JP2015201284A - ワイヤハーネス - Google Patents
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Abstract
【課題】作業性の向上を図ることが可能なワイヤハーネスを提供する。【解決手段】ワイヤハーネス9は、導体22の構造が棒線又はバスバーになり且つ配索経路に沿った形状保持が可能な剛性を有する第一導電路19と、導体24の構造が撚り線になり且つ第一導電路19よりも低い剛性で柔軟性を有する第二導電路20と、第一導電路19及び第二導電路20の接続部分になる導電路接続部21と、ハーネス端末13に配設されて外部の電気的接続相手との接続を行うシールドコネクタ14とを備えて構成される。ワイヤハーネス9は、ハーネス端末13の位置に第二導電路20を配置する。【選択図】図2
Description
本発明は、ハイブリッド自動車や電気自動車に搭載される高電圧の機器間を電気的に接続するワイヤハーネス、及び/又は、一般的な自動車も含めこのような自動車に搭載される低電圧の機器間を電気的に接続するワイヤハーネスに関する。
ハイブリッド自動車や電気自動車に搭載される高電圧の機器間を電気的に接続する従来のワイヤハーネスとしては、例えば下記特許文献1に開示されたものが知られる。ワイヤハーネスは、三本の柔軟な高圧電線と、この三本の高圧電線を一本ずつ収容して保護するための三本の外装部材とを備えて構成される。外装部材は、断面円形状の金属パイプであって、このような外装部材に高圧電線を挿通した後、高圧電線の端末にコネクタ等が取り付けられる。また、ワイヤハーネスの配索対象箇所の形状に合わせて外装部材に曲げ加工が施される。
上記従来技術にあっては、柔軟な高圧電線を用いる構成のワイヤハーネスであることから、配索対象箇所の形状(配索経路の形状)に合わせてワイヤハーネスを作業性よく配索するためには、金属パイプにて形状保持をした上で配索する必要があった。すなわち、従来技術にあっては金属パイプが必要な構成であった。
本願発明者は、金属パイプを用いずに配索対象箇所の形状に合わせて形状保持をすることができないかと考えた。その結果、従来技術の高圧電線に替わる新たな導電路を採用し、この新たな導電路に形状保持機能を持たせる考えに至った。具体的には、剛性のある導電路を採用してこのような導電路に形状保持機能を持たせる考えに至った。また、本願発明者は、金属パイプを用いないことでワイヤハーネスの軽量化が図れるという考えにも至った。
しかしながら、上記考えは剛性を有する導電路の採用であることから、ワイヤハーネスを高電圧の機器に電気的に接続する際に作業性が悪くなってしまうという問題点を有する。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、作業性の向上を図ることが可能なワイヤハーネスを提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の本発明のワイヤハーネスは、第一導電路と、第二導電路と、前記第一導電路及び前記第二導電路の接続部分になる導電路接続部と、一方・他方のハーネス端末のうち前記一方のハーネス端末に配設されて外部の第一の電気的接続相手との接続を行う第一の外部接続手段と、前記他方のハーネス端末に配設されて外部の第二の電気的接続相手との接続を行う第二の外部接続手段とを備え、前記第一導電路は、導体の構造が棒線又はバスバーになり且つ配索経路に沿った形状保持が可能な剛性を有し、前記第二導電路は、導体の構造が撚り線になり且つ前記第一導電路よりも低い剛性で柔軟性を有し、前記第一の外部接続手段の配設先である前記一方のハーネス端末位置の導電路は、前記第二導電路になることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、配索経路に沿った形状保持をすることが可能である。また、少なくとも第一の外部接続手段と外部の電気的接続相手との接続を行う際の作業性に配慮した柔軟性を確保することも可能である。この他、本発明によれば、第一の外部接続手段との電気的接続相手が振動伝達源である場合、伝達される振動を第二導電路の柔軟性で吸収させることも可能である。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載のワイヤハーネスにおいて、前記第一の外部接続手段は、前記第二の外部接続手段よりも後に外部との接続を行う部分になることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、第二の外部接続手段の側の接続を先にしておくことで、その後の第一の外部接続手段と外部の電気的接続相手との接続は上記の如く柔軟性が確保されることから、スムーズに行うことが可能である。
請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載のワイヤハーネスにおいて、前記第二の外部接続手段の配設先である前記他方のハーネス端末位置の導電路は、前記第一導電路になることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、先に接続を行う側の導電路を剛性のある第一導電路としても、後から接続を行う側で柔軟性が確保されることから、スムーズな作業を行うことが可能である。尚、第二の外部接続手段との電気的接続相手が振動伝達源でない場合、上記のような振動吸収をさせる必要がなくなることから、本発明の構造は有効である。
請求項4に記載の本発明は、請求項1に記載のワイヤハーネスにおいて、前記第二の外部接続手段の配設先である前記他方のハーネス端末位置の導電路も前記第二導電路になることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、先に接続を行う側の導電路も柔軟性のある第二導電路としておくことで、こちら側も接続を行う際の作業性に配慮することが可能である。この他、本発明によれば、第二の外部接続手段との電気的接続相手も振動伝達源であれば、上記同様に伝達される振動を吸収させることが可能である。
請求項5に記載の本発明は、請求項1、2、3又は4に記載のワイヤハーネスにおいて、前記第一導電路及び/又は前記第二導電路の前記導体は、アルミニウム製又はアルミニウム合金製になることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、軽量化を図ることが可能である。
請求項6に記載の本発明は、請求項1、2、3、4又は5に記載のワイヤハーネスにおいて、当該ワイヤハーネスは、車両床下を含んで配索され、該車両床下に配索される位置の導電路は、全部又は大半が前記第一導電路になることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、長尺なワイヤハーネスであり、少なくとも車両床下に配索される部分を、配索経路に沿った形状に保持することが可能である。
請求項1に記載された本発明によれば、剛性を有する部分で予め配索経路に沿った形状に保持しておくことで、ワイヤハーネスの配索作業をスムーズに行うことができる。また、ハーネス端末が柔軟性を有することから、外部の電気的接続相手との接続作業をスムーズに行うことができる。従って、本発明によれば、作業性の向上を図ることが可能なワイヤハーネスを提供することができるという効果を奏する。
請求項2に記載された本発明によれば、少なくとも後から接続を行う側の柔軟性を確保することで、電気的接続相手との接続作業をスムーズに行うことができる。従って、本発明によれば、作業性の向上を図ることができるという効果を奏する。
請求項3に記載された本発明によれば、先に接続を行う側の導電路を剛性のある第一導電路としても、後から接続を行う側で柔軟性を確保しておけば、結果、スムーズな作業を行うことができるという効果を奏する。
請求項4に記載された本発明によれば、先に接続を行う側の導電路も柔軟性を確保することで、こちら側も電気的接続相手との接続作業をスムーズに行うことができる。従って、本発明によれば、作業性の向上を図ることができるという効果を奏する。本発明は、例えば電気的接続相手の搭載位置や電気的接続相手までの電気的経路が複雑であったりする場合に特に有効である。
請求項5に記載された本発明によれば、請求項1、2、3又は4の効果に加え次のような効果を更に奏する。すなわち、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の導体を採用することから、軽量化されたワイヤハーネスを提供することができるという効果を奏する。
請求項6に記載された本発明によれば、請求項1、2、3、4又は5の効果に加え次のような効果を更に奏する。すなわち、車両床下に配索される部分の形状を予め配索経路に沿った形状に保持しておけるので、長尺なワイヤハーネスであってもその配索作業をスムーズに行うことができるという効果を奏する。
ワイヤハーネスは、導体の構造が棒線又はバスバーになり且つ配索経路に沿った形状保持が可能な剛性を有する第一導電路と、導体の構造が撚り線になり且つ前記第一導電路よりも低い剛性で柔軟性を有する第二導電路と、前記第一導電路及び前記第二導電路の接続部分になる導電路接続部と、ハーネス端末に配設されて外部の電気的接続相手との接続を行う第一・第二の外部接続手段とを備え、少なくとも第一の外部接続手段の配設先であるハーネス端末位置の導電路を前記第二導電路とすることが特徴になる。
また、ワイヤハーネスは、前記第一導電路及び/又は前記第二導電路の前記導体をアルミニウム製又はアルミニウム合金製とすることが好ましい。さらに、ワイヤハーネスは、車両床下を含んで配索され、該車両床下に配索される位置の導電路の全部又は大半を前記第一導電路とすることが好ましい。
以下、図面を参照しながら実施例1を説明する。図1は本発明のワイヤハーネスに係る図であり、(a)はワイヤハーネスの配索状態を示す模式図、(b)は車両床下で配索経路に沿った形状に保持される中間部の状態を示す模式図である。また、図2は図1のワイヤハーネスの構成を示す模式図、図3は図2のワイヤハーネスの断面図であり、(a)は図2のA−A線断面図、(b)は図2のB−B線断面図、図4及び図5は図2の導電路接続部の一例を示す分解斜視図である。
本実施例においては、ハイブリッド自動車(電気自動車等であってもよい)に配索されるワイヤハーネスに対し本発明を採用する。
図1(a)において、引用符号1はハイブリッド自動車を示す。ハイブリッド自動車1は、エンジン2及びモータユニット3の二つの動力をミックスして駆動する車両であって、モータユニット3にはインバータユニット4を介してバッテリー5(電池パック)からの電力が供給される。エンジン2、モータユニット3、及びインバータユニット4は、本実施例において前輪等がある位置のエンジンルーム6に搭載される。また、バッテリー5は、後輪等がある自動車後部7に搭載される(エンジンルーム6の後方に存在する自動車室内に搭載してもよい)。
モータユニット3とインバータユニット4は、高圧の(高電圧用の)ワイヤハーネス8により接続される。また、バッテリー5とインバータユニット4も高圧のワイヤハーネス9により接続される。ワイヤハーネス9は、この中間部10が車両床下11に配索される。また、車両床下11に沿って略平行に配索される。車両床下11は、公知のボディであるとともに所謂パネル部材であって、所定位置には貫通孔が形成される。この貫通孔には、ワイヤハーネス9が水密に挿通される。
ワイヤハーネス9とバッテリー5は、このバッテリー5に設けられるジャンクションブロック12を介して接続される。ジャンクションブロック12には、ワイヤハーネス9の後端側のハーネス端末13に配設されたシールドコネクタ14等の外部接続手段が電気的に接続される。また、ワイヤハーネス9とインバータユニット4は、前端側のハーネス端末13に配設されたシールドコネクタ14等の外部接続手段を介して電気的に接続される。
モータユニット3は、モータ及びジェネレータを含んで構成される。また、インバータユニット4は、インバータ及びコンバータを構成に含んで構成される。モータユニット3は、シールドケースを含むモータアッセンブリとして形成される。また、インバータユニット4もシールドケースを含むインバータアッセンブリとして形成される。バッテリー5は、Ni−MH系やLi−ion系のものであって、モジュール化することによりる。尚、例えばキャパシタのような蓄電装置を使用することも可能である。バッテリー5は、ハイブリッド自動車1や電気自動車に使用可能であれば特に限定されないのは勿論である。
車両床下11を通って配索される長尺なワイヤハーネス9は、ハーネス本体15と、このハーネス本体15の両端、すなわちハーネス端末13にそれぞれ配設される外部接続手段としてのシールドコネクタ14とを備えて構成される。また、ワイヤハーネス9は、所定位置に配索するための図示しない複数の固定部材(例えばクランプ等)と、図示しない止水部材(例えばグロメット等)とを備えて構成される。
先ず、上記構成のようなワイヤハーネス9の特徴を概略説明すると、ワイヤハーネス9は、少なくとも車両床下11に配索される部分で、例えば図1(b)に示すような配索経路に沿った形状に保持することができ、ハーネス端末13では柔軟性を有して外部の電気的接続相手(インバータユニット4、ジャンクションブロック12)との接続作業をスムーズに行うことができる。ワイヤハーネス9は、以下の説明で分かるようになるが、導電路に形状保持機能を持たせつつハーネス端末13では柔軟性を確保したものである。
尚、上記形状保持機能がなく柔らかい場合を考えると、図1(b)に示すような複雑に曲がった形状に作業現場でいちいち配索していくことは非常に困難である。特に長尺になればなるほど困難である。従って、有用な発明になるのは勿論である。
次に、ワイヤハーネス9の上記構成について図2ないし図5を順に参照しながら説明をする。
図2において、ハーネス本体15は、複数本(本実施例では二本。本数は一例である)の導電路16と、この複数本の導電路16を一括して覆うシールド部材17と、シールド部材17の外側に設けられる保護部材18とを備えて構成される。ハーネス本体15は、導電路16の構成と、この構成の配置とに特徴がある。
図2及び図3において、導電路16は、第一導電路19と、第二導電路20と、導電路接続部21とを含んで構成される。導電路16は、外部の電気的接続相手との接続を行う側に第二導電路20が配設される。すなわち、ハーネス端末13の位置に第二導電路20が配設される。本実施例においては、ワイヤハーネス9がインバータユニット4とジャンクションブロック12とを接続することから、前端及び後端の両方のハーネス端末13に第二導電路20が配設される。導電路16は、この両端に第二導電路20が配設され、中間の形状保持が必要な位置には、第一導電路19が配設される。
尚、第二導電路20は、ハーネス端末13以外に配置されても当然によく、例えば搬送時の荷姿に配慮して曲げ位置に配置することも可能である。
第一導電路19は、導電性の導体22と、この導体22を被覆する絶縁性の絶縁体23とを備えて構成される。第一導電路19は、配索経路に沿った形状の保持に必要となる範囲分の長さを有して形成される。
導体22は、銅や銅合金、或いはアルミニウムやアルミニウム合金により製造される。本実施例においては、安価且つ軽量であるというメリットを有するアルミニウム製のものが採用される(一例である)。導体22の導体構造に関しては、断面円形状の棒線である丸棒(又は断面矩形状の角棒)が採用される。尚、丸棒(又は角棒)は、丸単心(又は平角単心)とも呼ばれる。導体22は、配索経路に沿った形状保持が可能な剛性を有する。導体22の剛性は、多少の外力が加わったとしも塑性変形が維持されるような剛性であって、そのため第二導電路20の後述する導体24と比較すると硬いものになる。導体22は、上記棒線以外にバスバーを採用してもよい。
絶縁体23は、熱可塑性樹脂材料を用いて導体22の外周面に押出成形することにより断面円形状の被覆として形成される。絶縁体23は、所定の厚みを有して形成される。上記熱可塑性樹脂としては、公知の様々な種類のものが使用可能であり、例えばポリ塩化ビニル樹脂やポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などの高分子材料から適宜選択される。
第二導電路20は、導電性の導体24と、この導体24を被覆する絶縁性の絶縁体25とを備えて構成される。第二導電路20は、少なくともシールドコネクタ14の接続作業をスムーズに行うために必要な長さを有して形成される。前端側のハーネス端末13の第二導電路20と、後端側のハーネス端末13の第二導電路20は、本実施例において異なる長さに形成される。
導体24は、銅や銅合金、或いはアルミニウムやアルミニウム合金により製造される。本実施例においては、安価且つ軽量であるというメリットを有するアルミニウム製のものが採用される(一例である)。導体24の導体構造に関しては、素線26を撚り合わせてなる導体構造(撚り線)が採用される。導体24は、この断面積が第一導電路19の導体22の断面積と合うように素線26の径や本数等が設定される。導体24は、第一導電路19の導体22よりも低い剛性で柔軟性を有するように形成される。導体24の柔軟性は、ハーネス端末13が柔らかくなる程度の柔軟性、別な言い方をすれば作業者への負荷が大きくならない程度の柔軟性である(更に好ましくは、振動が伝達されてもこれを吸収することができるような柔軟性、又は、振動により振れても十分に耐え得る柔軟性である)。
絶縁体25は、熱可塑性樹脂材料を用いて導体24の外周面に押出成形することにより断面円形状の被覆として形成される。絶縁体25は、所定の厚みを有して形成される。絶縁体25は、第一導電路19の絶縁体23と同じ材料で同じ厚みに形成される。
導電路接続部21は、第一導電路19と第二導電路20とを接続する部分であって、このような導電路接続部21は外側に対し絶縁状態に形成される。以下、導電路接続部21の内側の具体的な構造例を二つ、図4及び図5を参照しながら説明する。
図4において、第一導電路19の端末には、導電性の端子金具27が設けられる。端子金具27は、加締められて第一導電路19の導体22に接続される。端子金具27は公知のものであり、電気接触部にはボルト挿通孔28が形成される。一方、第二導電路20の端末(導体24)にも上記同様の端子金具27が設けられる。
第一導電路19及び第二導電路20の各端子金具27同士を重ね合わせ、そして、ボルト挿通孔28にボルト29を差し込んでナット30で締め付け固定すると、電気的な接続が完了する。この後、接続部分の外側に図示しない絶縁部材(テープ巻きや熱収縮チューブで覆う等)を設けると、導電路接続部21が形成される。
図5において、第一導電路19の端末で露出する導体22は、導電性のジョイント端子31の一端側に接合される。また、第二導電路20の端末で露出する導体24もジョイント端子31の他端側に接合される。接合は、超音波接合などの公知の接合方法が採用される(溶接、溶着、冷間圧接、ポップリベット、半田付け等を含む)。
第一導電路19及び第二導電路20の各導体22、24がジョイント端子31にそれぞれ接合されると、電気的な接続が完了する。この後、接合部分の外側に図示しない絶縁部材(テープ巻きや熱収縮チューブで覆う等)を設けると、導電路接続部21が形成される。
尚、導電路接続部21は、第一導電路19と第二導電路20とを接続できればよく、上記の例に限定されないのは勿論である。
導電路接続部21により第一導電路19と第二導電路20とが接続されると、一本の導電路16が形成される。
図2及び図3において、シールド部材17は、ワイヤハーネス9に電磁シールド機能を持たせるために備えられる。シールド部材17は、導電路16を二本並べた状態でこれらを一括して覆うことができるような部材に形成される。シールド部材17は、導電性を有する編組又は金属箔からなる。本実施例においては、編組からなるものが採用される。シールド部材17としての編組は、極細の素線を編み込んでこれを筒状にすることにより形成される。
尚、上記金属箔を採用した場合は、二本の導電路16の外側に巻き付けるような形状に形成してもよい。シールド部材17の端末は、シールドコネクタ14の後述するシールドシェル32に接地される。シールド部材17は、柔軟性を有する。
保護部材18は、ハーネス本体15を外部から保護するために備えられる。保護部材18は、熱収縮チューブや、熱可塑性樹脂材料を用いての押出成形、樹脂製のシート部材の巻き付けなどにより所定の厚みで形成される。保護部材18は、少なくとも外部に対する保護が必要な範囲に配置形成される。保護部材18は、図1(b)に示すような複雑に曲がった形状にしても破損等が生じない材質のものが採用される。
図2において、以上のようなハーネス本体15の端末(ハーネス端末13)にそれぞれ配設されるシールドコネクタ14は、導電性の図示しない端子金具と、絶縁性の図示しないハウジングと、導電性のシールドシェル32と、金属製の加締めリング33とを備えて構成される。尚、本実施例では、配設位置が前端側のハーネス端末13になるシールドコネクタ14は、特許請求の範囲に記載された第一の外部接続手段に相当する。また、配設位置が後端側のハーネス端末13になるシールドコネクタ14は、第二の外部接続手段に相当する。
上記端子金具は、導電路16の端末に設けられる。すなわち、柔軟性を有する第二導電路20の端末に設けられる。端子金具は、例えば上記ハウジング内に収容保持される。
シールドシェル32は、ハウジングの外側に設けられる金属製の部材であって、図示しない固定部を有し、この固定部を介してインバータユニット4やジャンクションブロック12(図1参照)のシールドケース等に組み付けられる。シールドシェル32は、シールド部材17の端末が被せられる筒状部分を有する。加締めリング33は、シールド部材17の端末をシールドシェル32の上記筒状部分に接地させるために設けられる。加締めリング33は、加締めにて固定される。
上記構成及び構造において、ハーネス本体15を製造した後、ハーネス本体15の端末(ハーネス端末13)でシールドコネクタ14の組み付けを行うと、ワイヤハーネス9の製造が完了する(ワイヤハーネス9の製造工程において、図1(b)に示すような配索経路に沿った形状に曲げる工程は、シールドコネクタ14の組み付け前又は後のいずれであってもよい)。
以上、図1ないし図5を参照しながら説明してきたように、ワイヤハーネス9によれば、剛性を有する部分で予め配索経路に沿った形状に保持しておくことで、車両床下11に対するワイヤハーネス9の配索作業をスムーズに行うことができる。また、ハーネス端末13が柔軟性を有する構造であることから、この柔軟性によってインバータユニット4やジャンクションブロック12との接続作業をスムーズに行うことができる。従って、作業性の向上を図ることが可能なワイヤハーネス9を提供することができるという効果を奏する。
この他、ワイヤハーネス9によれば、アルミニウム製(又はアルミニウム合金製)の導体22、24を採用することから、軽量化を図ることができるという効果を奏する。
尚、上記説明では、前端側のハーネス端末13と後端側のハーネス端末13との位置に共に第二導電路20が配設されるが、この限りではないものとする。すなわち、前端側のハーネス端末13のみに第二導電路20が配設されるようなワイヤハーネス9であってもよい(剛性のある第一導電路19が後端側のハーネス端末13の位置にまでのびるワイヤハーネス9であってもよい)。この場合、後端側のハーネス端末13のシールドコネクタ14が先にジャンクションブロック12に接続され、そして、後から前端側のハーネス端末13のシールドコネクタ14がインバータユニット4に接続されるようになる。後から行われる接続の側で柔軟性が確保されていれば、作業性に支障を来さないのは勿論である。
この他、上記説明ではワイヤハーネス9がインバータユニット4に接続される。インバータユニット4は、エンジン2等からの振動を受けることから、ワイヤハーネス9にとってインバータユニット4は振動伝達源になる。インバータユニット4からの振動がワイヤハーネス9に伝達されると、この振動による不具合が懸念されるが、本発明では第二導電路20の柔軟性により振動が吸収され、ハーネス全体に振動が伝わらないようにすることができる。すなわち、不具合の発生を防止することができるという効果を奏する。また、耐振性を持たせるための高価な材料で導電路を製造する必要性がないことから、コスト低減に寄与することができるという効果も奏する。
以下、図面を参照しながら実施例2を説明する。図6は他の例となるワイヤハーネスの配索状態を示す模式図である。また、図7は図6のワイヤハーネスの断面図であり、(a)は図6のC−C線断面図、(b)は図6のD−D線断面図である。尚、上記実施例1と基本的に同じ構成部材には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図6及び図7において、ワイヤハーネス41は、ハーネス本体15と、このハーネス本体15の両端(ハーネス端末13)にそれぞれ配設されるシールドコネクタ14と、コルゲートチューブ42と、複数のクランプ43と、図示しないグロメットとを備えて構成される。
ハーネス本体15は、二本の導電路16と、この二本の導電路16を一括して覆うシールド部材17と、シールド部材17の外側に設けられる保護部材18とを備えて構成される(実施例2の場合、保護部材18の設定は任意である)。導電路16は、第一導電路19と、第二導電路20と、導電路接続部21(図2参照)とを含んで構成される。尚、第一導電路19と第二導電路20の配置は実施例1と同じである。
実施例2においては、第二導電路20を構成する導体24の材質として銅が採用される(一例である。実施例1と同じアルミニウムでもよい)。
コルゲートチューブ42は、断面長円形状の樹脂製の蛇腹管として形成される。コルゲートチューブ42は、ハーネス本体15の外装部材としての(保護部材としての)機能を有する。コルゲートチューブ42は、この内部にハーネス本体15を挿通することができるような大きさに形成される。コルゲートチューブ42は、公知のコルゲートチューブと同様、様々な方向に曲げが自在に形成される。
コルゲートチューブ42は、図示の如く形状が一様な蛇腹管であることから、ワイヤハーネス41の長さ調整があったとしても対応が容易になるという利点を有する(形状が一様でない場合、例えば長さ調整が必要になると金型変更が伴ってコスト面に影響を来してしまう)。
クランプ43は、コルゲートチューブ42の蛇腹管形状に合わせて形成される管体取付部44と、この管体取付部44に連続する片持ち形状の固定部45とを有する。固定部45には、ボルト挿通孔(図示省略)が形成される。ワイヤハーネス41は、ボルト挿通孔に挿通されたボルト46を介して車両床下11等の固定対象47に取り付け固定される(固定対象47の形状は一例である)。ワイヤハーネス41は、固定対象47に対し取り付け固定されると、図6に示す如く所定の経路配索が完了する。
以上、図6及び図7を参照しながら説明してきたように、実施例2も実施例1と同様の効果を奏することが分かる。すなわち、ワイヤハーネス41によれば、剛性を有する部分で予め配索経路に沿った形状に保持しておけば、車両床下11に対するワイヤハーネス41の配索作業をスムーズに行うことができる。また、ハーネス端末13が柔軟性を有する構造であることから、この柔軟性によってインバータユニット4やジャンクションブロック12(図1参照)との接続作業をスムーズに行うことができる。
以下、図面を参照しながら実施例3を説明する。図8は他の例となるワイヤハーネスの配索状態及び構成を示す模式図である。
図8において、引用符号51はワイヤハーネスを示す。ワイヤハーネス51は、低圧の(低電圧用の)ものであって、例えばハイブリッド自動車1における自動車後部7の低圧バッテリー52と、自動車前部53に搭載される補器54(機器)とを電気的に接続するために備えられる。
ワイヤハーネス51は、本実施例において車両床下11を通って配索される(一例である。車室側を通って配索されてもよい)。ワイヤハーネス51は、二本並んだ状態の導電路55、55と、これらの各端末に設けられるコネクタ56、56と、図示しない複数の固定部材(例えばクランプ等)と、図示しない止水部材(例えばグロメット等)とを備えて構成される。
導電路55は、第一導電路57と、第二導電路58と、導電路接続部59とを有して一本の状態に形成される。尚、これら構成に係る材質や構造、機能は、実施例1の第一導電路19と、第二導電路20と、導電路接続部21と同じであるものとし、ここでの説明は省略する。導電路55は、前端のハーネス端末60の位置に第二導電路58が配設される。また、その他は第一導電路57が配設される(前端及び後端のハーネス端末60の位置に第二導電路58が配設されてもよい)。
以上、図8を参照しながら説明してきたように、実施例3のワイヤハーネス51よれば、剛性を有する部分で予め配索経路に沿った形状に保持しておくことで、車両床下11に対するワイヤハーネス51の配索作業をスムーズに行うことができる。また、前端のハーネス端末60が柔軟性を有する構造であることから、この柔軟性によって補器54との接続作業をスムーズに行うことができる。従って、作業性の向上を図ることが可能なワイヤハーネス51を提供することができるという効果を奏する。
この他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
1…ハイブリッド自動車、 2…エンジン、 3…モータユニット、 4…インバータユニット、 5…バッテリー、 6…エンジンルーム、 7…自動車後部、 8、9…ワイヤハーネス、 10…中間部、 11…車両床下、 12…ジャンクションブロック、 13…ハーネス端末、 14…シールドコネクタ(外部接続手段)、 15…ハーネス本体、 16…導電路、 17…シールド部材、 18…保護部材、 19…第一導電路、 20…第二導電路、 21…導電路接続部、 22、24…導体、 23、25…絶縁体、 26…素線、 27…端子金具、 28…ボルト挿通孔、 29…ボルト、 30…ナット、 31…ジョイント端子、 32…シールドシェル、 33…加締めリング、 41…ワイヤハーネス、 42…コルゲートチューブ、 43…クランプ、 44…管体取付部、 45…固定部、 46…ボルト、 47…固定対象、 51…ワイヤハーネス、 52…低圧バッテリー、 53…自動車前部、 54…補器(機器)、 55…導電路、 56…コネクタ(外部接続手段)、 57…第一導電路、 58…第二導電路、 59…導電路接続部、 60…ハーネス端末
Claims (6)
- 第一導電路と、第二導電路と、前記第一導電路及び前記第二導電路の接続部分になる導電路接続部と、一方・他方のハーネス端末のうち前記一方のハーネス端末に配設されて外部の第一の電気的接続相手との接続を行う第一の外部接続手段と、前記他方のハーネス端末に配設されて外部の第二の電気的接続相手との接続を行う第二の外部接続手段とを備え、
前記第一導電路は、導体の構造が棒線又はバスバーになり且つ配索経路に沿った形状保持が可能な剛性を有し、
前記第二導電路は、導体の構造が撚り線になり且つ前記第一導電路よりも低い剛性で柔軟性を有し、
前記第一の外部接続手段の配設先である前記一方のハーネス端末位置の導電路は、前記第二導電路になる
ことを特徴とするワイヤハーネス。 - 請求項1に記載のワイヤハーネスにおいて、
前記第一の外部接続手段は、前記第二の外部接続手段よりも後に外部との接続を行う部分になる
ことを特徴とするワイヤハーネス。 - 請求項2に記載のワイヤハーネスにおいて、
前記第二の外部接続手段の配設先である前記他方のハーネス端末位置の導電路は、前記第一導電路になる
ことを特徴とするワイヤハーネス。 - 請求項1に記載のワイヤハーネスにおいて、
前記第二の外部接続手段の配設先である前記他方のハーネス端末位置の導電路も前記第二導電路になる
ことを特徴とするワイヤハーネス。 - 請求項1、2、3又は4に記載のワイヤハーネスにおいて、
前記第一導電路及び/又は前記第二導電路の前記導体は、アルミニウム製又はアルミニウム合金製になる
ことを特徴とするワイヤハーネス。 - 請求項1、2、3、4又は5に記載のワイヤハーネスにおいて、
当該ワイヤハーネスは、車両床下を含んで配索され、
該車両床下に配索される位置の導電路は、全部又は大半が前記第一導電路になる
ことを特徴とするワイヤハーネス。
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