JP6088878B2 - 成形金型の製造方法および成形金型 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴムや樹脂などの高分子材料の成形に好適な成形金型の製造方法および成形金型に関し、さらに詳しくは、型転写面に微細な凹凸形状を有する成形金型の製造方法および成形金型に関するものである。
成形体の表面粗化は、装飾品における意匠性の付与、塗料の下地におけるアンカー効果による密着性の強化、レンズやフィルム製品における防眩性の付与などに利用されている。成形体の表面粗化は、これを成形する成形金型の母材に凹凸を形成し、この凹凸形状を転写することにより行われることがある。また、成形体の離型性を高める目的で、成形金型の基材表面にフッ素樹脂を塗布してフッ素樹脂層を形成することが行われている(特許文献1)。
特開2001−328121号公報
しかしながら、成形金型の基材に直接凹凸を形成すると、繰り返し使用後の表面劣化に対し、成形金型を再生して用いることは困難である。成形金型の再生には、古い凹凸表面を削って平滑にした後、成形金型の基材に新たな凹凸を形成するので、再生処理をした成形金型は寸法が変化して、寸法精度が要求される成形体には用いることができない。
また、フッ素樹脂の塗布によって成形金型の基材表面にフッ素樹脂層を形成する従来の方法では、その厚みによって母材表面の凹部が埋まり、平滑化して、微細な凹凸形状が維持されない。
本発明が解決しようとする課題は、微細な粗面の形成と成形体の離型性を両立できる成形金型の製造方法および成形金型を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明に係る成形金型の製造方法は、成形金型の基材上に、樹脂粒子を分散したNi含有めっき液からNiまたはNi合金と樹脂粒子とを共析して共析めっき層を形成するめっき工程と、共析めっき層の表面に物理的処理によって凹凸を形成する粗面化工程と、凹凸を形成した共析めっき層の表面にある樹脂粒子を溶融して共析めっき層の凹凸表面に沿って樹脂の被膜を形成する被膜形成工程と、を備え、型転写面に多数の凹部を有する成形金型を製造することを要旨とするものである。
この際、粗面化工程後に共析めっき層の硬さを上げる熱処理を行うことが好ましい。
そして、樹脂粒子としてはフッ素樹脂粒子が好ましい。フッ素樹脂粒子としては、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、および、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体から選択される1種または2種以上を好適なものとして挙げることができる。
また、共析めっき層におけるフッ素樹脂粒子の含有量は5〜60体積%の範囲内であることが好ましい。
そして、熱処理前における共析めっき層のビッカース硬さは200〜600の範囲内であり、熱処理後における共析めっき層のビッカース硬さは300〜800の範囲内であることが好ましい。
そして、本発明に係る成形金型は、上記の製造方法によって得られることを要旨とするものである。
また、本発明に係る成形金型は、成形金型の基材上に樹脂粒子が分散したNi含有層を有し、このNi含有層の表面には多数の凹部が形成されており、このNi含有層の凹凸表面に沿って樹脂粒子の樹脂よりなる被膜が形成され、型転写面に多数の凹部を有することを要旨とするものである。
この場合、樹脂の被膜はNi含有層に分散した樹脂粒子を溶融して得られたものであることが好ましい。また、樹脂の被膜の厚みは1μm以下であることが好ましい。
本発明に係る成形金型の製造方法によれば、金属と樹脂粒子とを共析させて共析めっき層を形成する共析めっき法を利用して、樹脂粒子の樹脂よりなる被膜を共析めっき層の表面に形成することから、樹脂の被膜の厚みは共析めっき層の表面にある樹脂粒子の量や粒子径に依存し、塗布によって形成する樹脂の被膜よりも明らかにその厚みを薄く抑えられる。このように樹脂の被膜の厚みを薄く抑えられるので、樹脂の被膜を形成したときに共析めっき層の表面の凹部を埋めないで微細な凹凸形状を維持することができる。つまり、共析めっき層の表面に微細な粗面を形成することができる。また、形成した樹脂の被膜により成形体の離型性が向上する。したがって、微細な粗面の形成と成形体の離型性を両立できる。
この際、粗面化工程後に共析めっき層の硬さを上げる熱処理を行うことで、物理的処理による粗面化時には硬さを和らげる樹脂粒子により共析めっき層の粗面化を行いやすくするとともに、物理的処理の終了した粗面化工程後には硬さの上昇した共析めっき層により成形金型の耐久性が向上する。
そして、樹脂粒子がフッ素樹脂粒子であると、成形体の離型性を高める効果に優れ、フッ素樹脂粒子として特定のものを用いれば、樹脂の溶融温度がNiあるいはNi合金の硬さを上げる熱処理温度に近く、NiあるいはNi合金の酸化を抑えつつ硬さの上昇を図ることができる。
また、共析めっき層におけるフッ素樹脂粒子の含有量を特定範囲とすると、成形金型の耐久性に優れる硬さを確保しつつ、樹脂の被膜の厚みを十分に厚くすることができる。
そして、熱処理前後における共析めっき層のビッカース硬さが特定範囲であると、共析めっき層の粗面化の行いやすさと成形金型の耐久性の両立を図りやすい。
そして、上記の製造方法によって得られる成形金型によれば、共析めっき層の表面に微細な粗面を有するとともに成形体の離型性にも優れる。
また、成形金型の基材上に樹脂粒子が分散したNi含有層を有し、このNi含有層の表面には多数の凹部が形成されており、このNi含有層の凹凸表面に沿って樹脂粒子の樹脂よりなる被膜が形成され、型転写面に多数の凹部を有する成形金型によれば、共析めっき層の表面に微細な粗面を有するとともに成形体の離型性にも優れる。
成形金型の製造工程を示した工程図である。 共析めっき層14の表面を表した拡大図であり、樹脂粒子14aを溶融させる前の状態(a)と、樹脂粒子14aを溶融させた後の状態(b)である。 実施例3の成形金型の、ブラスト処理前後および熱処理後における共析めっき層の表面を撮影したSEM写真である。 実施例3の成形金型の、熱処理前における共析めっき層の断面を撮影したSEM写真である。 実施例3の成形金型の、熱処理後における共析めっき層の断面を撮影したSEM写真である。
以下に、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明に係る成形金型は、所望の成形体の形状に対応するキャビティを有するものであり、成形体の所定の表面に微細な凹凸形状を付与するための型転写面の構造に特徴を有する。成形体としては、好適なものとしてゴムや樹脂などの高分子材料が挙げられる。成形体を脱型する際には優れた離型性が求められ、本発明に係る成形金型は成形体の優れた離型性を併せ持つものである。
成形金型は、次のようにして製造される。図1は、成形金型の製造工程を示した工程図である。まず、図1(a)〜(b)に示すように、成形金型の基材12上に共析めっき層14を形成する(めっき工程)。次に、図1(c)に示すように、共析めっき層14の表面に凹凸を形成する(粗面化工程)。次に、図1(d)に示すように、共析めっき層14の凹凸表面に沿って樹脂の被膜16を形成する(被膜形成工程)。製造された成形金型10は、型転写面に多数の凹部を有する。
成形金型の基材12には金属材料などが用いられる。金属材料としては、S55Cなどの炭素鋼材、SACM645などのアルミニウムクロムモリブデン鋼材、A5056などのアルミニウム合金、アルミニウムなどが挙げられる。
めっき工程では、樹脂粒子14aを分散したNi含有めっき液からNiまたはNi合金と樹脂粒子14aとを共析して共析めっき層14を形成する。共析めっき層14では、NiまたはNi合金よりなるマトリックスに樹脂粒子14aが分散された状態となる。
めっき工程は、無電解めっき法により行うこともできるし、電解めっき法により行うこともできる。無電解めっき法によれば、共析できる樹脂粒子14aの量を比較的少なく抑えられるので、樹脂の被膜16を薄く形成するのに都合がよい。また、共析めっき層14の厚みを比較的均一にできるので、形状が複雑な成形体を成形する成形金型に適用できる利点がある。電解めっき法によれば、共析できる樹脂粒子14aの量を比較的多くできるので、樹脂の被膜16をより厚く形成するのに都合がよい。
めっき液には、金属イオン、還元剤、錯化剤、pH緩衝剤、樹脂粒子などが含まれる。金属イオンは、めっき金属のイオンである。めっき金属は、耐食性やコスト面などからNiまたはNi合金(特にNi−P合金)であるが、そのほかにも、コバルト、銅、金、銀、あるいはこれらの金属のいずれかを含む合金などを用いることもできる。還元剤としては、次亜リン酸、次亜リン酸塩、ジメチルアミンボラン、ヒドラジンなどが挙げられる。このうち、めっき液の安定性などの観点から、次亜リン酸、次亜リン酸塩が好ましい。pH緩衝剤としては、乳酸、酢酸、コハク酸などが挙げられる。
錯化剤としては、カルボン酸やアミン化合物が挙げられる。錯化剤としては、カルボン酸のみを用いても良いし、アミン化合物のみを用いても良いし、カルボン酸とアミン化合物とを併用しても良い。カルボン酸としては、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)などが挙げられる。アミン化合物としては、グリシン、アラニン、エチレンジアミン、プロパンジアミンなどが挙げられる。
めっき液には、さらに、界面活性剤を配合することもできる。界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。このうち、樹脂粒子の分散度を高めることができるなどの観点から、カチオン性界面活性剤を配合することが好ましい。
カチオン性界面活性剤としては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、エチレンオキサイド付加型アンモニウムクロライドなどの4級アンモニウム塩型のものなどが挙げられる。これらは単独で用いても良いし、併用しても良い。また、両性界面活性剤としては、ラウリルベタイン、アミドプロピルベタイン、ジメチルアルキルベタイン等のベタイン型のものなどが挙げられる。これらは単独で用いても良いし、併用しても良い。カチオン性界面活性剤の配合量あるいは両性界面活性剤の配合量は、0.01〜10g/Lの範囲内であることが好ましい。
樹脂粒子14aは、溶融可能な樹脂よりなる粒子であり、金属(合金を含む)よりも軟らかいことから、樹脂粒子14aを含まない金属(合金を含む)のみからなるめっき層から硬さを和らげる。このため、粗面化工程において共析めっき層14の粗面化を行いやすくする。また、溶融することにより共析めっき層14の凹凸表面に樹脂の被膜16を形成できる。このような樹脂粒子14aとしては、フッ素樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子などが挙げられる。これらのうちでは、形成される樹脂の被膜16による成形体の離型性を高める効果に優れるなどの観点から、フッ素樹脂粒子が好ましい。
フッ素樹脂粒子としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのうちでは、樹脂の溶融温度がNiあるいはNi合金の硬さを上げる熱処理温度に近く、NiあるいはNi合金の酸化を抑えつつ硬さの上昇を図ることができるなどの観点から、PTFE、PFA、FEPなどが好ましい。なお、PTFE、PFA、FEPの融点は、それぞれ約320℃、約310℃、約260℃である。これに対し、例えばNi−P合金の結晶化温度(硬度上昇温度)は約300℃である。
樹脂粒子14aには、めっき液に対する濡れ性を高めるなどの目的で、めっき液に添加する前に、塩酸や硫酸などの酸によるエッチング処理などを施すこともできる。さらに、樹脂粒子14aを添加しためっき液を超音波処理して、樹脂粒子14aの分散度をさらに高めることもできる。
共析めっき層14の厚みは、特に限定されるものではないが、物理的処理によって凹凸を形成する際に成形金型の基材12まで傷つけないよう、また、基材12を露出させないよう、形成する凹部の深さにしたがって適宜設定すればよい。形成する凹部の深さにもよるが、共析めっき層14の厚みとしては、例えば10μm以上とすることが好ましい。より好ましくは20μm以上である。
粗面化工程では、共析めっき層14の表面に物理的処理によって凹凸を形成する。例えばエッチングなどの化学的処理では、共析めっき層14が樹脂粒子14aを含むことからエッチング液との濡れ性が悪く、また、めっき金属が非晶質であるから粒界腐食などが進行しにくい。この点から、共析めっき層14における凹凸の形成方法としては物理的処理がよい。物理的処理を行うことにより、共析めっき層14の表面に確実に凹凸を形成することができる。物理的処理方法としては、ブラスト、放電加工、グラインダー、研磨などが挙げられる。
凹凸が形成された共析めっき層14の表面粗さRaは、成形する成形体の要求に応じて適宜設定すればよいが、好ましい範囲としては0.5〜3.0μmの範囲内である。より好ましくは1.0〜2.5μmの範囲内である。
被膜形成工程では、凹凸を形成した共析めっき層14の表面にある樹脂粒子14aを溶融して共析めっき層14の凹凸表面に沿って樹脂の被膜16を形成する。樹脂粒子14aを溶融させるには、例えば樹脂粒子14aの融点近くの温度まで共析めっき層14を加熱する熱処理などの方法を採ることができる。
図2には、共析めっき層14の表面を表した拡大図を示す。なお、図2では、表面の凹凸の記載を省略している。共析めっき層14の表面にある樹脂粒子14aとは、図2(a)に示すように、溶融したときに共析めっき層14の表面に現れることが可能な、金属とともに共析めっき層14に析出した樹脂粒子のうち共析めっき層14の表面にその一部が露出している樹脂粒子141や、共析めっき層14の表面に吸着している樹脂粒子142をいい、溶融したときに共析めっき層14の表面に現れることができない、金属とともに共析めっき層14に析出した樹脂粒子のうち共析めっき層14の内部に埋まっている樹脂粒子143は除かれる。共析めっき層14の表面にある樹脂粒子14aが溶融すると、図2(b)に示すように共析めっき層14の表面に沿って樹脂の被膜16が形成される。
このように、被膜形成工程では、金属と樹脂粒子とを共析させて共析めっき層14を形成する共析めっき法を利用して、樹脂粒子14aの樹脂よりなる被膜16を共析めっき層14の表面に形成することから、樹脂の被膜16の厚みは共析めっき層14の表面にある樹脂粒子14aの量や粒子径に依存し、塗布によって形成する樹脂の被膜よりも明らかにその厚みを薄く抑えられる。このように樹脂の被膜16の厚みを薄く抑えられるので、樹脂の被膜16を形成したときに共析めっき層14の表面の凹部を埋めないで微細な凹凸形状を維持することができる。したがって、共析めっき層14の表面に微細な粗面を形成することができる。また、形成した樹脂の被膜16により成形体の離型性が向上するので、微細な粗面の形成と成形体の離型性を両立できる。
共析めっき層14における樹脂粒子14aの含有量は、成形体の離型性を高める効果との関係で樹脂の被膜16の厚みを十分に厚くすることができるなどの観点から、5体積%以上であることが好ましい。より好ましくは10体積%以上である。また、成形金型10の耐久性に優れる硬さを確保できるなどの観点から、60体積%以下であることが好ましい。より好ましくは35体積%以下、さらに好ましくは20体積%以下である。
樹脂粒子14aの平均粒子径は、共析めっき層14に形成される表面凹凸との関係では、表面粗さ(Ra)よりも小さいほうが好ましい。この観点から、樹脂粒子14aの平均粒子径としては表面粗さ(Ra)の1/2以下であることが好ましい。より好ましくは1/5以下である。樹脂粒子14aの平均粒子径は、日機装社製マイクロトラック粒度分布測定装置UPA−EX150型により測定できる。
また、樹脂粒子14aの平均粒子径は、樹脂粒子14aの分散性に影響するので、樹脂粒子14aから得られる樹脂の被膜16の均一性に影響する。樹脂粒子14aの分散性に優れ、樹脂の被膜16を均一にすることができるなどの観点から、樹脂粒子14aの平均粒子径は比較的小さいほうが好ましい。この観点から、樹脂粒子14aの平均粒子径としては10μm以下であることが好ましい。より好ましくは5μm以下である。一方、取り扱い性などの観点から、樹脂粒子14aの平均粒子径としては0.1μm以上であることが好ましい。より好ましくは0.2μm以上である。
樹脂の被膜16の厚みは、共析めっき層14の表面に形成する凹凸による表面粗さにもよるが、共析めっき層14の表面に形成された凹部を埋めないで微細な凹凸形状を維持しやすいなどの観点から、1μm以下であることが好ましい。より好ましくは0.5μm以下である。一方、成形体の優れた離型性を確保するなどの観点から、樹脂の被膜16の厚みは0.01μm以上であることが好ましい。より好ましくは0.1μm以上である。
また、樹脂の被膜16の厚みに関し、共析めっき層14に形成される表面凹凸との関係では、表面粗さ(Ra)よりも樹脂の被膜16の厚みは小さいほうが好ましい。この観点から、樹脂の被膜16の厚みはとしては表面粗さ(Ra)の1/2以下であることが好ましい。より好ましくは1/5以下である。樹脂の被膜16の厚みは、共析めっき層14における樹脂粒子14aの含有量や、被膜形成工程における共析めっき層14を加熱する熱処理の条件(温度、時間など)などにより調整することができる。
本発明においては、粗面化工程後に共析めっき層14の硬さを上げる熱処理を行うことができる。このような熱処理を行うことで、物理的処理による粗面化時には硬さを和らげる樹脂粒子14aにより共析めっき層14の粗面化を行いやすくするとともに、物理的処理の終了した粗面化工程後には硬さの上昇した共析めっき層14により成形金型10の耐久性が向上する。
共析めっき層14の硬さを上げる熱処理の加熱温度は、めっき金属の結晶化温度(硬化温度)に応じて適宜設定すればよい。例えばNi−P合金の結晶化温度(硬度上昇温度)は約300℃であることから、めっき金属としてNi−P合金を用いる場合には、熱処理の加熱温度は300℃以上であることが好ましい。一方、Ni−P合金の酸化を抑える観点から、熱処理の加熱温度は400℃以下であることが好ましい。より好ましくは360℃以下である。また、熱処理の加熱時間は適宜設定すればよいが、生産性などを考慮して30分〜1時間程度が好ましい。
共析めっき層14の硬さを上げる熱処理前における共析めっき層14のビッカース硬さは200〜600の範囲内であることが好ましい。より好ましくは250〜400の範囲内である。熱処理前の粗面化工程において共析めっき層14を粗面化しやすい利点がある。また、物理的処理による削れすぎを抑えて基材12が露出するのを抑えることができる。一方、熱処理後における共析めっき層14のビッカース硬さは300〜800の範囲内であることが好ましい。より好ましくは400〜700の範囲内である。熱処理後において成形金型10の耐久性を向上することができる。
例えば共析めっき層14のめっき金属に挙げられるNi−P合金をめっき金属とした場合、共析めっき層14における樹脂粒子14aの含有量を3〜35体積%の範囲内とすることで、熱処理前における共析めっき層14のビッカース硬さを200〜600の範囲とし、熱処理後における共析めっき層14のビッカース硬さを300〜800の範囲とすることができる。また、共析めっき層14における樹脂粒子14aの含有量を10〜20体積%の範囲内とすることで、熱処理前における共析めっき層14のビッカース硬さを250〜400の範囲とし、熱処理後における共析めっき層14のビッカース硬さを400〜700の範囲とすることができる。
共析めっき層14の硬さを上げる熱処理は、被膜形成工程における共析めっき層14を加熱する熱処理とともに行ってもよいし、これとは別に行ってもよい。例えば共析めっき層14のめっき金属に挙げられるNi−P合金の結晶化温度(硬度上昇温度)は約300℃であり、300℃程度の融点を有するフッ素樹脂などの樹脂からなる樹脂粒子14aを用いる場合には、これらの熱処理を同時に行うことができる。
製造された成形金型10の型転写面には多数の凹部を有する。成形金型の基材12上に形成された共析めっき層14には樹脂粒子14aが分散されており、Ni(NiまたはNi合金)を含有する。共析めっき層14(Ni含有層)の表面には多数の凹部が形成されており、共析めっき層14の凹凸表面に沿って樹脂粒子14aの樹脂よりなる被膜16が形成されている。樹脂の被膜16は共析めっき層14に分散した樹脂粒子14aを溶融して得られたものであり、共析めっき層14の表面にある樹脂粒子14aを溶融して得られたものである。
被膜形成工程後における成形金型10の型転写面(共析めっき層14の表面)の表面粗さRaは、被膜形成前の粗面化された共析めっき層14の表面粗さRaと比較して樹脂の被膜16の厚みが十分に薄いことから、被膜形成前の粗面化された共析めっき層14の表面粗さRaからほとんど変化がない。成形金型10の型転写面(共析めっき層14の表面)の表面粗さRaは、成形する成形体の要求に応じて適宜設定すればよいが、好ましい範囲としては0.5〜3.0μmの範囲内である。より好ましくは1.0〜2.5μmの範囲内である。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
(実施例1)
<成形金型の作製>
下記の基本めっき液中にカチオン性界面活性剤0.2g/LおよびPTFE粒子5g/Lを分散し、下記のめっき処理条件にて成形金型の基材上にPTFE粒子を10体積%含有する共析めっき層(厚み25μm)を形成した。その後、下記の処理条件にてブラスト処理を行い、共析めっき層の表面を粗面化した後、350℃の炉で60分間加熱処理を行い、共析めっき層のPTFE粒子を溶融させて、粗面化した共析めっき層の表面にその凹凸形状に沿って樹脂の被膜(厚み0.2μm)を形成した。
[基本めっき液]
・硫酸ニッケル六水和物 20g/L
・次亜リン酸ナトリウム一水和物(還元剤) 25g/L
・乳酸(錯化剤) 27g/L
・プロピオン酸(錯化剤) 2.5g/L
[カチオン性界面活性剤]
ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド
[PTFE粒子]
平均粒子径0.2μm、三井・デュポンフロロケミカル社製「TLP10F−1」
[めっき処理条件]
・pH 4.8
・めっき温度 90℃
・めっき時間 120分
・攪拌 なし
[ブラスト処理条件]
・方法 乾式
・研削材 多角形スチール粒子、Hv400、平均粒子径20μm
・投射圧力 0.1〜0.2MPa
(実施例2)
上記基本めっき液へのカチオン性界面活性剤およびPTFE粒子の添加量をそれぞれ0.4g/L、10g/Lとし、共析めっき層におけるPTFE粒子の含有量を20体積%とした以外は実施例1と同様にして、成形金型の作製を行った。
(実施例3)
上記基本めっき液へのカチオン性界面活性剤およびPTFE粒子の添加量をそれぞれ0.6g/L、15g/Lとし、共析めっき層におけるPTFE粒子の含有量を30体積%とした以外は実施例1と同様にして、成形金型の作製を行った。
(比較例1)
上記基本めっき液へのカチオン性界面活性剤およびPTFE粒子の添加を行わなかった以外は実施例1と同様にして、成形金型の作製を行った。
(比較例2)
ブラスト処理後の加熱処理に代えて、フッ素コーティング剤(住友3M社製「Novec.2703」)に浸漬、乾燥させ、150℃の炉で60分間加熱処理を行っい、フッ素コーティング剤の塗膜を反応硬化させて離型層を形成した以外は比較例1と同様にして、成形金型の作製を行った。
(比較例3)
ブラスト処理後に熱処理しなかった以外は実施例2と同様にして、成形金型の作製を行った。
実施例および比較例の成形金型に関し、熱処理前後における表面粗さ(Ra)および表面硬さと、成形体の離型性を測定・評価した。測定方法および評価方法は以下の通りである。これらの結果を表1に示す。また、図3には、代表として、実施例3の成形金型の、ブラスト処理前後および熱処理後における共析めっき層の表面を撮影したSEM写真を示す。また、図4には、実施例3の成形金型の、熱処理前における共析めっき層の断面を撮影したSEM写真(20000倍)を示す。さらに、図5には、実施例3の成形金型の、熱処理後における共析めっき層の断面を撮影したSEM写真(20000倍)を示す。
(表面粗さ)
成形金型の型転写面の任意の位置(3箇所)で表面粗さ計(東京精密社製「サーフコム1400D」)を用いて算術平均粗さRaを求めた。
(表面硬さ)
マイクロビッカース硬さ計(ミツトヨ社製「HM−200」)を用いて成形金型の型転写面のビッカース硬さを測定した。
(離型性)
ハンドプレス簡易成形試験(成形材料:NBR、100ショット連続成形)により成形体の離型性を評価した。成形体の成形金型からの剥離性に優れ、成形金型の型転写面に成形材料の付着が見られない場合を特に良好「◎」、成形体の成形金型からの剥離性は良好だが、成形金型の型転写面に成形材料の付着が少量見られる場合を良好「○」、成形体の成形金型からの剥離性が悪く、成形金型の型転写面に成形材料の付着が多く残る場合を不良「×」とした。
図3のブラスト処理前における5000倍写真から、共析めっき層にはPTFE粒子(黒点で示されるもの)が均一に分散していることがわかる。また、図4の熱処理前における共析めっき層の20000倍断面写真から、熱処理前には共析めっき層の表面に均一なPTFEの薄膜が形成されていないことがわかる(共析めっき層の表面には金属と共析された樹脂粒子や表面に吸着する樹脂粒子はあるが、いずれも粒子状であり、被膜にはなっていない)。さらに、図5の熱処理後における共析めっき層の20000倍断面写真から、熱処理後には共析めっき層の表面に均一なPTFEの薄膜が形成されていることがわかる。この薄膜の膜厚は0.2〜0.4μm程度であり、ブラスト処理後の表面凹凸の大きさ(表面粗さRa)と比較して1/10程度で薄いことから、共析めっき層の凹凸表面に沿ってPTFEの被膜が形成されていることは明らかである。また、共析めっき層の表面にあるPTFE粒子が主に熱処理により溶融してPTFEの被膜を形成していることは明らかである。
そして、このような実施例によれば、熱処理前後で表面粗さ(表面の微細な凹凸形状)を維持しており、共析めっき層の表面には微細な粗面が形成されている。また、形成されたPTFEの被膜により成形体の離型性にも優れている。つまり、微細な粗面の形成と成形体の離型性を両立している。また、熱処理によって共析めっき層の表面硬さが上昇しており、耐久性が向上していることがわかる。
これに対し、比較例1は、成形金型の基材上に形成しためっき層に樹脂粒子が含まれないものであり、後から塗布による樹脂層を形成するものでもないため、成形体の離型性の点で劣っている。一方、比較例2は、比較例1と同様、成形金型の基材上に形成しためっき層に樹脂粒子が含まれないものであるが、ブラスト処理後の凹凸を有するめっき層の表面に塗布によりフッ素樹脂層を形成している。塗布ではフッ素樹脂層の厚みを十分に薄くできないため、フッ素樹脂によって凹部が埋まり、表面粗さが低下している。つまり、微細な粗面を維持できていない。そして、比較例3は、実施例と同様、成形金型の基材上に形成しためっき層に樹脂粒子が含まれるものであるが、この樹脂粒子を溶融してめっき層の凹凸表面に溶出させておらず、めっき層の凹凸表面には樹脂の被膜が形成されていない。つまり、共析めっき層の表面に金属と共析された樹脂粒子や表面に吸着する樹脂粒子があっても、いずれも粒子状であり、溶融させた被膜にはなっていないため、成形体の成形時に共析めっき層の表面から脱落し、成形体の離型性を高める効果を発揮できない。このため、成形体の離型性の点で劣っている。また、ブラスト処理後に熱処理を行っていないため、めっき層の表面硬さが低いままで、耐久性が悪い。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
10 成形金型
12 成形金型の基材
14 共析めっき層
14a 樹脂粒子
16 樹脂の被膜

Claims (11)

  1. 成形金型の基材上に、樹脂粒子を分散したNi含有めっき液からNiまたはNi合金と樹脂粒子とを共析して共析めっき層を形成するめっき工程と、
    共析めっき層の表面に物理的処理によって凹凸を形成する粗面化工程と、
    凹凸を形成した共析めっき層の表面にある樹脂粒子を溶融して共析めっき層の凹凸表面に沿って樹脂の被膜を形成する被膜形成工程と、
    を備え、樹脂粒子の平均粒子径が共析めっき層の凹凸表面の表面粗さ(Ra)の1/2以下であり、被膜形成工程後における共析めっき層の表面粗さ(Ra)が0.5〜3.0μmの範囲内であり、型転写面に多数の凹部を有する、成形金型の製造方法。
  2. 樹脂の被膜の厚みが、共析めっき層の凹凸表面の表面粗さ(Ra)の1/2以下であることを特徴とする請求項1に記載の成形金型の製造方法
  3. 粗面化工程後に、共析めっき層の硬さを上げる熱処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の成形金型の製造方法。
  4. 樹脂粒子がフッ素樹脂粒子であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の成形金型の製造方法。
  5. フッ素樹脂粒子がポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、および、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体から選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項4に記載の成形金型の製造方法。
  6. 共析めっき層におけるフッ素樹脂粒子の含有量が5〜60体積%の範囲内であることを特徴とする請求項4または5に記載の成形金型の製造方法。
  7. 熱処理前における共析めっき層のビッカース硬さが200〜600の範囲内であり、熱処理後における共析めっき層のビッカース硬さが300〜800の範囲内であることを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載の成形金型の製造方法。
  8. 成形金型の基材上に樹脂粒子が分散したNi含有層を有し、このNi含有層の表面には多数の凹部が形成されており、このNi含有層の凹凸表面に沿って樹脂粒子の樹脂よりなる被膜が形成されており、樹脂粒子の平均粒子径がNi含有層の凹凸表面の表面粗さ(Ra)の1/2以下であり、型転写面の表面粗さ(Ra)が0.5〜3.0μmの範囲内であり、型転写面に多数の凹部を有する、成形金型。
  9. 樹脂の被膜の厚みが、Ni含有層の凹凸表面の表面粗さ(Ra)の1/2以下であることを特徴とする請求項8に記載の成形金型。
  10. 樹脂の被膜が、Ni含有層に分散した樹脂粒子を溶融して得られたものであることを特徴とする請求項8または9に記載の成形金型。
  11. 樹脂の被膜の厚みが1μm以下であることを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の成形金型。
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