JP6089591B2 - 熱収縮性フィルム用印刷インキ及びホットメルト接着剤を積層してなる包装材 - Google Patents
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Description
印刷層、及び、熱収縮性フィルム用ホットメルト接着剤(B)からなる接着層を積層して
なる包装材であって、
熱収縮性フィルム用印刷インキ(A)が、ウレタン樹脂組成物または、ウレタン樹脂及び
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂の混合樹脂組成物いずれかから選択される樹脂組成物を含み、印刷インキ(A)100重量部中、イソシアネート硬化剤(C)を1〜10重量%含み、
且つ、熱収縮性フィルム用ホットメルト接着剤(B)100重量部中、下記(B1)〜(B4
)であることを特徴とする包装材。
(B1)軟化点が105〜140℃のポリエチレンワックスを、5〜30重量%
(B2)エラストマーを、10〜20重量%
(B3)接着付与剤を、25〜40重量%
(B4)軟化剤を、25〜40重量%
(C1)ジイソシアネートがHDIおよびIPDIから一種以上選択される
(C2)ポリイソシアネートの変性体がアダクト型および2官能プレポリマーから一種以上選択される
次いで、加熱することで熱収縮性フィルムを収縮させる工程を有する包装材付き物品の製造方法に関する。
物品に、包装材の一方の端部を貼り付ける工程と、
次に、当該物品の外周に当該包装材を巻きつけて、当該包装材の両方の端部が重なるように貼り付ける工程からなることを特徴とする前記包装材付き物品の製造方法に関する。
エラストマーは、接着剤の凝集力、ひいては接着力を向上するために用いる。このエラストマーは、熱可塑性エラストマーであることが好ましい。具体的には、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、エチレン−酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、トランスポリイソプレン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらの中でも、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でもスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、エチレン−酢酸ビニル系熱可塑性エラストマーが好適である。
接着付与剤は、接着剤の基材フィルムの裏面および表面(印刷面)対する接着性(密着性)を向上するために用いる。この接着付与剤としては、例えば、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、キシレンフェノール樹脂、キシレン樹脂、シクロペンタジエン−フェノール樹脂、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂のような石油樹脂、これらに水素添加した石油樹脂、フェノール変性石油樹脂、ロジンエステル樹脂、酸変性ロジン樹脂、水素添加したロジン樹脂、水素添加したロジンエステル樹脂、低分子量ポリスチレン系樹脂、テルペン樹脂、水素添加したテルペン樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
軟化剤は、接着剤の接着力が、低温時に低下するのを防止するために用いる。この軟化剤としては、例えば、鉱物油(合成オイル)類、植物油類、動物油類、パラフィン類、テルペノイド類、脂肪酸類、脂肪酸エステル類、アルコール類、はちみつ、クロタミトン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
軟化点が105〜140℃のポリエチレンワックスは、接着剤の熱収縮適性を向上するため、例えば、冷却時の粘度と加熱時の粘度との差、すなわち、X−Yを大きくするために用いる。
ができる。
いて合成することができる。
包装材を装着する方法としては、様々な方法が考え得るが、代表的な方法として、下記が例示できる。
あらかじめ包装材を円筒状にし、物品に装着する方法
物品に、包装材の一方の端部を予め貼り付けておき、次いで物品の外周に当該包装材を巻きつけて、包装材の両方の端部を重ねる方法
試料を0.5〜2g精秤する。(試料量:Sg)精秤した試料に中性エタノール(BDG中性)30mLを加え溶解させる。得られた溶液を0.2mol/Lエタノール性塩酸溶液(力価:f)で滴定を行なう。溶液の色が緑から黄に変化した点を終点とし、この時の滴定量(AmL)を用い次の(式1)によりアミン価を求めた。
(式1) アミン価=(A×f×0.2×56.108)/S
v数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の測定は、昭和電工社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「ShodexGPC System−21」を用いた。GPCは溶媒に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィーであり、溶媒としてはテトロヒドロフラン、重量平均分子量(Mn)の決定はポリスチレン換算で行った。
共栓三角フラスコ中に試料、約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解する。更にアセチル化剤(無水酢酸25gをピリジンで溶解し、容量100mlとした溶液)を正確に5ml加え、約1時間攪拌した。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間持続する。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定する。
水酸基価は次式により求めた。水酸基価は樹脂の乾燥状態の数値とした(単位:mgKOH/g)。
水酸基価(mgKOH/g)=[{(b−a)×F×28.25}/S]/(不揮発分濃度/100)+D
ただし、S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:空実験の0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
D:酸価(mgKOH/g)
共栓三角フラスコ中に試料化合物(B)を、約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容積比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解した。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間保持した後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定した。
乾燥状態の樹脂の値として、酸価(mgKOH/g)を次式により求めた。
酸価(mgKOH/g)={(5.611×a×F)/S}/(不揮発分濃度/100)
ただし、S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
得られたホットメルト接着剤を、プレート型レオメーターを用いて、粘度測定を行った。測定方法及び測定条件は下記の通りである。測定結果を表1に示す。・測定装置:動的粘度粘弾性測定装置 Rheosol−G3000(株式会社 ユービーエム社製
・測定モード:温度依存性
・チャック:パラレルプレート
・波形:正弦波
・パラレル直径:19.99mm
・キャップ:1mm
・降温粘度測定開始温度:180℃ 測定終了温度: 30℃
・昇温温度測定開始温度: 30℃ 測定終了温度:180℃
・降温速度:3℃/分
・昇温速度:3℃/分
・回転幅:2Hz,3deg
軟化点の測定は、JIS K−2207(石油アスファルト) 6.4軟化点試験方法(環球法)に準拠して行った。
(ポリエステルジオールの合成例)
攪拌機、温度計、分水器および窒素ガス導入管を備えた丸底フラスコに、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(以下BEPGと略す)56.846部、アジピン酸43.152部、テトラブチルチタネート0.002部を仕込み、窒素気流下に230℃で縮合により生じる水を除去しながらエステル化を8時間行った。ポリエステルの酸価が15以下になったことを確認後、真空ポンプにより徐々に真空度を上げ反応を終了した。これにより水酸基価56.1mgKOH/g(水酸基価から算出される数平均分子量2000)、酸価0.3mgKOH/gのポリエステルジオ−ルを得た。
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、先述のポリエステルジオ−ル22.226部、イソホロンジイソシアネート5.434部、酢酸エチル7.500部を仕込み、窒素気流下に120℃で6時間反応させ、酢酸エチル7.500部を加え冷却し、末端イソシアネートプレポリマーの溶液42.663部を得た。次いでイソホロンジアミン2.203部、ジn−ブチルアミン0.138部、酢酸エチル20.000部およびエタノール20.000部を混合したものへ、得られた末端イソシアネートプレポリマーの溶剤溶液42.663部を室温で徐々に添加し、次に50℃で1時間反応させ、エタノール15.000部を添加し、固形分30.0%、重量平均分子量24000、アミン価4.0mgKOH/樹脂1gのポリエステルウレタンを得た。
撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた四ツ口フラスコに数平均分子量(以下Mnという)2000のポリプロピレングリコール(PPG2000、日本油脂社製)1041.6部、イソホロンジイソシアネート266.7部、2−エチルヘキシル酸第一錫0.25部及び酢酸エチル200部を仕込み、窒素気流下に85℃で3時間反応させ、酢酸エチル366.0部を加え冷却し、末端イソシアネートプレポリマーの溶剤溶液1874.6部を得た。次いでイソホロンジアミン91.3部、ジ−n−ブチルアミン1.54部、アミノエチルエタノールアミン6.2部、酢酸エチル1200部、イソプロピルアルコール1120部を混合した物に、得られた末端イソシアネートプレポリマー1581.1部を室温で徐々に添加し、次に50℃で1時間反応させ、固形分30%、重量平均分子量35000のポリエーテルウレタンを得た。
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂(ソルバインTA5R日信化学(株)製)25部を、酢酸エチル75部に混合溶解させて、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂ワニスを得た。水酸基価166.3KOHmg/g。
チタニックスJR−805(テイカ社製)30.0部、ポリエステルウレタン20.0部、酢酸エチル5.0部、エタノール5.0部を撹拌混合しサンドミルで練肉した後、ポリエステルウレタン30.0部、酢酸エチル5.0部、エタノール5.0部を攪拌混合し白色印刷インキ(W1を得た。得られた白色印刷インキ(W1)100部に、脂肪酸アマイト゛P(花王株式会社製)を5部、W1と同一溶剤組成である酢酸エチル/エタノール混合溶剤(重量比50/50)50部を希釈溶剤として添加混合し、白色希釈印刷インキ(インキ1)を得た。
表1の仕込み比にて、インキ1と同様の操作で、白色印刷インキ(W2〜8)、白色希釈
印刷インキ(インキ2〜8)を得た。なお、錬肉前後の溶剤種、溶剤量はインキ1の製造例と同一である。なおポリイソシアネート硬化剤が入ったインキは以下の成分を用いて調整した。本明細書において、インキ1、2、5、および6は参考例である。
・デュラネートD101(旭化成株式会社製)(以下「D101」)
ジイソシアネートがHDIでありポリイソシアネートの変性体が2官能プレポリマー
・マイテックNY260A(三菱化学株式会社製)(以下「NY260A」)
ジイソシアネートがIPDIでありポリイソシアネートの変性体がアダクト型
・タケネートD110NB(三井化学株式会社)(D110NB)
ジイソシアネートがXDIでありポリイソシアネートの変性体がアダクト型
・クレイトンG1650(クレイトンポリマー社製)(以下、「G1650」と略す。)
スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロックポリマー(SEBS)
ジブロック量:0%
溶融粘度:8Pa・s
・クレイトンG1652(クレイトンポリマー社製)(以下、「G1652」と略す。)
スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロックポリマー(SEBS)
ジブロック量:0%
溶融粘度:1.350Pa・s
・ハリタックF(ハリマ化成社製)(以下、「HAF」と略す。)
水添ロジン
酸価:175mgKOH/g
軟化点:72℃
・YSポリスターT30(ヤスハラケミカル社製)(以下、「T30」と略す。)
テルペンフェノール樹脂
軟化点:30℃
・ダイアナフレシアN90(出光興産社製)(以下、「N90」と略す。)
パラフィン系プロセスオイル
・トプコS977(東洋アドレ社製)(以下、「S977」と略す。)
ワセリン
・リケマールPL012(理研ビタミン社製)(以下、「PL012」と略す。)
脂肪酸エステル
・精製ヤシ油(市販品)(以下、「RCO」と略す。)
植物油類
・ハイコールK350(カネダ社製)(以下、「K350」と略す。)
パラフィン
・ポリワックス500(ベーカー・ペトロライト社製)(以下、「PW500」と略す。)
分子量:500
軟化点:88℃
分散度:1.0
針入度:6.5
・ポリワックス850(ベーカー・ペトロライト社製)(以下、「PW850」と略す。)
分子量:850
軟化点:107℃
分散度:1.0
針入度:1.0
・ポリワックス1000(ベーカー・ペトロライト社製)(以下、「PW1000」と略す。)
分子量:1000
軟化点:117℃
分散度:1.08
針入度:1.0
・ポリワックス2000(ベーカー・ペトロライト社製)(以下、「PW2000」と略す。)
分子量:2000
軟化点:128℃
分散度:1.10
針入度:0.5
・ポリワックス3000(ベーカー・ペトロライト社製)(以下、「PW3000」と略す。)
分子量:3000
軟化点:130℃
分散度:1.10
針入度:0.5
・エクセレックス40800(三井化学社製)(以下、「EX40800」と略す。)
分子量:4000
軟化点:135℃
分散度:1.20
針入度:1.0
(接着剤1)
攪拌機を備えたステンレスビーカーに、軟化剤としてN90:35部と、エラストマーとしてG1652:20部と、接着付与剤としてT30:5部とを投入し、加熱して溶融した。なお、この加熱は、内容物の温度が130℃未満150℃超にならないようにして行った。
・測定装置:動的粘度粘弾性測定装置(株式会社ユービーエム社製、「Rheosol−G3000」)
・測定モード:温度依存性
・チャック:パラレルプレート
・波形:正弦波
・パラレル直径:19.99mm
・キャップ:1mm
・降温粘度測定開始温度:180℃ 測定終了温度: 30℃
・昇温粘度測定開始温度: 30℃ 測定終了温度:180℃
・降温速度:3℃/分
・昇温速度:3℃/分
・回転幅:2Hz、3deg
各原料を表2に記載された通りに変更し、接着剤1と同様の方法で、接着剤2〜11を得た。
各原料を表3に記載された通りに変更し、接着剤1と同様の方法で、接着剤12〜13を得た。
[実施例1]
<印刷物の作成方法>
NBR(ニトリルブタジエンゴム)製のゴム硬度80Hsの圧胴、刃先の厚みが60μm(母材の厚み40μm、片側セラミック層の厚み10μm)のセラミックメッキドクターブレード、東洋プリプレス株式会社製のクロム硬度1050Hvの電子彫刻版(スタイラス角度130度、色インキ用:175線/inch、白インキ用:175線/inch)、およびインキ1を、富士機械工業株式会社製グラビア印刷機にセットし、ドクター圧2
kg/cm2、印圧2kg/cm2、印刷速度60m/分、乾燥温度F60℃の条件で、厚さ20μmのMD方向一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製)に印刷し、デザイン印刷層1を有する印刷物1を得た。
まず、厚さ20μm、幅60mm、長さ250mmの大きさにカットした印刷物1を用意した。次に、接着剤1を離型紙に150℃に加熱したハンドアプリケーターを用いて、塗工量80〜120g/m2になるように塗工を行なって、塗工物を得た。次いで、塗工物を必要な大きさに切り取り、印刷物1の印刷面側の一端部に転写し、2Kgのロールを1往復させて、接着部を形成した。これにより、包装材付き物品試験用包装材を得た。なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムの延伸方向における熱収縮率は、約44%であった。
塗工適性試験に際しては、包装材付き物品試験用包装材1の塗工方法とは、別の塗工方法を用いた。具体的には、ノードソン社製メルターシリーズ3400(スリットコーター方式)を用い、塗工機の温度140℃、ホース温度140℃、ヘッド温度110℃、塗工速度20〜150m/minの条件で、印刷物1に、接着剤1を塗工した。さらに、別途、塗工を1時間停止させ、再度塗工した。これら一連の試験サンプルを、塗工適正試験用サンプル1(T1)とした。
インキ1〜8、接着剤2〜11を、表4に記載された通りに、実施例1同様の方法で印刷、積層し、包装材付き物品試験用包装材2〜18(S2〜S18)、塗工適性試験用サンプル2〜18(T2〜T18)を得た。
ホットメルト接着剤(製品名トヨメルトP-708K、東洋アドレ社製)を150度に加熱し、溶融させた。それを離型シートにハンドアプリケーターを用いて塗工厚30μm、幅15mmになるように塗工することで物品接着層を形成した。当該物品接着層を、シュリンク適性試験用包装材1の接着層1が形成されていない他方の端部に転写し、積層することで包装材付き物品試験用包装材19(S19)を得た。
実施例19は、実施例1〜18と異なり、物品に包装材の一方の端部を予め貼り付けておき、次いで物品の外周に当該包装材を巻きつけて、包装材の両方の端部を重ねる方法を評価するための実施例である。従って、塗工適性試験用サンプルは、塗工適正試験用サンプル1(T1)と同一となるため作成していない。
[比較例1〜2]
インキ1、接着剤12〜13を、表4に記載された通りに、実施例1同様の方法で印刷、積層し、包装材付き物品試験用包装材20〜21(S20〜S21)、塗工適性試験用サンプル20〜21(T20〜T21)を得た。
MD方向一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製)を縦17cm、横22cmの大きさにカットし、当該フィルムの端部に、接着剤1を、実施例1と同様の方法で転写することで、デザイン印刷層を有さない包装材付き物品試験用包装材22(S22)、塗工適性試験用包装材22(T22)を得た。
○:該当するインキ、接着剤を印刷、積層している。
空白又は“無し”:該当するインキ、接着剤は使用していない。
実施例1を例に取って説明すると、インキ1を印刷した印刷物1に、接着剤1を積層した包装材を作成している。さらに、接着剤の積層方法の違いによって、包装材付き物品試験用包装材1(S1)、塗工適性試験用包装材1(T1)の2種類を作成している。
また、比較例3についても説明すると、印刷物は使用しておらず、ポリエチレンテレフタレートフィルムに接着剤1のみを積層した包装材を作成している。
包装材付き物品試験用包装材1を、接着部1を内側にして当該接着部の全ての部分が、当該包装材1の他方の端部に重なるように貼り合わせて円筒状の包装材加工品1を作成した。包装材加工品1を円周200mmの円筒状のPETボトルの胴部に装着することで包装材付き物品試験用サンプル1(SS1)を得た。
包装材付き物品試験用包装材2〜18を、試験サンプル1と同様の方法で、PETボトルの胴部に装着することでシ包装材付き物品試験用サンプル2〜18(SS2〜SS18)を得た。
包装材付き物品試験用包装材19の物品接着層を円周200mmの円筒状のPETボトルの胴部に貼り付けた。次いで、当該包装材19の接着層1の全ての部分が当該包装材19の他方の端部に重なるように、当該PETボトルの外周に巻きつけることで包装材付き物品試験用サンプル19(SS19)を得た。
包装材付き物品試験用包装材20〜22を、試験サンプル1と同様の方法で、PETボトルの胴部に装着することで包装材付き物品試験用サンプル20〜22(SS20〜SS22)を得た。
包装材付き物品試験用サンプル1〜22(SS1〜SS22)を約8×8mm角に粉砕して、フィルムが付いた状態のPETボトルのペレットとした。1,000mLの丸型フラスコに、90℃の1.5wt%水酸化ナトリウム水溶液360gとペレット40gとを入れて、プロペラ(攪拌羽)を用いて250rpmで攪拌した。15分経過後、ペレットを含む水酸化ナトリウム水溶液をフィルターで濾過し、ペレットにホットメルト接着剤が付着しているか否かを目視で確認し、以下の評価基準に基づいて評価した。
×:ペレットにホットメルト接着剤が付着していた。
得られた包装材付き物品試験用サンプル1〜22(SS1〜SS22)を90℃に加熱した湯浴に浸漬することで熱収縮フィルムを収縮させてポリエチレンテレフタレートフィルムの重複部に剥離やズレ、熱収縮フィルムの熱収縮の阻害が生じているか否かを目視で確認し、以下の評価基準に基づいて評価した。
○:熱収縮フィルムの熱収縮を阻害せず重複部のズレが2mm以下であり、かつ、剥離していなかった。
○△:熱収縮フィルムの熱収縮を若干阻害しているが実用範囲内である。また、重複部のズレが1mm以下であり、かつ、剥離していなかった。
△:熱収縮フィルムの熱収縮を阻害せず重複部のズレが2mm以下であるが、若干剥離していた。
×:熱収縮フィルムの熱収縮を阻害せず重複部のズレが2mmを超えていたか、または、大きく剥離していた。
塗工機(ノードソン社製、「メルターシリーズ3400」)を用いて、スリットコーター方式で先述したように、塗工適性試験用サンプル1〜18、20〜22(T1〜T18、T20〜T22)に、塗工速度20〜150m/minの速度でホットメルト接着剤を塗工して、塗工適性を、以下の評価基準に基づいて評価した。また、ホットメルト接着剤の塗工を1時間停止した後、再度塗工した際の塗工適性も、以下の評価基準に基づいて評価した。なお、塗工機の温度設定を140℃、ホース設定温度を140℃、ヘッド設定温度を110℃とした。
○:ホットメルト接着剤の塗工にほぼ問題がなかった。
△:ホットメルト接着剤を若干塗工し難かった。
×:ホットメルト接着剤の塗工面が擦れたか、または、ホットメルト接着剤を塗工できなかった。
学振型耐摩擦試験機を用いて、塗工適性試験用サンプル1〜18、20〜22(T1〜T18、T20〜T22)のデザイン層対上質紙で、荷重200g、100回擦った際のインキとられを以下の評価基準に基づいて評価した。
○:デザイン印刷層のインキ取られはほとんどなかった(10%未満)。
△:デザイン印刷層のインキ取られがあった(10%以上50%未満)。
×:デザイン印刷層のインキ取られがおおきくあった(50%以上)。
2 基材フィルム
21 重複部
3、3’ 接着部
4 包装材
Claims (9)
- 熱収縮性フィルムに、熱収縮性フィルム用印刷インキ(A)からなるデザイン印刷層、及び、熱収縮性フィルム用ホットメルト接着剤(B)からなる接着層を積層してなる包装材であって、
熱収縮性フィルム用印刷インキ(A)が、ウレタン樹脂組成物または、ウレタン樹脂及び塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂の混合樹脂組成物いずれかから選択される樹脂組成物を含み、印刷インキ(A)100重量部中、イソシアネート硬化剤(C)を1〜10重量%含み、且つ、熱収縮性フィルム用ホットメルト接着剤(B)100重量部中、下記(B1)〜(B4)であることを特徴とする包装材。
(B1)軟化点が105〜140℃のポリエチレンワックスを、5〜30重量%
(B2)エラストマーを、10〜20重量%
(B3)接着付与剤を、25〜40重量%
(B4)軟化剤を、25〜40重量% - 前記ホットメルト接着剤(B)が、加熱時において粘度が500Pa・sとなる温度をX[℃]とし、冷却時において粘度が500Pa・sとなる温度をY[℃]としたとき、X>YかつX−Yが5[℃]以上であることを特徴とする請求項1に記載の包装材。
- 前記温度Xが、90〜125℃であることを特徴とする請求項2に記載の包装材。
- 前記温度Yが、85〜110℃であることを特徴とする請求項2または3に記載の包装材。
- 前記イソシアネート硬化剤(C)がジイソシアネートおよびポリイソシアネートの変性体からなり、かつ下記(C1)〜(C2)であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の包装材。
(C1)ジイソシアネートがヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)およびイソホロンジイソシアネート(IPDI)、から1種以上選択される
(C2)ポリイソシアネートの変性体がアダクト型および2官能プレポリマーから1種以上選択される - 熱収縮性フィルムの少なくとも一方の面に、前記デザイン印刷層を有し、且つ、前記フィルムの少なくとも一方の端部に前記接着層を備えたことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の包装材。
- 請求項1〜6いずれか1項記載の包装材を物品の外周に装着する工程、
次いで、加熱することで熱収縮性フィルムを収縮させる工程を有する包装材付き物品の製造方法。 - 請求項7記載の包装材を装着する工程が、包装材一方の端部を、他方の端部に重ねて円筒状包装材を形成し、当該円筒状包装材を物品の外周に装着する工程であることを特徴とする請求項7記載の包装材付き物品の製造方法。
- 請求項7記載の包装材を装着する工程が、
物品に、包装材の一方の端部を貼り付ける工程と、
次に、当該物品の外周に当該包装材を巻きつけて、当該包装材の両方の端部が重なるように貼り付ける工程からなることを特徴とする請求項7記載の包装材付き物品の製造方法。
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