JP5664203B2 - 電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば圧電アクチュエータや圧電共振子などの電子部品に関し、特に、電子部品素体表面に保護膜が形成されている電子部品及び圧電部品に関する。
従来、例えばハードディスクドライブのヘッドを変位させる駆動素子などに、圧電アクチュエータが広く用いられている。
下記の特許文献1には、図8にその要部を断面図で示す磁気ディスク装置のヘッド支持機構が開示されている。ヘッド支持機構1001では、圧電アクチュエータ1002に、サスペンション1003が接合されている。サスペンション1003の先端側の下面に磁気ヘッド1004が固定されている。圧電アクチュエータ1002の上面がコーティング樹脂層1005で被覆されている。
特許文献1では、圧電アクチュエータ1002は、複数枚の圧電性平板を積層した積層型圧電体からなる。上記コーティング樹脂層1005は、このような積層型圧電体の上面及び端面を被覆するように形成されている。また、図8では、圧電アクチュエータ1002の上面及び両端面を覆うようにコーティング樹脂層1005が形成されているが、特許文献1では、積層型圧電体の電極が形成されている部分を除いて、圧電アクチュエータ1002の表面がコーティング樹脂層1005により被覆されている旨が記載されている。
特開2002−163870号公報
積層型圧電体を用いた圧電アクチュエータでは、一般に、圧電体層を介して複数の内部電極が積層されている。そして、圧電体の両端面に、外部電極が形成されている。このような積層型の圧電体において、上記コーティング樹脂層1005のような保護膜を形成する場合、電気的接続のために、保護膜は電極形成部分を除いて設けられるのが一般的である。
しかしながら、圧電体の上面または下面と、第1または第2の端面との成す稜線部分が保護膜により被覆されていないと、保護膜で被覆されている部分に比べて強度が低下する。そのため、溶融半田などを用いた実装工程等において発生した熱応力により、圧電体にクラックが生じやすくなるおそれがある。
また、圧電体表面に設けられた外部電極を実装基板などに接続するための半田や導電性ペーストが、電極上から外側にはみ出しやすいという問題もある。
上記のような問題は、積層型圧電体を用いた圧電アクチュエータに限らず、電子部品素体の端面から主面に至る外部電極が形成されている電子部品の主面に保護膜を設けた構造において共通する問題である。
本発明の目的は、端面から主面に至る外部電極が形成されており、かつ主面上に保護膜が設けられている電子部品であって、電子部品素体の端面と主面との成す稜線部分における強度を高めることができ、かつ外部電極の電気的接続の信頼性を高め得る、電子部品を提供することにある。
本発明に係る電子部品は、第1の主面と、第1の主面と対向する第2の主面と、第1,第2の主面を結んでおり、対向し合っている第1及び第2の側面と、第1及び第2の主面を結んでおり、対向し合っている第1及び第2の端面とを有する電子部品素体と、前記第1及び第2の端面のそれぞれに形成された第1及び第2の外部電極とを備える。本発明では、前記第1の外部電極及び第2の外部電極のうち少なくとも一方の外部電極が、電子部品素体の第1及び第2の端面のうち少なくとも一方の端面上に形成される端面部と、該端面部に連なっており、前記第1及び第2の主面の少なくとも一方に形成される回り込み部とを有する。前記第1または第2の主面上に形成された保護膜がさらに備えられている。保護膜は、前記第1または第2の端面と前記第1または第2の主面とが成す第1の稜線の両端間の一部を含む第1または第2の主面上の領域を露出させる保護膜欠落部を有し、該保護膜欠落部に前記回り込み部の一部が露出されている。
本発明に係る電子部品のある特定の局面では、前記第1及び前記第2の外部電極が、それぞれ、前記端面部と、前記回り込み部を有する。前記第1の外部電極の回り込み部と前記第2の外部電極の回り込み部とが前記第1の主面上において対向している。そして、前記保護膜が、前記第1の外部電極の回り込み部を覆うように設けられた第1の保護膜と、前記第2の外部電極の回り込み部を覆うように設けられた第2の保護膜とを有する。前記第1の保護膜に設けられた前記保護膜欠落部に前記第2の外部電極の回り込み部が露出せず、前記第1の外部電極の回り込み部が露出している。
本発明に係る電子部品では、第1及び第2の主面の双方にそれぞれ前記保護膜が形成されていてもよい。それによって、電子部品素体をより確実に保護することができる。
本発明に係る電子部品のさらに別の特定の局面では、前記第1の主面が電子部品を実装する際の実装面とされており、前記第1の外部電極が第1の主面に至っている回り込み部と、第2の主面に至っている回り込み部とを有し、前記第2の外部電極の前記第2の主面に至っている回り込み部の一部を露出させるように前記第2の主面に前記保護膜欠落部を有する前記保護膜が形成されている。
本発明に係る電子部品のさらに他の特定の局面では、前記保護膜が、前記第1または前記第2の主面上において、前記第1の稜線と、前記第1の側面と前記第1または前記第2の主面との成す第2の稜線との成す外縁部及び前記第1の稜線と前記第2の側面と前記第1または第2の主面との成す第3の稜線とにより形成される外縁部に設けられている。
本発明に係る電子部品のさらに他の特定の局面では、前記保護膜が、前記第1または第2の主面と前記第1の側面との成す第2の稜線に沿うように第1または第2の主面上に形成された第1の帯状保護膜部と、前記第2の側面と前記第1または第2の主面との成す第3の稜線に沿うように第1または第2の主面上に形成された第2の帯状保護膜部とを有する。
本発明に係る電子部品において、電子部品素体は圧電体であってもよい。その場合には、本発明に従って、強度及び外部電極の電気的接続の信頼性に優れた圧電部品を提供することができる。
本発明に係る電子部品のさらに他の特定の局面では、前記圧電体が、圧電体層を介して重なり合う複数の内部電極を有する積層型圧電体であって、複数の内部電極が、前記第1の端面に引き出された第1の内部電極と、前記第2の端面に引き出された第2の内部電極とを有する。それによって、圧電アクチュエータが構成されている。この場合、少なくとも1つの回り込み部が、第1または第2の内部電極と対向するように第1または第2の主面に設けられた表面電極であってもよい。その場合には、表面電極を外部の実装基板の電極ランド等に高い信頼性で接合することができる。
本発明に係る電子部品によれば、電子部品素体の第1または第2の主面に設けられた保護膜が上記保護膜欠落部を有するため、該保護膜欠落部に露出している回り込み部により電気的接続の信頼性を高めることができる。さらに、導電ペーストや半田の外部電極側方へのはみ出しを抑制することができる。また、保護膜欠落部の両側には、第1の稜線に連なるように保護膜部分が位置しているため、電子部品の稜線部分における強度を高めることができる。
(a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態に係る電子部品としての圧電アクチュエータの正面図、底面図及び(b)中のA−A線に沿う部分の断面図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態の圧電アクチュエータの積層型圧電体の平面図であり、(b)及び(c)は該積層型圧電体の各平面断面図であり、(d)は該積層型圧電体の下面の電極構造を示す模式的平面図である。 (a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係る圧電アクチュエータの正面図及び底面図である。 (a)〜(d)は、本発明の第3の実施形態に係る圧電アクチュエータの平面図、正面図、正面断面図及び底面図である。 (a)及び(b)は、本発明の第4の実施形態に係る圧電アクチュエータの正面断面図及び底面図である。 (a)〜(c)は、本発明の第5の実施形態に係る圧電アクチュエータの平面図、正面図及び底面図である。 (a)〜(c)は、本発明の第6の実施形態に係る圧電アクチュエータの平面図、正面図及び底面図である。 従来の圧電アクチュエータが用いられている磁気ディスク装置のヘッド支持機構を示す模式的断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1(a)は、本発明の電子部品の第1の実施形態としての圧電アクチュエータの正面図、図1(b)は底面図及び図1(c)は図1(b)中のA−A線に沿う断面図である。
圧電アクチュエータ1は、電子部品素体としての積層型の圧電体2を有する。圧電体2は、本実施形態では、チタン酸ジルコン酸鉛系セラミックスからなる。もっとも、圧電体2は、ニオブ酸カリウムナトリウム等のアルカリニオブ酸系セラミックスなど非鉛系圧電体セラミックスなどの、適宜の圧電材料セラミックスにより構成され得る。
図2(a)は、積層型の圧電体2の平面図であり、図2(b)及び図2(c)は、それぞれ、後述の内部電極4、内部電極3が形成されている部分の平面断面図であり、図2(d)は下面の電極構造を示す模式的平面図である。
圧電体2は、第1の主面としての上面2aと、第2の主面としての下面2bとを有する。また、圧電体2は、対向し合う第1,第2の端面2c,2dを有する。圧電体2は、上面2a及び下面2bを結ぶ第1,第2の側面2e,2fを有する。
圧電体2内には、圧電体層を介して第1の内部電極3と、第2の内部電極4とが対向されている。第1の内部電極3は、第1の端面2cに引き出されており、第2の内部電極4は、第2の端面2dに引き出されている。第1,第2の内部電極3,4は、本実施形態ではPtからなるが、適宜の金属もしくは合金により形成することができる。
上記内部電極3,4を有する圧電体2は、周知の積層型セラミック焼結体の製造方法に従って得ることができる。
積層型の圧電体2の第1の端面2c上を覆うように第1の外部電極5が形成されている。第1の外部電極5は、端面2c上に位置している端面部5aと、端面部5aに連なり、上面2aに位置している回り込み部5bと、下面2b上に位置している回り込み部5cとを有する。本実施形態では、回り込み部5bは、第2の端面2d側に延ばされており、第2の内部電極4と圧電体層を介して重なり合っている。すなわち、回り込み部5bは、第1の内部電極3と同様に、第2の内部電極4に対して圧電体層を介して重なり合っている。
同様に、第2の端面2dを覆うように第2の外部電極6が形成されている。第2の外部電極6は、第2の端面2d上に位置している端面部6aと、回り込み部6b,6cとを有する。下面2b上に位置している回り込み部6cは、第1の端面2c側に延ばされており、圧電体層を介して第1の内部電極3と対向している。
上記第1,第2の外部電極5,6は、適宜の金属により形成することができる。また、形成方法については導電性ペーストの塗布・焼き付けまたはスパッタリングもしくはめっき等の適宜の導電膜形成方法などを用い得る。本実施形態では、第1,第2の外部電極5,6は、NiCr膜上にAu膜を積層した積層金属膜からなる。
積層型の圧電体2においては、回り込み部5b、第2の内部電極4、第1の内部電極3及び回り込み部6c間に挟まれている各圧電体層が、圧電体層の厚み方向において交互に逆方向に分極処理されている。従って、第1の外部電極5と第2の外部電極6とから電圧を印加することにより、圧電体層の主面に沿う長さ方向に変位させることができる。この変位により、圧電アクチュエータ1は、積層型の圧電アクチュエータとして動作する。
なお、回り込み部5c,6bの主面上の端面からの長さは、対向する主面上にある回り込み部5b、6cの端面からの長さよりも短い。このような短い回り込み部5c,6bは、導電ペーストの第1の端面2cまたは第2の端面2dに付着させたときに自然に形成することができる。もっとも、回り込み部5c,6bが形成されるように、導電ペーストを塗布してもよく、あるいは蒸着またはスパッタリングなどの成膜方法を用いた場合であっても、上記回り込み部5c,6bを図示のように形成することができる。
なお、図2(a)〜(d)に示すように、上記回り込み部5b、第2の内部電極4、第1の内部電極3及び回り込み部6cは、圧電体2の全幅、すなわち第1の側面2eと第2の側面2fとを結ぶ方向である幅方向の全長にわたり形成されている。
ところで、回り込み部5bは、端面部5aと、第1の稜線2gにおいて連ねられている。第1の稜線2gとは、上面2aと第1の端面2cとが成す端縁である。また、回り込み部5cは、下面2bと第1の端面2cとの成す第1の稜線2hにおいて連ねられている。
同様に、回り込み部6b及び回り込み部6cは、上面2aと第2の端面2dとの成す第1の稜線2i及び下面2bと第2の端面2dとの成す第1の稜線2jにおいて連ねられている。
第1の稜線2g〜2jは、図1(a)に示すように、正面視した場合、圧電体2の外縁部分に位置していることとなる。従って、他の部材と接触した場合や衝撃が加わった場合、破損しやすい。例えば、第1の外部電極5においては、第1の稜線2g上において、端面部5aと回り込み部5bとの間で破損が生じたり、端面部5aと回り込み部5cとの間で破損が生じたりするおそれがある。また、本実施形態の圧電アクチュエータ1は、下面2b側が実装面とされている。すなわち、プリント回路基板などに、下面2b側から面実装される。実装面側では、実装作業に際して把持や搬送による衝撃あるいは溶融半田の熱等による熱衝撃が加わる。上記のように、第1の稜線2hでは、端面部5aと回り込み部5cとが連なっている外縁部分は他の部分に比べて昇温及び降温が容易なため熱衝撃によって破損が生じやすい。特に角部に破損が生じやすい。
これに対して、本実施形態では、このような機械的衝撃や熱衝撃による破損を防止するために、保護膜7,8が形成されている。保護膜7,8は、本実施形態では、ポリイミドやポリアミドイミド系樹脂からなる。もっとも、保護膜7を構成する材料については、ポリイミドやポリアミドイミド系樹脂に限らず、様々な合成樹脂や絶縁性セラミックスなどの絶縁性材料を用いることができる。
保護膜7,8は、図1(c)に示す保護膜欠落部7a,7b,8a,8bを有する。図1(b)に底面図で示すように、保護膜8を代表的に説明すると、保護膜8は、保護膜欠落部8a,8bを除いて、下面2b上を覆うように形成されている。保護膜欠落部8aは、第1の稜線2hの両端間の一部を含む下面2b上の領域に形成されている。この保護膜欠落部8aに、第1の外部電極5の回り込み部5cが露出している。
上記のように、保護膜欠落部8aは、第1の稜線2hの両端間の一部を含む主面上領域に形成されているので、保護膜欠落部8aの上記幅方向両側には保護膜8の一部が位置している。
そのため、保護膜欠落部8aに露出している回り込み部5cを、半田や導電ペーストにより内部と容易にかつ確実に接合することができる。この場合、半田や導電ペーストが、保護膜欠落部8aの両側の保護膜8の一部により塞き止められるため、半田や導電ペーストの幅方向外側へのはみ出しも生じ難い。さらに、保護膜欠落部7a、8aに露出している回り込み部5b、5cを有するため、半田や導電ペーストを溶融する工程などにおいて、圧電体2と保護膜7、8との熱膨張差による応力が圧電体2と保護膜7、8とに挟まれた回り込み部5b、5cに作用して回り込み部5b、5cが変形することで、保護膜欠落部7a,8aにおいて相対的に機械的強度の低いと回り込み部とが接続されるL字状の電気的接続部の電気的な断線の発生が防止できる。従って、正面断面視した場合のL字状の電気的接続部分の信頼性を高めることができる。
加えて、第1の稜線2hの両側である角部においては、上記保護膜8によって、端面部5aと回り込み部5cとが連なっている部分が確実に機械的に保護される。従って、端面部5aと回り込み部5cとの破損が生じ難い。すなわち、機械的衝撃や熱衝撃が加わったとしても、破損が生じ難い。
上記第1の稜線2h側につき説明したが、第1の稜線2j側においても、同様に、回り込み部6cと、端面部6aとの連なっている部分を保護膜8により確実に保護することができる。また、第1の稜線2j側においても、保護膜欠落部8bに回り込み部6cが露出しているので、回り込み部6cを半田や導電ペーストにより確実にプリント基板上の電極ランドなどに接合することができる。加えて、保護膜欠落部8bの前述した第1の稜線2jの延びる方向両側において、保護膜8の一部が存在するため、プリント基板上の電極ランドなどに導電ペーストや半田が配置された状態で圧電アクチュエータ1がプリント基板に実装されるときに、導電ペーストや半田と当接する回り込み部6cから圧電アクチュエータ1の側方へ導電ペーストや半田がはみ出すことが生じ難い。また、端面部5aおよび端面部6aには、その全面に保護膜が形成されないため、回り込み部6cから端面部5aおよび端面部6aに導電ペーストや半田が濡れ広がりを阻害する部材がない。よって、端面部5aおよび端面部6aと導電ペーストまたは半田との接合面積を広くできるため、圧電アクチュエータ1と電極ランドと接合力を強くすることができ、かつ端面部5aおよび端面部6aは圧電アクチュエータ1の駆動方向の終端部に配置されているため、端面部5aおよび端面部6aに接合された導電ペーストまたは半田による圧電アクチュエータ1の駆動力の減少が生じ難い。
さらに、圧電アクチュエータ1では、分極された圧電体が互いに対向し、かつ電位差を有する電極の間に挟まれた圧電体が伸縮する活性領域と、圧電体が伸縮しない非活性領域とを有し、電界が与えられて圧電体が伸縮して駆動するとき、圧電体に応力が集中する活性領域と非活性領域との境界部となる外部電極境界部がある。本発明の保護膜欠落部を有する保護膜がこの外部電極境界部に形成されることによって、圧電アクチュエータは外部電極が保護膜欠落部で露出して導通を確保しながら、応力が集中する外部電極境界部の機械的な補強を図ることができる。従って、圧電アクチュエータ1の駆動時に必要な外部電極と電極ランドとの導通を確保しながら、外部電極境界部で発生するクラックを抑制するさらなる効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、下面2b側の保護膜8に上記保護膜欠落部8a,8bが設けられているだけでなく、上面2a側においても、保護膜7に、保護膜欠落部7a,7bが同様に設けられている。従って、第1の稜線2g,第1の稜線2iにおいても、回り込み部5bと端面部5aとの接続の信頼性及び回り込み部6bと端面部6aとの接続の信頼性を高めることができる。また、該接続部分の耐機械的衝撃性も保護膜7により高めることが可能とされている。
図3(a)及び図3(b)は、本発明の第2の実施形態に係る圧電アクチュエータの正面図及び底面図である。第2の実施形態の圧電アクチュエータ21では、圧電体2の上面2a上に保護膜7が設けられていない。また、実装面である下面2b側において、保護膜欠落部8a,8bの大きさが、第1の実施形態の場合よりも大きくされている。すなわち、図3(b)に示すように、保護膜欠落部8aが、第1の実施形態の場合よりも第2の端面2d側に延ばされている。そのため、保護膜欠落部8aに、回り込み部5cだけでなく、回り込み部6cの一部も露出している。このように、保護膜欠落部は第1の実施形態の場合よりも大きくされていてもよい。もっとも、保護膜欠落部8aにおいて、圧電体の主面上で隣接する回り込み部5cと回り込み部6cとが露出しているため、導電性接着剤や半田等による実装に際し、回り込み部5cと回り込み部6cとが短絡するおそれがある。従って、第1の実施形態のように、保護膜欠落部8aに、一方の電位に接続される回り込み部5cのみが露出し、他方の電位に接続される回り込み部6cが露出していないことが好ましい。
第2の実施形態の圧電アクチュエータ21は、上記の点を除けば、第1の実施形態の圧電アクチュエータ1と同様である。従って、第1の実施形態の場合と、上記の点を除いては同様の作用効果を奏する。
また、第1の実施形態と同一部分については、同一の参照番号を付することにより、第1の実施形態において行った説明を援用することにより省略する。
図4(a)は、本発明の第3の実施形態に係る圧電アクチュエータの平面図であり、図4(b)はその正面図、図4(c)は図4(a)中のB−B線に沿う断面図であり、図4(d)は底面図である。
第3の実施形態の圧電アクチュエータ31では、第1の実施形態の積層型の圧電体2が用いられている。第1の実施形態と異なるところは、保護膜7,8の形状にある。従って、他の部分については同一の参照番号を付することにより、第1の実施形態の説明を援用することとする。
本実施形態では、積層型の圧電体2の上面2a上において、3つの稜線が交わる4つの角部に保護膜27a〜27dが形成されている。すなわち、第1の稜線2gにおいては、第1の稜線2gの両端に、保護膜27a,27bが設けられている。この保護膜27aと保護膜27bとの間に位置している部分であって、圧電体2が露出している部分が、本発明における保護膜欠落部に相当する。同様に、第1の稜線2iにおいても、第1の稜線2iの両端に、保護膜27c,27dが設けられている。保護膜27cと保護膜27dとの間の部分が保護膜欠落部に相当する。
下面2b上においても、同様に、下面2bの角部に保護膜28a〜28dが形成されている。保護膜28a,28bが、第1の稜線2hの両端に位置している。保護膜28aと保護膜28bとの間の部分が保護膜欠落部に相当する。同様に、保護膜28c,28d間も保護膜欠落部に相当する。この場合、保護膜の材料には電気的な絶縁性は必ずしも必要でなく、導電性であってもよい。
本実施形態のように、主面上の角部にのみ保護膜27a〜27d,28a〜28dが設けられている構造であっても、第1の稜線2g,2h,2i,2jのそれぞれにおいて、第1の稜線の両端間に保護膜欠落部が設けられている。従って、第1の実施形態の場合と同様に、電気的接続の信頼性を高めることができ、他の部材と接触した場合や熱衝撃が加わったときに特に破損しやすい角部をクラックから保護でき、かつ導電ペーストや半田の側方へのはみ出しを抑制することができる。
加えて、例えば保護膜27a,27bが設けられている部分を代表的に説明すると、保護膜27a,27bにより、第1の稜線2gにおける端面部5aと回り込み部5bとの間の電気的接続部分を保護することができる。そのため、保護膜27a、27bの弾性力が、圧電アクチュエータ31の駆動力を減少させる問題を生じ難い。
第3の実施形態から明らかなように、本発明においては、保護膜の平面形状は適宜変形することができる。
図5(a)及び図5(b)は、本発明の第4の実施形態に係る圧電アクチュエータの正面断面図及び平面図である。本実施形態の圧電アクチュエータ41は、積層型圧電体42を有する。積層型圧電体42は、積層型圧電体2と同様に、第1の主面としての上面42a、第2の主面としての下面42b、対向し合う第1,第2の端面42c,42d及び対向し合う第1,第2の側面42e,42fを有する。
積層型圧電体42内には、第1の内部電極43,44と、第2の内部電極45とが配置されている。第1の内部電極43,44と第2の内部電極45とは、圧電体層を介して重なり合っている。また、隣り合う圧電体層が厚み方向に逆方向に分極処理されている。
積層型圧電体42の第1の端面42cを覆うように第1の外部電極46が形成されている。第1の外部電極46は、端面部46a、回り込み部46b,46cを有する。同様に、第2の端面42dを覆うように第2の外部電極47が形成されている。第2の外部電極47は、端面部47a,回り込み部47b,回り込み部47cを有する。回り込み部47cは、下面42b上において、第1の端面42c側に向かって延ばされており、圧電体層を介して第1の内部電極44と対向している。従って、第1の内部電極43、第2の内部電極45、第1の内部電極44及び回り込み部47cが、圧電体層を介して重なり合っている。
本実施形態では、第1の内部電極が複数設けられていることを除いては、積層型圧電体42は、積層型圧電体2と同様に構成されている。
また、上面42a上に、第1,第2の帯状保護膜部48a,48bが形成されている。同様に、下面42b側においても、第1,第2の帯状保護膜部が形成されている。図5(a)では、そのうちの一方の帯状保護膜部49aのみが図示されている。
図5(a)に示すように、第1の帯状保護膜部48aは、積層型圧電体42の長さ方向全長にわたり形成されており、かつ上面42aと第1の側面42eとの成す第2の稜線42kに沿うように形成されている。同様に、帯状保護膜部48bも、積層型圧電体42の全長にわたる様に形成されている。
従って、上面42a上において、第1の稜線42gにおいては、第1の稜線42gの両端に帯状保護膜部48a,48bが位置する。そして、帯状保護膜部48aと帯状保護膜部48bとの間が保護膜欠落部に相当する。このように、第1,第2の帯状保護膜部48a,48bを設けることにより、第1の実施形態と同様に、第1の稜線、例えば第1の稜線42gにおいてL字状の電気的接続部を保護することができる。また、保護膜欠落部では、回り込み部、例えば回り込み部46bが露出することになるため、電気的接続の信頼性を高めることができる。さらに、導電ペーストや半田等の側方へのはみ出しも抑制することができる。このとき、保護膜の材料は、導電ペーストや半田に対する濡れ性において回り込み部の材料より劣ることが好ましい。
図6(a)〜図6(c)は、本発明の第5の実施形態に係る圧電アクチュエータの平面図、正面図及び底面図である。第5の実施形態の圧電アクチュエータ51は、第3の実施形態の圧電アクチュエータ31と比べて、上面側に全面に保護膜52が形成されており、下面側において、保護膜28a〜28dは、保護膜53とが形成されていることにおいて異なる。その他の点については、第3の実施形態と同様であるため、同一部分については、同一の参照番号を付することにより、その説明を省略する。
本実施形態では、保護膜52により、積層型の圧電体2の上面2aの両側の第1の稜線2g,2iにおけるL字状の電気的接続部が確実に保護される。
他方、下面2b側においては、第3の実施形態と同様に、矩形状主面上の4つの角部に保護膜28a〜28dが設けられているので、第3の実施形態と同様に、下面2b側すなわち実装面側においては、回り込み部5c及び6cの外部との電気的接続を確実に行うことができる。また、接合剤としての導電ペーストや半田の側面への染み出しも生じ難い。さらに、L字状の電気的接続部の保護も図られる。
加えて、本実施形態では、回り込み部5cと回り込み部5cと異なる電位に接続される回り込み部6cとの間のギャップが保護膜53により被覆されている。保護膜53は、上記ギャップを被覆し、かつ積層型圧電体2の全幅に至るように形成されている。従って、回り込み部5c,6c間に導電性材料が付着することによる短絡が生じ難い。
図7(a)〜図7(c)は、本発明の第6の実施形態に係る圧電アクチュエータの平面図、正面図及び底面図である。
本実施形態の圧電アクチュエータ61は、上面側に保護膜を有しないことを除いては、第2の実施形態に係る圧電アクチュエータ21と同様である。従って、同一部分については、同一の参照番号を付することにより、その説明を省略する。本実施形態のように、本発明においては、保護膜は、積層型圧電体の第1及び第2の主面のうち一方にのみ形成されていてもよい。その場合であっても、一方主面側、すなわち下面2b側においては、第2の実施形態と同様に、L字状の電気的接続部分の信頼性を高め、かつ半田や導電ペーストによる電気的接続を容易に行うことができる。また、半田や導電ペーストの側方へのはみ出しも生じ難い。
なお、上述してきた各実施形態では、積層型圧電体を用いた圧電アクチュエータにつき説明したが、本発明は、積層型圧電体以外の圧電体を用いた電子部品であってもよく、また電子部品素体として誘電体や半導体などを用いた様々な電子部品に広く適用することができる。
1…圧電アクチュエータ
2…圧電体
2a…上面
2b…下面
2c,2d…第1,第2の端面
2e,2f…第1,第2の側面
2g〜2j…第1の稜線
3,4…第1,第2の内部電極
5,6…第1,第2の外部電極
5a,6a…端面部
5b,5c,6b,6c…回り込み部
7,8…保護膜
7a,7b,8a,8b…保護膜欠落部
21…圧電アクチュエータ
27a〜27d,28a〜28d…保護膜
31…圧電アクチュエータ
41…圧電アクチュエータ
42…積層型圧電体
42a…上面
42b…下面
42c,42d…第1,第2の端面
42e,42f…第1,第2の側面
42g…第1の稜線
42k…第2の稜線
43,44…第1の内部電極
45…第2の外部電極
46,47…第1,第2の外部電極
47a…端面部
47b,47c…回り込み部
48a,48b…第1,第2の帯状保護膜部
49a…帯状保護膜部
51…圧電アクチュエータ
52,53…保護膜
61…圧電アクチュエータ

Claims (6)

  1. 第1の主面と、前記第1の主面と対向する第2の主面と、前記第1及び第2の主面を結んでおり、対向し合っている第1及び第2の側面と、前記第1及び第2の主面を結んでおり、対向し合っている第1及び第2の端面とを有する電子部品素体と、
    前記第1及び第2の端面のそれぞれに形成された第1及び第2の外部電極とを備え、
    前記第1の外部電極及び第2の外部電極のうち少なくとも一方の外部電極が、前記電子部品素体の第1及び第2の端面のうち少なくとも一方の端面上に形成される端面部と、該端面部に連なっており、前記第1及び第2の主面の少なくとも一方に形成される回り込み部とを有し、
    前記第1または第2の主面上に形成された保護膜をさらに備え、
    該保護膜が、前記第1または第2の端面と前記第1または第2の主面とが成す第1の稜線の両端間の一部を含む第1または第2の主面上の領域を露出させる保護膜欠落部を有し、該保護膜欠落部に前記回り込み部の一部が露出されており、
    前記保護膜が、前記第1または第2の主面と、前記第1の側面との成す第2の稜線に沿うように第1または第2の主面上に形成された第1の帯状保護膜部と、前記第2の側面と前記第1または第2の主面との成す第3の稜線に沿うように第1または第2の主面上に形成された第2の帯状保護膜部とを有する、電子部品。
  2. 前記第1及び前記第2の主面の双方に、それぞれ前記保護膜が形成されている、請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記第1の主面が電子部品を実装する際の実装面とされており、前記第1の外部電極が第1の主面に至っている回り込み部と、第2の主面に至っている回り込み部とを有し、前記第2の外部電極の前記第2の主面に至っている回り込み部の一部を露出させるように前記第2の主面に前記保護膜欠落部を有する前記保護膜が形成されている、請求項1または2に記載の電子部品。
  4. 前記電子部品素体が圧電体である、請求項1〜のいずれか一項に記載の電子部品。
  5. 前記圧電体が、圧電体層を介して重なり合う複数の内部電極を有する積層型圧電体であって、複数の内部電極が、前記第1の端面に引き出された第1の内部電極と、前記第2の端面に引き出された第2の内部電極とを有し、圧電アクチュエータである、請求項に記載の電子部品。
  6. 少なくとも1つの前記回り込み部が、前記第1または第2の内部電極と対向するように前記第1または第2の主面に設けられた表面電極である、請求項に記載の電子部品。
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