JP6085202B2 - 金属化フィルムコンデンサ - Google Patents

金属化フィルムコンデンサ Download PDF

Info

Publication number
JP6085202B2
JP6085202B2 JP2013056262A JP2013056262A JP6085202B2 JP 6085202 B2 JP6085202 B2 JP 6085202B2 JP 2013056262 A JP2013056262 A JP 2013056262A JP 2013056262 A JP2013056262 A JP 2013056262A JP 6085202 B2 JP6085202 B2 JP 6085202B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
electrode
capacitor
metallized film
sealing resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013056262A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014183158A (ja
Inventor
利彰 小澤
利彰 小澤
甲児 ▲高▼垣
甲児 ▲高▼垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichicon Capacitor Ltd
Original Assignee
Nichicon Capacitor Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichicon Capacitor Ltd filed Critical Nichicon Capacitor Ltd
Priority to JP2013056262A priority Critical patent/JP6085202B2/ja
Publication of JP2014183158A publication Critical patent/JP2014183158A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6085202B2 publication Critical patent/JP6085202B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明はインバータ回路の平滑用などに用いられる金属化フィルムコンデンサに関する。詳しくは、金属化フィルムを巻回または積層しその軸方向両端に金属電極を形成した単数または複数のコンデンサ素子の、前記金属電極に外部引き出し端子を接続してコンデンサユニットを構成し、そのコンデンサユニットを外装ケースに収容した上で、外装ケース内に封止樹脂を注入充填してコンデンサユニットを被覆した構成の金属化フィルムコンデンサに関する。
金属化フィルムコンデンサは概略次のような構造を有している。誘電体フィルムの少なくとも片面に金属蒸着膜による電極(金属蒸着電極)が形成されて金属化フィルムが構成される。その金属化フィルムが巻回または積層されてコンデンサ素子が構成される。コンデンサ素子の軸方向両端に金属電極が形成される。近時では、前記の金属電極は金属微粒子の溶射による金属溶射電極として形成される傾向がある。以下では、金属電極が金属溶射電極として形成されたコンデンサ素子の場合で説明する。
このコンデンサ素子では、奇数層目の金属蒸着電極が軸方向一端側の金属溶射電極に電気的に接続され、偶数層目の金属蒸着電極が軸方向他端側の金属溶射電極に電気的に接続される。さらに、軸方向両端の金属溶射電極に対して外部引き出し端子の基部が半田付け等により接合される。コンデンサ素子が複数並列される仕様では、複数のコンデンサ素子の金属溶射電極どうしを端子プレート(接続片)で接続し、その端子プレートに外部端子が接合される。単数または複数のコンデンサ素子の軸方向両端の金属溶射電極に外部引き出し端子を接続してなるコンデンサユニットが外装ケースに収納され、外装ケースの内部に封止樹脂が注入充填され、金属化フィルムコンデンサが構成される。封止樹脂はコンデンサユニットおよび外部引き出し端子の一部を埋入する。封止樹脂はコンデンサ素子における発熱を放散させるとともに、塵埃や水分等からコンデンサ素子を保護する。また、外装ケースはコンデンサ素子と封止樹脂を保持するもので、外的な機械的衝撃からコンデンサ素子を保護する。
特開2010−16160号公報 特開2011−249707号公報 特許第4596992号公報 特開2000−58369号公報 実開平6−21234号公報 特開2006−147687号公報
上記のような構成の従来技術の金属化フィルムコンデンサにあっては、熱負荷のために金属溶射電極に剥離やクラックが発生しやすいという問題がある。すなわち、コンデンサユニット両端の金属溶射電極とコンデンサユニットを埋入する封止樹脂とは互いに接しているが、これら金属溶射電極と封止樹脂とではその線膨張係数にかなりの差がある。つまり、温度変化に対する変位量について、金属溶射電極と封止樹脂とで差が生じる。
ところが、従来技術における金属化フィルムコンデンサでは金属溶射電極と封止樹脂との界面が細かな凹凸で互いに喰い込んだ構造となっている。図15にその一例を示す。図15において、11はコンデンサ素子、12は金属溶射電極、16は誘電体フィルム14と金属蒸着電極15とを構成要素とする金属化フィルム、20は外装ケース、30は封止樹脂である。コンデンサ素子11の軸方向の端部に金属溶射によって形成された金属溶射電極12の場合には、その表面に多数の凹凸が生じており、その多数の凹部12gに封止樹脂30の一部が喰い込んでいる。すなわち、金属溶射電極12と封止樹脂30とは互いにアンカー構造をもって結合しており、両者の密着性は非常に高いものとなっている。
そのため、温度変化があって金属溶射電極12と封止樹脂30とが体積変化を生じると、上記の線膨張係数の差と喰い込み凹部12g…でのアンカー効果のために金属溶射電極12と封止樹脂30との間に熱負荷応力が発生する。この熱負荷応力が大きいと、場合によっては金属溶射電極12がコンデンサ素子11の端部から剥離され、電気引き出し機能が損なわれてしまうおそれがある。
特許文献1(特開2010−16160号公報)に開示の技術は金属溶射電極と封止樹脂との線膨張係数(熱膨張率)の差に起因する熱負荷応力のために電気引き出し機能が損なわれるという不都合を解消するべく、スプレー、刷毛塗り、端面浸漬などにより金属溶射電極の表面などを剥離材で被覆するものである。その剥離材はシリコーン樹脂、フッ素含有樹脂、フッ素含有カップリング材、シリコーンゴムなど、界面剥離や剥離材内部の破壊などでずれ変形を起こさせる材質で構成されている。剥離材として粘着テープを被着する場合もある。この従来技術によれば、金属溶射電極と封止樹脂との線膨張係数の差に起因する熱負荷応力を剥離材の界面剥離や内部破壊によるずれ変形で緩和し、金属溶射電極のクラックや断線を防止するとしている(段落〔0006〕〜〔0009〕、〔0015〕〜〔0016〕、〔0019〕参照)。
しかし、金属溶射電極を剥離材で被覆する工程では剥離材が不用意に金属溶射電極以外の部分にも付着しやすく、外部引き出し端子に付着すると抵抗値増大や導通不良などの不具合を生じ、またコンデンサ素子に付着すると耐電圧性能や寿命の劣化を招くおそれがあった。
また、剥離材として粘着テープを用いる場合には、経年劣化のために封止樹脂の表面に粘着テープの粘着剤が浮き出てしまい、封止樹脂による保護機能を損ねるおそれがあった。
加えて、剥離材、粘着テープの使用は部品点数や製造工数の増加につながり、製品コストの上昇を招くことになる。
特許文献2(特開2011−249707号公報)に開示の技術は、金属化フィルムを構成する誘電体フィルムと封止樹脂とで線膨張係数に差があることに起因して誘電体フィルムと封止樹脂との間に熱負荷応力が発生し、金属溶射電極に剥離が生じるという不都合を解消するべく、金属溶射電極の形成において溶射金属の中心粒子径を順次に大きくしてゆくものである(段落〔0008〕〜〔0013〕、〔0016〕、〔0023〕、〔0025〕、〔0033〕〜〔0034〕、〔0036〕〜〔0037〕参照)。
しかし、線膨張係数の差は誘電体フィルムと封止樹脂との差であって、本発明で問題とする金属電極と封止樹脂との差ではないこともあり、アンカー効果に対する対策は特には配慮されておらず、解決すべき課題が残っているのが実情である。
なお、線膨張係数の差について言及した従来技術として特許文献3(特許第4596992号公報)があるが、その線膨張係数の差は金属溶射電極層(メタリコン層)の第1層目と第2層目との差であって、本発明で問題とする金属溶射電極と封止樹脂との線膨張係数の差ではない(段落〔0003〕〜〔0006〕、〔0009〕参照)。つまり、その従来技術は金属電極と封止樹脂との線膨張係数の差に起因する不都合に対する対策とはなっていない。
また、外部応力や機械的ストレスによる外部電極部のクラックの防止について言及した従来技術として特許文献4(特開2000−58369号公報)があるが、その応力の原因は金属化フィルムコンデンサを実装する基板の変形であり、本発明で問題とする金属電極と封止樹脂との線膨張係数の差ではない(段落〔0004〕〜〔0007〕、〔0014〕、〔0024〕〜〔0030〕、〔0032〕、〔0034〕〜〔0035〕参照)。つまり、その従来技術は金属電極と封止樹脂との線膨張係数の差に起因する不都合に対する対策とはなっていない。
また、外部電極の欠けや割れの防止について言及した従来技術として特許文献5(実開平6−21234号公報)があるが、これはコンデンサ素子を外装ケースに収容し封止樹脂を充填した状態で外装ケースの側面部を研磨して金属溶射電極を露出させ、次いで露出した金属溶射電極に金属箔テープを貼り付け、この金属箔テープと金属溶射電極に半田を被着させるものである(段落〔0006〕〜〔0008〕、〔0011〕〜〔0012〕、〔0018〕〜〔0022〕、〔0024〕参照)。しかし、それは実装時の機械的ストレスによる外部電極の欠けや割れの防止についてのものであって、本発明で問題とする金属電極と封止樹脂との線膨張係数の差に起因する不都合に対する対策とはなっていない。
また、外部引き出し端子と封止樹脂との線膨張係数の差について言及した従来技術として特許文献6(特開2006−147687号公報)があるが、それは封止樹脂のクラックを防止するために封止樹脂を複数層にわたって形成し、シリカのような無機充填剤の配合量を調整するなどして複数層の封止樹脂の組成を互いに異にすることにより、最上層の封止樹脂と外部引き出し端子の線膨張係数の差をなるべく小さなものにするものである(段落〔0004〕〜〔0009〕、〔0016〕〜〔0022〕、〔0063〕〜〔0068〕、〔0078〕〜〔0079〕参照)。しかし、これも本発明で問題とするアンカー効果に起因する不都合に対する対策とはなっていない。
上記では金属電極が金属溶射電極として形成された場合の問題点を中心に説明してきたが、この問題点は必ずしも金属溶射電極の場合にのみ当てはまるものではなく、広く一般に金属電極と封止樹脂との界面で生じるものである。
いずれにしても、上記の各先行技術文献には、金属電極と封止樹脂との線膨張係数の差に起因する熱負荷応力のために電気引き出し機能が損なわれる不都合を解消する技術については、提示がなされていない。
本発明はこのような事情に鑑みて創作したものであり、金属電極と封止樹脂との線膨張係数の差に起因する熱負荷応力のためにコンデンサ素子(コンデンサユニット)から金属電極が剥離して電気引き出し機能が損なわれるという不都合を抑制できるようにすることを目的としている。
本発明は次のような手段を講じることにより上記の課題を解決する。
本発明による金属化フィルムコンデンサは、金属化フィルムを巻回または積層した上で軸方向両端に金属電極を形成した単数または複数のコンデンサ素子および前記コンデンサ素子の金属電極に接続された外部引き出し端子からなるコンデンサユニットと、前記コンデンサユニットを収容する外装ケースと、前記外装ケース内に注入充填され固化によって前記コンデンサユニットおよび前記外部引き出し端子の一部を覆う封止樹脂とを備え、前記封止樹脂に接する前記金属電極が、前記コンデンサ素子の軸方向両端で内部の前記金属化フィルムの金属蒸着電極に電気的に接続される状態で金属微粒子の金属溶射により形成された金属溶射電極の表面に、前記封止樹脂に対して非接着レベルとなるまで平滑化された表面平滑な金属板を接合することにより構成されていることを特徴としている。
上記構成の本発明の金属化フィルムコンデンサにおいては、金属電極の表面すなわち金属溶射電極の表面に接合された表面平滑な金属板の表面が封止樹脂に対して非接着レベルとなるまで平滑化されている。従来技術の場合のような界面での細かな凹凸による金属電極と封止樹脂との互いの喰い込みやアンカー効果がない。したがって、互いに接する金属電極すなわち表面平滑な金属板と封止樹脂の間で線膨張係数に差があって金属電極すなわち表面平滑な金属板と封止樹脂との間に熱勾配による相対変位が生じたとしても、前記非接着レベルの平滑化によって金属電極すなわち表面平滑な金属板と封止樹脂の密着性が大幅に低減されていることから、前記の相対変位が相対滑りとなって熱負荷応力の発生が抑制される。その結果として、温度サイクル耐性が向上し、金属電極(金属溶射電極および表面平滑な金属板)がコンデンサ素子(コンデンサユニット)の端部から剥離されることが良好に防止される。
本発明によれば、金属電極の表面すなわち金属溶射電極の表面に接合された表面平滑な金属板の表面を封止樹脂に対して非接着レベルとなるまで平滑化してあって金属電極と封止樹脂との互いの喰い込みやアンカー効果をなくしているため、互いに接する金属電極すなわち表面平滑な金属板の表面と封止樹脂の間で線膨張係数に差があっても温度変化時の熱負荷応力の発生を抑制できる。
すなわち、金属電極(金属溶射電極および表面平滑な金属板)の剥離を確実に防止し、金属化フィルムコンデンサの電気引き出し機能を長期にわたって良好に維持することができる。
例の金属化フィルムコンデンサの断面図と斜視図 例の金属化フィルムコンデンサにおける金属化フィルムを示す斜視図 例の金属化フィルムコンデンサにおける円柱状のコンデンサ素子作製途上を示す斜視図 例の金属化フィルムコンデンサにおける円柱状のコンデンサ素子の断面図 例の金属化フィルムコンデンサにおける扁平柱状体のコンデンサ素子を示す斜視図 例の金属化フィルムコンデンサにおける扁平柱状体のコンデンサ素子に第1層目の溶射金属層を形成する様子を示す断面図 例の金属化フィルムコンデンサにおける扁平柱状体のコンデンサ素子に第2層目の溶射金属層を形成する様子を示す断面図 例の金属化フィルムコンデンサにおける扁平柱状体のコンデンサ素子に第3層目の溶射金属層を形成する様子を示す断面図 例の金属化フィルムコンデンサにおけるコンデンサ素子で金属溶射電極の表面を平滑電極面とした様子を示す断面図 例の金属化フィルムコンデンサにおけるコンデンサユニットの構造を示す断面図と斜視図 例の金属化フィルムコンデンサにおけるコンデンサユニットを外装ケースに収容する様子を示す斜視図 例の金属化フィルムコンデンサにおけるコンデンサユニットを外装ケースに収容した様子を示す断面図 例の金属化フィルムコンデンサにおける要部の構造を拡大して示す断面図 別の例の金属化フィルムコンデンサにおけるコンデンサユニットの構造を示す断面図 従来技術の金属化フィルムコンデンサの主要部の断面図
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明にかかわる実施の形態の金属化フィルムコンデンサはその大きな構成要素として、コンデンサユニットと外装ケースと封止樹脂とを備えている。外装ケースにコンデンサユニットが収容され、外装ケース内に封止樹脂を注入充填し固化させることによって外装ケースにコンデンサユニットを保持させ、コンデンサユニットを封止樹脂と外装ケースによって保護する。
前記のコンデンサユニットは、金属化フィルムを巻回または積層した上で軸方向両端に金属電極を形成した単数または複数のコンデンサ素子と、このコンデンサ素子の金属電極に基部が接続された外部引き出し端子とを備えている。
上記構成の金属化フィルムコンデンサにおいて、さらに、封止樹脂に接することになる金属電極の表面を封止樹脂に対して非接着レベルとなるまで平滑化している。金属電極と封止樹脂とは両者の界面で接触しているが、その接触状態は非接着レベルの状態となっている。
上記のように構成された本発明の金属化フィルムコンデンサによれば、金属電極の表面を封止樹脂に対して非接着状態とするレベルまで平滑化してあるので、互いに接する金属電極と封止樹脂の間で線膨張係数に差があって温度変化のために金属電極と封止樹脂とが体積変化を生じ両者間に熱勾配による相対滑りが生じたとしても、金属電極のコンデンサ素子からの剥離は防止される。
すなわち、金属電極と封止樹脂との界面での細かな凹凸で互いに喰い込みを起こしていてアンカー効果のために応力発生が伴うような従来技術とは異なり、金属電極の表面を充分に平滑化して封止樹脂に対して非接着状態としてある。その結果として、熱負荷応力に対しては封止樹脂が金属電極に対して相対滑りすることで、金属電極がコンデンサ素子の端部から剥離されることは良好に防止され、金属化フィルムコンデンサの電気引き出し機能は長期にわたって良好に維持されることになる。
上記のように構成される本発明の金属化フィルムコンデンサは、次のような態様での実施が好ましいものである。
前記の金属電極は、金属化フィルムの軸方向両端に溶射された金属溶射電極の表面に表面平滑な金属板を接合することにより構成されているが、金属溶射電極の表面の平滑化の態様について、金属溶射電極の表面を研磨すること、あるいは、金属溶射電極の最外層を低融点金属の溶射によって形成し、その低融点金属層を再溶融させることが、その他の考え方としてあり得、その場合に、研磨には切削を含むものとし、また、低融点金属については錫系合金、鉛系合金などが好ましい。
上記の平滑金属板は、それの封止樹脂に対する接触面の表面精度が封止樹脂に対して非接着状態となるレベルまでの平滑化とするが、その他の考え方としての研磨、低融点金属の再溶融の場合も同様とされる。
金属電極の平滑化を金属溶射電極の研磨や低融点金属の再溶融によって実現する場合には、剥離材や粘着テープを使用する従来技術に比べて、部品点数の増加、構造の複雑化を回避することが可能で、製品コストの低廉化にも有用である。
金属電極の表面の平滑性については、その表面粗さ(Ra)を金属一般の0.02〜3.5μm程度とするのが好ましく、加工性やコストの観点から0.2〜2.5μm程度とするのがさらに好ましい。
なお、前記の金属化フィルムは誘電体フィルムの表面に金属微粒子を蒸着させることによって構成される。その金属蒸着膜はコンデンサの内部電極(金属蒸着電極)を構成する。
金属化フィルムの構成要素である誘電体フィルムとしては、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、ポリエステルフィルムなどがある。
誘電体フィルムに蒸着する金属としては、亜鉛、アルミニウム、錫、銅、ニッケル、クロム、鉄、チタンなどの単体の金属またはそれらの任意の組み合わせの合金がある。
金属溶射電極を形成するために溶射すべき金属微粒子の材質としては、亜鉛、錫、アルミニウム、銅、半田、鉛、ニッケル、コバルト、アンチモンなどの単体の金属またはそれらの任意の組み合わせの合金がある。
外部引き出し端子としては、銅、アルミニウム、鉄、ニッケル、ステンレス、燐青銅などの単体の金属またはそれらの任意の組み合わせの合金がある。
外装ケースとしてはプラスチックまたは金属で、プラスチックではポリエチレンテレフタレート系、ポリブチレンテレフタレート系、ポリカーボネート系、ポリフェニレンスルフィド系などがあり、金属ではアルミニウム、鉄、ステンレス、銅、マグネシウムなどがある。
封止樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などがある。ケイ素、チタン、アルミニウム、カルシウム、ジルコニウム、マグネシウムなどの酸化物、炭化物、窒化物、水酸化物、複合物のフィラー(添加材)を混入してもよい。
なお、金属溶射電極の形成のための金属溶射については、粒子径を異にして複数層にわたって行うことが好ましい。その場合に、1層目は最も小さい粒子径の溶射金属層とし、2層目以降は粒子径を順次に大きくしてゆくのがよい。1層目の金属粒子径を最も小さくするのは、巻回または積層されている金属化フィルムの層間への溶射金属微粒子の進入度合いを大きくし、コンデンサ素子に対する金属溶射電極の密着性を優れたものにするためである。コンデンサ素子に対する金属溶射電極の密着性が良いと、熱負荷応力に対して金属溶射電極の剥離が防止される。もっとも、本発明は、金属溶射電極が1層のみの溶射金属層によるものを排除するものではない。
以下、本発明にかかわる金属化フィルムコンデンサの実施例を、図面を参照して詳細に説明する。
図1の(a)は金属化フィルムコンデンサAの断面図、図1の(b)は金属化フィルムコンデンサAの斜視図である。まず、構成要素を列挙すると、図1において、Aは金属化フィルムコンデンサ、10はコンデンサユニット、20は外装ケース、30は封止樹脂である。コンデンサユニット10の構成要素として、11はコンデンサ素子、12は金属溶射電極(金属電極の好適例)、13は外部引き出し端子である。コンデンサ素子11の軸方向両端に金属微粒子の溶射によって金属溶射電極12,12が形成され、その両端部の金属溶射電極12,12の表面が研磨等により充分に平滑化された平滑電極面12d,12dに形成されている。その平滑電極面12d,12dに外部引き出し端子13,13の基部が電気的に接続されている。両端部に金属溶射電極12,12を形成した複数のコンデンサ素子11の、金属溶射電極12,12に外部引き出し端子13,13を電気的に接続することをもってコンデンサユニット10が構成されている。コンデンサユニット10の詳しい構造については後述する。なお、コンデンサユニット10を構成するコンデンサ素子11の個数が1個の場合もあり得る。
コンデンサ素子11とその両端部の金属溶射電極12,12と金属溶射電極12,12に接続された外部引き出し端子13,13とをもってコンデンサユニット10が構成されるが、そのコンデンサユニット10が外装ケース20の内部に収容された上で、外装ケース20内に溶融樹脂が注入充填され、それが固化して封止樹脂30となっている。この封止樹脂30は外部引き出し端子13,13の一部を除いてコンデンサユニット10を覆うとともに、そのコンデンサユニット10を外装ケース20に固定保持している。
封止樹脂30は金属溶射電極12,12の平滑電極面12d,12dに接した状態になっているが、その平滑電極面12d,12dは高度に平滑化されており、接している封止樹脂30に対して非接着状態となるレベルまでの表面精度となっている。
以下、図2〜図13を参照しつつ、金属化フィルムコンデンサAの詳しい構造について説明する。
図2はコンデンサ素子11の元になる金属化フィルム16を示している。図2に示すように、誘電体フィルム14の片面(両面の場合もある)に金属微粒子を蒸着させて金属蒸着電極15を形成することにより金属化フィルム16を構成している。誘電体フィルム14の一側の端縁領域は絶縁マージン14a(白抜き部分)として残し、それ以外の領域を金属蒸着電極15(ハッチング部分)としている。絶縁マージン14aが幅方向で互いに逆側にくるように2枚の金属化フィルム16,16を対向配置し、両矢印Y1,Y2で示すように幅方向でずらした状態で重ね合わせる。このとき、2枚の金属化フィルム16,16において、フィルム面に対する金属蒸着電極15,15の存在側が同じ向き(図示例では上向き)となる状態で重ね合わせる。
図3は図2の工程の次の工程であって、円柱状のコンデンサ素子11の作製途中を示す。図2のようにして2枚重ね合わされた金属化フィルム16,16を図3に示すようにロール状に巻回する。
図4は図3の工程の次の工程であって、コンデンサ素子11の断面構造を示す。図4に示すように、2枚重ね合わせて巻回した金属化フィルム16,16のロールの最外層に耐熱性絶縁シール用フィルム17を巻き付ける。なお、耐熱性絶縁シール用フィルム17については、金属化フィルム16の金属蒸着電極15を高電圧印加により除去した部分で置き換えてもよい。
中心から数えて1層目の金属化フィルム16では誘電体フィルム14の左側端縁に金属蒸着電極15の左側端縁が一致し、絶縁マージン14aは右側端縁に位置している。中心から数えて2層目の金属化フィルム16では誘電体フィルム14の右側端縁に金属蒸着電極15の右側端縁が一致し、絶縁マージン14aは左側端縁に位置している。1層目の金属化フィルム16と2層目の金属化フィルム16とは軸方向(図面の左右方向)で互いに位置がずれている(図2の両矢印Y1,Y2参照)。1層目と3層目と5層目のように奇数層目の金属化フィルム16どうしは軸方向での位置が一致し、2層目と4層目と6層目のように偶数層目の金属化フィルム16どうしは軸方向での位置が一致している。そして、奇数層目の金属化フィルム16と偶数層目の金属化フィルム16とは軸方向(図面の左右方向)で互いに位置がずれている。
この円柱状のコンデンサ素子11においては、その断面構造が誘電体フィルム、金属蒸着電極、誘電体フィルム、金属蒸着電極…の交互の積層構造となっており、2枚の金属蒸着電極が誘電体フィルムを挟んだサンドイッチ構造のコンデンサを構成している。
この円柱状のコンデンサ素子11では、その軸方向の右側端面に対して偶数層目の金属化フィルム16の端縁が一致し、奇数層目の金属化フィルム16の端縁は軸方向の奥側に凹む位置にある。また、その軸方向の左側端面に対して奇数層目の金属化フィルム16の端縁が一致し、偶数層目の金属化フィルム16の端縁は軸方向の奥側に凹む位置にある。18はコンデンサ素子11の両端面に形成された環状の凹溝である。
図5は図4の工程の次の工程であって、扁平柱状に成形したコンデンサ素子11の斜視図である。図5に示すように、最外層に耐熱性絶縁シール用フィルム17を巻き付けた円柱状のコンデンサ素子11を直径方向でプレス加工することにより、断面小判形の扁平柱状体のコンデンサ素子11を作製する。
図6〜図8は図5の工程に続く金属溶射の工程を示す。
まず、図6に示すように、扁平柱状体のコンデンサ素子11の軸方向両端に粒子径の小さな金属微粒子を溶射して第1層目の溶射金属層12a,12aを形成する。このときの溶射金属は巻回積層されている金属化フィルム16,16の層間の環状凹溝18,18に進入し、環状凹溝18,18内で露出している金属蒸着電極15,15に対して電気的に接続される。
図7は図6の工程の次の工程であって、コンデンサ素子11の軸方向両端に形成した第1層目の溶射金属層12a,12aに対してその粒子径より大きな金属微粒子を溶射することにより第2層目の溶射金属層12b,12bを形成する。第1層目の溶射金属層12aと第2層目の溶射金属層12bとは一体化される。
図8は図7の工程の次の工程であって、図7の工程で形成した第2層目の溶射金属層12b,12bに対してその粒子径より大きな金属微粒子を溶射することにより第3層目の溶射金属層12c,12cを形成する。第2層目の溶射金属層12bと第3層目の溶射金属層12cとは一体化される。
上記において、第1層目の溶射金属層12aの粒子径が最も小さく、第2層目の溶射金属層12bの粒子径が次に大きく、第3層目の溶射金属層12cの粒子径が最も大きい。
以上の第1層目の溶射金属層12aと第2層目の溶射金属層12bと第3層目の溶射金属層12cとの一体化された積層溶射金属層の全体が金属溶射電極12を構成することになる。
なお、金属微粒子の粒子径の一例を挙げるとすれば、第1層目の溶射金属層12aの溶射金属の粒子径として1〜100μm(中心粒子径50μm)、第2層目の溶射金属層12bの溶射金属の粒子径として10〜150μm(中心粒子径100μm)、第3層目の溶射金属層12cの溶射金属の粒子径として50〜250μm(中心粒子径150μm)などを挙げることができる(特許文献2参照)。
第1層目の溶射金属層12aを構成する粒子径の小さな金属微粒子はコンデンサ素子11の環状凹溝18に深く進入し、金属蒸着電極15との電気的接続性を強化するとともに、金属化フィルム16との密着性が優れたものになる。
第3層目の溶射金属層12cを構成する粒子径の大きな金属微粒子はその相互間の空隙が比較的大きなものとなり、その空隙に含まれる空気量が多くなる。空気層による断熱効果が高まり、金属溶射電極12に外部引き出し端子13の基部(13b)(図10参照)を半田付けする際の誘電体フィルム14への熱伝導が抑えられ、ひいては熱負荷応力に起因する金属溶射電極12の剥離を抑制する。
第2層目の溶射金属層12bを構成する中間の粒子径の金属微粒子は第1層目の溶射金属層12aの金属微粒子と第3層目の溶射金属層12cの金属微粒子との間に介在して、第1層目の溶射金属層12aとの密着性および第3層目の溶射金属層12cとの密着性をともに確保する。もし、この中間の粒子径の第2層目の溶射金属層12bがなく、小さな粒子径の溶射金属層と大きな粒子径の溶射金属層とを直接に接合するとなると、両者間の粒子径の差が大きいことから熱負荷応力に対して強度弱点部が生じることになる。のように小中大の3種類の粒子径の溶射金属層を順次に重ねることにより、そのような強度弱点部の発生を防止することができる。
以上の相乗により、コンデンサ素子11に対する金属溶射電極12,12の密着性を高強度のものとし、これが熱負荷応力に起因する金属溶射電極12,12の剥離防止に有効に作用する。
図9は図8の工程の次の工程であって、図8の工程で形成した3層構造の金属溶射電極12,12(第3層目の溶射金属層12c,12c)の表面を研磨等により充分に平滑化した平滑電極面12d,12dに形成している。この平滑電極面12d,12dの表面精度は金属一般の平滑表面精度の範囲かそれ以上の高精度として、あとで注入充填する封止樹脂30に対して非接着レベルとなるまでの平滑化とするのがよい。
図10は図9の工程の次の工程であって、複数のコンデンサ素子11の軸方向両端の金属溶射電極12,12の平滑電極面12d,12dに対して外部引き出し端子13,13の基端部を半田付けして構成したコンデンサユニット10の構造を示している。図10の(a)は断面図、(b)は斜視図である。
図10に示すように、軸方向両端の金属溶射電極12,12の表面が平滑電極面12d,12dに形成されたコンデンサ素子11を複数個並列に並べる。外部引き出し端子13は、並列コンデンサ素子11…群に被せられる長方形状の端子プレート13aと、平滑電極面12dに半田付けされる複数の第1接続片13b…と、1つの第2接続片13cと、第2接続片13cに半田付けされる外部端子13dとからなる。
長方形状の端子プレート13aの長辺に沿う一側部の複数箇所が直角に折り曲げられて第1接続片13b…が一体的に形成されているとともに、端子プレート13aの短辺に沿う一側部が同じく直角に折り曲げられて1つの第2接続片13cが一体的に形成されている。さらに、第2接続片13cに1つの外部端子13dが半田付けされている。
この外部引き出し端子13は、正極側のものと負極側のものとが1つずつ設けられる。図中の符号に付加したサフィックス(添え字)の〔1 〕〔2 〕はそれぞれ正極側と負極側の区別に用いられる。正極側の外部引き出し端子131 の長方形状の端子プレート13a1 と負極側の外部引き出し端子132 の長方形状の端子プレート13a2 とは両者間にシート状の絶縁スペーサ19が介在される状態で重ね合わされている。正極側の外部引き出し端子131 における複数の第1接続片13b1 …が存在する側と負極側の外部引き出し端子132 における複数の第1接続片13b2 …が存在する側とはコンデンサ素子11を挟んで互いに反対側となっている。正極側の複数の第1接続片13b1 …は複数のコンデンサ素子11…の軸方向一側の金属溶射電極12…の平滑電極面12d1 …に半田付けされている。同様に、負極側の複数の第1接続片13b2 …は複数のコンデンサ素子11…の軸方向他側の金属溶射電極12…の平滑電極面12d2 …に半田付けされている。正極側の第2接続片13c1 と負極側の第2接続片13c2 とは両者間にシート状の絶縁スペーサ19が介在される状態で対向しており、正極側の第2接続片13c1 には正極側の外部端子13d1 が半田付けされ、負極側の第2接続片13c2 には負極側の外部端子13d2 が半田付けされている。正負一対の外部端子13d1 ,13d2 は互いに平行で、各端子プレート13a1 ,13a2 に対して直角姿勢となっている。
以上のようにして、軸方向両端に金属溶射電極12,12が形成された複数のコンデンサ素子11…と正負の外部引き出し端子13,13とでコンデンサユニット10が構成されている。
図11は図10の工程の次の工程であって、上記のようにして構成されたコンデンサユニット10を外装ケース20に収容する様子を示している。
図12はコンデンサユニット10を外装ケース20に収納した状態を示す。コンデンサユニット10の外周面と外装ケース20の内周面には封止樹脂30を充填すべき空間25が存在している。
前記の空間25に溶融樹脂を注入充填し、それを固化させて封止樹脂30とした状態を表すのが図1である。またその要部を拡大した断面図が図13である。
封止樹脂30がコンデンサ素子11の軸方向両端の金属溶射電極12,12に接する対象は金属溶射電極12,12の平滑電極面12d,12dであり、平滑電極面12d,12dは封止樹脂30に対して非接着レベルとなるまで平滑化されている。したがって、金属溶射電極12と封止樹脂30との線膨張係数の差のために温度変化があって金属溶射電極12と封止樹脂30とが相対変位を生じても、その相対変位は相対滑りとなり、金属溶射電極12がコンデンサ素子11から剥離することが確実に防止される。よって、電気引き出し機能は長期間にわたって良好に維持されることになる。
次に、金属化フィルムコンデンサの別の例を、図14を用いて説明する。
図14の(a)に示すように、3層構造の金属溶射電極12,12の表面(最外層)に低融点金属12e,12eを溶射し、さらに図14の(b)に示すように、低融点金属12e,12eを再溶融させることにより平滑電極面12f,12fを形成している。この平滑電極面12f,12fの表面精度は金属一般の平滑表面精度の範囲かそれ以上の高精度として、あとで注入充填する封止樹脂30に対して非接着レベルとなるまでの平滑化とする。
低融点金属12e,12eとしては、錫、鉛などの金属または合金が好ましい。例えば、金属溶射電極12,12の1層目(コンデンサ素子11からの直接引き出し部)を亜鉛からなる層とし、金属溶射電極12,12の2層目(最外層)を亜鉛と錫の合金からなる低融点金属層とすることにより、金属溶射電極12,12の2層目の融点を金属溶射電極12,12の1層目の融点より低くして、コンデンサ素子11への熱ダメージを小さくすることができる。
さて、次に、本発明にかかわる金属化フィルムコンデンサの主たる実施例として、金属溶射電極12,12の表面に表面平滑な金属板を接合する構成のものを説明する。この場合、外部引き出し端子13にはアルミニウム、銅を用いるのが好ましく、さらに金属板の材料としてはこれら端子材料と同一の材料であるアルミニウム、銅を用いることが好ましい。このような構成により、外部引き出し端子13と金属板とを一体化することができる。なお、金属板の厚みを0.3mm以上とすれば、実使用に耐え得る表面平滑な金属板とすることができる。
本発明にあっては、上記の実施例のほか次のような形態で実施してもよい。
(1)上記実施例ではコンデンサユニット10を構成するコンデンサ素子11を複数としたが、コンデンサユニットとしてはコンデンサ素子1つとしてもよい。
(2)上記実施例では外部引き出し端子13を端子プレート13a、第1接続片13b…および第2接続片13cからなる折り曲げした板状金属板と外部端子13dから構成してあるが、外部引き出し端子の構造については上記実施例に限定されるものではなく、広く任意の形態のものが適用可能である。
(3)上記実施例では金属化フィルム16について誘電体フィルム14の片面に金属蒸着電極15を形成したもので説明したが、誘電体フィルムの両面に金属蒸着電極を形成する場合もある。
(4)上記実施例ではコンデンサ素子11について金属化フィルム16を巻回したもので説明したが、金属化フィルムを短冊状に切断し、その切断片の複数枚を積層して構成する場合もある。
本発明は、互いに接する金属電極と封止樹脂の間に線膨張係数の差がある金属化フィルムコンデンサにおいて、温度変化に起因する相対変位が生じたときに熱負荷応力の発生の抑制を通じて金属電極の剥離を確実に防止し、もって金属化フィルムコンデンサの電気引き出し機能を長期にわたって良好に維持させる上で有用である。
10 コンデンサユニット
11 コンデンサ素子
12 金属溶射電極(金属電極)
12a 第1層目の溶射金属層
12b 第2層目の溶射金属層
12c 第3層目の溶射金属層
12d 平滑電極面
12e 低融点金属
12f 平滑電極面
13 外部引き出し端子
13a 端子プレート
13b 第1接続片
13c 第2接続片
13d 外部端子
14 誘電体フィルム
15 金属蒸着電極
16 金属化フィルム
17 耐熱性絶縁シール用フィルム
18 環状凹溝
19 シート状の絶縁スペーサ
20 外装ケース
30 封止樹脂

Claims (3)

  1. 金属化フィルムを巻回または積層した上で軸方向両端に金属電極を形成した単数または複数のコンデンサ素子、および、前記コンデンサ素子の金属電極に接続された外部引き出し端子からなるコンデンサユニットと、
    前記コンデンサユニットを収容する外装ケースと、
    前記外装ケース内に注入充填され固化によって前記コンデンサユニットおよび前記外部引き出し端子の一部を覆う封止樹脂とを備え、
    前記封止樹脂に接する前記金属電極が、前記コンデンサ素子の軸方向両端で内部の前記金属化フィルムの金属蒸着電極に電気的に接続される状態で金属微粒子の金属溶射により形成された金属溶射電極の表面に、前記封止樹脂に対して非接着レベルとなるまで平滑化された表面平滑な金属板を接合することにより構成されていることを特徴とする金属化フィルムコンデンサ。
  2. 前記金属溶射電極が、前記金属微粒子の粒子径を異にして、粒子径の小さい層から順次に粒子径を大きくして複数層にわたって形成されている請求項1に記載の金属化フィルムコンデンサ。
  3. 前記金属板と前記外部引き出し端子とが同一の材料から構成され、一体化されている請求項1または請求項2に記載の金属化フィルムコンデンサ。
JP2013056262A 2013-03-19 2013-03-19 金属化フィルムコンデンサ Active JP6085202B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013056262A JP6085202B2 (ja) 2013-03-19 2013-03-19 金属化フィルムコンデンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013056262A JP6085202B2 (ja) 2013-03-19 2013-03-19 金属化フィルムコンデンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014183158A JP2014183158A (ja) 2014-09-29
JP6085202B2 true JP6085202B2 (ja) 2017-02-22

Family

ID=51701593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013056262A Active JP6085202B2 (ja) 2013-03-19 2013-03-19 金属化フィルムコンデンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6085202B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6885275B2 (ja) * 2017-09-14 2021-06-09 トヨタ自動車株式会社 フィルムコンデンサ
CN217507111U (zh) * 2019-08-28 2022-09-27 株式会社村田制作所 薄膜电容器

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11204368A (ja) * 1998-01-12 1999-07-30 Hitachi Aic Inc 金属化フィルムチップコンデンサ
JP2001259885A (ja) * 2000-03-17 2001-09-25 Teikoku Metal Kogyo Kk はんだ合金および金属化プラスチックフィルムコンデンサ端面電極
JP2011249468A (ja) * 2010-05-25 2011-12-08 Daikin Ind Ltd フィルムコンデンサ
JP5407031B2 (ja) * 2010-05-31 2014-02-05 ニチコン株式会社 金属化フィルムコンデンサ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014183158A (ja) 2014-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10580577B2 (en) Multilayer ceramic electronic component and mounting structure thereof
JP2008181956A (ja) セラミック電子部品
US8619409B2 (en) Electrochemical device
JP2018206813A (ja) 積層セラミック電子部品
JP7318647B2 (ja) 蓄電装置用外装材及びこれを用いた蓄電装置
JP2015057838A (ja) 電子部品
US10573459B2 (en) Multilayer ceramic electronic component and mounting structure thereof
JP6085202B2 (ja) 金属化フィルムコンデンサ
JP2003007261A (ja) 電池用包装材料
JP5677968B2 (ja) 多層構造の圧電アクチュエータ、及び圧電アクチュエータにおける外部電極を固定する方法
JP6393026B2 (ja) 金属化フィルムコンデンサ
JP5665617B2 (ja) コンデンサ構成用ユニット及びコンデンサ
JP2003242961A (ja) 電池用端子およびそれを用いた電池本体の包装材料
JP2003007267A (ja) 電池用包装材料
JP2010245381A (ja) ブロック型複合電子部品
JP6975915B2 (ja) 電子部品
JP2008166666A (ja) セラミック電子部品
WO2016167156A1 (ja) 積層蓄電デバイス
JP5664203B2 (ja) 電子部品
JPWO2010143410A1 (ja) コンデンサおよびコンデンサの製造方法
JP2004063132A (ja) 電極リード用部材
JP5093465B2 (ja) 非水電解液二次電池
WO2016121417A1 (ja) 蓄電デバイス及びその製造方法
JP2019114586A (ja) サーミスタ及びその製造方法
JP2010016160A (ja) 金属化フィルムコンデンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160719

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160915

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6085202

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250