JP6086896B2 - 止水構造、ワイヤハーネス、及び止水方法 - Google Patents

止水構造、ワイヤハーネス、及び止水方法 Download PDF

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Description

本発明は、シールド部材に覆われた複数本の導電路の止水対象箇所に設けられる止水構造及び止水方法に関する。また、止水構造を止水構造部として採用してなるワイヤハーネスに関する。
例えば、高電圧のワイヤハーネスを例に挙げると、下記特許文献1には、ハイブリッド自動車や電気自動車に搭載される高電圧の機器間を電気的に接続するワイヤハーネスが開示される。特許文献1のワイヤハーネスは、複数本の導電路と、この複数本の導電路を一括して覆う導電性の筒状のシールド部材と、これらを収容保護する樹脂製で管体形状の外装部材と、複数本の導電路の端末に設けられ且つシールド部材が接続されるシールドコネクタとを備えて構成される。特許文献1のワイヤハーネスは、車両床下を通って配索される。すなわち、地面の近くを通って配索される。
樹脂製の外装部材は、管軸方向にのびるスリットの存在しない形状(腹割きなしの形状)に形成される。従って、例えば走行時に水はねが生じても外装部材の内部に水分が浸入してしまうことがなく、結果、導電路やシールド部材は、走行時において水分の影響を受けることがない。
特開2013−243900号公報
ところで、上記従来技術にあっては、何らかの要因で外装部材の内部に水分が溜まると、この溜まった水分が複数本の導電路とシールド部材との間を伝ってシールドコネクタが設けられる部分まで、すなわち電気的な接続部分まで上がってきてしまうという虞がある(これ以外に、例えば自然災害等で水没した場合も上がってきてしまう)。この時、止水構造の部分を有していなければ、シールドコネクタによる電気的な接続に影響を来してしまうことになる。
尚、二本並んで配置される導電路と、これを一括して覆う筒状の編組との場合を例に挙げて考えると、二本並んだ導電路の間は比較的大きな隙間が生じることから、例えば所定位置の隙間を接着剤で埋めることは困難である。従って、上記隙間を単に接着剤で埋めるような構造では、十分な止水性能が得られないという問題点を有する。
この他、接着剤の流動性に配慮しないと接着剤の硬化後の形状が不安定になることから、例えば編組の外側にゴム製のグロメットやブーツを取り付けて止水をしようとしても、編組の外側からの水分の浸入に対しては、十分な止水効果が得られないという問題点を有する。また、接着剤の硬化後の形状が不安定であれば、編組の内側からの水分の浸入に対しても十分な止水効果が得られないという問題点を有する。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、所定位置で確実に止水をすることが可能な止水構造、ワイヤハーネス、及び止水方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の本発明の止水構造は、複数本の導電路と、該複数本の導電路を一括して覆う導電性の筒状のシールド部材と、止水対象箇所に内側から順に配設される第一止水手段、第二止水手段、及び第三止水手段とを備えて構成され、前記シールド部材は、該シールド部材の内面及び外面を連通する略隙間状の内外面連通部を有するものに形成され、前記第一止水手段は、該第一止水手段の外側部分として構成される土台部と、前記複数本の導電路に密着する導電路密着部とを有するものに、且つ、前記シールド部材の前記内面側に挿入又は装着されるものに形成され、前記第二止水手段は、前記シールド部材の前記外面に設けられて該外面に密着しつつ前記内外面連通部を埋めるものに、且つ、前記シールド部材の前記外面側に止水手段外面を生じさせるものに形成され、前記第三止水手段は、相手部材に対し固定される被固定部と、前記第二止水手段の外側から該第二止水手段の前記止水手段外面に密着する弾性密着部とを有する筒状のものに形成され、前記土台部は、前記シールド部材の前記内面に対する受け部分及び密着部分として、且つ、前記内外面連通部を埋めた前記第二止水手段の密着部分として形成されることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、(1)複数本の導電路における止水対象箇所に第一止水手段が配設される。複数本の導電路は、これらの間に生じる隙間が第一止水手段により埋められて止水される。また、各々の導電路では、第一止水手段に形成された導電路密着部により止水される。第一止水手段は、この外側部分として土台部を有し、土台部がシールド部材の内面に対する受け部分及び密着部分として機能する。第一止水手段は、複数本の導電路における止水対象箇所に配設されると、複数本の導電路を一括して覆うシールド部材との間に位置するような状態になる。
シールド部材は、この内面及び外面が連通して略隙間状の内外面連通部が形成されるものが採用される。従って、例えば一般的な金属箔や金属パイプ等は対象にならない。尚、シールド部材は請求項2で挙げる編組が最も好適である。第一止水手段は、上記機能を有するものが採用される。従って、受け部分及び密着部分として機能しないもの、別な言い方をすれば土台(基礎)として機能しないものは本発明の対象にならない。土台(基礎)として機能すれば、例えば接着剤が第二止水手段として採用されても、接着剤の硬化後の形状を安定させることが可能になる。
また、本発明によれば、(2)止水対象箇所に合わせてシールド部材の外面に第二止水手段が配設される。シールド部材は、これに形成された内外面連通部が第二止水手段により埋められて止水される。第二止水手段は、内外面連通部を埋めつつシールド部材の内面側に位置する第一止水手段の土台部にも密着し、これによってシールド部材は土台部に対し、受けられた状態(載置された状態)から密着した状態に変わる。すなわち、シールド部材と複数本の導電路との間は、第一止水手段及び第二止水手段により止水される。第二止水手段は、シールド部材の外面に設けられた後に、この外面側に止水手段外面が形成される。尚、第一止水手段は、(1)で挙げた上記機能の他に、第二止水手段が密着するものが採用される。
また、本発明によれば、(3)止水対象箇所に合わせて第三止水手段が配設される。第三止水手段は、シールド部材の外面側に第二止水手段によって形成された止水手段外面に密着する。シールド部材は、第三止水手段によっても止水される。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の止水構造において、前記シールド部材は、金属素線を編んでなる編組であり、前記内外面連通部は、前記編組の編み目であることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、シールド部材として編組が採用される。編組の外面に第二止水手段が設けられると、第二止水手段が編組の編み目を埋めつつ第一止水手段の土台部に密着する。これにより編組と複数本の導電路との間は、第一止水手段及び第二止水手段により止水される。
また、上記課題を解決するためになされた請求項3に記載の本発明のワイヤハーネスは、自動車に配索されて電気的な接続を行うワイヤハーネスにおいて、当該ワイヤハーネスのハーネス端末又はハーネス中間には、請求項1又は2に記載の止水構造を採用してなる止水構造部を設けることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、ハーネス端末又はハーネス中間に止水構造部が設けられたワイヤハーネスになる。止水構造部は、請求項1又は2に記載の止水構造を採用してなることから、止水構造部の位置で請求項1又は2と同様の作用が得られる。
また、上記課題を解決するためになされた請求項4に記載の本発明の止水方法は、複数本の導電路と、該複数本の導電路を一括して覆う導電性の筒状の編組と、土台部及び導電路密着部を有して前記複数本の導電路間の隙間を埋める止水栓と、前記編組の編み目を埋める止水用接着部材と、弾性密着部を有する筒状の止水用グロメット又は止水用ブーツとを備え、第一工程では、止水対象箇所に合わせ前記編組を捲り上げて前記複数本の導電路に前記止水栓を組み付け、第二工程では、捲り上げていた前記編組を戻して前記複数本の導電路と前記止水栓とを一緒に覆い、第三工程では、前記止水対象箇所に合わせて前記編組の外面に前記止水用接着部材を設けるとともに、該止水用接着部材にて前記編み目を埋めつつ前記止水用接着部材を前記土台部に密着させ、且つ、前記編組の内面も一緒に前記土台部に密着させ、第四工程では、前記止水用接着部材の硬化にて前記編組の外面側に生じた止水手段外面に前記弾性密着部を密着させることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、(1)第一工程:止水対象箇所に合わせて編組の捲り上げ作業が行われる。この作業が行われると、止水対象箇所まで複数本の導電路が露出する。そして、露出した複数本の導電路に対し止水栓の組み付け作業が行われると、複数本の導電路は、これらの間に生じる隙間が止水栓により埋められる。すなわち、導電路間は止水栓により止水される。また、止水栓の組み付け作業が行われると、止水栓に形成された導電路密着部により複数本の導電路が各々、止水される。
また、本発明によれば、(2)第二工程:第一工程で捲り上げていた編組を元の状態まで戻す作業が行われる。この作業が行われて編組が元の状態まで戻ると、止水栓は複数本の導電路と一緒に編組に覆われる。
また、本発明によれば、(3)第三工程:止水対象箇所に合わせて編組の外面に止水用接着部材を設ける作業が行われる。止水用接着部材が例えば加熱により溶融し、その後硬化するタイプのものであれば、止水用接着部材が編組の編み目に浸透して編み目を埋めつつ止水栓の土台部にまで到達する。そして、この後に止水用接着部材が硬化すると、この硬化した止水用接着部材が土台部に対し完全に密着する。この時、編組の内面も一緒に土台部に密着する。止水用接着部材が硬化すると、編組の外面側には止水手段外面が形成される(尚、止水用接着部材が接着剤をチューブ基材やテープ基材に設けた構成のものであれば、基材の外面を止水手段外面としてもよい)。
また、本発明によれば、(4)第四工程:止水用接着部材の硬化にて編組の外面側に形成された止水手段外面に対し止水用グロメット又は止水用ブーツの弾性密着部を密着させる作業が行われる。この作業が行われると、編組は止水用グロメット又は止水用ブーツによっても止水される。
請求項1及び2に記載された本発明によれば、所定位置で確実に止水をすることが可能な止水構造を提供することができるという効果を奏する。また、請求項3に記載された本発明によれば、請求項1又は2に記載の止水構造を採用してなる止水構造部を有することから、所定位置で確実に止水をすることが可能なワイヤハーネスを提供することができるという効果を奏する。すなわち、より良いワイヤハーネスを提供することができるという効果を奏する。また、請求項4に記載された本発明によれば、所定位置で確実に止水をすることが可能な止水方法を提供することができるという効果を奏する。
本発明の止水構造を採用してなる止水構造部の分解斜視図である。 図1の止水構造部の斜視図である。 図2のA−A線断面図である。 図3の要部拡大図である。 本発明の止水方法に係る第一工程の説明図である。 本発明の止水方法に係る第二工程の説明図である。 本発明の止水方法に係る第三工程の説明図である。 図7のB−B線断面図である。 本発明の止水方法に係る第四工程の説明図である。 本発明のワイヤハーネスの配索状態を示す模式図である。
ワイヤハーネスは、ハーネス端末又はハーネス中間に止水構造部を有する。止水構造部は、二本の導電路と、この二本の導電路を一括して覆う導電性の筒状の編組と、土台部及び導電路密着部を有して二本の導電路間の隙間を埋める止水栓と、編組の編み目を埋める止水用接着部材と、弾性密着部を有する筒状の止水用グロメットとを備えて構成される。止水構造部は、編組の内外から浸入しようとする水分を止水栓と止水用接着部材と止水用グロメットとにより止水する構造の部分である。
以下、図面を参照しながら実施例を説明する。図1は本発明の止水構造を採用してなる止水構造部の分解斜視図である。また、図2は図1の止水構造部の斜視図、図3は図2のA−A線断面図、図4は図3の要部拡大図、図5〜図9は本発明の止水方法に係る各工程の説明図である。
<止水構造部1の構成について>
図1ないし図3において、引用符号1はワイヤハーネスWの所望の位置に設けられる止水構造部を示す。この止水構造部1は、本発明の止水構造を採用してなる部分であって、以下の説明で分かるようになるが、止水対象箇所を確実に止水することができるような構造の部分である。先ず、構成及び構造について説明をする。
止水構造部1は、二本の導電路2と、この二本の導電路2を一括して覆う導電性の筒状の編組3(シールド部材)と、ゴム製の止水栓4(第一止水手段)と、編組の後述する編み目7を埋める止水用接着部材5(第二止水手段)と、ゴム製の止水用グロメット6(第三止水手段)とを備えて構成される。
<導電路2について>
導電路2は、高電圧用のものであって、特に図示しないが導体と絶縁体とを備えて構成される。上記導体は、銅や銅合金、或いはアルミニウムやアルミニウム合金により断面円形に形成される。導体に関しては、素線を撚り合わせてなる導体構造のものや、断面矩形又は円形(丸形)になる棒状の導体構造(例えば平角単心や丸単心となる導体構造であり、この場合、電線自体も棒状となる)のもののいずれであってもよいものとする。以上のような導体は、この外面に絶縁性の樹脂材料からなる絶縁体が押出成形される。
尚、導電路2として、本実施例では公知の高圧電線の構成を採用するが、この限りでないものとする。すなわち、公知のバスバーに絶縁体を設けて高圧回路としたもの等を採用してもよいものとする。また、導電路2は、本実施例において二本であるが、この限りでないものとする。三本などであってもよいものとする。
絶縁体は、熱可塑性樹脂材料を用いて導体の外周面に押出成形される。絶縁体は、断面円形状の被覆として形成される。絶縁体は、所定の厚みを有して形成される。上記熱可塑性樹脂としては、公知の様々な種類のものが使用可能であり、例えばポリ塩化ビニル樹脂やポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などの高分子材料から適宜選択される。
<シールド部材としての編組3について>
編組3は、二本の導電路2を一括して覆う電磁シールド用の金属部品(電磁波対策用のシールド部材)であって、多数の金属素線を筒状に編んでなる公知のものが採用される。編組3には、編み目7(内外面連通部)が多数形成される。編み目7は、編組3の内面及び外面を連通する略隙間状の形状部分に形成される。尚、略隙間状の形状部分が形成できれば、編組3以外のシールド部材を採用してもよいものとする(例えば、導電性を有する金属箔のテープや、基材に金属箔を設けたテープ等を巻き付けることで略隙間状の形状部分が形成される場合が該当する)。以上のような編組3は、例えば二本の導電路2の全長とほぼ同じ長さに形成される。編組3は伸縮性を有し、後述する捲り上げの作業が容易になるように形成される。
<第一止水手段としての止水栓4について>
止水栓4は、所謂ゴム栓であって、止水のために用いられる部品である。また、止水栓4は、二本の導電路2と編組3との間に挿入又は装着される部品である。さらに、止水栓4は、二本の導電路2の間の隙間を埋めるための部品である。尚、二本の導電路2の間の隙間を確実に埋めることができれば、また、後述する土台部9と同じ機能の部分を形成することができれば、上記ゴム栓に限らないものとする。止水栓4は、止水対象箇所の位置に合わせて配設される。
止水栓4は、二つの導電路密着部8と、土台部9とを有して図示形状に形成される。止水栓4の形状に関しもう少し詳しく説明をすると、止水栓4は、本実施例において、断面長円形状でこれを所定長さでのばしたようなゴムの塊になる形状に形成される。そして、このゴムの塊に対し、軸方向に真っ直ぐのびる貫通孔が二つ空くような形状に形成される。二つの貫通孔は導電路密着部8であって、この導電路密着部8は二本の導電路2の位置に合わせて配置形成される。ゴムの塊になる形状のうち、外側部分(特に外周部分)は土台部9として形成される。
<止水栓4の各部分について>
導電路密着部8は、導電路2の絶縁体の外面に対し密着する部分として形成される。導電路密着部8が密着することにより、導電路2は止水される。尚、本実施例においては、導電路2に挿通されるような形状に導電路密着部8が形成されるが、この限りでないものとする。すなわち、止水栓4の外周面まで切り込みを入れて、この切り込みを開くような状態で導電路2を装着する形状にしてもよいものとする(導電路2の装着後に切り込みの部分が密着状態になればよい)。
導電路密着部8には、シール部分として複数のリップ部(図示省略)が形成される。リップ部は、止水性向上のための部分であって、断面山形形状で環状に形成される。導電路2は、上記の如く導電路密着部8により止水される。また、二本並んだ導電路2の間に生じる隙間も、止水栓4により埋められて止水される。
土台部9は、この外周面10が編組4の内面に対する受け面及び密着面として機能する部分に形成される。また、土台部9は、外周面10が止水用接着部材5に対する密着面としても機能する部分に形成される。すなわち、止水栓4は、編組4の内面や止水用接着部材5に対し土台(基礎)になって形状の安定化を図ることができるような部分に形成される。土台部9の外周面10は、平滑な状態に形成される。
土台部9には、この両端に環状のリブ11が形成される。リブ11は、外周面10を縁取るような突出部分に形成される。リブ11は、外周面10に対し僅かに突出する程度の高さに形成される。リブ11は、仮に止水用接着部材5がシリコーン材やブチル材を含んで流動性を有していても、この流れ規制に寄与する部分として形成される。尚、リブ11は、止水用接着部材5に応じて適宜形成されるものとする。
<第二止水手段としての止水用接着部材5について>
図2及び図4において、止水用接着部材5は、編組3の外面に設けられてこの外面に密着しつつ、編組3の編み目7を埋めることができるものが採用される。また、止水用接着部材5は、編組3の外面側に止水手段外面12を形成することができるものが採用される。具体的には、止水材(接着剤など)や、内面に止水材を有する熱収縮チューブ、防水テープ等が採用される。尚、上記接着剤として、本実施例においては公知のホットメルト接着剤(熱をかけて融かして接着させる接着剤)が採用される(これと同等であれば特に限定されないものとする)。
止水用接着部材5は、止水栓4と同様に止水対象箇所の位置に合わせて配設される。止水用接着部材5は、止水栓4の土台部9及び編組3に重なるような位置に配設される。
編組3と止水栓4との間は、止水用接着部材5により止水される。また、編組3と二本の導電路2との間は、止水栓4と止水用接着部材5とにより止水される。
<止水手段外面12について>
止水手段外面12は、止水用接着部材5の接着剤部分が硬化することにより生じる外面として形成される(止水用接着部材5がチューブ基材やテープ基材を有する場合は、この基材の外面が該当する)。また、止水手段外面12は、編組3の外面側に生じて止水用グロメット6を密着させる面として形成される。止水手段外面12は、平滑な状態に形成される。
<第三止水手段としての止水用グロメット6について>
図1ないし図4において、止水用グロメット6は、止水のために用いられる筒状のゴム部品である。止水用グロメット6は、弾性を有する。このような止水用グロメット6は、弾性密着部13と、この弾性密着部13に連続する被固定部14とを有する。尚、本実施例においては所謂グロメットを第三止水手段として採用するが、これに限らず例えば止水用ブーツを採用してもよいものとする。止水用ブーツの場合は、例えばハーネス端末のシールドコネクタを覆うものが一例として挙げられる。
<止水用グロメット6の各部分について>
弾性密着部13は、止水用接着部材5の外側からこの止水用接着部材5の止水手段外面12に密着する部分として形成される。弾性密着部13は、止水手段外面12に取り付けられると、この止水手段外面12を内方へ付勢するような弾力性を有する部分に形成される。
被固定部14は、例えば車体パネル等の図示しない相手部材に対し固定される部分として形成される。被固定部14は、弾性密着部13が断面長円形状に形成されるのに対し、断面円形で膨出する形状に形成される。被固定部14は、編組3から間隔をあけるように形成される。被固定部14は、編組3の外周を覆うように形成される。尚、詳細に図示していないが、被固定部14の端部が図示しない相手部材に固定されるようになる。
<止水方法について>
次に、図5ないし図9を参照しながら止水構造部1の組み立てについて説明をする。すなわち、止水方法について説明をする。止水方法は、本実施例において、以下の第一工程から第四工程までを順に経る。
<第一工程>
図5において、第一工程では、止水対象箇所に合わせて編組3の捲り上げ作業が行われる(又は、止水栓4が挿入できるような状態にするため、編組3の径を広げる作業が行われてもよい)。この作業が行われると、止水対象箇所まで二本の導電路2が露出する。そしてこの後に、露出した二本の導電路2に対し止水栓4の組み付け作業が行われる。止水栓4の組み付け作業が行われると、二本の導電路2は、これらの間に生じる隙間が止水栓4により埋められる。すなわち、導電路2間は止水栓4により止水される。止水栓4の組み付け作業が行われると、止水栓4に形成された導電路密着部8により二本の導電路2が各々、止水される。
<第二工程>
図6において、第二工程では、第一工程で捲り上げていた編組3を元の状態まで戻す作業が行われる。この作業が行われて編組3が元の状態まで戻ると、止水栓4は二本の導電路2と一緒に編組3に覆われる。
<第三工程>
図7及び図8において、第三工程では、止水対象箇所に合わせて編組3の外面に止水用接着部材5を設ける作業が行われる。尚、止水用接着部材5は、本実施例において、加熱によって溶融し、その後硬化するタイプのものが採用される。
第三工程を行うと、止水用接着部材5が編組3の編み目7に浸透して編み目7を埋めつつ止水栓4の土台部9にまで到達する。そして、この後に止水用接着部材5が硬化すると、この硬化した止水用接着部材5が土台部9に対し完全に密着する。この時、編組3の内面も一緒に土台部9に密着する(図4参照)。止水用接着部材5が硬化すると、編組3の外面側には止水手段外面12が形成される。
<第四工程>
図9において、第四工程では、止水用接着部材5の硬化にて編組3の外面側に形成された止水手段外面12に対し止水用グロメット6の弾性密着部13を密着させる作業が行われる。この作業が行われると、編組3は止水用グロメット6によっても止水される。
<止水構造部1の作用及び効果について>
以上、図1ないし図9を参照しながら説明してきたように、本発明の止水構造部1によれば、二本の導電路2における止水対象箇所に止水栓4が配設されることから、二本の導電路2の間に生じる隙間を止水栓4により埋めて止水をすることができるという効果を奏する。また、各々の導電路2では、止水栓4に形成された導電路密着部8により止水をすることができるという効果を奏する。
また、本発明の止水構造部1によれば、止水対象箇所に合わせて編組3の外面に止水用接着部材5が配設されることから、編組3の編み目7が埋められて止水をすることができるという効果を奏する。止水用接着部材5に関しては、編み目7を埋める他に、編組3の内面側に位置する止水栓4の土台部9にも密着することから、編組3の内面を土台部9に対し密着させることができるという効果も奏する。従って、編組3と二本の導電路2との間を止水栓4及び止水用接着部材5により止水することができるという効果を奏する。
また、本発明の止水構造部1によれば、止水対象箇所に合わせて止水用グロメット6が配設されることから、編組3の外面側に形成された止水手段外面12に止水用グロメット6を密着させれば、編組3を止水することができるという効果を奏する。
以上、本発明の止水構造部1によれば、所定位置で確実に止水をすることができるという効果を奏する。
この他、本発明の止水構造部1を見れば分かるように、止水構造部1は小型の構造であり、車両搭載の自由度を高めることができるという効果も奏する。また、構成及び構造がシンプルであることから、止水構造部1を安価に提供することができるという効果も奏する。
<ワイヤハーネスWの配索状態について>
ここで、本発明の止水構造部1を設けてなるワイヤハーネスWの配索状態について、図10を参照しながら説明をする。
図10において、引用符号51はハイブリッド自動車を示す。ハイブリッド自動車51は、エンジン52及びモータユニット53の二つの動力をミックスして駆動する車両であって、モータユニット53にはインバータユニット54を介してバッテリー55(電池パック)からの電力が供給される。エンジン52、モータユニット53、及びインバータユニット54は、本実施例において前輪等がある位置のエンジンルーム56に搭載される。また、バッテリー55は、後輪等がある自動車後部57に搭載される(エンジンルーム56の後方に存在する自動車室内に搭載してもよいものとする)。
モータユニット53とインバータユニット54は、高圧の(高電圧用の)ワイヤハーネス58により接続される。また、バッテリー55とインバータユニット54も高圧のワイヤハーネスWにより接続される。ワイヤハーネスWは、この中間部60が車両における(車体における)車両床下61に配索される。また、中間部60は、車両床下61に沿って略平行に配索される。車両床下61は、公知のボディ(車体)であるとともに所謂パネル部材であって、所定位置には貫通孔が形成される。この貫通孔には、ワイヤハーネスWが水密に挿通される。
ワイヤハーネスWとバッテリー55は、このバッテリー55に設けられるジャンクションブロック62を介して接続される。ジャンクションブロック62には、ワイヤハーネスWの後端側のハーネス端末63に配設されたシールドコネクタ64等の外部接続手段が電気的に接続される。また、ワイヤハーネスWとインバータユニット54は、前端側のハーネス端末63に配設されたシールドコネクタ64等の外部接続手段を介して電気的に接続される。
本発明の止水構造部1は、車両床下61の所定位置に形成される上記貫通孔の位置に合わせて配設される(配設位置は一例であるものとする。止水用グロメット6を止水用ブーツに替えて本発明の止水構造部1をワイヤハーネスWの後端側のハーネス端末63の位置に配設してもよい)。
本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
W…ワイヤハーネス、 1…止水構造部、 2…導電路、 3…編組(シールド部材)、 4…止水栓(第一止水手段)、 5…止水用接着部材(第二止水手段)、 6…止水用グロメット(第三止水手段)、 7…編み目(内外面連通部)、 8…導電路密着部、 9…土台部、 10…外周面、 11…リブ、 12…止水手段外面、 13…弾性密着部、 14…被固定部、 51…ハイブリッド自動車(自動車)、 52…エンジン、 53…モータユニット、 54…インバータユニット、 55…バッテリー、 56…エンジンルーム、 57…自動車後部、 58…ワイヤハーネス、 60…中間部、 61…車両床下、 62…ジャンクションブロック、 63…ハーネス端末、 64…シールドコネクタ

Claims (4)

  1. 複数本の導電路と、該複数本の導電路を一括して覆う導電性の筒状のシールド部材と、止水対象箇所に内側から順に配設される第一止水手段、第二止水手段、及び第三止水手段とを備えて構成され、
    前記シールド部材は、該シールド部材の内面及び外面を連通する略隙間状の内外面連通部を有するものに形成され、
    前記第一止水手段は、該第一止水手段の外側部分として構成される土台部と、前記複数本の導電路に密着する導電路密着部とを有するものに、且つ、前記シールド部材の前記内面側に挿入又は装着されるものに形成され、
    前記第二止水手段は、前記シールド部材の前記外面に設けられて該外面に密着しつつ前記内外面連通部を埋めるものに、且つ、前記シールド部材の前記外面側に止水手段外面を生じさせるものに形成され、
    前記第三止水手段は、相手部材に対し固定される被固定部と、前記第二止水手段の外側から該第二止水手段の前記止水手段外面に密着する弾性密着部とを有する筒状のものに形成され、
    前記土台部は、前記シールド部材の前記内面に対する受け部分及び密着部分として、且つ、前記内外面連通部を埋めた前記第二止水手段の密着部分として形成される
    ことを特徴とする止水構造。
  2. 請求項1に記載の止水構造において、
    前記シールド部材は、金属素線を編んでなる編組であり、前記内外面連通部は、前記編組の編み目である
    ことを特徴とする止水構造。
  3. 自動車に配索されて電気的な接続を行うワイヤハーネスにおいて、
    当該ワイヤハーネスのハーネス端末又はハーネス中間には、請求項1又は2に記載の止水構造を採用してなる止水構造部を設ける
    ことを特徴とするワイヤハーネス。
  4. 複数本の導電路と、該複数本の導電路を一括して覆う導電性の筒状の編組と、土台部及び導電路密着部を有して前記複数本の導電路間の隙間を埋める止水栓と、前記編組の編み目を埋める止水用接着部材と、弾性密着部を有する筒状の止水用グロメット又は止水用ブーツとを備え、
    第一工程では、止水対象箇所に合わせ前記編組を捲り上げて前記複数本の導電路に前記止水栓を組み付け、
    第二工程では、捲り上げていた前記編組を戻して前記複数本の導電路と前記止水栓とを一緒に覆い、
    第三工程では、前記止水対象箇所に合わせて前記編組の外面に前記止水用接着部材を設けるとともに、該止水用接着部材にて前記編み目を埋めつつ前記止水用接着部材を前記土台部に密着させ、且つ、前記編組の内面も一緒に前記土台部に密着させ、
    第四工程では、前記止水用接着部材の硬化にて前記編組の外面側に生じた止水手段外面に前記弾性密着部を密着させる
    ことを特徴とする止水方法。
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