JP6077613B1 - 光トリガパルス発生器 - Google Patents

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Abstract

【課題】光トリガパルス発生器の消費電力および遅延時間を低減する。【解決手段】光トリガパルス発生器は、入力光パケットを2つに分波するスプリッター1と、一方の光パケットを受光して単一の電気パルスを発生する電気パルス発生器2と、ゲート端子に電気パルス発生器2からの電気パルスが入力されることでオンになるトランジスタ3と、他方の光パケットが入力され、アノード端子にバイアス電圧Vが印加され、カソード端子がトランジスタ3のドレイン端子に接続されたSOA4と、一端がSOA4のアノード端子に接続され、他端が接地されたキャパシタCbと、スプリッター1とSOA4を接続する光ファイバ5とから構成される。SOA4に入力される光パケットの先頭光パルスが、SOA4の利得ピークのタイミングに合うように光ファイバ5の長さが設定される。【選択図】 図1

Description

本発明は、光パケット交換網を伝搬する光パケットの先頭に取り付けられた光ラベル(ヘッダー)情報を抽出するための光ラベル処理器に好適な光トリガパルス発生器に関するものである。
インターネット、高性能携帯サービス、クラウドサービスの爆発的成長に伴い、通信ネットワークの大容量化、消費電力の増大およびビックデータ(BigData)処理の問題が深刻である。
近年、大規模デジタル信号処理回路(Digital Signal Processor:DSP)を用いたデジタルコヒーレント光伝送技術やマルチキャリア伝送技術、マルチコアファイバ伝送技術の進展により、リンク伝送容量は飛躍的な増大を可能としている。一方、ノード系装置においては、処理の大部分を電子回路に依存しており、そのスループット、消費電力および遅延時間がネットワークの大きなボトルネックになると懸念されている。これらの問題を解決するため、ノードに光技術を導入した光回線交換(Optical Circuit Switching:OCS)ネットワーク、光バースト交換(Optical Burst Switching:OBS)ネットワーク、光パケット交換(Optical Packet Switching:OPS)ネットワークなどのフォトニックネットワークの研究が行われてきた。
光回線交換では、コネクション確立により波長単位での光パスが設定されるため、光パスの高速な再配置が困難である。そのため、光回線交換はトラヒックパターンが安定なROADM(Reconfigurable Optical Add/Drop Multiplexer)や基幹系ネットワークにおいて適用され実用化が進められている。また、近年では、ネットワークの帯域利用効率を高めるため、従来の固定周波数グリッドから、フレキシブルグリッドによる割当て波長帯域の再配置が可能なエラスティック光パスネットワークの研究が活発に進められている。一方、時間統計多重効果を用いた光パケット交換では、同一波長を用いて異なる目的地へのデータ転送が可能であるため、トラヒックパターン変動の大きなネットワークに対して、帯域利用効率を最大限に高めることが可能であり、アクセス集線網やデータセンタ網に効果が期待される(例えば非特許文献1参照)。
従来のデータセンタでは、数十〜数百万台のサーバが、多数のL2スイッチ(layer 2 switch)、L3スイッチ(layer 3 switch)やルータにより構成された階層構造のファットツリー型ネットワークにより接続されている。そのため、大規模化に伴い、電気スイッチやルータを経由したデータ転送の大きな遅延および遅延変動、膨大な消費電力や拡張性などが大きな問題となっており、上記光パケット交換などの光技術を導入したフラットなデータセンタ網の研究が活発に行われている。以下、データセンタ網を例に説明する。
図3(A)にトーラス型構造を用いたデータセンタネットワークの構成を示し、図3(B)にデータセンタネットワークのノードに配置された光電子融合型光パケットルータの構成を示す。数十台のサーバ1は、一つのラック2に収納され、その上に置かれたToR(Top of Rack)スイッチ3に接続される。ToRスイッチ3には、多数の光電子融合型光パケットルータ4が接続されている。1つの光パケットルータ4には、複数のToRスイッチ3が接続されると共に、他の複数の光パケットルータ4が光ファイバ6を介して接続されている。そして、全ての光パケットルータ4は、ネットワークコントローラ5に接続されて当該ネットワークコントローラ5により制御される。
送信元のサーバ1に接続されたToRスイッチ3から出力された10GbEthernet(登録商標)のデータは、このToRスイッチ3に接続された送信側の光パケットルータ4内の共有バッファ40に送り込まれ、このデータのIP(Internet Protocol)ヘッダーおよびMAC(Media Access Control)ヘッダーを基に光パケット交換専用の固定長光ラベルをパケット先頭に挿入され、バーストモードの100Gbps光パケットとしてネットワーク内に送り出される。
宛先側のサーバ1にToRスイッチ3を介して接続された宛先側の光パケットルータ4と、送信側の光パケットルータ4との間には、中継の光パケットルータ4が存在する。この中継光パケットルータ4の光ラベル処理器41は、受信した100Gbps光パケットの光ラベルに含まれた宛先情報を読み取り、高速な空間光スイッチ42を制御して出力ポートを切り替える。図3(B)の43は、2つの光パケットが衝突した際に一方の光パケットを一時的に退避させるために用いられる光ファイバ遅延線(Fiber Delay Line:FDL)である。
宛先側の光パケットルータ4の光ラベル処理器41は、100Gbps光パケットを受信すると、この光パケットから光ラベルを削除して、再び通常の10GbEthernet信号に変換し、この10GbEthernet信号を宛先側のサーバ1と接続されたToRスイッチ3に送り出す。
次に、光ラベル処理器41について説明する。従来の電子デバイスを用いた光ラベル処理器41の構成例を図4に示す。光ラベル処理器41は、バーストモードのCDR(Clock Data Recovery)回路410と、シリアライザ411(SerDesと呼ばれるシリアル−パラレル変換回路)と、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)プロセッサー412とを有する。
入力光パケットは、CDR回路410に入力される。CDR回路410は、クロック信号と整形されたパケット信号とを出力する。CDR回路410が入力光パケットの位相とクロック信号の位相をロックするためには、一定の時間(ロッキングタイム)が必要であるため、光パケットの先頭にクロックを抽出するための長いプリアンブル(101010・・・・の繰り返し信号)が必要となる。シリアライザ411は、CDR回路410から出力されたパケット信号を、クロック信号を用いてパラレル信号に変換する。この場合、ラベル情報だけではなく、全てのパケット信号がパラレル信号としてシリアライザ411から出力されるため、CMOSプロセッサー412に取り込んだ後に、パケット信号からラベル情報のみを再度抽出する必要がある。
このように、無信号状態から突然入力される光パケットに対して、クロック抽出を行うためのバーストモードCDRは現在盛んに研究されているが(例えば非特許文献2参照)、現状では正確に位相をロックするためには光パケット長の20%以上のプリアンブルが必要となり、スループットの大幅な低下につながる。
発明者等は、過去に、図5に示すように、プリアンブルを用いることなくラベル情報を読み取るための新たな光ラベル処理器41の構成を考案した。この光ラベル処理器41においては、入力光パケットの一部は、光トリガパルス発生器413に入力される。光トリガパルス発生器413は、光パケットから先頭の光パルスのみを抽出する。
光トリガパルス発生器413によって抽出された光トリガパルスは光ラベルのビット数、例えば16に分岐され、分岐された16の光トリガパルスがτ(入力光パケットのビット間隔)の時間だけ順番にずれるように時間差を与えられ、シリアルパラレル変換器414に照射される。このシリアルパラレル変換器414は、HEMT(High Electron Mobility Transistor)とMSM−PD(Metal-Semiconductor-Metal Photo Detector)をモノリシックに集積した光電子集積回路である。
高速受光素子415は、入力光パケットを電気信号に変換する。シリアルパラレル変換器414は、高速受光素子415によって変換されたパケット信号が入力され、光トリガパルスがタイミングを合わせて照射されることにより、パケット信号からラベル情報のみを抽出して、低速なパラレル信号として出力するようになっている。よって、CMOSプロセッサー412は、このパラレル信号を取り込むことによって、すぐにラベル情報を認識することが可能となる。
従来の光トリガパルス発生器413の構成を図6に示す。従来の光トリガパルス発生器413は、低速受光素子4130と、コンパレータ4131と、アンド回路4132と、ドライバーアンプ4133と、電界吸収型光変調器(Electro-Absorption Modulator:EAM)4134と、エルビウムドープファイバ光増幅器(Erbium-Doped Fiber Amplifier:EDFA)4135とから構成される。
入力光パケットの一部は、低速な受光素子4130で受光されることで、ビット情報が消滅したラフな包絡線信号に変換される。高速なコンパレータ4131は、受光素子4130から出力された包絡線信号を一定電圧の包絡線信号に整形し、整形した包絡線信号とその反転信号とを出力する。包絡線信号とその反転信号にはτの時間差が与えられ、アンド回路4132へ入力される。これにより、アンド回路4132は、パルス幅τの電気パルスを出力する。ドライバーアンプ4133は、アンド回路4132から出力された電気パルスを増幅する。
EAM4134は、ドライバーアンプ4133から出力された電気パルスによって駆動される。こうして、EAM4134によって光パケットの先頭パルスのみを抽出することが可能となる。EAM4134を通過した光パルスは、EAM4134のロス(光損失)でエネルギーが大きく減少するため、半導体光増幅器(Semiconductor Optical Amplifier:SOA)よりも利得が大きなEDFA4135で増幅する必要がある。
Yue-Cai Huang et al.,"Modeling and Performance Analysis of OPS Data Center Network with Flow Management Using Express Path",ONDM2014 (International Conference on Optical Network Design and Modeling),19-22,May,2014,Stockholm,Sweden A.Rylyakov et al.,"A 25Gb/s burst-mode receiver for low latency photonic switch networks",Optical Fiber Communication Conference,W3D.2,Los Angeles,CA,2015
前述したように、従来の光トリガパルス発生器の構成では、高速な電子部品やEDFAを用いる必要があった。しかし、従来の電子部品はバーストモードの光パケット信号を想定しておらず、常に連続して流れる信号に対して設計されている。具体的には、従来は、パケット間の区間やパケットが存在しない区間には、スクランブルと呼ばれる特殊な信号が補填され、信号が途切れることなく流れ続ける構成となっている。
このような構成により、パケット信号が存在しないときでも、電流を止めることなく、一定の電流が電子部品に流れる。電流を一旦止めると、インダクタンスの影響で、電流が高速に立ち上がらないため、光トリガパルス発生器の内部では電子部品に電流を流したままとし、不要な時は電流を捨てるようにスイッチで切り替える仕組みとなっている。また、EDFAもキャリア寿命がマイクロ秒〜ミリ秒と非常に遅いため、利得を高速にオンオフさせることは不可能であり、常に電流を注入しておく必要がある。
そのため、ラベルの存在時間のみ動作する前述したラベル処理においては、ペイロードの時間領域やパケットが存在しない時間領域で、全ての電力が無駄に捨てられていることとなる。例えば100Gbpsの光パケット長は120nsであり、その中で光ラベルが占める領域は、高々1ns程度(ラベルの存在時間はラベルのビット数に依存する)であり、光パケットが常に存在する状態を考慮しても99%以上の時間領域で無駄に電力が消費されていることとなる。また、図6に示した従来の構成では、極めて長いEDFA(一般的に長さは10m程度)を用いる必要があるため、光トリガパルス発生器の入力から出力まで、50ns以上の極めて大きな遅延時間が生じるという問題点があった。
本発明が解決しようとする課題は、光ラベル処理に係る僅かな時間のみ電力を消費する新たな構成を用いることで、光トリガパルス発生器の消費電力および遅延時間を大幅に低減することである。
本発明の光トリガパルス発生器は、入力光パケットを2つに分波するスプリッターと、分岐された一方の光パケットを受光して単一の電気パルスを発生する電気パルス発生器と、ソース端子が接地され、ゲート端子に前記電気パルス発生器からの電気パルスが入力されることでオンになるトランジスタと、分岐された他方の光パケットが入力され、アノード端子にバイアス電流供給のための第1の電圧が印加され、カソード端子が前記トランジスタのドレイン端子に接続された半導体光増幅器と、一端が前記半導体光増幅器のアノード端子に接続され、他端が接地された第1のキャパシタと、前記スプリッターの他方の出力と前記半導体光増幅器の入力端とを接続する光ファイバとから構成され、前記半導体光増幅器に入力される光パケットの先頭光パルスが、前記半導体光増幅器の利得ピークのタイミングに合わせて入力されるように前記光ファイバの長さが設定されることにより、入力光パケットの先頭光パルスのみが前記半導体光増幅器から出力されることを特徴とするものである。
また、本発明の光トリガパルス発生器の1構成例において、前記電気パルス発生器は、前記光パケットを受光するMSM−PDと、一端が第2の電圧に接続され、他端が前記MSM−PDのバイアス側の電極に接続された入力抵抗と、一端が前記MSM−PDのバイアス側の電極に接続され、他端が接地された第2のキャパシタと、一端が第3の電圧に接続され、他端が前記MSM−PDの出力側の電極に接続された第1の出力抵抗と、一端が前記MSM−PDの出力側の電極に接続され、他端が接地された第2の出力抵抗と、前記MSM−PDからの出力電気パルスを増幅する電気増幅器とから構成されることを特徴とするものである。
本発明によれば、入力光パケットを2つに分波し、一方の光パケットから電気パルス発生器で単一の電気パルスを発生させ、トランジスタをオンにすることにより、半導体光増幅器に高速な電流パルスを注入し、他方の光パケットの先頭光パルスが、半導体光増幅器の利得ピークのタイミングに合うように遅延時間を調整して光パケットを半導体光増幅器に入力することにより、入力光パケットの先頭光パルスのみを大きく増幅することができ、先頭光パルスのみを半導体光増幅器から出力させることができる。その結果、本発明では、光トリガパルス発生器の消費電力、遅延時間およびサイズを大幅に低減することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る光トリガパルス発生器および電気パルス発生器の構成を示す図である。 光パケットの入力波形、半導体光増幅器通過後の出力波形、および光パケットを入力しない場合の半導体光増幅器の利得波形を示す図である。 従来のトーラス型データセンタネットワークおよび光パケットルータの構成例を示す図である。 従来の光ラベル処理器の構成例を示す図である。 従来の光ラベル処理器の別の構成例を示す図である。 従来の光トリガパルス発生器の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1(A)は本発明の実施の形態に係る光トリガパルス発生器の構成を示す図である。本実施の形態の光トリガパルス発生器は、入力光パケットを2つに分波するスプリッター1と、スプリッター1によって分岐された一方の光パケットを受光して単一の電気パルスを発生する電気パルス発生器2と、ゲート端子に電気パルス発生器2からの電気パルスが入力され、ソース端子が接地されたトランジスタ3と、スプリッター1によって分岐された他方の光パケットが入力され、アノード端子に正のバイアス電圧Vが印加され、カソード端子がトランジスタ3のドレイン端子に接続されたSOA4と、一端がSOA4のアノード端子に接続され、他端が接地されたキャパシタCbと、スプリッター1の出力とSOA4の入力端とを接続する光ファイバ5とから構成される。
図1(A)は電気パルス発生器2の構成を示す図である。電気パルス発生器2は、光パケットを受光するMSM−PD20と、一端が正の電圧Vinputに接続され、他端がMSM−PD20のバイアス側の電極に接続された入力抵抗Rinと、一端がMSM−PD20のバイアス側の電極に接続され、他端が接地されたキャパシタCinと、一端が負の電圧Vnに接続され、他端がMSM−PD20の出力側の電極に接続された出力抵抗Rbias1と、一端がMSM−PD20の出力側の電極に接続され、他端が接地された出力抵抗Rbias2と、MSM−PD20からの出力電気パルスを増幅する電気増幅器21とから構成される。
キャパシタCbは、SOA4に対して十分な大きさの電流を流すことが可能な大きい値に設定される。
キャパシタCinは、後述のように高速な放電が可能な小さい値に設定される。ただし、後述のようにトランジスタ3をオンにする必要があるため、トランジスタ3をオンにするための放電電流を流すことが可能な程度の値にすることが望ましい。
抵抗Rbias1,Rbias2の値は、キャパシタCinとの兼ね合いで設定される(Rbias1=Rbias2)。つまり、時定数Cin×Rbias2で電気パルス発生器2の応答速度が決まるため、抵抗Rbias1,Rbias2の値は、応答速度の値が所望の値になるような大きい値に設定される。
負の電圧Vnは、光パケットが入力されていない状態で、トランジスタ3のゲート電圧が閾値電圧を下回り、トランジスタ3がオフの状態(ノーマリオフ)になるように設定される。
抵抗Rinは、時定数Cin×Rinで決まるキャパシタCinの充電が、キャパシタCinの放電よりも十分に遅くなるように大きい値に設定される。
正の電圧Vinputは、キャパシタCinを充電可能な電圧であればよい。
前述したとおり、トランジスタ3はノーマリオフに設定されており、光パケットが入力する前のガードタイム(光パケット間の無信号状態の時間)の時間内においては、トランジスタ3がオフ状態にあるため、SOA4のアノード端子にバイアス電圧Vを印加しても、SOA4に電流が流れることはなく、アノード端子に取り付けられた大きなキャパシタCbに電荷が蓄えられた状態となる。
一方、光パケットの入力がないガードタイムの時間内においては、電気パルス発生器2内のキャパシタCinに電荷が蓄積され、MSM−PD20のバイアス側の電極(図1(B)のA点)の電位はVinputと等しい状態で保持される。
この状態で光パケットが入力されると、まず先頭の光パルスがMSM−PD20に照射され、MSM−PD20にキャリアが発生し、フォトコンダクティブ効果によりMSM−PD20の抵抗が急激に低下する。このため、キャパシタCinに蓄えられていた電荷Qは、抵抗Rbias2に流れ、高速に放電される。このとき、入力抵抗Rinは十分に大きな値に設定されているため、電圧Vinput側から流れ込む電流は極めて小さく、キャパシタCinの放電された電荷Qを補充することができないため、MSM−PD20のバイアス側の電極(A点)の電位は急激に低下することとなる。
よって、MSM−PD20のバイアス電圧が極めて小さくなるため、光パケットの第2パルス以降が照射されても、MSM−PD20の内部で発生するキャリアは外部に取り出すことが難しくなり、ほとんどのキャリアは内部で再結合を起こし消滅することとなる。これによって、MSM−PD20には光パケット全体が照射されているにも拘らず、MSM−PD20の出力側の電極(図1(B)のB点)においては、先頭パルスと同期した単一の高速電気パルスが発生することとなる。
この高速な電気パルスは、低速な複数段の電気増幅器21により、低速な(数100ps〜1ns程度)電気パルスに整形され、トランジスタ3のゲート端子に入力される。電気パルスがトランジスタ3のゲート端子に入力されると、トランジスタ3がオンとなり、キャパシタCbに蓄えられた電荷が電流パルスとなって、SOA4に流れ込むこととなる。バイアス電圧Vを発生する外部電源(不図示)とSOA4のアノード端子との間は通常長い距離があり、そのため大きなインダクタンスが存在するため、トランジスタ3が高速にオンになっても、外部電源からSOA4のアノード端子に電流を流し込むことは困難であり、キャパシタCbに蓄えられた電荷が主な電流源となる。
図2(A)は光パケットの入力波形、図2(B)はSOA4通過後の出力波形、および光パケットを入力しない場合のSOA4の利得波形を示す図である。
SOA4に急激に電流パルスが供給されると、光パケットがSOA4に入力しない場合には、図2(B)の200で示すようなSOA4の利得波形が得られる。その利得のピークに合わせて、図2(A)に示すような光パケットをSOA4に入力すると、光パケットの先頭光パルスは大きな利得で増幅され、その際、SOA4内部のキャリアを大幅に消費するため、後続の光パルスに対する利得は急激に減少し(ゲインクエンチング)、図2(B)の201で示すように後続の光パルスは小さな光パルスとして出力される。このように、SOA4に電流パルスを供給することにより、単一の光トリガパルスを形成することが可能となる。
SOA4の利得ピークに光パケットの先頭パルスのタイミングが合うようにするためには、スプリッター1とSOA4の入力端とを接続する光ファイバ5の長さを予め調整しておけばよい。
前述したとおり、従来の電子部品を用いた図6の光トリガパルス発生器では、光パケットの入力の有無に係わらず、常時大量の電流を供給する必要があるため、極めて大きな消費電力(3W程度)となる。
これに対して、本実施の形態の光トリガパルス発生器では、光パケットが入力したときのみ、しかも光パケットの先頭の極めて短い時間のみに、SOA4に大きな電流が流れる仕組みとなっており、時間平均での電流値は極めて小さなものとなるので、消費電力を大幅に低減することが可能となる(130mW程度)。
また、従来の光トリガパルス発生器では、電気パルスによってEAMを駆動し、先頭の光パルスのみを抽出する必要があるため、その電気パルスは、入力パケットのビット間隔τと同等に短くかつ安定なパルス幅であることが要求される。さらに、そのパルスピークの時間的変動(ジッター)は、ビット間隔τに比べ十分に小さいことが必要である。
一方、本実施の形態では、第2ビット以降の光パルスはSOA4内のゲインクエンチング効果によって自動的に消滅するため、電流パルスに対する制約(電流パルスのパルス幅、パルス幅の揺らぎ、およびジッター)は大幅に緩和される。
また、本実施の形態では、極めて素子長の短いSOA4を用いることによって、先頭光パルスの抽出および増幅の機能を共に実現しているため、従来のようなEDFAが不要となり、光トリガパルス発生器の遅延時間(光パケットの入力から単一光パルスの出力までの時間)を大幅に短縮することが可能となる。
また、本実施の形態では、多くの電子部品やEDFAを取り除くことができるため、全体をコンパクトに作製することが可能となる。本実施の形態では、電気パルス発生器2とトランジスタ3とを含む一連のデバイスを1チップ上にモノリシック集積した光電子集積回路とすることで、回路全体を集中定数回路とすることが可能となるため、回路内部の抵抗を大きく設定することができ、待機状態での回路の消費電力を小さくすることが可能となる。以上のとおり、本実施の形態では、光トリガパルス発生器の消費電力、遅延時間およびサイズを大幅に低減することが可能となる。
なお、光パケットの入力に対し単一の電気パルスを発生するための、電気パルス発生器の回路構成は、本実施の形態以外にも様々なものが適用可能である。
本発明は、光パケットから単一の光パルスを生成する技術に適用することができる。
1…スプリッター、2…電気パルス発生器、3…トランジスタ、4…半導体光増幅器、5…光ファイバ、20…MSM−PD、21…電気増幅器、Rin…入力抵抗、Rbias1,Rbias2…出力抵抗、Cb,Cin…キャパシタ。

Claims (2)

  1. 入力光パケットを2つに分波するスプリッターと、
    分岐された一方の光パケットを受光して単一の電気パルスを発生する電気パルス発生器と、
    ソース端子が接地され、ゲート端子に前記電気パルス発生器からの電気パルスが入力されることでオンになるトランジスタと、
    分岐された他方の光パケットが入力され、アノード端子にバイアス電流供給のための第1の電圧が印加され、カソード端子が前記トランジスタのドレイン端子に接続された半導体光増幅器と、
    一端が前記半導体光増幅器のアノード端子に接続され、他端が接地された第1のキャパシタと、
    前記スプリッターの他方の出力と前記半導体光増幅器の入力端とを接続する光ファイバとから構成され、
    前記半導体光増幅器に入力される光パケットの先頭光パルスが、前記半導体光増幅器の利得ピークのタイミングに合わせて入力されるように前記光ファイバの長さが設定されることにより、入力光パケットの先頭光パルスのみが前記半導体光増幅器から出力されることを特徴とする光トリガパルス発生器。
  2. 請求項1記載の光トリガパルス発生器において、
    前記電気パルス発生器は、
    前記光パケットを受光するMSM−PDと、
    一端が第2の電圧に接続され、他端が前記MSM−PDのバイアス側の電極に接続された入力抵抗と、
    一端が前記MSM−PDのバイアス側の電極に接続され、他端が接地された第2のキャパシタと、
    一端が第3の電圧に接続され、他端が前記MSM−PDの出力側の電極に接続された第1の出力抵抗と、
    一端が前記MSM−PDの出力側の電極に接続され、他端が接地された第2の出力抵抗と、
    前記MSM−PDからの出力電気パルスを増幅する電気増幅器とから構成されることを特徴とする光トリガパルス発生器
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