JP6076318B2 - ワイヤハーネス - Google Patents

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Description

本発明は、自動車に配索されて電気的な接続を行うワイヤハーネスに関し、詳しくは、一又は複数本の導電路と、この導電路の大半又は一部を収容する外装部材とを含んで構成されるワイヤハーネスに関する。
例えば、高電圧のワイヤハーネスを例に挙げると、下記特許文献1には、ハイブリッド自動車や電気自動車に搭載される高電圧の機器間を電気的に接続するワイヤハーネスが開示される。このワイヤハーネスは、三本の柔軟な高圧電線(導電路)と、三本の高圧電線を一本ずつ収容して保護する三本の外装部材とを備えて構成される。外装部材は、断面円形状の金属パイプであって、このような外装部材に高圧電線を挿通した後、高圧電線の端末にコネクタ等を取り付けてワイヤハーネスの製造が完了する。ワイヤハーネスの製造にあたっては、ワイヤハーネスの配索対象箇所の形状に合わせて外装部材に曲げ加工が施される。
特開2004−224156号公報
上記従来技術にあっては、柔軟な高圧電線(導電路)を用いる構成のワイヤハーネスであることから、配索対象箇所の形状(配索経路の形状)に合わせてワイヤハーネスを作業性よく配索するためには、金属パイプにて形状保持をした上で配索する必要があった。すなわち、従来技術にあっては金属パイプが作業性の向上に必要な構成部材であった。
本願発明者は、金属パイプを用いずに配索対象箇所の形状に合わせて形状保持をすることができないかと考えた。その結果、従来技術の高圧電線に替わる新たな導電路を採用し、この新たな導電路に形状保持機能を持たせる考えに至った。具体的には、剛性のある導電路を採用してこのような導電路に形状保持機能を持たせる考えに至った。
しかしながら、上記考えは剛性を有する導電路の採用であることから、次のような幾つかの問題点があることが分かった。すなわち、金属パイプを用いた時と同様に柔軟性が失われ、そのため大きな状態のままで梱包作業をしなければならないという問題点や、梱包状態が大きいことから十分な搬送スペースを確保しなければならないという問題点、さらには、剛性にて配索時における寸法誤差の吸収が困難で作業性等に影響を来してしまうという問題点や、車両振動の周波数範囲にワイヤハーネスの共振周波数が含まれると、その対処が困難になって、結果、上記同様に作業性等に影響を来してしまうという問題点などがあることが分かった。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、作業性等の向上を図ることが可能なワイヤハーネスを提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の本発明は、一又は複数本の導電路を含んで構成され、且つ、自動車に配索されて電気的な接続を行うワイヤハーネスにおいて、前記導電路一本は、該導電路一本の各端末を含んで複数に分割された分割導電路と、一又は複数有して隣り合う前記分割導電路同士の間に配置されこれらを繋ぐための導電性の繋ぎ部材と、前記分割導電路及び前記繋ぎ部材の接続部分として複数形成される導電路接続部とを含んで構成され、前記繋ぎ部材は、撚り線導体及び被覆部からなる本体部と、該本体部の両端に位置し前記撚り線導体を露出させてなる接続端とを含んで構成され、且つ、前記分割導電路よりも前記本体部の剛性が低く縮み可能で所定方向に曲げ可能な部材として形成されることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、一又は複数本の導電路を含んで構成されるワイヤハーネスであり、導電路は、複数に分割された分割導電路を繋ぎ部材で繋ぐことにより一本のものになる。繋ぎ部材は、分割導電路よりも低剛性であることから、また、縮み可能で所定方向に曲げ可能であることから、繋ぎ部材の配置を調整すれば、この繋ぎ部材が作業性等の向上に寄与する部分になる。つまり、このような導電路を一又は複数本含んでなるワイヤハーネスであれば、作業性等の向上を図ることが可能になる。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載のワイヤハーネスにおいて、前記繋ぎ部材は、前記分割導電路よりも短く形成されることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、作業性等の向上に寄与する部分として有効な繋ぎ部材は、剛性が低く縮み可能で所定方向に曲げ可能であればよく、そのため複数に分割された分割導電路よりも短い状態で用いたとしても十分に機能する。本発明によれば、一本の導電路に占める繋ぎ部材の割合が小さく、従って、分割導電路の部分で配索経路の形状維持に係る機能を十分に発揮させることが可能である。
請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載のワイヤハーネスにおいて、前記繋ぎ部材の前記所定方向とは、二方向又は360度方向であることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、導電路は繋ぎ部材の位置で例えば上方向と下方向とに曲げが可能、又は、左方向と右方向とに曲げが可能、さらには、360度方向に曲げが可能になる。尚、本発明における二方向の曲げに関しては、上記の他に、例えば表面側で後ろ方向への折り曲げと、裏面側で後ろ方向への折り曲げ、又は、表面側で斜め前方向への曲げと、裏面側で斜め前方向への曲げ等であってもよく、様々な曲げが可能になるものとする(請求項5に係る折り曲げ手段としての適用が有効)。本発明では、少なくとも二方向の曲げができることから、ワイヤハーネスの配索作業が容易になる。
請求項4に記載の本発明は、請求項1、2又は3に記載のワイヤハーネスにおいて、前記繋ぎ部材は、当該ワイヤハーネスが前記自動車の車体に沿う範囲内に少なくとも一箇所配置されることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、例えば車体の床下側を通ってワイヤハーネスの配索がなされる場合、この床下の範囲内で少なくとも一箇所、繋ぎ部材で繋いだ部分が形成される。これにより、ワイヤハーネスの配索が長尺になるような場合であっても、以下の請求項5の発明に挙げる各種手段としての適用箇所になり、結果、より良い効果を得ることが可能になる。
請求項5に記載の本発明は、請求項1、2、3又は4に記載のワイヤハーネスにおいて、前記繋ぎ部材は、前記自動車への配索前の梱包時におけるコンパクト化のための折り曲げ手段、配索時における寸法誤差を吸収するための寸法誤差吸収手段、及び、配索後における共振を回避するための共振回避手段のうち少なくとも一つとして適用されることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、繋ぎ部材が折り曲げ手段として適用されることで、導電路は繋ぎ部材の位置で折り曲げができるようになり、結果、自動車への配索前の梱包状態及び輸送状態としてワイヤハーネスをコンパクトにすることが可能なる。また、繋ぎ部材が寸法誤差吸収手段として適用され、縮ませたり曲げたりすることで、配索時における寸法誤差を吸収することが可能になる。また、繋ぎ部材が共振回避手段として適用され、車両振動の周波数範囲からワイヤハーネスの共振周波数を外すことで、共振による不具合等を回避することが可能になる。尚、上記手段の他に、曲げ手段や振動吸収手段として適用することも当然に可能になる。
請求項6に記載の本発明は、請求項1、2、3、4又は5に記載のワイヤハーネスにおいて、前記分割導電路は、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の棒状の導体と、該棒状の導体を覆う絶縁体とを含んで構成され、且つ、前記棒状の導体の剛性により配索時の形状が保持されることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の棒状導体と、この棒状導体を覆う絶縁体とを含んで分割導電路が構成される。ワイヤハーネスは、分割導電路における棒状導体の剛性により配索時の形状が保持される。ワイヤハーネスは、分割導電路の導体がアルミニウム又はアルミニウム合金からなることから、軽量化を図ることも可能になる。
請求項7に記載の本発明は、請求項1、2、3、4、5又は6に記載のワイヤハーネスにおいて、前記繋ぎ部材における前記本体部は、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の柔軟性のある前記撚り線導体と、該撚り線導体を覆う絶縁性の前記被覆部とを含んで構成されることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の柔軟性のある撚り線導体と、この撚り線導体を覆う絶縁性の被覆部とを含んで繋ぎ部材が構成される。このような構成の繋ぎ部材により、ワイヤハーネスには柔軟性を有する部分が存在するようになり、結果、作業性等の向上を図ることが可能になる。ワイヤハーネスは、繋ぎ部材の導体がアルミニウム又はアルミニウム合金からなることから、軽量化を図ることも可能になる。
請求項8に記載の本発明は、請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載のワイヤハーネスにおいて、前記繋ぎ部材を収容保護する樹脂製の外装部材を更に含んで構成されることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、繋ぎ部材は樹脂製の外装部材により収容保護される。これにより、接続端の保護や止水、又は、繋ぎ部材の経路規制が可能になる。樹脂製の外装部材としては、例えばコルゲートチューブやプロテクタ等が好適である。
請求項1に記載された本発明によれば、一又は複数本の導電路を含んでワイヤハーネスが構成される。導電路一本は、複数に分割された分割導電路と、一又は複数有して隣り合う分割導電路同士を繋ぐ導電性の繋ぎ部材とを含んで構成される。繋ぎ部材は、本体部と、この本体部の両端に位置する接続端とを含んで構成される。そして、繋ぎ部材は、分割導電路よりも剛性が低く縮み可能で所定方向に曲げ可能な部材として形成される。従って、繋ぎ部材の配置を調整すれば、この繋ぎ部材を作業性等の向上に寄与する部分として使用することができる。つまり、このような導電路を一又は複数本含んでなるワイヤハーネスであれば、作業性等の向上を図ることができるという効果を奏する。
請求項2に記載された本発明によれば、繋ぎ部材が分割導電路よりも短く形成されることから、一本の導電路に占める繋ぎ部材の割合が小さく、結果、配索経路の形状維持に係る機能を損なうことはない。従って、より良いワイヤハーネスを提供することができるという効果を奏する。
請求項3に記載された本発明によれば、繋ぎ部材が二方向又は360度方向に曲げ可能な部材として形成されることから、このような曲げによって作業性等の向上を図ることができるという効果を奏する。
請求項4に記載された本発明によれば、ワイヤハーネスが自動車の車体に沿う範囲内において、繋ぎ部材が少なくとも一箇所配置されることから、配索が長尺になるような範囲であっても、以下の請求項5の発明に挙げる各種手段としての適用箇所にすることができる。従って、より良いワイヤハーネスを提供することができるという効果を奏する。
請求項5に記載された本発明によれば、繋ぎ部材が折り曲げ手段、寸法誤差吸収手段、及び共振回避手段のうち少なくとも一つとして適用されることから、ワイヤハーネスの梱包時及び輸送時のコンパクト化を図ることや、配索時における寸法誤差の吸収を容易にすること、さらには、配索後の共振による不具合等の回避をすることなどができるという効果を奏する。
請求項6に記載された本発明によれば、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の棒状導体と、この棒状導体を覆う絶縁体とを含んで分割導電路が構成されることから、分割導電路における棒状導体の剛性によって配索時の形状を保持することができるという効果を奏する。
請求項7に記載された本発明によれば、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の柔軟性のある撚り線導体と、この撚り線導体を覆う絶縁性の被覆部とを含んで繋ぎ部材が構成されることから、繋ぎ部材における撚り線導体の柔軟性によって配索時及びその前後の作業性等の向上を図ることができるという効果を奏する。
請求項8に記載された本発明によれば、例えばコルゲートチューブやプロテクタ等の樹脂製の外装部材により導電路を収容保護することができる。従って、樹脂製の外装部材を採用することで、より良いワイヤハーネスを提供することができるという効果を奏する。
本発明のワイヤハーネスを示す図であり、(a)は高電圧のワイヤハーネスの配索状態を示す模式図、(b)は(a)とは別の低電圧のワイヤハーネスの配索状態を示す模式図である。 図1のワイヤハーネスの導電路を示す図であり、(a)は導電路の構成を示す模式図、(b)はA−A線断面図、(c)はB−B線断面図である。 図2の導電路接続部の一例を示す図であり、(a)は図2と同じジョイントタイプを示す分解斜視図、(b)は他の例となる接合タイプを示す斜視図である。 導電路を配索経路に合わせた形状にした時の状態を示す模式図である。 繋ぎ部材の適用例を示す図であり、(a)は寸法誤差吸収手段として適用した時の状態を示す模式図、(b)は共振回避手段として適用した時の状態を示す模式図である。 繋ぎ部材の適用例を示す図であり、折り曲げ手段として適用した時の状態を示す模式図である。 繋ぎ部材の他の適用例を示す模式図である。 他の例となる導電路の構成を示す模式図である。 梱包状態及び輸送状態の例を示す模式図である。 配索状態の例を示す模式図である。
ワイヤハーネスは、一又は複数本の導電路を含んで構成される。導電路一本は、複数に分割された分割導電路と、一又は複数有して隣り合う分割導電路同士を繋ぐ導電性の繋ぎ部材とを含んで構成される。繋ぎ部材は、本体部と、この本体部の両端に位置する接続端とを含んで構成される。そして、繋ぎ部材は、分割導電路よりも剛性が低く縮み可能で所定方向に曲げ可能な部材として形成される。従って、繋ぎ部材の配置を調整すれば、この繋ぎ部材が作業性等の向上に寄与する部分として使用することができる。
以下、図面を参照しながら実施例を説明する。図1は本発明のワイヤハーネスを示す図である。また、図2は図1のワイヤハーネスの導電路を示す図、図3は図2の導電路接続部の一例を示す図、図4は導電路を配索経路に合わせた形状にした時の状態を示す図、図5は繋ぎ部材の適用例を示す図、図6及び図7は繋ぎ部材の適用例を示す図、図8は他の例となる導電路の構成を示す図、図9は梱包状態及び輸送状態の例を示す図、図10は配索状態の例を示す図である。
本実施例においては、ハイブリッド自動車(電気自動車やエンジンで走行する一般的な自動車等であってもよいものとする)に配索されるワイヤハーネスに対し本発明を採用する。
図1(a)において、引用符号1はハイブリッド自動車を示す。ハイブリッド自動車1は、エンジン2及びモータユニット3の二つの動力をミックスして駆動する車両であって、モータユニット3にはインバータユニット4を介してバッテリー5(電池パック)からの電力が供給される。エンジン2、モータユニット3、及びインバータユニット4は、本実施例において前輪等がある位置のエンジンルーム6に搭載される。また、バッテリー5は、後輪等がある自動車後部7に搭載される(エンジンルーム6の後方に存在する自動車室内に搭載してもよいものとする)。
モータユニット3とインバータユニット4は、高圧の(高電圧用の)ワイヤハーネス8により接続される。また、バッテリー5とインバータユニット4も高圧のワイヤハーネス9により接続される。ワイヤハーネス9は、この中間部10が車両における(車体における)車両床下11に配索される。また、中間部10は、車両床下11に沿って略平行に配索される。車両床下11は、公知のボディ(車体)であるとともに所謂パネル部材であって、所定位置には貫通孔が形成される。この貫通孔には、ワイヤハーネス9が水密に挿通される。
ワイヤハーネス9とバッテリー5は、このバッテリー5に設けられるジャンクションブロック12を介して接続される。ジャンクションブロック12には、ワイヤハーネス9の後端側のハーネス端末13に配設されたシールドコネクタ14等の外部接続手段が電気的に接続される。また、ワイヤハーネス9とインバータユニット4は、前端側のハーネス端末13に配設されたシールドコネクタ14等の外部接続手段を介して電気的に接続される。
モータユニット3は、モータ及びジェネレータを含んで構成される。また、インバータユニット4は、インバータ及びコンバータを構成に含んで構成される。モータユニット3は、シールドケースを含むモータアッセンブリとして形成される。また、インバータユニット4もシールドケースを含むインバータアッセンブリとして形成される。バッテリー5は、Ni−MH系やLi−ion系のものであって、モジュール化することによりなる。尚、例えばキャパシタのような蓄電装置を使用することも可能である。バッテリー5は、ハイブリッド自動車1や電気自動車に使用可能であれば特に限定されないのは勿論である。
図1(b)において、引用符号15はワイヤハーネスを示す。ワイヤハーネス15は、低圧の(低電圧用の)ものであって、ハイブリッド自動車1における自動車後部7の低圧バッテリー16と、自動車前部17に搭載される補器18(機器)とを電気的に接続するために備えられる。ワイヤハーネス15は、図1(a)のワイヤハーネス9と同様に、車両床下11を通って配索される(一例であり、車室側を通って配索されてもよいものとする)。
図1(a)及び(b)に示す如く、ハイブリッド自動車1には、高圧のワイヤハーネス8、9及び低圧のワイヤハーネス15が配策される。本発明は、いずれのワイヤハーネスであっても適用可能であるが、代表例として低圧のワイヤハーネス15を挙げて以下に説明をする。
図1(b)において、車両床下11を通って配索される長尺なワイヤハーネス15は、ハーネス本体19と、このハーネス本体19の両端末にそれぞれ配設されるコネクタ20(外部接続手段)とを備えて構成される。また、ワイヤハーネス15は、所定位置に配索するための固定部材(例えば図9及び図10に示すクランプC等)と、図示しない止水部材(例えばグロメット等)とを備えて構成される。
ハーネス本体19は、一又は複数本の導電路21(図2参照)と、この一又は複数本の導電路21を収容保護するための外装部材22(図9及び図10参照)とを備えて構成される。尚、導電路21の本数に関し、本実施例においては二本であるが、これは一例であるものとする。また、外装部材22の構成及び構造に関し、高圧のワイヤハーネス9を一緒に収容保護するようなものを採用してもよいものとする。
先ず、ハーネス本体19における導電路21の構成及び構造について、図面を参照しながら説明をする。
図2(a)において、導電路21は、この一本が次のように構成される。すなわち、導電路21は、本実施例の図示した分で見ると、複数に分割された分割導電路23(23a〜23d)と、隣り合う分割導電路23同士を繋ぐ複数の繋ぎ部材24(24a〜24c)と、分割導電路23及び繋ぎ部材24の直接的な接続部分として形成される導電路接続部25と、導電路21の各端末に設けられる端子金具26とを含んで構成される。導電路21は、図2(a)から分かり難いが長尺なものである。
導電路21は、本実施例において、四つ以上の分割導電路23と、この分割導電路23の数から1をマイナスした数の繋ぎ部材24とを有する。従って、本実施例の導電路21は、多くの構成からなり、単なる一本構成の導電路ではないことが分かる。また、導電路21は、例えばメインとなる第一の導電路と、この第一の導電路の両端に接続される第二の導電路とを有するような三分割構成の導電路でもないことが分かる。さらに、導電路21は、以下の説明で分かるようになるが、車両床下11(図1参照)に沿って配索される範囲内において少なくとも一箇所、繋ぎ部材24が配置されるような導電路、すなわち上記範囲内において単なる一本構成の導電路でもないことが分かる。
分割導電路23(23a〜23d)は、導電路21の大半を占める部分として形成される。このような分割導電路23は、本体部27と、本体部27の両端に位置する接続端28とを含んで構成される。本体部27は、導電性の棒状導体29と、この棒状導体29を被覆する絶縁性の絶縁体30とを備えて構成される。接続端28は、繋ぎ部材24との接続部分として形成される。接続端28は、本実施例において、本体部27の端末の絶縁体30を除去して棒状導体29を露出させることにより形成される。
分割導電路23(本体部27)は、配索経路に沿った形状の保持に必要となる長さに形成される。すなわち、分割導電路23a〜23dは、各々適宜長さで形成される。本実施例においては、分割導電路23b、23cが車両床下11に沿って配索されるような長さに形成される。このような分割導電路23b、23cは、残りの分割導電路23a、23dよりも比較的長い状態に形成される。
図2(a)、(b)において、棒状導体29は、銅や銅合金、或いはアルミニウムやアルミニウム合金により製造される。本実施例においては、安価且つ軽量であるというメリットを有するアルミニウム製のものが採用される(一例である)。棒状導体29は、断面円形状の丸棒線として形成される(又は断面矩形状の角棒線として形成される)。棒状導体29は、真っ直ぐな形状になるように形成される。尚、丸棒線(又は角棒線)は、丸単心線(又は平角単心線)と呼ばれることもある。棒状導体29は、配索経路に沿った形状の保持が可能な剛性を有するように形成される。棒状導体29の剛性は、多少の外力が加わったとしも塑性変形が維持されるような剛性であって、そのため繋ぎ部材24の後述する撚り線導体33と比較すると、棒状導体29は硬いものになる。
棒状導体29は、上記以外にバスバー等を採用してもよいものとする。すなわち、形状の保持が可能な剛性を有すれば特に限定されないものとする。例えば堅い撚り線導体であってもよいものとする。
絶縁体30は、熱可塑性樹脂材料を用いて棒状導体29の外周面に押出成形することにより断面円形状の被覆として形成される。又は、公知の熱収縮チューブを用いて棒状導体29の外周面を覆う被覆として形成される。絶縁体30は、所定の厚みを有して形成される。尚、上記熱可塑性樹脂としては、公知の様々な種類のものが使用可能であるものとする。例えば、ポリ塩化ビニル樹脂やポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などの高分子材料から適宜選択されるものとする。
図2(a)において、繋ぎ部材24(24a〜24c)は、本体部31と、この本体部31の両端に位置する接続端32とを含んで構成される。繋ぎ部材24は、分割導電路23よりも剛性が低く縮み可能で所定方向に曲げ可能な部材として形成される。繋ぎ部材24は、導電路21における特徴的な構成部材の一つである。
本体部31は、導電性で柔軟性のある撚り線導体33と、この撚り線導体33を被覆する絶縁性の被覆部34とを備えて構成される。繋ぎ部材24は、以下で説明する機能を発揮させるために必要となる長さに形成される。また、機能を発揮させるために必要な位置に配置される。本実施例の繋ぎ部材24(本体部31)は、分割導電路23よりも短く形成される。また、繋ぎ部材24は、導電路21に占める割合が小さくなるような長さに形成される。
接続端32は、分割導電路23との接続部分(繋ぎ部分)として形成される。接続端32は、本実施例において、本体部31の端末の被覆部34を除去して撚り線導体33を露出させることにより形成される。
繋ぎ部材24は、二方向又は360度方向の曲げが可能に形成される。具体的には、例えば上方向と下方向とに曲げが可能、又は、左方向と右方向とに曲げが可能、さらには、360度方向に曲げが可能に形成される。尚、以下の説明で分かるようになるが、例えば表面側で後ろ方向への折り曲げと、裏面側で後ろ方向への折り曲げが可能になるように、又は、表面側で斜め前方向への曲げと、裏面側で斜め前方向への曲げが可能になるように形成されてもよいものとする。繋ぎ部材24は、様々な曲げが可能に形成される。
繋ぎ部材24(24a〜24c)は、次のような機能を発揮させる手段として適用される。具体的には、曲げ手段、折り曲げ手段、寸法誤差吸収手段、共振回避手段、振動吸収手段として適用される。
繋ぎ部材24が曲げ手段として適用される場合には、上記二方向又は360度方向の曲げ(曲げ戻しも容易な曲げ)が可能になるという機能が発揮される。また、折り曲げ手段として適用される場合には、ハイブリッド自動車1への配索前の梱包時や輸送時におけるコンパクト化が可能になるという機能が発揮される。また、寸法誤差吸収手段として適用される場合には、配索時における寸法誤差の吸収が可能になるという機能が発揮される。また、共振回避手段として適用される場合には、配索後における共振の回避が可能になるという機能が発揮される。また、振動吸収手段として適用される場合には、配索後における振動の吸収が可能になるという機能が発揮される。
図2(a)、(c)において、撚り線導体33は、銅や銅合金、或いはアルミニウムやアルミニウム合金により製造される。本実施例においては、安価且つ軽量であるというメリットを有するアルミニウム製のものが採用される(一例である)。撚り線導体33は、複数の素線35を撚り合わせて断面円形状に形成される。撚り線導体33は、この断面積が分割導電路23の棒状導体29の断面積と合うように素線35の径や本数等が設定される。撚り線導体33は、棒状導体29よりも低い剛性で柔軟性を有するように形成される。
被覆部34は、熱可塑性樹脂材料を用いて撚り線導体33の外周面に押出成形することにより断面円形状の被覆(絶縁体)として形成される。被覆部34は、所定の厚みを有して形成される。尚、上記熱可塑性樹脂としては、公知の様々な種類のものが使用可能であるものとする。例えば、ポリ塩化ビニル樹脂やポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などの高分子材料から適宜選択されるものとする。
図2(a)において、導電路接続部25は、上記の如く、分割導電路23及び繋ぎ部材24の直接的な接続部分として形成される。導電路接続部25は、分割導電路23の接続端28に設けられる接続端子36と、繋ぎ部材24の接続端32に設けられる接続端子37とを、ボルト38及びナット39を用いて締め付け固定することにより形成される(図2(a)はジョイントタイプの例を示す)。以下、もう少し具体的に構造について説明をする。
図3(a)において、分割導電路23の接続端28には、導電性の接続端子36が設けられる。接続端子36は、加締められて分割導電路23の接続端28(棒状導体29)に接続される。接続端子36は公知のものであり、電気接触部にはボルト挿通孔40が形成される。一方、繋ぎ部材24の接続端32(撚り線導体33)にも接続端子37が設けられる。接続端子37の電気接触部には、接続端子36と同様に、ボルト挿通孔41が形成される。
分割導電路23及び繋ぎ部材24の各接続端子36、37同士を重ね合わせ、そして、ボルト挿通孔40、41にボルト38を差し込んでナット39で締め付け固定をすると、これにより電気的な接続が完了する。そしてこの後、接続部分の外側に図示しない絶縁部材(テープ巻きや熱収縮チューブで覆う等)を設けると、導電路接続部25が形成される。
図3(b)において、他の例となる接合タイプの導電路接続部25は、図中に示すような接合端子42を用いて形成される。接合端子42は、この一端に分割導電路23の接続端28(棒状導体29)が接合される。また、他端には、繋ぎ部材24の接続端32(撚り線導体33)が接合される。尚、図中の接合は超音波接合であるが、他の公知の接合方法を採用してもよいものとする(溶接、溶着、冷間圧接、ポップリベット、半田付け等が挙げられる)。分割導電路23の接続端28(棒状導体29)及び繋ぎ部材24の接続端32(撚り線導体33)が接合端子42にそれぞれ接合されると、電気的な接続が完了する。この後、接合部分の外側に図示しない絶縁部材(テープ巻きや熱収縮チューブで覆う等)を設けると、導電路接続部25が形成される。
尚、導電路接続部25は、分割導電路23の接続端28(棒状導体29)と繋ぎ部材24の接続端32(撚り線導体33)とを接続できればよく、上記の例に限定されないものとする。別な言い方をすれば、繋ぎ部材24が分割導電路23同士を繋ぎ、結果、電気的に接続できれば、上記の例に限定されないものとする。
図2に戻り、端子金具26は、上記の如く、導電路21の各端末に設けられる。具体的には、分割導電路23a及び23dの各端末に設けられる。端子金具26は、公知の端子金具であって、コネクタ20(図1、図9、図10参照)のコネクタハウジング43に収容保持される。
次に、上記構成及び構造に基づき、導電路21によって形成される配索経路の形状について説明をする。尚、配索経路の形状の説明にあたっては、便宜上、外装部材22の図示を省略するものとする(外装部材22に関しては後述する)。
図4において、ここでは分割導電路23aと、長尺な分割導電路23bと、これらを繋ぐ繋ぎ部材24aとが図示される。分割導電路23aは、この中間が曲げられて形状が保持される。分割導電路23aは、これを構成する棒状導体29が塑性変形することにより、所定の曲げ形状が保持される。長尺な分割導電路23bは、この一端側が曲げられて形状が保持される。一端側の曲げは、上記同様、棒状導体29が塑性変形することにより、所定の曲げ形状が保持される。長尺な分割導電路23bの中間は、車両床下11に沿って配索される。繋ぎ部材24aは、例えば配索時において、導電路21の端末側の取り回しをし易くするための曲げ手段として適用される。また、繋ぎ部材24aは、配策後の例えば走行中において、振動を吸収する振動吸収手段として適用される。
図5(a)及び(b)において、ここでは長尺な分割導電路23b及び23cと、これらを繋ぐ繋ぎ部材24bとが図示される。長尺な分割導電路23b及び23cは、それぞれ車両床下11に沿って配索される。図5(a)において、繋ぎ部材24bは、例えば配索時において、寸法誤差が生じた場合にこれを吸収するための寸法誤差吸収手段として適用される。ここでは、繋ぎ部材24bを縮めるようにすることで寸法誤差が吸収される。図5(b)において、繋ぎ部材24bは、配策後の例えば走行中において、振動を吸収するための振動吸収手段として適用される。また、繋ぎ部材24bは、配索後における共振を回避するための共振回避手段として適用される。
図6において、ここでは分割導電路23dと、長尺な分割導電路23cと、これらを繋ぐ繋ぎ部材24cとが図示される。分割導電路23dと、長尺な分割導電路23cは、真っ直ぐな状態のままである。すなわち、曲げが施されてない状態である。繋ぎ部材24cは、柔軟であることから、配索前の梱包時や輸送時におけるコンパクト化を図るための折り曲げ手段として適用される。ここでは、繋ぎ部材24cが折り返されるような曲げを施すことによってコンパクト化が図られる。尚、繋ぎ部材24cは、ハイブリッド自動車1への配索前に、折り曲げ状態から元の状態(梱包前の状態)に戻されるものとする。
図7において、ここでは長尺な分割導電路23b及び23cと、これらを繋ぐ繋ぎ部材24bとが図示される。長尺な分割導電路23b及び23cは、それぞれ車両床下11に沿って平面的に配索される。繋ぎ部材24bは、例えば配索時において、導電路21の経路を変更するための曲げ手段として適用される。尚、図中の繋ぎ部材24bはクランク状に曲げが施されるが、この曲げ形状や曲げ方向は一例であるものとする。
続いて、図8を参照しながら、導電路21の変形例について説明をする。
図8において、変形例となる導電路21は、この各端末に第二の分割導電路44を付加したものである(別な言い方をすれば、図2の導電路21の各端末に第二の分割導電路44を付加した構成及び構造のものである。尚、第二の分割導電路44を付加したことから、この第二の分割導電路44に端子金具26が設けられる)。第二の分割導電路44は、導電性を有し柔軟性のある撚り線導体45と、この撚り線導体45を被覆する絶縁体46とを備えて構成される。第二の分割導電路44は、分割導電路23の棒状導体29が柔軟性のある撚り線導体45に変更されたものと基本的に同じである。第二の分割導電路44は、導電路21の端末側の取り回しをし易くするために付加されたものである。
続いて、図9及び図10を参照しながら、外装部材22について説明をする。
図9及び図10において、外装部材22は、導電路21を収容保護するための樹脂成形品である。外装部材22は、本実施例において、公知のコルゲートチューブが採用される。コルゲートチューブである外装部材22は、管軸に直交する方向の断面形状が丸形に形成される(一例であり、例えば長円形状や楕円形状等の平形であってもよいものとする)。外装部材22は、この全体が可撓性を有する。外装部材22はコルゲートチューブであることから、蛇腹管形状に形成される。具体的には、周方向の蛇腹凹部47及び蛇腹凸部48を有するとともに、これら蛇腹凹部47及び蛇腹凸部48が管軸方向に交互に連続するように形成される。
このような外装部材22の所定位置には、クランプCが組み付けられる。クランプCは、外装部材22の形状(蛇腹管形状)に合わせて形成される管体取付部49と、この管体取付部49に連続する片持ち形状の固定部50とを有する。固定部50には、ボルト挿通孔51が形成される。
尚、本実施例では、外装部材22としてコルゲートチューブが採用されるが、これに限らないものとする。例えば、上記コルゲートチューブと樹脂製のプロテクタP(図2及び図8参照)との組み合わせで採用したり、プロテクタPを単独で採用したりしてもよいものとする。柔軟性を持たせたい部分をコルゲートチューブで確保しつつ、逆に経路規制をしたい部分はプロテクタP組み付けで対応すればよい。また、例えば曲げ等を行った後に、この曲げ形状を保持するためにプロテクタPを組み付けて対応してもよい。プロテクタPの組み付け位置は、例えば繋ぎ部材24と、この近傍部分とを覆うような位置が一例として挙げられる(分割導電路23の方に組み付けてもよいものとする)。プロテクタPは、経路規制に限らず、飛び石や縁石等への乗り上げに対する補強部分としても有効である。コルゲートチューブやプロテクタP以外としては、所望の範囲を巻き付けて覆うシート部材等も有効である。
続いて、ワイヤハーネス15の製造、輸送、及び経路配索について説明をする。
図9において、ワイヤハーネス15は、先ず、全体が略直線状に樹脂成形された外装部材22に導電路21を挿通してハーネス本体19を製造する。次に、導電路21の両端末にコネクタ20を設け、最後に、外装部材22の所定位置にクランプCやその他の後付部品を組み付けると製造が完了する。
ワイヤハーネス15の製造後は、図9に示す如く所定の位置で(例えば、繋ぎ部材24a、24cに対応する位置で)折り畳むように曲げると、ワイヤハーネス15は端末側の部分と中間部分とが略平行な状態に対向配置される。このような配置状態にすることにより、ワイヤハーネス15の全長が短くなるとともに、ワイヤハーネス15は最小限の幅で梱包される。すなわち、ワイヤハーネス15の全体はコンパクトな状態で梱包される。そして、このコンパクトな状態のままでワイヤハーネス15は輸送される。
輸送後、梱包状態が解かれると、ワイヤハーネス15は製造後と同じ状態になる。そしてこの後、ワイヤハーネス15は、ボルト挿通孔51に挿通されたボルト52を介して車両床下11等の固定対象53に取り付け固定される(固定対象53の形状は一例である)。ワイヤハーネス15は、固定対象53に対して取り付け固定されると、図10に示す如く所定の経路配索が完了する。経路配索にあたっては、導電路21の構成及び構造が有効に機能するのは勿論である。
以上、図1ないし図10を参照しながら説明してきたように、ワイヤハーネス15は、複数本の導電路21を含んで構成される。導電路21に関しては、この一本が複数に分割された分割導電路23と、隣り合う分割導電路23同士を繋ぐ導電性の繋ぎ部材24とを含んで構成される。そして、繋ぎ部材24は、本体部31と、この本体部31の両端に位置する接続端32とを含んで構成される。また、繋ぎ部材24は、分割導電路23よりも剛性が低く縮み可能で所定方向に曲げ可能な部材として形成される。従って、このような繋ぎ部材24の配置を調整すれば、この繋ぎ部材24を作業性等の向上に寄与する部分として使用することができる。つまり、このような導電路21を複数本含んでなるワイヤハーネス15であれば、作業性等の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、ワイヤハーネス15によれば、繋ぎ部材24が分割導電路23よりも短く形成されることから、一本の導電路21に占める繋ぎ部材24の割合が小さく、結果、配索経路の形状維持に係る機能を損なうことはない。従って、より良いワイヤハーネス15を提供することができるという効果を奏する。
また、ワイヤハーネス15によれば、繋ぎ部材24が二方向又は360度方向に曲げ可能な部材として形成されることから、このような曲げによって作業性等の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、ワイヤハーネス15によれば、このワイヤハーネス15が車両床下11に沿う範囲内において、繋ぎ部材24が少なくとも一箇所配置されることから、配索が長尺になるような範囲であっても、以下に挙げる各種手段としての適用箇所にすることができる。従って、より良いワイヤハーネス15を提供することができるという効果を奏する。
また、ワイヤハーネス15によれば、繋ぎ部材24が曲げ手段、折り曲げ手段、寸法誤差吸収手段、共振回避手段、振動吸収手段どとして適用されることから、ワイヤハーネス15の梱包時及び輸送時のコンパクト化を図ることや、配索時における曲げや、寸法誤差の吸収を容易にすること、さらには、配索後の共振による不具合等の回避や、振動吸収をすることなどができるという効果を奏する。
本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
1…ハイブリッド自動車(自動車)、 2…エンジン、 3…モータユニット、 4…インバータユニット、 5…バッテリー、 6…エンジンルーム、 7…自動車後部、 8、9…ワイヤハーネス、 10…中間部、 11…車両床下(車体)、 12…ジャンクションブロック、 13…ハーネス端末、 14…シールドコネクタ、 15…ワイヤハーネス、 16…低圧バッテリー、 17…自動車前部、 18…補器、 19…ハーネス本体、 20…コネクタ、 21…導電路、 22…外装部材、 23…分割導電路、 24…繋ぎ部材、 25…導電路接続部、 26…端子金具、 27…本体部、 28…接続端、 29…棒状導体、 30…絶縁体、 31…本体部、 32…接続端、 33…撚り線導体、 34…被覆部、 35…素線、 36…接続端子、 37…接続端子、 38…ボルト、 39…ナット、 40、41…ボルト挿通孔、 42…接合端子、 43…コネクタハウジング、 44…第二の分割導電路、 45…撚り線導体、 46…絶縁体、 47…蛇腹凹部、 48…蛇腹凸部、 49…管体取付部、 50…固定部、 51…ボルト挿通孔、 52…ボルト、 53…固定対象、 C…クランプ、 P…プロテクタ(外装部材)

Claims (8)

  1. 一又は複数本の導電路を含んで構成され、且つ、自動車に配索されて電気的な接続を行うワイヤハーネスにおいて、
    前記導電路一本は、該導電路一本の各端末を含んで複数に分割された分割導電路と、一又は複数有して隣り合う前記分割導電路同士の間に配置されこれらを繋ぐための導電性の繋ぎ部材と、前記分割導電路及び前記繋ぎ部材の接続部分として複数形成される導電路接続部とを含んで構成され、
    前記繋ぎ部材は、撚り線導体及び被覆部からなる本体部と、該本体部の両端に位置し前記撚り線導体を露出させてなる接続端とを含んで構成され、且つ、前記分割導電路よりも前記本体部の剛性が低く縮み可能で所定方向に曲げ可能な部材として形成される
    ことを特徴とするワイヤハーネス。
  2. 請求項1に記載のワイヤハーネスにおいて、
    前記繋ぎ部材は、前記分割導電路よりも短く形成される
    ことを特徴とするワイヤハーネス。
  3. 請求項1又は2に記載のワイヤハーネスにおいて、
    前記繋ぎ部材の前記所定方向とは、二方向又は360度方向である
    ことを特徴とするワイヤハーネス。
  4. 請求項1、2又は3に記載のワイヤハーネスにおいて、
    前記繋ぎ部材は、当該ワイヤハーネスが前記自動車の車体に沿う範囲内に少なくとも一箇所配置される
    ことを特徴とするワイヤハーネス。
  5. 請求項1、2、3又は4に記載のワイヤハーネスにおいて、
    前記繋ぎ部材は、前記自動車への配索前の梱包時におけるコンパクト化のための折り曲げ手段、配索時における寸法誤差を吸収するための寸法誤差吸収手段、及び、配索後における共振を回避するための共振回避手段のうち少なくとも一つとして適用される
    ことを特徴とするワイヤハーネス。
  6. 請求項1、2、3、4又は5に記載のワイヤハーネスにおいて、
    前記分割導電路は、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の棒状導体と、該棒状導体を覆う絶縁体とを含んで構成され、且つ、前記棒状導体の剛性により配索時の形状が保持される
    ことを特徴とするワイヤハーネス。
  7. 請求項1、2、3、4、5又は6に記載のワイヤハーネスにおいて、
    前記繋ぎ部材における前記本体部は、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の柔軟性のある前記撚り線導体と、該撚り線導体を覆う絶縁性の前記被覆部とを含んで構成される
    ことを特徴とするワイヤハーネス。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載のワイヤハーネスにおいて、
    前記繋ぎ部材を収容保護する樹脂製の外装部材を更に含んで構成される
    ことを特徴とするワイヤハーネス。
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