JP6079624B2 - Icモジュールおよびicカード - Google Patents

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Description

本発明は、ICモジュールに関する。
本願は、2011年4月12日に、日本に出願された特願2011−088190号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
ICモジュールが取り付けられたICカードが知られている。ICカードは、磁気ストライプが取り付けられた従来のカードと比較して記憶容量が大きく、また偽造が困難であるという特徴を有する。
ICカードの形状は、ISOによって規格化されている。たとえば、厚さ寸法が0.76mmと定められたICカードには、0.76mm未満の厚さのICモジュールが組み込まれる。一般的なICモジュールは、外部の読み書き装置に接続可能な接触端子を有する樹脂基板と、樹脂基板上に実装されたICチップと、ICチップを被覆する樹脂モールドとを有する。
ICモジュールが取り付けられたICカードの携行時には、曲げや荷重による外力がICモジュールにかかることがある。ICモジュールに外力がかかってICモジュールが破損すると、ICモジュールの機能が損なわれる。ICモジュールが破損するのを防止する目的で、例えば特許文献1ないし特許文献9には、ICモジュールにおけるICチップが割れるのを防止できる構造が開示されている。
日本国特開昭63−145093号公報 日本国特開平2−188298号公報 国際公開第99/04367号明細書 日本国特開2002−123809号公報 日本国特開2004−264983号公報 日本国特開2006−268718号公報 日本国特開2006−18371号公報 日本国特開2006−331198号公報 日本国特開2007−1836号公報
特許文献1ないし特許文献9に開示された各発明は、ICモジュールにおけるICチップが割れるのを防止する目的で、ICチップを補強する手段を有している。しかしながら、実際に故障したICカードの原因を詳細に調査したところ、大半の原因は、ICチップ自体の破損ではなく、樹脂モールドが破損したことによる断線であることが判明した。
また、近年の技術革新によりICチップは小型化されているため、ICカードに外力が加わったときにICチップが破損する可能性は従来よりも低下している。これに対して、ICモジュールの接続端子の形状や配置はICカードの互換性を保つ目的で規格化されているため、樹脂モールドを小型化することも困難である。
特許文献1ないし9に記載の各発明では、樹脂モールドが破損したことによる断線を防止することができないため、ICモジュールが故障することを防止するための対策としては不十分である。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、故障の発生頻度が少ないICモジュールおよびICカードを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用している。
本発明の第一の態様に係るICモジュールは、第1の面及びこの第1の面の反対側の第2の面を有し、読み書き装置と接続するための接続端子が前記第1の面に形成された基板と;前記第2の面上に実装され、ワイヤボンディングにより前記接続端子に導通されたICチップと;前記ICチップを被覆する樹脂モールドと;を備え、前記基板の厚さ方向において、前記樹脂モールドの厚さから前記ICチップの厚さを引いた残厚が、前記ICチップの厚さよりも大きく、下記の式を満たすICモジュール。
Figure 0006079624
ここで、y1は前記ICチップの厚さであり、E1は前記ICチップの弾性率であり、tは前記樹脂モールドの厚さであり、E2は前記樹脂モールドの弾性率である。
また、第1の面及びこの第1の面の反対側の第2の面を有し、読み書き装置と接続するための接続端子が前記第1の面に形成された基板と;前記第2の面上に実装され、ワイヤボンディングにより前記接続端子に導通されたICチップと;前記ICチップを被覆する樹脂モールドと;を備え、前記基板の厚さ方向において、前記樹脂モールドの厚さから前記ICチップの厚さを引いた残厚が、前記ICチップの厚さよりも大きく、 下記の式を満たすICモジュール。
Figure 0006079624
ここで、y1は前記ICチップの厚さであり、E1は前記ICチップの弾性率であり、tは前記樹脂モールドの厚さであり、E2は前記樹脂モールドの弾性率である。
また、前記樹脂モールドは、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および紫外線硬化性樹脂のうちの少なくともいずれかを含有する均一な混練材料からなる請求項1又は2のいずれか一項に記載のICモジュールである。
また、前記ICチップのヤング率が前記樹脂モールドのヤング率よりも高い請求項1又は2の
いずれか一項に記載のICモジュール。
また、第1の面及びこの第1の面の反対側の第2の面を有し、読み書き装置と接続するための接続端子が前記第1の面に形成された基板と;前記第2の面上に実装され、ワイヤボンディングにより前記接続端子に導通されたICチップと;前記ICチップを被覆する樹脂モールドと;を備えたICモジュールと;前記ICモジュールが収容される有底穴形状を有する収容部が形成された樹脂基材と;を備えたICカードであって、前記樹脂モールドが前記収容部の底面に対向するように、前記ICモジュールが前記収容部に収容されており、前記ICカードの厚さ方向において、前記樹脂モールドの厚さと前記収容部が形成されている領域における前記樹脂基材の厚さとの和から前記ICチップの厚さを引いた残厚が、前記ICチップの厚さよりも大きく、下記の式を満たすICカード。
Figure 0006079624
ここで、h1は前記ICチップの厚さであり、E1は前記ICチップの弾性率であり、haは前記樹脂モールドの厚さであり、E2は前記樹脂モールドの弾性率である。
また、第1の面及びこの第1の面の反対側の第2の面を有し、読み書き装置と接続するための接続端子が前記第1の面に形成された基板と;前記第2の面上に実装され、ワイヤボンディングにより前記接続端子に導通されたICチップと;前記ICチップを被覆する樹脂モールドと;を備えたICモジュールと;前記ICモジュールが収容される有底穴形状を有する収容部が形成された樹脂基材と;を備えたICカードであって、前記樹脂モールドが前記収容部の底面に対向するように、前記ICモジュールが前記収容部に収容されており、前記ICカードの厚さ方向において、前記樹脂モールドの厚さと前記収容部が形成されている領域における前記樹脂基材の厚さとの和から前記ICチップの厚さを引いた残厚が、前記ICチップの厚さよりも大きく、下記の式を満たすICカード。
Figure 0006079624
ここで、y1は前記ICチップの厚さであり、E1は前記ICチップの弾性率であり、tは前記樹脂モールドの厚さであり、E2は前記樹脂モールドの弾性率である。
上記本発明の態様に係るICモジュールおよびICカードによれば、ICモジュールにおける故障の発生頻度を少なくすることができる。
本発明の第1実施形態に係るICモジュールが取り付けられたICカードの平面図である。 図1のA−A線における断面図である。 従来のICモジュールが取り付けられたICカードに外力がかかった状態を示す模式図である。 同実施形態のICモジュールに外力がかかった状態を示すICカードの模式図である。 本発明の第2実施形態に係るICカードを示す図であり、図1のA−A線と同様に選択された線に沿った断面図である。 本発明の実施例および比較例における線圧評価試験の結果を示すグラフである。 本発明の実施例および比較例における線圧評価試験の結果を示すグラフである。 曲げ荷重がかかった梁における、曲率中心及び中立面を説明するための説明図である。 本発明の実施例3〜7における線圧評価試験の結果を示すグラフである。 本発明の実施例3〜7における線圧評価試験の結果を示すグラフである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係るICモジュール5およびICカード1について説明する。
図1は、ICカード1を示す平面図である。図2は図1のA−A線における断面図である。
図1に示すように、ICカード1は、板状に形成された樹脂基材2と、樹脂基材2に固定されたICモジュール5とを備える。
樹脂基材2は、たとえば熱可塑性樹脂等によって所定の形状に形成されている。樹脂基材2の形状は、ICカード1の使用目的に応じて決定される。ICカードの寸法は、ISO等の規格団体によって規格化されている。金融機関において使用されるキャッシュカードを例に挙げると、樹脂基材2の形状は、ISO/IEC 7810やJIS X 6301に則っており、幅85.60mm、高さ53.98mm、厚さ0.76mm(760μm)である。以下では、幅85.60mm、高さ53.98mm、厚さ760μmのICカード1の例を説明する。
図2に示すように、樹脂基材2には、ICモジュール5を収容するための収容部3が形成されている。樹脂基材2における収容部3の位置は、例えば上述のキャッシュカードの場合、後述する接続端子7がISO 7816−2に定められた位置に配置できるように決定される。
本実施形態では、収容部3が、たとえば、樹脂基材2の第一の面2a(以下、この面を「表面」と称する。)に矩形状の開口を有する有底穴形状を有している。収容部3の底部4、すなわち、樹脂基材2のうちの収容部3が形成されている領域は、樹脂基材2の第二の面2b(以下、この面を「裏面」と称する。)が平坦となるために十分な剛性を有する厚さに形成されている。本実施形態では、収容部3の底部4の厚さ寸法t4が100μmである。本実施形態では、樹脂基材2に形成された収容部3の深さ寸法d3が、樹脂基材2の厚さである760μmから底部4の厚さである100μmを引いた660μmである。ICモジュール5は、深さ660μmの収容部3の開口から突出することなく収容部3に収容される。
ICモジュール5は、読み書き装置と接続するための接続端子7が第一の面6aに形成された基板6と、基板6の第一の面6aと反対側の第2の面6b上に実装され、ワイヤボンディングにより接続端子7に導通されたICチップ8と、ICチップ8を被覆する樹脂モールド10と、を備える。
基板6は、ガラスエポキシ基板やポリイミド基板、あるいはリードフレームなどを含む配線基板である。基板6には、片面基板、両面基板、あるいは多層基板など公知の構造を適宜選択して採用することができる。基板6の厚さ寸法t6は、樹脂基材2の厚さ寸法t2と基板6に求められる強度とに応じて適宜設定することができる。本実施形態では、基板6の厚さ寸法t6が160μmである。基板6に形成された各接続端子7の位置および面積は、ISO 7816−2に定められた寸法に則って設定されている。各接続端子7の表面は、ニッケル、金、あるいは銀によってメッキされたり、パラジウム等が各接続端子7の表面に蒸着されたりしている。各接続端子7には、金属線9の一端が接合されている。金属線9は、各接続端子7とICチップ8とをワイヤボンディングにより接続するために用いられる。
ICチップ8は、基板6に対して接着剤や粘着剤などによって固定されている。ICチップ8は、図示しない回路部および端子部を有するシリコンウェハを備える。ICチップ8の回路部は、読み書き装置に対して情報あるいは信号の入出力を行なう入出力手段と、読み書き装置から出力された情報を記憶する記憶手段とを備える。ICチップ8の端子部は、回路部と各接続端子7とを電気的に接続するための端子である。ワイヤボンディングのために用いられる金属線9の他端がICチップ8の端子部に接合されている。
金属線9の材料は、たとえば金、銀、銅、アルミニウムなどを採用することができる。
基板6上に実装されたICチップ8の寸法(以下、この寸法を「ICチップ8の厚さ寸法t8」と称する。)は、基板6の厚さ方向において200μm以下である。なお、ICチップ8に曲げ応力が生じた場合には、ICチップ8は、その厚さ寸法t8が小さいほどたわみやすいため、割れにくい。樹脂モールドの厚さ寸法が440μmの場合、ICチップ8の厚さ寸法t8は、たとえば、220μmよりも小さいことが望ましい。また、ICチップ8の厚さ寸法t8が139μm以下であることがより好ましく、105μm以下であることがさらに好ましい。
なお、ICチップ8に衝撃などの外力がかかった場合には、基板6の第二の面6bにおけるICチップ8の実装面積が小さいほど、またICチップ8の体積が小さいほどICチップ8は割れにくい。ICチップ8の体積が小さい方が、1枚のウェハから得られるICチップ8の数が多いとともにICチップ8の歩留まりも高い。例えば、ICチップ8の実装面積は一辺がおおよそ10mm以下であることが好ましい。また、ICチップ8の体積は、おおよそ2mm以下であることが好ましい。なお、本実施形態では、基板6の厚さ方向から見たときに、基板6上に実装されたICチップ8が、2.5mm四方の正方形状となっている。
樹脂モールド10は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および紫外線硬化性樹脂のうちの少なくともいずれかを含有する混練材料からなる絶縁体である。
樹脂モールド10は、ICチップ8および金属線9が完全に被覆されるように形成されている。樹脂モールド10が収容部3の底面に対向するように、ICモジュール5は収容部3に収容されている。本実施形態では、基板6に固定された樹脂モールド10の、基板6の厚さ方向における寸法(以下、この寸法を「樹脂モールド10の厚さ寸法t10」と称する。)が440μm以下である。また、樹脂モールド10の厚さ寸法t10からICチップ8の厚さ寸法t8を引いた樹脂モールド10の残厚t10aは、ICチップ8の厚さ寸法t8よりも大きい。
樹脂モールド10は、たとえばトランスファモールド法、ポッティング法、および印刷法などによって基板6上に設けられ、ICチップ8および金属線9を封止する。なお、樹脂モールド10を用いてICチップ8を封止する他の方法を適宜採用することもできる。
基板6の厚さ方向におけるICモジュール5の寸法(以下、この寸法を「ICモジュール5の厚さ寸法t5」と称する。)は、樹脂モールド10の厚さ寸法t10と基板6の厚さ寸法t6との和である。すなわち、本実施形態では、ICモジュール5の厚さ寸法t5が600μmである。深さ寸法d3が660μmである収容部3に収容されたICモジュール5の接続端子7と、樹脂基材2の表面とは、同一面上に位置している。また、収容部3の底3aと樹脂モールド10との間には60μmの隙間がある。なお、樹脂モールド10の残厚t10aがICチップ8の厚さ寸法t8よりも大きいという条件を満たせば、ICモジュール5の厚さ寸法t5は600μm未満であってもよい。
ICチップ8の厚さ寸法t8と樹脂モールド10の残厚t10aとの関係は、以下に詳しく述べるとおり、ICチップ8及び樹脂モールド10のたわみ量を同一にする観点から決定することができる。以下において、ICチップ及び樹脂モールドのたわみ量が同一となる条件について説明する。
単純な梁のたわみ量は、梁への荷重の掛かり方によって異なる。たとえば、長さl、厚さh、奥行きbの梁の一端を固定して(片持ち)、他端に荷重Pを加えた(集中荷重)場合、そのたわみ量Vは以下のように表される。
Figure 0006079624
また、たとえば、長さl、厚さh、奥行きbの梁の両端を固定して(両持ち)、梁の全長にわたって均等に荷重Pを加えた(等分布荷重)場合、そのたわみ量Vは以下のように表される。
Figure 0006079624
上述の通り、梁への荷重のかかり方(片持ち/両持ち,集中荷重/等分布荷重)によって、そのたわみ量は異なる。しかしながら、積層体LaにおいてICチップ及び樹脂モールドのたわみ量が同一となる条件は、積層体Laへの荷重のかかり方によらない。厚さ寸法h1,弾性率E1のICチップ、及び厚さ寸法h2,弾性率E2の樹脂モールドからなる、総厚ha,長さlaの積層体Laに曲げ荷重がかっている際に、ICチップ及び樹脂モールドのたわみ量が同一となる条件は、下記式(3)で表される。
Figure 0006079624
上記式(3)をh1について解くと、下記式(4)が導かれる。
Figure 0006079624
ICチップの厚さ寸法h1が上記式(4)を満たせば、ICチップ及び樹脂モールドのたわみ量の差異によるICチップ/樹脂モールド界面での破壊を抑制することができる。
なお、図2に例示されているように、実際のICモジュール5ではICチップ8が樹脂モールド10に被覆されており、ICモジュール5の基板6の面においてICチップ8の面積は樹脂モールド10の面積よりも小さい。したがって、ICチップ8のたわみ量が樹脂モールド10のたわみ量よりも大きい場合にも、ICチップ/樹脂モールド界面での破壊を抑制する効果を得ることが可能である。
以上をまとめると、下記式(5)を満たせば、ICチップ及び樹脂モールドのたわみ量の差異によるICチップ/樹脂モールド界面での破壊を抑制することができる。
Figure 0006079624
上記式(4)及び式(5)を満たすICモジュール5の一例として、弾性率E1が170GPaであるICチップ及び弾性率E2が16.6GPaである樹脂モールドを用いた総厚415μmのICモジュールにおいて、ICチップ及び樹脂モールドのたわみ量が同一となるための、ICチップの厚さ寸法h1は約131μmである。また、上述の残厚t10aに相当する樹脂モールドの厚さ寸法h2は284μmである。
ICチップ8の厚さ寸法t8と樹脂モールド10の残厚t10aとの関係は、以下に詳しく述べるとおり、ICチップ8及び樹脂モールド10の2層積層体における中立面にICチップ8及び樹脂モールド10間の境界面を一致させる観点から決定することができる。ある材料における中立面とは、曲げに対して材料が伸びも縮みもしない場所、すなわち、引っ張り応力も圧縮応力も生じない場所である。以下において、ICチップ及び樹脂モールド間の界面と中立面とが一致する条件について説明する。
図8に示したように、梁の上面をy=0として、中立面がy=yの位置にあり、梁の下面がy=tの位置にあり、曲げの曲率中心Oがy=−ρの位置にあるとする。点a,b,c,dで規定される微小領域における微小変形を考える。
図8に示されている中立面上の2点a,b間の円弧の長さabは、(ρ+y)dθである。また、中立面と平行な面上の2点c,d間の円弧の長さcdは、(ρ+y)dθである。点cは曲率中心O及び点aの2点を結ぶ直線上にあり、点dは曲率中心O及び点bの2点を結ぶ直線上にある。また、yは梁の厚さ方向における任意の位置である。
微小円弧cdに生じている歪みεは、以下の式で表される。
Figure 0006079624
したがって、梁の弾性率をEとすると、微小円弧cdに生じている応力σは、以下の式で表される。
Figure 0006079624
応力σを梁の厚さ方向全体にわたって積分した値はゼロとなるので、以下の式が成り立つ。
Figure 0006079624
ここで、厚さ寸法y1,弾性率E1のICチップ、及び厚さ寸法y2,弾性率E2の樹脂モールドからなる、総厚tの積層体Lbについて、上記式(8)を適用すると、以下の式が得られる。
Figure 0006079624
上記式(9)において、y=yの場合、すなわち、ICチップ下面/樹脂モールド界面が中立面に一致する場合、yは以下の式で表される。
Figure 0006079624
ICチップの厚さ寸法yが上記式(10)を満たせば、ICチップ下面/樹脂モールド界面での曲げ応力による破壊を抑制することができる。
なお、ICチップの厚さ寸法をより小さくして、ICチップ下面/樹脂モールド界面が中立面よりも曲率中心に近い場合、ICチップ下面/樹脂モールド界面には引っ張り応力ではなく、圧縮応力がかかる。この場合、ICチップ下面/樹脂モールド界面における引っ張り応力による樹脂モールド等の破断が生じなくなる。したがって、ICチップ下面/樹脂モールド界面が中立面よりも曲率中心に近い場合にも、ICチップ下面/樹脂モールド界面での曲げ応力による破壊を抑制する効果を得ることができる。
以上をまとめると、下記式(11)を満たせば、ICチップ下面/樹脂モールド界面と中立面との位置関係によるICチップ下面/樹脂モールド界面での破壊を抑制することができる。
Figure 0006079624
上記式(10)及び(11)を満たすICモジュール5の一例として、弾性率E1が170GPaであるICチップ及び弾性率E2が16.6GPaである樹脂モールドを用いた総厚t=415μmの積層体Lbにおいて、ICチップの厚さy1は約100μmである。また、上述の残厚t10aに相当する樹脂モールドの厚さt−yは約315μmである。
なお、上述の残厚t10aに相当する樹脂モールドの厚さは、600μm以下、好ましくは400μm以下程度であることが好ましい。ICモジュールの基板の厚さが100〜200μm程度、ICチップの厚さが数十μm〜200μm程度であるため、樹脂モールドの厚さが600μmより大きいと、ICカードの厚さがJIS規格によるICカードの厚さ760μmに収まらなくなる。ICモジュールの基板の厚さやICチップの厚さによっては、樹脂モールドの厚さが400μmより大きいと、ICカードの厚さがJIS規格によるICカードの厚さ760μmに収まらなくなる。
以上に説明したように構成されたICモジュール5の作用について説明する。図3は、従来のICモジュールが取り付けられたICカードに外力がかかった状態を示す模式図である。図4は、本実施形態に係るICモジュール5に外力がかかった状態を示すICカード1の模式図である。
一般的に、ICカードは財布やカードケース内に収納される。また、ICカードが収納された財布やカードケースは、たとえばズボンのポケットに収納されて携行される場合がある。財布やカードケースをズボンのポケットに収納した状態で椅子等に座ると、ICカードに過度の荷重がかかり、図3および図4に示すようにICカードが湾曲する場合がある。携行者の体重その他の外力がICモジュールの樹脂モールドに伝わると、樹脂モールドには曲げ応力が発生する。
図3に示す従来のICモジュール105では、ICチップ108の周縁からICチップ108の厚さ方向にのびる亀裂が樹脂モールド(符号110で示す)に生じる。これは、ICチップ108と樹脂モールド110の硬さが異なっているからである。たとえばICチップ108の材質がシリコン(Si)である場合、ICチップ108のヤング率は170GPa程度である。樹脂モールド110の材質が一般的に使われている熱硬化樹脂である場合、樹脂モールド110のヤング率は17GPa程度である。
つまり、ICチップ108と樹脂モールド110とでは、曲げ応力に対するたわみ量の大きさが全く異なっている。すなわち、相対的に硬いICチップ108よりも相対的に軟らかい樹脂モールド110のほうがより大きなたわみが発生することになる。
ICチップ108と樹脂モールド110とのたわみ量の差により、ICチップ108と樹脂モールド110との界面から亀裂が生じるものと考えられる。
従来のICカード101に強い外力がかかった場合や、繰り返し外力がかかった場合には、上記界面に生じた亀裂が樹脂モールド110において成長し、樹脂モールド110内に封止されているボンディングワイヤ109まで達する。亀裂がボンディングワイヤ109まで達すると、樹脂モールド110の亀裂面における離間やずれにより、ボンディングワイヤ109が千切れる場合がある。
これに対して、図4に示す本実施形態に係るICカード1では、樹脂モールド10の残厚t10aがICチップ8の厚さよりも大きい。上記した曲げ応力に対するたわみ量は単純に考えると硬さ(ヤング率)と厚みによって支配される。すなわち、より硬いICチップ8の厚みがより薄く、より軟らかい樹脂モールド10の厚みがより厚いICカード1によれば、両者のたわみ量の差を従来のICカードよりも小さくすることができる。したがって、従来のICカードよりも外力による樹脂モールド10の亀裂が生じにくい。樹脂モールド10に亀裂が生じなければ、ボンディングワイヤが千切れることがないので、ICモジュール5の機能は維持される。
本実施形態に係るICカード1では、ICチップ8の厚さ寸法t8が薄く、かつ上述のように樹脂モールド10に亀裂が入りにくいので、金属線9が断線する可能性が低く抑えられている。このため、ICチップ8が破損していないのにICモジュール5の機能が損なわれてしまう可能性が従来のICモジュール105よりも低い。なお、本実施形態に係るICカード1において、樹脂モールド10に上記のような亀裂が生じるほどの外力がかかった場合には、ICチップ8自体が割れる可能性がある。
以上説明したように、本実施形態に係るICモジュール5およびICカード1によれば、ICモジュール5における故障の発生頻度を少なくすることができる。
また、樹脂モールドを補強する目的で補強板などを樹脂モールドに取り付けてもよい。本実施形態のように樹脂モールド10が熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および紫外線硬化性樹脂のうちの少なくともいずれかを含有する均一な混練材料からなる場合には、樹脂モールドと補強板とが剥離する可能性を考慮する必要がない。このため、ICモジュール5における故障の発生率が、ICカードごと、あるいは使用条件によってばらつくのを低く抑えることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るICカード1Aについて説明する。本実施形態では、上述した第1実施形態で説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図5は、本実施形態に係る接触式のICカードを示す図で、図1のA−A線と同様に選択された線に沿った断面図である。
図5に示すように、本実施形態のICカード1Aは、収容部3の底部4、すなわち、樹脂基材2のうちの収容部3が形成されている領域によって樹脂モールド10が補強される点で上述の第1実施形態のICカード1と異なっている。
ICカード1Aは、単層または複数層からなる樹脂基材2の厚さ方向において、収容部3の底部4、樹脂モールド10、ICチップ8、および基板6がこの順に積層されている。すなわち、樹脂モールド10が収容部3の底面に対向するように、ICモジュール5は収容部3に収容されている。本実施形態では、樹脂モールド10が収容部3の底部4に密着している。たとえば、樹脂モールド10の一面に接着剤を塗布して、その面を収容部3の底面に貼り合わせることにより、樹脂モールド10を収容部3に固定できる。
収容部3の底部4の厚さ寸法t4は、ICモジュール5が樹脂基材2の表面から突出しないようにICモジュール5を収容部3内に収容することができ、且つ、ICカード1Aの裏面の美観を損ねない値に設定すればよい。たとえば、収容部3の底部4の厚さ寸法t4は100μm以上160μm未満の範囲から選択することができる。厚さ760μmのICカード1Aにおいて、ICモジュール5の厚さ寸法t5が600μm未満である場合、収容部3の底部4の厚さ寸法t4は160μm以上である。底部4の厚さ寸法t4は、ICカード1Aの厚さが760μm超えない範囲で決定される。
ICカード1Aの厚さ方向において、樹脂モールド10の厚さと底部4の厚さとの和からICチップ8の厚さを引いた残厚t10aAは、ICチップ8の厚さよりも大きい。
本実施形態では、収容部3の底部4と樹脂モールド10とが固定されていることにより、収容部3の底部4によって樹脂モールド10が補強されている。このため、ICカード1Aに曲げや衝撃などの外力がかかった場合にも、第1実施形態と同様に樹脂モールド10が割れにくい。また、ICカード1Aでは、収容部3の底部4によって樹脂モールド10が補強されるので、上述の第1実施形態よりも樹脂モールド10の厚さ寸法t10を小さくしても、残厚t10aAがICチップ8の厚さよりも大きいという関係を満たす限り、第1実施形態のICカード1と同等の効果が得られる。
なお、ICカードに用いる樹脂基材にアンテナコイルを形成するか、アンテナが形成された別途のアンテナシートをICカードに積層し、アンテナとICカードに取り付けられた上記実施形態に係るICモジュール5とを接続することにより、接触式通信と非接触式通信が可能ないわゆるデュアルICカードを得ることができる。
次に、以下に示す各実施例に基づいて、本発明の上記実施形態に係るICモジュールおよびICカードについてより詳細に説明する。
下記ICモジュールにおける樹脂モールドの残厚とICチップの厚さ寸法との関係は、各実施例及び比較例の間で互いに異なる。これらICモジュールを用いて、樹脂モールドの残厚およびICチップの厚さ寸法と、樹脂モールドの亀裂の発生との関係を調べた。具体的には、下記の寸法条件を満たすICモジュールを製造し、各ICモジュールをそれぞれ樹脂基材の収容部に固定してICカードを製造した。製造された各ICカードについて、線圧評価試験を行った。図6および図7は、線圧評価試験の結果を示すグラフである。
<寸法条件>
(実施例1)
ICモジュールの厚さ寸法:540μm
基板の厚さ寸法:160μm
ICチップの厚さ寸法:150μm
樹脂モールドの厚さ寸法:380μm
樹脂モールドの残厚:230μm
(実施例2)
ICモジュールの厚さ寸法:540μm
基板の厚さ寸法:160μm
ICチップの厚さ寸法:180μm
樹脂モールドの厚さ寸法:380μm
樹脂モールドの残厚:200μm
(実施例3)
ICモジュールの厚さ寸法:575μm
基板の厚さ寸法:159μm
ICチップの厚さ寸法:80μm
樹脂モールドの厚さ寸法:416μm
樹脂モールドの残厚:336μm
(実施例4)
ICモジュールの厚さ寸法:575μm
基板の厚さ寸法:159μm
ICチップの厚さ寸法:100μm
樹脂モールドの厚さ寸法:416μm
樹脂モールドの残厚:316μm
(実施例5)
ICモジュールの厚さ寸法:575μm
基板の厚さ寸法:159μm
ICチップの厚さ寸法:130μm
樹脂モールドの厚さ寸法:416μm
樹脂モールドの残厚:286μm
(実施例6)
ICモジュールの厚さ寸法:575μm
基板の厚さ寸法:159μm
ICチップの厚さ寸法:185μm
樹脂モールドの厚さ寸法:416μm
樹脂モールドの残厚:231μm
(実施例7)
ICモジュールの厚さ寸法:575μm
基板の厚さ寸法:159μm
ICチップの厚さ寸法:250μm
樹脂モールドの厚さ寸法:416μm
樹脂モールドの残厚:166μm
(比較例1)
ICモジュールの厚さ寸法:540μm
基板の厚さ寸法:160μm
ICチップの厚さ寸法:210μm
樹脂モールドの厚さ寸法:380μm
樹脂モールドの残厚:170μm
<線圧評価試験>
ICカードの厚さ方向からみたときにICチップの4辺のうちの1辺と平行でICチップから1mm程度離間した直線(図1に符号Xで示す。以下、「第一直線X」と称する。)上でICカードの表面を押圧し、樹脂モールドに亀裂が生じたときの荷重を計測した。また、上記寸法条件で製造された別のICモジュールが取り付けられたICカードについて、ICカードの厚さ方向からみたときに第一直線Xと直交しICチップから1mm程度離間した直線(図1に符号Yで示す。以下、「第二直線Y」と称する。)上でICカードの表面を押圧し、樹脂モールドに亀裂が生じたときの荷重を計測した。
<結果>
図6および図7に示すように、実施例1、2、および比較例1における線圧評価試験の結果は、樹脂モールドの残厚がICチップの厚さ寸法より大きくなると樹脂モールドに亀裂を生じさせるために要する荷重が大きくなることを示している。
上記結果より、実施例1に示すように樹脂モールドの残厚をICチップの厚さ寸法よりも大きくして樹脂モールド及びICチップのたわみ量を近づけることにより、樹脂モールドに亀裂が生じる可能性を低く抑えられることができることが分かった。すなわち、樹脂モールドの残厚をICチップの厚さ寸法よりも大きくすることにより、ICモジュールの故障の発生頻度を下げることができることが分かった。
図9及び10には、実施例3〜7のICモジュールを用いた各ICカードについての、線圧評価試験の結果が示されている。実施例3〜7のICモジュールでは、樹脂モールドの厚さ寸法は一定であるが、ICチップの厚さ寸法が異なっており、それぞれ80,100,130,185,250μmである。
また、実施例3〜7のICモジュールに関し、ICチップ/樹脂モールド界面において樹脂モールドに亀裂が発生した回数、すなわち、ICチップ/樹脂モールド界面において樹脂モールドが破壊した回数を表1に示す。
Figure 0006079624
図9及び10の結果より、ICチップの厚さ寸法が小さいほど、すなわち、樹脂モールドの残厚が大きいほど樹脂モールドに亀裂を生じさせるために要する荷重が大きくなる傾向が読み取れる。また、表1より、実施例5(ICチップの厚さ寸法:130μm)を境にICチップ/樹脂モールド界面での破壊の回数が激減しており、実施例4(ICチップの厚さ寸法:100μm)では同界面での破壊回数がさらに減っていることがわかる。すなわち、ICチップの厚さ寸法が130μm以下ではICチップ/樹脂モールド界面での破壊が起こりにくくなり、さらにICチップの厚さ寸法が100μm以下では破壊モードが変化してより界面での破壊が起こりにくくなっていることがわかる。
より具体的には、実施例5のICモジュールは、上記式(4)を満たしている。すなわち、実施例5のICモジュールは、ICチップ及び樹脂モールドのたわみ量が同一となるように構成されている。したがって、実施例5のICモジュールでは、ICチップ及び樹脂モールドのたわみ量の差異によるICチップ/樹脂モールド界面での破壊がより抑制されていると考えられる。
なお、図2に例示されているように、ICモジュール5ではICチップ8が樹脂モールド10に被覆されており、ICモジュール5の基板6の面においてICチップ8の面積は樹脂モールド10の面積よりも小さい。したがって、ICチップ8のたわみ量が樹脂モールド10のたわみ量よりも大きい場合にも、ICチップ/樹脂モールド界面での破壊を抑制する効果が得られる。
以上より、実施例3〜7のICモジュールの中では、ICチップの厚さ寸法が130μm以下である実施例3〜5のICモジュールにおいて、ICチップ及び樹脂モールドのたわみ量の差異によるICチップ下面/樹脂モールド界面での破壊がより抑制されているものと考えられる。
実施例4のICモジュールは、上記式(10)を満たしている。すなわち、実施例4のICモジュールは、ICチップ及び樹脂モールド間の界面と中立面とが一致するように構成されている。したがって、実施例4のICモジュールでは、ICチップ下面/樹脂モールド界面での曲げ応力による破壊がより抑制されていると考えられる。
なお、ICチップの厚さ寸法をより小さくして、ICチップ下面/樹脂モールド界面が中立面よりも曲率中心に近い場合、ICチップ下面/樹脂モールド界面には引っ張り応力ではなく、圧縮応力がかかる。この場合、ICチップ下面/樹脂モールド界面における引っ張り応力による樹脂モールド等の破断が生じなくなる。したがって、ICチップ下面/樹脂モールド界面が中立面よりも曲率中心に近い場合にも、ICチップ下面/樹脂モールド界面での曲げ応力による破壊を抑制する効果を得ることができる。
以上より、実施例3〜7のICモジュールの中では、ICチップの厚さ寸法が100μm以下である実施例3及び4のICモジュールにおいて、ICチップ下面/樹脂モールド界面での曲げ応力による破壊がより抑制されていると考えられる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
故障の発生頻度が少ないICモジュールおよびICカードを提供することができる。
1、1A ICカード
2 樹脂基材
3 収容部
4 底部
5 ICモジュール
6 基板
7 接続端子
8 ICチップ
9 金属線
10 樹脂モールド

Claims (6)

  1. 第1の面及びこの第1の面の反対側の第2の面を有し、読み書き装置と接続するための接続端子が前記第1の面に形成された基板と;
    前記第2の面上に実装され、ワイヤボンディングにより前記接続端子に導通されたICチップと;
    前記ICチップを被覆する樹脂モールドと;
    を備え、
    前記基板の厚さ方向において、前記樹脂モールドの厚さから前記ICチップの厚さを引いた残厚が、前記ICチップの厚さよりも大きく、
    下記の式を満たすICモジュール。
    Figure 0006079624
    ここで、h1は前記ICチップの厚さであり、E1は前記ICチップの弾性率であり、haは前記樹脂モールドの厚さであり、E2は前記樹脂モールドの弾性率である。
  2. 第1の面及びこの第1の面の反対側の第2の面を有し、読み書き装置と接続するための接続端子が前記第1の面に形成された基板と;
    前記第2の面上に実装され、ワイヤボンディングにより前記接続端子に導通されたICチップと;
    前記ICチップを被覆する樹脂モールドと;
    を備え、
    前記基板の厚さ方向において、前記樹脂モールドの厚さから前記ICチップの厚さを引いた残厚が、前記ICチップの厚さよりも大きく、
    下記の式を満たすICモジュール。
    Figure 0006079624
    ここで、y1は前記ICチップの厚さであり、E1は前記ICチップの弾性率であり、tは前記樹脂モールドの厚さであり、E2は前記樹脂モールドの弾性率である。
  3. 前記樹脂モールドは、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および紫外線硬化性樹脂のうちの少なくともいずれかを含有する均一な混練材料からなる請求項1又は2のいずれか一項に記載のICモジュール。
  4. 前記ICチップのヤング率が前記樹脂モールドのヤング率よりも高い請求項1又は2のいずれか一項に記載のICモジュール。
  5. 第1の面及びこの第1の面の反対側の第2の面を有し、読み書き装置と接続するための接続端子が前記第1の面に形成された基板と;前記第2の面上に実装され、ワイヤボンディングにより前記接続端子に導通されたICチップと;前記ICチップを被覆する樹脂モールドと;を備えたICモジュールと;
    前記ICモジュールが収容される有底穴形状を有する収容部が形成された樹脂基材と;を備えたICカードであって、
    前記樹脂モールドが前記収容部の底面に対向するように、前記ICモジュールが前記収容部に収容されており、
    前記ICカードの厚さ方向において、前記樹脂モールドの厚さと前記収容部が形成されている領域における前記樹脂基材の厚さとの和から前記ICチップの厚さを引いた残厚が、前記ICチップの厚さよりも大きく、
    下記の式を満たすICカード。
    Figure 0006079624
    ここで、h1は前記ICチップの厚さであり、E1は前記ICチップの弾性率であり、haは前記樹脂モールドの厚さであり、E2は前記樹脂モールドの弾性率である。
  6. 第1の面及びこの第1の面の反対側の第2の面を有し、読み書き装置と接続するための接続端子が前記第1の面に形成された基板と;前記第2の面上に実装され、ワイヤボンディングにより前記接続端子に導通されたICチップと;前記ICチップを被覆する樹脂モールドと;を備えたICモジュールと;
    前記ICモジュールが収容される有底穴形状を有する収容部が形成された樹脂基材と;を備えたICカードであって、
    前記樹脂モールドが前記収容部の底面に対向するように、前記ICモジュールが前記収容部に収容されており、
    前記ICカードの厚さ方向において、前記樹脂モールドの厚さと前記収容部が形成されている領域における前記樹脂基材の厚さとの和から前記ICチップの厚さを引いた残厚が、前記ICチップの厚さよりも大きく、
    下記の式を満たすICカード。
    Figure 0006079624
    ここで、y1は前記ICチップの厚さであり、E1は前記ICチップの弾性率であり、tは前記樹脂モールドの厚さであり、E2は前記樹脂モールドの弾性率である。
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