JP6079550B2 - リクライナ - Google Patents

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Description

本発明は、リクライナに関する。詳しくは、シートバックをフロア上のベースに対して背凭れ角度の調整を行える状態に連結するリクライナに関する。
従来、車両用シートにおいて、シートバックがシートクッションに対してリクライナを介して背凭れ角度の調整が行える状態に連結された構成が知られている(特許文献1)。上記リクライナは、互いに相対回転可能な状態に組み付けられたラチェット及びガイドと、これらの相対回転をロックするロック機構と、を有した構成となっている。上記リクライナは、上述したラチェットとガイドとの外周部間に跨って装着された円筒形状の外周リングにより、ラチェットとガイドとが互いに軸方向に外れ止めされた状態に組み付けられた構成とされている。また、上記リクライナには、その内部に塗布された潤滑剤がリクライナの動作に伴って外部に漏れ出ることを阻止するために、外周リングのラチェットを押さえる押さえ面に円弧状に湾曲した突出部が形成された構成となっている。
特開2012−61096号公報
しかし、上記従来技術では、潤滑剤の漏れを防止するための構造が多くの加工を有する複雑な構成となっている。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、リクライナに潤滑剤の漏れを防止する構造を簡素に設定できるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明のリクライナは次の手段をとる。
第1の発明は、シートバックをフロア上のベースに対して背凭れ角度の調整を行える状態に連結するリクライナである。リクライナは、互いに相対回転可能な状態に軸方向に組み付けられた二枚の円板状の連結部材と、二枚の連結部材の間に設けられてこれらの相対回転をロックするロック機構と、二枚の連結部材の外周部間に跨って装着されてこれらを軸方向に組み付けた状態に保持する外周リングと、を有する。一方側の連結部材は、他方側の連結部材よりも外径の小さな構成とされている。外周リングは、他方側の連結部材の外周部に結合される結合部と、一方側の連結部材の外周部に軸方向の外側からあてがわれるように径方向の内側に折り曲げられた押さえ部と、結合部と押さえ部とを繋ぐ繋ぎ部と、を有する。繋ぎ部は、その円周方向の少なくとも一部が、結合部から押さえ部に向かって径方向の内側に傾斜して延びる形に形成されている。繋ぎ部と一方側の連結部材の外周部との間に、リクライナに塗布された潤滑剤の外部への流出を抑制するための貯留部となる隙間が形成されている。
ここで、上述した外周リングの結合部が結合される他方側の連結部材の外周部は、他方側の連結部材の外周面のほか、他方側の連結部材の軸方向に面を向けるどちらかの側面も含まれている。
この第1の発明によれば、外周リングの繋ぎ部が上記の形に傾斜して形成されていることにより、リクライナを大型化することなく、外周リングと一方側の連結部材の外周部との間に、リクライナに塗布された潤滑剤の外部への流出を抑制する貯留部となる隙間を形成することができる。上記隙間を形成するための繋ぎ部は、外周リングの結合部と押さえ部との間を傾斜させるだけの簡単な加工によって形成することができるため、簡素に設定することができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。上記隙間がリクライナの全周領域に亘って形成されている。
この第2の発明によれば、潤滑剤の外部への流出をより適切に抑制することができる。
第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、次の構成とされているものである。一方側の連結部材は、その外周部が軸方向に2段階に円筒状に突出した形に形成されている。外周リングは、その繋ぎ部が一方側の連結部材の最も外側の円筒部とその内側の円筒部とを跨いで、押さえ部が上記内周側の円筒部の外側面に軸方向の外側からあてがわれるように設けられている。外周リングの繋ぎ部と一方側の連結部材の両円筒部の段差面との間の空間が上記隙間として形成されている。
この第3の発明によれば、一方側の連結部材の2段階に突出して形成される外周部の構成を利用して、潤滑剤の外部への流出を抑制するための貯留部となる隙間を適切に形成することができる。
実施例1のリクライナが適用された乗物用シートの概略構成を表した斜視図である。 リクライナの組み付け部を一方側から見た分解斜視図である。 リクライナの組み付け部を他方側から見た分解斜視図である。 リクライナの分解斜視図である。 リクライナをラチェット側から見た正面図である。 図1のVI-VI線断面図である。 リクライナのロック状態を表した図6のVII-VII線断面図である。 リクライナのアンロック状態を表した断面図である。 リクライナのフリーゾーン領域を表した断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1のリクライナ4の構成について、図1〜図9を用いて説明する。本実施例のリクライナ4は、図1に示すように、自動車の左側座席を構成するシート1に適用されており、着座乗員の背凭れとなるシートバック2を、着座部となるシートクッション3に対して、背凭れ角度の調整を行える状態に連結する回転止め可能な回転軸装置(継手装置)として機能する構成となっているものである。ここで、シートクッション3が本発明の「ベース」に相当する。上述したリクライナ4は、シートバック2の骨格を成すバックフレーム2Fの左右両側のサイドフレーム2Faの下端部と、シートクッション3の骨格を成すクッションフレーム3Fの左右両側のサイドフレーム3Faの後端部と、の間にそれぞれ介在して設けられており、これらを互いに連結した状態となっている(図2〜図3参照)。詳しくは、上述したシートバック2の各サイドフレーム2Faは、シートクッション3の各サイドフレーム3Faの内側に位置するように設けられており、これらの各間にリクライナ4がそれぞれ介在して設けられた状態とされている。
図1に示すように、上述した各リクライナ4は、常時は、シートバック2の背凭れ角度を固定したロック状態に保持されている。各リクライナ4は、シートクッション3の車両外側の側部に設けられたリクライニングレバー5が引き上げられる操作により、それらのロック状態が一斉に解除されて、シートバック2の背凭れ角度を変えられるアンロック状態に切り替えられるようになっている。また、各リクライナ4は、上記リクライニングレバー5の引き上げられた操作状態が戻されることにより、附勢によって再びシートバック2の背凭れ角度を固定したロック状態に戻されるようになっている。
上述したシートバック2の左右両側のサイドフレーム2Faとシートクッション3の左右両側のサイドフレーム3Faとの間には、それぞれ、シートバック2に対して常時、前倒れ回転する方向への附勢力をかけるリターンスプリング6が掛着されている。これらリターンスプリング6は、それぞれ、渦巻きバネによって構成されており、それらの内側の端部が、シートクッション3の各サイドフレーム3Faの外側面に結合されたブラケット3Fcに掛着され、それらの外側の端部が、シートバック2の各サイドフレーム2Faの外側面に結合されたブラケット2Fcに掛着されて設けられた状態とされている(図6参照)。
これらリターンスプリング6の回転附勢力により、シートバック2は、上述した各リクライナ4による背凭れ角度の固定状態が解かれることで、着座乗員の背部に当たる位置まで起こし上げられて、着座乗員がその背部を前後に傾動させる動きに合わせてその背凭れ角度が前後方向に自由に調整されるようになっている。このような附勢構造が設けられていることにより、シートバック2の背凭れ角度の調整を簡便に行えるようになっている。
上述したシートバック2は、シートクッション3の上面部に畳み込まれた状態となる前倒れ位置から後方側に倒し込まれた状態となる後倒れ位置までの約180度の回転領域を回動することができるようになっている。このうち、シートバック2の背凭れ角度が上方側に真っ直ぐに起立する位置から上述した後倒れ位置までの約90度の回転領域は、リクライニングレバー5の引き上げ操作をやめることでその背凭れ角度が固定された状態に戻される「ロックゾーン」の回転領域として設定されている。また、シートバック2の背凭れ角度が上記ロックゾーンを前側に越えた位置から上述した前倒れ位置までの約90度の回転領域は、リクライニングレバー5の引き上げ操作をやめてもその背凭れ角度が固定された状態には戻されない「フリーゾーン」の回転領域として設定されている。
上述したロックゾーンやフリーゾーンの各回転領域は、それぞれ、後述する各リクライナ4に設定されたロックゾーンやフリーゾーンの回転領域によって形成されている。上述したフリーゾーンの回転領域が設けられていることにより、シートバック2は、シート1に人が座っていない状態でリクライニングレバー5を操作して、附勢によってフリーゾーンに入る位置まで倒し込まれたら、その後はリクライニングレバー5の操作を継続しなくても自動的にシートクッション3の上面部に畳み込まれる位置まで前倒しされていくようになっている。
上述した各リクライナ4は、図2〜図3に示すように、上述したシートバック2の各サイドフレーム2Faの外側面に一体的に結合されるラチェット10と、シートクッション3の各サイドフレーム3Faの内側面に一体的に結合されるガイド20と、を有し、これらラチェット10とガイド20との相対回転がロックされたり解除されたりすることにより、シートバック2の背凭れ角度を固定したり解除したりする構成となっている。ここで、ラチェット10が本発明の「一方側の連結部材」に相当し、ガイド20が本発明の「他方側の連結部材」に相当する。
以下、上述した各リクライナ4の具体的な構成について詳しく説明していく。なお、各リクライナ4は、互いに左右対称向きに配設されているが、実質的な構成は同じものとなっている。したがって、以下では、これらを代表して、図2〜図3に示されている車両外側に配置されたリクライナ4の構成について説明することとする。図4に示すように、リクライナ4は、互いに軸方向に組み付けられる円板形状のラチェット10及びガイド20と、これらの間に組み付けられる4個のポール30(30A〜30D)、回転カム40、ヒンジカム50、フリーゾーンプレート70、及びレリーズプレート80と、ガイド20の外側面に組み付けられるロックスプリング60と、ラチェット10とガイド20との間に跨って組み付けられる座付きの円筒型形状に形成された外周リング90と、を有して構成されている。上述したラチェット10、ガイド20、4つのポール30、回転カム40及びヒンジカム50は、それぞれ、焼き入れ処理された硬い鋼板材によって形成されている。
図4に示すように、ラチェット10は、略円板型形状に形成されており、その円板本体11の外周縁部に、ガイド20への組み付け方向となる軸方向に2段階に円筒状に突出する円筒部12,13が形成された構成となっている。上記円筒部12,13は、円板本体11の外周縁部が板厚方向に半抜き加工されることにより、同方向に2段階に円筒状に押し出された形となって形成されている。上記ラチェット10の軸方向に押し出された最外周側の円筒部12には、その内周面に、後述する各ポール30の外周面に形成された各外歯列31をそれぞれ半径方向の内側から押し付けて噛合させることのできる内歯列12Aが形成されている。上記内歯列12Aは、円筒部12の内周面領域の全周に亘って形成されており、円周方向に複数の内歯が2度ピッチで並んで形成された構成となっている。
また、上記ラチェット10の2番目(内周側)の円筒部13は、図6に示すように、その円筒内部に、後述する薄い円板形状に形成されたフリーゾーンプレート70やレリーズプレート80を収容可能なプレート収容溝13Aが形成された構成となっている。上記プレート収容溝13Aにより、ラチェット10は、その円板本体11と後述する各ポール30との間にフリーゾーンプレート70やレリーズプレート80が介在する構成となっていても、これら各プレート70,80をプレート収容溝13A内に収容させた状態として、ラチェット10の内歯列12Aを各ポール30の外歯列31と噛合させられる軸方向位置まで張り出させることのできる構成とされている。
また、上述したラチェット10の円板本体11の内側面上には、軸方向にピン形状に突出する4つの嵌合突起11Cが形成されている。これら嵌合突起11Cは、後述するフリーゾーンプレート70に形成された対応する4つの各嵌合孔72を軸方向にそれぞれ嵌合させて、フリーゾーンプレート70をラチェット10の内側面上に回転方向に一体的に装着できるようにするための結合部として機能するものとなっている。
また、上述したラチェット10の円板本体11の中心部には、丸孔形状に貫通した貫通孔11Aが形成されている。この貫通孔11A内には、後述するヒンジカム50に差し込まれて装着される操作ピン5Aが軸方向の外側から差し込まれるようになっている。また、図4〜図5に示すように、上述したラチェット10の円板本体11の外側面上には、略円筒状に突出する6つのダボ11Bが、円周方向に等間隔に並んで形成された状態とされている。これらダボ11Bは、ラチェット10の円板本体11の一部が板厚方向に半抜き加工されることによって形成されている。これらダボ11Bは、図2及び図6に示すように、ラチェット10の円板本体11の外側面をシートバック2のサイドフレーム2Faの外側面にあてがえて結合する際に、サイドフレーム2Faに形成された対応する6つの各ダボ孔2Fa1内にそれぞれ嵌め込まれて溶接により一体的に結合される結合部として機能するものとなっている。上記シートバック2のサイドフレーム2Faには、更に、上述した操作ピン5Aを軸方向に通せるようにするための丸孔状の通し孔2Fa2も形成されている。
図4に示すように、ガイド20は、上述したラチェット10よりも僅かに大きな外径をもつ略円板型形状に形成されており、その円板本体21の内側面の円周方向の4箇所の位置に、ラチェット10への組み付け方向となる軸方向に扇型形状に突出するガイド壁23が形成された構成となっている。上記各ガイド壁23は、それらの外周面が互いに同一の円周上を描く形に湾曲して形成されており、前述したラチェット10の最外周側の円筒部12内に緩やかに嵌め込まれる大きさとなって形成されている。上記ガイド20は、上述した各ガイド壁23をラチェット10の円筒部12内に嵌め込んで組み付けることにより、ラチェット10の円筒部12と互いに内外に緩やかに嵌まり合った状態となって、互いに相対回転可能に内外に支え合った状態に組み付けられるようになっている。そして、上記ガイド20は、その外周部とラチェット10の外周部(円筒部12)との間に跨って組み付けられる後述する外周リング90によって、ラチェット10に対して互いの円板形状を摺り動かす形で相対回転することができるように軸方向に外れ止めされた状態に組み付けられた状態とされている(図2〜図3及び図6参照)。上記ガイド20は、その円板本体21における上述した各ガイド壁の形成領域より外周側の内側面(摺動面21C)上に上述したラチェット10の円筒部12が軸方向にあてがわれた状態に組み付けられるようになっている(図6参照)。
上述したガイド20の円板本体21の中心部には、丸孔形状に貫通した貫通孔21Aが形成されている。上記貫通孔21Aの内部には、後述するヒンジカム50の軸部52が軸方向の内側から外側に差し込まれて軸回転可能な状態に枢着された状態とされている。また、図4に示すように、上述したガイド20の円板本体21の外側面上には、略円筒状に突出する4つのダボ21Bが、円周方向に等間隔に並んで形成された状態とされている。詳しくは、各ダボ21Bは、ガイド20の円板本体21の外側面上における、後述する4つのカム収容溝24Bが形成された円周領域上にそれぞれ1つずつ形成されている。上述した各ダボ21Bは、ガイド20の円板本体21の一部が板厚方向に半抜き加工されることによって形成されている。これらダボ21Bは、図3及び図6に示すように、ガイド20の円板本体21の外側面をシートクッション3のサイドフレーム3Faの外側面にあてがえて結合する際に、サイドフレーム3Faに形成された対応する4つのダボ孔3Fa1内にそれぞれ嵌め込まれて溶接により一体的に結合される結合部として機能するものとなっている。上記シートクッション3のサイドフレーム3Faには、更に、前述した操作ピン5Aとガイド20の円板本体21の外側面に装着される後述するロックスプリング60を軸方向に通せるようにする通し孔3Fa2も形成されている。
また、図4に示すように、上述したガイド20には、その円板本体21の内側面の円周方向の4箇所の位置に、ラチェット10への組み付け方向となる軸方向に扇型形状に突出するガイド壁23が形成されている。これらガイド壁23は、ガイド20の円板本体21の一部が板厚方向に半抜き加工されることによって、同方向に半径方向の外側に向かって形を広げる扇型形状に押し出されて形成された状態とされている。上述した各ガイド壁23の形成により、各ガイド壁23の円周方向の配置間領域には、後述する4つのポール30をそれぞれ内部に収容することのできる凹状のポール収容溝24Aが形成された状態とされている。上述した各ガイド壁23は、上述した各ポール収容溝24A内にセットされる各ポール30を、それぞれ、半径方向の内外方にのみ移動させられるように円周方向の両側から支持する構成となっている。また、上述した各ガイド壁23の形成により、各ガイド壁23によって囲まれたガイド20の中心部領域には、後述する回転カム40を内部に軸回転させられる状態に収容可能な凹状のカム収容溝24Bが形成されている。
上述した各ガイド壁23の円周方向の配置間領域に形成される4つのポール収容溝24Aとガイド20の中心部に形成されるカム収容溝24Bは、それぞれ、上述した各ガイド壁23の押し出し成形によって相対的に凹んだ形となって形成されるガイド溝24の一部として、互いに面一状に凹んだ形となって形成されている。このように、上述したガイド20には、ラチェット10との間に組み付けられる4つのポール30と回転カム40とヒンジカム50とがそれぞれ支持された状態に組み付けられた状態とされている。上記ガイド溝24は、上述した各ガイド壁23の形成領域より外周側の内側面に形成された各摺動面21Cよりも軸方向の外側の位置に内側面を有する凹形状に形成されている。また、図4に示すように、上述したガイド20の円板本体21の外側面には、後述するロックスプリング60の外側の端部を掛着させるためのバネ掛部25がピン状に突出した形となって形成されている。
図4及び図7に示すように、4つのポール30は、ガイド20の円板本体21の内側面に形成された各ポール収容溝24A内にそれぞれ収容されて組み付けられた状態とされている。上記組み付けにより、各ポール30は、ガイド20に対して、各ポール収容溝24Aの形状に沿って半径方向の内外方にしか移動することができないように円周方向に支持された状態とされている。各ポール30は、図6に示すように、上述した各ポール収容溝24A内に収容された状態において、それらの半径方向の外側への移動先の位置に、ラチェット10の円筒部12の内周面上に形成された内歯列12Aが露呈するようになっている。
図4に示すように、上述した各ポール30の外周面上には、上述したラチェット10の内歯列12Aと噛合することのできる外歯列31がそれぞれ形成されている。各外歯列31は、各ポール30の円弧面状に湾曲した外周面上に複数の外歯が円周方向に2度ピッチで並んだ形となって形成されている。上述した各ポール30は、図7〜図8に示すように、ガイド20の中心部にセットされた回転カム40が軸回転操作されることにより、同回転カム40によって半径方向の外側に押し出されたり(図7参照)内側に引き戻されたり(図8参照)するように操作されるようになっている。
図7に示すように、各ポール30が回転カム40の回転によって半径方向の外側に押し出されることにより、各ポール30の外周面に形成された外歯列31がラチェット10の内歯列12Aに押し付けられて噛合した状態となる。これにより、各ポール30がラチェット10に対して回転方向に一体的に結合された状態となり、各ポール30を介してラチェット10とガイド20との間の相対回転がロックされた状態となる。すなわち、各ポール30は、ガイド20との関係においては、上述した各ガイド壁23による円周方向の支えによって半径方向の内外方にしか移動することができないようになっていることから、ラチェット10と噛合して回転方向に一体的な状態となることにより、ラチェット10のガイド20に対する回転をロックするように機能するからである。
また、図8に示すように、各ポール30が回転カム40の回転によって半径方向の内側に引き戻されることにより、各ポール30がラチェット10の内歯列12Aとの噛合状態から外される。これにより、上述したラチェット10とガイド20との間の相対回転がロックされていた状態が解除され、ラチェット10とガイド20とが互いに相対回転することのできる状態に切り替えられる。上述した各ポール30は、それぞれ、半径方向の内側に向けて形状を延ばす2本の脚部32を有するU字型形状に形成されており、ラチェット10の内側面と対向する側の面上に、軸方向にピン状に突出する引掛突起33が形成された構成となっている。上述した各引掛突起33は、後述する回転カム40に重ね合わされて組み付けられる薄い円板状のレリーズプレート80に形成された各引込み孔83内にそれぞれ通された状態として組み付けられている。
上述した各ポール30は、図7に示すように、回転カム40の回転によってそれらの脚部32が回転カム40により半径方向の内側から押圧されることにより、半径方向の外側に押し出されるようになっている。また、各ポール30は、図8に示すように、回転カム40が上記とは逆方向に回転することにより、それらの引掛突起33が回転カム40に組み付けられたレリーズプレート80の各引込み孔83の傾斜した外周面形状の案内により、それぞれ、半径方向の内側に引き込まれて半径方向の内側に引き戻されるようになっている。
回転カム40は、図7において前述したように、ガイド20の円板本体21の内側面に形成されたカム収容溝24B内に収容されて組み付けられた状態とされている。上述した回転カム40は、その中心部に差し込まれて組み付けられる後述するヒンジカム50によって、ガイド20に対して軸回転可能に支持された状態とされている。上記回転カム40は、図6に示すように、上述した各ポール30と同程度の厚みを有した形に形成されており、上述したカム収容溝24B(図4参照)内に収容された状態において、各ポール30と軸方向において同じ位置に配置された状態とされている。
上述した回転カム40は、図7〜図8に示すように、その各ポール30と面する図示左右両側と上下両側の各面部上に、各ポール30の脚部32をそれぞれ入り込ませることのできる凹部42と、各凹部42内に入り込んだ各ポール30の脚部32をそれぞれ回転カム40の回転動作によって半径方向の外側に押し出すように乗り上げさせる肩部43と、上記回転カム40の回転動作によって各ポール30の内周面の中央部にあてがわれる支え部44と、が形成された構成となっている。
上記回転カム40は、その中心部に形成された貫通孔41内に、後述するヒンジカム50の操作部53が回転方向に一体的となるように軸方向に組み付けられてセットされた状態とされている。具体的には、上記貫通孔41は、鉤孔形状に形成されており、ヒンジカム50の鉤状に形成された操作部53が組み付けられることにより、同操作部53と回転方向に一体的な状態となるように組み付けられるようになっている。上記組み付けにより、回転カム40は、上記ヒンジカム50が回転方向の一方側或いは他方側に軸回転操作される動きによって、ヒンジカム50と一体的となって回転操作されるようになっている。
上記回転カム40は、図7に示すように、常時は、上述したヒンジカム50が後述するロックスプリング60によって図示時計回り方向に回転付勢された状態とされていることにより、同方向に押し回された状態に保持された状態とされている。これにより、回転カム40は、その左右両側と上下両側の各面部上に形成された各肩部43により各ポール30の脚部32をそれぞれ半径方向の外側に押し出して、各ポール30をラチェット10の内歯列12Aに噛合させて、リクライナ4の回転をロックした状態に保持した状態となっている。上記ロック状態では、回転カム40は、その左右両側と上下両側の各面部上に形成された各支え部44を各ポール30の内周面の中央部にそれぞれあてがえた状態として、各ポール30をラチェット10の内歯列12Aに噛合させた状態から外れにくくなるように半径方向の内側から強く支えた状態となっている。
上記回転カム40は、上述したヒンジカム50がリクライニングレバー5(図1参照)の引き上げ操作によって上記附勢方向とは反対方向に軸回転操作されることにより、図8に示すように、ヒンジカム50の操作部53によって図示反時計回り方向に回転操作される。これにより、回転カム40は、その左右両側と上下両側の各面部上に形成された各凹部42が各ポール30の脚部32の直下位置(半径方向の内側の位置)に移動していくと共に、回転カム40に一体的に組み付けられたレリーズプレート80の各引込み孔83による案内により各ポール30の引掛突起33をそれぞれ半径方向の内側に引き寄せて、各ポール30をラチェット10との噛合状態から外した状態にする。これにより、リクライナ4のロック状態が解除された状態となる。また、回転カム40は、上記リクライニングレバー5の操作が戻されることにより、再びロックスプリング60からの附勢力を受けて回転するヒンジカム50の操作部53によって図示時計回り方向に回されて、各ポール30をラチェット10の内歯列12Aに噛合させた状態(リクライナ4を回転ロックさせた状態)に戻される(図7参照)。
ここで、上述したレリーズプレート80は、図4に示すように、薄い円板型形状に形成されており、その円板面上の3箇所の位置に貫通形成された丸孔状の各嵌合孔82を上述した回転カム40の側面部に突出形成された3つの嵌合突起45と嵌合させることにより、回転カム40と軸方向に重ね合わされた状態として回転方向に一体的な状態に装着された状態とされている。上述したレリーズプレート80には、その円周方向の4箇所の位置に、図示反時計回り方向に先細り状となる三角形状の引込み孔83が形成されている。これら引込み孔83には、図8において前述したように、上述した各ポール30に形成されたピン状に突出する各引掛突起33がそれぞれ軸方向に入り込んだ状態となってセットされている。上述したレリーズプレート80は、図6に示すように、前述したラチェット10の最外周側から2番目の円筒部13内に形成されたプレート収容溝13A内に後述するフリーゾーンプレート70と共に収容された状態としてセットされている。
上記構成のレリーズプレート80は、回転カム40との一体的な回転により、回転カム40が各ポール30を半径方向の外側に押し動かすときには、各ポール30の引掛突起33が半径方向の外側に押し出される動きを各引込み孔83の形状によって逃がすようになっている。しかし、レリーズプレート80は、回転カム40が上記とは逆方向に回転するときには、各引込み孔83の先細り状の形状の案内によって各ポール30の引掛突起33をそれぞれ半径方向の内側に引き込んで各ポール30をラチェット10との噛合状態から外すようになっている。上記レリーズプレート80の中心部には、丸孔形状に貫通した貫通孔81が形成されており、後述するヒンジカム50に差し込まれて装着される操作ピン5Aが軸方向に通されるようになっている。
ところで、上述した各ポール30を半径方向の外側に押し出す回転カム40は、図9に示すように、上述したラチェット10とガイド20との相対的な回転位置状態が、図示上側に配置されたポール30Aに形成された乗上げ突起34の移動先の領域に、ラチェット10に一体的に装着されたフリーゾーンプレート70の乗上げ部74が位置した状態となることにより、各ポール30を半径方向の外側に押し出しても、上記ポール30Aの乗上げ突起34が乗上げ部74上に乗り上がってその移動が途中で止められてしまうことで、全てのポール30の噛合移動が噛合前の途中位置で止められてしまうようになっている。このように、上記1つのポール30A(の乗上げ突起34)が乗上げ部74に乗り上がってしまうことで、リクライナ4がロック作動できなくなる領域が、図1で前述したフリーゾーンの領域(リクライニングレバー5の引き上げ操作をやめてもシートバック2の背凭れ角度が固定された状態に戻されない領域)となっている。また、上記ポール30Aの乗上げ突起34が乗上げ部74に乗り上がることなく、リクライナ4がロック作動できる領域が、同じく図1で前述したロックゾーンの領域(リクライニングレバー5の引き上げ操作をやめることでシートバック2の背凭れ角度が固定された状態に戻される領域)となっている。
上述したフリーゾーンプレート70は、図4に示すように、薄い円板型形状に形成されており、その円板面上の4箇所の位置に貫通形成された丸孔状の各嵌合孔72を上述したラチェット10の円板本体11の内側面部に突出形成された4つの嵌合突起11Cと嵌合させることにより、ラチェット10と軸方向に重ね合わされた状態として回転方向に一体的な状態に装着された状態とされている。上記フリーゾーンプレート70は、図6に示すように、前述したラチェット10の最外周側から2番目の円筒部13内に形成されたプレート収容溝13A内に前述したレリーズプレート80と共に収容された状態としてセットされている。上述したフリーゾーンプレート70には、その外周側寄りの中央領域に円周方向に長尺状に貫通した開リング状の逃がし孔73が形成されている。上記逃がし孔73には、図7に示すように、図示上側のポール30Aのみに突出形成されたピン状に突出する乗上げ突起34が軸方向に入り込んだ状態となってセットされている。上記逃がし孔73内には、その円周方向の1箇所の領域に、外周面が半径方向の内側に向かって滑らかな円弧面状に突出する形とされた乗上げ部74が形成されている。
上記構成のフリーゾーンプレート70は、図7に示すように、ラチェット10との一体的な回転(シートバック2の背凭れ角度の変化)により、乗上げ部74が図示上側のポール30Aの移動先から外れた円周領域内に位置するときには、各ポール30が半径方向の外側に押し出されても、その逃がし孔73の形状によって図示上側のポール30Aの乗上げ突起34が半径方向の外側に押し出される動きを逃がすようになっている。しかし、フリーゾーンプレート70は、図9に示すように、上記ラチェット10との一体的な回転(シートバック2の背凭れ角度の変化)により、乗上げ部74が図示上側のポール30Aの乗上げ突起34の移動先の領域内に入った状態となることにより、各ポール30が半径方向の外側に押し出された時に図示上側のポール30Aの乗上げ突起34を乗上げ部74上に乗り上げさせた状態となり、全てのポール30の噛合移動をラチェット10と噛合させる前の途中位置に止めるようになっている。上記フリーゾーンプレート70の中心部には、丸孔形状に貫通した貫通孔71が形成されており、後述するヒンジカム50に差し込まれて装着される操作ピン5Aが軸方向に通されるようになっている。
図4に示すように、ヒンジカム50は、角筒形状のバネ掛部51と、円筒形状の軸部52と、半径方向の外側に突出した角形状を有する操作部53と、が軸方向に並んで形成された軸部品として構成されている。上記ヒンジカム50の中心部には、軸方向に四角孔形状に貫通する貫通孔50Aが形成されている。上記ヒンジカム50は、そのバネ掛部51が軸部52と共にガイド20の中心部に形成された貫通孔21A内に軸方向の内側から通されることにより、操作部53がガイド20の円板本体21の内側面に当たって係止される位置で、バネ掛部51がガイド20の外側まで突出し、軸部52がガイド20の貫通孔21A内に軸回転可能な状態に嵌め込まれた状態として、ガイド20に装着されている。
そして、上記ヒンジカム50は、そのガイド20の外側に突出するバネ掛部51の四角形状の外周部上に、ロックスプリング60の四角形状に巻かれた内側の端部が嵌め込まれて回転方向に一体的な状態に掛着された状態とされている。上記ロックスプリング60は、図3に示すように、渦巻きバネによって構成されており、ガイド20の外側面に配置されて、その内側の端部が上述したヒンジカム50のバネ掛部51に掛着され、外側の端部がガイド20の外側面に突出形成されたバネ掛部25に掛着された状態として設けられている。これにより、ロックスプリング60は、常時、ヒンジカム50をガイド20に対して回転カム40をロック作動させる方向に回転させる附勢力を発揮する構成とされている。
そして、図6に示すように、上記ラチェット10とガイド20との間に組み付けられたヒンジカム50の中心部(貫通孔50A内)には、そのバネ掛部51が形成された側の端部から、操作ピン5Aが差し込まれて、溶接により強固に一体的に結合された状態とされている。上記操作ピン5Aの上記貫通孔50A内に挿通される側とは反対側の端部には、ヒンジカム50の貫通孔50Aよりも径寸法の大きいフランジ部が形成されていて、フランジ部の先の頭部に、リクライニングレバー5が溶接により一体的に結合された状態とされている。これにより、ヒンジカム50は、上記挿通された操作ピン5Aを介してリクライニングレバー5に一体的に連結された状態とされており、図1で前述したようにリクライニングレバー5が引き上げられる操作によって、回転カム40を解除操作方向(各ポール30のロック状態を解除操作する方向)に回転させるようになっている。
図6に示すように、上述した操作ピン5Aは、上述したヒンジカム50の貫通孔50A内に挿通された先の端部が、図示しないもう一方側のリクライナ4において同じく挿通された操作ピン5Aの端部と、コネクティングロッド5Bを介して互いに回転方向に一体的に連結された状態とされている。これにより、各側のリクライナ4に挿通された各操作ピン5Aが、リクライニングレバー5の操作によって一斉に軸回転操作されるようになっている。上述したヒンジカム50の操作部53は、上述した軸部52がガイド20の貫通孔21A内に装着される組み付けにより、ガイド20の円板本体21の内側面に当てられた状態として、回転カム40の貫通孔41内に回動力を伝達できる状態に組み付けられた状態としてセットされるようになっている。
次に、外周リング90の構成について説明する。外周リング90は、薄い鋼板が中空円板状の形に打ち抜かれると共に、その打ち抜かれた外周縁部分が更に板厚方向に絞り加工されることにより、軸方向の一端に軸方向に面を向ける中空円板状の座(押さえ部91)を有した略円筒形状に形成された状態とされている。上記中空円板状の座(押さえ部91)は、前述したラチェット10の最外周側から2番目の円筒部13に軸方向の外側からあてがわれて、ラチェット10の軸方向の外れ止めをする部位となっている。
また、上記外周リング90の軸方向の他端側の円筒状に延びる部位は、ガイド20の外周部に嵌め込まれて溶接される結合部92として形成されている。上記結合部92は、その円筒形状の内径がガイド20の外径とほぼ同じ(僅かに大きい)大きさとなっており、ガイド20の外周部に嵌め込まれて径方向の外側からレーザ溶接されることにより、ガイド20に一体的に結合された状態とされている。
また、上記外周リング90は、その上述した中空円板状の押さえ部91と円筒状の結合部92とを繋ぐ繋ぎ部93が、結合部92から押さえ部91に向かって軸方向に径方向の内側に傾斜して延びる環状の断面形状となって形成されている。上記繋ぎ部93は、図6に示すように、ラチェット10の最外周側の円筒部12とその内周側の円筒部13との外周部間に跨って斜めに掛け渡された状態にセットされるようになっている。これにより、上記繋ぎ部93は、ラチェット10の両円筒部12,13の外周面によって形作られる段差面14との間に、全周領域に亘って断面直角三角形状の隙間Aを形成した状態とされるようになっている。
上記隙間Aは、リクライナ4の内部に塗布された潤滑剤Gr(グリース)の外部への流出を抑制するための貯留部として機能するものとなっている。ここで、リクライナ4には、その内部の回転動作やスライド動作を伴う各部材間に、各部材の動作を円滑にするための潤滑剤Grが塗布されている。これら潤滑剤Grは、リクライナ4の動作時や、リクライナ4に外部からの力がかけられた際に、外部に向かって押し出されて流出してしまうことがある。潤滑剤Grがリクライナ4の外部に流出してしまうと、潤滑剤Grが他の部材に付着して他の部材を汚してしまうことがある。
しかし、本実施例の構成のように、ラチェット10とガイド20との外周部間に跨って装着されている外周リング90の上記繋ぎ部93とラチェット10の段差面14との間に上記のような断面直角三角形状の広い隙間Aが形成されていることにより、ラチェット10の外周部とガイド20の外周部との間の隙間から潤滑剤Grが外部(外周側)へ漏れ出ても、潤滑剤Grが上記広い隙間A内へ漏れ出たところで同隙間A内に貯留されて、そこから先の領域へは漏れ出にくくなっている。したがって、潤滑剤Grがリクライナ4の外部へと漏れ出にくく、他の部材を汚してしまう問題がない。
また、上記潤滑剤Grの貯留部(隙間A)を形成する外周リング90の繋ぎ部93が、上記のようにラチェット10の両円筒部12,13の段差面14に斜めに掛け渡されるように径方向の内側に傾斜した形となっていることにより、繋ぎ部93を径方向や軸方向に大きく張り出させることなく、上記のような広い隙間Aを形成することができる。上記繋ぎ部93は、外周リング90の結合部92と押さえ部91との間を傾斜させるだけの簡単な加工によって形成することができるため、簡素に設定することができる。
また、上記隙間Aがリクライナ4の全周領域に亘って形成されていることにより、潤滑剤Grの外部への流出をより適切に抑制することができる。また、ラチェット10の2段階に突出して形成される両円筒部12,13間の段差面14が形成される構成を利用して、外周リング90によって潤滑剤Grの外部への流出を抑制するための貯留部となる隙間Aを適切に形成することができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明のリクライナは、自動車の左側座席以外のシートにも適用することができる他、鉄道等の自動車以外の車両や、航空機、船舶等の他の乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。また、シートバックが連結されるベースは、フロア上に設けられるシートクッションの他、フロア上に設けられるブラケットなどであってもよい。
また、リクライナは、ヒンジカムと共に回転する回転カムではなく、ヒンジカムの軸回転によって半径方向にスライドするスライドカムによってポールをラチェットの内周歯面に押し付けたり離したりする構成となっているものであってもよい。また、リクライナは、2つ又は4つのポールをラチェットの内歯列に噛合させる構成となっているものであってもよい。また、本発明のリクライナは、上記実施例で示したような手動操作によってロック解除の操作を行うタイプの構成に限らず、特開2010−187906号公報等の文献に開示されているような内歯車(円板状の連結部材)と外歯車(円板状の連結部材)とを電動操作によって互いの噛合い位置を変化させる態様で相対回転させるタイプの構成にも適用することができるものである。
また、外周リングは、その押さえ部が一方側の連結部材の外周部に軸方向の外側からあてがわれ、結合部が他方側の連結部材の外周部に結合される構成となっているものであればよく、結合部がラチェットに一体的に結合されて押さえ部がガイドの外周部に軸方向の外側からあてがわれるように構成されたものであってもよい。また、外周リングの結合部は、他方側の連結部材の外周部に対してレーザ溶接以外の溶接や圧入やかしめによって一体的に結合されるものであってもよい。また、外周リングの結合部が結合される他方側の連結部材の外周部は、他方側の連結部材の外周面のほか、他方側の連結部材の軸方向に面を向けるどちらかの側面であってもよい。
また、外周リングの繋ぎ部は、結合部からあてがい部に向かって径方向の内側に湾曲したり階段状に折れ曲がって傾斜して延びる形に形成されたものであってもよい。また、繋ぎ部の傾斜して延びる形状は、円周方向の少なくとも一部において形成されていればよく、必ずしも全周に亘って形成されていなければならないものではない。また、上述した外周リングの結合部やあてがい部や繋ぎ部は、それぞれ、円周方向に無端状に繋がった形に形成されたものでも、円周方向に断続的に形成された有端状のものであってもよく、円周方向の一部に形成されたものであってもよい。
1 シート
2 シートバック
2F バックフレーム
2Fa サイドフレーム
2Fa1 ダボ孔
2Fa2 通し孔
2Fc ブラケット
3 シートクッション(ベース)
3F クッションフレーム
3Fa サイドフレーム
3Fa1 ダボ孔
3Fa2 通し孔
3Fc ブラケット
4 リクライナ
5 リクライニングレバー
5A 操作ピン
5B コネクティングロッド
6 リターンスプリング
10 ラチェット(一方側の連結部材)
11 円板本体
11A 貫通孔
11B ダボ
11C 嵌合突起
12 円筒部
12A 内歯列
13 円筒部
13A プレート収容溝
14 段差面
20 ガイド(他方側の連結部材)
21 円板本体
21A 貫通孔
21B ダボ
21C 摺動面
23 ガイド壁
24 ガイド溝
24A ポール収容溝
24B カム収容溝
25 バネ掛部
30 ポール
30A〜30D ポール
31 外歯列
32 脚部
33 引掛突起
34 乗上げ突起
40 回転カム
41 貫通孔
42 凹部
43 肩部
44 支え部
45 嵌合突起
50 ヒンジカム
50A 貫通孔
51 バネ掛部
52 軸部
53 操作部
60 ロックスプリング
70 フリーゾーンプレート
71 貫通孔
72 嵌合孔
73 逃がし孔
74 乗上げ部
80 レリーズプレート
81 貫通孔
82 嵌合孔
83 引込み孔
90 外周リング
91 押さえ部
91A 突部
92 結合部
93 繋ぎ部
A 隙間
Gr 潤滑剤

Claims (2)

  1. シートバックをフロア上のベースに対して背凭れ角度の調整を行える状態に連結するリクライナであって、
    互いに相対回転可能な状態に軸方向に組み付けられた二枚の円板状の連結部材と、
    当該二枚の連結部材の間に設けられてこれらの相対回転をロックするロック機構と、
    前記二枚の連結部材の外周部間に跨って装着されてこれらを軸方向に組み付けた状態に保持する外周リングと、を有し、
    前記一方側の連結部材は前記他方側の連結部材よりも外径の小さな構成とされており、前記外周リングは前記他方側の連結部材の外周部に結合される結合部と、前記一方側の連結部材の外周部に軸方向の外側からあてがわれるように径方向の内側に折り曲げられた押さえ部と、前記結合部と前記押さえ部とを繋ぐ繋ぎ部と、を有し、前記繋ぎ部はその円周方向の少なくとも一部が前記結合部から前記押さえ部に向かって径方向の内側に傾斜して延びる形に形成されており、前記繋ぎ部と前記一方側の連結部材の外周部との間に当該リクライナに塗布された潤滑剤の外部への流出を抑制するための貯留部となる隙間が形成されており、
    前記一方側の連結部材は、その外周部が軸方向に2段階に円筒状に突出した形に形成されており、前記外周リングは、その前記繋ぎ部が前記一方側の連結部材の最も外周側の円筒部とその内周側の円筒部とを跨いで前記押さえ部が前記内周側の円筒部の外側面に軸方向の外側からあてがわれるように設けられており、前記外周リングの前記繋ぎ部と前記一方側の連結部材の前記両円筒部の段差面との間の空間が前記隙間として形成されていることを特徴とするリクライナ。
  2. 請求項1に記載のリクライナであって、
    前記隙間が当該リクライナの全周領域に亘って形成されていることを特徴とするリクライナ。
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