遊技場は、様々な機器をコンピュータにより総合的に管理し、遊技機の状態や遊技者の把握、さらに演出効果を含めて運営されており、このために遊技場管理システムが構築されている。本発明は、遊技場管理に欠かせない遊技人数の把握に関して、既に設置されている遊技場管理システムを利用して、遊技機の遊技状態と遊技者のカード情報から自動的に遊技者の遊技開始/終了を判断して、遊技人数を集計するとともに、新たな遊技者に対して、遊技開始からの遊技者データを表示させるものであり、プログラムの改良のみで行い、例えば生体認証装置等のコスト増となる要素を必要としないで実現することができる。
図1は、遊技場管理システムを利用した遊技人数集計システム10の機能を示すブロック図である。本発明による遊技人数集計方法は、遊技人数集計システム10により実現される。遊技情報収集部14から遊技の状態を示す情報を収集し、ネットワーク26を介して管理サーバ20に送信する。遊技機16に対応して、情報表示部12が設けられており、遊技機16の遊技状態情報や遊技者の遊技データ等様々な情報が表示される。表示される情報は、遊技機16及び管理サーバ20から送信されている。さらに、遊技者の使用するカードを読み取るカード読取部18が設けられ、読み取ったカード情報から遊技者の特定や遊技媒体の払い出しを行い、カードの挿入/排出情報や読み取ったカード情報を、ネットワーク26を介して管理サーバ20に送信する。
管理サーバ20は、記憶部24に受信した遊技者データを記憶するとともに、遊技人数集計部22では、遊技情報収集部14とカード読取部18から送信された遊技情報とカード情報を組み合わせて、予め定められた条件により遊技者の入れ替わり、遊技の開始/終了を判断し、遊技人数を集計する。遊技情報には、時間の経過による遊技機の稼動/非稼動を判断する稼動情報、遊技媒体の払出が集中的に行われる遊技状態情報がある。カード読取部18で読み取ったカード情報には、カードの識別情報と遊技者のカード挿入/排出情報とがある。
遊技人数集計部22で、遊技者が入れ替わり新たな遊技者により遊技が開始されたと判断した場合は、遊技人数を集計するとともに、情報表示部12における前の遊技者の遊技者データをリセットして、新たな遊技者の遊技者データを表示する。
遊技場には多数の遊技機が設置され、遊技場管理ステムで管理されており、管理サーバ20は、それぞれの遊技機を集中的に管理する。複数台の管理サーバを用いて、それぞれの管理サーバで分担してもよい。また、情報表示部12と遊技情報収集部14は、一体に構成してもよい。なお、カード読取部18は、遊技機16の側方に隣接して設置され、通常サンドと呼ばれる装置に内蔵されている。
図2は、本発明が適用される一般的な遊技場管理システム30を説明するための概略図である。管理サーバ32に、LON(Local Operating Networks)通信により分散処理が行われ、LONルータ38により各種遊技台や端末に接続されている。LON通信においては、管理サーバ32は中央監視装置の機能を有している。管理サーバ32に接続されている変換機34には終端抵抗36及びLONルータ38を接続している。LONルータ38からは、各種端末機器がLON通信により接続されている。
各種遊技台はLONルータ38から、中継基板40及び収集基板42を介して接続され、遊技機としての複数のパチンコ台44や複数のスロットマシン50が存在している。パチンコ台44には、遊技媒体を貸し出すために、現金の投入口、カードリーダやICサンドを備えたサンドが備えられており、パチンコ台44にはサンド46、スロットマシン50にはサンド52がある。パチンコ台44及びスロットマシン50には情報表示部が設けられており、各種情報の表示が行われる。
さらに、LONにより、玉計数機54,55、メダル計数機56、玉・メダルリプレイ機58、自動販売機60が接続されている。自動販売機60には、カードでの商品購入ができるように、カードリーダ62が取り付けられている。
LON通信のノードである端末機器には、それぞれニューロンチップが搭載され、端末機器自身がインプットされた条件で、中央監視装置と関係なく独自に判断して、端末機器のデータ記憶を含めて動作することができる。これにより、中央監視装置に集中していた各種指令系統が分散し、ネットワークのトラフィックを大きく低減し、それぞれの端末機器のトラブルがシステム全体に影響を及ぼさないシステムを構築する事ができる。
また、管理サーバ32には、LAN(Loca Area Network)通信により、POS(Point Of Service)端末機器64、データ表示や管理サーバ32のオペレーション入力を行うデータ表示端末機器66が接続されている。
管理サーバ32は、アプリケーションソフトを実装し、LON端末の設定、POS端末機器64や、表示用端末機器66の設定を行う。また、本発明における記憶手段としてのデータベース領域は、管理サーバ32に内蔵している。
LONルータ38は、管理サーバ32と接続して、各LON端末と通信するためのルータである。中継基板40は、収集基板42とRS485通信を行い、収集基板42から送られてきたパチンコ台44やスロットマシン50の台データ、サンドデータ、アラーム信号を管理サーバ32へ送信する。また、RS485プロトコルからLONプロトコルへの変換も行われる。
収集基板42は、遊技台等に取り付けられた各センサからの出力を検知して、入賞レベル、例えば、特賞信号、入賞信号A、B等や、確変信号、打込信号、補給信号を収集し、管理サーバ32に送信する。また、不正動作があった場合やトラブルが生じた場合のアラーム信号の送信も行われる。
玉計数機54,55及びメダル計数機56では、遊技台から払い出された玉又はメダルを計数する。計数した玉数又はメダル数をレシートで発券したり、会員カードを使用している場合は貯玉又は貯メダルとしたりする処理を行う。玉計数機54,55及びメダル計数機56は、管理サーバ32と通信し、計数した玉数又はメダル数、レシート発券数、貯玉又は貯メダルした場合の会員情報のやり取りを行う。
玉・メダルリプレイ機58では、会員の貯玉から、パチンコ玉又はメダルを設定金額分払出す。払い出す場合、遊技場で設定した手数料が追加されるのが一般的である。また、LON通信により、管理サーバ32と通信して、会員情報を相互に送受信する。パチンコ玉又はメダルの払い出しは、パチンコ台44及びスロットマシン50に併設されているサンド46,52からも行われ、硬貨の他、サンド46,52内に設けられているカードリーダにより会員カードやビジターカードも使用できる。
自動販売機60に設けられているカードリーダ62は、会員カードまたはビジターカードに記録されている貯玉又は貯メダルを読み取り、相当の金額に換算して、商品を購入することができる。飲料水の自動販売機60と接続して、コーヒー、ジュースや健康飲料等の購入ができる。商品を購入した場合は、会員カードに記録されている貯玉数又は貯メダル数から、商品の金額に相当する数が引かれる。これらのデータは、管理サーバ32とLON通信により通信して、会員情報を相互に送受信する。
データ表示端末機器66では、遊技場内に設置された各種遊技台のデータを、管理サーバ32のデータベースにアクセスして閲覧することができる。データ表示端末機器66と管理サーバ32は、LAN通信で相互に通信可能である。
POS端末機器64では、玉計数機54,55又はメダル計数機56において発券されたレシート、ICコイン、会員カードに記録されている貯玉数やメダル数を読み取り、登録されている景品と交換する。景品は、例えば、たばこ、ジュース、CD、雑貨、食料品などである。
図3は、遊技機としてのパチンコ台の具体例であり、外観正面図を示している。パチンコ台70の側方にはサンド72が設置されている。パチンコ台70に設けられているサンド72は、パチンコ台70の台間に設置されているため、台間サンドとも呼ばれる。サンド72の前面には、カード挿入口74、ICコイン投入口76、パチンコ玉をパチンコ台70の上皿88に供給する玉供給ノズル78、持ち玉を回収する玉回収部80、持ち玉を計数する玉計数部82がある。
さらに、各種効果を演出するランプ84、図柄表示画面86、上皿が満杯になったときにパチンコ玉を貯留する下皿90、パチンコ玉をはじくハンドル92等がある。なお、ICコイン投入口76はビジターカード挿入口であってもよい。
図柄表示画面86は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)表示素子で形成されており、特別図柄である「1」〜「9」の数字が変動して表示されるとともに、所定の各種演出映像を表示可能とされている。図柄表示画面86においては、横方向に並ぶ3つの変動表示エリアを形成し、それらのエリアにおいて、「左図柄」、「中図柄」、「右図柄」の3つの特別図柄が個々に独立して変動表示ができるようになっている。
パチンコ台70での遊技状態は、遊技者がハンドル92を操作することによりパチンコ玉を台内に打つことから始まり、多数の釘(図示せず。)を通り抜け、スタートチャッカー94にパチンコ玉が入ると、図柄表示画面86の3つの数字や絵柄が動き出し、止まった時に同じ数字や絵柄がそろうと、特定遊技状態である大当り状態が発生する。大当り中はアタッカー96が開いてパチンコ玉が入り続けるため、賞球され続け、賞球として払い出されたパチンコ玉はまず上皿88に出てくる。上皿88が満杯になると、遊技者の操作により下皿90に玉が落ちるようになっている。
大当り状態は、例えば単発か確変(確率変動)がある。単発では大当たり状態が1回で終了するが、確変状態では、次の大当りが発生するまでの間において再度大当りとなる当選確率が、通常遊技状態の当選確率よりも高い確率状態となる。この確率変動状態中は、次の大当り発生時までランプ等の表示手段による種々の演出が行われ遊技場の雰囲気を高める効果を演出している。
また、時短(時間短縮)といわれる状態もあり、例えば、通常遊技状態中よりもアタッカー96が開いている時間を延長して、入賞確率を高くする。時短状態は確変状態と同時発生している場合もある。
サンド72のカード挿入口74から挿入されるカードは、カードリーダライタが内部に設けられて、読み取りや書き込みが行われる。一般に、カードには会員カードとビジターカードがあり、会員カードはカードリーダライラと非接触でデータ通信を行うことが可能な非接触式ICカードであり、その内部メモリには、各会員カードを個別に識別可能なカードIDや会員識別情報である会員ID、セキュリティー情報等が書き換え不可に記録されている。また、会員カードには、遊技情報等の情報が書き換え可能に記録されている。
また、ビジターカードも会員カードと同様に非接触式ICカードが適用されており、その内部メモリには、各ビジターカードを個別に識別可能なカードID等が書き換え不可に記録されている。
カードリーダライタで処理される情報として、会員カードかビジターカードかの判断情報、カードの挿入と排出された時刻、カードを使用した遊技者の遊技情報等が管理サーバに送信される。カードが読み込まれ、遊技者が玉貸し操作をすることで遊技媒体としてのパチンコ玉が払い出され、遊技が開始される。
ICコイン投入口76からはICコインが投入され、遊技者が玉貸し操作をすることで遊技媒体としてのパチンコ玉が払い出され、カードを使用しない遊技者用に設けられている。
玉回収部80では、パチンコ台70で遊技している際にパチンコ台70から払い出されて獲得した持ち玉を回収する。大当りで獲得した持ち玉は、玉計数部82において計数される。パチンコ玉の打込数は、回収口98より回収されたパチンコ玉をセンサで検知し、パルス信号としてパチンコ台70から出力されて集計され、時間に対する累積打込数の集計データは、そのパチンコ台が稼働中か非稼働中かの判断情報として使用され、例えば、一定時間ごとに累積された打込数が増加している場合を稼働中として稼動通知を、一定の時間に累積された打込数が増加していない場合を非稼動として非稼動通知を管理サーバに送信する。
図4は、スロットマシンの具体的な例であり、外観正面図を示している。スロットマシン100は、前面開口部をフロントドア102により開閉自在に覆われている。フロントドア102は、横開き開閉可能に取付けられ、通常施錠されている。スロットマシン100の内部には、円筒外周面に沿って様々な種類の図柄が設けられた回転可能な3個のリール106を備えるリールユニット108が設けられている。リール回転は、遊技メダルの投入から行われ、1ゲームあたりの遊技メダル数を設定するためのベットボタン、即ち、1枚投入ボタン114か3枚投入ボタン112を選択し、回胴回転始動ボタン118を押して始動させる。回転しているリール106は、3個のリール106に対応して個別にリール106の回転を停止する回胴停止ボタン120を押すことにより回転停止が指示される。
リール106の停止は、リール制御方式、テーブル方式、コントロール方式やスベリコマ数優先方式等があり、役抽選の結果を受けてリール毎に最終停止出目の形に合わせて停止する。
さらに、フロントドア102の上部には、演出LED124と、左右にスピーカ104と、サイドLED110とで構成された演出表示装置が配設される。
遊技を終了する場合は、遊技者が精算ボタン116を押すと、それまでの獲得遊技メダルが下皿122に払い出される。
このスロットマシン100で遊技を行うには、遊技者が遊技メダルを投入して1枚投入ボタン114か、3枚投入ボタン112を押して1ゲームあたりの遊技メダル数を選択し、回胴回転始動ボタン118を押してリール106を始動させ、回転させる。遊技者は回転している3個のリール106のいずれかを任意に選択し、所望の順序及びタイミングで各回胴停止ボタン120を操作して、これらのリール106を停止させる。
回転していた3個のリール106が全て停止すると、入賞図柄の判定、すなわち当たりかはずれかの判定が行われ、図柄の組み合わせが予め定められた入賞図柄の組み合わせに一致するときには、下皿122に所定枚数の遊技メダルが払い出される。この際、演出LED124やサイドLED110が点灯又は点滅したり、スピーカ104より所定の効果音が発生したりして、遊技の状態に応じた各種演出が行われる。なお、入賞図柄とは、予め定められた役の図柄の組み合わせであり、役としては、例えば、特別役、小役、及び、リプレイ(再遊技役)等からなっている。
スロットマシン100で遊技を行う遊技者は、表示された図柄が予め定められた組み合わせに一致したときには、遊技メダルを獲得し、表示された図柄が予め定められた組み合わせに一致しなかったときには投入した遊技メダルを失うことになる。スロットマシン100での遊技は、コインを3枚入れて回胴回転始動ボタン118を押して3つのリール106を回転させ、これを各リールの下にある回胴停止ボタン120を押して順次止める。この一連の動作を1ゲームと呼ぶ。
3つの図柄が予め定められた役の入賞図柄が揃ったら数枚のコインが払い出され、この動作を1ゲーム〜数百ゲーム続け、特定遊技状態としての大当たりであるビッグボーナス(BB)となった場合、多くのコインが払いだされる。スロットマシン100では、通常、大当りが2種類あり、ビッグボーナスの他、レギュラーボーナス(RB)がある。レギュラーボーナスはビッグボーナスよりも払い出されるメダルの数が少なく、ビッグボーナスの1/3程度である。
スロットマシン100に備えられているサンド(図示せず。)は、パチンコ台70でのサンド72と同様の機能であり、カード挿入口から挿入されたカードを、カードリーダライタで読み取り、書き込みが行われる。
また、スロットマシン100の稼動状態は、メダルの時間に対する累積投入枚数により判断される。
次に、遊技人数集計システムの具体例と遊技人数集計の方法を説明する。
図5は、遊技場管理システムを利用して実現される、遊技人数集計システムの構成を示す概略図である。遊技機は、パチンコ台16−1とスロットマシン16−2が設置され、遊技情報収集部としてのホールコンピュータ通信端末、情報表示部としての表示機12−1、12−2と、カード読取部が搭載されているサンド18−1,18−2が併設され、電気的に接続している。パチンコ台16−1とスロットマシン16−2は複数台設置されており、それぞれに遊技情報収集部としてのホールコンピュータ通信端末、表示機12−1,12−2とサンド18−1,18−2が併設されている。
全ての遊技情報収集部としてのホールコンピュータ通信端末には、LON通信回線136をLONマネージャー138に接続されている。また、全ての表示機12−1,12−2は、CAN通信回線130で結ばれ、変換基板132を介してLAN通信回線134からホールコンピュータ140に接続されている。
また、全てのサンド18−1,18−2は、ICサンドゲートウェイ142およびゲートウェイ144に接続され、LAN通信回線134を介してホールコンピュータ140に接続されている。ICサンドゲートウェイ142では、ICカードで読み取られたデータを一括して収集し、ゲートウェイ144で処理されて、LAN回線134を介してホールコンピュータ140に情報を送信する。
図6は、図5において、パチンコ台16−1とスロットマシン16−2に併設されている表示機12−1,12−2の表示画面142を示している。表示画面150の両側にはLEDランプ162があり、大当たり時に点滅等を行い、演出効果を高めている。各ボタン類は、呼出ボタン166、サービスボタン168等があり店員への連絡に使用する。表示機12−1,12−2は呼び出しボタンがあることから、呼び出しランプとも言われている。
中央部の画像表示画面は、液晶ディスプレイであり様々な情報が表示可能となっている。図6で示した表示画面150は、台番号152とともに遊技状態を表示し、その台の総遊技状態と遊技者個人の遊技状態等が表示される。
パチンコ台に取り付けられた表示機を例に取ると、遊技者が遊技開始からの大当たりした回数を表示する大当たり回数164、遊技のスタート回数を表示するスタート回数154、遊技者の大当たりの確率を表示する大当確率156、遊技者の遊技中におけるパチンコ玉の出玉数を表示する出玉数158が数値として表示される。この他、大当りの内訳、前日と前々日の大当りの回数、過去最高の大当り回数等が表示されている。さらに、前々日、前日と本日の出玉数の推移を示す出玉数推移グラフ160を表示している。
これらの個人の遊技データは、遊技人数集計方法により遊技者の入れ替わりがあると判断された場合は、自動的にリセットされ、遊技中の遊技者のデータが表示される。
図7は、パチンコ台と表示機とホールコンピュータ通信端末の電気的な接続状態を示している。パチンコ台16−1の内部にはパチンコ台16−1の遊技状態を検知するセンサ類と制御基板が設けられ、信号を出力している。パチンコ玉の入賞状態を示す信号はホールコンピュータ通信端末170と接続された信号線で送信され、特賞信号、入賞信号A、B等や、確変信号、打込数、補給数がある。
パチンコ台16−1の硝子扉の開閉信号である硝子開信号、機械類の開閉信号である機械開信号及び不正信号は、パチンコ台16−1の内部に設けられたセンサにより検知されて信号として出力され、サンド18−1からのパチンコ玉の計数信号、払出信号、カードの挿入と排出を知らせるカードイン/アウト信号は、表示機12−1に接続線を介して送信され、表示機12−1の表示画面の遊技者の遊技データを表示する表示情報として利用される。
これらの信号は、表示機12−1からホールコンピュータ通信端末170に接続線を介して送信され、ホールコンピュータでの情報処理及びデータの記憶が行われる。また、パチンコ台16−1で遊技者による不正が行われたかどうかをセンサで検知して、不正が検知された場合は、表示機12−1に不正信号を送信して表示するとともに、表示機12−1からホールコンピュータ通信端末170へ送信され、ホールコンピュータで情報の処理が行われる。ホールコンピュータからは、各種の演出効果を指令する信号である、特賞信号、入賞信号A、入賞信号B、確変信号、打込数信号、補給数信号が、ホールコンピュータ通信端末170を介して表示機12−1に送信される。
表示機12−1にある呼び出しボタンやサービスボタンからの呼出信号は、表示機12−1からホールコンピュータ通信端末170に送信される。
表示機12−1には、電源入力であるAC24VとCAN通信回線であるCAN左とCAN右が接続され、島内の表示機12−1がシリアル接続されている。さらに、表示機12−1から、島の代表ランプとイルミランプに接続されている。
図8は、スロットマシンと表示機とホールコンピュータ通信端末の電気的な接続状態を示しており、基本的な接続状態はパチンコ台の場合と同様である。スロットマシン16−2の内部にはスロットマシン16−2の遊技状態を検知するセンサ類と制御基板が設けられ、各種信号を出力している。スロットの入賞状態を示す信号は表示機12−2と接続された信号線で送信され、ビッグボーナスの場合のBB信号、レギュラーボーナスの場合のRB信号と、メダルの打ち込み数を示す打込信号、メダルの払い出し数を示す払出信号がある。
スロットマシン16−2の装置開閉信号である台開信号、サンド18−2からは、カードの挿入と排出を知らせるカードイン/アウト信号は、表示機12−2に接続線を介して送信され、表示機12−2の表示画面の遊技者の遊技データを表示する表示情報として利用される。また、これらの信号は、表示機12−2からホールコンピュータ通信端末170に接続線を介して送信され、ホールコンピュータでの情報処理及びデータの記憶が行われる。また、スロットマシン16−2で遊技者による不正が行われたかどうかをセンサで検知して、不正が検知された場合は、表示機12−2に不正信号を送信して表示するとともに、表示機12−2からホールコンピュータ通信端末170へ送信され、ホールコンピュータで情報の処理が行われる。
表示機12−2には、電源入力であるAC24VとCAN通信回線であるCAN左とCAN右が接続され、島内の表示機12−2がシリアル接続されている。さらに、表示機12−2から、島の代表ランプとイルミランプに接続されている。
次に、上記遊技人数集計システムを使用した遊技人数集計方法について説明する。
図9は、パチンコ台を例として稼動状態を説明する図である。稼動状態はパチンコ台の内部に備えられている制御基板で監視され、回収口で計数されたハズレ玉数の累積値を一定時間ごとに集計し、累積したハズレ玉数が増加していれば稼動状態と判断し、一定時間にハズレ玉数の累積値が増加していなければ非稼動状態と判断する。稼動状態と非稼動状態は、ホールコンピュータ通信端末を介してホールコンピュータに稼動通知、非稼動通知を送信する。図9では、1分毎の一定時間に稼動中か非稼動中かの通知、即ち、稼動通知と非稼動通知を送信している。
遊技人数集計は、ホールコンピュータが受信する稼動/非稼動通知とゲートウェイから受信するカード挿入/排出通知とパチンコ台からの遊技状態を示す信号から処理を行い、遊技人数は、会員とビジターで分けて、会員の遊技人数の集計と、また、遊技人数の加算理由も記憶する。そして、遊技人数を加算する場合は、表示機の遊技者データをリセットする信号を同時に送信する。以下遊技人数集計方法について説明する。
図10〜19は、遊技人数集計方法を説明するフローチャートである。
図10は、遊技人数集計方法の概要を示すフローチャートである。ここでは、遊技機からの遊技状態を示す稼動/非稼動通知を受信する時の遊技人数集計方法を示している。まず、ステップS1では、遊技機からの情報を収集する遊技機状態に移行して、ステップS2で遊技機からの稼動/非稼動通知を受信する。稼動通知が受信された時はステップS3の稼動状態に移行する。また、ステップS2で非稼動通知を受信した場合は、ステップ4の稼動状態に移行する。それぞれの処理を行い終了する。
なお、以下の説明では、処理ステップを示す記号は、文中にカッコで記載する。
図11は、非稼動状態に移行した場合の処理を示している。非稼動状態では遊技が行われていないため、遊技人数を増加させず、ステップで加算・非加算理由として、「遊技台が非稼動状態に移行」として記憶部に記憶する(S5)。次に、前回遊技者として、カードから読み取った現在の遊技者を設定し(S6)、稼動状況通知を送信し(S7)、終了する。
図12は、稼動状態に移行した場合の処理を示している。まず稼動回数が1回目かどうかを判断し(S11)、1回目の場合は、カードが挿入されているかどうかを判断する(S12)。会員カードが挿入されていると、累計遊技人数に1を加算し、さらに遊技人数として、会員とビジターを別に集計するために累積遊技会員人数に1を加算する(S13)。この加算理由としは、「前回遊技者と会員番号が異なるため、累積遊技人数と累積会員人数を加算」とする(S14)。
そしてこれらの稼動状況通知を送信して(S15)、稼動状態移行の最初に戻る。稼動回数1回めで、カードが挿入中ではない場合(S12)は、現在遊技者にビジターを設定し(S16)、累積遊技人数のみを加算し(S17)する。加算理由は、「ビジターが遊技していると判断し、累積遊技人数を加算」とする(S18)。そして、これらの稼動状況通を送信し(S15)、稼動状態移行の最初に戻る。
図13は、稼動回数が1回目でない場合のフローチャートである。まず、非稼動状態時間が予め定めた閾値以上かどうかを判断し(S21)、閾値以上の場合はカード挿入中かどうかを判断し(S22)、カード挿入中の場合は会員番号が現在遊技者と異なるかどうかを判断する(S23)。会員番号が異なれば、累積遊技人数と累積遊技会員人数に1を加算し(S24)、加算理由を「前回遊技者と会員番号がことなるため、累積遊技人数と累積遊技会員人数を加算」として(S25)、これらの稼動状況を通知する(S26)。会員番号が同じ場合は、遊技機が特定状態かどうかを判断する(S27)。特定状態でない場合は、加算・非加算理由を「閾値を超えて稼動通知を受信したが、「前回遊技者と同一会員であるために、累積遊技人数、累積遊技会員人数を加算しなかった」とし(S28)、特定状態の場合は、図14に示す特定状態処理に移る(S29)。
非稼動状態時間が予め定めた閾値以上で、カード挿入中ではない場合は、現在遊技者にビジターを設定し(S30)、遊技機が特定状態かどうかを判断し(S31)、特定状態でない場合は累積遊技人数を加算する(S32)。加算理由としては、「ビジターが遊技していると判断し、累積遊技人数を加算」とする(S33)。遊技機が特定状態のときは、特定状態処理(S34)に移る。
図14は、特定状態処理のフローチャートである。特定状態処理は、遊技機がパチンコ台かスロットマシンかを判断し(S61)、パチンコ台の場合はさらに特賞中かどうかを判断する(S62)。特賞中で無い場合は加算・非加算理由を「特賞中に稼動通知を受信したため、累積遊技人数、累積会員人数を増加しなかった」とし(S64)、特賞中の場合は何もしないで、さらに確率変動中かどうかを判断し(S63)する。確率変動中で無い場合は、加算・非加算理由に「確率変動中に稼動通知を受信したため、累積遊技人数、累積会員人数を増加しなかった」とし(S65)、確率変動中の場合は何もしないで戻る。
スロットマシンと判断(S61)した場合もパチンコ台と同様の処理が行われ、ビッグボーナス中か(S66)、レギュラーボーナス中か(S67)を判断し、ビッグボーナスの場合は加算・非加算理由を「ビッグボーナス中に稼動通知を受信したため、累積遊技人数、累積会員人数を増加しなかった」とし(S68)、レギュラーボーナス中の場合は加算・非加算理由を「レギュラーボーナス中に稼動通知を受信したため、累積遊技人数、累積会員人数を加算しなかった」とする(S69)。
図15は、図13において非稼動状態時間が閾値以下と判断された場合(S21)の処理を示すフローチャートである。カード挿入中かどうかを判断し(S41)、カード挿入中の場合はさらに会員番号が異なるかどうかを判断する(S42)。会員番号が異なれば、累積遊技人数、累積会員人数を増加させ(S43)、加算理由に「前回遊技者と会員番号が異なるため、累積遊技人数、累積会員人数を加算した」として(S44)、これらの稼動状況通知を送信する(S45)稼動状況通知は、記憶部に累積遊技人数、累積会員人数を加算しその理由を記憶するとともに、表示機の遊技データをリセットして、新たに入れ替わった遊技者データを表示させる。
カード挿入中(S41)で会員番号が同じ(S42)場合は、遊技機が特定状態かどうかを判断する(S46)。特定状態で無い場合は、加算・非加算理由に「閾値以内で稼動通知を受信し、前回遊技者と同一会員であるため累積遊技人数、累積会員人数を加算しなかった」とし(S47)、特定状態の場合は、特定状態処理(S48)に移る。特定状態処理は、図14で既に説明しているのでここでは省略する。
カード挿入中では無い(S41)場合は、現在遊技者にビジターを設定し(S49)、遊技機が特定状態かどうかを判断する(S50)。特定状態では無い場合は、前回遊技者は会員かどうかを判断し(S51),会員ではない場合は加算・非加算理由を「同一ビジターと判断し、累積遊技人数を加算しなかった」とし(S52)、会員の場合は加算・非加算理由を「前回遊技者の会員がカード無しで遊技していると判断し、累積遊技人数、累積遊技会員人数を加算しなかった」とする(S53)。特定状態の場合(S50)は、特定状態処理に移る(S54)。
次に、ゲートウェイからのICサンドカード挿入通知を受けた場合と排出通知を受けた場合についての処理を説明する。
図16と17は、ICサンドカード挿入通知を受けた場合のフローチャートである。図16において、ICサンドカード挿入通知を受信し(S71)、稼動状態で(S72)、遊技者がビジターの場合(S73)は、非稼動状態時間が閾値以内で稼動状態に移行しているかどうかを判断し(S74)、閾値以内に稼動状態に移行している場合は前回遊技者とカード挿入通知の会員番号が同一かどうかを判断する(S75)。同一の場合は、加算・非加算理由を「稼働中にカードが挿入されたが、前回遊技者と同一会員のため、累積遊技人数、累積遊技会員人数を加算しなかった」とする(S76)。
閾値以内に稼動状態に移行し(S74)、前回遊技者とカード挿入通知の会員番号が同一では無い場合は、累積遊技人数、累積遊技会員人数を加算し(S79)、加算・非加算理由を「稼働中にカード挿入通知を受信し、前回遊技者と異なるため、累積遊技人数、累積遊技会員人数を加算した」とする(S80)。
現在遊技者がビジターと判断され(S73)、非稼動状態時間が閾値以内で稼動状態に移行していない場合は、累積遊技会員人数を加算し(S81)、加算・非加算理由を「稼働中はカード無しで遊技していた会員と判断し、累積遊技会員人数のみを加算した」とする(S82)。
そして、いずれの場合も、現在遊技者にカード挿入通知の会員番号を設定し(S77)、これらのICカードサンド挿入通知応答を送信する(S78)。
図17は、図16で示したICサンドカード挿入通知を受信し、遊技機が稼動状態では無い場合と、稼動状態で会員が遊技していた場合のフローチャートである。
会員が稼動状態で遊技していた場合(S73)は、前回遊技者とカード挿入通知の会員番号が同一かどうかを判断し(S83)、同一の場合は、加算・非加算理由に「稼働中にカードが挿入されたが、前回遊技者と同一会員のため、累積遊技人数、累積遊技会員人数を加算しなかった」とする(S84)。前回遊技者とカード挿入通知の会員番号が同一では無い場合は、累積遊技人数、累積遊技会員人数を加算し(S85)、加算・非加算理由を「稼働中にカード挿入通知を受信し、前回遊技者と異なる会員のため、累積遊技人数、累積遊技会員人数を加算した」とする(S86)。
ICサンドカード挿入通知を受信したが稼動中ではない場合(S72)は、加算・非加算理由を「非稼動中にカード挿入通知を受信したため、累積遊技人数、累積遊技会員人数を加算しなかった」とする(S87)。
これらの処理を行った後に、現在遊技者にカード挿入通知の会員番号を設定し(S77)、ICカードサンド挿入通知応答を送信し(S78)、終了する。
図18は、ICサンドカード排出通知を受けた場合の処理を示すフローチャートである。ICサンドカード排出通知を受信する(S91)と、カード挿入中の場合(S92)は、稼動状態を判断する(S93)。稼動中の場合は加算・非加算理由を「稼働中カード排出通知を受信した」とし(S94)、非稼働中の場合は加算・非加算理由を「非稼働中にカード排出通知を受信した」とする(S95)。
ICサンドカード排出通知を受信し、カードが挿入されておらず(S92)、稼動状態であり(S98)、非稼動状態時間が閾値以内で稼動状態に移行している場合(S99)は、前回遊技者とカード挿入通知の会員番号が同一かどうか判断し(S100)、同一の場合は加算・非加算理由を「カード挿入通知を取りこぼしたがカード排出通知を受信したが前回遊技者と同一会員のため、累積遊技人数、累積遊技会員人数を加算しなかった」とする(S101)。
前回遊技者とカード挿入通知の会員番号が同一では無い場合(S100)は、さらに前回遊技者がビジターかどうかを判断し(S102)、ビジターの場合は累積遊技人数を加算し(S103)、加算・非加算理由を「カード挿入通知を取りこぼし、稼働中にカード排出通知を受信したため、累積遊技人数を加算した」とする(S104)。また、ビジターでは無く会員の場合(S102)は、累積遊技人数、累積遊技会員人数を加算し(S105)、加算・非加算理由を「カード挿入通知を取りこぼしてカード排出通知を受信し、前回遊技者と別会員のため、累積遊技人数、累積遊技会員人数を加算した」とする(S106)。
それぞれの場合について加算・非加算理由を設定した後に、前回遊技者にカード排出通知の会員番号を設定して(S96)、ICサンドカード排出通知応答の応答信号を送信し(S97)、終了する。
図19は、ICサンドカード排出通知を受信したが、カードが挿入されておらず稼動状態でもない場合と、ICサンドカード排出通知を受信したがが、カードが挿入されておらず稼動状態であるが、非稼動状態時間が閾値以内に稼動状態に移行していない場合の処理を示すフローチャートである。
ICサンドカード排出通知を受信(S91)してカードが挿入されておらず(S92)稼動状態(S98)であるが、非稼動状態時間が閾値以内に稼動状態に移行していない場合(S99)は、累積遊技人数を加算し(S107)、加算・非加算理由を「カード挿入通知を取りこぼし、稼動中にカード排出通知を受信したため、累積遊技会員人数を加算した」とする(S108)。
ICサンドカード排出通知を受信(S91)してカードが挿入されておらず(S92)稼動状態(S98)では無い場合は、前回遊技者とカード挿入通知の会員番号が同一かどうか判断し(S109)、同一であればさらに前回閾値以内に稼動状態へ移行しているかどうかを判断し(S110)、前回閾値以内に稼動状態へ移行していれば、加算・非加算理由を「カード挿入通知を取りこぼしたが閾値以内に稼動通知を受信していたため、累積遊技人数、累積遊技会員人数を加算しなかった」とする(S111)。前回閾値以内に稼動状態へ移行しなければ(S110)、累積遊技人数を加算し(S112)、加算・非加算理由を「カード挿入通知を取りこぼしたがカード排出通知のカード挿入時刻が非稼動状態移行時刻より先のため累積遊技会員人数を加算した」とする(S113)。
ICサンドカード排出通知を受信(S91)してカードが挿入されておらず(S92)、稼動状態(S98)でも無く、前回遊技者とカード挿入通知の会員番号が同一でも無い場合(S109)は、加算・非加算理由を「カード挿入通知を取りこぼしたが、カード排出通知のカード挿入時刻が非稼動状態移行時刻より後のため、累積遊技会員人数をしなかった」とする(S114)。
さらに、それぞれの場合の加算・非加算理由設定を行った後に、現在遊技者にカード排出通知の会員番号を設定し(S96)、ICサンドカード排出通知の応答を送信し(S97)、終了する。
以上、遊技人数集計システムの具体例と遊技人数集計方法を説明したが、遊技人数集計方法は、遊技人数集計システムの管理サーバであるホールコンピュータを実行させるプログラムとして作成し、このプログラムをホールコンピュータにインストールして実行させることができる。
本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態による限定は受けない。