JP6078309B2 - ヒートパイプ、気液相充填ヒートパイプの製造方法 - Google Patents
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Description
また、本発明は、メンテナンス性の向上を図ることができるヒートパイプ、及び該ヒートパイプを有する原子力プラントを提供することを目的とする。
液化している作動流体である液相流体を外部と熱交換させることで該液相流体を気化させる蒸発器と、気化した該作動流体である気相流体を外部と熱交換させることで該気相流体を液化させる凝縮器と、該気相流体を該蒸発器から該凝縮器に導く気相流体管と、該液相流体を該凝縮器から該蒸発器に導く液相流体管と、を備えているヒートパイプ本体を製造する本体製造工程と、前記凝縮器が大気開放状態であれば前記蒸発器内で前記液相流体の沸騰が進行する条件を放出条件とし、該放出条件を満たすと、前記凝縮器中の上部を大気開放して、該凝縮器から前記気相流体を大気に放出し、該蒸発器内での前記液相流体の沸騰進行が予め定められた程度まで進行したことを放出完了条件とし、該放出完了条件を満たすと、該凝縮器からの前記気相流体の大気放出を止める作動流体調節器を、前記ヒートパイプ本体に取り付ける調節器取付工程と、前記ヒートパイプ本体内に前記液相流体を充填する充填工程と、前記液相流体が充填された前記ヒートパイプ本体の前記蒸発器を外部から加熱する加熱工程と、を実行し、
前記放出条件は、前記凝縮器内の圧力であって、該凝縮器が大気開放状態であれば前記蒸発器内で前記液相流体の沸騰が進行すると想定される第一規定圧力以上であることであり、前記放出完了条件は、該凝縮器内の圧力であって、該第一規定圧力よりも低い第二規定圧力未満であることであり、前記作動流体調節器は、弁ケーシングと、弁ケーシング内の開位置と閉位置との間で移動可能に配置された弁体と、前記凝縮器内の圧力に応じて変位又は変形するパイロット部材とを有する圧力調節弁であり、前記パイロット部材は、前記凝縮器内の圧力が前記第一規定圧力以上になると、前記弁体を前記開位置に移動させ、該凝縮器内の圧力が前記第二規定圧力未満になると、該弁体を前記閉位置に移動させる、ことを特徴とする。
これによって、不凝縮ガスの発生を極力低減することができ、溶存ガスである不凝縮ガスが後に溜まってしまうことを回避できる。
液化している作動流体である液相流体を外部と熱交換させることで該液相流体を気化させる蒸発器と、気化した前記作動流体である気相流体を外部と熱交換させることで該気相流体を液化させる凝縮器と、前記気相流体を前記蒸発器から前記凝縮器に導く気相流体管と、前記液相流体を前記凝縮器から前記蒸発器に導く液相流体管と、前記凝縮器が大気開放状態であれば前記蒸発器内で前記液相流体の沸騰が進行する条件を放出条件とし、該放出条件を満たすと、前記凝縮器中の上部を大気開放して、該凝縮器から前記気相流体を大気に放出し、該蒸発器内での前記液相流体の沸騰進行が予め定められた程度まで進行したことを放出完了条件とし、該放出完了条件を満たすと、該凝縮器からの前記気相流体の大気放出を止める作動流体調節器と、を備え、
前記放出条件は、前記凝縮器内の圧力であって、該凝縮器が大気開放状態であれば前記蒸発器内で前記液相流体の沸騰が進行すると想定される第一規定圧力以上であることであり、前記放出完了条件は、該凝縮器内の圧力であって、該第一規定圧力よりも低い第二規定圧力未満であることであり、前記作動流体調節器は、弁ケーシングと、弁ケーシング内の開位置と閉位置との間で移動可能に配置された弁体と、前記凝縮器内の圧力に応じて変位又は変形するパイロット部材とを有する圧力調節弁であり、前記パイロット部材は、前記凝縮器内の圧力が前記第一規定圧力以上になると、前記弁体を前記開位置に移動させ、該凝縮器内の圧力が前記第二規定圧力未満になると、該弁体を前記閉位置に移動させる、ことを特徴とする。
前記ヒートパイプと、筒状を成し、両端部が開口して、前記凝縮器を覆うダクトと、を備えていることを特徴とする。
また、ヒートパイプ内の気相流体と液相流体とのバランスを常に適した状態とすることができ、ヒートパイプの内圧が過剰に大きくなってしまうことを回避することができる。
また、本発明に係る他の原子力プラントは、蒸発器及び凝縮器を有する蒸気いずれかのヒートパイプと、原子炉格納容器とを備え、前記蒸発器が前記原子炉格納容器の内側に配置され、前記凝縮器が前記原子炉格納容器の外側に配置されていることを特徴とする。
また、本発明によれば、熱源側の冷却が必要な際にのみ作動流体の循環するため、メンテナンス性を向上させることができる。
まず、図1及び図2を参照して、本発明に係る第一実施形態について説明する。
なお、作動流体F1は、脱気水であることがより好ましい。これにより、不凝縮ガスの発生を極力低減することができ、また、溶存ガスである不凝縮ガスが後に溜まってしまうことを回避できる。
次に、図3を参照して、本発明に係る第二実施形態について説明する。
次に、図4を参照して、本発明に係る第三実施形態について説明する。
次に、図5を参照して、以上の実施形態の第一変形例について説明する。
次に、図6を参照して、以上の実施形態の第二変形例について説明する。
以上の各実施形態の作動流体調節器20,20a,20bでは、凝縮器15が大気開放状態であれば蒸発器11内で液相流体Flの沸騰が進行する条件を放出条件とし、この放出条件を満たすと、凝縮器15中の上部を大気開放して、凝縮器15から気相流体Fgを大気に放出している。さらに、以上の各実施形態及び各変形例の作動流体調節器20,20a,20bでは、気相流体Fgの大気放出後、蒸発器11内での液相流体Flの沸騰進行が予め定められた程度まで進行したことを放出完了条件とし、この放出完了条件を満たすと、凝縮器15からの気相流体Fgの大気放出を止めている。
以下、本発明の第四実施形態について、図7及び図8を参照して詳細に説明する。
図7に示す原子力プラント100は、原子炉4と、蒸気発生器103と、原子炉格納容器104と、ヒートパイプ110とを備えている。
蒸気発生器103では、高温高圧の一次冷却水の熱を二次冷却材(二次冷却水)に伝え、二次冷却水を水蒸気とする。この水蒸気は、蒸気タービンに送られて該蒸気タービンを駆動する。蒸気タービンの出力軸には発電機の入力軸が連結されているので、蒸気タービンによって駆動された発電機は、電力を発生する。
この原子炉格納容器104は、原子炉101及び蒸気発生器103が格納された内部空間と外部空間とを隔離しており、耐圧性の高い材料から構成されている。
蒸発器120は、原子炉格納容器104内の容器内雰囲気(第一外部流体)とヒートパイプ110内を流通する作動流体とを熱交換することで、容器内雰囲気を冷却する。一方、凝縮器130は、原子炉格納容器104外の容器外雰囲気(第二外部流体)と作動流体とを熱交換することで、作動流体を冷却する。
この蒸発器120は、蒸発器用上部ヘッダ121と、蒸発器用下部ヘッダ122と、蒸発器用電熱管123とを備えている。
蒸発器用電熱管123は、蒸発器用上部ヘッダ121と及び蒸発器用下部ヘッダ122とを上下に接続する配管であって、上下方向に延びるように、かつ、水平方向に間隔をあけて複数が設けられている。この蒸発器用電熱管123によって、蒸発器用上部ヘッダ121と蒸発器用下部ヘッダ122とは、その内部が連通状態とされている。
この凝縮器130は、凝縮器用上部ヘッダ131と、凝縮器用下部ヘッダ132と、凝縮器用伝熱管133とを備えている。
凝縮器用伝熱管133は、凝縮器用上部ヘッダ131及び凝縮器用下部ヘッダ132とを上下に接続する配管であって、上下方向に延びるように、かつ、水平方向に間隔をあけて複数が設けられている。この凝縮器用伝熱管133によって、凝縮器用上部ヘッダ131と凝縮器用下部ヘッダ132とは、その内部が連通状態とされている。
第二流体管150は、蒸発器120の蒸発器用下部ヘッダ122と凝縮器130の凝縮器用下部ヘッダ132とを接続する配管である。即ち、第二流体管150は、その一端が蒸発器用下部ヘッダ122の延在方向の端部に接続されており、他端が凝縮器用下部ヘッダ132の延在方向の端部に接続されている。これによって、蒸発器用下部ヘッダ122と凝縮器用下部ヘッダ132とは、その内部が互いに連通状態とされている。
蒸発器120では、作動流体が蒸発器用電熱管123を流通する過程で容器内雰囲気と熱交換することで蒸発する。即ち、液相状態の作動流体が、容器内雰囲気によって加熱されることで蒸発して気相流体となる。
一方、凝縮器130では、気相作動流体が凝縮器用伝熱管133を流通する過程で容器外雰囲気と熱交換することで凝縮する。即ち、気相状態の作動流体が、容器外雰囲気によって冷却されることで凝縮して液相流体となる。
電磁弁161は、外部系統の電源162からの通電・非通電に応じて、作動流体の流通を禁止する閉状態と、作動流体の流通を許可する開状態とに切り替わる弁である。本実施形態の電磁弁161は、通電されることによって閉状態となり、非通電とされることによって開状態となるように構成されている。
このような電磁弁161は、第一流体管140及び第二流体管150にそれぞれ設けられている。
この可溶栓163は、第一流体管140及び第二流体管150を閉塞可能であれば、例えば板状、球状、多面体状、塊状等、種々の形状のものを採用することができる。
なお、内圧調整弁182には、逆止機能を有していることが好ましい。即ち、この内圧調整弁182は、ヒートパイプ110の内側から外側に向かっての流通を許容する一方、外側から内側に向かっての流通を禁止する機能を有していることが好ましい。
即ち、内圧調整弁制御部183は、内圧情報が予め定めた圧力値を超えた際(例えば内圧情報が大気圧を超えた際)には、内圧調整弁182に開放信号を出力する。この開放信号の入力により、内圧調整弁182は開状態となり凝縮器用上部ヘッダ131を大気開放する。
一方、内圧調整弁制御部183は、液相残量情報が予め定めた液相残量値を下回った際に、内圧調整弁182に閉塞信号を出力する。この閉塞信号の入力により、内圧調整弁182は閉状態となり凝縮器用上部ヘッダ131の大気開放が停止される。
即ち、電磁弁161は電源162から通電が行われることで閉状態が維持され、可溶栓163は作動流体の温度が平常温度であるために溶融することなく第一流体管140及び第二流体管150を閉塞する。
このような電磁弁161の開状態への移行及び可溶栓163の溶融によって初めて、第一流体管140及び第二流体管150における作動流体の流通が許可される。
これによって、熱源側である内部雰囲気の冷却が必要な際にのみ作動流体が循環されることになるため、常時作動流体が流通する場合に比べて経年劣化を低減させることができる。これにより、ヒートパイプ110のメンテナンス性を向上させることができる。
一方、電磁弁161と可溶栓163とを併用した場合には、系統電力の停電時や電磁弁161の誤作動による作動流体の流通開始を回避することができる。
これに対して、本実施形態では、可溶栓163がそれぞれ第一流体管140及び第二流体管150における電磁弁161の下流側に配置されるため、可溶栓163が電磁弁161において再固化することによる弁の閉塞を回避することができる。
なお、可溶栓163の下流側に可溶栓163回収用のポケットを設けておけば、当該ポケットにより容易に可溶栓163を回収することができる。
さらに、内圧調整弁182の存在により、ヒートパイプ本体115内の気相流体と液相流体とのバランスを常に適した状態とすることができ、ヒートパイプ本体115の内圧が過剰に大きくなってしまうことを回避することができる。また、作動流体中の不凝縮ガスを当該内圧調整弁182を介して外部に排出することができる。
即ち、第四実施形態の第一流体管140及び第二流体管150は、その延在方向に直交する断面形状が四角形状をなしており、可溶栓163が栓本体165と可溶材164とを備えている。
栓本体165は、第一流体管140及び第二流体管150の内壁面の断面積よりも一回り小さい形状をなしている。そして、可溶材164は、このような栓本体165の外縁と第一流体管140及び第二流体管150の内壁面との間に配置されており、即ち、栓本体165と内壁面との間の間隙を埋めるように配置されている。これによって、可溶栓163による第一流体管140及び第二流体管150の閉塞状態が維持されている。
これによって可溶栓163全体が可溶材164によって形成されている場合に比べて、可溶材164の量を低減させることができる。したがって、可溶材164が再固化することによって流路面積が低下する不都合を抑制できる。
次に本発明の第五実施形態について、図10を参照して説明する。この第五実施形態のヒートパイプ110は、電磁弁161に代えて空圧弁166を有している点で第四実施形態と相違する。
即ち、本実施形態のヒートパイプ110の開閉部160は、空圧弁166と可溶栓163とを有している。
空圧弁166は、空気等の圧縮気体が貯留された圧縮気体源167からの圧縮気体の供給によって開状態となるとともに、圧縮気体が非供給の際には閉状態となる弁である。この空圧弁166は、開状態となることによって第一流体管140及び第二流体管150における作動流体の流通を許可する一方、閉状態となることによって第一流体管140及び第二流体管150における作動流体の流通を遮断して該流通を禁止する。
次に本発明の第六実施形態について、図11を参照して説明する。この第六実施形態のヒートパイプ110は、電磁弁161に代えて電磁空圧弁168を有している点で第四実施形態と相違する。
即ち、本実施形態のヒートパイプ110の開閉部160は、電磁空圧弁168と可溶栓163とを有している。
電磁空圧弁168は、通電時かつ圧縮気体の供給時に開状態となる一方、非通電かつ圧縮気体の非供給時に閉状態となる。この電磁空圧弁168は、開状態となることによって第一流体管140及び第二流体管150における作動流体の流通を許可する一方、閉状態となることによって第一流体管140及び第二流体管150における作動流体の流通を遮断して該流通を禁止する。
なお、電磁空圧弁168は、電磁弁161と空圧弁166との両方の機能を備えたものであり、本実施形態のヒートパイプ110は、換言すれば電磁弁161と空圧弁166との双方を有したものである。
電磁空圧弁168の通電用のスイッチ及び圧縮気体供給用のスイッチは、それぞれ作業者がアクセスし易い場所に設けられていることが好ましい。これによって、作業者がヒートパイプ110の設置場所に近づかなくとも、ヒートパイプ110を作動させることが可能となる。
次に本発明の第七実施形態について、図12を参照して説明する。この第七実施形態のヒートパイプ110は、電磁弁161に代えて空圧弁166を有しており、さらに、蒸気導入部169を備えている点で第四実施形態と相違する。
即ち、第七実施形態の開閉部160は、空圧弁166と、可溶栓163と、蒸気導入部169とを備えている。
空圧弁166は、上記同様、圧縮気体の供給によって開状態となる弁である。
蒸気導入部169は、原子炉格納容器104内に設けられており、例えば異常時に原子炉格納容器104内に充満する蒸気を空圧弁166に導く役割を有している。即ち、この蒸気導入部169には、原子炉格納容器104内の蒸気が導入され、導入された蒸気を配管を介して空圧弁166に供給する。そして、この空圧弁166は当該蒸気が圧縮気体として作用することで、閉状態から開状態へと移行する。これによって、第一流体管140及び第二流体管150の空圧弁166における閉塞状態が解除され、作動流体の流通が開始される。
次に本発明の第八実施形態について、図13(a)を参照して説明する。この第八地実施形態のヒートパイプ110は、電源にかえてゼーベック素子170を備えている点で第四実施形態と相違する。
ゼーベック素子170は、異なる金属又は半導体からなる2つの部材により構成された素子であって、2つの部材に生じる温度差によって電力を発生させる素子である。本実施形態では、異なる部材の一方が第一流体管140又は第二流体管150の外周面に設けられており、他方が該一方の部材に積層されるように設けられている。
この場合も上記同様、容器内雰囲気が高温となった場合にのみ、自動的に電磁弁161を開状態とすることができる。
次に本発明の第九実施形態について、図14を参照して説明する。この第九地実施形態のヒートパイプ110は、不凝縮ガス収集部184を備える点で第四実施形態と相違する。
この不凝縮ガス収集部184は、作動流体から分離した酸素や窒素等の不凝縮ガスを収集する役割を有している。不凝縮ガス収集部184は、凝縮器130における凝縮器用上部ヘッダ131に、該凝縮器用上部ヘッダ131の延在方向に間隔をあけて一対が設けられている。この不凝縮ガス収集部184は、凝縮用上部ヘッダの一部が上方に向かって膨出するようにして形成されている。また、本実施形態では、一対の不凝縮ガスのそれぞれに内圧調整弁182が設けられている。
このように不凝縮ガス収集部184が不凝縮ガスを収集することで、作動流体の流動抵抗となる得る不凝縮ガスを作動流体から容易に分離することができる。これによって、ヒートパイプ110の除熱能力の低下を抑制することができる。
11 蒸発器
150 凝縮器
17 気相流体管
20 作動流体調節器(圧力調節弁)
20b 作動流体調節器
20c 作動流体調節器
25 圧力計
26 液容量計
27 温度計
28 タイマー
30 ダクト
35 ピット
100 原子力プラント
101 原子炉
102 冷却水配管
103 蒸気発生器
104 原子炉格納容器
110 ヒートパイプ
115 ヒートパイプ本体
120 蒸発器
121 蒸発器用上部ヘッダ
122 蒸発器用下部ヘッダ
123 蒸発器用伝熱管
130 凝縮器
131 凝縮器用上部ヘッダ
132 凝縮器用下部ヘッダ
133 凝縮器用伝熱管
140 第一流体管
150 第二流体管
160 開閉部
160A 開閉部
160B 開閉部
161 電磁弁
162 電源
163 可溶栓
164 可溶材
165 栓本体
166 空圧弁
167 圧縮空気源
168 電磁空圧弁
169 蒸気導入部
170 ゼーベック素子
171 電磁弁制御部
172 空圧弁制御部
180 圧力検出部
182 内圧調整弁
183 内圧調整弁制御部
184 不凝縮ガス収集部
185 不凝縮ガス収集部
187 液相残量検出部
Claims (8)
- 液化している作動流体である液相流体を外部と熱交換させることで該液相流体を気化させる蒸発器と、気化した該作動流体である気相流体を外部と熱交換させることで該気相流体を液化させる凝縮器と、該気相流体を該蒸発器から該凝縮器に導く気相流体管と、該液相流体を該凝縮器から該蒸発器に導く液相流体管と、を備えているヒートパイプ本体を製造する本体製造工程と、
前記凝縮器が大気開放状態であれば前記蒸発器内で前記液相流体の沸騰が進行する条件を放出条件とし、該放出条件を満たすと、前記凝縮器中の上部を大気開放して、該凝縮器から前記気相流体を大気に放出し、該蒸発器内での前記液相流体の沸騰進行が予め定められた程度まで進行したことを放出完了条件とし、該放出完了条件を満たすと、該凝縮器からの前記気相流体の大気放出を止める作動流体調節器を、前記ヒートパイプ本体に取り付ける調節器取付工程と、
前記ヒートパイプ本体内に前記液相流体を充填する充填工程と、
前記液相流体が充填された前記ヒートパイプ本体の前記蒸発器を外部から加熱する加熱工程と、
を実行し、
前記放出条件は、前記凝縮器内の圧力であって、該凝縮器が大気開放状態であれば前記蒸発器内で前記液相流体の沸騰が進行すると想定される第一規定圧力以上であることであり、前記放出完了条件は、該凝縮器内の圧力であって、該第一規定圧力よりも低い第二規定圧力未満であることであり、
前記作動流体調節器は、弁ケーシングと、弁ケーシング内の開位置と閉位置との間で移動可能に配置された弁体と、前記凝縮器内の圧力に応じて変位又は変形するパイロット部材とを有する圧力調節弁であり、
前記パイロット部材は、前記凝縮器内の圧力が前記第一規定圧力以上になると、前記弁体を前記開位置に移動させ、該凝縮器内の圧力が前記第二規定圧力未満になると、該弁体を前記閉位置に移動させる、
ことを特徴とする気液相充填ヒートパイプの製造方法。 - 請求項1に記載の気液相充填ヒートパイプの製造方法において、
前記充填工程では、前記ヒートパイプ本体内に前記液相流体を満充填する、
ことを特徴とする気液相充填ヒートパイプの製造方法。 - 請求項1又は2に記載の気液相充填ヒートパイプの製造方法において、
両端部が開口しているダクトで前記凝縮器の周りを覆うダクト設置工程を実行する、
ことを特徴とする気液相充填ヒートパイプの製造方法。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の気液相充填ヒートパイプの製造方法において、
前記液相流体は、水である、
ことを特徴とする気液相充填ヒートパイプの製造方法。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の気液相充填ヒートパイプの製造方法において、
前記液相流体は、脱気水である、
ことを特徴とする気液相充填ヒートパイプの製造方法。 - 液化している作動流体である液相流体を外部と熱交換させることで該液相流体を気化させる蒸発器と、
気化した前記作動流体である気相流体を外部と熱交換させることで該気相流体を液化させる凝縮器と、
前記気相流体を前記蒸発器から前記凝縮器に導く気相流体管と、
前記液相流体を前記凝縮器から前記蒸発器に導く液相流体管と、
前記凝縮器が大気開放状態であれば前記蒸発器内で前記液相流体の沸騰が進行する条件を放出条件とし、該放出条件を満たすと、前記凝縮器中の上部を大気開放して、該凝縮器から前記気相流体を大気に放出し、該蒸発器内での前記液相流体の沸騰進行が予め定められた程度まで進行したことを放出完了条件とし、該放出完了条件を満たすと、該凝縮器からの前記気相流体の大気放出を止める作動流体調節器と、
を備え、
前記放出条件は、前記凝縮器内の圧力であって、該凝縮器が大気開放状態であれば前記蒸発器内で前記液相流体の沸騰が進行すると想定される第一規定圧力以上であることであり、前記放出完了条件は、該凝縮器内の圧力であって、該第一規定圧力よりも低い第二規定圧力未満であることであり、
前記作動流体調節器は、弁ケーシングと、弁ケーシング内の開位置と閉位置との間で移動可能に配置された弁体と、前記凝縮器内の圧力に応じて変位又は変形するパイロット部材とを有する圧力調節弁であり、
前記パイロット部材は、前記凝縮器内の圧力が前記第一規定圧力以上になると、前記弁体を前記開位置に移動させ、該凝縮器内の圧力が前記第二規定圧力未満になると、該弁体を前記閉位置に移動させる、
ことを特徴とするヒートパイプ。 - 請求項6に記載のヒートパイプと、
筒状を成し、両端部が開口して、前記凝縮器を覆うダクトと、
を備えていることを特徴とするヒートパイプ装置。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載のヒートパイプと、
原子炉格納容器とを備え、
前記蒸発器が前記原子炉格納容器の内側に配置され、
前記凝縮器が前記原子炉格納容器の外側に配置されていることを特徴とする原子力プラント。
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