JP6786698B1 - 表刷り用グラビア印刷インキ組成物および印刷物 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐アルコール性、および防曇フィルムに対する耐ブロッキング性に優れた表刷り用グラビア印刷インキ組成物およびその印刷物を提供すること。【解決手段】顔料、ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体及び/又は塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、脂肪酸アミド、ならびに有機溶媒を含有し、前記ポリウレタン樹脂は、ポリオール由来の構造単位として、ポリテトラメチレンエーテルグリコール由来の構造単位を有する表刷り用グラビア印刷インキ組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、表刷り用グラビア印刷インキ組成物および印刷物に関する。
パン、おにぎり、野菜等の商品の包装には、装飾や表面保護のために表刷り用グラビア印刷インキ組成物を樹脂フィルムの表側に印刷する(表刷り印刷方式といわれる)印刷物が利用されている。とくに、上記の包装に使用される基材には、内容物由来の水蒸気で曇らないように、基材の内容物側が防曇性を有する防曇フィルムが使用されている。
このような用途に適した表刷り用グラビア印刷インキ組成物としては、例えば、特許文献1では、顔料、バインダー樹脂、キレート架橋剤、脂肪酸アミドおよび有機溶媒を含有し、前記バインダー樹脂が、特定量のウレア結合を有するポリウレタン樹脂とウレア結合を有さないポリウレタン樹脂を含有するものが知られている。また、特許文献2では、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、顔料および有機溶剤を含有し、前記ポリウレタン樹脂は、ポリオール由来の構造単位を有し、ポリオール由来の構造単位は、特定量の、数平均分子量が300以上の高分子ポリオール由来の構造単位と、分子量が180以下の脂肪族ジオール由来の構造単位を含有するものが知られている。
特開2018−58979号公報 特開2019−89941号公報
一方、上記のような用途では、手についたアルコール(例えば、除菌用アルコールなど)などによって、表刷り用グラビア印刷インキ組成物から形成される印刷層が剥がれ落ちる問題があったため、上記の特許文献で開示された表刷り用グラビア印刷インキ組成物には、耐アルコール性について、改善の余地があった。
また、とくに、基材として防曇フィルムを使用した場合、印刷物を巻きの状態で保管している際に、防曇性を有する面(非印刷面)が、印刷面のインキを剥離してしまい易い(ブロッキング現象が生じやすい)傾向にあったため、防曇フィルムに対する耐ブロッキング性を有する印刷物が求められていた。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、耐アルコール性、および防曇フィルムに対する耐ブロッキング性に優れた表刷り用グラビア印刷インキ組成物およびその印刷物を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、顔料、ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体及び/又は塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、脂肪酸アミド、ならびに有機溶媒を含有する表刷り用グラビア印刷インキ組成物であって、前記ポリウレタン樹脂は、ポリオール由来の構造単位として、ポリテトラメチレンエーテルグリコール由来の構造単位を有する表刷り用グラビア印刷インキ組成物に関する。
また、本発明は、基材に、前記表刷り用グラビア印刷インキ組成物から形成される印刷層が設けられている印刷物に関する。
本発明の表刷り用グラビア印刷インキ組成物における効果の作用メカニズムの詳細は不明な部分があるが、以下のように推定される。ただし、本発明は、この作用メカニズムに限定して解釈されなくてもよい。
本発明の表刷り用グラビア印刷インキ組成物は、顔料、ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体及び/又は塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、脂肪酸アミド、ならびに有機溶媒を含有し、前記ポリウレタン樹脂は、ポリオール由来の構造単位として、ポリテトラメチレンエーテルグリコール由来の構造単位を有する。従前のポリウレタン樹脂は、ポリオール成分として、ポリエステルポリオールやポリプロピレングリコール等を用いることが一般的であったが、ポリエステルポリオールは耐アルコール性に比較的優れる一方、防曇フィルムに対する耐ブロッキング性が比較的劣る傾向があり、ポリプロピレングリコールはその逆の傾向であることから、耐アルコール性と防曇フィルムに対する耐ブロッキング性が相反関係となるため、従前の表刷り用グラビア印刷インキ組成物では、両者を同時に発現させることは困難であった。一方、本発明のポリウレタン樹脂を構成するポリテトラメチレンエーテルグリコールは、特許文献1や2で具体的に開示されたポリプロピレングリコールよりも、炭素鎖が長く疎水性であり、加えて、ポリウレタン樹脂に導入されるエーテル結合が少なくなるため、耐アルコール性を向上させることができると推定される。また、ポリテトラメチレンエーテルグリコールは、炭素鎖が直鎖であることにより結晶性が高いため、印刷層(塗膜)が強靭となり、防曇フィルムに対する耐ブロッキング性を向上させることができると推定される。よって、本発明の表刷り用グラビア印刷インキ組成物は、耐アルコール性、および防曇フィルムに対する耐ブロッキング性を同時に発現する。
本発明の表刷り用グラビア印刷インキ組成物は、顔料、ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体及び/又は塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、脂肪酸アミド、ならびに有機溶媒を含有し、前記ポリウレタン樹脂は、ポリオール由来の構造単位として、ポリテトラメチレンエーテルグリコール由来の構造単位を有する。
<顔料>
本発明の顔料は、一般に有機溶媒を含有するグラビア印刷インキ組成物で使用される、無機顔料、有機顔料、体質顔料が使用できる。前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、ベンガラ、アンチモンレッド、カドミウムレッド、カドミウムイエロー、コバルトブルー、紺青、群青、カーボンブラック、黒鉛などが挙げられ、また、前記有機顔料としては、例えば、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料、縮合多環顔料などが挙げられ、さらに前記体質顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、カオリンクレー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、タルクなどを挙げられる。前記顔料は、少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
<ポリウレタン樹脂>
本発明のポリウレタン樹脂は、分子中に2個以上のウレタン結合を有する樹脂であり、ポリオール由来の構造単位として、ポリテトラメチレンエーテルグリコール由来の構造単位を有すれば、特に制限なく使用でき、例えば、ポリイソシアネート化合物、ポリテトラメチレンエーテルグリコールを含むポリオール化合物、鎖伸長剤、および反応停止剤を反応して得られる(ポリイソシアネート化合物とポリテトラメチレンエーテルグリコールを含むポリオール化合物を反応させて得られたウレタンプレポリマーに、さらに、鎖伸長剤および反応停止剤を反応させて得られる)ポリウレタン樹脂などが挙げられる。前記ポリウレタン樹脂は、少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記ポリイソシアネート化合物としては、ジイソシアネート化合物を使用することが好ましく、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート化合物;イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネート化合物;キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの芳香脂肪族ジイソシアネート化合物;トルイレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート化合物などが挙げられる。これらの中でも、反応の制御が簡単で、得られるポリウレタン樹脂の性能のバランスが良好である観点から、脂環族または芳香脂肪族ジイソシアネート化合物が好ましく、特に、イソホロンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートが好ましい。前記ジイソシアネート化合物は、少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記ポリテトラメチレンエーテルグリコールは、一般式(1):HO−(CH−CH−CH−CH−O)−Hで表される化合物である。前記ポリテトラメチレンエーテルグリコールは、ポリウレタンとした時の諸物性付与の観点から、数平均分子量が250以上であることが好ましく、500以上であることがより好ましく、750以上であることがさらに好ましく、そして、イソシアネートとの反応性の観点から、数平均分子量が5,000以下であることが好ましく、4,000以下であることがより好ましく、3,000以下であることがさらに好ましい。なお、当該数平均分子量は、以下の式にて算出できる。式:数平均分子量=1000×56.1×水酸基の価数/水酸基価。
前記ポリオール化合物は、前記ポリテトラメチレンエーテルグリコール以外のポリオール化合物(その他のポリオール化合物)を含んでもよく、例えば、ポリエステルジオール化合物などのポリエステルポリオール化合物、ポリエーテルジオール化合物などのポリエーテルポリオール化合物(ただし、上記の前記ポリテトラメチレンエーテルグリコールを除く)、ポリカーボネートジオール化合物などのポリカーボネートポリオール化合物、ポリブタジエングリコール化合物などの高分子ジオールなどが挙げられる。その他のポリオール化合物は、2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記ポリエステルポリオール化合物としては、例えば、低分子ジオール成分(エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオールなどの直鎖状グリコール類;1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールなどの分岐グリコール類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどのエーテル系ジオール類)と、ジカルボン酸成分(コハク酸、アジピン酸、マレイン酸などの飽和および不飽和脂肪族ジカルボン酸類;フタル酸などの芳香族ジカルボン酸類)を反応させて得られるポリエステルジオール化合物などが挙げられる。
前記ポリエーテルポリオール化合物としては、例えば、環状エステル化合物(ラクトンなど)を開環反応させて得られるポリエステルジオール化合物、あるいはジオール化合物((ポリ)アルキレングリコール化合物、ビスフェノールなど)にオキシアルキレン(酸化エチレン、酸化プロピレンなど)やテトラヒドロフランなどを重付加させて得られるポリエーテルジオール化合物などが挙げられる。
前記その他のポリオール化合物は、印刷層の耐油性や再溶解性を向上させる観点から、ポリエステルポリオール化合物が好ましい。前記ポリエステルポリオール化合物を使用する場合、前記ポリウレタン樹脂は、前記ポリオール由来の構造単位中、前記ポリテトラメチレンエーテルグリコール由来の構造単位と、ポリエステルポリオール化合物由来の構造単位の合計の割合が、70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。
前記その他のポリオール化合物の数平均分子量は、耐油性を向上させる観点から、200以上が好ましく、400以上がより好ましく、そして、2,000以下が好ましく、1,000以下がより好ましく、800以下がさらに好ましい。なお、当該数平均分子量は、上述の式にて算出できる。
前記鎖伸長剤は、分子内にイソシアネート基との反応可能な官能基(アミノ基、水酸基など)を2つ以上有する化合物が利用できる。分子内にアミノ基を2つ以上含有化合物としては、例えば、1級アミノ基を2つ有するジアミン類(エチレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミンなど)、1級アミノ基と2級アミノ基を1つずつ有するジアミン類(2−エチルアミノエチルアミンなど)、1級アミノ基を2つと2級アミノ基を1つ以上有するポリアミン類(ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなど)などが挙げられる。また、分子内に水酸基を2つ以上含有する水酸基含有化合物としては、低分子ジオール類(エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなど)などが挙げられる。さらに、分子内にアミノ基を2つと水酸基を1つ有する化合物としては、例えば、アミノエチルエタノールアミン、アミノプロピルエタノールアミンなど、上記1級アミノ基を2つ有するジアミン類にエチレンオキサイドの1モル付加物などが挙げられる。前記鎖伸長剤は、少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記鎖伸長剤は、ポリウレタン樹脂の分子内に水酸基やアミノ基などの官能基を導入する観点から、アミノ基、水酸基などの官能基を3つ以上有する化合物を用いることができる。前記アミノ基、水酸基などの官能基を3つ以上有する化合物としては、グリセリン、アミノエチルエタノールアミンなどが挙げられる。
前記反応停止剤は、分子内にイソシアネート基との反応可能な官能基(アミノ基、水酸基など)を1つ以上有する化合物が利用でき、具体的には、モノアルコール類(メタノール、エタノールなど)、モノアミン類(n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミンなど)、分子内にアミノ基と水酸基と1つずつ有するアルカノールアミン類(モノエタノールアミン、エチルエタノールアミン、ジエタノールアミン)などが挙げられる。また、前記反応停止剤としては、前記鎖伸長剤として挙げた化合物も利用できる。反応停止剤は、ポリウレタン樹脂の分子内に水酸基やアミノ基などの官能基を導入する観点から、前記分子内にアミノ基と水酸基と1つずつ有するアルカノールアミン類や、前記鎖伸長剤として例示した、1級アミノ基を2つ有するジアミン類や、低分子ジオール類を用いることができる。前記反応停止剤は、少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記ジイソシアネート化合物とジオール化合物を反応させて得られるウレタンプレポリマーの製造において、ジイソシアネート化合物のNCOとジオール化合物のOHの当量比(ジイソシアネート化合物のNCOの当量/ジオール化合物のOHの当量)は、1.1〜3で反応させることが好ましく、1.2〜2で反応させることがより好ましい。
前記鎖伸長剤は、前記プレポリマーの残存するイソシアネート基に対して、0.5〜0.95当量程度の範囲で反応させることが好ましい。また、前記反応停止剤は、鎖伸長後のポリウレタン樹脂1モルに対して、1〜2モル程度の比率で反応させることが好ましい。
前記ポリウレタン樹脂の重量平均分子量は、5,000〜50,000であることが好ましく、10,000〜30,000であることがより好ましい。なお、本発明の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法によって測定することができる。一例として、GPC装置としてWater2690(ウォーターズ社製)、カラムとしてPLgel、5μ、MIXED−D(Polymer Laboratories社製)を使用して、展開溶媒としてテトラヒドロフラン、カラム温度25℃、流速1ミリリットル/分、RI検出器、試料注入濃度10ミリグラム/ミリリットル、注入量100マイクロリットルの条件下、クロマトグラフィーを行ない、ポリスチレン換算の重量平均分子量として求めることができる。
前記ポリウレタン樹脂は、水酸基やアミノ基などの官能基を有するポリウレタン樹脂が好ましい。このような官能基を有するポリウレタン樹脂を得る方法としては、上記のアミノ基、水酸基などの官能基を3つ以上有する化合物を鎖伸長剤として用いる方法や、前記鎖伸長剤や前記反応停止剤を用いずに、前記ジイソシアネート化合物を前記ジオール化合物の1.0倍未満のモル比率で反応させる方法などの既知の方法が採用できる。なお、前記ポリウレタン樹脂がアミノ基を有する場合、アミン価は0.1〜10mgKOH/gの範囲が好適である。前記アミン価は、固形分1gあたりのアミン価を意味し、0.1Nの塩酸水溶液を用い、電位差滴定法(例えば、COMTITE(AUTO TITRATOR COM−900、BURET B−900、TITSTATIONK−900)、平沼産業社製)によって測定した後、水酸化カリウムの当量に換算して測定できる。
<セルロース誘導体>
本発明のセルロース誘導体は、従来から表刷り用グラビア印刷インキ組成物に使用されるセルロース誘導体が使用でき、例えば、ニトロセルロースなどのニトロ基置換体;セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどの低級アシル基置換体;メチルセルロース、エチルセルロースなどの低級アルキル置換体などが挙げられる。耐熱性を向上させる観点からは、ニトロ基置換体が好ましく、接着性を向上させる観点からは、低級アシル基置換体、低級アルキル置換体が好ましい。また、前記セルロース誘導体の水酸基の置換度は30〜85%程度が好ましい。前記セルロース誘導体は、2種以上を組み合わせて用いることができる。
<塩化ビニル酢酸ビニル共重合体>
本発明の塩化ビニル酢酸ビニル共重合体は、従来から表刷り用グラビア印刷インキ組成物に使用される塩化ビニルモノマーと酢酸ビニルモノマーを構成単位とする共重合体が使用できる。前記塩化ビニル酢酸ビニル共重合体は、2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記塩化ビニル酢酸ビニル共重合体は、環境に配慮したインキの有機溶剤系において、インキの諸性能をバランスよく向上させるのに有利である観点から、水酸基を有する塩化ビニル酢酸ビニル共重合体が好ましい。前記水酸基を有する塩化ビニル酢酸ビニル共重合体は、酢酸エステル部分の一部をケン化することにより得ることができる。前記水酸基を有する塩化ビニル酢酸ビニル共重合体は、分子中の塩化ビニルモノマーの構成単位、酢酸ビニルモノマーの構成単位、およびケン化された酢酸ビニルモノマーの構成単位の比率によって、皮膜物性や溶解挙動が決定される。例えば、塩化ビニルモノマーの構成単位は樹脂皮膜の強靭さや硬さを付与し、酢酸ビニルモノマーの構成単位は接着性や柔軟性を付与し、ケン化された酢酸ビニルモノマーの構成単位は環境に配慮したインキの有機溶剤系への良好な溶解性を付与する。
<脂肪酸アミド>
本発明の脂肪酸アミドは、従来から表刷り用グラビア印刷インキ組成物に使用される脂肪酸アミドが使用でき、例えば、飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、変性脂肪酸アミドなどが挙げられる。前記脂肪酸アミドは、少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
<有機溶媒>
本発明の有機溶媒は、上記の成分を溶解あるいは分散されるものであれば、特に制限なく使用でき、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール系有機溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系有機溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル系有機溶媒;n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタンなどの脂肪族炭化水素系有機溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンなどの脂環族炭化水素系有機溶媒;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系有機溶媒などが挙げられる。前記有機溶媒は、少なくとも1種を用いればよく、バインダー樹脂の溶解性や乾燥性などを考慮して、2種以上を組み合わせて用いることができる。環境に配慮する観点から、前記有機溶媒は、芳香族炭化水素系有機溶媒、ケトン系有機溶媒が、少量あるいは含まないほうが好ましい。
以下に、本発明の表刷り用グラビア印刷インキ組成物に含まれる各成分の割合について説明する。
前記顔料の割合は、前記表刷り用グラビア印刷インキ組成物中、0.5〜50質量%であることが好ましく、5〜40質量%であることがより好ましい。
前記ポリウレタン樹脂の割合は、前記表刷り用グラビア印刷インキ組成物中、2〜30質量%であることが好ましく、4〜15質量%であることがより好ましい。
前記セルロース誘導体及び/又は塩化ビニル酢酸ビニル共重合体の割合は、前記表刷り用グラビア印刷インキ組成物中、0.5〜10質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることがより好ましい。
前記脂肪酸アミドの割合は、前記表刷り用グラビア印刷インキ組成物中、0.1〜3質量%であることが好ましく、0.5〜2質量%であることがより好ましい。
前記有機溶媒の割合は、前記表刷り用グラビア印刷インキ組成物中、インキの粘度を考慮して、15〜90質量%であることが好ましく、25〜80質量%であることがより好ましい。
<ハードレジン>
本発明の表刷り用グラビア印刷インキ組成物には、接着性を向上させる観点から、ハードレジンを含有してもよい。前記ハードレジンとしては、例えば、ポリアミド樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ダイマー酸系樹脂、ロジン系樹脂、マレイン酸系樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、ダンマル樹脂、コーパル樹脂、塩素化ポリプロピレン、酸化ポリプロピレンなどが挙げられる。前記ハードレジンは、2種以上を組み合わせて用いることができる。前記ハードレジンを使用する場合、前記ハードレジンの割合は、前記表刷り用グラビア印刷インキ組成物中、0.1〜5質量%であることが好ましく、0.5〜2.5質量%であることがより好ましい。
本発明の表刷り用グラビア印刷インキ組成物には、インキ組成物の性能が大幅に低下しない範囲でチタンキレート、ジルコニウムキレートなどの金属キレート架橋剤;ポリオレフィンワックス、パラフィンワックスなどのワックス類;レベリング剤、界面活性剤、可塑剤などを任意に添加することができる。
<表刷り用グラビア印刷インキ組成物の調製方法>
本発明の表刷り用グラビア印刷インキ組成物を調製する方法としては、特に限定されず、例えば、上記の成分を順番に、あるいは同時に添加して、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、パールミル、高速攪拌装置、ペイントコンディショナーなどで混合して調製することができる。
<印刷物>
本発明の印刷物は、前記表刷り用グラビア印刷インキ組成物を基材(支持体)に塗工(印刷)し、乾燥することによって得られ、前記支持体上にインキ層(印刷皮膜)が形成されたものである。前記印刷の方法は、グラビア印刷機を用いることが好ましい。前記乾燥は、熱風などにより溶剤を蒸発させる工程を設けてもよい。前記印刷機による印刷条件は、従来公知の条件が適宜採用できる。
前記支持体(基材)としては、金属、木材、紙およびプラスチックのいずれでも良いが、これらの中でもプラスチックフィルムが好ましい。前記プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、ポリシクロオレフィン、ポリアセテート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、(メタ)アクリル系ポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリアリレート、ポリフェニレンサルファイド、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロースなどのセルロース系ポリマーなどのフィルムが挙げられる。また、前記プラスチックフィルムは、防曇剤の塗工や練りこみなどがされた防曇フィルムであってもよい。
以下に本発明を実施例などによって説明するが、本発明はこれらのみに限定されない。
<ポリウレタン樹脂の製造方法>
<PU−1の製造方法>
攪拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに数平均分子量2,000のポリテトラメチレンエーテルグリコール400質量部、イソホロンジイソシアネート57.7質量部、および触媒としてテトラブチルチタネート0.04質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら90〜100℃で6時間反応させた。酢酸プロピル871質量部、イソプロピルアルコール218質量部を加えた後、室温近くまで冷却し、イソホロンジアミン5.6質量部とアミノエチルエタノールアミン3.4質量部の混合物を加えて20分間攪拌して、PU−1(固形分30質量%)を得た。
<PU−2の製造方法>
攪拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに数平均分子量1,000のポリテトラメチレンエーテルグリコール400質量部、イソホロンジイソシアネート115.4質量部、および触媒としてテトラブチルチタネート0.05質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら90〜100℃で6時間反応させた。酢酸プロピル996質量部、イソプロピルアルコール249質量部を加えた後、室温近くまで冷却し、イソホロンジアミン11.2質量部とアミノエチルエタノールアミン6.9質量部の混合物を加えて20分間攪拌して、PU−2(固形分30質量%)を得た。
<PU−3の製造方法>
攪拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに数平均分子量1,000のポリテトラメチレングリコール200質量部、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸の縮合物である数平均分子量500のポリエステルポリオール(商品名「クラポール」、クラレ社製)200質量部、イソホロンジイソシアネート173.2質量部、および触媒としてテトラブチルチタネート0.03質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら90〜100℃で6時間反応させた。酢酸プロピル1120質量部、イソプロピルアルコール280質量部を加えた後、室温近くまで冷却し、イソホロンジアミン16.8質量部とアミノエチルエタノールアミン10.3質量部の混合物を加えて20分間攪拌して、PU−3(固形分30質量%)を得た。
<PU−4の製造方法>
攪拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに数平均分子量1,000のポリテトラメチレンエーテルグリコール200質量部、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸の縮合物である数平均分子量1,000のポリエステルポリオール(商品名「クラポール」、クラレ社製)200質量部、イソホロンジイソシアネート115.4質量部、および触媒としてテトラブチルチタネート0.05質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら90〜100℃で6時間反応させた。酢酸プロピル996質量部、イソプロピルアルコール249質量部を加えた後、室温近くまで冷却し、イソホロンジアミン11.2質量部とアミノエチルエタノールアミン6.9質量部の混合物を加えて20分間攪拌して、PU−4(固形分30質量%)を得た。
<PU−5の製造方法>
攪拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに数平均分子量1,000のポリテトラメチレンエーテルグリコール200質量部、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸の縮合物である数平均分子量2,000のポリエステルポリオール(商品名「クラポール」、クラレ社製)200質量部、イソホロンジイソシアネート86.58質量部、および触媒としてテトラブチルチタネート0.05質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら90〜100℃で6時間反応させた。酢酸プロピル934質量部、イソプロピルアルコール233質量部を加えた後、室温近くまで冷却し、イソホロンジアミン8.4質量部とアミノエチルエタノールアミン5.1質量部の混合物を加えて20分間攪拌して、PU−5(固形分30質量%)を得た。
<PU−6の製造方法>
攪拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに数平均分子量1,000のポリプロピレングリコール400質量部、イソホロンジイソシアネート115.4質量部、および触媒としてテトラブチルチタネート0.05質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら90〜100℃で6時間反応させた。酢酸プロピル996質量部、イソプロピルアルコール249質量部を加えた後、室温近くまで冷却し、イソホロンジアミン11.2質量部とアミノエチルエタノールアミン6.9質量部の混合物を加えて20分間攪拌して、PU−6(固形分30質量%)を得た。
<PU−7の製造方法>
攪拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸の縮合物である数平均分子量1,000のポリエステルポリオール(商品名「クラポール」、クラレ社製)400質量部、イソホロンジイソシアネート115.4質量部、および触媒としてテトラブチルチタネート0.05質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら90〜100℃で6時間反応させた。酢酸プロピル996質量部、イソプロピルアルコール249質量部を加えた後、室温近くまで冷却し、イソホロンジアミン11.2質量部とアミノエチルエタノールアミン6.9質量部の混合物を加えて20分間攪拌して、PU−7(固形分30質量%)を得た。
<PU−8の製造方法>
攪拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに数平均分子量1,000のポリカプロラクトンジオール(商品名「プラクセル210」、ダイセル社製)400質量部、イソホロンジイソシアネート115.4質量部、および触媒としてテトラブチルチタネート0.05質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら90〜100℃で6時間反応させた。酢酸プロピル996質量部、イソプロピルアルコール249質量部を加えた後、室温近くまで冷却し、イソホロンジアミン11.2質量部とアミノエチルエタノールアミン6.9質量部の混合物を加えて20分間攪拌して、PU−8(固形分30質量%)を得た。
<PU−9の製造方法>
攪拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに数平均分子量1,000のポリプロピレングリコール200質量部、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸の縮合物である数平均分子量1000のポリエステルポリオール(商品名「クラポール」、クラレ社製)200質量部、イソホロンジイソシアネート115.4質量部、および触媒としてテトラブチルチタネート0.05質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら90〜100℃で6時間反応させた。酢酸プロピル996質量部、イソプロピルアルコール249質量部を加えた後、室温近くまで冷却し、イソホロンジアミン11.2質量部とアミノエチルエタノールアミン6.9質量部の混合物を加えて20分間攪拌して、PU−9(固形分30質量%)を得た。
<実施例、比較例>
<表刷り用グラビア印刷インキ組成物の調製>
以下の表1に示される質量割合(質量%)にしたがって、それぞれの材料をペイントコンディショナーにて混練し、表刷り用グラビア印刷インキ組成物を調製した。得られた表刷り用グラビア印刷インキ組成物を混合溶媒(イソプロパノール:酢酸エチル:酢酸プロピル=1:2:2)で希釈し、ザーンカップNo.3で15秒となるように調整し、印刷用の希釈インキを得た。この希釈インキについて、以下の条件にてグラビア印刷を行い、印刷物を得た。得られた印刷物について、以下の評価方法にしたがって、各項目を評価した。結果を表1に示す。
<グラビア印刷条件>
基材フィルム:防曇フィルムMV2(25μm、グンゼ社製)
印刷機械:グラビア校正機
インキを印刷する刷版:ヘリオ175ine/inch(図柄:ベタ印刷版)
印刷速度:80m/min(通常速度)、100m/min(高速時)
乾燥条件:80℃
[耐アルコール性]
印刷物の印刷面をエタノールで浸した綿棒でこすり、印刷面の取れ具合から、以下の評価基準で耐アルコール性を評価した。
〇:50回以上こすっても印刷面が取れないもの。
△:10回〜49回こすって印刷面が取れるもの。
×:1回〜9回こすって印刷面がとれるもの。
[防曇フィルムに対する耐ブロッキング性]
印刷物の印刷面と非印刷面を合わせて、バイスでしめこみ、40℃で1日経過後に手で剥がし、インキの剥離の程度と剥離抵抗の強度から、以下の評価基準で防曇フィルムに対する耐ブロッキング性を評価した。
〇:印刷皮膜の剥離が全くない。
△:印刷皮膜が少し剥離し、剥離抵抗が強く感じられる。
×:印刷皮膜がほとんど剥離し、剥離抵抗が強く感じられる。
本発明の表刷り用グラビア印刷インキ組成物は、上記の[耐アルコール性]および[防曇フィルムに対する耐ブロッキング性]において、×の評価がないものを合格基準とする。
以下、表刷り用グラビア印刷インキ組成物における、上記以外の評価について説明する。
[インキの保存安定性]
上記で得られた各表刷り用グラビア印刷インキ組成物をガラス瓶に採取し、60℃の雰囲気温度で14日間保存した時の顔料の沈降の有無から、以下の評価基準でインキの保存安定性を評価した。
〇:沈降が見られず、インキの保存安定性は良好であった。
×:沈降が見られ、インキの保存安定性は不良であった。
[光沢性]
印刷物の光沢値をビックガードナー社製の光沢計を用いて入射角60゜受光角60°にして測定し、以下の評価基準で光沢性を評価した。
〇:光沢値が50以上であり、非常に光沢があるもの。
△:光沢値が10以上、50未満であるもの。
×:光沢値が10未満であるもの。
[接着性]
印刷物の印刷面にセロハンテープを貼り付け、これを急速に剥がしたときの印刷皮膜がフィルムから剥離する度合いから、以下の評価基準で接着性を評価した。
〇:印刷皮膜の面積比率として、フィルムからの剥離が5%未満である。
△:印刷皮膜の面積比率として、5%以上30%未満がフィルムから剥離する。
×:印刷皮膜の面積比率として、30%以上がフィルムから剥離する。
[耐熱性]
印刷物の印刷面に、80〜200℃の熱傾斜を有する熱板を備えたヒートシール試験機を用いて、印刷面とアルミ箔を2.0kg/cm2の圧力で1秒間押圧し、印刷面のインキがアルミ箔に転移する最低温度から、以下の評価基準で耐熱性を評価した。
〇:200℃以上のもの。
△:160℃以上、200℃未満のもの。
×:160℃未満のもの。
[耐油性]
印刷物の印刷面を学振型耐摩擦試験機を用いて、サラダ油をしみ込ませたあて布で200gの荷重下100回摩擦し、印刷面の変化から、以下の評価基準で耐油性を評価した。
〇:印刷面に変化がないもの。
△:印刷面に筋状の傷が認められるもの。
×:印刷面に面状の傷が認められるもの。
[延伸性]
印刷物を400%まで引き延ばし、インキ受理層の剥離・破壊を以下の評価基準で延伸性を評価した。
〇:インキ皮膜の剥離・破壊が全くない。
×:インキ皮膜に剥離や破壊がある。
[再溶解性]
印刷物を混合溶剤(イソプロパノール:酢酸エチル:酢酸プロピル=1:2:2)中に浸漬し、インキ皮膜が全て溶出するまでの時間から、以下の評価基準で再溶解性を評価した。
〇:インキ皮膜が全て溶出するまで30秒未満。
△:インキ皮膜が全て溶出するまで30秒以上、60秒未満。
×:インキ皮膜が全て溶出するまで60秒以上かかるか、または溶出しない。
[高速印刷適性]
ガイドロールの汚れから、以下の評価基準で高速印刷適性を評価した。
〇:ガイドロールに汚れが全く見られない。
△:ガイドロールに汚れがわずかに見られるが、実用レベルである。
×:ガイドロールに汚れが多く見られ、実用レベルにない。
Figure 0006786698
表1中、白色顔料は、酸化チタン;
藍色顔料は、C.I.ピグメントブルー15:4;
セルロース誘導体は、ニトロセルロース(商品名「NC RS−2 KCNC」、KOREA CNC LTD社製)20質量部を、酢酸プロピル35質量部およびイソプロピルアルコール45質量部からなる混合溶媒に溶解させた固形分20質量%のニトロセルロース溶液;
塩化ビニル酢酸ビニル共重合体は、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体(商品名「ソルバインTA5R」、日信化学工業社製)20質量部を、メチルエチルケトン40質量部、酢酸エチル20質量部、酢酸プロピル20質量部からなる混合溶媒に溶解させた固形分20質量%の塩化ビニル酢酸ビニル共重合体溶液;
脂肪酸アミドは、ラウリン酸アミド;
ハードレジンは、ロジン系樹脂(商品名「マルキードNo.3」、荒川化学工業社製);を示す。
実施例1〜7の結果から、本発明の表刷り用グラビア印刷インキ組成物は、耐アルコール性、および防曇フィルムに対する耐ブロッキング性を同時に発現できることが確認された。また、本発明の表刷り用グラビア印刷インキ組成物は、上記以外の評価(インキの保存安定性、光沢性、接着性、耐熱性、耐油性、延伸性、再溶解性、高速印刷適性)においても、良好な結果を示すことが確認された。

Claims (2)

  1. 顔料、ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体及び/又は塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、脂肪酸アミド、ならびに有機溶媒を含有する防曇フィルム用の表刷り用グラビア印刷インキ組成物であって、
    前記ポリウレタン樹脂は、ポリオール由来の構造単位として、ポリテトラメチレンエーテルグリコール由来の構造単位のみを有する、または、ポリテトラメチレンエーテルグリコール由来の構造単位とポリエステルポリオール化合物由来の構造単位のみを有し(ただし、前記ポリウレタン樹脂は、ポリオール由来の構造単位として、炭素原子数が7以上、かつカルボキシル基を2つ以上有するポリカルボン酸を原料とするポリエステルポリオール由来の構造単位を含まない。)、
    前記脂肪酸アミドは、前記インキ組成物中、0.1〜3質量%であることを特徴とする表刷り用グラビア印刷インキ組成物(ただし、原紙と、前記原紙の一方の面を被覆する第1の熱可塑性合成樹脂フィルムと、前記原紙の他面を被覆し、前記第1の熱可塑性合成樹脂フィルムよりも低い融点を有し、加熱処理によって発泡して断熱層を形成する第2の熱可塑性合成樹脂フィルムとを有する断熱性発泡紙製容器材料の前記第2の熱可塑性合成樹脂フィルム表面に印刷層を形成するためのインキ組成物である場合、軟包装用ラミネートインキ組成物である場合を除く。)。
  2. 防曇フィルムに、請求項1記載の表刷り用グラビア印刷インキ組成物から形成される印刷層が設けられていることを特徴とする印刷物。
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