JP2015067147A - 乗物用シート - Google Patents

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将之 丹羽
Masayuki Niwa
将之 丹羽
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Toyota Boshoku Corp
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Abstract

【課題】左右一対で設けられるリクライナの個々の解除操作を行う各操作ピンを、解除レバーが取り付けられる側とそうでない側とで同じ部品で構成できるようにする。【解決手段】各操作ピン7はそれらの軸方向の2箇所に各リクライナ4に軸方向に挿通して組み付けることが可能な操作軸部7A,7Bが形成されていて、これらの間に軸方向の挿通位置を規制可能なフランジ部7Cが形成されており、一方側の操作軸部7Aは解除レバー5を取付可能な取付領域7A2が延設されて他方側の操作軸部7Bよりも長尺とされ、他方側の操作軸部7Bと一方側の操作軸部7Aの取付領域7A2とはそれぞれ各操作ピン7同士を連結するロッド8に軸方向に挿通して連結できる構成とされ、一方側の操作ピン7はその取付領域7A2に解除レバー5が取り付けられ、他方側の操作ピン7はその取付領域7A2がロッド8に挿通されてその余長が吸収される構成とされている。【選択図】図2

Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、シートバックをフロア上のベースに連結する左右一対のリクライナと、各リクライナに軸方向に挿通されて軸回転により個々の解除操作を行う各操作ピンと、各操作ピン同士を一体的に連結するロッドと、一方側の操作ピンに取り付けられる解除レバーと、を有する乗物用シートに関する。
従来、車両用シートにおいて、シートバックがシートクッションに対して左右一対のリクライナを介して連結された構成が知られている(特許文献1)。上記各リクライナは、常時は、シートバックの背凭れ角度を固定した状態(ロック状態)に保持されている。各リクライナは、シートクッションの車両外側の側部に設けられた解除レバーが引き上げられる操作によって、それぞれのロック状態が一斉に解除されて、シートバックの背凭れ角度を変えられる状態に切り換えられるようになっている。具体的には、各リクライナには、これらのロック解除の操作を行う操作ピンが軸方向に挿通されて組み付けられており、これら操作ピン同士がロッドを介して一体的に結合されると共に、車両外側の操作ピンの外側の端部に解除レバーが取り付けられていることにより、上記解除レバーの引き上げ操作によって各操作ピンが一斉に軸回転操作されて各リクライナのロック状態が一斉に解除されるようになっている。
特開2008−136552号公報
しかし、上記従来技術では、一方側の操作ピンには解除レバーを取付可能な長さが必要であるため、他方側の操作ピンと同じ長さにすることができず、異なる形状の操作ピンが2部品必要な構成となっている。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、左右一対で設けられるリクライナの個々の解除操作を行う各操作ピンを、解除レバーが取り付けられる側とそうでない側とで同じ部品で構成できるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シートバックをフロア上のベースに連結する左右一対のリクライナと、各リクライナに軸方向に挿通されて軸回転により個々の解除操作を行う各操作ピンと、各操作ピン同士を一体的に連結するロッドと、一方側の操作ピンに取り付けられる解除レバーと、を有する乗物用シートである。各操作ピンは、各リクライナに軸方向に挿通して組み付けることが可能な操作軸部が軸方向の2箇所に形成されていて、各操作軸部の間に各操作軸部の軸方向の組み付け位置を規制するための規制部が形成され、かつ、一方側の操作軸部に解除レバーを取付可能な取付領域が延設されることで一方側の操作軸部が他方側の操作軸部よりも長尺な構成となっており、他方側の操作軸部と一方側の操作軸部の取付領域とが、それぞれ、ロッドに軸方向に挿通されて連結される連結部としても機能可能な構成となっていることにより、一方側の操作ピンはその取付領域に解除レバーが取り付けられ、他方側の操作ピンはその取付領域がロッドに挿通されてその軸方向に延設された余長が吸収される構成として、互いに同じ部品となっている。
この第1の発明によれば、取付領域の延設によって長尺となった一方側の操作軸部が、解除レバーが取り付けられない配設側ではロッドに挿通されてその余長分が吸収されるようになっていることにより、各側のリクライナに挿通される各操作ピンを、シート幅方向の設置スペースを嵩張らせることなく同じ部品で構成することができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成となっているものである。取付領域を含む一方側の操作軸部の横断面形状と、他方側の操作軸部の横断面形状と、が互いに軸方向に一様な同じ横断面形状から成る。
この第2の発明によれば、操作ピンの各リクライナに通されて組み付けられる断面部分と、ロッドに通されて組み付けられる断面部分と、解除レバーに通されて組み付けられる断面部分と、が同じ断面形状から成ることにより、操作ピンをより簡素に形成することができる。
第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、次の構成となっているものである。各操作ピンが、各リクライナに対して、互いに同じ方向を向いてシート幅方向の内側から外側に差し込まれて組み付けられる構成となっている。
この第3の発明によれば、各操作ピンのシート幅方向の外側への張り出し量を少なく抑えることができ、乗物用シートを幅方向にコンパクトに構成することができる。
実施例1の乗物用シートの概略構成を示した斜視図である。 図1のII-II線断面図である。 リクライナの組み付け部を一方側から見た分解斜視図である。 リクライナの組み付け部を他方側から見た分解斜視図である。 リクライナを一方側から見た分解斜視図である。 リクライナを他方側から見た分解斜視図である。 リクライナをラチェット側から見た正面図である。 リクライナのロック状態を表した図2のVIII-VIII線断面図である。 リクライナのアンロック状態を表した断面図である。 操作ピン単体の正面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1のシート1の構成について、図1〜図10を用いて説明する。本実施例のシート1は、図1に示すように、自動車の助手席として構成されており、着座乗員の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備えた構成となっている。上記シートバック2は、その左右両サイドの下端部が、それぞれ、回転止め可能な回転軸装置(継手装置)として機能するリクライナ4を介してシートクッション3の左右両サイドの後端部に連結された構成となっている。これにより、シートバック2は、常時は上述した各リクライナ4によってその背凭れ角度が固定された状態に保持されるようになっている。また、シートバック2は、シートクッション3の車両外側の側部に設けられた解除レバー5が引き上げられる操作によって、上述した各リクライナ4による背凭れ角度の固定状態が解除されて、その背凭れ角度を前後方向に調整することができる状態に切り換えられるようになっている。ここで、シートクッション3が本発明の「ベース」に相当する。
上述した各リクライナ4は、詳しくは、シートバック2の左右両側部の骨格を成す各サイドフレーム2Fの下端部と、シートクッション3の左右両側部の骨格を成す各サイドフレーム3Fの後端部と、の間にそれぞれ介在して設けられており、これらを互いに連結した状態となっている(図2〜図4参照)。上述したシートバック2の各サイドフレーム2Fは、シートクッション3の各サイドフレーム3Fの内側に位置するように設けられており、これらの各間にリクライナ4がそれぞれ介在して設けられた状態とされている。
図1に示すように、上述した各リクライナ4は、常時は附勢によってシートバック2の背凭れ角度を固定したロック状態に保持された状態とされている。各リクライナ4は、上述したシートクッション3の車両外側の側部に設けられた解除レバー5が引き上げられる操作によって、それらのロック状態が一斉に解除されて、シートバック2の背凭れ角度を変えられるアンロック状態に切り替えられるようになっている。
具体的には、各リクライナ4の中心部には、これらのロック状態の解除操作を行う操作ピン7が軸方向に挿通されて組み付けられており、これら操作ピン7同士がロッド8を介して互いに一体的に結合されると共に、車両外側の操作ピン7の外側の端部に解除レバー5が取り付けられていることにより、解除レバー5が引き上げられる操作によって各操作ピン7が一斉に軸回転操作されて各リクライナ4のロック状態が一斉に解除操作されるようになっている。また、各リクライナ4は、上記解除レバー5の引き上げられた操作状態が戻されることにより、附勢によって再びシートバック2の背凭れ角度を固定したロック状態に戻されるようになっている。
上述したシートバック2の左右両側のサイドフレーム2Fとシートクッション3の左右両側のサイドフレーム3Fとの間には、それぞれ、シートバック2に対して常時、前倒れ回転する方向への附勢力をかけるリターンスプリング6が掛着されている。これらリターンスプリング6は、それぞれ、渦巻きバネによって構成されており、それらの内側の端部が、シートクッション3の各サイドフレーム3Fの外側面に結合されたブラケット3Fcに掛着され、それらの外側の端部が、シートバック2の各サイドフレーム2Fの外側面に結合されたブラケット2Fcに掛着されて設けられた状態とされている(図2参照)。
これらリターンスプリング6により発揮される回転附勢力により、シートバック2は、上述した各リクライナ4による背凭れ角度の固定状態が解かれることにより、着座乗員の背部に当たる位置まで起こし上げられて、着座乗員がその背部を前後に傾動させる動きに合わせてその背凭れ角度が前後に自由に調整されるようになっている。このような附勢構造が設けられていることにより、シートバック2の背凭れ角度の調整を簡便に行うことができるようになっている。
上述したシートバック2は、シートクッション3の上面部に畳み込まれた状態となる前倒れ位置から後方側に倒し込まれた状態となる後倒れ位置までの約180度の回転領域を回動することができるようになっている。このうち、シートバック2の背凭れ角度が上方側に真っ直ぐに起立した状態となる位置から上述した後倒れ位置までの約90度の回転領域は、解除レバー5の引き上げ操作をやめることでその背凭れ角度が固定された状態に戻される「ロックゾーン」の回転領域として設定されている。また、シートバック2の背凭れ角度が上記ロックゾーンを前側に越えた位置から上述した前倒れ位置までの約90度の回転領域は、解除レバー5の引き上げ操作をやめてもその背凭れ角度が固定された状態には戻されない「フリーゾーン」の回転領域として設定されている。
上記のロックゾーンやフリーゾーンの各回転領域は、それぞれ、後述する各リクライナ4に設定されたロックゾーンやフリーゾーンの回転領域によって形成されている。上述したフリーゾーンの回転領域が設けられていることにより、シートバック2は、シート1に人が座っていない状態で解除レバー5を操作して、附勢によってフリーゾーンに入る位置まで倒し込まれたら、その後は解除レバー5の操作を継続しなくても自動的にシートクッション3の上面部に畳み込まれる位置まで前倒しされていくようになっている。
上述した各リクライナ4は、図3〜図4に示すように、上述したシートバック2の各サイドフレーム2Fの外側面に一体的に結合されるラチェット10と、シートクッション3の各サイドフレーム3Fの内側面に一体的に結合されるガイド20と、を有し、これらラチェット10とガイド20との相対回転がロックされたり解除されたりすることによって、シートバック2の背凭れ角度を固定したり解除したりする構成となっている。
図2に示すように、上述した各リクライナ4のロックの解除操作を行う各操作ピン7は、互いに同じ形状から成る部品によって構成されている。ここで、各操作ピン7は、そのうちの車両外側のリクライナ4に通されて設けられる側の操作ピン7が、その通された先の端部に解除レバー5が取り付けられる長尺な軸長を必要とする構成となっている一方で、他方側(車両内側)のリクライナ4に通されて設けられる操作ピン7は、解除レバー5が取り付けられる構成ではないことから、それほど長い軸長を必要としない構成となっている。しかし、上記他方側(車両内側)のリクライナ4に通されて設けられる操作ピン7は、上述した解除レバー5を取り付け可能な長い軸長(後述する長い側の軸部7A)を備えた構成となっていても、同軸部(長い側の軸部7A)が、シート内側に延びる向きに向けられて、ロッド8に挿通されてその余長が吸収された状態として設けられるようになっていることにより、一方側(車両外側)のリクライナ4に通されて設けられる操作ピン7と同じ部品で構成されていても、シート幅方向の設置スペースが嵩張らない構成となっている。
以下、上述した各操作ピン7及び各リクライナ4の具体的な構成について詳しく説明していく。なお、各リクライナ4は、互いに左右対称向きに配設されているが、実質的な構成は同じものとなっている。したがって、以下では、これらを代表して、図3〜図4に示されている車両外側に設けられたリクライナ4の構成について説明することとする。すなわち、図5〜図6に示すように、リクライナ4は、互いに軸方向に組み付けられる円板形状のラチェット10及びガイド20と、これらの間に組み付けられる3個のポール30(30A〜30C)、回転カム40、及びヒンジカム50と、ガイド20の外側面に組み付けられるロックスプリング60と、ラチェット10とガイド20との間に跨って組み付けられる座付きの円筒型形状に形成された外周リング70と、を有して構成されている。
図5に示すように、ラチェット10は、略円板型形状に形成されており、その円板本体11の外周縁部に、ガイド20への組み付け方向となる軸方向に円筒状に突出する円筒部12が形成された構成となっている。上記円筒部12は、円板本体11の外周縁部が板厚方向に半抜き加工されることにより、同方向に円筒状に押し出された形となって形成されている。この円筒部12の内周面には、後述する各ポール30の外周面に形成された各外歯列31をそれぞれ半径方向の内側から押し付けて噛合させることのできる内歯列12Aが形成されている。上記内歯列12Aは、円筒部12の内周面領域のほぼ全周に亘って形成されており、円周方向に複数の内歯が2度ピッチで並んで形成された構成となっている。また、上記内歯列12Aが形成されていない円筒部12の円周方向の1箇所の領域には、半径方向の内側に向かって滑らかな円弧面状に突出する乗上げ部12Bが形成されている。上記乗上げ部12Bは、内歯列12Aよりも半径方向の内側に突出する形となって形成されており、後述する各ポール30を内歯列12Aに噛合させないフリーゾーンの回転領域を形成する構成となっている。
また、上述したラチェット10の円板本体11の中心部には、丸孔状に貫通した貫通孔11Aが形成されている。この貫通孔11A内には、後述するヒンジカム50に差し込まれて装着される操作ピン7が軸方向の内側から差し込まれるようになっている。また、図6〜図7に示すように、上述したラチェット10の円板本体11の外側面上には、長円状に突出する4つのダボ11Bが、円周方向に等間隔に並んで形成された状態とされている。これらダボ11Bは、ラチェット10の円板本体11の一部が板厚方向に半抜き加工されることによって形成されている。これらダボ11Bは、図2及び図3に示すように、ラチェット10の円板本体11の外側面をシートバック2のサイドフレーム2Fの外側面にあてがえて結合する際に、サイドフレーム2Fに形成された4つの各ダボ孔2Fa内にそれぞれ嵌め込まれて溶接により一体的に結合される結合部として機能するものとなっている。上記シートバック2のサイドフレーム2Fには、更に、上述した操作ピン7の長い側の軸部7A(車両内側のサイドフレーム2Fでは短い側の軸部7B)を軸方向の内側から外側に通せるようにする丸孔状の通し孔2Fbも形成されている。
図5〜図6に示すように、ガイド20は、上述したラチェット10よりもひとまわり大きな外径をもつ略円板型形状に形成されており、その円板本体21の外周縁部に、ラチェット10への組み付け方向となる軸方向に円筒状に突出する円筒部22が形成された構成となっている。上記円筒部22は、その円筒内部にラチェット10の円筒部12を緩やかに嵌め込むことができる大きさに形成されている。上記ガイド20は、上述した円筒部22内にラチェット10の円筒部12を嵌め込んで組み付けることにより、ラチェット10の円筒部12と互いに内外に緩やかに嵌まり合った状態となって、互いに相対回転可能に内外に支え合った状態に組み付けられるようになっている。そして、上記ガイド20は、上記円筒部22とラチェット10の円筒部12との間に外周側から跨って装着される後述する外周リング70によって、ラチェット10に対して互いの円板形状を摺り動かす形で相対回転することができるように軸方向に外れ止めされた状態に組み付けられた状態とされている(図2〜図4参照)。
上述したガイド20の円板本体21の中心部には、丸孔状に貫通した貫通孔21Aが形成されている。上記貫通孔21Aの内部には、後述するヒンジカム50の軸部52が軸方向の内側から外側に差し込まれて軸回転可能な状態に枢着された状態とされている。また、図5に示すように、上述したガイド20の円板本体21の外側面上には、長円状に突出する3つのダボ21Bが、円周方向に90度ずつの間隔を空けて形成された状態とされている。詳しくは、各ダボ21Bは、ガイド20の円板本体21の外側面上における、後述する3つのカム収容溝24Bが形成された円周領域上にそれぞれ1つずつ形成されている。上述した各ダボ21Bは、ガイド20の円板本体21の一部が板厚方向に半抜き加工されることによって形成されている。これらダボ21Bは、図2及び図4に示すように、ガイド20の円板本体21の外側面をシートクッション3のサイドフレーム3Fの外側面にあてがえて結合する際に、サイドフレーム3Fに形成された3つのダボ孔3Fa内にそれぞれ嵌め込まれて溶接により一体的に結合される結合部として機能するものとなっている。上記シートクッション3のサイドフレーム3Fには、更に、前述した操作ピン7の長い側の軸部7A(車両内側のサイドフレーム2Fでは短い側の軸部7B)とガイド20の円板本体21の外側面に装着される後述するロックスプリング60とをそれぞれ軸方向の内側から外側に通せるようにする通し孔3Fbも形成されている。
また、図6に示すように、上述したガイド20には、その円板本体21の内側面の円周方向の4箇所の位置に、ラチェット10への組み付け方向となる軸方向に扇型形状に突出するガイド壁23が形成されている。これらガイド壁23は、ガイド20の円板本体21の一部が板厚方向に半抜き加工されることによって、同方向に半径方向の外側に向かって形を広げる扇型形状に押し出されて形成された状態とされている。そして、図6に示すように、上述した各ガイド壁23の形成により、各ガイド壁23の円周方向の配置間領域には、後述する3つのポール30をそれぞれ内部に収容することのできる凹状のポール収容溝24Aが形成された状態とされている。上述した各ガイド壁23は、上述した各ポール収容溝24A内にセットされる各ポール30を、それぞれ、半径方向の内外方にのみ移動させられるように円周方向の両側から支持する構成となっている。また、上述した各ガイド壁23の形成により、各ガイド壁23によって囲まれたガイド20の中心部領域には、後述する回転カム40を内部に軸回転させられる状態に収容可能な凹状のカム収容溝24Bが形成されている。
また、上述した4つのガイド壁23のうち、ポール30が間に配置されていない図示上側2つのガイド壁23には、それぞれ、上述したカム収容溝24B内にセットされる回転カム40を外周側からあてがえて支持することができる延出部23Aが形成されている。これら延出部23Aによる支持により、回転カム40は、その円周方向の偏った3箇所の位置で後述するポール30を半径方向の内側から支えることで図示上方側への偏向した反力の作用を受けても、力の釣り合いがとれた状態として保たれるようになっている(図8参照)。
上述した各ガイド壁23の円周方向の配置間領域に形成される3つのポール収容溝24Aとガイド20の中心部に形成されるカム収容溝24Bは、それぞれ、上述した各ガイド壁23の押し出し成形によって相対的に凹んだ形となって形成されるガイド溝24の一部として、互いに面一状に凹んだ形となって形成されている。このように、上述したガイド20には、ラチェット10との間に組み付けられる3つのポール30と回転カム40とヒンジカム50とがそれぞれ支持された状態に組み付けられた状態とされている。
また、図6に示すように、上述したガイド20の円板本体21の外側面には、後述するロックスプリング60の外側の端部を掛着させるためのバネ掛部25が突出して形成されている。上記バネ掛部25は、ガイド20の円板本体21の一部が板厚方向に半抜き加工されることによって形成されている。上記バネ掛部25は、上述した円板本体21の外側面上に円周方向に90度ずつの間隔を空けて形成された3つのダボ21Bと互いに等間隔の配置となる位置(隣り合う2つのダボ21Bと円周方向に90度ずつの間隔を空ける位置)に形成された状態とされている。上記バネ掛部25は、後述するロックスプリング60の外側の端部を引掛けられるようにするくびれを中間部に有した形状とされている。
図6及び図8に示すように、3つのポール30は、ガイド20の円板本体21の内側面に形成された各ポール収容溝24A内にそれぞれ収容されて組み付けられた状態とされている。上記組み付けにより、各ポール30は、ガイド20に対して、各ポール収容溝24Aの形状に沿って半径方向の内外方にしか移動することができないように円周方向に支持された状態とされている。各ポール30は、図2に示すように、上述した各ポール収容溝24A内に収容された状態において、それらの半径方向の外側への移動先の位置に、ラチェット10の円筒部12の内周面上に形成された内歯列12Aが露呈するようになっている。
図5〜図6に示すように、上述した各ポール30の外周面上には、上述したラチェット10の内歯列12Aと噛合することのできる外歯列31がそれぞれ形成されている。各外歯列31は、各ポール30の円弧面状に湾曲した外周面上に複数の外歯が円周方向に2度ピッチで並んだ形となって形成されている。上述した各ポール30は、図8〜図9に示すように、ガイド20の中心部にセットされた回転カム40が軸回転操作されることにより、同回転カム40によって半径方向の外側に押し出されたり(図8参照)内側に引き戻されたり(図9参照)するように操作されるようになっている。
図8に示すように、各ポール30が回転カム40の回転によって半径方向の外側に押し出されることにより、各ポール30の外周面に形成された外歯列31がラチェット10の内歯列12Aに押し付けられて噛合した状態となる。これにより、各ポール30がラチェット10に対して回転方向に一体的に結合された状態となり、各ポール30を介してラチェット10とガイド20との間の相対回転がロックされた状態となる。すなわち、各ポール30は、ガイド20との関係においては、上述した各ガイド壁23による円周方向の支えによって半径方向の内外方にしか移動することができないようになっていることから、ラチェット10と噛合して回転方向に一体的な状態となることにより、ラチェット10のガイド20に対する回転をロックするように機能するからである。
また、図9に示すように、各ポール30が回転カム40の回転によって半径方向の内側に引き戻されることにより、各ポール30がラチェット10の内歯列12Aとの噛合状態から外される。これにより、上述したラチェット10とガイド20との間の相対回転がロックされていた状態が解除され、ラチェット10とガイド20とが互いに相対回転することのできる状態に切り替えられる。上述した各ポール30は、それぞれ、半径方向の内側に向けて形状を延ばす2本の脚部32を有するU字型形状に形成されており、それぞれのU字形状の内部に片側の脚部32から突出する引掛部33が形成された構成となっている。
各ポール30は、図8に示すように、回転カム40の回転によってそれらの脚部32が回転カム40により半径方向の内側から押圧されることにより、半径方向の外側に押し出されるようになっている。また、各ポール30は、図9に示すように、回転カム40が上記とは逆方向に回転することにより、それらの引掛部33が回転カム40のフック44によって半径方向の内側に引き込まれて、半径方向の内側に引き戻されるようになっている。
回転カム40は、図8において前述したように、ガイド20の円板本体21の内側面に形成されたカム収容溝24B内に収容されて組み付けられた状態とされている。上述した回転カム40は、その中心部に差し込まれて組み付けられる後述するヒンジカム50によって、ガイド20に対して軸回転可能に支持された状態とされている。上記回転カム40は、図2に示すように、上述した各ポール30と同程度の厚みを有した形に形成されており、上述したカム収容溝24B(図6参照)内に収容された状態において、各ポール30と軸方向において同じ位置に配置された状態とされている。
上述した回転カム40は、図8〜図9に示すように、その各ポール30と面する図示左右両側と下側の各面部上に、各ポール30の脚部32をそれぞれ入り込ませることのできる凹部42と、各凹部42内に入り込んだ各ポール30の脚部32をそれぞれ回転カム40の回転動作によって半径方向の外側に押し出すように乗り上げさせる肩部43と、回転カム40の逆方向への回転動作によって各ポール30の引掛部33にそれぞれ引掛けられて各ポール30を内側に引き込むフック44と、が形成された構成となっている。
上記回転カム40は、その中心部に形成された貫通孔41内に、後述するヒンジカム50の操作部53が回転方向に一体的となるように軸方向に組み付けられてセットされた状態とされている。具体的には、上記貫通孔41は、鉤孔形状に形成されており、ヒンジカム50の鉤状に形成された操作部53が組み付けられることにより、同操作部53と回転方向に一体的な状態となるように組み付けられるようになっている。上記組み付けにより、回転カム40は、上記ヒンジカム50が回転方向の一方側或いは他方側に軸回転操作される動きによって、ヒンジカム50と一体的となって回転操作されるようになっている。
上記回転カム40は、図8に示すように、常時は、上述したヒンジカム50が後述するロックスプリング60によって図示時計回り方向に回転付勢された状態とされていることにより、同方向に押し回された状態に保持された状態とされている。これにより、回転カム40は、その左右両側と下側の各面部上に形成された各肩部43により各ポール30の脚部32をそれぞれ半径方向の外側に押し出して、各ポール30をラチェット10の内歯列12Aに噛合させて、リクライナ4の回転をロックした状態に保持した状態となっている。
上記回転カム40は、上述したヒンジカム50が解除レバー5(図1参照)の引き上げ操作によって上記附勢方向とは反対方向に軸回転操作されることにより、図9に示すように、ヒンジカム50の操作部53によって図示反時計回り方向に回転操作される。これにより、回転カム40は、その左右両側と下側の各面部上に形成された各凹部42が各ポール30の脚部32の直下位置(半径方向の内側の位置)に移動していきながら、各面部から延び出す各フック44が各ポール30の引掛部33にそれぞれ徐々に深く引掛けられていき、各ポール30を半径方向の内側に引き込んで、ラチェット10との噛合状態から外した状態にする。これにより、リクライナ4のロック状態が解除された状態となる。また、回転カム40は、上記解除レバー5の操作が戻されることにより、再びロックスプリング60からの附勢力を受けて回転するヒンジカム50の操作部53によって図示時計回り方向に回されて、各ポール30をラチェット10の内歯列12Aに噛合させた状態(リクライナ4を回転ロックさせた状態)に戻される。
ここで、上述した3つのポール30(30A〜30C)のうち、図8〜図9に示す下側のポール収容溝24A内に配置されるポール30Aは、円周方向に斜めに2分割された第1ピース30A1と第2ピース30A2とによって構成されている。このような構成となっていることにより、ポール30Aは、図8に示すように、上述した回転カム40により内側から押し出されてその外歯列31をラチェット10の内歯列12Aと噛合させる際に、第1ピース30A1と第2ピース30A2とを両外側に押し広げる形で左右のガイド壁23に押し付けられて円周方向のガタ付きが抑えられた状態をとれるようになっている。
ヒンジカム50は、図5〜図6に示すように、角筒形状のバネ掛部51と、円筒形状の軸部52と、円周方向の一部に半径方向の外側に突出した角形状を有する操作部53と、が軸方向に並んで形成された軸部材として構成されている。上記ヒンジカム50の中心部には、軸方向に貫通する貫通孔50Aが形成されている。上記貫通孔50Aは、横断面が円形を長くした長円状に貫通した孔形状に形成されている。上述したヒンジカム50は、そのバネ掛部51が軸部52と共にガイド20の中心部に形成された貫通孔21A内に軸方向の内側から通されることにより、操作部53がガイド20の円板本体21の内側面に当たって係止される位置で、バネ掛部51がガイド20の軸方向の外側まで突出し、軸部52がガイド20の貫通孔21A内に軸回転可能な状態に嵌め込まれた状態として、ガイド20に装着されている。
そして、上記ヒンジカム50は、そのガイド20の軸方向の外側に突出するバネ掛部51の四角形状の外周部上に、ロックスプリング60の四角形状に巻かれた内側の端部が嵌め込まれて回転方向に一体的な状態に掛着された状態とされている。上記ロックスプリング60は、図4に示すように、渦巻きバネによって構成されており、ガイド20の外側面に配置されて、その内側の端部が上述したヒンジカム50のバネ掛部51に掛着され、外側の端部がガイド20の外側面に突出形成されたバネ掛部25に掛着された状態として設けられている。これにより、ロックスプリング60は、常時、ヒンジカム50をガイド20に対して回転カム40をロック作動させる方向に回転させる附勢力を発揮する構成とされている。
そして、図2の向かって右側(車両外側)のリクライナ4に示すように、上記ラチェット10とガイド20との間に組み付けられたヒンジカム50の中心部の貫通孔50A内には、操作ピン7の長い側の軸部7Aが軸方向の内側から外側に差し込まれて回転方向に一体的に連結された状態とされている。また、図2の向かって左側(車両内側)に示されるように、車両内側のリクライナ4に通されるヒンジカム50には、上記操作ピン7と同じ構成を備えた操作ピン7の短い側の軸部7Bが軸方向の内側から外側に差し込まれて回転方向に一体的に連結された状態とされている。
ここで、上述した車両外側のリクライナ4に通される操作ピン7と車両内側のリクライナ4に通される操作ピン7とは、互いに同じ部品によって構成されている。具体的には、各操作ピン7は、長い側の軸部7Aと、短い側の軸部7Bと、これらの間に円板状に張り出すフランジ部7Cと、が同軸線上の位置に軸方向に並んで形成された構成となっている。ここで、上述した操作ピン7の長い側の軸部7Aが本発明の「一方側の操作軸部」に相当し、短い側の軸部7Bが本発明の「他方側の操作軸部」に相当し、フランジ部7Cが本発明の「規制部」に相当する。上記長い側の軸部7Aと短い側の軸部7Bとは、互いに、上述したリクライナ4のヒンジカム50の中心部に形成された貫通孔50Aと嵌合する同じ長円状の横断面形状が軸方向に一様に延びる形となって形成されている。これにより、上記長い側の軸部7Aと短い側の軸部7Bとは、そのどちら側がヒンジカム50の貫通孔50A内に軸方向の内側から差し込まれても、その差し込まれた側の貫通孔50Aと嵌合して同側のヒンジカム50と回転方向に一体的に連結された状態となる構成とされている。
上記操作ピン7(2本とも同じ構成となっている。)は、その長い側の軸部7Aが短い側の軸部7Bよりも軸方向に長尺な形に形成されており、これらの間に形成されたフランジ部7Cがシートバック2のサイドフレーム2Fと当たる位置で、そのヒンジカム50の貫通孔50内への軸方向の挿通移動が規制されるようになっている。上記操作ピン7は、図2の向かって左側(車両内側)のリクライナ4に示すように、その短い側の軸部7Bがヒンジカム50の貫通孔50A内に軸方向の内側から差し込まれても、短い側の軸部7Bが貫通孔50Aから外側に僅かに張り出す位置までしか差し込まれないようになっている。これに対して、図2の向かって右側(車両外側)のリクライナ4に示すように、上記操作ピン7の長い側の軸部7Aは、ヒンジカム50の貫通孔50A内に軸方向の内側から差し込まれることにより、長い側の軸部7Aが貫通孔50Aから軸方向の外側に大きく張り出す位置まで差し込まれて、その張り出した先の端部(取付領域7A2)に解除レバー5の差込孔5Aを軸方向に差し込んで溶接して一体的に連結することができる軸方向の余長を有する形に形成された構成となっている。上述した解除レバー5の差込孔5Aも、長い側の軸部7Aに差し込まれることで回転方向に一体的な状態に嵌合する長円状に貫通した形に形成されている(図3〜図4参照)。
このように、操作ピン7は、車両外側のリクライナ4に対しては、その長い側の軸部7Aが軸方向の内側から差し込まれてその先の端部に解除レバー5が一体的に取り付けられる構成とされ、車両内側のリクライナ4に対しては、その短い側の軸部7Bが軸方向の内側から差し込まれて組み付けられる構成となっている。このような組み付け構造となっていることにより、車両内側のリクライナ4に通された操作ピン7は、その軸方向に長く延びる長い側の軸部7Aがシートバック2の両サイドフレーム2F間の設置幅内で軸方向に長く延ばされた状態として設けられるようになっており、両操作ピン7の間に跨って組み付けられるロッド8との軸方向の重なり代によって、その長い側の軸部7Aの軸方向に長く延びる余長が吸収された状態として設けられるようになっている。
具体的には、上述したシートバック2の両サイドフレーム2Fの間には、上述した車両内側のリクライナ4に通された操作ピン7の長い側の軸部7Aと、車両外側のリクライナ4に通された操作ピン7の短い側の軸部7Bとが、互いに同軸線上の位置に並んで設けられるようになっている。そして、これら車両外側に配される操作ピン7の短い側の軸部7Bと車両内側に配される操作ピン7の長い側の軸部7Aとの間に、ロッド8の各端部8B,8Aが軸方向に差し込まれて外周側から覆い被された状態として回転方向に一体的に連結された状態とされている。上述したロッド8の各端部8A,8Bは、上述した車両外側の操作ピン7の短い側の軸部7Bや車両内側の操作ピン7の長い側の軸部7Aと嵌合する長円状の横断面形状に押し潰された形となっており、上述した各軸部7B,7Aに軸方向に差し込まれることにより、これらと回転方向に一体的な状態に嵌合して装着されるようになっている。そして、上記ロッド8の各端部8A,8Bは、上記差し込みの後、各端側の周壁部に開口形成された長孔状のスリット8C1,8C2から露出する各操作ピン7の軸部7B,7Aと溶接されることにより各操作ピン7と強固に一体的に連結された状態とされている。これにより、各側の操作ピン7がロッド8を介して互いに一体的に連結された状態とされており、車両外側の操作ピン7の先端部に取り付けられた解除レバー5が引き上げられる操作によって、両側の操作ピン7が一斉に軸回転操作されて各リクライナ4のロック状態を一斉に解除操作するようになっている。
このように、上述した各操作ピン7は、図10に示すように、長い側の軸部7Aが、短い側の軸部7Bよりも軸方向に長尺な形とされて、リクライナ4の中心部に通されて操作可能な状態に組み付けられる操作領域7A1と、リクライナ4の中心部に通された先に大きく張り出して解除レバー5が取り付けられる取付領域7A2と、を有した構成となっている。これに対して、短い側の軸部7Bは、リクライナ4の中心部に通されて操作可能な状態に組み付けられる操作領域7B1しか持たない構成となっている。これら長い側の軸部7Aと短い側の軸部7Bとは、互いに軸方向に一様な同じ長円状の横断面形状に形成されていて、各側のリクライナ4に対して軸方向の組み付けによりロック解除の操作が可能な状態に組み付けられるようになっている他、ロッド8の各端部8B,8Aにも軸方向の組み付けにより回転方向に一体的な状態に組み付けられる構成となっている。
このような構成となっていることにより、図2で前述したように、車両外側のリクライナ4に通される操作ピン7を、その長い側の軸部7Aを軸方向の内側から通すようにすることで、その通した先の端部に取付領域7A2を張り出させた状態として解除レバー5を取り付けられるようにすることができると共に、短い側の軸部7Bをロッド8に差し込んで連結する連結部として機能させることができる。また、車両内側のリクライナ4に通される操作ピン7を、その短い側の軸部7Bを軸方向の内側から通すようにすることで、短い側の軸部7Bをリクライナ4の軸方向の外側に大きく張り出させることなく設けることができると共に、長い側の軸部7Aをロッド8に差し込んで連結する連結部として機能させて、ロッド8との軸方向の重なり代によって、その軸方向に長く延びる余長を適切に吸収させた状態として設けることができる。
図5〜図6に示すように、外周リング70は、薄い鋼板がリング状に打ち抜かれると共に、その打ち抜かれた円板の外周部分が板厚方向に絞り加工されることにより、座の付いた円筒型形状に形成されている。詳しくは、上記外周リング70は、上記座の内周部分が座の外周部分に対して更に軸方向に半抜き加工されることにより、上記座の内周部分に、ラチェット10の円筒部12に軸方向の外側からあてがわれる第1押さえ部71が形成され、座の外周部分に、ガイド20の円筒部22に軸方向の内側からあてがわれる第2押さえ部72が形成された構成とされている。
上記外周リング70は、その円筒内部にラチェット10とガイド20とが軸方向に順に組み付けられてセットされることにより、上記第1押さえ部71にラチェット10の円筒部12が軸方向の外側からあてがわれ、第2押さえ部72にガイド20の円筒部22が軸方向の内側からあてがわれた状態として、その円筒状のリング形状がラチェット10とガイド20との外周部間に跨って組み付けられた状態となる。そして、上記外周リング70は、その円筒部分の先(かしめ部73)を第2押さえ部72を支点に半径方向の内側に折り曲げるようにかしめることにより、上記かしめ部73と第2押さえ部72との間にガイド20の円筒部22を挟み込む形に一体的にかしめた状態として、ガイド20に一体的に組み付けられた状態とされている。
上記組み付けにより、外周リング70は、その第1押さえ部71がラチェット10の円筒部12の外側に軸方向に対面した状態として、ラチェット10をガイド20に対して軸方向に脱落させることなく回転させられる状態に保持した状態となる。上記外周リング70の第1押さえ部71には、そのラチェット10の円筒部12の外側面と対面する内側面の縁部上に、軸方向に半抜き加工されて突出する突部71Aが円周方向の複数箇所に等間隔に並んで形成された状態とされている。これら突部71Aにより、外周リング70は、ラチェット10を軸方向に点接触に近い状態で支えられる構成となっており、ラチェット10の回転移動時にラチェット10との接触部に摺動摩擦による抵抗力を発生させにくい構成となっている。
このように、本実施例のシート1は、左右一対のリクライナ4と、各リクライナ4に軸方向に挿通されて軸回転により個々の解除操作を行う各操作ピン7と、各操作ピン7同士を一体的に連結するロッド8と、一方側(車両外側)の操作ピン7に取り付けられる解除レバー5と、を有する構成となっている。各操作ピン7は、各リクライナ4に軸方向に挿通して組み付けることが可能な長い側の軸部7Aと短い側の軸部7Bとが形成されていて、これらの間にこれらの軸方向の組み付け位置を規制するためのフランジ部7C(規制部)が形成され、かつ、長い側の軸部7A(一方側の操作軸部)に解除レバー5を取付可能な取付領域7A2が延設されることで長い側の軸部7Aが短い側の軸部7B(他方側の操作軸部)よりも長尺な構成となっており、短い側の軸部7Bと長い側の軸部7Aに延設された取付領域7A2とが、それぞれ、ロッド8に軸方向に挿通されて連結される連結部としても機能可能な構成となっていることにより、一方側(車両外側)の操作ピン7はその取付領域7A2に解除レバー5が取り付けられ、他方側(車両内側)の操作ピン7はその取付領域7A2がロッド8に挿通されてその軸方向に延設された余長が吸収される構成として、互いに同じ部品となっている。
このように、取付領域7A2が延設された軸方向に長尺な長い側の軸部7Aが、解除レバー5が取り付けられない配設側(車両内側)ではロッド8に挿通されてその余長分が吸収されるようになっていることにより、各側のリクライナ4に挿通される各操作ピン7を、シート幅方向の設置スペースを嵩張らせることなく同じ部品で構成することができる。
また、上記取付領域7A2を含む長い側の軸部7Aと、短い側の軸部7Bと、が互いに軸方向に一様な同じ横断面形状に形成されていることにより、操作ピン7の各リクライナ4に通されて組み付けられる断面部分と、ロッド8に通されて組み付けられる断面部分と、解除レバー5に通されて組み付けられる断面部分と、が同じ断面形状から成る構成となり、各操作ピン7をより簡素に形成することができる。
また、各操作ピン7は、各リクライナ4に対して、互いに同じ方向を向いてシート幅方向の内側から外側に差し込まれて組み付けられる構成となっている。このような構成となっていることにより、各操作ピン7を各リクライナ4に対してシート幅方向の外側から差し込むようになっている構成と比べて、フランジ部7Cがシートバック2の両サイドフレーム2Fの内側に配置されることとなり、各操作ピン7のシート幅方向(軸方向)の外側への張り出し量を少なく抑えて、シート1を幅方向にコンパクトに構成することができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明のリクライナは、自動車の助手席以外のシートにも適用することができる他、鉄道等の自動車以外の車両や、航空機、船舶等の他の乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。また、シートバックが連結されるベースは、フロア上に設けられるシートクッションの他、フロア上に設置されるブラケット材などであってもよい。
また、リクライナは、ヒンジカムと共に回転する回転カムではなく、ヒンジカムの軸回転によって半径方向にスライドするスライドカムによってポールをラチェットの内周歯面に押し付けたり離したりする構成となっているものであってもよい。また、リクライナは、2つ又は4つのポールをラチェットの内歯列に噛合させる構成となっているものであってもよい。
また、各操作ピンは、各側のリクライナに対して軸方向(シート幅方向)の外側から内側に差し込まれて組み付けられるものであってもよい。但し、この場合には、各操作ピンの規制部が各リクライナの軸方向の外側に位置する組み付け状態となり、上記実施例で示した構成と比べて、各操作ピンがシート幅方向の外側に大きく張り出してしまう構成となる。
また、操作ピンの横断面形状は、一方側の操作軸部と他方側の操作軸部とが同じ横断面形状で、回転方向に異なる向きに形成されたものであってもよい。また、操作ピンの横断面形状は、上記実施例で示したような長円状の形に限定されず、各側のリクライナに軸方向に挿通されることで解除操作が可能な状態に組み付けられる多角形等の種々の形状を適用することができるものである。また、操作ピンは、ロッドに対しては、差し込み後に別途行われる溶接により回転方向に一体的に連結されるようになっていればよく、必ずしも差し込みによって回転方向に一体的に嵌め合わされる構成となっていなくてもよい。
また、一方側の操作軸部に延設される、解除レバーを取付可能な取付領域の横断面形状は、一方側の操作軸部の操作領域と同じか、それよりも小さな横断面形状をもつ形となっていればどのような形に形成されるものであってもよい。
1 シート
2 シートバック
2F サイドフレーム
2Fa ダボ孔
2Fb 通し孔
2Fc ブラケット
3 シートクッション(ベース)
3F サイドフレーム
3Fa ダボ孔
3Fb 通し孔
3Fc ブラケット
4 リクライナ
5 解除レバー
5A 差込孔
6 リターンスプリング
7 操作ピン
7A 長い側の軸部(一方側の操作軸部)
7A1 操作領域
7A2 取付領域
7B 短い側の軸部(他方側の操作軸部)
7B1 操作領域
7C フランジ部(規制部)
8 ロッド
8A 端部
8B 端部
8C1 スリット
8C2 スリット
10 ラチェット
11 円板本体
11A 貫通孔
11B ダボ
12 円筒部
12A 内歯列
12B 乗上げ部
20 ガイド
21 円板本体
21A 貫通孔
21B ダボ
22 円筒部
23 ガイド壁
23A 延出部
24 ガイド溝
24A ポール収容溝
24B カム収容溝
25 バネ掛部
30 ポール
30A〜30C ポール
30A1 第1ピース
30A2 第2ピース
31 外歯列
32 脚部
33 引掛部
40 回転カム
41 貫通孔
42 凹部
43 肩部
44 フック
50 ヒンジカム
50A 貫通孔
51 バネ掛部
52 軸部
53 操作部
60 ロックスプリング
70 外周リング
71 第1押さえ部
71A 突部
72 第2押さえ部
73 かしめ部

Claims (3)

  1. シートバックをフロア上のベースに連結する左右一対のリクライナと、当該各リクライナに軸方向に挿通されて軸回転により個々の解除操作を行う各操作ピンと、当該各操作ピン同士を一体的に連結するロッドと、一方側の操作ピンに取り付けられる解除レバーと、を有する乗物用シートであって、
    前記各操作ピンは、前記各リクライナに軸方向に挿通して組み付けることが可能な操作軸部が軸方向の2箇所に形成されていて、当該各操作軸部の間に当該各操作軸部の軸方向の組み付け位置を規制するための規制部が形成され、かつ、一方側の操作軸部に前記解除レバーを取付可能な取付領域が延設されることで前記一方側の操作軸部が他方側の操作軸部よりも長尺な構成となっており、前記他方側の操作軸部と前記一方側の操作軸部の前記取付領域とが、それぞれ、前記ロッドに軸方向に挿通されて連結される連結部としても機能可能な構成となっていることにより、前記一方側の操作ピンはその前記取付領域に前記解除レバーが取り付けられ、他方側の操作ピンはその前記取付領域が前記ロッドに挿通されてその軸方向に延設された余長が吸収される構成として、互いに同じ部品であることを特徴とする乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    前記取付領域を含む前記一方側の操作軸部の横断面形状と、前記他方側の操作軸部の横断面形状と、が互いに軸方向に一様な同じ横断面形状から成ることを特徴とする乗物用シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の乗物用シートであって、
    前記各操作ピンが、前記各リクライナに対して、互いに同じ方向を向いてシート幅方向の内側から外側に差し込まれて組み付けられる構成となっていることを特徴とする乗物用シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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