JP6078379B2 - シリカ含有水の処理装置、水処理システム及びシリカ含有水の処理方法 - Google Patents

シリカ含有水の処理装置、水処理システム及びシリカ含有水の処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、シリカ含有水の処理装置、水処理システム及びシリカ含有水の処理方法の技術に関する。
半導体工場では、排水を回収し、浄化した後、再利用するケースが近年増加している。このような排水回収・再利用可能化のプロセスには、排水を逆浸透膜(RO膜)で処理する逆浸透膜処理が組み込まれることが一般的である。しかし、排水中にシリカが含まれる場合には、スケールが発生して逆浸透膜の閉塞を生じさせる虞があるため、逆浸透膜処理の前段に、シリカを予め除去する処理装置が設けられる。また、天然ガスや原油などの資源採掘に伴って発生する随伴水を河川等に放流する際には逆浸透膜などで水中の塩分を除去・回収することもあるが、そうした場合にもシリカを予め除去する処理装置が必要になることがある。
例えば、特許文献1,2には、電極から鉄イオンやアルミニウムイオンを溶出させて、これらの鉄イオンやアルミニウムイオンを吸着剤、凝集剤として、シリカ含有排水中のシリカを除去する電気分解法が開示されている。特許文献1,2の方法によれば、凝集剤の添加が不要となるため、単なる凝集沈殿法よりも薬剤使用量を削減することができる。
また、例えば、特許文献3には、シリカ含有排水に、鉄塩、アルミニウム塩、マグネシウム塩から選ばれる少なくとも一種の化合物を含む処理剤を添加して、アルカリ性下で凝集物を析出させ、該凝集物を分離して、シリカ濃度を低減する方法が開示されている。
また、例えば、非特許文献1には、加温したシリカ含有排水にマグネシウム塩を添加してシリカを除去する方法が開示されている。
特開2010−137179号公報 特開2006−122840号公報 特開2004−141799号公報
Drago,Josep H A著、「Treating Oil Field Produced Water to Drinking Water Standards」、American Water Works Association、1997年1月1日
ところで、凝集剤等の薬剤を添加する処理方法では、薬剤の添加量によって汚泥の発生量を増加させ、処理効率が低下してしまう問題があるが、特許文献3や非特許文献1の薬剤を添加する処理方法では、シリカの除去率を向上させることを目的とする一方で、汚泥の発生量を低下させること、ひいては薬剤の組み合わせ及びそれらの添加量を制御することによって汚泥の発生量を低下させることについては何ら考慮されていない。
そこで、本発明の目的は、高いシリカ除去率を達成すると共に、汚泥の発生量を抑えるシリカ含有水の処理装置、水処理システム及びシリカ含有水の処理方法を提供することである。
(1)本発明のシリカ含有水の処理装置は、50℃以上のシリカ含有水にマグネシウム塩を添加するマグネシウム塩添加手段と、前記マグネシウム塩添加後のシリカ含有水に鉄塩を添加して、該水中のシリカを凝集させる凝集手段と、前記シリカを凝集させたシリカ含有水から凝集物を分離する固液分離手段と、前記マグネシウム塩が添加される際の前記シリカ含有水に、pH調整剤を添加して、pHを8.5〜11に調整する第1のpH調整手段と、前記鉄塩が添加される際の前記シリカ含有水に、pH調整剤を添加して、pHを8.5〜11に調整する第2のpH調整手段と、を有し、前記マグネシウム塩添加手段は、前シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が前記シリカ含有水中のシリカ濃度に対して、1〜4倍量となるように前記マグネシウム塩を添加し、前記凝集手段では、前記シリカ含有水中の鉄の濃度が120mg/L〜400mg/Lとなるように鉄塩を添加する。
(2)上記(1)記載のシリカ含有水の処理装置において、前記マグネシウム塩添加手段は、前記シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が前記シリカ含有水中のシリカ濃度に対して、1〜2.2倍量となるように前記マグネシウム塩を添加することが好ましい。
(3)上記(1)又は(2)記載のシリカ含有水の処理装置において、前記マグネシウム塩を添加する際の前記シリカ含有水を50℃以上に加熱する加熱手段を備えることが好ましい。
)本発明の水処理システムは、上記(1)〜()のいずれか1つに記載のシリカ含有水の処理装置と、前記シリカ含有水の処理装置により処理された処理水を逆浸透膜で処理する逆浸浸透膜装置と、を備える。
)本発明のシリカ含有水の処理方法は、50℃以上のシリカ含有水にマグネシウム塩を添加するマグネシウム塩添加工程と、前記マグネシウム塩添加工程後のシリカ含有水に鉄塩を添加して、該水中のシリカを凝集させる凝集工程と、前記凝集工程後のシリカ含有水から凝集物を分離する固液分離工程と、を有し、前記マグネシウム塩添加工程では、前記マグネシウム塩が添加される際の前記シリカ含有水に、pH調整剤を添加して、pHを8.5〜11に調整し、前記シリカ含有水中のマグネシウム濃度が前記シリカ含有水中のシリカ濃度に対して、1〜4倍量となるように前記マグネシウム塩を添加し、前記凝集工程では、前記鉄塩を添加する際の前記シリカ含有水に、pH調整剤を添加して、pHを8.5〜11に調整し、前記シリカ含有水中の鉄の濃度が120mg/L〜400mg/Lとなるように鉄塩を添加する。
)上記()記載のシリカ含有水の処理方法において、前記マグネシウム塩添加工程では、前記シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が前記シリカ含有水中のシリカ濃度に対して、1〜2.2倍量となるように前記マグネシウム塩を添加することが好ましい。
)上記()又は()記載のシリカ含有水の処理方法において、前記マグネシウム塩を添加する際の前記シリカ含有水を50℃以上に加熱する加熱工程を備えることが好ましい。
本発明によれば、高いシリカ除去率を達成すると共に、汚泥の発生量を抑えることが可能となる。
本発明の実施形態に係るシリカ含有水の処理装置の構成の一例を示す模式図である。 シリカ含有水の処理装置の他の構成の一例を示す模式図である。 シリカ含有水の処理装置の他の構成の一例を示す模式図である。 シリカ含有水の処理装置の他の構成の一例を示す模式図である。 実施例6におけるシリカ濃度、固形物発生量の結果を示す図である。 実施例7におけるシリカ濃度、固形物発生量の結果を示す図である。 実施例8におけるシリカ濃度、固形物発生量の結果を示す図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。本実施形態に適用されるシリカ含有水は特に制限されるものではなく、例えば、半導体工場の排水でも良いし、天然ガスや原油などの資源採掘に伴って発生する随伴水でもよい。
図1は、本発明の実施形態に係るシリカ含有水の処理装置を備える水処理システムの構成の一例を示す模式図である。図1に示す水処理システム1は、シリカ含有水の処理装置2、逆浸透膜を有する逆浸透膜装置3、排水ライン10a〜10eを備える。また、図1に示すように、シリカ含有水の処理装置2は、加熱手段の一例としてのヒータ12、マグネシウム塩添加手段の一例としてのMg反応槽14及びMg添加ライン16、pH調整手段の一例としてのpH調整剤添加ライン18、凝集手段の一例としての凝集反応槽20及び鉄塩添加ライン22、沈殿槽24、を備える。本実施形態では、Mg反応槽14内にヒータ12が設置されている。
Mg反応槽14の排水入口(不図示)には排水ライン10aが接続されており、Mg反応槽14の薬剤第1入口(不図示)にはMg添加ライン16が接続され、Mg反応槽14の薬剤第2入口(不図示)にはpH調整剤添加ライン18が接続されている。また、Mg反応槽14の排水出口(不図示)には排水ライン10bの一端が接続され、凝集反応槽20の排水入口(不図示)には排水ライン10bの他端が接続されている。また、凝集反応槽20の薬剤入口(不図示)には鉄塩添加ライン22が接続されている。また、凝集反応槽20の排水出口(不図示)には排水ライン10cの一端が接続されており、沈殿槽24の排水入口(不図示)には排水ライン10cの他端が接続されており、沈殿槽24の排水出口(不図示)には排水ライン10dの一端が接続されており、逆浸透膜装置3の排水入口(不図示)には排水ライン10dの他端が接続されており、逆浸透膜装置3の排水出口(不図示)には排水ライン10eが接続されている。
本実施形態に係るシリカ含有水の処理装置2を備える水処理システム1の動作について説明する。
まず、シリカ含有水が排水ライン10aを通してMg反応槽14に供給された後、ヒータ12によりシリカ含有水が所定温度まで加熱される。その後、Mg添加ライン16を通してMg反応槽14にマグネシウム塩が添加される。マグネシウム塩はMg反応槽14中で加水分解し、Mg(OH)が生成され、シリカ含有水中のシリカが、生成したMg(OH)に吸着される。次に、シリカ含有水(Mg(OH)に吸着されたシリカも含む)は、排水ライン10bから凝集反応槽20に供給される。そして、鉄塩添加ライン22を通して凝集反応槽20に鉄塩が添加される。凝集反応槽20では、鉄塩によって、主にマグネシウム塩により吸着されずに残ったシリカ含有水中のシリカが凝集される。次に、シリカ含有水(Mg(OH)に吸着されたシリカ、鉄塩によって凝集されたシリカ)は、排水ライン10cから沈殿槽24に供給される。沈殿槽24では、シリカ含有水から、Mg(OH)に吸着されたシリカ及び鉄塩によって凝集されたシリカ等の凝集物が沈降分離され、槽底に汚泥として堆積される。そして、槽内の上澄み水はシリカが除去された処理水として、排水ライン10dを通り、逆浸透膜装置3に供給されて逆浸透膜処理され、処理水中の不純物等が除去されて、排水ライン10eから最終処理水として系外へ排出される。
以下に、各処理における条件及び変形例等について説明する。
<加熱工程>
シリカ含有水の加熱時期は、マグネシウム塩が添加される際であればよく、これはマグネシウム塩が添加される前だけでなく、添加中、添加後も含まれる。そして、シリカ含有水の加熱温度は、50℃以上であればよいが、60℃〜80℃の範囲とすることが好ましい。シリカ含有水の温度が60℃未満では、マグネシウム塩の加水分解が十分に行われず、シリカの吸着率が低下する場合がある。また、シリカ含有水の温度を80℃超としても、シリカの吸着率の点で、60℃〜80℃の範囲にした場合とほとんど変わらないため、加熱に必要なエネルギーコストが高くなる場合がある。
図2〜4は、シリカ含有水の処理装置の他の構成の一例を示す模式図である。図2〜4のシリカ含有水の処理装置4〜6において、図1に示すシリカ含有水の処理装置2と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図2に示すシリカ含有水の処理装置4では、Mg反応槽14の前段に原水槽26が設置され、その原水槽26内にヒータ12が設置されている。原水槽26の排水入口(不図示)には、排水ライン10fが接続されており、原水槽26の排水出口(不図示)には排水ライン10aの一端が接続されており、Mg反応槽14の排水入口(不図示)には排水ライン10aの他端が接続されている。
図2に示すシリカ含有水の処理装置4では、排水ライン10fから原水槽26にシリカ含有水が供給された後、ヒータ12により所定温度まで加熱されてから、排水ライン10aを通り、Mg反応槽14に供給され、マグネシウム塩の添加等の前述の処理が行われる。
図3に示すシリカ含有水の処理装置5では、Mg反応槽14の前段に原水槽26が設置され、Mg反応槽14内にヒータ12が設置されている。図3に示すシリカ含有水の処理装置5では、排水ライン10fから原水槽26にシリカ含有水が供給され、一端貯留された後、排水ライン10aを通り、Mg反応槽14に供給され、ヒータ12により所定温度まで加熱される等の前述の処理が行われる。
図4に示すシリカ含有水の処理装置6では、Mg反応槽14の前段に原水槽26が設置され、原水槽26とMg反応槽14間の排水ライン10aに、加熱手段としての熱交換器30が設置されている。図4に示すシリカ含有水の処理装置6では、排水ライン10fから原水槽26にシリカ含有水が供給され、一端貯留された後、排水ライン10aを通る際に、熱交換器30によりシリカ含有水が所定温度まで加熱されて、Mg反応槽14に供給され、マグネシウム塩の添加等の前述の処理が行われる。
図2〜4のMg反応槽14のように、Mg(OH)とシリカとの接触機会を多く確保し、シリカの吸着率を向上させるために、Mg反応槽14内に攪拌機28を設置することが好ましい。
図2〜4のシリカ含有水の処理装置4〜6のように、Mg反応槽14の前段に原水槽26を設置して、シリカ含有水を一端貯留することが好ましい。原水槽26を設置することにより、シリカ含有水中のシリカ濃度が急に変動しても、原水槽26にてシリカ濃度を適切に管理できるため、その後に添加されるマグネシウム塩や鉄塩の添加量を調整することが容易となる。
シリカ含有水を加熱する装置としては、シリカ含有水を所定温度に加熱することができるものであれば、ヒータ、熱交換器に制限されるものではない。
<マグネシウム塩添加工程>
図1に示すMg反応槽14に添加するマグネシウム塩の添加量は、以下の範囲で制御される。マグネシウム塩の濃度が、シリカ含有水中のシリカ濃度に対して、マグネシウムの重量比で1〜4倍量、好ましくは1〜2.2倍量となるようにマグネシウム塩を添加する。すなわち、例えば、Mg反応槽14内のシリカ含有水中のシリカ濃度が150mg/Lであれば、マグネシウム濃度が150mg/L〜600mg/Lとなるようにマグネシウム塩をシリカ含有水に添加する。ここで、シリカ含有水中のシリカ濃度は、例えば、定期的にサンプリングを行い、JIS0101に規定されるモリブデン黄色吸光光度法やモリブデン青吸光光度法などにより測定してもよいし、連続自動測定装置などを設置して測定してもよい。
シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が、シリカ含有水中のシリカ濃度に対して、1〜4倍量となるようにマグネシウム塩をシリカ含有水に添加することにより、シリカの含有量にもよるが、シリカ含有水中のシリカをおおよそ70〜80%程度まで吸着除去することができる。その結果、その後に添加する鉄塩の量を減らすことができるため、沈殿処理槽等での汚泥発生量を低減させることが可能となる。一方、シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が、シリカ含有水中のシリカ濃度に対して、1倍量未満では、シリカ含有水中のシリカの除去率が低くなる。この場合、高いシリカ除去率を維持するためは、後段で鉄塩を多量に添加する必要がある。その結果、汚泥発生量が増加し、処理効率が低下してしまう。また、シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が、シリカ含有水中のシリカ濃度に対して、4倍量超では、マグネシウム塩の添加だけで、多量の汚泥が発生し、処理効率が低下してしまう。
マグネシウム塩は、例えば、酸化マグネシウム(MgO)、塩化マグネシウム(MgCl)等が挙げられる。
Mg反応槽14内のシリカ含有水のpHは、マグネシウム塩の加水分解によって酸性側にシフトする。そして、酸性条件下では、水酸化マグネシウムによるシリカの吸着率が低下する場合があるため、図1に示すように、pH調整剤添加ライン18から、水酸化ナトリウム等のpH調整剤を添加して、Mg反応槽14内のシリカ含有水のpHを8.5〜11に調整することが好ましい。シリカ含有水のpHが8.5未満では、前述したように水酸化マグネシウムによるシリカの吸着率が低下する場合があり、シリカ含有水のpHが11超では、最終処理水等の水を中和するために多量の薬剤が必要となるため、処理コストが高くなる場合がある。
シリカ含有水とマグネシウム塩との反応時間は、1分〜10分の範囲であることが好ましい。すなわち、Mg反応槽14内のシリカ含有水の滞留時間が1分〜10分の範囲であることが好ましい。上記反応時間が1分未満では、十分な反応が行われず、シリカの吸着率が低下する場合がある。なお、上記反応時間を10分超としても、シリカの吸着率はほとんど変化しない。
<凝集工程>
図1に示す凝集反応槽20に添加する鉄塩の添加量は、以下の範囲で制御される。シリカ含有水中の鉄の濃度が120mg/L〜400mg/Lとなるように凝集反応槽20に鉄塩を添加する。シリカ含有水中の鉄の濃度が120mg/L未満では、マグネシウム塩により吸着除去されなかったシリカ含有水中のシリカを十分に凝集させることができず、高いシリカ除去率を維持することができない。また、シリカ含有水中の鉄の濃度が400mg/L超では、高いシリカ除去率を維持することは可能であるが、汚泥発生量が増加し、処理効率が低下してしまう。
鉄塩は、例えば、塩化第二鉄、ポリ硫酸鉄等が挙げられる。
また、凝集反応槽20内のシリカ含有水のpHは、鉄塩の添加によっても酸性側にシフトする。そして、酸性条件下では、鉄塩によるシリカの凝集率が低下する場合があるため、不図示であるが、Mg反応槽14と同様に、凝集反応槽20にもpH調整剤添加ラインを設置して、水酸化ナトリウム等のpH調整剤を添加することにより、凝集反応槽20内のシリカ含有水のpHを8.5〜11に調整することが好ましい。シリカ含有水のpHが8.5未満では、前述したように鉄塩によるシリカの凝集率が低下する場合があり、シリカ含有水のpHが11超では、最終処理水等の水を中和するために多量の薬剤が必要となるため、処理コストが高くなる場合や鉄塩中の鉄が溶解して凝集率が低下する場合がある。なお、凝集作用がある金属塩にはポリ塩化アルミニウムなどのアルミニウム塩もあるが、本実施形態においては鉄塩が適している。これは、pH8.5以上ではpHが高くなるほど水酸化アルミニウムの溶解度が高いため、水酸化アルミニウムの不溶物を十分作ることができずシリカが除去できないことによる。逆に水酸化アルミニウムの不溶物が生成する中性付近のpHでは、マグネシウムの溶解度が高くマグネシウム塩工程で生成した水酸化マグネシウムが溶解し水酸化マグネシウムに吸着したシリカが再溶解してしまうためである。
シリカ含有水と塩との反応時間は、1分〜5分の範囲であることが好ましい。すなわち、凝集反応槽20内のシリカ含有水の滞留時間が1分〜5分の範囲であることが好ましい。上記反応時間が1分未満では、十分な凝集反応が行われず、シリカの凝集率が低下する場合がある。なお、上記反応時間を5分超としても、シリカの凝集率はほとんど変化しない。
また、図での説明は省略するが、沈殿槽24内での凝集物の沈降性を増すために、凝集反応槽20と沈殿槽24との間に、高分子凝集反応槽を設置して、該槽内に高分子凝集剤を添加することが好ましい。高分子凝集剤は、例えば、ポリアクリルアミド等が挙げられる。また、シリカ含有水と高分子凝集剤との反応時間は、3分〜10分の範囲であることが好ましい。
<固液分離工程>
沈殿槽24は、シリカ含有水中の凝集物(Mg(OH)に吸着されたシリカ、鉄塩によって凝集されたシリカ)をシリカ含有水から固液分離することができるものであれば、如何なる形態の沈殿槽24であってもよい。
以上のように、シリカ含有水を加熱して、シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が、シリカ含有水中のシリカ濃度に対して、1〜4倍量となるようにマグネシウム塩を添加し、更に、シリカ含有水中の鉄の濃度が120mg/L〜400mg/Lとなるように鉄塩を添加して、シリカ含有水から凝集物を固液分離することにより、高いシリカ除去率(例えば、除去率90%以上)を達成し、且つ汚泥発生量(以下、固形物発生量と呼ぶ場合がある)を抑えること(例えば、固形物発生量が処理水量1Lにつき1500mg以下)が可能となる。したがって、図1に示す水処理システム1のように、シリカ含有水の処理装置2により処理された処理水を、逆浸透膜を有する逆浸透膜装置3に通水させても、スケールの発生による逆浸透膜の閉塞を抑制することが可能となる。
また、本実施形態のように、シリカ含有水にマグネシウム塩を添加した後に、鉄塩を添加することによって、鉄塩を添加してマグネシウム塩を添加する場合や、マグネシウム塩と鉄塩を同時に添加する場合と比べて、汚泥発生量を抑えることが可能となる。その理由の一つとして、以下のことが考えられる。汚泥の主成分はマグネシウムや鉄の水酸化物(Mg(OH),Fe(OH))であり、これらがシリカ吸着を行い沈降分離されることでシリカ処理を可能にしている。そして、シリカが高濃度に含まれているほど前記水酸化物の単位量あたりのシリカ吸着量は多くなる。すなわち、マグネシウム塩を先に添加し分子量の小さなMg(OH)で効率よく吸着除去することで、汚泥発生総量は抑制される。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
シリカ含有水500mLをビーカーに用意した。シリカ含有水は、地下水にケイ酸ナトリウム溶液を添加し、SiO濃度として150mg/Lに調整したものを使用した。上記ビーカーを湯浴にて加熱し、シリカ含有水が80℃まで加熱されたことを確認した後、シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が300mg/L、すなわち、シリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、2倍量となるようにMgClをビーカーに添加し、攪拌しながら5分間反応させた(反応時のpH9)。次に、ビーカーを湯浴から取り出し後、攪拌しながら、シリカ含有水中の鉄の濃度が260mg/LとなるようにFeCl溶液をビーカーに添加し、5分間反応させた(反応時のpH9)。なお、反応終了時の温度は60℃であった。さらに、ポリアクリルアミドを添加して、5分間反応させた。その後、5分間静置・沈降させ、上澄み水を採取してシリカ濃度をJIS0102に規定されるモリブデン青吸光光度法により測定した。さらに、ビーカーに沈殿した汚泥の濃度及び体積を測定し、これらにより固形物発生量(mg/500mL)を求めた。それらの結果を表1にまとめた。
(比較例A)
実施例1と同様のシリカ含有水500mL(SiO濃度は150mg/L)をビーカーに用意し、湯浴にて加熱し、シリカ含有水が80℃まで加熱されたことを確認した後、シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が300mg/L、すなわち、シリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、2倍量となるようにMgClをビーカーに添加し、同時に、FeCl溶液をシリカ含有水中の鉄の濃度が260mg/Lとなるようにビーカーに添加し、攪拌しながら10分間反応させた(反応時のpH9)。その後湯浴から取り出し、ポリアクリルアミドを添加して、5分間反応させた。その後、5分間静置・沈降させ、上澄み水中のシリカ濃度とビーカーに沈殿した汚泥の濃度及び体積を実施例1と同様に測定した。また、これらにより固形物発生量(mg/500mL)を求めた。それらの結果を表1にまとめた。
(比較例B)
実施例1と同様のシリカ含有水500mL(SiO濃度は150mg/L)をビーカーに用意し、湯浴にて加熱し、シリカ含有水が60℃まで加熱されたことを確認した後、FeCl溶液をシリカ含有水中の鉄の濃度が260mg/Lとなるようにビーカーに添加した。攪拌及び加熱をしながら昇温し、5分後80℃とした(反応時のpH9)。次いで、MgClを、シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が300mg/L、すなわち、シリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、2倍量となるようにビーカーに添加した。攪拌しながら、温度を80℃に保持し、5分間反応させた(反応時のpH9)。その後湯浴から取り出し、ポリアクリルアミドを添加して、5分間反応させた(反応後の温度は60℃であった)。その後、5分間静置・沈降させ、上澄み水中のシリカ濃度とビーカーに沈殿した汚泥の濃度及び体積を実施例1と同様に測定した。また、これらにより固形物発生量(mg/500mL)を求めた。それらの結果を表1にまとめた。
Figure 0006078379
比較例Aは、マグネシウムと鉄を実施例1と同量添加しているが、鉄の添加がマグネシウムと同時であり、両方のシリカ除去反応が平行して起きている条件である。表1の結果からわかるように、沈殿後の固形物発生量は実施例1と同等であるが、シリカは27.0mg/Lにまでしか除去されず、実施例1のシリカ14.2mg/Lに比べて高い値を示した。比較例Bは、マグネシウムと鉄を実施例1と同量添加しているが、添加の順番が実施例1と逆になった条件である。表1の結果からわかるように、これも沈殿後の固形物発生量は実施例1と同等であるが、シリカは33.4mg/Lにまでしか除去されず、実施例1のシリカ14.2mg/Lに比べてかなり高い値を示した。すなわち、高濃度シリカ含有水においては、シリカを効果的に低減するには、薬品の添加の順番が重要であり、加温状態でまずマグネシウム塩を添加してシリカとマグネシウムを十分反応させ、次いで鉄塩を添加してマグネシウムでは取りきれなかったシリカを除去するとともに、シリカを吸着したマグネシウム析出物を鉄塩で凝集するのが有効であることが確認された。
(比較例1)
実施例1と同様のシリカ含有水500mL(SiO濃度は150mg/L)をビーカーに用意し、室温(20℃)にて、攪拌しながら、FeCl溶液をビーカーに添加し、5分間反応させた(反応時のpH9)。比較例1では、シリカ含有水中の鉄の濃度が、120mg/L、260mg/L、400mg/L、515mg/L、770mg/LとなるようにFeCl溶液をビーカーに添加した。そして、実施例1と同様の方法により、シリカ濃度、固形物発生量を求め、それらの結果を表2にまとめた。
Figure 0006078379
表1及び2の結果から分かるように、比較例1では、鉄を770mg/L添加したにも関わらず、シリカ濃度は26.7mg/Lまでしか低減されず、実施例1よりも高い値を示し、また固形物発生量も実施例1と比べて高い値を示した。すなわち、高濃度シリカ含有水においては、鉄塩の添加だけでは十分にシリカを除去することができず、また、除去しようとする場合には、大量の鉄塩の添加が必要であるため、これに伴って固形物発生量が多くなってしまう。そして、実施例1のように、シリカ含有水を加熱して、適正量のマグネシウム塩を添加し、また、その後に適正量の鉄塩を添加することにより、シリカを十分に除去し、且つ固形物発生量も抑制することができる。
(比較例2)
実施例1と同様のシリカ含有水500mLをビーカーに用意した。このビーカーを湯浴にて加熱し、シリカ含有水が80℃まで加熱したことを確認した後、MgClを添加し、攪拌しながら5分間反応させた(反応時のpH9)。比較例2では、シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が300mg/L、600mg/L、900mg/L、1200mg/LとなるようにMgClをビーカーに添加した。すなわち、シリカ含有水中のマグネシウム濃度は、シリカ含有水中のシリカ濃度に対して、2倍、4倍、6倍、8倍量である。実施例1と同様の方法により、シリカ濃度、固形物発生量を求め、それらの結果を表3にまとめた。
Figure 0006078379
表3の結果から分かるように、比較例2ではMgを1200mg/L添加したにも関わらず、シリカ濃度は十分に低減されず、実施例1よりも高い値を示し、また、固形物発生量も実施例1と比べて高い値を示した。このように、高濃度シリカ含有水においては、マグネシウム塩の添加だけでは十分にシリカ除去を行うことはできず、また、除去しようとする場合には、大量のマグネシウム塩の添加が必要であるため、これに伴って固形物発生量が多くなってしまう。
(実施例2)
実施例1と同様のシリカ含有水500mL(SiO濃度は150mg/L)をビーカーに用意し、シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が150mg/L、330mg/L、600mg/L、すなわち、シリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、1倍量、2.2倍量、4.0倍量となるようにMgClをビーカーに添加したこと以外は、実施例1と同様の条件で試験を行った。また、実施例1と同様の方法により、シリカ濃度、固形物発生量を求め、それらの結果を表4にまとめた。
(比較例3)
実施例1と同様のシリカ含有水500mL(SiO濃度は150mg/L)をビーカーに用意し、シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が100mg/L、900mg/L、すなわち、シリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、0.7倍量、6.0倍量となるようにMgClをビーカーに添加したこと以外は、実施例1と同様の条件で試験を行った。実施例1と同様の方法により、シリカ濃度、固形物発生量を求め、それらの結果を表4にまとめた。
Figure 0006078379
表4の結果から分かるように、シリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、1倍量〜4.0倍量、シリカ含有水中の鉄の濃度が260mg/Lの実施例2は、シリカ濃度を十分に低減でき、且つ固形物発生量も低減できた。特に、シリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、1倍量〜2.2倍量となるようにMgClを添加することによって、シリカ濃度を十分に低減でき、且つ固形物発生量もより低減できた。これに対し、比較例3のように、シリカ含有水中の鉄の濃度が260mg/Lであっても、シリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、0.7倍量である場合には、シリカ濃度を十分に低減させることができず、シリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、6.0倍量である場合には、固形物発生量を十分に低減させることができなかった。
(実施例3)
実施例1と同様のシリカ含有水500mL(SiO濃度は150mg/L)をビーカーに用意し、シリカ含有水中の鉄の濃度が120mg/L、400mg/LとなるようにFeCl溶液をビーカーに添加したこと以外は、実施例1と同様の条件で試験を行った。また、実施例1と同様の方法により、シリカ濃度、固形物発生量を求め、それらの結果を表5にまとめた。
(実施例4)
実施例1と同様のシリカ含有水500mL(SiO濃度は150mg/L)をビーカーに用意し、シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が150mg/L、すなわち、シリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、1倍量となるようにMgClをビーカーに添加したこと、シリカ含有水中の鉄の濃度が120mg/LとなるようにFeCl溶液をビーカーに添加したこと以外は、実施例1と同様の条件で試験を行った。また、実施例1と同様の方法により、シリカ濃度、固形物発生量を求め、それらの結果を表5にまとめた。
(実施例5)
実施例1と同様のシリカ含有水500mL(SiO濃度は150mg/L)をビーカーに用意し、シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が330mg/L、すなわち、シリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、2.2倍量となるようにMgClをビーカーに添加したこと、シリカ含有水中の鉄の濃度が400mg/LとなるようにFeCl溶液をビーカーに添加したこと以外は、実施例1と同様の条件で試験を行った。また、実施例1と同様の方法により、シリカ濃度、固形物発生量を求め、それらの結果を表5にまとめた。
(比較例4)
実施例1と同様のシリカ含有水500mL(SiO濃度は150mg/L)をビーカーに用意し、シリカ含有水中の鉄の濃度が65mg/L、515mg/L、640mg/LとなるようにFeCl溶液をビーカーに添加したこと以外は、実施例1と同様の条件で試験を行った。また、実施例1と同様の方法により、シリカ濃度、固形物発生量を求め、それらの結果を表6にまとめた。
(比較例5)
実施例1と同様のシリカ含有水500mL(SiO濃度は150mg/L)をビーカーに用意し、シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が75mg/L、すなわち、シリカ含有水中のマグネシウムの濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、0.5倍量となるようにMgClをビーカーに添加したこと、シリカ含有水中の鉄の濃度が65mg/LとなるようにFeCl溶液をビーカーに添加したこと以外は、実施例1と同様の条件で試験を行った。また、実施例1と同様の方法により、シリカ濃度、固形物発生量を求め、それらの結果を表6にまとめた。
(比較例6)
実施例1と同様のシリカ含有水500mL(SiO濃度は150mg/L)をビーカーに用意し、シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が600mg/L、すなわち、シリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、4.0倍量となるようにMgClをビーカーに添加したこと、シリカ含有水中の鉄の濃度が515mg/LとなるようにFeCl溶液をビーカーに添加したこと以外は、実施例1と同様の条件で試験を行った。また、実施例1と同様の方法により、シリカ濃度、固形物発生量を求め、それらの結果を表6にまとめた。
Figure 0006078379
Figure 0006078379
表5の結果から分かるように、シリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、2倍量、シリカ含有水中の鉄の濃度が120mg/L〜400mg/Lの実施例3は、シリカ濃度を十分に低減でき、且つ固形物発生量も低減できた。また、シリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、1倍量、シリカ含有水中の鉄の濃度が120mg/Lの実施例4、及びシリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、2.2倍量、シリカ含有水中の鉄の濃度が400mg/Lの実施例も、シリカ濃度を十分に低減でき、且つ固形物発生量も低減できた。これに対し、表6の結果を見ると、比較例4のように、シリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、2倍量であっても、シリカ含有水中の鉄の濃度が65mg/Lである場合には、シリカ濃度を十分に低減させることができず、シリカ含有水中の鉄の濃度が515mg/L、640mg/Lの場合には、固形物発生量を十分に低減させることができなかった。また、比較例5のように、シリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、0.5倍量であり、シリカ含有水中の鉄の濃度が65mg/Lである場合は、シリカ濃度を十分に低減させることができず、比較例6のように、シリカ含有水中のマグネシウム濃度がシリカ含有水中のシリカ濃度に対して、4倍量であっても、シリカ含有水中の鉄の濃度が515mg/Lである場合には、固形物発生量を十分に低減させることができなかった。
(実施例6)
実施例1と同様のシリカ含有水500mL(SiO濃度は150mg/L)をビーカーに用意し、シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が300mg/L、すなわち、シリカ含有水中のマグネシウム濃度が、シリカ含有水中のシリカ濃度に対して、2倍量となるようにMgClをビーカーに添加した際の水のpHを8〜12に調整したこと、シリカ含有水中の鉄の濃度が120mg/LとなるようにFeCl溶液をビーカーに添加しこと以外は実施例1と同様の条件で試験を行った。また、実施例1と同様の方法により、シリカ濃度、固形物発生量を求め、それらの結果を表7及び図5にまとめた。
Figure 0006078379
表7及び図5から分かるように、マグネシウム塩をシリカ含有水に添加した際の水のpHを8.5以上にすることにより、シリカ濃度をより低減させることができた。
(実施例7)
実施例1と同様のシリカ含有水500mL(SiO濃度は150mg/L)をビーカーに用意し、シリカ含有水中のマグネシウムの濃度が300mg/L、すなわち、シリカ含有水中のマグネシウム濃度が、シリカ含有水中のシリカ濃度に対して、2倍量となるようにMgClをビーカーに添加した際の水の温度を50℃〜90℃に調整したこと、シリカ含有水中の鉄の濃度が120mg/LとなるようにFeCl溶液をビーカーに添加したこと以外は実施例1と同様の条件で試験を行った。また、実施例1と同様の方法により、シリカ濃度、固形物発生量を求め、それらの結果を表8及び図6にまとめた。
Figure 0006078379
表8及び図6から分かるように、マグネシウム塩をシリカ含有水に添加した際の水の温度を60℃以上とすることにより、シリカ濃度をより低減させることができた。
(実施例8)
実施例1と同様のシリカ含有水500mL(SiO濃度は150mg/L)をビーカーに用意し、シリカ含有水中の鉄の濃度が120mg/LとなるようにFeCl溶液をビーカーに添加したこと、また、FeCl溶液を添加した際の水中のpHを8〜12に調整したこと以外は実施例1と同様の条件で試験を行った。また、実施例1と同様の方法により、シリカ濃度、固形物発生量を求め、それらの結果を表9及び図7にまとめた。また、表9には、最終的に得られた処理水の上澄み水の濁度を、濁度計を用いて測定した結果も記載した。
Figure 0006078379
表9及び図7から分かるように、鉄塩をシリカ含有水に添加した際の水のpHを8.5以上とすることにより、シリカ濃度をより低減させることができた。なお、水のpH12において、シリカ濃度や上澄み水濁度が上昇している原因は、鉄塩中の鉄の溶解によるものと考えられる。
1 水処理システム、2,4〜7 シリカ含有水の処理装置、3 逆浸透膜装置、10a〜10f 排水ライン、12 ヒータ、14 Mg反応槽、16 Mg添加ライン、18 pH調整剤添加ライン、20,32 凝集反応槽、22 鉄塩添加ライン、24 沈殿槽、26 原水槽、28 攪拌機、30 熱交換器。

Claims (7)

  1. 50℃以上のシリカ含有水にマグネシウム塩を添加するマグネシウム塩添加手段と、
    前記マグネシウム塩添加後のシリカ含有水に鉄塩を添加して、該水中のシリカを凝集させる凝集手段と、
    前記シリカを凝集させたシリカ含有水から凝集物を分離する固液分離手段と、
    前記マグネシウム塩が添加される際の前記シリカ含有水に、pH調整剤を添加して、pHを8.5〜11に調整する第1のpH調整手段と、
    前記鉄塩が添加される際の前記シリカ含有水に、pH調整剤を添加して、pHを8.5〜11に調整する第2のpH調整手段と、を有し、
    前記マグネシウム塩添加手段は、前記シリカ含有水中のマグネシウム濃度が前記シリカ含有水中のシリカ濃度に対して、1〜4倍量となるように前記マグネシウム塩を添加し、
    前記凝集手段では、前記シリカ含有水中の鉄の濃度が120mg/L〜400mg/Lとなるように鉄塩を添加することを特徴とするシリカ含有水の処理装置。
  2. 前記マグネシウム塩添加手段は、前記シリカ含有水中のマグネシウム濃度が前記シリカ含有水中のシリカ濃度に対して、1〜2.2倍量となるように前記マグネシウム塩を添加することを特徴とする請求項1記載のシリカ含有水の処理装置。
  3. 前記マグネシウム塩が添加される際の前記シリカ含有水を50℃以上に加熱する加熱手段を備えること特徴とする請求項1又は2記載のシリカ含有水の処理装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載のシリカ含有水の処理装置と、
    前記シリカ含有水の処理装置により処理された処理水を逆浸透膜で処理する逆浸浸透膜装置と、を備えることを特徴とする水処理システム。
  5. 50℃以上のシリカ含有水にマグネシウム塩を添加するマグネシウム塩添加工程と、
    前記マグネシウム塩添加工程後のシリカ含有水に鉄塩を添加して、該水中のシリカを凝集させる凝集工程と、
    前記凝集工程後のシリカ含有水から凝集物を分離する固液分離工程と、を有し、
    前記マグネシウム塩添加工程では、前記マグネシウム塩が添加される際の前記シリカ含有水に、pH調整剤を添加して、pHを8.5〜11に調整し、前記シリカ含有水中のマグネシウム濃度が前記シリカ含有水中のシリカ濃度に対して、1〜4倍量となるように前記マグネシウム塩を添加し、
    前記凝集工程では、前記鉄塩を添加する際の前記シリカ含有水に、pH調整剤を添加して、pHを8.5〜11に調整し、前記シリカ含有水中の鉄の濃度が120mg/L〜400mg/Lとなるように鉄塩を添加することを特徴とするシリカ含有水の処理方法。
  6. 前記マグネシウム塩添加工程では、前記シリカ含有水中のマグネシウム濃度が前記シリカ含有水中のシリカ濃度に対して、1〜2.2倍量となるように前記マグネシウム塩を添加することを特徴とする請求項記載のシリカ含有水の処理方法。
  7. 前記マグネシウム塩を添加する際の前記シリカ含有水を50℃以上に加熱する加熱工程を備えることを特徴とする請求項又は記載のシリカ含有水の処理方法。
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