JP6084073B2 - 固定部材及び加工方法 - Google Patents

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本発明は、ウェーハを加工の際に固定する固定部材、及び当該固定部材を用いるウェーハの加工方法に関する。
小型軽量な電子デバイスを実現するために、ウェーハを薄く加工することが求められている。格子状に区画された表面側の各領域に電子回路等のデバイスが形成されたウェーハは、例えば、裏面側の研削によって薄化された後に、切削等の方法で複数のチップに分割される。デバイスが形成されたウェーハの裏面側を研削する際には、保護テープやサポート用プレート等の保護部材をウェーハの表面側に貼着してデバイスを保護するのが一般的である(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開平5−198542号公報 特開2004−207606号公報
ウェーハの表面側に貼着された保護部材は、ウェーハの研削後に分離除去される。しかしながら、研削によって薄く加工されたウェーハの強度は大幅に低下しているので、ウェーハを破損させることなく保護部材を除去するのは容易でない。特に、近年では、ウェーハのさらなる薄型化、大口径化が進められており、保護部材を除去する際にウェーハを破損させる可能性は従来よりも高まっている。また、ウェーハを破損させることなく保護部材を除去できたとしても、ウェーハの表面側に残存する接着剤等により不具合を生じる恐れがあった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、加工の際にウェーハを固定すると共に、加工後のウェーハから容易に除去可能な固定部材、及び当該固定部材を用いるウェーハの加工方法を提供することを目的とする。
本発明の固定部材は、外周縁部に面取り面を有するウェーハを固定する固定部材であって、ウェーハ厚みと同等の厚みを有しウェーハ外周と同径の内径とウェーハの外径より大きい外径を有する円環形状に形成され少なくともウェーハの該面取り面上面の断面形状に一致する内周面を有する円環形状体と、少なくとも該円環形状体の外径と同等以上の外径を有する円盤形状の剛性板とから構成され、剛性板の表面には、該円環形状体の底面形状と同等形状のリング状に形成された該円環形状体の底面が当接する当接部を有し、該円環形状体の該底面又は該剛性板のリング状の該当接部のどちらか一方は磁性を有し且つもう一方は磁力により引きつけられる材質で形成されており、該剛性板の該リング状の該当接部の内側にウェーハを載置し該円環形状体の内周面をウェーハの該面取り面上面に当接させ、該円環形状体の該底面と該剛性板の当接部とが磁力により引きつけ合うことでウェーハが該剛性板に保持されること、を特徴とする。
この構成によれば、ウェーハの面取り面を円環形状体の内周面に当接させて、円環形状体と剛性板のリング状の当接部とを磁力によって引き合わせることで、ウェーハを適切に固定できる。また、保護テープやサポート用プレートのように、剛性板をウェーハに接着しなくて良いので、剛性板から円環形状体を取り外せば、ウェーハから剛性板を容易に分離除去できる。
本発明の固定部材において、該剛性板の表面のリング状の該当接部の内側には凹凸吸収部材が敷設されていることが好ましい。この構成によれば、凹凸吸収部材にウェーハの表面側を密着させることで、加工の際にウェーハに加わる応力を分散できると共に、加工の際のウェーハの位置ずれを防止できる。
本発明の加工方法は、上記固定部材を用いて、表面に複数のデバイスが形成されたデバイス領域と該デバイス領域を囲繞し外周縁部に面取り面を有する外周余剰領域とを備えたウェーハを加工する加工方法であって、ウェーハの該デバイス領域と該剛性板の該当接部の内側領域とを対応させてウェーハを該剛性板上に載置し該円環形状体の内周面をウェーハの該外周余剰領域の該面取り面上面に当接させるとともに該円環形状体の該底面と該剛性板の該当接部とが磁力で引きつけ合いウェーハを該固定部材で固定する固定工程と、該固定工程を実施した後に、該固定部材の該剛性板を保持テーブルで保持してウェーハの裏面を露出させるとともに、研削手段で研削しウェーハ裏面のうち該デバイス領域に相当する領域に凹部を形成し該外周余剰領域を含むリング状補強部を形成する研削工程と、該研削工程を実施した後に、該固定部材をウェーハから除去する除去工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、加工の際にウェーハを固定すると共に、加工後のウェーハから容易に除去可能な固定部材、及び当該固定部材を用いるウェーハの加工方法を提供できる。
本実施の形態に係る固定部材の構成例を示す斜視図である。 本実施の形態に係る固定部材にウェーハが固定保持された状態を示す斜視図である。 本実施の形態に係る固定部材にウェーハが固定保持された状態を示す断面図模式である。 本実施の形態に係る加工方法の研削工程を示す断面模式図である。 本実施の形態に係る加工方法の除去工程を示す断面模式図である。 変形例に係る固定部材にウェーハが固定保持された状態を示す斜視図である。 変形例に係る固定部材にウェーハが固定保持された状態を示す断面模式図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係る固定部材の構成例を示す斜視図であり、図2及び図3は、それぞれ本実施の形態に係る固定部材にウェーハが固定保持された状態を示す斜視図及び断面模式図である。
図1〜図3に示すように、固定部材1は、円盤形状のウェーハWが載置される剛性板11と、リング状の円環形状体12とを備えている。ウェーハWは、中央に位置するデバイス領域と、デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを含む。デバイス領域の表面Wa(図3)側は、格子状の分割予定ライン(不図示)で複数の小領域に区画されており、各小領域には、電子回路等を含むデバイスDが形成されている。被加工物であるウェーハWは、固定部材1に固定保持された状態でデバイス領域の裏面Wb側を研削される。外周余剰領域には、ウェーハWの欠け等を防ぐために外周縁部を面取り加工した面取り部(面取り面)Wc(図3)が設けられている。
剛性板11は、高い剛性を実現できるステンレスやガラス等の材料で円盤形状に形成されており、ウェーハWの外径(外周縁の直径)dwより大きな外径(外周縁の直径)d1を有している。ウェーハWは、剛性板11の上面(表面)11a側に対してウェーハWの表面Wa側が対向するように剛性板11上に載置される。剛性板11の底面11bは、略平坦に形成されており、ウェーハWを研削する研削装置2(図4参照)のチャックテーブル(保持テーブル)21に吸着される。
剛性板11の上面11a側には、略円形の平面形状を有する凹凸吸収部材111が配置されており、この凹凸吸収部材111を囲むようにリング状の当接部112が設けられている。ウェーハWを固定保持する使用状態では、凹凸吸収部材111の上面111aにウェーハWの表面Wa側が当接され、リング状の当接部112の上面112aに円環形状体12の底面12bが当接される。
凹凸吸収部材111は、柔軟性及び反発性を有する樹脂やセラミック等の材料で形成されており、ウェーハWの表面Wa側が当接されると、デバイスDの凹凸等に応じて僅かに変形する。これにより、凹凸吸収部材111の上面111aとウェーハWの表面Wa側とは密着し、凹凸吸収部材111とウェーハWとの間にファンデルワールス力が作用する。ウェーハWと密着する凹凸吸収部材111を剛性板11に設けることで、研削の際にウェーハWに加わる応力を分散してデバイスDの破損を防ぐと共に、研削の際のウェーハWの位置ずれを防止できる。
凹凸吸収部材111は、ウェーハWと同程度の大きさに形成されている。具体的には、凹凸吸収部材111は、ウェーハWの外径dwと同程度の外径(外周縁の直径)d2を有している。このため、ウェーハWの表面Wa側全体を、凹凸吸収部材111の上面111aに当接させることができる。ただし、凹凸吸収部材111の外径d2はこれに限定されない。少なくとも、デバイスDが形成されたデバイス領域を覆う程度に外径d2を大きくしておけば、デバイスDの破損及びウェーハWの位置ずれを適切に防止できる。
凹凸吸収部材111は、例えば、液状の樹脂等を硬化させることにより形成される。又は、シート状の樹脂等を凹凸吸収部材111として用いても良い。具体的には、アシストテープ(信越ポリマー株式会社製)、フレックスキャリア(株式会社ユー・エム・アイ製)、ゲルベース(登録商標、株式会社エクシールコーポレーション製)、KERATHERM(登録商標、KERAFOL Keramische Folien GmbH製)等を用いることができる。なお、この凹凸吸収部材111は、ウェーハWの研削の際に生じる熱に耐え得る程度の耐熱性を有していることが望ましい。
当接部112は、剛性板11に埋め込まれたリング状の磁石であり、円環形状体12を磁力によって引き付ける。具体的には、例えば、ネオジム磁石や電磁石等を用いることができる。当接部112の内径(内周縁の直径)di1は、ウェーハWの外径dw(凹凸吸収部材111の外径d2)と同程度である。一方、当接部112の外径(外周縁の直径)do1は、ウェーハWの外径dwより大きいが剛性板11の外径d1より小さい。ただし、当接部112の外径do1は、剛性板11の外径d1以下であれば良い。使用状態において、ウェーハWは、当接部112の内側の領域(すなわち、凹凸吸収部材111が配置される領域)に位置付けられる。
円環形状体12は、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性体を含む材料で開口部を有するリング状に形成されており、ウェーハWと同等の厚みを有している。具体的には、ステンレス(例えば、SUS316)や、ニッケルコーティングされたアルミニウム等を用いることができる。円環形状体12の内径(内周縁の直径、開口部の直径)di2は、ウェーハWの外径dw、凹凸吸収部材111の外径d2、及び当接部112の内径di1と同程度であり、開口部内にウェーハWを収容できるようになっている。一方、円環形状体12の外径(外周縁の直径)do2は、ウェーハWの外径dwより大きく当接部112の外径do1と同程度である。すなわち、円環形状体12は、当接部112と同等の平面形状を有している。より詳細には、円環形状体12の底面12bの形状と、当接部112の上面112aの形状とは略一致している。なお、円環形状体12の外径do2は、剛性板11の外径d1と同等以下(剛性板11の外径d1が、円環形状体12の外径do2と同等以上)であれば良い。
円環形状体12において開口部を形成する内周面12cの形状は、ウェーハWの外周縁部に設けられた面取り部Wcの形状に対応している。円環形状体12は、上部において径方向内向きに突出される庇状部12dを有しており、この庇状部12dによって形成される内周面12cの上側の形状が、面取り部Wcの上面の形状と略一致している。このように、面取り部Wcの上面の形状(断面形状)と内周面12cの上側の形状(断面形状)とを略一致させることで、開口部に収容されるウェーハWの面取り部Wcに円環形状体12の内周面12cを上方から当接させることができる。
円環形状体12の内周面12cには、面取り部Wcの形状に応じて変形される弾性部材や、ファンデルワールス力によって面取り部Wcを吸着する凹凸吸収部材を設けても良い。この場合、ウェーハWの面取り部Wcは、弾性部材や凹凸吸収部材を介して内周面12cに当接される。凹凸吸収部材は、凹凸吸収部材11と同様に、柔軟性及び反発性を有する樹脂やセラミック等の材料で形成される。
使用状態において、円環形状体12の底面12bは当接部112の上面112aに当接される。円環形状体12と当接部112とは磁力によって引き合うので、当接部112の上面112aに円環形状体12の底面12bを当接させれば、円環形状体12は磁力で引き付けられて剛性板11上に固定される。そのため、ウェーハWを剛性板11の上面11a側に載置し、開口部に収容させるように円環形状体12を位置合わせすれば、剛性板11の上面11a側と円環形状体12の内周面12cとで規定される領域にウェーハWを固定できる。
固定されたウェーハWの裏面Wb側(特に、デバイス領域の裏面Wb側)は、円環形状体12の開口部から露出する。円環形状体12は、ウェーハWと同等の厚みを有しているので、円環形状体12の開口部から露出するウェーハWの裏面Wbと、円環形状体12の上面12aとの高さ位置とは略等しくなる。なお、円環形状体12の底面12bと、当接部112の上面112aとは、使用状態において適切に当接されるように略平坦に形成されていることが望ましい。
次に、図3〜図5を参照して、上述した固定部材1を用いるウェーハWの加工方法について説明する。本実施の形態に係る加工方法は、ウェーハWを固定部材1に固定する固定工程と、ウェーハWの裏面Wb側を研削する研削工程と、固定部材1をウェーハから除去する除去工程とを含む。図4は、本実施の形態に係る加工方法の研削工程を示す断面模式図であり、図5は、本実施の形態に係る加工方法の除去工程を示す断面模式図である。
図3に示すように、固定工程では、まず、剛性板11上にウェーハWを載置する。具体的には、ウェーハWのデバイス領域と、剛性板11の当接部112の内側の領域(凹凸吸収部材111が配置される領域)とを対応させるように位置合わせを行い、剛性板11の上面11a側とウェーハWの表面Wa側とを接触させる。剛性板11上にウェーハWを載置した後には、円環形状体12を剛性板11上に固定する。ここでは、剛性板11上に載置されたウェーハWが円環形状体12の開口部に収容されるように、当接部112の上方に円環形状体12を位置付ける。そして、当接部112の上面112aと、円環形状体12の底面12bとを接触させる。
当接部112は磁石であり、円環形状体12は強磁性体を含む材料で形成されているので、当接部112と円環形状体12との間には引き付けあう方向の磁力(引力)が働く。円環形状体12は、この磁力によって剛性板11上に固定される。円環形状体12は、径方向内向きに突出された庇状部12dを有しており、ウェーハWの面取り部Wcの上面には円環形状体12の内周面12cの上半部が当接されるので、ウェーハWは、円環形状体12と共に剛性板11に固定される。なお、ウェーハWの上方への移動は庇状部12dによって制限されているので、開口部からウェーハWが脱落することはない。
固定工程の後には、研削工程が実施される。研削工程では、図4に示すように、円環形状体12の開口部から露出するウェーハWの裏面Wb側を研削装置2で研削する。研削装置2は、ポーラスセラミック材による吸着面を有するチャックテーブル21を備えている。チャックテーブル21の下方には回転機構(不図示)が設けられており、チャックテーブル21を回転軸C1の周りに回転させる。剛性板11の底面11b側をチャックテーブル21に吸着させることで、ウェーハWは、チャックテーブル21上に保持される。
チャックテーブル21の上方には、研削ホイール22が上下動可能に設けられている。研削ホイール22は回転機構(不図示)と連結されており、回転軸C2の周りに回転する。研削ホイール22の下部には研削砥石23が配置されている。研削砥石23をウェーハWの裏面Wbに接触させた状態でチャックテーブル21と研削ホイール22とを相対回転させることで、ウェーハWの裏面Wb側は研削される。なお、研削ホイール22は、チャックテーブル21より高速に回転される。
チャックテーブル21の近傍にはハイトゲージ(不図示)が設けられており、ウェーハWの厚みを測定できる。このハイトゲージでデバイス領域の厚みを測定しながら研削することで、デバイス領域を所望の厚みまで薄化した凹部Wdを形成できる。また、この研削工程により、ウェーハWの外周余剰領域デにはバイス領域より厚いリング状補強部Weが形成される。なお、本実施の形態では、ウェーハWの面取り部Wcに円環形状体12の内周面12cが当接されているので、研削時におけるウェーハWと円環形状体12との隙間への水等の浸入は防止される。
研削工程の後には、除去工程が実施される。除去工程では、図5に示すように、剛性板11をチャックテーブル(不図示)等に保持させた状態で、円環形状体12を上方に引き上げ、剛性板11から円環形状体12を取り外す。その後、ウェーハWと剛性板11とを分離する。ウェーハWは、凹凸吸収部材111で吸着されているが、接着剤等で接着されているわけではないので、剛性板11から容易に分離できる。また、ウェーハWの表面Wa側に接着剤等が残存することもない。なお、円環形状体12の取り外しを容易にするため、円環形状体12に把手等を設けても良い。
以上のように、本実施の形態に係る固定部材1、及び固定部材1を用いる加工方法では、ウェーハWの面取り部(面取り面)Wcを円環形状体12の内周面12cに当接させて、円環形状体12と剛性板11のリング状の当接部112とを磁力で引き合わせることで、ウェーハWを適切に固定できる。また、保護テープやサポート用プレートのように、剛性板11をウェーハWに接着しなくて良いので、剛性板11から円環形状体12を取り外せば、ウェーハWから剛性板11を容易に分離除去できる。
また、本実施の形態に係る固定部材1、及び固定部材1を用いる加工方法では、剛性板11の上面(表面)11aのリング状の当接部112の内側に凹凸吸収部材111が敷設されているので、凹凸吸収部材111にウェーハWの表面Wa側を密着させることで、加工の際にウェーハWに加わる応力を分散できると共に、加工の際のウェーハWの位置ずれを防止できる。
なお、本発明は上記実施の形態の記載に限定されず、種々変更して実施可能である。例えば、上記実施の形態では、円環形状体12の上部に庇状部12dを設けた固定部材1を例示したが、庇状部は、円環形状体の上部及び下部に設けられても良い。図6及び図7は、それぞれ変形例に係る固定部材にウェーハが固定保持された状態を示す斜視図及び断面模式図である。なお、変形例に係る固定部材の基本的な構成は、上述した固定部材1と共通であるから、共通する構成には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図6及び図7に示すように、変形例に係る固定部材3は、ウェーハWが載置される剛性板11と、リング状の円環形状体13とを備えている。円環形状体13は、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性体を含む材料で形成された4個の円弧形状体131で構成されており、ウェーハWと同等の厚みを有している。すなわち、固定部材3では、4個の円弧形状体131を組み合わせることで、開口部を有するリング状の円環形状体13を実現している。円環形状体13の大きさは、円環形状体12と同様である。すなわち、円環形状体13の底面13bの形状と、当接部112の上面112aの形状とは略一致している。
円環形状体13において開口部を形成する内周面13cの形状は、ウェーハWの外周縁部に設けられた面取り部Wcの形状に対応している。円環形状体13は、上部及び下部において径方向内向きに突出される庇状部13d,13eを有しており、庇状部13d,13eによって形成される内周面13cの上側及び下側の形状が、それぞれ、面取り部Wcの上面及び下面の形状と略一致している。このように、面取り部Wcの上面及び下面の形状(断面形状)と内周面13cの上側及び下側の形状(断面形状)とを略一致させることで、開口部に収容されるウェーハWの面取り部Wcに円環形状体13の内周面13cを当接させることができる。なお、円環形状体13の内周面13cには、面取り部Wcの形状に応じて変形される弾性部材や、ファンデルワールス力によって面取り部Wcを吸着する凹凸吸収部材を設けても良い。
固定工程では、剛性板11上にウェーハWを載置した後に、ウェーハWと略等しい高さに位置付けた各円弧形状体131をウェーハWの径方向外側から径方向内向きに移動させ、ウェーハWの面取り部Wcに内周面13cを当接させる。また、当接部112の上面112aに、底面13bを当接させる。これにより、ウェーハWは円環形状体13と共に剛性板11上に固定される。一方、除去工程では、各円弧形状体131をウェーハWの径方向外向き移動させて、剛性板11から円環形状体13を取り外す。その後、ウェーハWと剛性板11とを分離する。このように、変形例に係る固定部材3、及び固定部材3を用いる加工方法でも、ウェーハWを適切に固定すると共に、ウェーハWから剛性板11を容易に分離除去できる。
なお、上記実施の形態及び変形例では、磁石で当接部112を形成し、強磁性体を含む材料で円環形状体12,13を形成する例を説明したが、当接部112と円環形状体12,13とを磁力で引き合わせることができるのであれば、これらの構成は特に限定されない。例えば、強磁性体を含む材料で当接部112を形成し、磁石で円環形状体12,13を形成しても良い。ステンレス等の強磁性体を含む材料で当接部112を形成する場合には、剛性板11と当接部112とを一体に形成することもできる。また、当接部112と円環形状体12,13とを、共に磁石で形成しても良い。
その他、上記実施の形態に係る構成、方法などは、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
本発明は、研削等の方法でウェーハを薄く加工する際に有用である。
1 固定部材
2 研削装置
11 剛性板
11a 上面(表面)
11b 底面
12 円環形状体
12a 上面
12b 底面
12c 内周面
12d 庇状部
111 凹凸吸収部材
111a 上面
112 当接部
112a 上面
21 チャックテーブル(保持テーブル)
22 研削ホイール
23 研削砥石
D デバイス
d1 外径
d2 外径
di1 内径
di2 内径
do1 外径
do2 外径
dw 外径
W ウェーハ
Wa 表面
Wb 裏面
Wc 面取り部(面取り面)
Wd 凹部
We リング状補強部

Claims (3)

  1. 外周縁部に面取り面を有するウェーハを固定する固定部材であって、
    ウェーハ厚みと同等の厚みを有しウェーハ外周と同径の内径とウェーハの外径より大きい外径を有する円環形状に形成され少なくともウェーハの該面取り面上面の断面形状に一致する内周面を有する円環形状体と、
    少なくとも該円環形状体の外径と同等以上の外径を有する円盤形状の剛性板とから構成され、
    剛性板の表面には、該円環形状体の底面形状と同等形状のリング状に形成された該円環形状体の底面が当接する当接部を有し、
    該円環形状体の該底面又は該剛性板のリング状の該当接部のどちらか一方は磁性を有し且つもう一方は磁力により引きつけられる材質で形成されており、
    該剛性板の該リング状の該当接部の内側にウェーハを載置し該円環形状体の内周面をウェーハの該面取り面上面に当接させ、該円環形状体の該底面と該剛性板の当接部とが磁力により引きつけ合うことでウェーハが該剛性板に保持されること、
    を特徴とする固定部材。
  2. 該剛性板の表面のリング状の該当接部の内側には凹凸吸収部材が敷設されていること、を特徴とする請求項1記載の固定部材。
  3. 請求項1記載の固定部材を用いて、表面に複数のデバイスが形成されたデバイス領域と該デバイス領域を囲繞し外周縁部に面取り面を有する外周余剰領域とを備えたウェーハを加工する加工方法であって、
    ウェーハの該デバイス領域と該剛性板の該当接部の内側領域とを対応させてウェーハを該剛性板上に載置し該円環形状体の内周面をウェーハの該外周余剰領域の該面取り面上面に当接させるとともに該円環形状体の該底面と該剛性板の該当接部とが磁力で引きつけ合いウェーハを該固定部材で固定する固定工程と、
    該固定工程を実施した後に、該固定部材の該剛性板を保持テーブルで保持してウェーハの裏面を露出させるとともに、研削手段で研削しウェーハ裏面のうち該デバイス領域に相当する領域に凹部を形成し該外周余剰領域を含むリング状補強部を形成する研削工程と、
    該研削工程を実施した後に、該固定部材をウェーハから除去する除去工程と、
    を備えることを特徴とする加工方法。
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