JP6088804B2 - 炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法 Download PDF

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この発明は、炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法に関する。
従来、炭化珪素(SiC)からなる半導体基板(以下、SiC基板とする)、または、SiC基板上にエピタキシャル成長されたSiC層の表面に酸化珪素(SiO2)膜などの絶縁膜を設けた構成のSiC半導体装置では、熱酸化によりSiO2膜を形成する際に、SiC基板(またはSiC基板上のSiC層、以下、SiC基板を熱酸化した場合を例に説明する)に含まれる炭素(C)原子が、SiC基板とSiO2膜との界面付近に偏析する。このため、SiC自体の特性により高い移動度を有しているにも関わらず、SiC基板とSiO2膜との界面に界面準位が形成されたり、キャリアの移動度が低下するという問題がある。
SiO2膜は、禁制帯幅が広く、かつ、半導体や金属電極との界面に高いエネルギー障壁を形成するという特長により、高い絶縁特性を有する。このため、SiC基板を用いたSiC半導体装置においても、SiO2膜を絶縁膜として適用することが広く検討されている。このようなSiO2膜の形成方法には、高温にしたSiC基板を酸化性雰囲気に晒すことによる熱酸化法、有機シラン系などの原料ガスを熱分解することによる化学気相成長(CVD)法や、スパッタリング法などによる物理気相成長(PVD)法があるが、リーク電流や界面準位などの絶縁特性の視点から、熱酸化法が有利である。
熱酸化法によりMOS(金属−酸化膜−半導体)キャパシタを備えたSiC半導体装置を作製(製造)する場合を例に説明する。図18,19は、従来のSiC半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。まず、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法により、n型SiC基板101のおもて面に、SiO2膜からなる素子分離用の素子分離絶縁膜102を形成する。次に、素子分離絶縁膜102を選択的に除去し、素子構造形成領域100aに対応する部分におけるn型SiC基板101のおもて面を露出させる。次に、乾燥酸素(O2)ガス雰囲気でn型SiC基板101のおもて面を熱酸化(ドライ酸化)し、ゲート絶縁膜となる熱酸化膜(SiO2膜)103を形成する。ここまでの状態が図18に示されている。
次に、n型SiC基板101のおもて面側にゲート電極となる多結晶シリコン膜104を堆積する。次に、エッチング(写真食刻法)により多結晶シリコン膜104をパターニングして熱酸化膜103を覆うゲート電極を形成する。このとき、多結晶シリコン膜104の、素子構造形成領域100aから素子分離領域100bにわたって素子分離絶縁膜102の一部を覆う部分が電極取出し領域105として残るように、多結晶シリコン膜104をパターニングする。これにより、多結晶シリコン膜104、熱酸化膜103およびn型SiC基板101からなるMOSキャパシタが形成される。ここまでの状態が図19に示されている。その後、一般的な方法によりその他の素子構造を形成することで、MOS型半導体装置が完成する。
このようなMOS型半導体装置では、ゲート電極(多結晶シリコン膜104)にn型SiC基板101の電位に対して例えば30mV程度で1MHzの高周波交流電圧を重畳した直流電圧(ゲート電圧)を印加することで少数キャリアの生成・消滅が応答し、n型SiC基板101のおもて面付近の少数キャリアの応答に基づいてMOSキャパシタの全体容量Cが変化する。具体的には、ゲート電圧が正電圧で十分に大きいとき、n型SiC基板101のおもて面付近に多数キャリアである電子が蓄積され、MOSキャパシタの全体容量Cはゲート絶縁膜(熱酸化膜103)の誘電率を反映した蓄積容量Coxとなる。
その後、ゲート電圧を正電圧から負電圧方向へ徐々に変化させることで、n型SiC基板101のおもて面に空乏層が広がり、MOSキャパシタの全体容量Cは減少する。このように、ゲート電圧Vに応じてMOSキャパシタの全体容量Cが変化すること(MOSキャパシタのC−V特性)により、ゲート絶縁膜(熱酸化膜103)とn型SiC基板101との界面付近の電気的特性を評価することができる。すなわち、MOSキャパシタのC−V特性により、熱酸化膜103とn型SiC基板101との界面に形成される界面準位や、熱酸化膜103中の固定電荷を評価することができる。
熱酸化法によりSiO2膜を形成する別の方法として、ハロゲン族元素を含むガスを用いてワイドバンドギャップ半導体からなる半導体層の表面を清浄化する工程と、半導体層の表面に酸化物層を形成する工程とを含む方法が提案されている(例えば、下記特許文献1および下記非特許文献1参照。)。
特開2007−053227号公報
エム・モリタ(M.Morita)、外3名、フローリン−エンハンスト サーマル オキシデーション オブ シリコン イン ザ プレゼンス オブ NF3(Fluorine−enhanced thermal oxidation of silicon in the presence of NF3)、アプライド フィジクス レターズ(AIP:Applied Physics Letters)、(米国)、アメリカン インスティテュート オブ フィジクス(American Institute of Physics)、1984年12月15日、第45巻、第12号、p.1312−1314
しかしながら、発明者らが上述した従来のMOSキャパシタのC−V特性を評価した結果、次の問題があることが確認された。図17は、従来の製造方法で製造された半導体装置のC−V特性を示す特性図である。図17の縦軸は、ゲート絶縁膜(熱酸化膜103)の容量Coxに対するMOSキャパシタの全体容量Cの比率C/Coxを示している。図17に示すように、従来のMOSキャパシタのC−V特性には、ゲート電圧の0V→4V→−1V→0Vとの推移に対して、正方向にシフトするヒステリシスが生じており、フラットバンド状態になっていないことから、熱酸化膜103中に捕獲された電荷が多いことがわかる。
また、ゲート電圧が1V付近でのMOSキャパシタの全体容量Cの増加曲線の傾きが小さいことから、熱酸化膜103とn型SiC基板101との界面に形成される界面準位密度が高く、熱酸化膜103とn型SiC基板101との間で電荷が授受されていることがわかる。また、MOSキャパシタのC−V特性曲線全体がゲート電圧の正方向にシフトしていることから、熱酸化膜103中に負電荷が捕獲されていることが示唆される。これら従来のMOSキャパシタのC−V特性から得られた特徴は、いずれも初期特性および信頼性が低いことを示唆している。したがって、従来のMOSキャパシタを製品化するためには、初期特性および信頼性の改善が求められる。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、絶縁膜の容量−電圧特性を改善し、高い初期特性および信頼性を実現することができる炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、SiC基板を熱酸化して絶縁膜を形成する際に、SiC基板に含まれるC原子をSiC基板と絶縁膜との界面付近に偏析させない、また、SiC基板と絶縁膜との界面付近や絶縁膜中に偏析するC原子を除去することで、MOSキャパシタのC−V特性が改善され、高い初期特性および信頼性が得られることを見出した。本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。
また、上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、ハロゲン原子を含む酸化性ガス雰囲気中で炭化珪素半導体基板を熱酸化し、前記炭化珪素半導体基板の表面に、前記ハロゲン原子を含んだ第1絶縁膜を形成する第1絶縁膜形成工程を含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第1絶縁膜形成工程では、前記ハロゲン原子によって前記第1絶縁膜中の珪素原子を終端させることを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第1絶縁膜形成工程後、熱処理により、前記第1絶縁膜中の前記ハロゲン原子を所定の割合で除去する除去工程をさらに含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記ハロゲン原子は、ハロゲン化合物を構成する成分であり、前記ハロゲン化合物は、ハロゲン窒化物、ハロゲン炭化物、またはハロゲン水素化物であることを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記ハロゲン化合物は、フッ化窒素、塩化炭素または塩化水素であることを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子または臭素原子であることを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記ハロゲン原子の含有濃度は、前記酸化性ガス雰囲気中の酸化性ガスに対して1%以下であることを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第1絶縁膜の厚さを10nm以下にすることを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第1絶縁膜形成工程では、1200℃以下の酸化温度で熱酸化を行うことを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第1絶縁膜形成工程では、前記炭化珪素半導体基板に形成されたトレンチの内部に、前記トレンチの内壁に沿って前記第1絶縁膜を形成することを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第1絶縁膜形成工程では、前記炭化珪素半導体基板に形成される素子どうしを電気的に分離する前記第1絶縁膜を形成することを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第1絶縁膜形成工程前に、前記炭化珪素半導体基板の表面に第2絶縁膜を形成する第2絶縁膜形成工程を行う。そして、前記第1絶縁膜形成工程では、前記炭化珪素半導体基板と前記第2絶縁膜との界面に前記第1絶縁膜を形成することを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第1絶縁膜形成工程後に、前記第1絶縁膜の表面に第2絶縁膜を形成する第2絶縁膜形成工程をさらに含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第1絶縁膜の厚さを5nm以下にすることを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第2絶縁膜形成工程では、ハロゲン原子またはハロゲン化合物以外の成分を含むガス雰囲気中で前記炭化珪素半導体基板を熱酸化し、前記第2絶縁膜を形成することを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第2絶縁膜形成工程では、化学気相成長法または物理気相成長法により、前記第2絶縁膜を形成することを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第2絶縁膜形成工程では、金属酸化物からなる前記第2絶縁膜を形成することを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第2絶縁膜形成工程では、前記炭化珪素半導体基板に形成される素子どうしを電気的に分離する前記第2絶縁膜を形成することを特徴とする。
また、上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる炭化珪素半導体装置は、次の特徴を有する。炭化珪素半導体基板の表面に、前記炭化珪素半導体基板に接するように設けられた絶縁膜を備える。前記絶縁膜は、ハロゲン原子を含んでいることを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置は、上述した発明において、前記絶縁膜中の前記ハロゲン原子は、前記炭化珪素半導体基板側の表面において前記絶縁膜中の珪素原子を終端していることを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置は、上述した発明において、前記炭化珪素半導体基板と前記絶縁膜との界面付近における前記炭化珪素半導体基板中の炭素原子は、前記炭化珪素半導体基板と前記絶縁膜との界面から離れた前記炭化珪素半導体基板中の炭素原子よりも少ないことを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置は、上述した発明において、前記絶縁膜の表面に設けられた金属膜と、前記金属膜、前記絶縁膜および前記炭化珪素半導体基板からなる絶縁ゲート構造と、をさらに備えることを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置は、上述した発明において、前記絶縁膜は、前記炭化珪素半導体基板に設けられた素子どうしを電気的に分離することを特徴とする。
上述した発明によれば、炭化珪素半導体基板と絶縁膜との界面付近や絶縁膜中から炭素原子を除去したり、炭化珪素半導体基板と絶縁膜との界面付近から炭素原子を遠ざけたりすることで、炭化珪素半導体基板と絶縁膜との界面における界面準位密度を低減することができる。また、絶縁膜中の固定電荷密度を低減することができる。
本発明にかかる炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法によれば、絶縁膜の容量−電圧特性を改善し、高い初期特性および信頼性を実現することができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態1にかかる製造方法で製造された半導体装置のC−V特性を示す特性図である。 実施の形態2にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態2にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態2にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態4にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態4にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態4にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態5にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態5にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態5にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態5にかかる半導体装置のキャリアの移動度特性を示す特性図である。 実施の形態6にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態6にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態6にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 従来の製造方法で製造された半導体装置のC−V特性を示す特性図である。 従来のSiC半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 従来のSiC半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。本明細書および添付図面においては、nまたはpを冠記した層や領域では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに付す+および−は、それぞれそれが付されていない層や領域よりも高不純物濃度および低不純物濃度であることを意味する。なお、以下の実施の形態の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
実施の形態1にかかる半導体装置について、炭化珪素(SiC)からなる半導体基板(SiC基板)を用いてMOSキャパシタを作製(製造)する場合を例に説明する。図1,2は、実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。実施の形態1にかかる半導体装置の完成後の状態を図2に示す。図2に示すように、実施の形態1にかかる半導体装置は、デバイスの素子構造が形成される素子構造形成領域10aと、n型SiC基板1上に設けられた複数のデバイス間を電気的に絶縁分離する素子分離領域10bと、を備える。素子分離領域10bは、素子構造形成領域10aを囲む。
素子分離領域10bにおいて、n型ドリフト領域となるn型SiC基板1のおもて面には、素子分離絶縁膜2が選択的に設けられている。素子構造形成領域10aにおいて、n型SiC基板1のおもて面には、ゲート絶縁膜となる熱酸化膜(SiO2膜)3が設けられている。熱酸化膜3の厚さは、MOSキャパシタの容量など設計仕様に合わせて種々変更可能であり、例えば40nm程度の厚さであってもよい。また、熱酸化膜3は、所定の割合でハロゲン原子を含み、炭素(C)原子をほぼ含んでいない。
n型SiC基板1と熱酸化膜3との界面付近におけるn型SiC基板1中のC原子は、熱酸化膜3との界面から離れた部分に比べて少なくなっている。熱酸化膜3の表面には、ゲート電極となるリン(P)を添加した多結晶シリコン膜4が設けられている。多結晶シリコン膜4は、素子構造形成領域10a側から素子分離領域10bにわたって、素子分離絶縁膜2上に延在している。これら多結晶シリコン膜4、熱酸化膜3およびn型SiC基板1によって、MOSキャパシタが構成される。
次に、実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法について説明する。まず、SiCからなる比抵抗5Ωcm〜50Ωcm程度のn型半導体基板(以下、n型SiC基板とする)1を用意する。n型SiC基板1の主面は、例えば(0001)Si面であってもよく、両主面ともに鏡面研磨されている。次に、LOCOS法により、n型SiC基板1のおもて面に、SiO2膜からなる素子分離用の素子分離絶縁膜2を形成する。次に、素子分離絶縁膜2を選択的に除去し、素子構造形成領域10aに対応する部分におけるn型SiC基板1のおもて面を露出させる。これにより、n型SiC基板1のおもて面において、素子分離領域10bに素子分離絶縁膜2が残る。
次に、ハロゲン原子またはハロゲン化合物を含む乾燥酸素(O2)ガス雰囲気中においてn型SiC基板1のおもて面を熱酸化(ドライ酸化)し、ゲート絶縁膜となる熱酸化膜(SiO2膜)3を形成する。ここまでの状態が図1に示されている。次に、POA(ポスト オキシデーション アニール)として、例えばアルゴン(Ar)ガス雰囲気中において1000℃程度の温度で、熱酸化膜3を高密度化させるための熱処理を行う。次に、n型SiC基板1のおもて面側に、熱酸化膜3を覆うように、リン(P)を添加した多結晶シリコン膜4を堆積する。
次に、エッチングにより、多結晶シリコン膜4をパターニングして熱酸化膜3を覆うゲート電極を形成する。このとき、多結晶シリコン膜4の、素子構造形成領域10aから素子分離領域10bにわたって素子分離絶縁膜2の一部を覆う部分が電極取出し領域5として残るように、多結晶シリコン膜4をパターニングする。これにより、多結晶シリコン膜4、熱酸化膜3およびn型SiC基板1からなるMOSキャパシタが形成される。ここまでの状態が図2に示されている。その後、一般的な方法によりその他の素子構造を形成することで、MOS型半導体装置が完成する。
熱酸化膜3の形成に用いるガス雰囲気に添加するハロゲン原子として、例えばフッ素(F)、塩素(Cl)および臭素(Br)を用いてもよい。熱酸化膜3の形成に用いるガス雰囲気に添加するハロゲン化合物として、例えば、フッ化窒素(NF3)などのハロゲン窒化物、塩化炭素(CCl4)などのハロゲン炭化物、および塩化水素(HCl)などのハロゲン水素化物を用いてもよい。熱酸化膜3の形成に用いるガス雰囲気にハロゲン原子またはハロゲン化合物を添加することで、これらが添加されていない場合よりも酸化速度を早めることができる。
また、熱酸化膜3の形成に用いるガス雰囲気にハロゲン原子またはハロゲン化合物を添加することで、反応炉内では、ガス雰囲気に含まれるハロゲン原子と、n型SiC基板1を構成する炭素(C)原子とが結合し、蒸気圧の高い分子が生成される。これにより、反応炉内の真空度を高くすることができ、パーティクルの発生を抑制することができる。また、熱酸化膜3の形成に用いるガス雰囲気にハロゲン原子またはハロゲン化合物を添加することで、熱酸化膜3の形成時に、n型SiC基板1と熱酸化膜3との界面付近および熱酸化膜3中に発生した余分なC原子を除去することができる。具体的には、熱酸化膜3の形成時、n型SiC基板1と熱酸化膜3との界面付近において、n型SiC基板1を構成するC原子は、ハロゲン原子と結合されて反応炉内へ外方拡散される。
また、熱酸化膜3の形成時、熱酸化膜3を構成する珪素(Si)原子がハロゲン原子により終端される。例えば、熱酸化膜3の形成に用いるガス雰囲気にNF3を添加した場合、熱酸化膜3(SiO2膜)中のSi−O−Si結合が切断され、熱酸化膜3の表面の結合はSi−F結合で終端する。これにより、熱酸化膜3中においてC原子の外方拡散が促進される。また、熱酸化膜3を構成するSi原子がハロゲン原子により終端されることで、熱酸化膜3の結合のネットワーク構造が緩やかになり、熱酸化膜3とn型SiC基板1との界面付近からC原子を遠ざけることができる。このように、n型SiC基板1と熱酸化膜3との界面付近および熱酸化膜3中のC原子を除去することで、n型SiC基板1と熱酸化膜3との界面における界面準位密度を低減させることができる。また、熱酸化膜3中の固定電荷密度を低減することができる。したがって、キャリアの移動度を向上させることができる。
熱酸化膜3を形成する際の酸化温度は、MOSキャパシタの容量など設計仕様に合わせて例えば400℃以上1200℃以下であればよい。その理由は、次のとおりである。酸化温度が1200℃よりも高い場合、酸化速度は速くなるが、熱酸化膜3の形成に用いるガス雰囲気に含まれる例えばF原子の効果が顕著になり、n型SiC基板1のおもて面の酸化と同時にエッチングが進行するからである。また、酸化温度が400℃よりも低い場合、酸化速度が遅くなり、n型SiC基板1のおもて面の酸化がほとんど進行しなくなるからである。
ハロゲン原子またはハロゲン化合物の含有濃度は、熱酸化膜3の形成に用いるガス雰囲気(酸化性ガス)に対して1%未満であるのが好ましい。その理由は、熱酸化膜3中のハロゲン原子濃度が高くなり、熱酸化膜3の絶縁特性が劣化するからである。また、例えば、F原子の含有濃度が酸化性ガスに対して高すぎる場合、熱酸化膜3のエッチングの進行速度が速くなり、熱酸化膜3の厚さが増えなくなる。SiCはシリコン(Si)よりも酸化速度が遅く、SiCとSiとでF原子によるエッチング速度はほぼ変わらない。このため、SiCでは、F原子の含有濃度増加にともなう酸化速度の低下が顕著にあらわれる。具体的には、例えば、熱酸化膜3の形成に用いるガス雰囲気として、NF3を200ppm、すなわち0.02%の割合で含む酸化性ガス雰囲気を用いてもよい。
熱酸化膜3中のハロゲン原子濃度が高い場合、上述したように熱酸化膜3の絶縁特性が劣化する。このため、熱酸化膜3の形成後に、熱酸化膜3を高密度化させるための熱処理を行うことで熱酸化膜3のハロゲン原子を所定の割合で除去し、熱酸化膜3の絶縁特性を回復させるのがよい。具体的には、熱酸化膜3を高密度化させるための熱処理においては、熱酸化膜(SiO2膜)3の表面においてSi原子を終端するハロゲン原子を除去し、Si−O−Si結合を修復する。熱酸化膜3を高密度化させるための熱処理におけるガス雰囲気は、上述したArガス雰囲気に限らず、例えば微量の窒素(N2)や酸素(O2)、蒸気(H2O)を含むガス雰囲気であってもよい。また、600℃以上1200℃以下の温度で熱酸化膜3を高密度化させるための熱処理を行うことで、その効果が得られる。
(実施例1)
次に、実施の形態1にかかるMOSキャパシタのC−V特性について検証した。図3は、実施の形態1にかかる製造方法で製造された半導体装置のC−V特性を示す特性図である。まず、上述した実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法にしたがい、MOSキャパシタを作製した(以下、第1実施例とする)。具体的には、第1実施例においては、熱酸化膜3を形成するための熱酸化処理を、NF3を200ppmの割合で含む乾燥酸素ガス雰囲気において1000℃の温度で行った。熱酸化膜3の厚さを40nmとした。熱酸化膜3を高密度化させるための熱処理は、Arガス雰囲気中で1000℃程度の温度で行った。
第1実施例について、ゲート電圧Vを変化させて、ゲート電圧Vの変化に伴うMOSキャパシタの全体容量Cを測定した結果(C−V特性曲線)を図3に示す。図3には、図17に示す従来例のC−V特性曲線も示す。従来例は、従来の半導体装置の製造方法にしたがって作製したMOSキャパシタを備えたMOS型半導体装置である。具体的には、従来例では、熱酸化膜103を形成するための熱酸化処理を、乾燥酸素ガス雰囲気において1200℃の温度で行った。熱酸化膜103を高密度化させるための熱処理は行っていない。従来例のそれ以外の構成は、第1実施例と同様である。
図3に示すように、第1実施例のC−V特性においては、フラットバンド電圧がほぼ0Vであり(フラットバンド状態)、理論値に近い値を示している。また、ゲート電圧の0V→4V→−1V→0Vとの推移に対して、従来例で確認されたヒステリシスがほぼ見られない。さらに、第1実施例においては、フラットバンド電圧(ゲート電圧=0V)付近でのMOSキャパシタの全体容量Cの増加曲線の傾きが従来例よりも大きく、MOSキャパシタの全体容量Cの変化が従来例よりも急峻である。したがって、第1実施例は、従来例よりも界面準位密度が低いことがわかる。
以上、説明したように、実施の形態1によれば、n型SiC基板と熱酸化膜との界面付近や熱酸化膜中からC原子を除去したり、n型SiC基板と熱酸化膜との界面付近からC原子を遠ざけたりすることで、n型SiC基板と熱酸化膜との界面における界面準位密度を低減することができる。また、熱酸化膜中の固定電荷密度を低減することができる。これにより、絶縁膜の容量−電圧特性が改善され、キャリアの移動度を向上させることができる。したがって、SiC半導体が熱酸化されてなる熱酸化膜を有する素子構造を備えた半導体装置全般において、高い初期特性と信頼性を実現することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2にかかる半導体装置について説明する。図4〜6は、実施の形態2にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。実施の形態2にかかる半導体装置の完成後の状態を図6に示す。実施の形態2にかかる半導体装置が実施の形態1にかかる半導体装置と異なる点は、CVD法またはPVD法により酸化膜(以下、堆積酸化膜とする)13bを堆積した後、さらに熱酸化により熱酸化膜(以下、追加酸化膜とする)13aを形成することで、追加酸化膜13aと堆積酸化膜13bとからなる積層構造の積層ゲート絶縁膜13を設けている点である。
図6に示すように、n型SiC基板1のおもて面には、積層ゲート絶縁膜13となる追加酸化膜(SiO2膜)13aおよび堆積酸化膜13bが順に積層されている。追加酸化膜13aおよび堆積酸化膜13bの厚さは、MOSキャパシタの容量など設計仕様に合わせて種々変更可能である。具体的には、追加酸化膜13aの厚さは、実施の形態1の熱酸化膜よりも薄く、例えば10nm以下であるのが好ましい。その理由は、後述する。堆積酸化膜13bの厚さは、例えば40nm程度であってもよい。
堆積酸化膜13bの表面には、ゲート電極となるリン(P)を添加した多結晶シリコン膜4が設けられている。n型SiC基板1中のC原子は、追加酸化膜13aとの界面から離れた領域よりも、追加酸化膜13aとの界面付近の領域において少なくなっている。また、追加酸化膜13aは、実施の形態1の熱酸化膜と同様に、所定の割合でハロゲン原子を含み、炭素(C)原子をほぼ含んでいない。
次に、実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法について説明する。まず、実施の形態1と同様に、n型SiC基板1を用意し、n型SiC基板1のおもて面に選択的に素子分離絶縁膜2を形成する。次に、CVD法により、例えば、シラン(SiH4)ガスと酸化窒素(N2O)ガスとの混合ガス雰囲気中において800℃の温度で、素子構造形成領域10aにおけるn型SiC基板1のおもて面に、積層ゲート絶縁膜13となる堆積酸化膜(SiO2膜)13bを形成する。堆積酸化膜13bは、ハロゲン原子またはハロゲン化合物を含まないガス雰囲気中での熱酸化により形成されてもよい。また、堆積酸化膜13bは、SiH4ガス以外の有機シラン系ガスなどを用いたCVD法や、スパッタリング法などによるPVD法により形成されてもよい。ここまでの状態が図4に示されている。
次に、ハロゲン原子またはハロゲン化合物を含む乾燥酸素ガス雰囲気中においてn型SiC基板1のおもて面を熱酸化し、n型SiC基板1と堆積酸化膜13bとの間に、積層ゲート絶縁膜13となる追加酸化膜13aを形成する。ここまでの状態が図5に示されている。次に、実施の形態1と同様に、熱酸化膜、すなわち追加酸化膜13aを高密度化させるための熱処理を行った後、ゲート電極となる多結晶シリコン膜4の形成工程から以降の工程を行うことで、図6に示すMOS型半導体装置が完成する。
追加酸化膜13aを形成する際の熱酸化条件は、実施の形態1よりも膜厚の薄い熱酸化膜を形成する以外は、実施の形態1の熱酸化膜と同様である。追加酸化膜13aの厚さを10nm以下とする理由は、次のとおりである。追加酸化膜13aを10nmより厚くした場合、上述したように追加酸化膜13aよりも前の工程で形成されている堆積酸化膜13b中のハロゲン濃度が増加し、堆積酸化膜13bの絶縁特性が劣化する。したがって、追加酸化膜13aを高密度化させるための熱処理を長時間行い、堆積酸化膜13bの絶縁特性も回復させる必要が生じるからである。
以上、説明したように、実施の形態2によれば、ゲート絶縁膜を熱酸化膜と堆積酸化膜とが積層されてなる積層構造とした場合においても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
実施の形態3にかかる半導体装置について、実施の形態2と同様に図4〜6を参照しながら説明する。実施の形態3にかかる半導体装置が実施の形態2にかかる半導体装置と異なる点は、金属酸化物からなる堆積酸化膜(以下、堆積金属酸化膜とする)13bを設けている点である。すなわち、実施の形態3において、積層ゲート絶縁膜13は、追加酸化膜13aと堆積金属酸化膜13bとの積層構造となっている。
堆積金属酸化膜13bとして、例えば、酸化アルミニウム(Al23)膜、アルミニウム(Al)、ハフニウム(Hf)、チタン(Ti)またはランタン(La)を含んだ酸化膜、酸窒化膜およびこれらとSiとの化合物を設けてもよい。堆積金属酸化膜13bの厚さは、MOSキャパシタの容量など設計仕様に合わせて種々変更可能である。具体的には、堆積金属酸化膜13bの厚さは、例えば40nm程度であってもよい。
次に、実施の形態3にかかる半導体装置の製造方法について説明する。まず、実施の形態2と同様に、n型SiC基板1を用意し、n型SiC基板1のおもて面に選択的に素子分離絶縁膜2を形成する。次に、CVD法により、例えば、トリエチルアルミニウム(TEA:C615Al)ガスと水蒸気(H2O)ガスを含む混合ガス雰囲気中において200℃の温度で、素子構造形成領域10aにおけるn型SiC基板1のおもて面に、積層ゲート絶縁膜13となる堆積金属酸化膜(例えばAl23膜)13bを形成する(図4)。堆積金属酸化膜13bは、TEA以外の有機金属化合物などを用いたCVD法や、スパッタリング法などによるPVD法により形成されてもよい。その後、実施の形態2と同様に、n型SiC基板1と堆積酸化膜13bとの間に、積層ゲート絶縁膜13となる追加酸化膜13aを形成し(図5)、追加酸化膜13aを高密度化させるための熱処理以降の工程を行うことで、図6に示すMOS型半導体装置が完成する。
以上、説明したように、実施の形態3によれば、実施の形態1,2と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態4)
実施の形態4にかかる半導体装置の製造方法について説明する。図7〜9は、実施の形態4にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。実施の形態4にかかる半導体装置の完成後の状態を図9に示す。実施の形態4にかかる半導体装置の製造方法が実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法と異なる点は、熱酸化により熱酸化膜23aを形成した後に、CVD法またはPVD法により堆積酸化膜23bを堆積する点である。実施の形態4にかかる半導体装置の構成は、実施の形態2にかかる半導体装置と同様である。
まず、実施の形態2と同様に、n型SiC基板1を用意し、n型SiC基板1のおもて面に選択的に素子分離絶縁膜2を形成する。次に、実施の形態1と同様に、素子構造形成領域10aにおけるn型SiC基板1のおもて面に、積層ゲート絶縁膜23となる熱酸化膜(SiO2膜)23aを形成する(図7)。次に、CVD法またはPVD法により、熱酸化膜23aの表面に、積層ゲート絶縁膜23となる堆積酸化膜(SiO2膜)23bを形成する(図8)。その後、実施の形態2と同様に、熱酸化膜23aを高密度化させるための熱処理以降の工程を行うことで、図9に示すMOS型半導体装置が完成する。
熱酸化膜23aの形成方法は、実施の形態1よりも膜厚の薄い熱酸化膜を形成する以外は、実施の形態1における熱酸化膜の形成方法と同様である。堆積酸化膜23bの形成方法は、実施の形態2における堆積酸化膜の形成方法と同様である。また、実施の形態3と同様に、金属酸化物からなる堆積酸化膜23bを形成してもよい。熱酸化膜23aおよび堆積酸化膜23bの厚さは、MOSキャパシタの容量など設計仕様に合わせて種々変更可能である。
具体的には、熱酸化膜23aの厚さは、例えば5nm以下であればよい。その理由は、熱酸化膜23aの厚さが5nmよりも厚い場合、堆積酸化膜23bの形成後に行う熱酸化膜23aを高密度化させるための熱処理により、熱酸化膜23a中のC原子が堆積酸化膜23b中に拡散し、堆積酸化膜23bの信頼性が低下する虞があるからである。堆積酸化膜23bの厚さは、例えば40nm程度であってもよい。
以上、説明したように、実施の形態4によれば、実施の形態1〜3と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態5)
実施の形態5にかかる半導体装置について、プレーナーゲート構造の絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(MOSFET)を例に説明する。図10〜12は、実施の形態5にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。実施の形態5にかかる半導体装置の完成後の状態を図12に示す。実施の形態5にかかる半導体装置が実施の形態1にかかる半導体装置と異なる点は、ゲート絶縁膜となる熱酸化膜35の他に、さらに、n-型SiC基板31と素子分離絶縁膜32との界面にも熱酸化膜(以下、追加酸化膜とする)36を設けている点である。
図12に示すように、実施の形態5にかかる半導体装置は、n-型ドリフト領域となるn-型SiC基板31に、デバイスの素子構造が形成される素子構造形成領域30aと、素子構造形成領域30aを囲む素子分離領域30bと、を備える。素子分離領域30bにおいて、n-型SiC基板31のおもて面には、素子分離絶縁膜32が設けられている。n-型SiC基板31と素子分離絶縁膜32との界面には、追加酸化膜(SiO2膜)36が設けられている。追加酸化膜36の構成は、実施の形態2の追加酸化膜と同様である。
素子構造形成領域30aにおいて、n-型SiC基板31のおもて面の表面層には、pウエル領域(pベース領域)33が選択的に設けられている。pウエル領域33は、追加酸化膜36に接する。pウエル領域33の内部には、n+ソース領域34が選択的に設けられている。pウエル領域33の、n型ドリフト領域とn+ソース領域34とに挟まれた部分の表面上には、ゲート絶縁膜となる熱酸化膜(SiO2膜)35が設けられている。熱酸化膜35の構成は、実施の形態1の熱酸化膜と同様である。熱酸化膜35の表面上には、ゲート電極となるリンを添加した多結晶シリコン膜37が設けられている。ソース電極38は、pウエル領域33およびn+ソース領域34に接する。ドレイン電極39は、n-型SiC基板31の裏面全面に設けられている。
次に、実施の形態5にかかる半導体装置の製造方法について説明する。まず、実施の形態1と同様に、n-型SiC基板31を用意し、n-型SiC基板31のおもて面に選択的に素子分離絶縁膜32を形成する。次に、例えばAlなどのp型不純物のイオン注入により、n-型SiC基板31のおもて面の表面層に選択的にpウエル領域33を形成する。次に、n-型SiC基板31のおもて面に、n+ソース領域34の形成領域に対応する部分が開口するイオン注入用のマスク酸化膜(不図示)を形成する。次に、マスク酸化膜をマスクとしてリン(P)などのn型不純物のイオン注入により、pウエル領域33の内部に選択的にn+ソース領域34を形成する。そして、マスク酸化膜を除去する。ここまでの状態が図10に示されている。
次に、実施の形態1と同様に、素子構造形成領域30aにおけるn-型SiC基板31のおもて面に、ゲート絶縁膜となる熱酸化膜(SiO2膜)35を形成する。このとき、n-型SiC基板31と素子分離絶縁膜32との界面に追加酸化膜36が形成される。熱酸化膜35を形成する際の熱酸化条件は、実施の形態1の熱酸化膜と同様である。次に、実施の形態1と同様に、熱酸化膜35,36を高密度化させるための熱処理、および、ゲート電極となる多結晶シリコン膜37を形成する。ここまでの状態が図11に示されている。
次に、n-型SiC基板31のおもて面を覆う層間絶縁膜(不図示)を形成する。次に、エッチングにより層間絶縁膜および熱酸化膜35を選択的に除去して、pウエル領域33およびn+ソース領域34を選択的に露出するソースコンタクトを形成する。次に、ソースコンタクトに埋め込むように、n-型SiC基板31のおもて面側を例えばAl膜で覆った後、このAl膜をパターニングしてソース電極38を形成する。その後、n-型SiC基板31の裏面に、例えばAl膜からなるドレイン電極39を形成することで、図12に示すプレーナーゲート構造のMOSFETが完成する。
上述した製造方法において、熱酸化膜35に代えて、堆積酸化膜や堆積金属酸化膜を設けてもよい。この場合、実施の形態2,3と同様に、堆積酸化膜や堆積金属酸化膜を堆積した後に、追加酸化膜36を形成するための熱酸化を行う。すなわち、熱酸化膜35に代えて、堆積酸化膜(堆積金属酸化膜)と追加酸化膜36とが積層された積層ゲート絶縁膜が形成される。
(実施例2)
次に、実施の形態5にかかる半導体装置のキャリアの移動度特性について検証した。図13は、実施の形態5にかかる半導体装置のキャリアの移動度特性を示す特性図である。まず、上述した実施の形態5にかかる半導体装置の製造方法にしたがい、プレーナーゲート構造のMOSFETを作製した(以下、第2実施例とする)。具体的には、第2実施例においては、熱酸化膜35を形成するための熱酸化処理を、NF3を200ppmの割合で含む乾燥酸素ガス雰囲気において1000℃の温度で行った。熱酸化膜35の厚さを40nmとした。熱酸化膜35を高密度化させるための熱処理は、Arガス雰囲気中で1000℃程度の温度で行った。
第2実施例について、キャリアの移動度を測定した結果を図13に示す。また、図13には、上述した従来例(乾燥酸素ガス雰囲気のみでゲート絶縁膜となる熱酸化膜を形成したもの)におけるキャリアの移動度も示す。図13に示すように、従来例では、SiC基板とゲート酸化膜(熱酸化膜)との界面における界面準位が多く、キャリアの移動度が低いことが確認された。それに対して、第2実施例においては、n-型SiC基板とゲート酸化膜(熱酸化膜)との界面における界面準位が低減されたことにより、キャリアの移動度が向上していることがわかる。その結果、第2実施例では、MOSFETのオン抵抗が減少し、高効率化を実現することができる。
以上、説明したように、実施の形態5によれば、プレーナーゲート構造の半導体装置においても、ハロゲン原子またはハロゲン化合物を含む酸化性ガス雰囲気を用いた熱酸化によりゲート酸化膜を形成することで、実施の形態1〜4と同様の効果を得ることができる。また、実施の形態5によれば、n-型SiC基板と素子分離絶縁膜との界面に追加酸化膜を形成することで、n-型SiC基板と素子分離絶縁膜との界面における界面準位を低減することができる。また、素子分離絶縁膜中に電荷が捕獲されることを抑制することができる。これにより、n-型SiC基板と素子分離絶縁膜との間にチャネルが形成されることを抑制することができ、半導体装置の誤動作を抑制することができる。
(実施の形態6)
実施の形態6にかかる半導体装置について説明する。図14〜16は、実施の形態6にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。実施の形態6にかかる半導体装置の完成後の状態を図16に示す。実施の形態6にかかる半導体装置の製造方法が実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法と異なる点は、追加酸化膜46aと堆積酸化膜46bとからなる2重構造の積層ゲート絶縁膜46を備えるトレンチゲート構造のMOSFETを構成している点である。
図16に示すように、実施の形態6にかかる半導体装置は、n-型ドリフト領域となるn-型SiC基板41に、デバイスの素子構造が形成される素子構造形成領域40aと、素子構造形成領域40aを囲む素子分離領域40bと、を備える。素子分離領域40bにおいて、n-型SiC基板41のおもて面には、素子分離絶縁膜42が設けられている。素子構造形成領域40aにおいて、n-型SiC基板41のおもて面の表面層には、pウエル領域(pベース領域)43が選択的に設けられている。pウエル領域43の内部には、n+ソース領域44が選択的に設けられている。n-型SiC基板41のおもて面からn+ソース領域44およびpウエル領域43を貫通してn-型ドリフト領域に接するトレンチ45が設けられている。
トレンチ45の内部には、トレンチ45の内壁に沿って追加酸化膜46aが設けられている。また、トレンチ45の内部には、追加酸化膜46aの内側に、トレンチ45の内壁に沿って堆積酸化膜46bが設けられている。追加酸化膜46aおよび堆積酸化膜46bは、積層ゲート絶縁膜46を構成する。追加酸化膜46aおよび堆積酸化膜46bの構成は、実施の形態2と同様である。また、トレンチ45の内部において、堆積酸化膜46bの内側には、ゲート電極となるリンを添加した多結晶シリコン膜47が設けられている。ソース電極48は、pウエル領域43およびn+ソース領域44に接する。ドレイン電極49は、n-型SiC基板41の裏面全面に設けられている。
次に、実施の形態6にかかる半導体装置の製造方法について説明する。まず、実施の形態5と同様に、n-型SiC基板41を用意し、素子分離絶縁膜42、pウエル領域43およびn+ソース領域44を形成する。次に、フッ化炭素(CF6)ガスを用いたドライエッチングにより、n-型SiC基板41のおもて面に、n+ソース領域44およびpウエル領域43を貫通してn-型ドリフト領域に接するトレンチ45を形成する。次に、CVD法により、トレンチ45の内部に、トレンチ45の内壁(側壁および底面)に沿って、積層ゲート絶縁膜46となる堆積酸化膜46bを形成する。ここまでの状態が図14に示されている。
次に、熱酸化により、トレンチ45と堆積酸化膜46bとの界面に、トレンチ45の内壁に沿って、積層ゲート絶縁膜46となる追加酸化膜46aを形成する。次に、追加酸化膜46aを高密度化させるための熱処理を行う。次に、トレンチ45の内部に埋め込むように、n-型SiC基板41のおもて面に、リンを添加した多結晶シリコン膜47を形成する。堆積酸化膜46bおよび追加酸化膜46aの形成方法は、実施の形態2と同様である。次に、エッチバックにより、n-型SiC基板41のおもて面を覆う多結晶シリコン膜47を除去し、トレンチ45の内部にゲート電極となる多結晶シリコン膜47を残す。ここまでの状態が図15に示されている。
次に、n-型SiC基板41のおもて面を覆う層間絶縁膜(不図示)を形成する。エッチングにより層間絶縁膜、堆積酸化膜46bおよび追加酸化膜46aを選択的に除去して、pウエル領域43およびn+ソース領域44を選択的に露出するソースコンタクトを形成する。次に、ソースコンタクトに埋め込むように、n-型SiC基板41のおもて面側を例えばAl膜で覆った後、このAl膜をパターニングしてソース電極48を形成する。その後、n-型SiC基板41の裏面に、例えばAl膜からなるドレイン電極49を形成することで、図16に示すトレンチゲート構造のMOSFETが完成する。
以上、説明したように、実施の形態6によれば、トレンチゲート構造を備えた半導体装置においても、ハロゲン原子またはハロゲン化合物を含む酸化性ガス雰囲気を用いた熱酸化によりゲート酸化膜を形成することで、実施の形態1〜5と同様の効果を得ることができる。
以上において本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上述した各実施の形態において、熱酸化膜や堆積酸化膜の寸法や、これらを形成する際のガス組成等は要求される仕様等に応じて種々設定される。また、上述した実施の形態では、LOCOS法により素子分離絶縁膜を形成しているが、これに限らず、例えばCVD法やPVD法などの堆積法により素子分離絶縁膜を形成してもよい。
また、例えば、本発明は、n型SiC基板の裏面にp型領域を形成することで、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)にも適用可能である。また、各実施の形態では第1導電型をn型とし、第2導電型をp型としたが、本発明は第1導電型をp型とし、第2導電型をn型としても同様に成り立つ。
以上のように、本発明にかかる炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法は、MOSゲート構造を有するパワー半導体装置に有用である。
1 n型SiC基板
2,32,42 素子分離絶縁膜
3,23a,35 熱酸化膜
4,37,47 多結晶シリコン膜
5 電極取出し領域
10a,30a,40a 素子構造形成領域
10b,30b,40b 素子分離領域
13,23,46 積層ゲート絶縁膜
13a,36,46a 追加酸化膜
13b,23b,46b 堆積酸化膜、堆積金属酸化膜
31,41 n-型SiC基板
33,43 pウエル領域
34,44 n+ソース領域
38,48 ソース電極
39,49 ドレイン電極
45 トレンチ

Claims (17)

  1. ハロゲン原子を含む酸化性ガス雰囲気中で炭化珪素半導体基板を熱酸化し、前記炭化珪素半導体基板の表面に、前記ハロゲン原子を含んだ第1絶縁膜を形成する第1絶縁膜形成工程を含み、
    前記ハロゲン原子を含むガスの含有濃度は、前記酸化性ガス雰囲気中の酸化性ガスに対して1%以下であることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1絶縁膜形成工程では、前記ハロゲン原子によって前記第1絶縁膜中の珪素原子を終端させることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  3. 前記第1絶縁膜形成工程後、熱処理により、前記第1絶縁膜中の前記ハロゲン原子を所定の割合で除去する除去工程をさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  4. 前記ハロゲン原子は、ハロゲン化合物を構成する成分であり、
    前記ハロゲン化合物は、ハロゲン窒化物、ハロゲン炭化物、またはハロゲン水素化物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  5. 前記ハロゲン化合物は、フッ化窒素、塩化炭素または塩化水素であることを特徴とする請求項4に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  6. 前記ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子または臭素原子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  7. 前記第1絶縁膜の厚さを10nm以下にすることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  8. 前記第1絶縁膜形成工程では、1200℃以下の酸化温度で熱酸化を行うことを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  9. 前記第1絶縁膜形成工程では、前記炭化珪素半導体基板に形成されたトレンチの内部に、前記トレンチの内壁に沿って前記第1絶縁膜を形成することを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  10. 前記第1絶縁膜形成工程では、前記炭化珪素半導体基板に形成される素子どうしを電気的に分離する前記第1絶縁膜を形成することを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  11. 前記第1絶縁膜形成工程前に、前記炭化珪素半導体基板の表面に第2絶縁膜を形成する第2絶縁膜形成工程をさらに含み、
    前記第1絶縁膜形成工程では、前記炭化珪素半導体基板と前記第2絶縁膜との界面に前記第1絶縁膜を形成することを特徴とする請求項1〜1のいずれか一つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  12. 前記第1絶縁膜形成工程後に、前記第1絶縁膜の表面に第2絶縁膜を形成する第2絶縁膜形成工程をさらに含むことを特徴とする請求項1〜1のいずれか一つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  13. 前記第1絶縁膜の厚さを5nm以下にすることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  14. 前記第2絶縁膜形成工程では、ハロゲン原子またはハロゲン化合物以外の成分を含むガス雰囲気中で前記炭化珪素半導体基板を熱酸化し、前記第2絶縁膜を形成することを特徴とする請求項1〜1のいずれか一つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  15. 前記第2絶縁膜形成工程では、化学気相成長法または物理気相成長法により、前記第2絶縁膜を形成することを特徴とする請求項1〜1のいずれか一つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  16. 前記第2絶縁膜形成工程では、金属酸化物からなる前記第2絶縁膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  17. 前記第2絶縁膜形成工程では、前記炭化珪素半導体基板に形成される素子どうしを電気的に分離する前記第2絶縁膜を形成することを特徴とする請求項1〜1のいずれか一つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
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