JP5904859B2 - 非常用炉心冷却装置およびこれを備える原子炉施設 - Google Patents

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Description

本発明は、非常用炉心冷却装置およびこれを備える原子炉施設に関する。
冷却材に水を用いる原子力プラントは、地震などの災害やプラント状態の異常の発生により緊急停止した後も、炉心より発生する崩壊熱を除去する必要があり、このための冷却系が備えられている。
たとえば、非特許文献1に記載されているように、崩壊熱を除去するための冷却系は、従来、外部電源またはプラント内のディーゼル発電機等から得られる電力を利用してポンプを回し、冷却材を原子炉容器内へ注水する構成となっている。
このような構成の場合、電源供給が失われると、ポンプが駆動できないため、冷却材の駆動源としてポンプのような動的な機器を必要としない、受動的な駆動力による冷却システムが考案されている。
たとえば、特許文献1に開示されている技術では、原子炉格納容器の外側に設けられた冷却プール内に原子炉隔離時復水器を設置し、入口配管および出口配管により原子炉容器との間を接続している。原子炉施設の異常により主蒸気隔離弁が閉止した状態で、入口配管および出口配管に設けられた弁を開とすると、炉心の崩壊熱により炉内で発生した蒸気が入口配管を経由して原子炉隔離時復水器に導かれ、冷却プールに貯留された冷却用水との熱交換により凝縮し、凝縮水は重力によって出口配管を経由して炉内に戻る。
これにより、ポンプ等の動的な駆動力を用いることなく、原子炉容器内部の水位を維持するとともに、崩壊熱を除去することができる。
原子炉容器に連通する配管の破断等により、原子炉容器内の圧力が低下し、冷却材が原子炉格納容器の内部に漏洩するような場合は、上記の構成によっては、原子炉容器から発生した蒸気を原子炉隔離時復水器へ誘導することが困難となる。
特許文献2に開示されている技術によれば、このような事故に対処するため、原子炉格納容器の外部に設けられた冷却プール内に格納容器冷却器を設置している。原子炉格納容器内部に放出された蒸気を、原子炉格納容器の内部と格納容器冷却器とを接続する入口配管を経由して格納容器冷却器へ誘導する。冷却プールは原子炉容器内部の炉心より高い位置に設置されているため、格納容器冷却器で凝縮したドレン水は、一旦、中間プールに貯留され、中間プールから原子炉容器に連通する注水管を通じて、重力を駆動力として炉内に注水される。これにより、原子炉容器内と原子炉格納容器、格納容器冷却器を冷却材が循環し、ポンプ等の動的機器に頼らずに、炉心の崩壊熱を除去することができる。
特開平5−215886号公報 米国特許第5082619号明細書
日本機械学会、機械工学便覧応用編B6、動力プラント、pp157,158、1986
特許文献1および特許文献2に開示された例に代表される受動的冷却系の構成は、炉心から発生した崩壊熱を、冷却材の蒸発潜熱によって除熱し、発生した蒸気を原子炉容器の上部の冷却プール内に設置された原子炉隔離時復水器、あるいは冷却プール内に設置された格納容器冷却器に誘導し凝縮させる。凝縮した凝縮水は重力によって原子炉容器に戻るため、注水を含む冷却材の移送については動的な機器を必要としない利点がある。
ただし、プラントの通常運転時は、原子炉隔離時復水器の入口配管および出口配管に設けられた弁(以下、出入り口弁と総称)は閉止されている。このため除熱の必要な場合に出入り口弁を開いて蒸気を原子炉隔離時復水器へ誘導することが必要となる。
出入り口弁は通常電動で開閉を行うため、外部電源または非常用ディーゼル発電機からの電力供給が望めない場合、蓄電池等からの直流電源によって開閉を行う必要がある。
また、出入り口弁は、原子炉隔離時復水器の動作開始後も原子炉容器内の圧力、温度、水位の挙動に応じて原子炉隔離時復水器から原子炉容器へ注水される冷却材の流量を調整するために開度調整ないしは開閉操作を随時行う必要があり、その場合にも電源が必要である。
格納容器冷却器においては、中間プールから原子炉容器へ注水を行うための注水管に注水弁を設けている。注水弁については、爆破弁を用いる場合もあり、その場合は閉操作を行うことはないが、開操作の起動信号を送るためにはやはり電源が必要となる。
さらに、上記の受動的冷却系の系統操作を行うにあたり、操作の判断を行うために必要な原子炉容器内の圧力、温度、水位等の状態量を監視し、中央制御室に送る計装系を動作させるためにも電源が必要となる。
これらについても、外部電源や非常用ディーゼル発電機が使用できない場合には蓄電池からの直流電源によって供給される。そのため、冷却が長期にわたり、蓄電池の電力が枯渇した場合には出入り口弁および注水弁の開閉操作やプラント状態の把握ができず、前述の冷却系を適切に操作することが困難となる。
本発明は以上の課題に対しなされたもので、原子力プラントの異常発生時に、外部電源、非常用ディーゼル発電機が機能しない状態であっても、プラント状態の把握および受動的冷却系の操作を継続して実施するのに必要な電源を確保し、長期にわたり炉心冷却を継続することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、炉心および原子炉冷却材を内包する原子炉容器と、前記原子炉容器を格納する原子炉格納容器と、原子炉隔離時に前記原子炉容器内で発生する蒸気を凝縮し凝縮水を前記原子炉容器に還流することにより崩壊熱を除去する隔離時復水系と、事故後の崩壊熱の一部を回収し非常用電源負荷に給電する事故時給電系とを備える原子炉施設において、前記隔離時復水系は、前記原子炉格納容器外に設けられ復水器冷却プール水を貯留する復水器冷却プールと、前記復水器冷却プール内であって前記炉心よりも上方に設けられた原子炉隔離時復水器と、前記原子炉容器と前記原子炉隔離時復水器とを接続し、前記原子炉容器から蒸気を前記原子炉隔離時復水器に導く復水器入口配管と、前記原子炉隔離時復水器と前記原子炉容器とを接続し、前記原子炉隔離時復水器からドレン水を前記原子炉容器に導く復水器出口配管と、を有し、前記事故時給電系は、前記復水器出口配管が接続された1次側空間と、前記1次側空間を流れる流体によって加熱される熱媒体が流通する2次側空間とが形成された蒸発器と、前記蒸発器から前記熱媒体に移行した熱により発電を行う非常用発電システムと、前記非常用発電システムからの電力を事故時の非常用負荷に供給する非常用電力供給部と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、炉心および原子炉冷却材を内包する原子炉容器と、前記原子炉容器を格納する原子炉格納容器と、前記原子炉容器からの前記原子炉冷却材の漏えい時に前記原子炉格納容器内の蒸気を凝縮し前記原子炉容器に還流することにより崩壊熱を除去する格納容器冷却系と、事故後の崩壊熱の一部を回収し非常用電源負荷に給電する事故時給電系とを備える原子炉施設において、前記格納容器冷却系は、前記原子炉格納容器外に設けられ冷却器冷却プール水を貯留する冷却器冷却プールと、前記冷却器冷却プール内であって前記炉心よりも上方に設けられた格納容器冷却器と、前記原子炉格納容器と前記格納容器冷却器とを接続し、前記原子炉格納容器から蒸気を前記格納容器冷却器に導く冷却器入口配管と、前記格納容器冷却器と前記原子炉格納容器とを接続し、前記格納容器冷却器からドレン水を前記原子炉格納容器に導く冷却器出口配管と、を有し、前記事故時給電系は、前記冷却器出口配管が接続された1次側空間と、前記1次側空間を流れる流体によって加熱される熱媒体が流通する2次側空間とが形成された蒸発器と、前記蒸発器から前記熱媒体に移行した熱により発電を行う非常用発電システムと、前記非常用発電システムからの電力を事故時の非常用負荷に供給する非常用電力供給部と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、炉心および原子炉冷却材を内包する原子炉容器と、前記原子炉容器を格納する原子炉格納容器とを具備した原子炉施設に付設され、原子炉隔離時に前記原子炉容器内で発生する蒸気を凝縮し凝縮水を前記原子炉容器に還流することにより崩壊熱を除去する隔離時復水系と、事故後の崩壊熱の一部を回収し非常用電源負荷に給電する事故時給電系とを備える非常用炉心冷却装置において、前記隔離時復水系は、前記原子炉格納容器外に設けられ復水器冷却プール水を貯留する復水器冷却プールと、前記復水器冷却プール内であって前記炉心よりも上方に設けられた原子炉隔離時復水器と、前記原子炉容器と前記原子炉隔離時復水器とを接続し、前記原子炉容器から蒸気を前記原子炉隔離時復水器に導く復水器入口配管と、前記原子炉隔離時復水器と前記原子炉容器とを接続し、前記原子炉隔離時復水器からドレン水を前記原子炉容器に導く復水器出口配管と、を有し、前記事故時給電系は、前記復水器出口配管が接続された1次側空間と、前記1次側空間を流れる流体によって加熱される熱媒体が流通する2次側空間とが形成された蒸発器と、前記蒸発器から前記熱媒体に移行した熱により発電を行う非常用発電システムと、前記非常用発電システムからの電力を事故時の非常用負荷に供給する非常用電力供給部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、原子力プラントの異常発生時に、外部電源、非常用ディーゼル発電機が機能しない状態であっても、プラント状態の把握および受動的冷却系の操作を継続して実施するのに必要な電源を確保し、長期にわたり炉心冷却を継続することができる。
本発明に係る原子炉施設の第1の実施形態の構成を示す模式的立断面図である。 本発明に係る原子炉施設の第2の実施形態の構成を示す模式的立断面図である。 本発明に係る原子炉施設の第3の実施形態の構成を示す模式的立断面図である。 本発明に係る原子炉施設の第4の実施形態の構成を示す模式的立断面図である。 本発明に係る原子炉施設の第5の実施形態の構成を示す模式的立断面図である。 本発明に係る原子炉施設の第6の実施形態の構成を示す模式的立断面図である。 本発明に係る原子炉施設の第7の実施形態の構成を示す模式的立断面図である。
以下、図面を参照して本発明に係る原子炉施設の実施形態について説明する。ここで、同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明に係る原子炉施設の第1の実施形態の構成を示す模式的立断面図である。
原子炉施設は、炉心2を内包する原子炉容器1、原子炉容器1を格納する原子炉格納容器5、隔離時復水系10、格納容器冷却系20および事故時給電系100を備える。
隔離時復水系10は、原子炉隔離時復水器11、復水器冷却プール17、復水器入口配管12および復水器出口配管14を有する。また、復水器入口配管12の途中には第1の復水器入口弁13aおよび第2の復水器入口弁13bが設けられており、復水器出口配管14の途中には第1の復水器出口弁15aおよび第2の復水器出口弁15bが設けられている。
復水器冷却プール17は、原子炉格納容器5の外側に設けられ復水器冷却プール水を貯留している。
原子炉隔離時復水器11は、復水器入口水室11a、復水器出口水室11bおよび復水器伝熱管11cを有する。復水器伝熱管11cは、復水器冷却プール17の復水器冷却プール水に浸漬している。原子炉隔離時復水器11は、原子炉容器1内の炉心2よりも高い位置に設けられている。
復水器入口配管12は、原子炉容器1と復水器入口水室11aとを連結しており、原子炉容器1から蒸気となった原子炉冷却材を原子炉隔離時復水器11の復水器入口水室11aに導く。
復水器入口水室11aに導かれた蒸気は、復水器伝熱管11cに導かれ、復水器伝熱管11c外の復水器冷却プール水との熱交換により冷却され凝縮しドレン水となる。ドレン水は、復水器出口水室11bに導かれる。
復水器出口配管14は、復水器出口水室11bと原子炉容器1とを連結しており、復水器出口水室11bからドレン水を原子炉容器1に還流させる。
第1の復水器入口弁13aおよび第2の復水器入口弁13bは、原子炉の通常運転時には閉じられており、図示しない主蒸気隔離弁が閉じて原子炉が隔離された場合に、開指令信号が発信され開く。
また、第1の復水器出口弁15aおよび第2の復水器出口弁15bも同様に原子炉の通常運転時には閉じられており、図示しない主蒸気隔離弁が閉じて原子炉が隔離された場合に、開指令信号により開く。
格納容器冷却系20は、格納容器冷却器21、冷却器冷却プール24、中間プール25、冷却器入口配管22、冷却器出口配管23、注水管26および注水弁27を有する。
冷却器冷却プール24は、原子炉格納容器5の外側に設けられ冷却器冷却プール水を貯留している。
格納容器冷却器21は、冷却器入口水室21a、冷却器出口水室21bおよび冷却器伝熱管21cを有する。冷却器伝熱管21cは、冷却器冷却プール24の冷却器冷却プール水に浸漬している。格納容器冷却器21は、原子炉容器1内の炉心2よりも高い位置に設けられている。
冷却器入口配管22は、原子炉格納容器5内と冷却器入口水室21aとを連結しており、配管破断事故時に原子炉格納容器5内に放出された原子炉冷却材の蒸気を格納容器冷却器21の冷却器入口水室21aに導く。
冷却器入口水室21aに導かれた蒸気は、冷却器伝熱管21cに導かれ、冷却器伝熱管21c外の冷却器冷却プール水との熱交換により冷却され凝縮しドレン水となる。ドレン水は、冷却器出口水室21bに導かれる。
冷却器出口配管23は、冷却器出口水室21bと原子炉格納容器5内とを連結しており、冷却器出口水室21bからドレン水を原子炉格納容器5内に還流させる。
中間プール25は、原子炉格納容器5の内部の原子炉容器1内の炉心より高い位置であって、かつ、格納容器冷却器21より低い高さに設置される。
冷却器出口配管23は、冷却器出口水室21bを出たドレン水を、中間プール25に導くように配設されている。
注水管26は、中間プール25と第2の復水器出口弁15bの下流側の復水器出口配管14とを接続し、冷却器出口配管23を経て中間プール25に流入したドレン水を、原子炉容器1に導く。なお、注水管26は、直接原子炉容器1に接続されていてもよい。
また、注水管26の途中に設けられた注水弁27は、原子炉の通常運転時には閉じられており、図示しない主蒸気隔離弁が閉じて原子炉が隔離された場合に、開指令信号により開く。
事故時給電系100は、蒸発器101、蒸気タービン102、凝縮器103、ファン104、熱媒体供給ポンプ105、発電機106および非常用配電装置107を有する。
蒸発器101の内部は、1次側空間と2次側空間とに仕切られ、1次側空間内の流体から2次側空間内の流体に熱が伝達される。本実施形態では、図1に示すように、蒸発器101はシェルアンドチューブタイプの熱交換器であり、1次側空間がシェル側、2次側空間がチューブ側である。
なお、これに限定するものではなく、1次側空間がチューブ側、2次側空間がシェル側であってもよい。また、接触式でなければ、シェルアンドチューブタイプでなくともよい。
蒸発器101の1次側空間の入口および出口は、注水管26が合流する場所より下流の復水器出口配管14と接続されており、原子炉冷却材のドレン水が流れる。
蒸発器101の2次側空間は、熱媒体の流路となっており、蒸発器101の2次側空間に流入した熱媒体は、1次側空間内のドレン水と熱交換し、蒸発し熱媒体ガスとなる。
ここで、熱媒体は、代替フロン類、メタノールやエタノールなどの炭化水素等、あるいはこれらの混合物等の大気圧において100℃以下の沸点を有する媒体が望ましく、条件によっては、水・蒸気でもよい。
蒸発器101の2次側空間の出口側は、蒸気タービン102に接続されている。蒸気タービン102は流入する熱媒体ガスの熱エネルギーを回転エネルギーに変換する。
蒸気タービン102には発電機106が結合しており、蒸気タービン102により生成された回転エネルギーは電気的エネルギーに変換される。
なお、本実施形態では、蒸気タービン102が設けられているが、蒸気タービン102の代わりに、たとえば、スクロール膨張機のような、電力に変換できる別の装置であってもよい。
蒸気タービン102の出口は、凝縮器103に接続されている。凝縮器103の外部にはファン104が設けられており、蒸気タービン102で仕事をした後に凝縮器103に流入する熱媒体ガスの冷却を促進する。
ここで、凝縮器は、空冷としているが、熱媒体が冷却されれば空冷に限定されず、水冷その他であってもよい。また、空冷の場合であっても、十分に冷却効果があれば、自然空冷でもよい。
凝縮器103で冷却され凝縮した熱媒体ドレンは、熱媒体供給ポンプ105によって、蒸発器101の2次側空間の入口に送られる。
発電機106で生成された電力は、非常用配電装置107によって、第1の復水器入口弁13a、第2の復水器入口弁13b、第1の復水器出口弁15a、第2の復水器出口弁15bおよび注水弁27などの非常時に動作を要する弁の動力用に供給される。
また、この電力は、事故時給電系100の非常用負荷である蒸気タービン102の補機類、ファン104、熱媒体供給ポンプ105などに供給され、さらに、事故状態の把握のための監視用の設備や制御設備などの計測制御系の負荷にも供給される。
なお、非常用配電装置107は、単に配電盤等のみではなく、蓄電池等を含み、蓄電池にも給電することでもよい。蓄電池等を有することによって、蒸気タービン102および発電機106の機能の確立を待たずに、必要な非常用負荷に給電することが可能である。
また、非常用配電装置107は独立の電源系統である必要はなく、原子力発電所の他の非常用電源の一部であってもよく、この場合は、原子力発電所の通常運転時においても、所内電源系あるいは起動時の電源系から給電されることができる。
(作用)
以上のように構成された本実施形態の作用を以下に説明する。
図示しない主蒸気隔離弁が閉鎖するなど、原子炉容器1側が、図示しない主タービン側と隔離されるような場合、指令信号により、第1の復水器入口弁13a、第2の復水器入口弁13b、第1の復水器出口弁15a、第2の復水器出口弁15bの各弁が開く。
原子炉容器1内の原子炉冷却材の蒸気は、原子炉容器1から復水器入口配管12に流出し、原子炉隔離時復水器11の復水器入口水室11aに流入する。復水器入口水室11aに流入した蒸気は、復水器伝熱管11cにおいて復水器冷却プール17内の復水器冷却プール水により冷却され、凝縮しドレン水となる。
ドレン水は復水器出口水室11bより復水器出口配管14に流出して、蒸発器101の1次側空間に流入する。蒸発器101の1次側空間に流入したドレン水は、蒸発器101の2次側空間内の熱媒体と熱交換してさらに冷却された後、蒸発器101から原子炉容器1に戻る。
蒸発器101の2次側空間内の熱媒体は、1次側空間内のドレン水から熱を受け取り、蒸発する。蒸発した熱媒体ガスは、蒸気タービン102に流入する。蒸気タービン102は、流入した熱媒体ガスの熱エネルギーを回転エネルギーに変換し発電機を回転させる。
ここで、原子炉隔離時復水器11による崩壊熱の除去が時間の経過とともに進行すると、原子炉容器1内の圧力の低下により、系統内の飽和温度が低下する。このため、原子炉隔離時復水器11から復水器出口配管14に流入するドレン水の温度も徐々に低下することが予想される。
このような段階でも、蒸発器101の2次側空間内で蒸発する熱媒体に水よりも沸点の低い媒体を用いることによって、長時間経過後に系統の圧力が低下し蒸発器101の1次側空間を流れるドレン水の温度が低下した場合にも、熱交換によって熱媒体の蒸気を得ることができる。
蒸気タービン102で仕事をした熱媒体ガスは蒸気タービン102から流出し、凝縮器103に流入する。蒸発器103では外部から冷却され熱媒体ガスは凝縮し液体状の熱媒体となる。なお、ファン104により凝縮器103の冷却能力が増す。
凝縮器103で凝縮した熱媒体は、熱媒体供給ポンプ105により熱媒体戻り配管111を経由して蒸発器101に移送される。
蒸気タービン102により回転エネルギーを得た発電機106は、回転エネルギーを電気エネルギーに変換し、電力を非常用配電装置107に送る。
非常用配電装置107からの電力は、第1の復水器入口弁13a、第2の復水器入口弁13b、第1の復水器出口弁15a、第2の復水器出口弁15bの各弁、熱媒体供給ポンプ105、ファン104、蒸気タービン102や発電機106の補助的機器、プラントの非常時の監視装置や制御装置の電源などの非常用の負荷に給電される。
なお、第1の復水器入口弁13a、第2の復水器入口弁13b、第1の復水器出口弁15a、第2の復水器出口弁15bの各弁の事故直後の動力は、プラントの非常用電源の中の蓄電池電源から供給される。なお、蓄電池電源は、非常用配電装置107内にあって、通常時は充電された状態にある。
原子炉容器1に連通する配管の破断等の事故が発生した場合は、原子炉容器1の圧力が急激に低下するとともに、冷却材が原子炉格納容器5内に漏洩するため、炉心2で発生した蒸気を復水器入口配管12を通じて原子炉隔離時復水器11に誘導することは困難となる。
また、原子炉容器1に連通する図示しない主蒸気管などの破断等の事故が発生した場合は、原子炉容器1内の原子炉冷却材が原子炉格納容器5の内部に放出され、原子炉容器1内の圧力が急激に低下する。
このような場合は、炉心2で発生した原子炉冷却材の蒸気を復水器入口配管12を通じて原子炉隔離時復水器11に誘導することは困難となる。
この場合は、原子炉冷却材の蒸気は、原子炉格納容器5内から格納容器冷却器21内に導かれる。すなわち、原子炉冷却材の蒸気は、冷却器入口水室21aに流入し、冷却器伝熱管21cにおいて、冷却器冷却プール24内の冷却器冷却プール水により冷却され、凝縮しドレン水となる。
ドレン水は冷却器出口水室21bより冷却器出口配管23に流出し、中間プール25内に流入する。中間プール25出口の注水管26の途中に設けられた注水弁27は、事故時に発せられる信号により開いているので、中間プール25内に流入したドレン水は注水管26を経由して、復水器出口配管14内に流入する。復水器出口配管14内に流入したドレン水は、蒸発器101の1次側空間に流入し、2次側空間内の熱媒体を加熱した後、1次側空間への流入時より温度が低下した状態で、原子炉容器1に戻る。
蒸発器101の2次側の動きについては、先の説明と同様である。
以上のように構成された本実施形態によれば、原子力プラントの異常発生時に、外部電源、非常用ディーゼル発電機が機能しない状態であっても、プラント状態の把握および受動的冷却系の操作を継続して実施するのに必要な電源を確保し、長期にわたり炉心冷却を継続することができる。
[第2の実施形態]
図2は、本発明に係る原子炉施設の第2の実施形態の構成を示す模式的立断面図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。
原子力発電所において図示しない主タービンから原子炉容器1への戻りラインには主給水管6が設けられており、原子炉冷却材は主給水管6により原子炉容器1に供給される。
また、原子炉冷却材の水質を維持するための設備として、原子炉冷却材浄化系が設けられている。原子炉冷却材浄化系は、原子炉容器1から冷却材浄化系出口配管7を介して原子炉冷却材を取り出し、脱塩器9で浄化した後、冷却材浄化系ポンプ8により主給水管6に原子炉冷却材を戻すシステムである。
本実施形態においては、原子炉冷却材浄化系の戻りラインは、主給水管6と結合する代わりに、蒸発器101の上流側であってかつ第2の復水器出口弁15bより下流側の、復水器出口配管14に結合している。また、蒸発器101の次側空間の出口は主給水管6に結合している。
なお、原子炉冷却材浄化系の戻り配管の途中に、蒸発器101を設け、第2の復水器出口弁15bより下流側の復水器出口配管14を、蒸発器101の上流側の原子炉冷却材浄化系の戻り配管に結合させることでもよい。
以上のような構成による本実施形態においては、原子炉冷却材浄化系が、発電所の通常運転時に常時運転されていることから、蒸発器101の1次側空間を常時原子炉冷却材浄化系から主給水管6への戻りの給水が流れていることになる。
したがって、蒸発器101の1次側の熱源が通常時も確保され、蒸気タービン102が常時運転されることにより、発電機106から非常用配電装置107に電力が供給される。
この電力を通常時の所内電源として利用することともに、蓄電池を十分に充電させ、非常時に備えることができる。また、事故時に蒸気タービン102を起動する必要がなく、信頼性が向上する。
以上のように構成された本実施形態によれば、原子力プラントの異常発生時に、外部電源、非常用ディーゼル発電機が機能しない状態であっても、プラント状態の把握および受動的冷却系の操作を継続して実施するのに必要な電源を確保し、長期にわたり炉心冷却を継続することができる。また、事故時の切り替えが不要なため、信頼性が向上する。
[第3の実施形態]
図3は、本発明に係る原子炉施設の第3の実施形態の構成を示す模式的立断面図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。
本実施形態においては、主給水管6の途中から分岐する給水系分岐配管121が設けられている。
本実施形態においては、給水系分岐配管121は、蒸発器101の上流側であってかつ第2の復水器出口弁15bより下流側の復水器出口配管14に結合している。また、蒸発器101の1次側空間の出口は、主給水管6に結合している。
なお、給水系分岐配管121の途中に、蒸発器101を設け、第2の復水器出口弁15bより下流側の復水器出口配管14を蒸発器101の上流側の給水系分岐配管121に結合させることでもよい。
以上のような構成による本実施形態においては、発電所の通常運転時に主給水管6内を給水が常時流れていることから、主給水管6から分岐する給水系分岐配管121にも常時給水が流れており、蒸発器101の1次側空間を給水が流れていることになる。
したがって、蒸発器101の1次側の熱源が通常時も確保され、蒸気タービン102が常時運転されることにより、発電機106から非常用配電装置107に電力が供給される。
この電力を通常時の所内電源として利用することともに、蓄電池を十分に充電させ、非常時に備えることができる。また、事故時に蒸気タービン102を起動する必要がなく、信頼性が向上する。
以上のように構成された本実施形態によれば、原子力プラントの異常発生時に、外部電源、非常用ディーゼル発電機が機能しない状態であっても、プラント状態の把握および受動的冷却系の操作を継続して実施するのに必要な電源を確保し、長期にわたり炉心冷却を継続することができる。また、事故時の切り替えが不要なため、信頼性が向上する。
[第4の実施形態]
図4は、本発明に係る原子炉施設の第4の実施形態の構成を示す模式的立断面図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。
原子炉格納容器5の外部に、外部水源132がある。外部水源132は、自然の湖等であってもよいし、人工の水溜であってもよい。
外部水源132と、復水器冷却プール17および冷却器冷却プール24間には、汲み上げ配管133が設けられている。また、汲み上げ配管133の途中に汲み上げポンプ131が設けられている。
なお、本実施形態では、汲み上げ配管133は、復水器冷却プール17および冷却器冷却プール24と両方に供給するように設けられているが、一方のみでもよい。
汲み上げポンプ131の動力は、非常用配電装置107より供給される。
また、汲み上げポンプ131は、復水器冷却プール17内の復水器冷却プール水および冷却器冷却プール24内の冷却器冷却プール水が、原子力発電所の通常運転時にも、所定の水位となるように、各プール内の水位が所定のレベルを下回った場合には自動起動するようにしてもよい。
以上のように復水器冷却プール17および冷却器冷却プール24の水位を確保できることにより、長期にわたり最終の冷却源が確保され、長期冷却の信頼性が向上する。
以上のように構成された本実施形態によれば、原子力プラントの異常発生時に、外部電源、非常用ディーゼル発電機が機能しない状態であっても、プラント状態の把握および受動的冷却系の操作を継続して実施するのに必要な電源を確保し、長期にわたり炉心冷却を継続することができる。また、長期冷却の信頼性が向上する。
[第5の実施形態]
図5は、本発明に係る原子炉施設の第5の実施形態の構成を示す模式的立断面図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。
蒸発器101と第1の復水器入口弁13a間の復水器入口配管12と、第2の復水器出口弁15bと蒸発器101間の復水器出口配管14とを結合するバイパス配管141が設けられている。
また、バイパス配管141の途中には、バイパス弁142が設けられている。
このバイパス配管141が設けられたことにより、原子炉容器1から出た蒸気が、復水器入口配管12に流出した後に、バイパス配管141を通り、復水器出口配管14から直接に蒸発器101に流入する経路が形成される。
本実施形態では、当初は、バイパス弁142を閉じた状態を維持することにより、第1の実施形態と同様の作用を生ずる。
炉心2の冷却が長時間継続した結果、炉心2の崩壊熱が減衰し、発生する蒸気を蒸発器101で全て凝縮させ炉心2に戻すことができる状態になった場合に、バイパス弁142を開き、第1の復水器入口弁13a、第2の復水器入口弁13b、第1の復水器出口弁15a、第2の復水器出口弁15bの各弁を閉鎖することにより、原子炉隔離時復水器11をバイパスして、直接蒸発器101で冷却するという適切なモードに移行することができる。
以上のように構成された本実施形態によれば、原子力プラントの異常発生時に、外部電源、非常用ディーゼル発電機が機能しない状態であっても、プラント状態の把握および受動的冷却系の操作を継続して実施するのに必要な電源を確保し、長期にわたり適切なモードで炉心冷却を継続することができる。
[第6の実施形態]
図6は、本発明に係る原子炉施設の第6の実施形態の構成を示す模式的立断面図である。
本実施形態は、第1の実施形態の変形であり、格納容器冷却系20が設けられておらず、隔離時復水系10のみが設けられている場合の実施形態である。
原子炉容器1が図示しない原子力発電所の主タービン側と隔離されるような事象が発生した場合には、本実施形態により、炉心2の冷却が可能であり、またその際の非常用の電源負荷への給電が可能である。
以上のように構成された本実施形態によれば、原子力プラントの原子炉の隔離事象のような異常発生時に、外部電源、非常用ディーゼル発電機が機能しない状態であっても、プラント状態の把握および受動的冷却系の操作を継続して実施するのに必要な電源を確保し、長期にわたり適切なモードで炉心冷却を継続することができる。
[第7の実施形態]
図7は本発明に係る原子炉施設の第7の実施形態の構成を示す模式的立断面図である。
本実施形態は、第1の実施形態の変形であり、隔離時復水系10が設けられておらず、格納容器冷却系20のみが設けられている場合の実施形態である。
原子炉容器1内の原子炉冷却材が原子炉格納容器5内に漏えいするような事象が発生した場合には、本実施形態により、炉心2の冷却が可能であり、またその際の非常用の電源負荷への給電が可能である。
以上のように構成された本実施形態によれば、原子力プラントの原子炉内の原子炉冷却材の原子炉格納容器内への漏えい事象のような異常発生時に、外部電源、非常用ディーゼル発電機が機能しない状態であっても、プラント状態の把握および受動的冷却系の操作を継続して実施するのに必要な電源を確保し、長期にわたり適切なモードで炉心冷却を継続することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。たとえば、事故時給電系の発電装置は、蒸気タービンに限定するものではなく、前述のようにスクロール膨張機のような、電力に変換できる別の装置であってもよい。
また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。たとえば、実施形態2ないし実施形態5のそれぞれの特徴どうしを組み合わせてもよい。また、実施形態6または実施形態7と、実施形態2ないし実施形態5のそれぞれの特徴を組み合わせてもよい。
さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1・・・原子炉容器、2・・・炉心、5・・・原子炉格納容器、6・・・主給水管、7・・・冷却材浄化系出口配管、8・・・冷却材浄化系ポンプ、9・・・脱塩器、10・・・隔離時復水系、11・・・原子炉隔離時復水器、11a・・・復水器入口水室、11b・・・復水器出口水室、11c・・・復水器伝熱管、12・・・復水器入口配管、13a・・・第1の復水器入口弁、13b・・・第2の復水器入口弁、14・・・復水器出口配管、15a・・・第1の復水器出口弁、15b・・・第2の復水器出口弁、17・・・復水器冷却プール、20・・・格納容器冷却系、21・・・格納容器冷却器、21a・・・冷却器入口水室、21b・・・冷却器出口水室、21c・・・冷却器伝熱管、22・・・冷却器入口配管、23・・・冷却器出口配管、24・・・冷却器冷却プール、25・・・中間プール、26・・・注水管、27・・・注水弁、100・・・事故時給電系、101・・・蒸発器、102・・・蒸気タービン(非常用タービン)、103・・・凝縮器、104・・・ファン、105・・・熱媒体供給ポンプ、106・・・発電機、107・・・非常用配電装置、111・・・熱媒体戻り配管、121・・・給水系分岐配管、131・・・汲み上げポンプ、132・・・外部水源、133・・・汲み上げ配管、141・・・バイパス配管、142・・・バイパス弁

Claims (10)

  1. 炉心および原子炉冷却材を内包する原子炉容器と、前記原子炉容器を格納する原子炉格納容器と、原子炉隔離時に前記原子炉容器内で発生する蒸気を凝縮し凝縮水を前記原子炉容器に還流することにより崩壊熱を除去する隔離時復水系と、事故後の崩壊熱の一部を回収し非常用電源負荷に給電する事故時給電系とを備える原子炉施設において、
    前記隔離時復水系は、
    前記原子炉格納容器外に設けられ復水器冷却プール水を貯留する復水器冷却プールと、
    前記復水器冷却プール内であって前記炉心よりも上方に設けられた原子炉隔離時復水器と、
    前記原子炉容器と前記原子炉隔離時復水器とを接続し、前記原子炉容器から蒸気を前記原子炉隔離時復水器に導く復水器入口配管と、
    前記原子炉隔離時復水器と前記原子炉容器とを接続し、前記原子炉隔離時復水器からドレン水を前記原子炉容器に導く復水器出口配管と、
    を有し、
    前記事故時給電系は、
    前記復水器出口配管が接続された1次側空間と、前記1次側空間を流れる流体によって加熱される熱媒体が流通する2次側空間とが形成された蒸発器と、
    前記蒸発器から前記熱媒体に移行した熱により発電を行う非常用発電システムと、
    前記非常用発電システムからの電力を事故時の非常用負荷に供給する非常用電力供給部と、
    を有することを特徴とする原子炉施設。
  2. 炉心および原子炉冷却材を内包する原子炉容器と、前記原子炉容器を格納する原子炉格納容器と、前記原子炉容器からの前記原子炉冷却材の漏えい時に前記原子炉格納容器内の蒸気を凝縮し前記原子炉容器に還流することにより崩壊熱を除去する格納容器冷却系と、事故後の崩壊熱の一部を回収し非常用電源負荷に給電する事故時給電系とを備える原子炉施設において、
    前記格納容器冷却系は、
    前記原子炉格納容器外に設けられ冷却器冷却プール水を貯留する冷却器冷却プールと、
    前記冷却器冷却プール内であって前記炉心よりも上方に設けられた格納容器冷却器と、
    前記原子炉格納容器と前記格納容器冷却器とを接続し、前記原子炉格納容器から蒸気を前記格納容器冷却器に導く冷却器入口配管と、
    前記格納容器冷却器と前記原子炉格納容器とを接続し、前記格納容器冷却器からドレン水を前記原子炉格納容器に導く冷却器出口配管と、
    を有し、
    前記事故時給電系は、
    前記冷却器出口配管が接続された1次側空間と、前記1次側空間を流れる流体によって加熱される熱媒体が流通する2次側空間とが形成された蒸発器と、
    前記蒸発器から前記熱媒体に移行した熱により発電を行う非常用発電システムと、
    前記非常用発電システムからの電力を事故時の非常用負荷に供給する非常用電力供給部と、
    を有することを特徴とする原子炉施設。
  3. 前記原子炉容器からの前記原子炉冷却材の漏えい時に前記原子炉格納容器内の蒸気を凝縮し前記原子炉容器に還流することにより崩壊熱を除去する格納容器冷却系をさらに備え、
    前記格納容器冷却系は、
    前記原子炉格納容器外に設けられ冷却器冷却プール水を貯留する冷却器冷却プールと、
    前記冷却器冷却プール内であって前記炉心よりも上方に設けられた格納容器冷却器と、
    前記原子炉格納容器と前記格納容器冷却器とを接続し、前記原子炉格納容器から蒸気を前記格納容器冷却器に導く冷却器入口配管と、
    前記格納容器冷却器と前記原子炉格納容器とを接続し、前記格納容器冷却器からドレン水を前記蒸発器の前記次側空間の上流側に導く冷却器出口配管と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の原子炉施設。
  4. 前記非常用発電システムは、
    前記蒸発器で蒸発した前記熱媒体により駆動される非常用タービンと、
    前記非常用タービンにより駆動され電力を発生する非常用発電機と、
    前記非常用タービンを通過した前記熱媒体を冷却し液化させる凝縮器と、
    液化した前記熱媒体を前記蒸発器に送る熱媒体供給ポンプと、
    を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の原子炉施設。
  5. 通常運転中に、前記原子炉格納容器外から前記原子炉容器に前記原子炉冷却材を供給する主給水管と、
    前記原子炉容器から前記原子炉冷却材を取り出し、前記原子炉冷却材を浄化した後に前記給水管に還流する原子炉冷却材浄化系と、
    をさらに備え、
    前記原子炉冷却材浄化系の原子炉への戻り配管は前記蒸発器の前記次側空間の上流側に結合する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の原子炉施設。
  6. 通常運転中に、前記原子炉格納容器外から前記原子炉容器に前記原子炉冷却材を供給する主給水管と、
    前記主給水管から分岐する分岐配管と、
    をさらに備え、
    前記分岐配管は、前記蒸発器の次側空間の上流側の配管に結合し、
    前記蒸発器の次側空間の下流側は、前記主給水管に結合する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の原子炉施設。
  7. 補給用水を貯留する前記原子炉格納容器外の外部水源から前記補給用水を汲み上げる原子炉格納容器外に設けられた汲み上げポンプと、
    前記汲み上げポンプにより汲み上げた前記補給用水を、前記復水器冷却プールに移送する汲み上げ配管と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項3に記載の原子炉施設。
  8. 前記復水器入口配管と前記復水器出口配管とを結合するバイパス配管と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1、請求項3または請求項7のいずれか一項に記載の原子炉施設。
  9. 補給用水を貯留する前記原子炉格納容器外の外部水源から前記補給用水を汲み上げる原子炉格納容器外に設けられた汲み上げポンプと、
    前記汲み上げポンプにより汲み上げた前記補給用水を、前記冷却器冷却プールに移送する汲み上げ配管と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の原子炉施設。
  10. 炉心および原子炉冷却材を内包する原子炉容器と、前記原子炉容器を格納する原子炉格納容器とを具備した原子炉施設に付設され、原子炉隔離時に前記原子炉容器内で発生する蒸気を凝縮し凝縮水を前記原子炉容器に還流することにより崩壊熱を除去する隔離時復水系と、事故後の崩壊熱の一部を回収し非常用電源負荷に給電する事故時給電系とを備える非常用炉心冷却装置において、
    前記隔離時復水系は、
    前記原子炉格納容器外に設けられ復水器冷却プール水を貯留する復水器冷却プールと、
    前記復水器冷却プール内であって前記炉心よりも上方に設けられた原子炉隔離時復水器と、
    前記原子炉容器と前記原子炉隔離時復水器とを接続し、前記原子炉容器から蒸気を前記原子炉隔離時復水器に導く復水器入口配管と、
    前記原子炉隔離時復水器と前記原子炉容器とを接続し、前記原子炉隔離時復水器からドレン水を前記原子炉容器に導く復水器出口配管と、
    を有し、
    前記事故時給電系は、
    前記復水器出口配管が接続された1次側空間と、前記1次側空間を流れる流体によって加熱される熱媒体が流通する2次側空間とが形成された蒸発器と、
    前記蒸発器から前記熱媒体に移行した熱により発電を行う非常用発電システムと、
    前記非常用発電システムからの電力を事故時の非常用負荷に供給する非常用電力供給部と、
    を有することを特徴とする非常用炉心冷却装置。
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