JP6082301B2 - 受信装置、及び送信リーク信号の除去方法 - Google Patents

受信装置、及び送信リーク信号の除去方法 Download PDF

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Description

本発明は、受信装置、及び送信リーク信号の除去方法に関するもので、特に、周波数分割多重方式で通信を行った場合の送信リーク信号の除去に係わる。
周波数分割多重方式の送受信装置では、送信側の出力と受信側の入力とを共用器を介してアンテナに接続し、送信側の出力と受信側の入力とを分岐している(例えば特許文献1)。しかしながら、このような共用器を用いても、受信側の入力に、僅かながら送信信号の漏れ込みが生じる(以下、送信リーク信号と称する)。このような送信リーク信号を低減するために、アイソレーション能力の高い共用器を使用すると、機器が大型化し、重量の増大を招くと共に、コストアップになる。
そこで、送信信号の検出信号から送信リーク信号のレプリカ信号を生成し、受信信号からレプリカ信号を減算することで、受信信号中に含まれる送信リーク信号を除去するようなキャンセル回路が用いられている(例えば特許文献2)。
図17は、従来技術における送信リーク信号のキャンセル回路の原理構成を示すブロック図である。図17において、アンテナ911は、共用器912を介して、送信側の出力及び受信側の入力に接続される。共用器912は、送信側の出力と受信側の入力とを分岐する。
送信アンプ913からの送信信号は、アンテナ911に供給されると共に、共用器912を介して受信信号中に僅かに漏れ込む。レプリカ信号生成部916は、この送信リーク信号の伝達特性(振幅、位相、遅延)と同様な特性を、検出部918で検出される送信信号の検出信号に対して与えてレプリカ信号を生成し、減算器917に供給する。減算器917は、受信信号から、レプリカ信号を減算することで、受信信号中に含まれる送信リーク信号を除去する。
特許第2864889号公報 特許第3576430号公報
しかしながら、従来技術では、レプリカ信号を減算する減算回路の利得等を切り替えた場合、回路における伝達特性が急激に変化するため、信号にノイズが発生して送信リーク信号の除去能力が低下するという課題があった。
上述の課題を鑑み、本発明は、利得又は減衰を離散的に切り替えた直後の送信リーク信号の除去能力の低下を抑制できる受信装置及び送信リーク信号の除去方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明の一態様に係る受信装置は、受信信号に対する利得又は減衰を離散的に設定するAGC回路と、送信リーク信号のレプリカ信号を形成し、前記受信信号から前記レプリカ信号を減算して前記受信信号中に含まれる送信リーク信号を除去するキャンセル回路と、を備え、前記キャンセル回路は、前記AGC回路に設定する利得又は減衰に対応するフィルタのタップ係数を保持する複数のメモリと、前記メモリを切り替えるセレクタとを含み、前記AGC回路の利得の切り替えに連動して、前記キャンセル回路のメモリを当該設定された利得又は減衰に対応するメモリに切り替えることを特徴としている。
また、本発明の一態様に係る受信装置は、前記AGC回路に設定する利得又は減衰を切り替えるタイミングと、前記メモリを切り替えるタイミングとのタイミング誤差を調整する遅延部を備えるようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係る受信装置は、前記遅延部の遅延時間を最適に設定する最適遅延量生成部を備え、前記最適遅延量生成部は、遅延時間を順次増加又は減少させながら、所定の計測時間でのしきい値以上となる受信信号のサンプル数を遅延時間毎に計数し、前記しきい値以上となる受信信号のサンプル数が最小となる遅延時間を基に、最適な遅延時間を決定するようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係る受信装置において、前記最適遅延量生成部は、第1の遅延量と、前記第1の遅延量より遅延量が大きい第2の遅延量を設定し、前記第1の遅延量のときの前記しきい値以上となる電力の出現位置のタイミングと前記しきい値以下となる電力の消滅位置のタイミングとを取得し、前記第2の遅延量のときの前記しきい値以上となる電力の出現位置のタイミングと前記しきい値以下となる電力の消滅位置のタイミングとを取得し、前記第1の遅延量のときの前記出現位置と前記第2の遅延量のときの前記消滅位置との距離、および前記第1の遅延量のときの前記消滅位置と前記第2の遅延量のときの前記出現位置との距離を算出し、算出した前記距離に基づいて最適な遅延時間を決定するようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係る受信装置は、受信信号を遮断するスイッチ回路を備え、前記最適遅延量生成部は、前記最適な遅延時間を決定する間、前記スイッチ回路により受信信号を遮断するようにしてもよい。
上述の課題を解決するために、本発明の一態様に係る送信リーク信号の除去方法は、送信リーク信号のレプリカ信号を形成し、受信信号から前記レプリカ信号を減算して前記受信信号中に含まれる送信リーク信号を除去するキャンセル回路における送信リーク信号のキャンセル方法であって、受信信号に対する利得又は減衰を離散的に設定するAGC回路を設けると共に、前記AGC回路に設定する利得又は減衰に対応するタップ係数を保持する複数のメモリと、前記メモリを切り替えるセレクタとを設け、前記AGC回路の利得の切り替えに連動して、前記キャンセル回路のメモリを当該設定された利得又は減衰に対応するメモリに切り替える手順を含むことを特徴としている。
本発明によれば、AGC回路の利得又は減衰を離散的に切り替えるのに連動して、タップ係数を一時的に蓄積するメモリを切り替えるようにしている。これにより、AGC回路の利得又は減衰を切り替えた直後の送信リーク信号の除去能力の低下を防ぐことができる。
第1実施形態に係る送受信装置における送信リーク信号のキャンセル回路の構成を示す概略ブロック図である。 第1実施形態に係る送受信装置の説明に用いるタイミング図である。 タイミング誤差により生じる送信リーク信号の除去能力の低下したときの受信波形を示す波形図である。 第2実施形態に係る送受信装置における送信リーク信号のキャンセル回路の構成を示す概略ブロック図である。 しきい値の設定を説明する波形図である。 第2実施形態に係る最適遅延量生成部の処理を示すフローチャートである。 遅延時間を変化させたときのしきい値以上となる受信信号のサンプル数及び電力総和の変化を示すグラフである。 第2実施形態に係るタイミングが最適に調整されたときの受信波形を説明する波形図である。 第2実施形態に係る最適遅延量生成部の動作に基づく機能ブロック図である。 第3実施形態に係るタップ係数とATT切り替えタイミングのずれによるキャンセラ出力電圧の一例を説明する図である。 第3実施形態に係るタップ係数の2つの切り替えタイミングによるキャンセラ出力電圧の一例を説明する図である。 第3実施形態に係るメモリダンプを用いた最適遅延量の推定方法を説明する図である。 第3実施形態に係る最適値を推定する処理手順のフローチャートである。 比較例に係る送信リーク信号のキャンセル回路の具体例の説明に用いるブロック図である。 比較例に係るAGC回路のブロック図である。 比較例に係るアッテネータの切り替えにより送信リーク信号の除去能力が低下したときの受信波形を示す波形図である。 従来技術における送信リーク信号のキャンセル回路の原理構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る送受信装置における送信リーク信号のキャンセル回路の構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように、キャンセル回路は、アンテナ11、共用器12、送信アンプ13、AGC(Automatic Gain Control)回路14、A/D(アナログ信号−ディジタル信号)変換器15、レプリカ信号生成部16、減算器17、検出部18、および遅延部19を備えている。
アンテナ11は、共用器12を介して、送信側の出力及び受信側の入力に接続される。共用器12は、送信側の出力と受信側の入力とを分岐する。送信側の出力には、送信アンプ13が設けられる。受信側の入力には、AGC回路14が設けられる。送信アンプ13は、送信信号を電力増幅し、共用器12を介して、アンテナ11に供給する。AGC回路14は、アンテナ11から共用器12を介して入力された受信信号の利得を、受信信号電力に応じて制御する。
AGC回路14としては、利得又は減衰を離散的に切り替えるものが用いられる。AGC回路14は、N個(Nは整数)のアッテネータ(ATT)21−1〜21−N、セレクタ22、およびAGC制御部23を含んで構成される。アッテネータ21−1〜21−Nは、アナログ回路で構成されており、各アッテネータ21−1〜21−Nの減衰量は異なっている。例えば、A/D変換器15のダイナミックレンジが60dBであるとすると、各アッテネータ21−1〜21−Nの減衰量は、0dB,20dB,30dB,40dB,50dB,60dBに設定される。AGC制御部23は、セレクタ22の出力信号レベルがA/D変換器15が飽和しないように、受信電力に応じてセレクタ22を切り替える。
なお、上述の例では、AGC回路14はアッテネータで構成されているが、AGC回路14を増幅器で構成する場合も考えられる。また、上述の例では、AGC回路14として複数のアッテネータ21−1〜21−Nをセレクタ22で切り替えているが、AGC回路14としては、1つの増幅器又はアッテネータで、その利得又は減衰を段階的に制御するように構成しても良い。また、複数の増幅器又はアッテネータを従属接続し、その段間の出力にセレクタを設け、利得又は減衰を離散的に切り替えるようにしても良い。
A/D変換器15は、AGC回路14を介された受信信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する。A/D変換器15の出力は、減算器17に供給される。
レプリカ信号生成部16及び減算器17は、受信信号中に漏れ込む送信リーク信号を除去するキャンセル回路を構成する。レプリカ信号生成部16は、タップ係数更新値決定部31、加算器32、メモリ33−1〜33−N、セレクタ34−1〜34−N、セレクタ35、FIR(Finite Impulse Response)フィルタ36から構成され、送信リーク信号のレプリカ信号を生成する。
タップ係数更新値決定部31は、減算器17により送信リーク信号をキャンセルした後の受信信号及び検出部18で検出された送信信号の検出信号を入力し、最小二乗法(LMS:Least Mean Square)により、FIRフィルタ36の最適なタップ係数の更新値を決定する。メモリ33−1〜33−Nは、AGC回路14を構成する各アッテネータ21−1〜21−Nに対応してN個設けられ、各アッテネータ21−1〜21−N毎に最適なタップ係数を一時的に保存する。
セレクタ34−1〜34−N及びセレクタ35は、メモリ33−1〜33−Nを選択する。セレクタ34−1〜34−Nは2入力1出力のセレクタであり、セレクタ34−1〜34−Nのうちで選択されているメモリに対応するセレクタは、b側に設定され、その他のセレクタはa側に設定される。セレクタ35はN入力1出力のセレクタであり、メモリ33−1〜33−Nのうちで選択されているメモリに対応する入力を選択して、FIRフィルタ36に出力する。加算器32は、メモリ33−1〜33−Nのうちで選択されているメモリの出力と、タップ係数更新値決定部31の出力とを加算する。
セレクタ34−1〜34−N及びセレクタ35により、メモリ33−1〜33−Nを選択することができる。メモリ33−1〜33−Nのうちで選択されるメモリには、加算器32から出力されるタップ係数が入力され、このタップ係数がFIRフィルタ36に供給される。選択されていないその他のメモリは、前回のタップ係数を保持する。
例えば、メモリ33−1が選択されているときには、セレクタ34−1がb側に設定され、他のセレクタ34−2〜34−Nはa側に設定される。そして、セレクタ35は、メモリ33−1の出力が選択されるように設定される。この場合、加算器32で決定されたタップ係数は、セレクタ34−1を介して、メモリ33−1に供給される。そして、メモリ33−1のタップ係数は、セレクタ35を介して、FIRフィルタ36に供給されると共に、加算器32に供給される。それ以外のメモリ33−2〜33−Nの出力は、セレクタ34−2〜34−Nをそれぞれ介して、メモリ33−2〜33−Nにそれぞれ帰還され、各メモリ33−2〜33−Nに、前回までのタップ係数が保存される。
セレクタ34−1〜34−N及びセレクタ35には、AGC制御部23から遅延部19を介して、選択信号が供給される。これにより、メモリ33−1〜33−Nは、AGC回路14の各アッテネータ21−1〜21−Nと連動して切り替えられる。
例えば、AGC制御部23により、アッテネータ21−1が選択されるようにセレクタ22が切り替えられると、メモリ33−1が選択されるように、セレクタ34−1〜34−N及びセレクタ35が切り替えられる。また、例えば、AGC制御部23により、アッテネータ21−2が選択されるようにセレクタ22が切り替えられると、メモリ33−2が選択されるように、セレクタ34−1〜34−N及びセレクタ35が切り替えられる。
なお、遅延部19は、アッテネータ21−1〜21−Nを選択するタイミングと、メモリ33−1〜33−Nを選択するタイミングとのタイミング調整を行うものである。遅延部19の遅延時間は、可変自在となっている。
FIRフィルタ36には、セレクタ35を介して、タップ係数が設定される。また、FIRフィルタ36には、検出部18により検出された送信信号の検出信号が入力される。FIRフィルタ36は、検出部18により検出された送信信号の検出信号を、セレクタ35を介して入力されるタップ係数によりフィルタ演算し、送信リーク信号のレプリカ信号を生成する。このレプリカ信号が減算器17に供給される。
送信アンプ13からの送信信号は、共用器12を介して受信信号中に僅かに漏れ込み、AGC回路14を介して入力される。FIRフィルタ36は、この送信リーク信号の伝達特性と同様な特性を、検出部18で検出される送信信号の検出信号に対して与えてレプリカ信号を生成し、減算器17に供給する。減算器17は、受信信号から、FIRフィルタ36で生成されたレプリカ信号を減算することで、受信信号中に含まれる送信リーク信号を除去する。
ここで、AGC回路14はアナログ回路で構成されており、AGC回路14を構成する各アッテネータ21−1〜21−Nの伝達特性は互いに異なっている。このため、アッテネータ21−1〜21−Nが切り替えられると、送信アンプ13から、共用器12を介して漏れ込み、AGC回路14を介して入力される送信リーク信号に対する伝達特性が変化する。このため、FIRフィルタ36の最適なタップ係数は、アッテネータ21−1〜21−Nを切り替えた直後で急激に変化することになる。FIRフィルタ36の最適なタップ係数は、タップ係数更新値決定部31により逐次更新されていくが、アッテネータ21−1〜21−Nを切り替えた直後の急激な伝達特性の変化に、タップ係数の更新を追従させることは難しい。
そこで、本実施形態では、AGC回路14を構成するアッテネータ21−1〜21−Nに対応して、レプリカ信号生成部16にN個のメモリ33−1〜33−Nを設け、アッテネータ21−1〜21−Nの切り替えと連動して、メモリ33−1〜33−Nを切り替えるようにしている。これにより、AGC回路14のアッテネータ21−1〜21−Nを切り替えた直後の送信リーク信号の除去能力の低下を防ぐことができる。
このことについて、図2を参照してさらに説明する。図2は、本実施形態に係る送受信装置の説明に用いるタイミング図である。例えば、図2(A)に示すように、時刻T1で、AGC制御部23から、アッテネータ21−1からアッテネータ21−2に切り替えるためのAGC制御信号が出力されたとする。そして、このAGC制御信号により、図2(B)に示すように、アッテネータ21−1からアッテネータ21−2に、アッテネータの選択状態が切り替えられたとする。このようにアッテネータが切り替えられると、図2(C)に示すように、送信リーク信号に対する伝達特性はH1からH2に変化する。なお、図2(D)に示すように、時刻T1から遅延時間d1後に、A/D変換器15の出力信号に対する伝達特性はH1からH2に変化する。なお、遅延時間d1は、セレクタ22にAGC制御回路から入力される選択信号が変化してから、A/D変換器15の出力信号が変化するまでの遅延時間である。
このとき、本実施形態では、アッテネータ21−1からアッテネータ21−2への切り替えに連動して、図2(E)に示すように、時刻T1から遅延時間D後、AGC制御部23から遅延部19を介して、セレクタ34−1〜34−N及びセレクタ35に選択信号が供給される。なお、遅延時間Dは、遅延部19による遅延時間である。これにより、図2(F)に示すように、メモリ33−1からメモリ33−2に、メモリの選択状態が切り替えられる。
メモリ33−2には、アッテネータ21−2を選択したときの前回までの最適なタップ係数H2*が保持されている。アッテネータ21−1〜21−Nの切り替えと連動して、メモリ33−1〜33−Nが切り替えられると、図2(G)に示すように、時刻T1から遅延時間D後、FIRフィルタ36のFIRフィルタ特性が、アッテネータ21−2を選択したときに前回までの最適なFIRフィルタ特性H2*に切り替わる。さらに、図2(H)に示すように、遅延時間Dから遅延時間d2後、FIRフィルタ36の出力が、アッテネータ21−2を選択したときに前回までの最適なFIRフィルタ特性H2*に切り替わる。なお、遅延時間d2は、FIRフィルタ36のタップ係数が変化してから、FIRフィルタ36の出力が変化するまでの遅延時間である。なお、一般的に、遅延時間d1は、遅延時間d2より長い。また、通常、最適なタップ係数は、短時間では、大きく変化しない。このため、アッテネータ21−1〜21−Nを切り替えた直後でも、FIRフィルタ36のタップ係数が最適に設定され、送信リーク信号の除去能力の低下を防ぐことができる。
図3は、このようなタイミング誤差により生じる送信リーク信号の除去能力の低下を示している。図3において、横軸は時間を示し、縦軸は送信リーク信号のキャンセル後の瞬時受信電力(減算器17の出力)を示す。図3において、符号A1で示す部分で受信電力が増大している。受信電力の増大は、送信リーク信号が十分にキャンセルできないことにより生じたものと考えられるから、この符号A1で示す部分で、このようなタイミング誤差による送信リーク信号の除去能力の低下が生じていると考えられる。
本実施形態では、遅延部19の遅延時間Dは、可変自在とされている。そして、例えば、工場出荷時に、アッテネータ21−1〜21−Nを切り替えた直後の送信リーク信号が最小になるように,遅延部19の遅延時間が調整される。遅延部19の遅延時間の調整は、例えば、ユーザが図3に示すような瞬時受信電力をモニタしながら、受信電力が増大している部分が最小となるように、遅延部19の遅延時間を調整することで、実現できる。
以上説明したように、本実施形態は、受信信号に対する利得又は減衰を離散的に設定するAGC回路14と、送信リーク信号のレプリカ信号を形成し、受信信号から前記レプリカ信号を減算して受信信号中に含まれる送信リーク信号を除去するキャンセル回路(レプリカ信号生成部16及び減算器17)とを備える。また、キャンセル回路は、AGC回路14に設定する利得又は減衰に対応するフィルタのタップ係数を保持する複数のメモリ33−1〜33−Nと、メモリを切り替えるセレクタ34−1〜34−N及び35とを含み、AGC回路14の利得の切り替えに連動して、キャンセル回路のメモリ33−1〜33−Nを当該設定された利得又は減衰に対応するメモリに切り替える。
このように本実施形態では、AGC回路14を構成するアッテネータ21−1〜21−Nに対応して、レプリカ信号生成部16にN個のメモリ33−1〜33−Nを設け、アッテネータ21−1〜21−Nの切り替えと連動して、メモリ33−1〜33−Nを切り替えるようにしている。これにより、AGC回路14のアッテネータ21−1〜21−Nを切り替えた直後の送信リーク信号の除去能力の低下を防ぐことができる。
[第2実施形態]
次に、本実施形態について説明する。図4は、本実施形態に係る送受信装置における送信リーク信号のキャンセル回路の構成を示す概略ブロック図である。図4に示すように、キャンセル回路は、アンテナ111、共用器112、送信アンプ113、AGC回路114、A/D変換器115、レプリカ信号生成部116、減算器117、検出部118、遅延部119、最適遅延量生成部150、およびスイッチ回路151を備えている。
図4において、アンテナ111、共用器112、送信アンプ113、AGC回路114、A/D変換器115、レプリカ信号生成部116、減算器117、検出部118、アッテネータ121−1〜121−N、セレクタ122、AGC制御部123、タップ係数更新値決定部131、加算器132、メモリ133−1〜133−N、セレクタ134−1〜134−N、セレクタ135、FIRフィルタ136は、第1実施形態における、アンテナ11、共用器12、送信アンプ13、AGC回路14、A/D変換器15、レプリカ信号生成部16、減算器17、検出部18、アッテネータ21−1〜21−N、セレクタ22、AGC制御部23、タップ係数更新値決定部31、加算器32、メモリ33−1〜33−N、セレクタ34−1〜34−N、セレクタ35、FIRフィルタ36と同様であり、その説明は省略する。
前述の第1実施形態では、アッテネータ21−1〜21−Nの切り替えタイミングと、メモリ33−1〜33−Nの切り替えタイミングとの誤差を補償するために、遅延時間が可変自在の遅延部19を設け、この遅延部19の遅延時間を、例えば工場出荷時に、ユーザが行っている。
これに対して、本実施形態では、最適遅延量生成部150を設け、この最適遅延量生成部150により、遅延部119の遅延時間を自動的に最適に調整できるようにしている。また、本実施形態では、テストモード中に受信信号を遮断するスイッチ回路151が設けられる。以下に、最適遅延量生成部150について説明する。
前述したように、送信リーク信号の除去能力は、減算器117から出力される受信電力により評価できる。つまり、入力される受信信号中には、送信リーク信号が含まれているので、受信電力の増大は、送信リーク信号が十分にキャンセルできないことにより生じるものと考えられる。したがって、図5に示すように、受信信号の初期平均振幅からしきい値を設定し、受信信号のレベルがしきい値より大きくなるサンプル数をカウントすれば、そのカウント値から、アッテネータ121−1〜121−Nを選択するタイミングと、メモリ133−1〜133−Nを選択するタイミングとの誤差を評価することができる。図5は、しきい値の設定を説明する波形図である。すなわち、このタイミング誤差が大きければ、受信信号レベルがしきい値より大きくなるサンプル数は多くなり、このタイミング誤差が小さければ、受信信号レベルがしきい値より大きくなるサンプル数は少なくなる。
このことから、受信信号の平均振幅からしきい値を設定し、遅延部119の遅延時間を順次増加又は減少させ、所定時間での受信信号の振幅レベルがしきい値以上となるサンプル数を各遅延時間毎に計数し、このしきい値以上となるサンプル数が最小となるときの遅延時間を求めることで、遅延部119の最適な遅延時間を決定できる。
最適遅延量生成部150は、上述の処理を、DSP(Digital Signal Processor
)やCPU(Central Processing Unit)によりソフトウェアで実行するか又は、FPGA(Field Programmable Gate Array)等によりハードウェアで実装することにより実現できる。
なお、初期平均振幅は、アッテネータ121−1〜121−Nの切り替わり直前までの初期状態の送信リーク信号キャンセル後の出力(減算器117の出力)の平均値である。しきい値は、平均振幅に定数αを乗じることにより決定される。定数αは、受信信号のピーク電力対平均電力比(PAPR:Peak-to-Average Power Ratio)によって決まり、受信振幅のピークがしきい値を超える確率が無視できるほど小さくなる定数を決める。通常、PAPRは信号の変調方式で決まるので、設計時には仕様により予め決定可能である。また、複数の変調方式が混在するシステムの場合には、変調方式に応じて、定数を可変することも可能である。
図6は、第2実施形態に係る最適遅延量生成部150の処理を示すフローチャートである。
(ステップS1)最適遅延量生成部150は、まず、各変数の初期化処理を行う。なお、ここでは、しきい値をTH、しきい値以上となる受信信号のサンプル数をP、しきい値以上となる受信信号の最小サンプル数をPmin、遅延時間をQとする。遅延時間Qは、遅延部119に設定する遅延時間(例えば、0〜255のステップ数で表す)である。この遅延時間Qは、初期値として例えば(Q=231)に設定しておく。
(ステップS2)最適遅延量生成部150は、減算器117を介された受信信号の平均振幅を測定する。
(ステップS3)最適遅延量生成部150は、図5に示したように、受信信号の平均振幅を基に、しきい値THを設定して、保存する。前述したように、しきい値THは、平均振幅に定数αを乗じることにより決定される。
(ステップS4)最適遅延量生成部150は、テストモードに設定する。なお、テストモードでは、スイッチ回路151がオフされ、外部の信号が受信されないようにしている。
(ステップS5)最適遅延量生成部150は、計測時間タイマーをセットして計測を開始する。
(ステップS6)受信信号のサンプルの振幅を計測する。
(ステップS7)最適遅延量生成部150は、この受信信号のサンプルの振幅レベルEがステップS3で設定されたしきい値THより大きいかどうかを判定する。最適遅延量生成部150は、受信信号のサンプルの振幅レベルEがステップS3で設定されたしきい値THより大きい場合(ステップS7;YES)、ステップS8に進み、受信信号の振幅レベルEがしきい値THより小さい場合(ステップS7;NO)、ステップS9に進む。
(ステップS8)最適遅延量生成部150は、しきい値以上となる受信信号のサンプル数Pを「1」増加させ、処理をステップS9に進める。
(ステップS9)最適遅延量生成部150は、ステップS5で設定された計測時間が経過したか否かを判定する。最適遅延量生成部150は、計測時間が経過したと判定した場合(ステップS9;YES)、ステップS10に進み、計測時間が経過していない判定した場合(ステップS9;NO)、ステップS6に戻る。
ステップS6からステップS9の処理を繰り返すことで、所定の計測時間において、しきい値以上となる受信信号のサンプル数Pが計測されていく。
(ステップS10)最適遅延量生成部150は、今回計測されたしきい値以上となる受信信号のサンプル数Pと、前回までのしきい値以上となる受信信号の最小サンプル数Pminとを比較し、今回計測されたしきい値以上となる受信信号のサンプル数Pが、前回までのしきい値以上となる受信信号の最小サンプル数Pminより小さいかどうかを判定する。最適遅延量生成部150は、今回計測されたしきい値以上となる受信信号のサンプル数Pが、前回までのしきい値以上となる受信信号の最小サンプル数Pminより小さければ(ステップS10;Yes)、ステップS11に進む。最適遅延量生成部150は、今回計測されたしきい値以上となる受信信号のサンプル数Pが、前回までのしきい値以上となる受信信号の最小サンプル数Pminより大きければ(ステップS9;NO)、ステップS12に進む。
(ステップS11)最適遅延量生成部150は、今回計測されたしきい値以上となる受信信号のサンプル数Pを、しきい値以上となる受信信号の最小サンプル数Pminとすると共に、そのときの遅延量Qを保持して、ステップS12に処理を進める。
(ステップS12)最適遅延量生成部150は、しきい値以上となる受信信号のサンプル数Pをクリアする。
(ステップS13)最適遅延量生成部150は、遅延時間Qを「1」増加させる。
(ステップS14)最適遅延量生成部150は、遅延時間Qが所定の遅延時間(例えばQ=247)まで達したかどうかを判定する。最適遅延量生成部150は、遅延時間Qが所定の遅延時間まで達していると判定した場合(ステップS14;YES)、ステップS15に進み、遅延時間Qが所定の遅延時間まで達していないと判定した場合(ステップS14;NO)、ステップS5に戻る
ステップS5からステップS14を繰り返すことで、ステップS13で遅延時間Qを順次「1」ずつ進めながら、ステップS8で各遅延時間(例えばQ=231〜247)でのしきい値以上となる受信信号のサンプル数Pが計測され、ステップS11で、各計測時間でカウントされたしきい値以上となるサンプル数の中で最小のサンプル数Pminが求められる。
(ステップS15)最適遅延量生成部150は、最小計数値Pminとなるときの遅延時間Qを、最適な遅延時間として、遅延部119に設定する。
(ステップS16)最適遅延量生成部150は、ノーマルモードに切り替えて、処理を終了する。
図7は、遅延時間を変化させたときのしきい値以上となる受信信号のサンプル数及び電力総和の変化を示すグラフである。図7では、遅延時間Qを、「231」から「247」まで変化させたときのしきい値以上となる受信信号のサンプル数及び電力総和の変化を示している。
図6にフローチャートで示したような処理を行うことで、このような遅延時間としきい値以上となる受信信号のサンプル数との関係を判定することができる。遅延時間と、しきい値以上となる受信信号のサンプル数とが図7に示すような関係で変化している場合には、しきい値以上となる受信信号のサンプル数が最小となる遅延時間「239」を、最適な遅延時間に設定することができる。
なお、図7に示した例の遅延時間の設定クロックは、例えば30.72MHzであり、1クロックで、(1/30.72MHz)の遅延時間が設定できる。したがって、遅延時間Qは、実時間の遅延時間Dでは、「D=Q×(1/30.72MHz)」に相当する。
図8は、本実施形態に係るタイミングが最適に調整されたときの受信波形を説明する波形図である。
図8は、上述の最適遅延量生成部150により、アッテネータ121−1〜121−Nの切り替えタイミングと、メモリ133−1〜133−Nの切り替えタイミングとが最適に調整されたときの、受信信号(減算器117の出力に相当する)を測定したものである。図8に示すように、最適遅延量生成部150により、アッテネータ121−1〜121−Nの切り替えタイミングと、メモリ133−1〜133−Nの切り替えタイミングとを最適に調整することで、受信電力が増大する部分がなくなり、どの部分でも、送信リーク信号を確実に除去できる。
なお、最適となる遅延時間は、システムの構成により、ある程度の範囲に限定できる。そこで、上述の例では、遅延時間Qを「231」から「247」に設定して、しきい値以上となる受信信号の最小サンプル数Pminを求めるようにしている。勿論、遅延時間Qが、例えば、「0」〜「255」まで変化可能であれば、遅延時間Qを「0」から「255」まで全て設定して、しきい値以上となる受信信号の最小サンプル数Pminを求めても良い。また、この遅延時間Qの設定範囲を、より縮小しても良い。
また、上述の説明では、遅延時間Qを増加させながら、しきい値以上となる受信信号のサンプル数を計測しているが、遅延時間Qを減少させながら、しきい値以上となる受信信号のサンプル数を計測しても良い。
また、上述の例では、遅延時間Qを所定の範囲(「231」から「247」)に設定して、しきい値以上となる受信信号の最小サンプル数Pminを求めているが、しきい値以上となる受信信号の最小サンプル数Pminと判定できるものが検知できたら、計測を終了しても良い。例えば、遅延時間Qを「1」ずつ増加させながら、しきい値以上となる受信信号のサンプル数を計測し、そのサンプル数が減少から増加に転換したら、しきい値以上となる受信信号の最小サンプル数Pminが検知できたとして、計測を終了しても良い。
また、図7に示すように、遅延時間を変化させると、しきい値以上となる受信信号のサンプル数と同様に、しきい値以上となる電力総和が変化する。このことから、遅延時間を変化させながら、しきい値以上となる電力総和を計測して、最適な遅延時間を判定するようにしても良い。
次に、最適遅延量生成部150を、FPGA等によりハードウェアで実装する場合について説明する。図9は、最適遅延量生成部150の動作に基づく機能ブロック図である。図9に示すように、最適遅延量生成部150は、上位制御部160、モード設定部161、初期平均振幅測定部162、乗算器163、比較器164、タイマー165、カウンタ166、カウンタ167、および最小値ホールド部168を備えている。
上位制御部160は、AGC制御及びスイッチ制御、モードの切り替え、測定/保持切り替え、タイマーの設定等を行う。モード設定部161は、ノーマルモードとテストモードとを切り替える。
初期平均振幅測定部162は、受信信号の初期平均振幅を測定する。乗算器163は、初期平均振幅に所定の係数αを乗算して、図5に示したように、しきい値THを生成する。比較器164は、受信信号のサンプルの振幅レベルEとしきい値THとを比較し、振幅がしきい値以上となる受信信号のサンプルを判定する。
タイマー165は、計測時間を設定する。カウンタ166は、しきい値以上となる受信信号のサンプル数Pを計数する。カウンタ167は、遅延時間Qを設定する。
最小値ホールド部168は、カウンタ166のカウント値から、しきい値以上となる受信信号の最小サンプル数Pminを判定し、そのときのカウンタ167のカウント値から遅延時間Qを取り込み、最適な遅延設定値として出力する。
図9において、上位制御部160は、初期化処理を行った後、モード設定部161をテストモードに設定する。そして、初期平均振幅測定部162は、受信出力の平均振幅を測定し、乗算器163は、初期平均振幅に所定の係数αを乗算して、しきい値THを生成して、比較器164に設定する。
次に、上位制御部160は、タイマー165により計測時間を設定し、このタイマー165により設定される計測時間の間、比較器164により、受信信号の振幅Eとしきい値THとを比較し、カウンタ166により、しきい値TH以上となる受信信号のサンプル数Pを計数する。
そして、計測時間が終了すると、カウンタ167により、順次、遅延時間Qを1ずつ増大させながら、上位制御部160は、同様に、タイマー165により計測時間を設定し、設定される各計測時間において、比較器164は受信信号の振幅Eとしきい値THとを比較し、カウンタ166はしきい値以上となる受信信号のサンプル数Pを計数する。そして、最小値ホールド部168は、カウンタ166のカウント値から、しきい値以上となる受信信号の最小サンプル数Pminを判定する。
カウンタ167が所定の遅延時間の範囲(例えば、「231」から「247」)だけカウントされたら、最小値ホールド部168は、しきい値以上となる受信信号の最小サンプル数Pminとなるときの遅延時間Qを取り込み、最適な遅延設定値として出力する。そして、上位制御部160は、モード設定部161をノーマルモードに設定する。
以上説明したように、本実施形態では、アッテネータ121−1〜121−Nの切り替えタイミングと、メモリ133−1〜133−Nの切り替えタイミングとを、自動的に、最適に調整することができる。
[第3実施形態]
本実施形態では、メモリダンプを用いた最適遅延量の推定を行う。なお、構成図は、第2実施形態で説明した図4と同様である。
図10は、本実施形態に係るタップ係数とATT121切り替えタイミングのずれによるキャンセラ出力電力の一例を説明する図である。図11は、本実施形態に係るタップ係数の2つの切り替えタイミングによるキャンセラ出力電力の一例を説明する図である。図10および図11において、横軸は時間、縦軸はキャンセラ出力電力の大きさを表す。なお、図10は、図3の符号A1で示した波形部分の拡大図である。
図10(a)は、FIRフィルタ136のタップ係数の切り替えタイミングがATT121の利得の切り替えタイミングより早いときのキャンセラ出力電力であり、図10(b)は、ATT121の利得の切り替えタイミングがタップ係数の切り替えタイミングより早いときのキャンセラ出力電力である。
図10(a)に示した例では、時刻t41のタイミングでタップ係数の切り替えが行われ、時刻t42のタイミングでATT121の利得の切り替えが行われる。この時刻t41から時刻t42の期間、符号g401に示すようにしきい値以上のキャンセラ出力電力が発生する。符号g401で示した電力は、時刻t41とt42との差によるキャンセル性能の劣化によって、しきい値を超えた電力の総和である。
図10(b)に示した例では、時刻t43のタイミングでATT121の利得の切り替えが行われ、時刻t44のタイミングでタップ係数の切り替えが行われる。この時刻t43から時刻t44の期間、符号g402に示すようにしきい値以上のキャンセラ出力電力が発生する。符号g402で示した電力は、時刻t43とt44との差によるキャンセル性能の劣化によって、しきい値を超えた電力の総和である。また、図10(a)および図10(b)に示したように、タップ係数の切り替えタイミングが、ATT121の利得の切り替えタイミングより早いか遅いかによって、しきい値を超える電力の出現タイミングが異なる。
図11(a)は、タップ係数の切り替えタイミングがATT121の利得の切り替えタイミングより早い場合と遅い場合とを重ね合わせた図であり、図11(b)は、最適値の探索を説明する図である。
図11(a)において、キャンセラ出力電力の波形(以下、電力波形という)g501は、タップ係数の切り替えタイミング(時刻t51)がATT121の利得の切り替えタイミング(時刻t52)より早い場合の電力波形である。また、電力波形g502は、タップ係数の切り替えタイミング(時刻t53)がATT121の利得の切り替えタイミング(時刻t52)より遅い場合の電力波形である。また、符号g511は、電力波形g501におけるキャンセル性能の劣化によってしきい値を超えた電力の総和であり、符号g512は、電力波形g502におけるキャンセル性能の劣化によってしきい値を超えた電力の総和である。図11(a)に示したように、最適遅延量の設定値は、タップ係数の切り替えタイミングがATT121の利得の切り替えタイミングより早い場合と遅い場合とを重ね合わせた両者の電力波形の境目になることが想定される。
ここで、遅延設定値を複数回切り替えて、しきい値を超える電力が最小になる設定値を探索する場合、探索に時間がかかる。
図11(a)に示したように、最適と思われる遅延値から、前後に大きくずらした設定値でしきい値を超える電力が出現または消滅するタイミングを測定すれば、2ポイントの測定で最適値が推定できる。遅延設定値の精度を良くしたい場合は、上記の測定後に範囲を狭めて遅延設定値を切り替え、最適値を探索する。
図11(b)において、時刻t54は、タップ係数の切り替えタイミングであり、かつしきい値を超える電力の出現位置(時刻)でもある。時刻t55は、ATT121の利得の切り替えタイミングである。また、時刻t56は、しきい値以下に電力がなる消滅位置(時刻)である。図11(b)に示すように、ATT121の利得変化が緩やかな場合はその変化の特徴から出現または消滅位置を推定できるため、1ポイントの測定で最適値が推定可能になる。
次に、最適と思われる遅延値から、前後に大きくずらした設定値でしきい値を超える電力が出現または消滅するタイミングを測定して、2ポイントの測定で最適値を推定する例を説明する。
図12は、本実施形態に係るメモリダンプを用いた最適遅延量の推定方法を説明する図である。図13は、本実施形態に係る最適値を推定する処理手順のフローチャートである。
図12において、横軸は、メモリアドレス、縦軸は、キャンセラ出力電力である。ここで、メモリアドレスとは、最適遅延量生成部150が、最適遅延量と思われる位置の前後を十分な時間観測できる長さで自部の記憶部の所定のアドレスから順次、記憶させた場合の記憶部におけるアドレスである。図12において、電力波形g601は、タップ係数の切り替えタイミング(時刻t61)がATT121の利得の切り替えタイミング(時刻t62)より早い場合の電力波形である。この設定をA設定という。
また、電力波形g602は、タップ係数の切り替えタイミング(時刻t63)がATT121の利得の切り替えタイミング(時刻t62)より遅い場合の電力波形である。この設定をB設定という。
図12において、A設定の場合、時刻t61は、タップ係数の切り替えタイミングであり、かつしきい値を超える電力の出現位置(時刻)でもあり、時刻t62は、ATT121の利得の切り替えタイミングであり、かつしきい値を超える電力の消滅位置(時刻)でもある。一方、B設定の場合、時刻t62は、ATT121の利得の切り替えタイミングであり、かつしきい値を超える電力の出現位置(時刻)でもあり、時刻t63は、タップ係数の切り替えタイミングであり、かつしきい値を超える電力の消滅位置(時刻)でもある。
(ステップS101)最適遅延量生成部150は、タップ係数の切り替えがATT121の利得の切り替えタイミングよりも早くなるように遅延値を、A設定として設定する。
(ステップS102)最適遅延量生成部150は、遅延値を増やしてATT121の利得の切り替えタイミングよりも遅くタップ係数が切り替えられるように、B設定として設定する。
(ステップS103)最適遅延量生成部150は、A設定におけるしきい値を超える電力の出現位置と消滅位置をメモリダンプ結果から判定し、アドレスをレジスタに格納する。
(ステップS104)最適遅延量生成部150は、B設定におけるしきい値を超える電力の出現位置と消滅位置をメモリダンプ結果から判定し、アドレスをレジスタに格納する。
(ステップS105)最適遅延量生成部150は、しきい値を超える電力について、下記の(I)〜(III)の3点のアドレス上の距離を算出する。なお、アドレス上の距離とは、2つのアドレスの差である。
(I)A設定の出現位置とB設定の出現位置の距離
(II)A設定の消滅位置とB設定の出現位置の距離
(III)A設定の消滅位置とB設定の消滅位置の距離
(ステップS106)最適遅延量生成部150は、ステップS105で求めた距離の内、最も短いものを選択する。
(ステップS107)最適遅延量生成部150は、ステップS106で選択した距離が(I)または(III)であるか、距離が(II)であるかを判別する。最適遅延量生成部150は、距離が(I)または(III)であると判別した場合(ステップS107;距離が(I)または(III))、ステップS109に進み、距離が(II)であると判別した場合(ステップS107;距離が(II))、ステップS108に進む。
(ステップS108)最適遅延量生成部150は、A設定におけるしきい値を超える電力の消滅位置、またはB設定におけるしきい値を超える電力の出現位置が、ATT121の利得の切り替えタイミングと判定し、同じタイミングでタップ係数が切り替わるように最適遅延量を設定する。
(ステップS109)最適遅延量生成部150は、ATT121の利得の切り替えタイミングがAおよびB設定のタップ係数切り替えタイミングの間に無いと判別する。次に、最適遅延量生成部150は、A設定の遅延量を過去の設定値よりも減らすことで、A設定における遅延量の再設定を行う。
(ステップS110)最適遅延量生成部150は、B設定の遅延量を過去の設定値よりも増やすことで、B設定における遅延量の再設定を行う。最適遅延量生成部150は、ステップS110の処理終了後、処理をステップS103に戻す。
図12に示した例では、距離(II)が最も短くなる。その場合、最適遅延量生成部150は、A設定の遅延設定値を距離(I)の分だけ増やすか、B設定の遅延設定値を距離(III)の分だけ減らすことでATT121の利得の切り替えタイミングに合わせられる。また、距離(II)がゼロより大きい場合、最適遅延量生成部150は、タップ係数切り替えタイミングが、A設定におけるしきい値を超える電力の消滅位置と、B設定におけるしきい値を超える電力の出現位置の中間になる位置を最適遅延量とする。
以上のように、本実施形態によれば、上述した手順により、2ポイントの測定で最適遅延量を算出することができる。これにより、本実施形態によれば、最適遅延量の算出に係る演算コストを削減することができる。
[比較例]
図14は、比較例に係る送信リーク信号のキャンセル回路の例である。このようなキャンセル回路は、ディジタル信号で処理が行われため、図14に示すように、受信信号は、A/D変換器515によりアナログ信号からディジタル信号に変換されて処理される。また、レプリカ信号生成部516は、タップ係数更新値決定部531と、加算器532と、メモリ533と、FIRフィルタ536とから構成される。タップ係数更新値決定部531は、減算器517により送信リーク信号を除去した後の受信信号及び検出部518で検出された送信信号の検出信号を入力し、最小二乗法により、FIRフィルタ536の最適なタップ係数を決定する。
また、このような構成では、A/D変換器515が飽和しないように、A/D変換器515の前段に、AGC回路514が設けられる。AGC回路514は、図15に示すように、N個(Nは整数)のアッテネータ521−1〜521−Nと、セレクタ522と、AGC制御部523とから構成される。各アッテネータ521−1〜521−Nの減衰量は異なっている。AGC制御部523は、A/D変換器515が飽和しないように、受信電力に応じてセレクタ522を切り替える。図15は、比較例に係るAGC回路のブロック図である。
しかしながら、上述のように、A/D変換器515の前段にAGC回路514を設ける構成とすると、アッテネータ521−1〜521−Nを切り替えた直後で、送信リーク信号の除去能力が低下するという問題が生じてくる。
つまり、アッテネータ521−1〜521−Nが切り替えられると、送信リーク信号に対する伝達特性は急激に変化する。これに対して、FIRフィルタ536の最適なタップ係数は、タップ係数更新値決定部531により逐次更新されていくが、アッテネータ521−1〜521−Nを切り替えた直後の急激な伝達特性の変化にタップ係数の更新を追従させることは難しい。このことから、アッテネータ521−1〜521−Nを切り替えた直後から、FIRフィルタ536のタップ係数が最適に更新されるまでの間、送信リーク信号の除去能力が低下する。
図16は、AGC回路154のアッテネータ521−1〜521−Nを切り替えて、受信利得を10dB低下させたときのキャンセル後の瞬時受信電力(減算器517の出力に相当する)を測定したものである。図16において、横軸は時間を示し、縦軸はキャンセル後の瞬時受信電力を示す。図16において、符号A101で示すように、アッテネータ521−1〜521−Nの切り替え行った直後で、受信電力の増大が生じている。このような受信電力の増大は、アッテネータ521−1〜521−Nの切り替えによる伝達特性の急激な変化に対して、FIRフィルタ536のタップ係数の更新が追従できず、送信リーク信号が十分にキャンセルできなくなったことにより生じたものと考えられる。
一方、第1実施形態によれば、図3に示したように、AGC回路14のアッテネータ21−1〜21−Nを切り替えたときの、受信電力の増大、すなわちノイズを低減することができる。第2実施形態によれば、図8に示したように、AGC回路114のアッテネータ121−1〜121−Nを切り替えたときの、受信電力の増大、すなわちノイズを、さらに低減することができる。
なお、上述の送受信装置の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
11,111…アンテナ、12,112…共用器、13,113…送信アンプ、14,114…AGC回路、15,115…A/D変換器、16,116…レプリカ信号生成部、17,117…減算器、18,118…検出部、19,119…遅延部、21−1〜21−N,121−1〜121−N…アッテネータ、22,122…セレクタ、23,123…AGC制御部、31,131…タップ係数更新値決定部、32,132…加算器、33−1〜33−N,133−1〜133−N…メモリ、34−1〜34−N,134−1〜134−N…セレクタ、35,135…セレクタ、36,136…FIRフィルタ

Claims (6)

  1. 受信信号に対する利得又は減衰を離散的に設定するAGC回路と、
    送信リーク信号のレプリカ信号を形成し、前記受信信号から前記レプリカ信号を減算して前記受信信号中に含まれる送信リーク信号を除去するキャンセル回路と、を備え、
    前記キャンセル回路は、前記AGC回路に設定する利得又は減衰に対応するフィルタのタップ係数を保持する複数のメモリと、前記メモリを切り替えるセレクタとを含み、
    前記AGC回路の利得の切り替えに連動して、前記キャンセル回路のメモリを当該設定された利得又は減衰に対応するメモリに切り替えることを特徴とする受信装置。
  2. 前記AGC回路に設定する利得又は減衰を切り替えるタイミングと、前記メモリを切り替えるタイミングとのタイミング誤差を調整する遅延部を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記遅延部の遅延時間を最適に設定する最適遅延量生成部を備え、
    前記最適遅延量生成部は、遅延時間を順次増加又は減少させながら、所定の計測時間でのしきい値以上となる受信信号のサンプル数を遅延時間毎に計数し、前記しきい値以上となる受信信号のサンプル数が最小となる遅延時間を基に、最適な遅延時間を決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の受信装置。
  4. 前記最適遅延量生成部は、
    第1の遅延量と、前記第1の遅延量より遅延量が大きい第2の遅延量を設定し、前記第1の遅延量のときの前記しきい値以上となる電力の出現位置のタイミングと前記しきい値以下となる電力の消滅位置のタイミングとを取得し、前記第2の遅延量のときの前記しきい値以上となる電力の出現位置のタイミングと前記しきい値以下となる電力の消滅位置のタイミングとを取得し、前記第1の遅延量のときの前記出現位置と前記第2の遅延量のときの前記消滅位置との距離、および前記第1の遅延量のときの前記消滅位置と前記第2の遅延量のときの前記出現位置との距離を算出し、算出した前記距離に基づいて最適な遅延時間を決定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の受信装置。
  5. 受信信号を遮断するスイッチ回路を備え、
    前記最適遅延量生成部は、前記最適な遅延時間を決定する間、前記スイッチ回路により受信信号を遮断する
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の受信装置。
  6. 送信リーク信号のレプリカ信号を形成し、受信信号から前記レプリカ信号を減算して前記受信信号中に含まれる送信リーク信号を除去するキャンセル回路における送信リーク信号のキャンセル方法であって、
    受信信号に対する利得又は減衰を離散的に設定するAGC回路を設けると共に、前記AGC回路に設定する利得又は減衰に対応するタップ係数を保持する複数のメモリと、前記メモリを切り替えるセレクタとを設け、
    前記AGC回路の利得の切り替えに連動して、前記キャンセル回路のメモリを当該設定された利得又は減衰に対応するメモリに切り替える手順
    を含むことを特徴とする送信リーク信号の除去方法。
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