JP7008028B2 - 軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物 - Google Patents
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Description
そしてこれらの包装材料を得るために、包装材料の基材フィルムの表面に印刷される表刷り印刷、あるいは包装材料の基材フィルムの印刷面に必要に応じて接着剤やアンカー剤を塗布し、フィルムにラミネーション加工を施す裏刷り印刷が行われる。
裏刷り印刷では、ポリエステル、ナイロン、アルミニウム箔等の各種フィルム上に色インキ、白インキを順次印刷後、該白インキの印刷層上に、接着剤を用いたドライラミネート加工や、アンカーコート剤を用いたエクストルージョンラミネート加工等を行って、ヒートシール性を有するポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等を積層している。
この軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物としては、例えば、2-メチル-1,3-ペンタンジオールを少なくとも50%含有するグリコール成分及び二塩基酸成分からなる高分子ポリエステルジオール、ジイソシアネート化合物、鎖伸長剤を反応せしめて得られるポリウレタンを主として含有するバインダーを使用した包装用ラミネートインキ組成物が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、本発明は、
1.顔料、バインダー樹脂及び有機溶剤を主成分とする軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物であって、前記バインダー樹脂は、グリコール成分中20質量%以上が2-メチル-1,3-プロパンジオールであるグリコール成分と、酸成分とからなる高分子ポリエステルジオールと、脂環族ジイソシアネートを含有する有機ジイソシアネート化合物からなり、かつ末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するアミン価を有するポリウレタン樹脂と、硝化綿、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂及び塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体から選ばれる少なくとも1種とを含有する軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物。
2.グリコール成分が、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールから選ばれる少なくとも1種を含有する1記載の軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物。
3.有機ジイソシアネート化合物が、イソホロンジイソシアネート及び/又はジシクロヘキシルメタン-4,4-ジイソシアネートである1又は2記載の軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物。
4.高分子ポリエステルジオールのOH基と有機ジイソシアネート化合物のNCO基の当量の比率が、NCO基/OH基=1.1~2.3であり、ポリウレタン樹脂の質量平均分子量が5000~60000である1~3のいずれかに記載の軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物。
5.有機溶剤は、エステル系有機溶剤とアルコール系有機溶剤の混合溶剤である1~4のいずれかに記載の軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物。
また、接着剤への耐泣き出し性が良好であることが好ましい。
以下、本発明の軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物についてより詳しく説明する。
<顔料>
顔料としては、印刷インキで一般的に用いられている各種無機顔料及び/又は有機顔料を使用できる。
上記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、ベンガラ、アンチモンレッド、カドミウムイエロー、コバルトブルー、紺青、群青、カーボンブラック、黒鉛等の有色顔料、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、タルク等の体質顔料、アクリル樹脂で表面処理したアルミニウム粒子を含有するアルミペースト、表面に酸化チタンと酸化スズと酸化ジルコニウムとがコーティングされたマイカ等のパール顔料を挙げることができる。
上記有機顔料としては、例えば、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料、縮合多環顔料等を挙げることができる。
本発明の軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物における顔料の含有量は、インキ組成物中に、5~60質量%の範囲であることが好ましい。ラミネート印刷用インキ組成物中の顔料の含有量が上記の範囲より少なくなると、インキ組成物としての着色力が低下し、上記の範囲より多くなると、インキ組成物の粘度が高くなり、印刷物が汚れやすくなる。
(グリコール成分中20質量%以上が2-メチル-1,3-プロパンジオールであるグリコール成分と、酸成分とからなる高分子ポリエステルジオールと、脂環族ジイソシアネートを含有する有機ジイソシアネート化合物からなり、かつ末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するアミン価1~10のポリウレタン樹脂)
本発明のインキ組成物におけるポリウレタン樹脂の含有量は、20.0質量%以下が好ましく、さらに好ましくは10質量%以下である。
グリコール成分
2-メチル-1,3-プロパンジオールを、グリコール成分中20質量%以上、好ましくは50質量%以上となるように使用する。20質量%未満であると、耐ブロッキング性、耐スクラッチ性が低下する傾向があるので好ましくない。
併用可能なグリコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4-ブチンジオール、ジプロピレングリコール等の飽和及び不飽和の各種公知のグリコール類が挙げられる。これらの中でも、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等が好適に使用できる。
酸成分としては、ポリエステルを得るために使用できる公知のものを使用でき、具体的には、アジピン酸、マレイン酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、しゅう酸、マロン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸等の二塩基酸もしくはこれらに対応する酸無水物やダイマー酸等を使用できる。
上記高分子ポリエステルジオール以外に、本発明による効果を阻害しない範囲(例えばポリエステルポリオールとその他のグリコール成分の割合が、ポリエステルポリオール/ポリプロピレングリコール=100/0~20/80、より好ましくは、100/0~20/50、さらに好ましくは100/0~70/30)で配合できる。
その他のグリコール成分として、上記以外の高分子ポリエステルジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類、ビスフェノールAのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等アルキレンオキサイド付加物等のポリエーテルジオール化合物、ポリカプロラクトンジオール類等のポリエステルジオール化合物等の高分子ポリオールを使用できる。
更にグリコール成分として、1,4-ペンタンジオール、2,5-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール等のアルカンジオールや、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール等の低分子ジオール化合物も併用することができる。
上記高分子ポリエステルジオールと反応させてバインダー樹脂を得るための有機ジイソシアネート化合物としては、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン-4,4-ジイソシアネート(水添MDI)等の脂環族ジイソシアネート化合物、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート化合物が好ましい。性能が低下しない範囲で、トリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート化合物、及び、α,α,α’,α’-テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート化合物が併用できる。
また、上記有機ジイソシアネート化合物と高分子ポリエステルジオールの使用比率は、イソシアネート基:水酸基の当量比(イソシアネートインデックス)が、通常、NCO基/OH基=1.1~2.3、より好ましくは1.3~2.0となる範囲である。
本発明におけるポリウレタン樹脂は、下記の(1)~(4)のいずれかの方法により得ることができる。
(1)高分子ジオール及びポリイソシアネートを反応させてなり、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーに、鎖伸長剤を加えて鎖伸長を行い、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た後、両末端が第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基であるポリアミン化合物以外の反応停止剤を反応させ、次いで、両末端が第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基であるポリアミン化合物である反応停止剤を反応させ、末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するアミン価1~10のポリウレタン樹脂を得る方法。
(2)高分子ジオール及びポリイソシアネートを反応させてなり、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーに、鎖伸長剤を加えて鎖伸長を行い、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た後、両末端が第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基であるポリアミン化合物である反応停止剤と、両末端が第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基以外であるポリアミン化合物である反応停止剤を同時に加えて反応させ、末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するアミン価1~10のポリウレタン樹脂を得る方法。
(3)高分子ジオール及びポリイソシアネートを反応させてなり、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーに、鎖伸長剤を加えて鎖伸長を行い、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た後、反応停止剤として、両末端が第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基であるポリアミン化合物である反応停止剤を反応させ、末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するアミン価1~10のポリウレタン樹脂を得る方法。
(4)高分子ジオール及びポリイソシアネートを反応させてなる末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーに、両末端が第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基であるポリアミン化合物を反応させ、鎖伸長と反応停止を同時に行い、末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するアミン価1~10のポリウレタン樹脂を得る方法。
上記(3)の方法で使用する反応停止剤としては、両末端が第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基であるポリアミン化合物が例示できる。
上記(4)の方法で使用する鎖伸長と反応停止を同時に行う化合物としては、上記鎖伸長剤だけでもよいし、鎖伸長剤と反応停止剤を併用してもよい。
上記ポリウレタン樹脂は、保存安定性や顔料分散性の点からアミン価1~10になるように、両末端が第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基であるポリアミン化合物で反応停止されていることが好ましい。
両末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するポリアミン化合物としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン類、イソホロンジアミン、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジアミン等の脂環式ジアミン類、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラトリアミン等のポリアミン類、トルイレンジアミン等の芳香族ジアミン類、キシレンジアミン等の芳香脂肪族ジアミン類、N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N-(2-ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン等の水酸基を有するジアミン類等が例示される。この中でも、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラトリアミン等の第1級アミノ基を有するポリアミンが好ましい。
両末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するポリアミン化合物と併用することができる反応停止剤としては、インキ用バインダーとしてのポリウレタン樹脂で利用される既知の反応停止剤であるモノアミン化合物、モノアルコール化合物を利用可能であり、具体的には、n-プロピルアミン、n-ブチルアミン等のモノアルキルアミン類、ジ-n-ブチルアミン等のジアルキルアミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン類、エタノール等のモノアルコール類等を例示することができる。
そして、本発明の軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物における末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するアミン価1~10のポリウレタン樹脂は、質量平均分子量が5000~60000であることが好ましく、さらに30000~60000であることがより好ましい。
本発明の軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物には、耐ブロッキング性、耐スクラッチ性、顔料分散性を向上させるために、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、硝化綿、セルロースアセテートプロピオネート樹脂及びセルロースアセテートブチレート樹脂から選ばれる少なくとも1種を併用することができる。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、硝化綿、セルロースアセテートプロピオネート樹脂及びセルロースアセテートブチレート樹脂の使用量は、軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物中に、合計量で0.1~25.0質量%含有させることが好ましい。塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の使用量は、軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物中に、5~25.0質量%、硝化綿の使用量は、軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物中に、0.1~2.0質量%、セルロースアセテートプロピオネート樹脂及びセルロースアセテートブチレート樹脂の使用量は、0.1~3.0質量%が好ましい。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体としては、従来からグラビア印刷インキ組成物に使用されている塩化ビニルモノマーと酢酸ビニルモノマーの共重合体を使用できる。
中でも、環境に配慮した組成のインキの有機溶剤系においては、水酸基を有する、好ましくは、50~200の水酸基を有する塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体が好適である。この様な水酸基を有する塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体は、例えば、酢酸エステル部分の一部をケン化することにより得ることができる。
即ち、塩化ビニルの反応部位に基づく構成単位は樹脂被膜の強靭さや硬さを付与し、酢酸ビニルの反応部位に基づく構成単位は接着性や柔軟性を付与し、酢酸ビニルの反応部位のケン化に基づく構成単位は環境に配慮したインキの有機溶剤系への良好な溶解性を付与する。
式1 ‐CH2-CHCl-
式2 ‐CH2-CH(OCOCH3)-
式3 ‐CH2-CH(OH)-
このような水酸基を有する塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の具体例としては、日信化学工業(株)製のソルバインA、AL、TA5R、TA2、TA3、TAO、TAOL、C、CH、CN、CNL等を挙げることができる。
本発明の軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物中において、末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するアミン価1~10のポリウレタン樹脂と、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の含有量は、合計で5.0~50.0質量%であることが好ましく、さらに好ましくは5.0~40.0質量%である。
硝化綿としては、従来からグラビア印刷インキ組成物に使用されている硝化綿を使用できる。
硝化綿としては、天然セルロースと硝酸を反応させて、天然セルロース中の無水グルコピラノース基の6員環中の3個の水酸基を、硝酸基に置換した硝酸エステルとして得られるものである。本発明に使用される硝化綿としては、窒素量10~13%、平均重合度35~90のものが好ましい。具体例としては、SS1/2、SS1/4、SS1/8、TR1/16、NC RS-2(KCNC、KOREA CNC LTD社製)等を挙げることができる。
セルロースアセテートプロピオネート樹脂としては、従来からグラビア印刷インキ組成物に使用されているセルロースアセテートプロピオネート樹脂を使用できる。
セルロースアセテートプロピオネート樹脂は、セルロースを酢酸及びプロピオン酸で、トリエステル化した後、加水分解して得られる。一般的にはアセチル化は0.6~2.5質量%、プロピオネート化は42~46質量%、水酸基は1.8~5%の樹脂が市販されている。具体例としては、関東化学株式会社製のセルロースアセテートプロピオネート樹脂等を挙げることができる。
セルロースアセテートブチレート樹脂は、セルロースを酢酸および酪酸でトリエステル化した後、加水分解して得られる。一般的にはアセチル化は2~30重量%、ブチリル化は17~53重量%、水酸基は1~5%の樹脂が市販されている。
軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物に使用される有機溶剤としては、トルエン、ケトン系有機溶剤(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、エステル系有機溶剤(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル等)、アルコール系有機溶剤(例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等)、炭化水素系溶剤(トルエン、メチルシクロヘキサン等)を利用できる。
なお、環境問題への対応と、インキの印刷適性や乾燥性等を考慮して、中でも印刷時のラミネート印刷用インキ組成物の有機溶剤として、エステル系有機溶剤とアルコール系有機溶剤との混合有機溶剤を、エステル系有機溶剤/アルコール系有機溶剤=50/50~95/5の範囲、好ましくはエステル系有機溶剤/アルコール系有機溶剤=60/40~85/15の範囲となるように使用することが好ましい。
さらに、インキの印刷適性の点から、印刷時のラミネート用印刷インキ組成物中に酢酸プロピルを5.0質量%以上、好ましくは15.0質量%以上含有させることが好ましい。
上記軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物には、更に粘着付与剤、架橋剤、滑剤、耐ブロッキング剤、帯電防止剤、界面活性剤等の各種添加剤を添加することができる。
本発明の軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物は、上述の各種材料を従来一般的に使用されている各種の分散・混練装置を使用して製造することができる。
そして、各固形分材料の含有量や、バインダー樹脂と有機溶剤との組み合わせ等を調整することにより、粘度を10~1000mPa・sとする。グラビア印刷時に使用する場合は、印刷時の雰囲気温度において、印刷条件に応じて適切な粘度となるように、具体的にはザーンカップ3号の流出秒数が12~23秒/25℃、高速印刷では14~16秒/25℃程度となるまで有機溶剤で希釈することが好ましい。
上記軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物を印刷する方法としては、一般的なグラビア印刷方式を利用できる。また、印刷用基材としては特に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン等のポリエステルフィルム、ナイロン、ビニロン、バリア性フィルム、蒸着フィルムといった各種印刷用プラスチックフィルムを対象とするものである。もちろん、本発明の主旨からして、通常のフィルムであっても、熱収縮フィルムであってもよく、印刷後にラミネートや収縮処理等の後加工を行うこともできる。
また、使用する印刷版としては、従来の印刷版(通常のグラビア製版方式によって作られる凹版で、その製版方式は、彫刻グラビア等が例示できる)、従来の印刷版より浅いセルを形成(浅版化)した印刷版を利用できる。
上記押し出しラミネート法は、印刷物の表面に必要に応じて、チタン系、ウレタン系、イミン系、ポリブタジエン等のアンカーコート剤を塗工した後、既知の押し出しラミネート機によって、溶融した樹脂を積層させる方法であり、更に溶融した樹脂から形成した層を中間層として、他の材料とサンドイッチ状に積層することもできる。
また、上記ドライラミネート法は、印刷物の表面にウレタン系、イソシアネート系等の接着剤を塗工した後、既知のドライラミネート機によってフィルム状の樹脂を貼合する方法である。ドライラミネート法で使用するフィルム状の樹脂としては、ポリエチレン、無延伸ポリプロピレン等を使用でき、特にレトルト用途で使用される包装材料では、基材と貼合されるプラスチックフィルムの間にアルミ箔をはさんでラミネートすることもできる。このようなラミネート加工物は、製袋して内容物を詰めた後、ボイル・レトルト用途の袋状容器に利用することもできる。
上記ラミネート缶用途でのラミネート加工法としては、印刷物表面に接着剤を塗工した後、金属板と貼り合わせる方法を利用できる。
上記接着剤としては、例えば、1液型又は2液型のポリエステル樹脂系接着剤、ポリウレタン樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤等が挙げられる。
上記金属板としては、熱延鋼板、冷延鋼板、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、鉄-亜鉛合金メッキ鋼板、亜鉛-アルミニウム合金メッキ鋼板、ニッケル-亜鉛合金メッキ鋼板、ニッケル-錫合金メッキ鋼板、ブリキ、クロムメッキ鋼板、アルミニウムメッキ鋼板、ターンメッキ鋼板、ニッケルメッキ鋼板等の各種メッキ鋼板、ステンレススチール、ティンフリースチール、アルミニウム板、鋼板、チタン板等の金属素材や、必要に応じて、これらの金属素材に、例えば、リン酸塩処理、クロメート処理、複合酸化膜処理等の化成処理を行ったもの等を用いることができる。
本発明の軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物を使用して得られたラミネート缶は、レトルト処理後の印刷物の接着性に優れたものとなる。
<ポリエステルポリオール単独系>
ポリウレタン樹脂ワニスA:
I.I.=1.6、2-メチル-1,3-プロパンジオール=100%、IPDI、アミン価3.2
ポリウレタン樹脂ワニスB:
I.I.=1.6、2-メチル-1,3-プロパンジオール/1,6-ヘキサンジオール=80/20、IPDI、アミン価3.2
ポリウレタン樹脂ワニスC:
I.I.=1.6、2-メチル-1,3-プロパンジオール/1,6-ヘキサンジオール=40/60、IPDI、アミン価3.2
ポリウレタン樹脂ワニスD:
I.I.=1.6、2-メチル-1,3-プロパンジオール/3-メチル-1,5-ペンタンジオール=80/20、IPDI、アミン価3.2
ポリウレタン樹脂ワニスE:
I.I.=1.6、水添MDI、2-メチル-1,3-プロパンジオール=100%、水添MDI、アミン価3.2
ポリウレタン樹脂ワニスF:
I.I.=1.5、2-メチル-1,3-プロパンジオール=100%、IPDI、アミン価3.2
ポリウレタン樹脂ワニスG:
I.I.=1.6、2-メチル-1,3-プロパンジオール=100%、IPDI、アミン価1.5
ポリウレタン樹脂ワニスH:
I.I.=1.6、2-メチル-1,3-プロパンジオール=100%、IPDI、アミン価5.4
ポリウレタン樹脂ワニスI:
I.I.=1.6、2-メチル-1,3-プロパンジオール/1,6-ヘキサンジオール=10/90、IPDI、アミン価3.2
ポリウレタン樹脂ワニスJ:
I.I.=1.6、2-メチル-1,3-プロパンジオール=100%、IPDI、アミン価0
ポリウレタン樹脂ワニスK:
I.I.=1.6、3-メチル-1,5-ペンタンジオール=100%、IPDI、アミン価3.2
<ポリエステルポリオール/ポリエーテルポリオール=50/50併用系>
ポリウレタン樹脂ワニスL:
I.I.=1.6、2-メチル-1,3-プロパンジオール=100%、IPDI、アミン価3.2
ポリウレタン樹脂ワニスM:
I.I.=1.6、3-メチル-1,5-ペンタンジオール=100%、IPDI、アミン価3.2
撹拌機、冷却管及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに2-メチル-1,3-プロパンジオールとアジピン酸から得られる平均分子量2000のポリエステルジオール200質量部、及びイソホロンジイソシアネートの35.2質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル402質量部、イソプロピルアルコール172質量部を加えた後、イソホロンジアミン8.2質量部を加えて鎖伸長させ、更にモノエタノールアミン0.35質量部を加え反応させ、その後、イソホロンジアミン1.3質量部、ジエチレントリアミン0.6質量部を加えて反応停止させてポリウレタン樹脂ワニスA(固形分30質量%、アミン価3.2)を得た。
撹拌機、冷却管及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに2-メチル-1,3-プロパンジオール/1,6-ヘキサンジオール=80/20とアジピン酸から得られる平均分子量2000のポリエステルジオール200質量部、及びイソホロンジイソシアネートの35.2質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル402質量部、イソプロピルアルコール172質量部を加えた後、イソホロンジアミン8.2質量部を加えて鎖伸長させ、更にモノエタノールアミン0.35質量部を加え反応させ、その後、イソホロンジアミン1.3質量部、ジエチレントリアミン0.6質量部を加えて反応停止させてポリウレタン樹脂ワニスB(固形分30質量%、アミン価3.2)を得た。
撹拌機、冷却管及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに2-メチル-1,3-プロパンジオール/1,6-ヘキサンジオール=40/60とアジピン酸から得られる平均分子量2000のポリエステルジオール200質量部、及びイソホロンジイソシアネートの35.2質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル402質量部、イソプロピルアルコール172質量部を加えた後、イソホロンジアミン8.2質量部を加えて鎖伸長させ、更にモノエタノールアミン0.35質量部を加え反応させ、その後、イソホロンジアミン1.3質量部、ジエチレントリアミン0.6質量部を加えて反応停止させてポリウレタン樹脂ワニスC(固形分30質量%、アミン価3.2)を得た。
撹拌機、冷却管及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに2-メチル-1,3-プロパンジオール/3-メチル-1,5-ペンタンジオール=80/20とアジピン酸から得られる平均分子量2000のポリエステルジオール200質量部、及びイソホロンジイソシアネートの35.2質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル402質量部、イソプロピルアルコール172質量部を加えた後、イソホロンジアミン8.2質量部を加えて鎖伸長させ、更にモノエタノールアミン0.35質量部を加え反応させ、その後、イソホロンジアミン1.3質量部、ジエチレントリアミン0.6質量部を加えて反応停止させてポリウレタン樹脂ワニスD(固形分30質量%、アミン価3.2)を得た。
撹拌機、冷却管及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに2-メチル-1,3-プロパンジオールとアジピン酸から得られる平均分子量2000のポリエステルジオール、及び水添MDIの41.8質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル412質量部、イソプロピルアルコール177質量部を加えた後、イソホロンジアミン8.2質量部を加えて鎖伸長させ、更にモノエタノールアミン0.35質量部を加え反応させ、その後、イソホロンジアミン1.3質量部、ジエチレントリアミン0.6質量部を加えて反応停止させてポリウレタン樹脂ワニスE(固形分30質量%、アミン価3.2)を得た。
撹拌機、冷却管及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに2-メチル-1,3-プロパンジオールとアジピン酸から得られる平均分子量2000のポリエステルジオール200質量部、及びイソホロンジイソシアネートの33.4質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル396質量部、イソプロピルアルコール170質量部を加えた後、イソホロンジアミン6.8質量部を加えて鎖伸長させ、更にモノエタノールアミン0.3質量部を加え反応させ、その後、イソホロンジアミン1.2質量部、ジエチレントリアミン0.5質量部を加えて反応停止させてポリウレタン樹脂ワニスF(固形分30質量%、アミン価3.2)を得た。
撹拌機、冷却管及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに2-メチル-1,3-プロパンジオールとアジピン酸から得られる平均分子量2000のポリエステルジオール200質量部、及びイソホロンジイソシアネートの35.4質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル401質量部、イソプロピルアルコール172質量部を加えた後、イソホロンジアミン8.2質量部を加えて鎖伸長させ、更にモノエタノールアミン0.7質量部を加え反応させ、その後、イソホロンジアミン0.65質量部、ジエチレントリアミン0.39質量部を加えて反応停止させてポリ・BR>Eレタン樹脂ワニスG(固形分30質量%、アミン価1.5)を得た。
撹拌機、冷却管及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに2-メチル-1,3-プロパンジオールとアジピン酸から得られる平均分子量2000のポリエステルジオール200質量部、及びイソホロンジイソシアネートの35.4質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル402質量部、イソプロピルアルコール172質量部を加えた後、イソホロンジアミン8.2質量部を加えて鎖伸長させ、その後イソホロンジアミン1.6質量部、ジエチレントリアミン1.0質量部を加えて反応停止させてポリウレタン樹脂ワニスH(固形分30質量%、アミン価5.4)を得た。
撹拌機、冷却管及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに2-メチル-1,3-プロパンジオール/1,6-ヘキサンジオール=10/90とアジピン酸から得られる平均分子量2000のポリエステルジオール200質量部、及びイソホロンジイソシアネートの35.2質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル402質量部、イソプロピルアルコール172質量部を加えた後、イソホロンジアミン8.2質量部を加えて鎖伸長させ、更にモノエタノールアミン0.35質量部を加え反応させ、その後、イソホロンジアミン1.3質量部、ジエチレントリアミン0.6質量部を加えて反応停止させてポリウレタン樹脂ワニスI(固形分30質量%、アミン価3.2)を得た。
撹拌機、冷却管及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに2-メチル-1,3-プロパンジオールとアジピン酸から得られる平均分子量2000のポリエステルジオール200質量部、及びイソホロンジイソシアネートの35.4質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル401質量部、イソプロピルアルコール172質量部を加えた後、イソホロンジアミン9.2質量部を加えて鎖伸長させ、更にモノエタノールアミン0.7質量部を加えて反応停止させ、ポリウレタン樹脂ワニスJ(固形分30質量%、アミン価0)を得た。
撹拌機、冷却管及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに3-メチル-1,5-ペンタンジオールとアジピン酸から得られる平均分子量2000のポリエステルジオール200質量部、及びイソホロンジイソシアネートの35.2質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル402質量部、イソプロピルアルコール172質量部を加えた後、イソホロンジアミン8.2質量部を加えて鎖伸長させ、更にモノエタノールアミン0.35質量部を加え反応させ、その後、イソホロンジアミン1.3質量部、ジエチレントリアミン0.6質量部を加えて反応停止させてポリウレタン樹脂ワニスK(固形分30質量%、アミン価3.2)を得た。
撹拌機、冷却管及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに2-メチル-1,3-プロパンジオールとアジピン酸から得られる平均分子量2000のポリエステルジオール100質量部、ポリエーテルポリオールである平均分子量2000のポリプロピレングリコール100質量部及びイソホロンジイソシアネートの35.2質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル402質量部、イソプロピルアルコール172質量部を加えた後、イソホロンジアミン8.2質量部を加えて鎖伸長させ、更にモノエタノールアミン0.35質量部を加え反応させ、その後、イソホロンジアミン1.3質量部、ジエチレントリアミン0.6質量部を加えて反応停止させてポリウレタン樹脂ワニスL(固形分30質量%、アミン価3.2)を得た。
撹拌機、冷却管及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに3-メチル-1,5-ペンタンジオールとアジピン酸から得られる平均分子量2000のポリエステルジオール100質量部、ポリエーテルポリオールである平均分子量2000のポリプロピレングリコール100質量部及びイソホロンジイソシアネートの35.2質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル402質量部、イソプロピルアルコール172質量部を加えた後、イソホロンジアミン8.2質量部を加えて鎖伸長させ、更にモノエタノールアミン0.35質量部を加え反応させ、その後、イソホロンジアミン1.3質量部、ジエチレントリアミン0.6質量部を加えて反応停止させてポリウレタン樹脂ワニスM(固形分30質量%、アミン価3.2)を得た。
ソルバインTA-3(日信化学(株)社製)
<ニトロセルロース溶液>
ニトロセルロース(NC RS-2、KOREA CNC社製)20部を、メチルシクロヘキサン16質量部、酢酸プロピル24質量部、酢酸エチル24質量部及びイソプロピルアルコール16質量部からなる混合溶媒に溶解させて固形分20%のニトロセルロース溶液を得た。
<セルロースアセテートプロピオネート(CAP)溶液>
セルロースアセテートプロピオネート(関東化学株式会社、数平均分子量25000、propionyl43~47%)20質量部を、イソプロピルアルコール20質量部、酢酸プロピル20質量部、酢酸エチル40質量を混合した混合溶剤中に溶解させ、固形分20%のセルロースアセテートプロピオネート(CAP)溶液を得た。
<セルロースアセテートブチレート溶液(CAB)>
セルロースアセテートブチレート(関東化学株式会社、数平均分子量70000、ブチリル化(butyryl)35~39%)20質量部を、イソプロピルアルコール20質量部、酢酸プロピル20質量部、酢酸エチル40質量を混合した混合溶剤中に溶解させ、固形分20%のセルロースアセテートブチレート(CAB)溶液を得た。
顔料(フタロシアニンブルーC.I.15:4)、ポリウレタン樹脂ワニスA~M、塩化ビニル-酢酸ビニル系樹脂(ソルバインTA-3、日信化学工業(株)製)、ニトロセルロース溶液、セルロースアセテートプロピオネート溶液、セルロースアセテートブチレート溶液を、レッドデビル社製のペイントコンデショナーを用いて混練し、更に溶媒を加えて、表1に示した実施例1~14、比較例1~4の軟包装用ラミネート用インキ組成物を得た。
上記で得られた実施例1~14、比較例1~4の軟包装用ラミネート用インキ組成物の性能評価を下記方法にて行い、評価結果を表1に示す。
<インキ組成物の性能評価>
(インキの保存安定性)
上記で得られた実施例1~14、比較例1~4の軟包装用ラミネート用インキ組成物の各々をガラス瓶に採取し、60℃の雰囲気温度で14日間保存した時の顔料の沈降の有無から、インキの保存安定性を評価した。
A:沈降が見られず、インキの保存安定性は良好である。
B:沈降が見られ、インキの保存安定性は不良である。
実施例1~14、比較例1~4の軟包装用ラミネート用インキ組成物の各々100質量部に対し、更に表1の配合にしたがって混合溶剤で希釈し、粘度を離合社製ザーンカップ3号で15秒に調整した後、彫刻版(印刷刷板、ヘリオ175線/inch)を備えたグラビア印刷機(東谷製作所社製)にて、OPP、PET、NYの処理面に印刷速度100m/分で印刷を行った。
PET:片面にコロナ放電処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム、東洋紡社製、E-5101、厚さ12μm
OPP:二軸延伸ポリプロピレンフィルム、東洋紡(株)製 P-2161、厚さ30μm
NY:ナイロンフィルム、東洋紡(株)製、N-1102、厚さ15μm
印刷終了時の印刷部分における、版にインキが詰まったことに起因するかすれの面積の割合から印刷適性を評価した。
A:かすれが全くみられない
B:かすれが少しみられる
C:かすれが多くみられる
得られた各印刷物の印刷面にセロファンテープを貼り付けて、剥がしたときにインキ被膜が被着体から剥がれる面積の比率から、接着性を評価した。
A:全く剥がれない
B:剥がれる面積が20%未満である
C:剥がれる面積が20%以上である
各印刷物の印刷面と、各フィルムのコロナ放電処理面とを重ね合わせ、3kg/cm2の荷重をかけて、温度40℃で1日放置した。その後、インキ面とフィルム面をはがし、インキ被膜のフィルム面への移行を評価した。
A:抵抗なくはがれインキ被膜の移行が全くないもの
B:抵抗はあるがインキ被膜の移行が全くないもの
C:50%未満のインキ被膜の移行が認められたもの
D:50~100%のインキ被膜の移行が認められたもの
印刷面を爪で1回擦り、塗膜の脱落から評価した。
A:塗膜が脱落しないもの
B:塗膜が少し脱落するもの
C:塗膜が完全に脱落するもの
ラミネート適性については、各PETフィルム印刷物、各NYフィルム印刷物のレトルト適性から、ラミネート適性を評価した。
印刷後1日経過した各PETフィルム印刷物、各NYフィルム印刷物に、固形分で2.0g/m2となる量のウレタン系接着剤(タケラックA-616/タケネートA-65、三井化学ポリウレタン社製)を塗布した後、ドライラミネート機で無延伸ポリプロピレンフィルム(RXC-3、厚さ60μm、三井化学東セロ社製)を貼り合わせ、40℃で3日放置してドライラミネート物を得た。このドライラミネート物を製袋し、中に水90質量%、サラダ油10質量%の混合物を詰めて溶封後、120℃の加圧熱水中に60分間浸漬した時のラミ浮きの有無からレトルト適性を評価した。なお、評価の基準はボイル適性と同じとした。
A:全くラミ浮きが見られないもの
B:ピンホール状もしくは一部に細くて短いラミ浮きがみられるもの
C:長い筋状のラミ浮きが全面にみられるもの
これに対して、ポリエステルポリオールを構成するグリコール中の2-メチル-1.3-プロパンジオールの割合が低い比較例1によれば特に耐ブロッキング性に劣る結果となり、ポリウレタン樹脂のアミン価が0である比較例2によれば、耐ブロッキング性、接着性、耐スクラッチ性に劣る結果となった。
またポリエステルポリオールを構成するグリコールの全てが3-メチル-1.5-ペンタンジオールである比較例3及び4によれば、特に耐ブロッキング性に劣る結果となった。
Claims (4)
- 顔料、バインダー樹脂及び有機溶剤を主成分とする軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物であって、前記バインダー樹脂は、グリコール成分中50質量%以上が2-メチル-1,3-プロパンジオールであり、さらに1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールから選ばれる少なくとも1種を含有するグリコール成分と、酸成分とからなる高分子ポリエステルジオールと、脂環族ジイソシアネートを含有する有機ジイソシアネート化合物からなり、かつ末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するアミン価を有するポリウレタン樹脂と、硝化綿、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂及び塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体から選ばれる少なくとも1種とを含有する軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物。
(但し、上記高分子ポリオールは、ポリエステルポリオールを前記高分子ポリオールに対して50重量%以上含有し、かつポリエステルポリオールの全グリコールは、2-メチル-1,3-プロパンジオールと、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールとを前記ポリエステルポリオールの全グリコールに対してそれぞれ20重量%以上含有する場合を除く、
上記高分子ポリエステルジオールは、ポリエステルポリオールを前記高分子ポリオールに対して50重量%以上含有し、かつポリエステルポリオールの全グリコールは、2-メチル-1,3-プロパンジオールと、3-メチル-1,5-ペンタンジオールとを前記ポリエステルポリオールの全グリコールに対してそれぞれ20重量%以上含有する場合を除く、
及び、上記高分子ポリエステルジオールは、ポリエステルポリオールを前記高分子ポリオールに対して50重量%以上含有し、かつポリエステルポリオールの全グリコールは、2-メチル-1,3-プロパンジオールと、1,2-プロピレングリコールとを前記ポリエステルポリオールの全グリコールに対してそれぞれ20重量%以上含有する場合を除く) - 有機ジイソシアネート化合物が、イソホロンジイソシアネート及び/又はジシクロヘキシルメタン-4,4-ジイソシアネートである請求項1記載の軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物。
- 高分子ポリエステルジオールのOH基と有機ジイソシアネート化合物のNCO基の当量の比率が、NCO基/OH基=1.1~2.3であり、ポリウレタン樹脂の質量平均分子量が5000~60000である請求項1又は2に記載の軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物。
- 有機溶剤は、エステル系有機溶剤とアルコール系有機溶剤の混合溶剤である請求項1~3のいずれかに記載の軟包装用ラミネート印刷用インキ組成物。
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