JP6085110B2 - モールド変圧器およびモールドコイル - Google Patents
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Description
特に、端面の形状が略角丸矩形または略長円形のモールドコイルの場合、コーナ部に応力が集中し、絶縁材にクラックが発生する可能性がある。
また、本発明は、絶縁樹脂または絶縁樹脂を含んだ絶縁材でコイルをモールドした、端面の形状が略角丸矩形または略長円形のモールドコイルと、前記モールドコイルの一方の端面および他方の端面の少なくとも一方に、前記モールドコイルをフレーム体に固定する保持材と、を備え、前記保持材が、同一の前記端面上の直線部に複数設けられており、さらに前記保持材同士が連結材で連結されていることを特徴とするモールド変圧器である。
さらに、本発明は、絶縁樹脂または絶縁樹脂を含んだ絶縁材でコイルをモールドした、端面の形状が略角丸矩形または略長円形のモールドコイルと、前記モールドコイルの一方の端面および他方の端面の少なくとも一方に、前記モールドコイルをフレーム体に固定する保持材と、を備え、前記保持材が、前記端面における直線部に設けられており、さらに前記保持材が、設置面に固定された固定材と、連結具を介して連結されていることを特徴とするモールド変圧器である。
また、本発明は、絶縁樹脂または絶縁樹脂を含んだ絶縁基材でコイルがモールドされており、端面の形状が略角丸矩形または略長円形であり、一方の端面および他方の端面の少なくとも一方の直線部に、フレーム体に固定する保持材が設けられており、前記保持材が、同一の前記端面上の直線部に複数設けられており、さらに前記保持材同士が連結材で連結されていることを特徴とするモールドコイルである。
さらに、本発明は、絶縁樹脂または絶縁樹脂を含んだ絶縁基材でコイルがモールドされており、端面の形状が略角丸矩形または略長円形であり、一方の端面および他方の端面の少なくとも一方の直線部に、フレーム体に固定する保持材が設けられており、前記保持材が、設置面に固定された固定材と、連結具を介して連結されていることを特徴とするモールドコイルである。
図1に示すモールドコイル1は、一方の端面1aおよび他方の端面1bの少なくとも一方の直線部1c(この例では4つ)に、図2に図示するフレーム体12に固定する保持材2を設けている。保持材2を固定する位置については後に詳述する。
図2に示すモールド変圧器10は、鉄心(コアと称されることもある。)11と、図1に示すモールドコイル1と、フレーム体12と、保持材2と、を備えている。
図3に示すように、モールドコイル1は、絶縁樹脂または絶縁樹脂を含んだ絶縁材3でコイル4をモールドしたものである。コイル4には、一般的に、電流を入力する一次コイル41と、電流を出力する二次コイル42がある。一次コイル41および二次コイル42は、導線を鉄心11の脚部(鉄心脚13と称する。)を中心に巻きつけるようにして形成されている。これにより、一次コイル41に交流電流を流して変動磁場を発生させて、それを鉄心11に伝え、鉄心11から伝えられた変動磁場が二次コイル42に伝わって再び電流に変換し、モールド変圧器10外に出力する。つまり、一次コイル41に電流を流すと、電磁誘導作用の原理により二次コイル42に誘導起電力を生じさせる。
ここで、略角丸矩形とは、矩形のうち、直交する辺同士がいずれも曲線で結ばれた形、つまり、矩形の4つの角がいずれも丸くなった形をいう。
また、略長円形とは、二つの等しい長さの平行線と二つの半円形からなる形をいう。
端面1a、1bの形状をこれらのようにする理由は、後記するように、保持材2をモールドコイル1の端面1a、1bの直線部1cに設けるためである。
図5Aに示すように、保持材2とモールドコイル1の間に、樹脂製の接続部材5を設けるのが好ましい。また、図5Bに示すように、かかる接続部材5はボルト51および/またはバネ52であるのがより好ましい。樹脂製のボルト51および/またはバネ52であれば弾性変形が可能であるので、保持材2で固定する際の応力集中を抑制することができ、急激に温度が変化した場合でも、コイル4をモールドする絶縁材3にクラックを発生させ難くすることができる。
図6に示すように、モールドコイル1の同一端面1a、1a上に前記した保持材2が複数設けられている場合は、同一端面1a、1a上に複数設けられた保持材2同士を連結材6で連結するのが好ましい。このようにすると、モールド変圧器10の構造安定性を向上させることができる。
連結材6は、図6に示すように、直線状または曲線状とすることができるがこれらに限定されるものではなく、その他の形状とすることもできる。連結材6は、弾性部材であるのが好ましい。連結材6を弾性部材とすれば、保持材2に外部から入力があった場合や、急激な温度変化により応力が発生した場合でもこれらを和らげることができる。弾性部材としては、例えば、ゴム材などを用いることができる。
図7に示すように、モールド変圧器10が設置される面(設置面)に鉄柱やコンクリートなどの固定材14が固定されている場合は、モールドコイル1の端面1a、1aに固定された保持材2と、設置面に固定された固定材14とを、連結具7で連結するのが好ましい。なお、図7においては、保持材2同士を連結しているものが連結材6であり、保持材2と固定材14を固定しているものが連結具7である。連結材6および連結具7で保持材2を連結したり固定したりすると、モールド変圧器10の構造安定性をさらに向上させることができる。連結具7は、例えば、鉄製の棒材などを用いることができる。
図8は、他の実施形態に係るモールド変圧器を示す図であって、三相変圧器に係るモールド変圧器20を示す斜視図である。この三相変圧器に係るモールド変圧器20は、略8字状の鉄心11の鉄心脚U、V、Wのそれぞれに図1に示したモールドコイル1を設けたものである。つまり、各モールドコイル1の端面1a、1a、1a(図9参照)の直線部1c(図1参照)に保持材2を設けている。
三相変圧器に係るモールド変圧器20(図8)の場合であって、モールドコイル1の同一端面1a、1a、1a上に前記した保持材2が複数設けられている場合は、図9に示すように、個々のモールドコイル1の同一端面1a、1a、1a上に設けられた保持材2同士を連結材6で連結すると伴に、他のモールドコイル1の同一端面1a上に設けられた保持材2同士を連結材6で連結することもできる(かかる形態は図9には図示せず。)。連結材6は既に説明しているように、直線状または曲線状とすることができ、弾性部材とするのが好ましい。このようにすると、複数のモールドコイル1を備える三相変圧器の構造安定性を向上させつつ、外部からの入力があった場合や急激な温度変化により応力が発生した場合でもこれらを和らげることができる。弾性部材としては、前記と同様、例えば、ゴム材などを用いることができる。
図10に示すように、三相変圧器に係るモールド変圧器20の設置面に鉄柱やコンクリートなどの固定材14が固定されている場合は、前記と同様、モールドコイル1の端面1a、1a、1aに固定された保持材2と、設置面に固定された固定材14とを、連結具7で連結するのが好ましい。このようにすると、モールド変圧器20の構造安定性をさらに向上させることができる。連結具7は、前記と同様のものを適用することができる。
以上、発明を実施する形態により、本発明の内容について詳細に説明したが、本発明は前記した内容に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成に一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1a、1b 端面
1c 直線部
2 保持材
3 絶縁材
4 コイル
5 接続部材
5a 接続薄膜材
6 連結材
10 モールド変圧器
12 フレーム体
Claims (15)
- 絶縁樹脂または絶縁樹脂を含んだ絶縁材でコイルがモールドされており、端面の形状が略角丸矩形または略長円形のモールドコイルと、
前記モールドコイルの一方の端面および他方の端面の少なくとも一方に、前記モールドコイルをフレーム体に固定する保持材と、を備え、
前記保持材が、前記端面における直線部に設けられており、
前記保持材と前記モールドコイルの間に、樹脂製の接続部材が設けられており、さらに
前記接続部材が、バネまたはボルトである
ことを特徴とするモールド変圧器。 - 絶縁樹脂または絶縁樹脂を含んだ絶縁材でコイルがモールドされており、端面の形状が略角丸矩形または略長円形のモールドコイルと、
前記モールドコイルの一方の端面および他方の端面の少なくとも一方に、前記モールドコイルをフレーム体に固定する保持材と、を備え、
前記保持材が、同一の前記端面上の直線部に複数設けられており、さらに
前記保持材同士が連結材で連結されている
ことを特徴とするモールド変圧器。 - 絶縁樹脂または絶縁樹脂を含んだ絶縁材でコイルがモールドされており、端面の形状が略角丸矩形または略長円形のモールドコイルと、
前記モールドコイルの一方の端面および他方の端面の少なくとも一方に、前記モールドコイルをフレーム体に固定する保持材と、を備え、
前記保持材が、前記端面における直線部に設けられており、さらに
前記保持材が、設置面に固定された固定材と、連結具を介して連結されている
ことを特徴とするモールド変圧器。 - 前記保持材と前記モールドコイルの間に、樹脂製の接続部材を設けることを特徴とする請求項2または3に記載のモールド変圧器。
- 前記接続部材が、バネまたはボルトであることを特徴とする請求項4に記載のモールド変圧器。
- 前記接続部材が、流動性を有する材料で形成されていることを特徴とする請求項4に記載のモールド変圧器。
- 前記流動性を有する材料が、シリコーンまたはエラストマーであることを特徴とする請求項6に記載のモールド変圧器。
- 前記接続部材は、最大寸法が100nm以下のフィラーを含んでいることを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載のモールド変圧器。
- 同一端面上に前記保持材が複数設けられ、
前記保持材同士を連結材で連結したことを特徴とする請求項1、3〜8のうちのいずれか一項に記載のモールド変圧器。 - 前記保持材が、設置面に固定された固定材と、連結具を介して連結されていることを特徴とする請求項1、2、4〜9のうちのいずれか一項に記載のモールド変圧器。
- 単相変圧器または三相変圧器であることを特徴とする請求項1〜10のうちのいずれか一項に記載のモールド変圧器。
- 変電所、発電機、または鉄道で用いられることを特徴とする請求項1〜11のうちのいずれか一項に記載のモールド変圧器。
- 絶縁樹脂または絶縁樹脂を含んだ絶縁基材でコイルがモールドされており、端面の形状が略角丸矩形または略長円形であり、一方の端面および他方の端面の少なくとも一方の直線部に、フレーム体に固定する保持材が設けられており、
前記保持材と前記モールドコイルの間に、樹脂製の接続部材が設けられており、さらに
前記接続部材が、バネまたはボルトである
ことを特徴とするモールドコイル。 - 絶縁樹脂または絶縁樹脂を含んだ絶縁基材でコイルがモールドされており、端面の形状が略角丸矩形または略長円形であり、一方の端面および他方の端面の少なくとも一方の直線部に、フレーム体に固定する保持材が設けられており、
前記保持材が、同一の前記端面上の直線部に複数設けられており、さらに
前記保持材同士が連結材で連結されている
ことを特徴とするモールドコイル。 - 絶縁樹脂または絶縁樹脂を含んだ絶縁基材でコイルがモールドされており、端面の形状が略角丸矩形または略長円形であり、一方の端面および他方の端面の少なくとも一方の直線部に、フレーム体に固定する保持材が設けられており、
前記保持材が、設置面に固定された固定材と、連結具を介して連結されている
ことを特徴とするモールドコイル。
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