JPH1038485A - ヒートパイプの作動流体封入方法および器具 - Google Patents

ヒートパイプの作動流体封入方法および器具

Info

Publication number
JPH1038485A
JPH1038485A JP21420796A JP21420796A JPH1038485A JP H1038485 A JPH1038485 A JP H1038485A JP 21420796 A JP21420796 A JP 21420796A JP 21420796 A JP21420796 A JP 21420796A JP H1038485 A JPH1038485 A JP H1038485A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
working fluid
container
heat pipe
orifice
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21420796A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiro Maruhashi
克洋 丸橋
Shigeyuki Kobayashi
茂之 小林
Masataka Mochizuki
正孝 望月
Koichi Masuko
耕一 益子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP21420796A priority Critical patent/JPH1038485A/ja
Publication of JPH1038485A publication Critical patent/JPH1038485A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pressure Vessels And Lids Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンテナ内に残留する作動流体量を均一化で
き、安定した製品を製造することのできる作動流体の封
入方法およびそのための器具を提供する。 【解決手段】 開口端から内部に作動流体12が注入さ
れたコンテナ11の開口端を気密状態に担保した後、コ
ンテナ11を加熱することによって作動流体12を蒸発
させて、その作動流体12の蒸気によってコンテナ11
内に残留する非凝縮性ガスを、開口径を任意に設定でき
るオリフィス20を介して所定時間継続して徐々に流出
させた後、その注入管部10を封止する作動流体封入方
法およびそのための器具13。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、常温で液相の流
体を作動流体とした比較的動作温度の低いヒートパイプ
の作動流体封入法、特に加熱追い出しによる方法および
その方法を実施する際に使用する器具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ヒートパイプのうち、低温域で作動させ
るヒートパイプにおいては、常温で液相であり、また作
業者に対する危険度の少ない作動流体として、例えば、
水、フレオン113、エタノール、アルコールなどが用
いられている。
【0003】この作動流体は、空気などの非凝縮性ガス
を排除した状態でコンテナに封入する必要があり、その
ための方法として加熱追出し法が知られている。
【0004】従来のヒートパイプの作動流体封入のため
の加熱追出し法は、作動流体を注入した後、注入管部に
仮締めをしたコンテナを加熱し、コンテナの内部圧力が
所定圧力に達したことを確認した後、加熱を止め、注入
管部の仮締めを解放し、非凝縮性ガスおよび作動流体蒸
気を所定時間噴出させた後、注入管部を封止するもので
ある。
【0005】したがって、従来のような作動流体封入の
ための加熱追出し法では、仮締めを外してから封止する
までの時間すなわち蒸気の噴出時間により最終的にコン
テナ内に残留する作動流体の量が左右されることになる
が、外径および長さの小さいヒートパイプを製造する場
合、コンテナを加熱後、コンテナの注入管部の仮締めを
外すと、サイズが小さいために、蒸気だけでなく液相の
作動流体までも吹き出してしまい、作動流体量の管理が
難しくなる。すなわち径の小さいコンテナでは、加熱直
後に気泡が発生してしまい、この気泡によってそれより
上側の作動流体が押し上げられて、液相の作動流体がそ
のままコンテナから吹き出してしまう。そのため、コン
テナ内の作動流体量が大きく減少してしまうことがあ
り、また蒸気の噴出に許容される時間は極めて短いた
め、液相で吹き出す作動流体の量を管理できないことと
相まって、コンテナ内に均一な作動流体量を残すことが
難しく、品質の安定した製品の製造が困難であった。
【0006】そこで最近では、一例として、ヒートパイ
プの注入管部の先端開口部に、微小隙間を形成してその
微小隙間から作動流体蒸気によって非凝縮性ガスを排出
するヒートパイプの作動流体封入方法が開発されてい
る。
【0007】具体的な例を挙げると、図2に示すよう
に、作動流体1を注入したコンテナ2を加熱液3内に浸
して加熱しヒートパイプ化する場合、コンテナ2内の下
部で発生した気泡(蒸気)が作動流体1を押し出してし
まう押し出し現象を防止するため、コンテナ2の注入管
部4の先端開口部5に加圧ニードル6を設けて流出する
作動流体1に流動抵抗を与え、コンテナ2の内圧を上げ
ることによって、作動流体1の蒸気の流出と、気泡の発
生を防ぐようにしている。そしてこの加圧ニードル6に
よって注入管部4の先端開口部5に若干の隙間を形成す
ることによって蒸気を放出させて、コンテナ2内の作動
流体1のほとんどが蒸発した状態で注入管部4を封止工
具7によって封止する。その結果、使用温度ではコンテ
ナ2の内部が真空となり、所要のヒートパイプ8を得る
ことができることになる。
【0008】すなわち、この方法によれば、前記注入管
部4から作動流体1の蒸気および非凝縮性ガスが徐々に
流出するため、急激な圧力平衡を抑制し、液相の作動流
体4の吹き出しを防止できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ヒートパイプの作動流体封入方法では、コンテナの注入
管部に加圧ニードルを挿入し注入管部と加圧ニードルと
の間の微小隙間から作動流体および非凝縮性ガスを排出
させる方法を取っているために、注入管部の先端開口部
の形状が僅かでも相違すると、加圧ニードルの挿入量や
注入管部の先端開口部分と加圧ニードルとの間に形成さ
れる微小隙間の大きさが異なってしまう。そのため、加
圧ニードルの挿入による流動抵抗を、一定値にすること
が難しく、作動流体蒸気の排出量が不安定となり、その
結果、残留する作動流体の量が変動してしまうおそれが
多分にあった。
【0010】具体的には前記微小隙間の大きさの相違等
により、流動抵抗が安定せず、隙間が大きすぎることに
よってコンテナの内部抵抗が所定より低い場合には、コ
ンテナの内圧が上がらず気泡の発生を防止することがで
きないために、非凝縮性ガスが確実に排出されないとと
もに作動流体の流出が過剰となって残留する作動流体の
量が少なくなってしまう。また反対に、隙間が小さすぎ
ることによってコンテナの内部抵抗が所定より高い場合
には、蒸気の排出を抑さえてしまい残留する作動流体の
量が多すぎてしまうことになる。つまり注入管部の先端
開口部の微妙な形状の相違によって排出量が異なってし
まいコンテナ内に最終的に残留する作動流体の量が不均
一になってしまうおそれがあった。
【0011】したがって、従来のヒートパイプの作動流
体封入方法では、残留する作動流体の量の変動が生じる
おそれが多分にあり、そのためにこの方法で作動流体が
封入され製造されたヒートパイプの特性に大きな影響を
与え、品質の安定したヒートパイプを製造することが困
難で、不良品が生じる可能性が多分にあった。
【0012】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
ので、コンテナ内に残留する作動流体量を均一化でき、
安定した製品を製造することのできる作動流体の封入方
法およびそのための器具を提供することを目的とするも
のである。
【0013】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載した発明は、開口
端から内部に作動流体が注入されたコンテナを加熱し
て、作動流体蒸気によりコンテナ内の非凝縮性ガスをコ
ンテナから排出させるヒートパイプの作動流体封入方法
であって、開口径を任意に設定できるオリフィスに、前
記コンテナの開口端を気密状態に連通させた後、コンテ
ナを加熱することによって作動流体を蒸発させて、その
作動流体蒸気によってコンテナ内に残留する非凝縮性ガ
スを前記オリフィスから排出させ、その後コンテナの前
記開口端を封止することを特徴とするものである。
【0014】したがって、請求項1の発明のヒートパイ
プの作動流体封入方法によれば、加熱されてコンテナの
開口端から排出される作動流体蒸気および非凝縮性ガス
が、開口径が任意に設定されたオリフィスを介して徐々
に排出される。すなわち、コンテナの開口端から排出さ
れる作動流体蒸気および非凝縮性ガスを、前記オリフィ
スから排出されるよう導き、そこから排出させるから、
コンテナの開口端の形状が均一でなくとも、コンテナ内
から排出される作動流体蒸気および非凝縮性ガスの排出
量および流動抵抗がオリフィスの開口端に依存するため
安定する。その結果、コンテナ内に残留する作動流体量
を排出時間によって容易に管理することができ、ヒート
パイプの品質を安定させることができる。
【0015】また請求項2に記載した発明は、作動流体
が内部に注入されたヒートパイプ用コンテナの開口端を
気密状態に連結させる接続部と、非凝縮性ガスおよび作
動流体蒸気の排気流路となる排気口と、これら接続部と
排気口とを連通する流路と、該流路の途中に設けられ、
開口径を任意に設定できる可動絞り部とを備えているこ
とを特徴とするヒートパイプの作動流体封入器具であ
る。
【0016】したがって、請求項2の発明の作動流体封
入器具を用いれば、接続部によってヒートパイプ用コン
テナの開口端を気密状態に連結させることができ、この
接続部と排気口とを連通する流路の途中に形成された可
動絞り部によって開口径を任意設定された微小隙間部分
すなわちオリフィスを介して、作動流体蒸気および非凝
縮性ガスが排気口へ導かれて排気される。すなわち、流
動抵抗が、前記コンテナの開口端形状に依存することな
く、開口径を任意に設定できる可動絞り部に依存するこ
とになるため、該コンテナの内圧を安定させることがで
き、排出量を可動絞り部の開口径を設定することのみで
任意に設定することができる。また急激な圧力平衡を抑
制できて、作動流体の過剰な噴出を防止することができ
る。その結果、作動流体の排出量を、排出時間によって
容易に管理でき、コンテナに残留する作動流体量を均一
化し、ヒートパイプの品質を安定させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の一実施例を図面
を参照して具体的に説明する。ここで対象とするヒート
パイプ9は、一例として一端に小径の注入管部10を備
えたコンテナ11内に作動流体12として、水を封入し
たものである。
【0018】図1は、この発明のヒートパイプ9の作動
流体封入器具13に、作動流体12を注入したコンテナ
11の注入管部10を気密状態に取り付けた後、加熱液
14内に浸して、加熱している状態を示したものであ
る。
【0019】図1に示す作動流体封入器具13の図1に
おける下端部は、円筒形状に形成されており、その円筒
形状の中空部分がヒートパイプの注入管部10が挿着さ
れる小径チャンバ15となっている。この小径チャンバ
15を形成している下端部の円筒形状部材16の外周面
には、雄捩子(図示しない)が形成されており、そして
この円筒形状部材16の外周に、その外径とほぼ等しい
内径の凹型形状部材17が設けられている。この凹型形
状部材17の内周面には円筒形状部材16の外周に形成
した雄捩子と一致する雌捩子(図示しない)が形成され
ており、これら互いの捩子によって凹型形状部材17と
円筒形状部材16とが嵌め合わされている。
【0020】また凹型形状部材17の下側には、挿着さ
れる注入管部10に比べて大径の注入管接続部18が設
けられており、さらに前記円筒形状部材16の先端部分
が当たる凹型形状部材17の底部の内周部分には、前記
注入管接続部18に合わせた環状の弾性材料からなるシ
ールパッキン19が備えられている。
【0021】したがって、前記凹型形状部材17と円筒
形状部材16とをそれぞれに形成した捩子によって締め
付けることにより、円筒形状部材16の先端部分が、凹
型形状部材17の凹部開口部の底面に対して前進し、こ
れによって、凹型形状部材17に備えたシールパッキン
19が円筒形状部材16の先端部分によって圧縮を受け
て、そのシールパッキン19が半径方向内側に膨張す
る。すなわち弾性変形されることによって、注入管接続
部18から挿入された注入管部10が締め付けられ、注
入管部10の先端の挿着部分からの気体の漏洩が防止さ
れ、気密状態に保持できるようになっている。
【0022】前記小径チャンバ15の図1における上側
には、テーパー状のオリフィス20を有する仕切り壁を
介して、大径チャンバ21が設けられている。この大径
チャンバ21の上側には、そのチャンバ壁を貫通して加
圧ニードル22が備えられており、その大径チャンバ2
1から突出した一端部は大きい径に形成され、その大径
チャンバ21の内部に突出した他端部は先細のテーパー
形状に形成されている。さらに、この加圧ニードル22
の中間部の外周面には雄捩子23が形成されており、こ
の雄捩子23と一致する雌捩子24がチャンバ壁の貫通
部分に形成されている。そして、この加圧ニードル22
を回して軸線方向に移動させ、前記テーパー形状の他端
部先端を前記仕切り壁のテーパー状のオリフィス20に
対して前進・後退させて、その開口径を任意に設定でき
るように構成されている。つまり、前記オリフィス20
に対して加圧ニードル22を前進・後退させることによ
って、大径チャンバ21と小径チャンバ15との流路と
なるオリフィス20の開口径の大きさを調整し、微小隙
間25が形成されるように構成されている。したがっ
て、前記オリフィス20と加圧ニードル22とによって
可動絞り部26が形成されている。
【0023】また前記大径チャンバ21には、その半径
方向すなわち加圧ニードル22の軸線方向と垂直な方向
に向けて延出して、さらにその開口部が図1における下
側を向いている排気口27が設けられている。この排気
口27は、大径チャンバ21から大気中へ気体を導く流
路となるものであって、この排気口27を介して前記大
径チャンバ21で滞留して、流速の低下した作動流体1
2の蒸気および非凝縮性ガスが大気中に排出されるよう
になっている。
【0024】次に上記のように構成された作動流体封入
器具13を使用したこの発明の方法の一例を説明する。
まず、コンテナ11の内部にその一端部に設けた注入管
部10から作動流体12を充填する。そして、そのコン
テナ11を加熱する前に、その注入管部10を作動流体
封入器具13の注入管接続部18に挿入する。なお、こ
の場合、コンテナ11の注入管部10の先端開口部を前
記小径チャンバ15に延出させた状態で挿入する。
【0025】そして注入管接続部18に挿入された状態
で、作動流体封入器具13の前記円筒形状部材16と凹
型形状部材17とに形成された捩子に沿って回転させて
締め付ける。これによって、円筒形状部材16の先端が
凹型形状部材17の底内周部に配置したシールパッキン
19を押圧し、シールパッキン19がその圧縮力によっ
て弾性変形する。この弾性変形は、軸線方向に押圧され
ることに伴って、半径方向への膨張として生じ、その結
果、注入管接続部18に挿入されたコンテナ11の注入
管部10をその外周部から締め付けることになり、注入
管部10が注入管接続部18に固定されると共に、気密
状態に保持される。
【0026】なお、この時点では、前記小径チャンバ1
5と大径チャンバ21との間に形成された可動絞り部2
6を閉じておく。すなわちオリフィス20を加圧ニード
ル22によって封鎖しておく。
【0027】そして作動流体封入器具13にコンテナ1
1を気密に固定させた状態で、加熱液14内にコンテナ
11の注入管部10と反対側の端部を浸す。するとコン
テナ11の内部では温度の上昇に伴って作動流体12の
蒸発および沸騰が次第に生じて、注入管部10の先端部
に向けて蒸気が流動し、その蒸気がコンテナ11内に残
留していた非凝縮性ガスを注入管部10の先端側に押し
込めるように作用するとともに、蒸発量の増大によって
コンテナ11の内部圧力が次第に高くなる。この場合、
注入管部10の先端は前記注入管接続部18に挿着され
ているため、作動流体12の蒸気および非凝縮性ガスが
前記小径チャンバ15内に流動する。なおこの場合、小
径チャンバ15上側に形成されたオリフィス20は加圧
ニードル22によって封鎖されて気密状態が保持されて
いるので、コンテナ11の内圧が徐々に上昇することに
なる。
【0028】そしてこの作動流体12の蒸気の流動によ
ってコンテナ11内に残留していた非凝縮性ガスが注入
管部10側へ流動させられ、この端部に押し込められた
状態となる。
【0029】所定時間加熱後、前記加圧ニードル22を
回転させることによって前記オリフィス20に対して所
定量後退させる。これによってオリフィス20と加圧ニ
ードル22との間に所定微小隙間25を生じさせる。す
ると、この所定の微小隙間25から前記大径チャンバ2
1に向けて、徐々に注入管部10および小径チャンバ1
5に滞留していた非凝縮性ガスが、作動流体12の蒸気
に押されて排出される。
【0030】そして、前記微小隙間25から排出された
非凝縮性ガスと作動流体12の蒸気とは、前記大径チャ
ンバ21に一時滞留させられた後、排気口27を介して
大気中に排出される。
【0031】なお、その場合、非凝縮性ガスと作動流体
12の蒸気とが前記大径チャンバ21に向けて、所定開
口径に設定された可動絞り部26のオリフィス20の微
小隙間25を介して勢い良く排出されることになり、大
径チャンバ21内に飛散するが、これらの気体は一時的
に大径チャンバ21で滞留させられた後、大径チャンバ
21に形成した排気口27を経由して大気中に排出され
ることになるため、充分に流動速度が低下されており、
大気中に排出される際には飛散などを生じることはな
く、緩やかに気体が排出される。
【0032】そして所定時間、加圧ニードル22とオリ
フィス20とによって所定開口径を維持し微小隙間25
を形成させて、蒸気を流出させた後、加圧ニードル22
に前回とは逆方向の回転を与えて、前記オリフィス20
に対して前進させ、前記微小隙間25を塞ぐ。この時点
では、コンテナ11内に作動流体12の蒸気が充満した
状態となっているから、充分に非凝縮性ガスがコンテナ
11から排出された状態となっている。
【0033】そして、注入管部10の先端の挿入部分よ
りも僅かに下の部分の所定封止部分28を、封止工具2
9により、その外周部から挟みこんで圧潰し、この部分
を封止することにより、作動流体12の封入を終了す
る。
【0034】なお、ヒートパイプ9を作動流体封入器具
13から外した後、封止部分28よりも先端部分は、必
要に応じて溶融して密閉する。
【0035】したがって、この上記実施例によれば、開
口径を任意に設定できる可動絞り部26を備えた作動流
体封入器具13に、コンテナ11の先端の開口部分を気
密状態に連結させた後、コンテナ11を加熱することに
よって作動流体を蒸発させ、その作動流体蒸気によって
コンテナ11内に残留する非凝縮性ガスを可動絞り部2
6となるオリフィス20および加圧ニードル22によっ
て形成した微小隙間25から排出させることになる。す
なわち同一の微小隙間25を通って作動流体12の蒸気
および非凝縮性ガスが排出されるから、コンテナ11の
開口端の形状すなわち注入管部10の先端開口部の形状
が異なっていても、常に流動抵抗は一定となり、加熱時
に放出する作動流体12の量が一定となり、注入管部1
0の先端開口部の形状に依存することなく作動流体12
を所定量封入することができる。すなわち所定時間後封
止されたヒートパイプ9の残留作動流体量のバラツキを
なくすことができる。またそれに伴って、残留作動流体
量の過不足による不良を防ぐことができる。
【0036】なお、上記実施例において、作動流体12
として水を採用したが、これに限定されず、他にフレオ
ン、アンモニア、アセトン、メタノール、エタノール、
ヘプタンなどを作動流体12として採用しても良い。ま
た、好ましい実施の態様を挙げれば、前記排気口21に
配管を連結して流出する蒸気を配管にてドレイン回収し
ても良い。
【0037】また、上記実施例においてはオリフィス2
0を加圧ニードル22によって封鎖した状態で加熱し、
コンテナ11の内圧を高めた後、オリフィス20に対し
て加圧ニードルを後退させることによって微小隙間25
を形成し、作動流体12の蒸気および非凝縮性ガスを排
出させたが、これに限定されず、予めコンテナ11に所
定内圧が生じるようにオリフィス20の開口径を設定し
ておき、その後加熱し、所定内圧を生じさせながら作動
流体12の蒸気および非凝縮性ガスを排出させてもよ
い。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の発明のヒートパイプ作動流体封入方法によれば、気
密状態に連結されたヒートパイプ用コンテナの開口端か
ら排出される作動流体蒸気および非凝縮性ガスを、開口
径を任意に設定できるオリフィスを介して所定時間継続
して徐々に排出させる。すなわち従来のようにそのコン
テナの開口端に直接微小隙間を形成して排出させないか
ら、コンテナから排出される作動流体蒸気および非凝縮
性ガスの量がコンテナの開口端の形状に依存せず、前記
オリフィスから一定した作動流体の排出が可能となり、
コンテナ内に最終的に残留する作動流体量を一定にする
ことができる。
【0039】さらに請求項2の発明のヒートパイプの作
動流体封入器具によれば、作動流体が内部に注入された
ヒートパイプ用コンテナの開口端を気密状態に接続部に
連結させた後、加熱して排気口と前記接続部とを連通す
る流路の途中に設けられた可動絞り部の開口径を任意に
設定し排出量を絞って、この可動絞り部を介してコンテ
ナ内部から作動流体蒸気と非凝縮性ガスとを徐々に排出
させるから、コンテナの開口端の形状が異なっていても
常に流動抵抗は一定となり、加熱時に放出する作動流体
が定量化し、所定時間後封止されたヒートパイプの残留
液量のバラツキを防止することができる。つまり、排出
量がコンテナの開口端形状に依存しないので、コンテナ
の開口端形状が異なっていても所定量の作動流体蒸気を
排出させることができ、残留作動流体量の過不足による
不良を防ぐことができる。また排出時間によって作動流
体量の管理が容易にできる。その結果、作動流体量の管
理が従来より容易になり、作動流体量の均一化が図れ、
安定した製品を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す概略図である。
【図2】従来の発明の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1,12…作動流体、 2,11…コンテナ、 3,1
4…加熱液、 4,10…注入管部、 5…先端開口
部、 6,22…加圧ニードル、 7,29…封止工
具、 8,9…ヒートパイプ、 13…作動流体封入器
具、 15…小径チャンバ、 16…円筒形状部材、
17…凹型形状部材、 18…注入管接続部、 19…
シールパッキン、 20…オリフィス、 21…大径チ
ャンバ、 23…雄捩子、 24…雌捩子、 25…微
小隙間、 26…可動絞り部、 27…排気口、 28
…封止部分。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 益子 耕一 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口端から内部に作動流体が注入された
    コンテナを加熱して、作動流体蒸気によりコンテナ内の
    非凝縮性ガスをコンテナから排出させるヒートパイプの
    作動流体封入方法において、 開口径を任意に設定できるオリフィスに、前記コンテナ
    の開口端を気密状態に連通させた後、コンテナを加熱す
    ることによって作動流体を蒸発させて、その作動流体蒸
    気によってコンテナ内に残留する非凝縮性ガスを前記オ
    リフィスから排出させ、その後コンテナの前記開口端を
    封止することを特徴とするヒートパイプの作動流体封入
    方法。
  2. 【請求項2】 作動流体が内部に注入されたヒートパイ
    プ用コンテナの開口端を気密状態に連結させる接続部
    と、非凝縮性ガスおよび作動流体蒸気の排気流路となる
    排気口と、これら接続部と排気口とを連通する流路と、
    該流路の途中に設けられ、開口径を任意に設定できる可
    動絞り部とを備えていることを特徴とするヒートパイプ
    の作動流体封入器具。
JP21420796A 1996-07-25 1996-07-25 ヒートパイプの作動流体封入方法および器具 Pending JPH1038485A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21420796A JPH1038485A (ja) 1996-07-25 1996-07-25 ヒートパイプの作動流体封入方法および器具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21420796A JPH1038485A (ja) 1996-07-25 1996-07-25 ヒートパイプの作動流体封入方法および器具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1038485A true JPH1038485A (ja) 1998-02-13

Family

ID=16652014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21420796A Pending JPH1038485A (ja) 1996-07-25 1996-07-25 ヒートパイプの作動流体封入方法および器具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1038485A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006070955A1 (en) * 2004-12-30 2006-07-06 Yujin Communication Technology Co., Ltd Method of filling working fluid of a heat pipe and the apparatus thereof
WO2006070954A1 (en) * 2004-12-30 2006-07-06 Yujin Communication Technology Co., Ltd. Method of controlling working fluid filling quantity of a heat pipe and the apparatus thereof
CN1322301C (zh) * 2002-12-24 2007-06-20 徐惠群 除去热管内部非凝结性气体的方法及其装置
CN100380086C (zh) * 2004-11-24 2008-04-09 李嘉豪 排除热管内非凝结性气体的方法及其专用设备
JP2013137186A (ja) * 2011-12-02 2013-07-11 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ヒートパイプ、気液相充填ヒートパイプの製造方法
CN104215104A (zh) * 2013-06-04 2014-12-17 国研高能(北京)稳态传热传质技术研究院有限公司 多腔导热管的制作方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1322301C (zh) * 2002-12-24 2007-06-20 徐惠群 除去热管内部非凝结性气体的方法及其装置
CN100380086C (zh) * 2004-11-24 2008-04-09 李嘉豪 排除热管内非凝结性气体的方法及其专用设备
WO2006070955A1 (en) * 2004-12-30 2006-07-06 Yujin Communication Technology Co., Ltd Method of filling working fluid of a heat pipe and the apparatus thereof
WO2006070954A1 (en) * 2004-12-30 2006-07-06 Yujin Communication Technology Co., Ltd. Method of controlling working fluid filling quantity of a heat pipe and the apparatus thereof
JP2013137186A (ja) * 2011-12-02 2013-07-11 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ヒートパイプ、気液相充填ヒートパイプの製造方法
CN104215104A (zh) * 2013-06-04 2014-12-17 国研高能(北京)稳态传热传质技术研究院有限公司 多腔导热管的制作方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH1038485A (ja) ヒートパイプの作動流体封入方法および器具
US20070062038A1 (en) Apparatus and method for manufacturing heat pipe
KR20050012131A (ko) 냉동 절제 카테터의 말단
US11629919B2 (en) Method of manufacturing cooling device using heat pipe
SE8301731L (sv) Blashuvud for framstellning av en plastblasfolie
US3042965A (en) Forming tool for plastic pipe
US20060283578A1 (en) Method for Removing Vapor within Heat Pipe
JPH0130105B2 (ja)
US3395302A (en) Vapor target for particle accelerators
RU2677222C1 (ru) Диффузионный узел источников микропотока газов высокого давления
KR20010042861A (ko) 용기를 충전하는 방법, 장치 및 시스템
JP2743014B2 (ja) ヒートパイプにおける作動流体の封入方法
JP2004061080A (ja) ヒートパイプの製造方法
KR100660935B1 (ko) 에칭용액 가열장치의 히터봉
JPH09126674A (ja) ヒートパイプの製造法
US4845366A (en) Semiconductor dopant vaporizer
US2825339A (en) Refrigeration applicator
CN219596669U (zh) 一种pcr试管
KR960000287B1 (ko) 개량 히트파이프(Heat Pipe)와 그 제조방법 및 장치
JP4177367B2 (ja) 液化ガス取出装置及び取出方法
WO2018224388A1 (de) Vorrichtung zur bestimmung des taupunktes eines gases in einem prozessraum und wärmebehandlungsvorrichtung mit einer solchen vorrichtung zur bestimmung des taupunktes
JPH10148485A (ja) ヒートパイプの製造方法
JPH09170889A (ja) ヒートパイプの製造方法
JP2009138968A (ja) 気液封入装置
KR100447538B1 (ko) 히트파이프의 열매체액 주입장치 및 그 주입장치를사용하는 히트파이프의 열매체액 주입방법