい反応性官能基は、後述するモノマーと反応可能なように適宜選択すれば特に限定されない。上述したような重合性不飽和基を導入するのに適している。
[(RaO)mRb 3−mSi−]で示される基としては、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリフェノキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、ジメチルメトキシシリル基等を挙げることができる。このような基のうち、トリメトキシシリル基またはトリエトキシシリル基等が好ましい。
ここで、固形分とは、硬化性樹脂組成物中に含まれる成分のうち溶剤以外のものを意味する。
本発明において、ポリマーは、ハードコート層に柔軟性を付与する成分である。
ポリマーとしては、ウレタン系ポリマー、アクリル系ポリマー等を挙げることができる。
中でも、アクリル系ポリマーを用いることが好ましい。ハードコート層の硬度を維持しつつ、加工性を改善することができるからである。
ここで、重量平均分子量とは、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算値である重量平均分子量をいう。
ここで、アクリル当量とは、アクリル系ポリマーの重量平均分子量を1分子中の(メタ)アクリル基の数で除した値を示す。
具体的には、下記化学式(5)または(6)で表されるアクリルモノマーの重合体が好ましく用いられる。
また、上記式(6)において、Rはアクリル酸基またはメタクリル酸基である。
また、アクリル系ポリマーとしては、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜混合して用いてもよい。
また、ポリマーの含有量は、後述のモノマー100重量部に対して5重量部〜80重量部の範囲内であることが好ましく、20重量部〜40重量部の範囲内であることがより好ましく、10重量部〜30重量部の範囲内であることがさらに好ましい。
本発明において、モノマーは、ハードコート層のマトリクスとなる成分である。
モノマーは、通常、反応性官能基を有する。モノマーは、硬化した際にモノマー同士で架橋する。また、反応性異形シリカ微粒子を含有する場合、モノマーの反応性官能基は、反応性異形シリカ微粒子の反応性官能基と架橋反応性を有するため、モノマーは反応性異形シリカ微粒子と架橋し、網目構造が形成され、ハードコート層の硬度および耐擦傷性をさらに高める。反応性官能基としては、重合性不飽和基が好適に用いられ、好ましくは光硬化性不飽和基であり、特に好ましくは電離放射線硬化性不飽和基である。具体例としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合およびエポキシ基等が挙げられる。モノマーの反応性官能基は、反応性異形シリカ微粒子の反応性官能基と同じであっても異なっていてもよい。
中でも、多官能モノマーとしては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、およびジペンタエリスリトールペンタアクリレートが好ましく用いられ、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、およびジペンタエリスリトールペンタアクリレートが特に好ましく用いられる。
重合開始剤は、光および熱の少なくともいずれかにより分解されて、ラジカルもしくはカチオンを発生してラジカル重合とカチオン重合を進行させるものである。
重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤、ラジカルおよびカチオン重合開始剤等を適宜選択して用いることができる。
硬化性樹脂組成物は、通常、溶剤を含有する。溶剤の種類は、特に限定されるものではないが、例えば、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、sec−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール等が挙げられる。
本発明に用いられる硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、帯電防止剤、防眩剤、各種増感剤等を含有していてもよい。
硬化性樹脂組成物は、溶剤に反応性異形シリカ微粒子、アクリル系ポリマー、モノマー、重合開始剤等を一般的な調製方法に従って混合し分散処理することにより調製することができる。混合分散には、ペイントシェーカーまたはビーズミル等を用いることができる。
本発明に用いられるハードコート層の表面の動摩擦係数としては、所望の易滑性を示すことができれば特に限定されない。上記動摩擦係数は、その値が小さいほど良好な易滑性を示すことができる。ハードコート層の表面の動摩擦係数としては、例えば、0.200以下であることが好ましく、0.100以下であることがより好ましい。動摩擦係数が大きすぎると、ハードコート層の表面でのタッチ操作を良好に行うことが困難となる可能性があるからである。
なお、動摩擦係数は、JIS K7125に準拠した方法により測定することができ、例えば、新東科学(株)社製の動摩擦試験機HEIDON Type HHS2000で、直径10mmのステンレス剛球を用い、荷重200g、速度5mm/secにて動摩擦係数を測定することができる。
なお、水滴の接触角は、接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから水滴を滴下して30秒後)することで求めることができる。
ここで、ハードコート層の透過率は、JIS K 7105で規定する方法により測定した全光線透過率とする。
なお、ヘイズ値は、JIS−K−7136に準拠した方法で測定することができ、例えば準積分球を用いて、東洋精機製作所(株)製の直読ヘイズメーターにより測定することができる。
硬化性樹脂組成物の塗布方法は、基板上に硬化性樹脂組成物を均一に塗布することができる方法であれば特に限定されるものではなく、スピンコート法、ディップ法、スプレー法、スライドコート法、バーコート法、ロールコーター法、メニスカスコーター法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、ピードコーター法等の各種方法を用いることができる。また、基板上への硬化性樹脂組成物の塗工量としては、所望の膜厚のハードコート層が得られるように調節することが好ましい。
塗膜の乾燥方法としては、例えば、減圧乾燥、加熱乾燥、およびこれらの組み合わせ等が挙げられる。常圧で乾燥させる場合、基板が劣化しない温度範囲で乾燥させることが好ましく、例えば30℃〜110℃の範囲内で乾燥させることが好ましい。
光照射には、主に、紫外線、可視光、電子線、電離放射線等が使用され、中でも紫外線が好ましく用いられる。紫外線硬化の場合には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線を使用する。エネルギー線源の照射量は、紫外線波長365nmでの積算露光量として、例えば50mJ/cm2〜5000mJ/cm2の範囲内であることが好ましい。
また、加熱する場合、基板が劣化しない温度範囲で加熱することが好ましく、例えば40℃〜120℃の範囲内で加熱することが好ましい。また、25℃程度の室温で24時間以上放置することにより反応を行ってもよい。
本発明に用いられる基板は、光透過性を有するものであり、タッチパネル用前面基板の基板として用い得る物性を満たすものであれば特に限定されない。通常、タッチパネル用前面基板に用いられる基板には、透明、半透明、無色または有色を問わないが、光透過性が要求される。
一方、基板が単層の場合でも、基板の鉛筆硬度は2H以上であることが好ましい。
また、基板には、例えば、けん化処理、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線処理、火炎処理等の表面処理が施されていてもよい。
本発明のタッチパネル用前面基板は、基板およびハードコート層を有していればよいが、タッチパネル用前面基板の用途等に応じて他の層をさらに有していてもよい。他の層としては、例えばプライマー層、帯電防止層、防眩層、低屈折率層等が挙げられる。
第2のハードコート層に用いられる硬化性樹脂組成物は、上記ハードコート層に用いられる硬化性樹脂組成物と同じであってもよく異なっていてもよい。
本発明のタッチパネル用前面基板は、タッチパネルの最表面に配置されるものである。また、本発明のタッチパネル用前面基板は、指を直接接触させて操作させるタッチパネルに好適に用いることができる。
(準備)
基板として、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)およびポリメタクリル酸メチル(PMMA)をこの順に積層した積層体を用意した。積層体は全体の厚さ1.0mm、PMMAの厚さ100μm、鉛筆硬度3Hであった。
反応性異形シリカ微粒子として、平均1次粒径55nmのシリカ微粒子3〜10個が無機の化学結合により結合した平均2次粒径100nm〜300nm、反応性官能基として光硬化性不飽和基を有する反応性異形シリカ微粒子を用い、固形分濃度40.0質量%、プロピレングリコール-1-メチルエーテルアセテート(PGMEA)溶剤の分散液を用意した。
モノマーとして、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を用意した。重合開始剤として、チバ・ジャパン(株)製のイルガキュア184を用意した。
フッ素シリコン系界面活性剤として、信越化学工業社製のフッ素シリコン系界面活性剤X−71−1203Mを用意した。溶剤として、プロピレングリコール-1-メチルエーテルアセテート(PGMEA)を用意した。
ポリマーとして、重量平均分子量7万、アクリル当量265のアクリル系ポリマーである星光PMC(株)製のBL−2002を用いた。なお、星光PMC(株)製のBL−2002の組成は、アクリル樹脂30〜40重量部、メチルエチルケトン60〜70重量部、酢酸1重量部未満、2,6−ジ−tert−ブチル−4−クレゾール1重量部未満である。
下記組成で、硬化性樹脂組成物を調製した。
反応性シリカ微粒子分散液:52.5重量部(固形分濃度40質量%)
モノマー:15.0重量部
ポリマー:8.60重量部
重合開始剤:0.905重量部
フッ素シリコン系界面活性剤:0.190重量部
溶剤:22.8重量部
基板の片面に、硬化性樹脂組成物をスピンコート法にて塗布し、温度80℃のホットプレートで180秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が3000mJ/cm2になるように照射して塗膜を硬化させることにより、膜厚20μmのハードコート層を形成した。なお、積算露光量は365nmの波長を用いて計算した。
下記の物性評価の比較例として、名阪真空工業社製のRGW310を用意した。RGW310は、基材としてPMMA、PC、およびPMMAがこの順に積層した3層品(住友化学製 C101)を用いており、ハードコート層に用いられた硬化性樹脂組成物は、界面活性剤としてシリコン系界面活性剤、無機酸化物微粒子として平均一次粒子径15nmの球形シリカ(65質量%程度)、モノマーとしてペンタエリスリトール多官能アクリレート、ポリマーとしてジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)およびイソホロンジイソシアネート(IPDI)、光重合開始剤としてイルガキュア184、その他の成分としてε-カプロラクトンを含有するものであった。
下記の物性評価の比較例として、名阪真空工業社製のRGW200を用意した。RGW200は、基材としてPMMA単層板を用いており、ハードコート層に用いられた硬化性樹脂組成物は、界面活性剤としてシリコン系界面活性剤、無機酸化物微粒子として平均一次粒径15nmの球形シリカ(65質量%程度)、モノマーとしてペンタエリスリトール多官能アクリレート、ポリマーとしてジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)およびイソホロンジイソシアネート(IPDI)、光重合開始剤としてイルガキュア184、その他の成分としてε-カプロラクトンを含有するものであった。
下記の物性評価の比較例として、厚さ1.0mmのPMMA基板(旭化成テクノプラス社製のデラグラスA999)を用意した。
(動摩擦係数)
タッチパネル用前面基板のハードコート層について、新東科学(株)社製の動摩擦試験機HEIDON Type HHS2000で、直径10mmのステンレス剛球を用い、荷重200g、速度5mm/secにて動摩擦係数を測定した。
X線光電子分析法(Xray Photoelectron Spectroscopy、XPS)を用いて、ハードコート層の最表面から厚み方向に5nmまでの範囲に存在するフッ素(F)含有率(%)およびシリコン(Si)含有率(%)を以下のように測定した。
測定装置として、ESCALAB 220i−XL(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製XPS装置)を使用した。入射X線としてMonochromated Al K α(単色化X線、hν=1486.6eV)を使用した。X線出力を10kV・18mA(180W)とした。レンズとしてLarge Area XL(磁場レンズ)を使用した。アパーチャ開度をF.O.V.=open、A.A.=openとし、測定領域を700μmφとし、光電子取込角度を90度(試料法線上にインプットレンズが存在)とした。また、中和補助マスクを使用して、電子中和銃で+4(V)・0.08(mA)で帯電中和を行った。
なお、フッ素含有率は、ハードコート層中に含まれる酸素、炭素、フッ素、およびシリコンの数(単位;atomic%)の総和に対するフッ素の数の割合である。また、シリコン含有率は、ハードコート層中に含まれる酸素、炭素、フッ素、およびシリコンの数(単位;atomic%)の総和に対するシリコンの数の割合である。
得られたタッチパネル用前面基板を温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間調湿した後、JIS−S−6006が規定する試験用鉛筆を用いて、JIS K5600−5−4(1999)に規定する鉛筆硬度試験(4.9N荷重)を行い、傷がつかない最も高い鉛筆硬度を評価した。
JIS−K5600−5−1に記載されているマンドレル試験(金属製円柱にサンプルを巻きつける試験)に準じ、円柱にハードコート層を外側にしてタッチパネル用前面基板の長さ方向で巻きつけ、クラックが発生しなかった棒の最小直径を評価した。例えば、直径150mmの円柱でクラックが発生し、直径160mmの円柱でクラックが発生しなかった場合は、160mmとした。
ここで、本発明者らがタッチパネル用前面基板の加工性について検討した結果、マンドレル試験と加工性には相関があり、マンドレル試験による屈曲性が良好である場合には打ち抜き加工、ルーター加工、切断加工等での加工性が良好であった。
硬化性樹脂組成物に用いられる界面活性剤として、信越化学工業社製のフッ素シリコン系界面活性剤X−71−1203Mの代わりに、DIC(株)製のフッ素系界面活性剤メガファックMCF350−5を用いたこと以外は、実施例1と同様して、タッチパネル用全面基板を作成した。
硬化性樹脂組成物に用いられる界面活性剤として、信越化学工業社製のフッ素シリコン系界面活性剤X−71−1203Mの代わりに、信越化学工業社製のシリコン系界面活性剤X22−163Aを用いたこと以外は、実施例1と同様して、タッチパネル用全面基板を作成した。
実施例1と同様にして、比較例4および比較例5のタッチパネル用全面基板のハードコート層表面の動摩擦係数を測定した。
2 … ハードコート層
10 … タッチパネル用前面基板
Claims (1)
- 基板と、前記基板上に形成されたハードコート層と、を有するタッチパネル用前面基板であって、
前記ハードコート層がフッ素シリコン系界面活性剤および反応性異形シリカ微粒子を含有することを特徴とするタッチパネル用前面基板。
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