JPH11223481A - ヒートパイプの製造方法 - Google Patents

ヒートパイプの製造方法

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JPH11223481A
JPH11223481A JP2790398A JP2790398A JPH11223481A JP H11223481 A JPH11223481 A JP H11223481A JP 2790398 A JP2790398 A JP 2790398A JP 2790398 A JP2790398 A JP 2790398A JP H11223481 A JPH11223481 A JP H11223481A
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JP
Japan
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working fluid
heat pipe
container
opening
heating
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JP2790398A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Shibata
信之 芝田
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】作動流体の収容量の制御が容易なヒートパイプ
の製造方法を提供すること。 【解決手段】ヒートパイプ容器10の上部を加熱して下
部を冷却する工程を含むヒートパイプの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はヒートパイプの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒートパイプは密封された空洞部を備え
ており、その空洞部に収容された作動流体の相変態と移
動により熱の輸送が行われるものである。もちろん、ヒ
ートパイプを構成する容器(コンテナ)を熱伝導するこ
とで運ばれる熱もあるが、ヒートパイプは主に作動流体
による熱移動作用を意図した熱移動装置である。
【0003】ヒートパイプ内の作動流体としては通常、
水や水溶液、アルコール、その他有機溶剤等が使用され
る。特殊な用途としては水銀を作動流体に用いる場合も
ある。前述したようにヒートパイプは内部の作動流体の
相変態等の作用を利用するものであるから、密封された
内部に作動流体以外のガス等の混入をなるべく避けるよ
うに製造されることになる。このような混入物は通常、
製造途中に混入する大気(空気)や作動流体中に溶存し
ている炭酸ガス等である。
【0004】ヒートパイプは密封された内部に作動流体
以外のガス等の混入をなるべく避けるように製造される
ことになるが、その他、ヒートパイプ内の作動流体の量
が適量になるよう制御する必要もある。作動流体の量が
過剰に多かったり、或いは少なかったりすると、製造さ
れたヒートパイプが要求される熱移動特性を実現しなく
なるからである。
【0005】従来知られたヒートパイプの製造方法とし
て沸騰法がある。簡単に説明する。まず片方の端部を封
止したパイプに水等の作動流体(作動液)を注入する。
この際、当然ながら、封止した端部を下方にしながら作
動流体を注入する。次いで、封止した端部付近を加熱
し、注入した液相状態の作動流体を蒸発させる。作動流
体の蒸気はパイプ上方の開放端部から放出を続けるが、
この際、蒸気と共にパイプ内の不要なガス(空気)の大
部分も共に放出されていく。そして、パイプ内の不要な
ガス(空気)が十分放出された頃を見計らって、パイプ
の開放端部を封止し密封する。こうして作動流体が封入
されたヒートパイプが製造される。
【0006】尚、上述の加熱工程においては、パイプ内
の不要なガスの放出だけでなく、作動流体も蒸発放出し
ていき、パイプ内部に残存する作動流体の液量も減少を
続けていく。従って沸騰法においては、その放出量を見
込んで適量の作動流体が封止後のパイプ内に残るように
制御する必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した沸騰法におい
ては、パイプ内の作動流体を蒸発させ、その蒸気の一部
と共にパイプ内に残る空気(ガス)を排出させる。つま
り不要なガスを放出させるためにパイプを加熱するので
あるが、その際、その加熱作業を十分に制御して行わな
いと、必要以上に作動流体が放出したりして、製造後の
ヒートパイプ内に収容された作動流体が所定量から大き
く離れてしまうことがあった。
【0008】特に、パイプを加熱して作動流体の蒸気や
ガスを排出させているとき、作動流体が突沸してパイプ
外に飛び出してしまうことが多かった。実用的な作業コ
ストに鑑みば、即ち、実用的な設備費と作業能率を維持
しながら行う以上、作動流体の突沸の抑制は容易なこと
ではなかったのである。
【0009】ところでパイプの加熱手段として、ヒータ
ー等でそのパイプの下部を含む領域を直接加熱する方法
や、熱した油に浸す方法等が知られている。熱した油に
パイプを浸す方法は簡便ながら、パイプの加熱温度の制
御が難しく、しばしば作動流体の突沸等が生じていた。
突沸が生じると、作動流体の蒸気ばかりか液相状態の作
動流体の一部もパイプ外に飛び出すことになるので、パ
イプ内に残すべき作動流体の量の制御が難しくなるとい
う問題があった。
【0010】もちろんこのような従来の方法によっても
作動流体の突沸を防ぐことは不可能ではないが、そのた
めの温度制御等を非常に厳しく行う必要がある等、ヒー
トパイプの製造コストの上昇の原因になっていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述したような事情か
ら、作動流体量の制御が行いやすく、生産性に優れるヒ
ートパイプの製造方法を開発することが望まれていた。
本発明は作動流体の収容量の制御が容易なヒートパイプ
の製造方法を提案するものである。即ち、1個以上の開
口部を有するヒートパイプ容器を用意し、これに作動流
体を注入する工程と、その開口部が上方に位置するよう
にヒートパイプ容器を保持しつつその上部領域を加熱す
ると共に下部領域を冷却する工程とを含み、更に前記開
口部を封止する工程、を含むヒートパイプの製造方法を
提案する。
【0012】ヒートパイプ容器の長さが長い場合や、収
容すべき作動流体の相対的量が少ない場合等において
は、上述の加熱領域は必ずしもヒートパイプ容器の上部
領域になるとは限らない。そこで本発明は更に下述のよ
うに表現される。即ち、1個以上の開口部を有するヒー
トパイプ容器に作動流体を注入する工程、前記開口部が
上方に位置するように前記ヒートパイプ容器を保持しつ
つ、作動流体の収容されている領域を含むその一部領域
を加熱すると共に、その加熱領域より前記開口部から遠
い領域を冷却する工程、前記開口部を封止する工程、を
含むヒートパイプの製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明のヒートパイプの製
造方法例の要部を説明する図である。製造すべきヒート
パイプの容器となるヒートパイプ容器10は、通常のパ
イプ形状のものの他、例えば図2に示すような板型にヒ
ートピイプ容器10でも良い。さて、予め100℃近く
まで加熱して脱気した水(作動流体)を、ヒートパイプ
容器10の開口部11から所定量注入する。図中の符号
40は作動流体である。次いでそのヒートパイプ容器1
0を図1に示すように、開口部11を上にして加熱ブロ
ック20と冷却ブロック30にセットする。図示するよ
うに冷却ブロック30は加熱ブロック20より下方に配
置する。尚、符号21はヒーターを示す。
【0014】図1に示す例では、ヒートパイプ容器10
内の作動流体40の注入量を、そのヒートパイプ容器1
0のほぼ満水状態に近い程度にしているが、これは必須
ではない。製造するヒートパイプ内の作動流体の収容量
が(ヒートパイプ内の容積と比較して)少ない場合等に
おいては、作動流体40の水面位置をもっと下げても構
わないことは当然である。
【0015】さて図1に示すような形態でヒートパイプ
容器10の加熱、冷却を開始すると、開口部11から水
(作動流体)の蒸気41と、液相状態の水が吹き出して
くるが、暫くすると、その吹き出しが弱まってくる。こ
の状態で開口部11を封止すれば、作動流体の収容量が
適度に制御されたヒートパイプが得られる。このような
本発明の方法によれば、水(作動流体)の余分な突沸が
生じにくく、容易にヒートパイプ容器10内に残る水
(作動流体)の量を安定させることができる。
【0016】ところで、図1に示す例では、ヒートパイ
プ容器10の加熱領域(加熱ブロック20に相当する部
分)は、そのヒートパイプ容器10の上部に位置してい
る。同様に冷却領域はそのヒートパイプ容器10の下部
に位置している。加熱領域と冷却領域はこのようにヒー
トパイプ容器10の上部と下部に位置させるのが通常で
あるが、場合によっては加熱領域はヒートパイプ容器1
0の上部に位置させない場合もある。例えばヒートパイ
プ容器の長さが長い場合や、ヒートパイプ容器に注入す
る作動流体の量が少ない場合、その作動流体の水面の位
置がヒートパイプ容器の上部に位置するとは限らないこ
とになる。このような場合、そのヒートパイプ容器の上
部まで加熱する必要は必ずしもなく、加熱領域がヒート
パイプ容器の中間付近に位置することもあり得るのであ
る。
【0017】しかし、いずれにしても本発明では、ヒー
トパイプ容器の冷却領域を、加熱領域に対して開口部の
反対側に位置させれば良い。つまり、開口部、加熱領
域、冷却領域という配置関係になる。尚、加熱領域は場
合によっては開口部を含む領域に設定しても構わない。
【0018】
【実施例】図1、2を参照しながら本発明の実施例を説
明する。用意したヒートパイプ容器10はアルミニウム
製で、図2に示すような板型形状を有したものである。
サイズは幅50mm、厚さ2mm、長さ200mmで、
肉厚は0.3mmである。作動流体としては、フロン1
23を用いた。
【0019】さて予め沸点近くまで加熱して脱気させた
フロン123を、開口部11からプランジャーポンプと
ニードルを用いてヒートパイプ容器10が満水(フロ
ン)状態になるように注入した。次いで、そのヒートパ
イプ容器10を図1に示すように、開口部11を上にし
て加熱ブロック20と冷却ブロック30にセットした。
ヒーター21には予め通電しておいた。
【0020】暫くすると、フロン123の蒸気41が開
口部11から吹き出し始めたが、約30秒程度でこの吹
き出しが弱まった。次いで、開口部11をプレスして仮
封止してから、その仮封止部を溶接して開口部11を完
全に封止してヒートパイプを得た。
【0021】上記同様にして多くのヒートパイプを製造
した。そして各々の作動流体の収容量を調べた結果、作
動流体の収容量が安定していることが判った。
【0022】また、上述の例における板型のヒートパイ
プ容器10に替え、通常の丸パイプの場合も行ってみ
た。用意したヒートパイプ容器は、アルミニウム製で、
径5mm、長さ300mm、肉厚0.3mmのものであ
る。この場合でも上記同様、作動流体の収容量が安定し
ていることが判った。
【0023】上述の実施例では、従来の沸騰法に比べ、
作動流体の収容量の制御がはるかに容易かつ安定して実
現できた。従って、よりヒートパイプの効率的な製造が
可能になった訳である。
【0024】
【発明の効果】以上詳述したように本発明のヒートパイ
プの製造方法は、作動流体の量の制御が容易で、効率的
な製造を可能とするものである。従ってその産業上の貢
献は極めて大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるヒートパイプの製造方法を説明
する図である。
【図2】実施例におけるヒートパイプ容器の例を示す説
明図である。
【符号の説明】
10 ヒートパイプ容器 11 開口部 20 加熱ブロック 21 ヒーター 30 冷却ブロック 40 作動流体 41 蒸気

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1個以上の開口部を有するヒートパイプ
    容器に作動流体を注入する工程、前記開口部が上方に位
    置するように前記ヒートパイプ容器を保持しつつ、前記
    作動流体の収容されている領域を含む当該ヒートパイプ
    容器の一部領域を加熱すると共に、その加熱領域より前
    記開口部から遠い一部領域を冷却する工程、前記開口部
    を封止する工程、を含むヒートパイプの製造方法。
  2. 【請求項2】 1個以上の開口部を有するヒートパイプ
    容器に作動流体を注入する工程、前記開口部が上方に位
    置するように保持しつつ当該ヒートパイプ容器の上部領
    域を加熱すると共に下部領域を冷却する工程、前記開口
    部を封止する工程、を含むヒートパイプの製造方法。
JP2790398A 1998-02-10 1998-02-10 ヒートパイプの製造方法 Pending JPH11223481A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004061080A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Hitachi Cable Ltd ヒートパイプの製造方法
JP2013137186A (ja) * 2011-12-02 2013-07-11 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ヒートパイプ、気液相充填ヒートパイプの製造方法

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JP2004061080A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Hitachi Cable Ltd ヒートパイプの製造方法
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