JP5536263B1 - 光トリガ型パラレル−シリアル変換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】パラレル電気信号を入力する終端回路を集積しても、大きな出力振幅のシリアル電気信号を得ることができる光トリガ型パラレル−シリアル変換器を提供する。
【解決手段】光トリガ型トランジスタ回路Ctnにおいて、トランジスタTr1,nのゲート端子で、データ電気信号Dnによる終端回路Cenの出力端子からの電圧に、光トリガパルスPnによるMSM−PDからの正の電気パルスを重畳し、所定ビット間隔に相当する時間差遅れて、下位ビットの光トリガ型トランジスタ回路Ctn+1での光トリガパルスPn+1によるMSM−PDから負の電気パルスを重畳して、トランジスタTr1,nのオン/オフを行って、データ電気信号Dnが「1」の場合には、1ビット分の電気信号「1」を伝送線路Ltに出力し、データ電気信号Dnが「0」の場合には、1ビット分の電気信号「0」を伝送線路Ltに出力する。
【選択図】図5

Description

本発明は、電子回路から出力される低速なパラレル電気信号を高速なシリアル電気信号に変換する光トリガ型パラレル−シリアル変換器に関するものである。
近年、インターネットに代表されるデータ通信の爆発的増加に伴い、光通信の高速化と大容量化の要求が高まっている。更に、今後の光通信ネットワークは、様々なネットワークサービスに対応可能な柔軟性及びサービスの種類とユーザーの増大に対応可能な拡張性が必要となってくる。上記の課題に対して、光パケットを用いた通信は、細かなデータ粒度により、帯域利用効率、柔軟性、拡張性が最も高いネットワークが可能となる。しかし、現状のパケット通信では、電気のルータを用いる必要があり、そのスループットと膨大な消費電力が大きな問題となっている。
これらの問題の解決策として、光パケットを光のまま転送する光パケットスイッチネットワークの研究が盛んに行われている。光パケットスイッチネットワークの実現には、バーストモードの光パケットを光のまま転送可能であり、かつ、高速・低電力な光パケットルータの開発が不可欠となる。
図1は、本発明者等が開発を進めている光パケットルータの構成図である。いくつかの波長(例えば、波長λ1〜λ4の4波長)で多重化された光パケットは、入力側のAWG(Arrayed Waveguide Grating)11で波長レイヤ毎に分けられ、ラベル処理器12によって、固定長のラベルに格納された宛先情報が瞬時に読み取られ、新たなラベルに交換される。この際、ペイロードは光のままラベル処理器12を通過する。ラベル処理器12で転送先(出力ポート)が認識されると、高速光スイッチ13を制御して、所望の出力ポートから光パケットは出力され、出力側のAWG14で多重化されて出力される。
しかし、異なる入力ポートから同時に入力した2つの光パケットが、同一の出力ポートから出力しようとすると、衝突が発生するため、いずれか一方の光パケットは、一旦共有バッファ15に保持され、衝突が回避された後、当該出力ポートから出力される。更に、光パケットスイッチネットワークに接続された従来のネットワーク(例えば、イーサネット(登録商標))との信号のやり取りは、この共有バッファ15を介して行われる。共有バッファ15では、このような衝突回避やAdd/Drop機能のほかに、波長レイヤ間スイッチやQoS(Quality of Service)、3R再生、誤り訂正、マルチキャストなど様々な機能が要求される。
そのため、上記光パケットルータでは、共有バッファ15のコアに電子回路のCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)電子メモリ回路16が用いられているが、CMOS電子メモリ回路16の動作速度は非常に遅いため、高速光パケットを受信/送信するためには、シリアル−パラレル変換器/パラレル−シリアル変換器等のインターフェイス回路が必要となる。従来、非同期の高速バースト光パケットを処理するためには、光パケットの先頭にクロックを抽出するための長いプリアンブルを付与し、CDR(Clock Data Recovery)を用いてクロックを抽出し、電子回路のDEMUX(Demultiplexer)/MUX(Multiplexer)回路を用いて、パラレル/シリアル変換を行っていた。
しかし、この場合、瞬時にクロックを生成することが困難であるため、パケット間に長いガードバンドを設定する必要があり、更に、プリアンブルの付与による帯域の劣化が問題となる。又、電子回路のパラレル/シリアル変換では、電子回路による速度制限や大きな消費電力が問題となる。
これらの問題を解決するため、図1の共有バッファ15の入力側では、光クロック発生器17により、プリアンブルを付与しない光パケットから光クロックを生成している。更に、その光クロックを制御光として、全光型シリアル−パラレル変換器18を駆動し、高速なバーストシリアル信号を低速なパラレル信号に変換し、PD(Photo Detector)アレイ19で光信号を電気信号に変換することにより、CMOS電子メモリ回路16への書き込みを可能としている。又、CMOS電子メモリ回路16に格納されたパケット信号を読み出すときは、CMOS電子メモリ回路16からの読み出し信号を元に光クロック発生器20により光クロックを発生させ、その光クロックパルスをトリガ光として光トリガ型パラレル−シリアル変換器21を動作させることにより、高速バースト光パケットを生成している。
上記パラレル−シリアル変換器21を用いた光パケット生成の基本的な動作原理を図2に示す。ここでは、16:1のパラレル−シリアル変換器を例に説明する。上記パラレル−シリアル変換器21は、基本的に、伝送線路Ltに並列に接続された16個の光トリガ型トランジスタ回路(第1チャンネル光トリガ型トランジスタ回路Ct1〜第16チャンネル光トリガ型トランジスタ回路Ct16)から構成される。CMOS電子メモリ回路16に格納されたパケット信号を送出する際、送信パケット長Lに対応した時間幅を有する読み出し制御信号Scが、CMOS電子メモリ回路16から光クロック発生器20に送られる。光クロック発生器20は、その読み出し制御信号Scを受け取ると、時間間隔ΔT(=光パケットのビット間隔Δt×パラレル−シリアル変換器21のチャンネル数16)の光パルス列Lpを、読み出し制御信号Scの時間幅(パケット長L)に対応して発生する。
光クロック発生器20から出力された光パルス列Lpは、2つに分岐され、一方は、例えば、O/E(Optical/Electrical)変換により、時間間隔ΔTの電気パルス列Epに変換後にCMOS電子メモリ回路16に送られる。CMOS電子メモリ回路16は、その電気パルス列Epを1つ受信する度に、パケット信号の16ビットをパラレル電気信号Sp(例えば、データ電気信号D1〜D16)として時間間隔ΔTで送出し、それらはパラレル−シリアル変換器21の各チャンネルの光トリガ型トランジスタ回路Ct1〜Ct16に入力される。
又、分岐された他方の光パルス列Lpは、スプリッターにより16分岐され、それぞれ光パケットのビット間隔Δtだけ遅延が与えられる。これら16分岐された光クロックパルス列P1〜P16を、パラレル−シリアル変換器21の各チャンネルの光トリガ型トランジスタ回路Ct1〜Ct16に照射すると、各チャンネルに入力されたパラレル電気信号Sp(例えば、データ電気信号D1〜D16)は、高速な電気信号として伝送線路Lt上に送出されるため、ビット間隔Δtのシリアル電気信号Ss(バースト電気パケット)に変換されることになる。その後は、E/O(Electrical/Optical)変換により、バースト光パケットとして送信される。
上記パラレル−シリアル変換器21を構成する光トリガ型トランジスタ回路としては、充放電型MSM−PD(Metal-Semiconductor-Metal Photo Detector)を利用した回路(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)や、更にそれを発展させた差動光トリガ型トランジスタ回路(例えば、特許文献2、非特許文献2参照)も提案されている。
図3に従来の差動光トリガ型トランジスタ回路を用いたパラレル−シリアル変換器の構成例を示す(特許文献2参照)。Nを2以上の整数とすると、N:1のパラレル−シリアル変換器においては、N個の光トリガ型トランジスタ回路Ctn(n=1〜N)が1つの伝送線路Ltに並列に取り付けられており、例えば、光トリガ型トランジスタ回路Ctnにおいては、主にトランジスタTr1,nとトランジスタTr1,nのゲート端子に取り付けられたMSM−PDから構成されている。MSM−PDは通常のPIN−PDと異なり、極めて小さなキャパシタンスを有しているため、その応答電気パルスの立ち上がりは、電子のトランジットタイムで制限された極めて高速なものとなるが、その一方、正孔の移動度が小さいため、立下りは非常に遅いテールを有することとなる。この高速な立ち上がりと遅いテールが、差動光トリガ型パラレル−シリアル変換器では、重要な役割となる。
更に、ここでは、MSM−PDに正のバイアス電圧(VMSM)が与えられており、光トリガパルスPnが照射されると、図の右側に正の電気パルスを、左側に負の電気パルスを対称に発生させる。第n+1(ここでは、n=1〜N−1)チャンネルの光トリガ型トランジスタ回路Ctn+1から発生する負の電気パルスは、隣接する第nチャンネルの光トリガ型トランジスタ回路CtnのトランジスタTr1,nのゲート端子に流れ込むように接続されている。同様に、第1チャンネルの光トリガ型トランジスタ回路Ct1からの負の電気パルスは、第Nチャンネルの光トリガ型トランジスタ回路CtNのTr1,Nのゲート端子に接続されている。
CMOS電子メモリ回路16から出力されるパラレル電気信号Sp(例えば、データ電気信号Dn)は、トランジスタTr1,nのドレイン端子に供給される。トランジスタTr1,nのゲート端子には、負のバイアス電圧(V1)を与えることで、ノーマリオフの状態に設定されており、データ電気信号Dnに対応する電気信号が伝送線路Ltに流れ込まないようになっている。
この状態で、第nチャンネルのMSM−PDに光トリガパルスPnを照射すると、発生した正の電気パルスでトランジスタTr1,nをオンにするため、データ電気信号Dnが「1」である場合は、伝送線路Ltに電流が流れ始める。次に、時間Δtの後に、第n+1チャンネルのMSM−PDに光トリガパルスPn+1を照射すると、発生した正の電気パルスはトランジスタTr1,n+1をオンにすると共に、そこで発生した負の電気パルスがトランジスタTr1,nを再びオフにする。このように、第1〜NチャンネルのMSM−PDに時間差Δtを与えて光トリガパルスP1〜PNを順次照射し、差動型動作で各トランジスタTr1,1〜Tr1,Nを開閉することにより、N個のデータ電気信号D1〜DNに対応する電気信号がNビットのシリアル電気信号Ssとして伝送線路Ltに出力されることとなる。
特開2004−088660号公報 特開2012−004617号公報
R. Urata, 他4名, "An Optically Clocked Transistor Array for High-Speed Asynchronous Label Swapping: 40 Gb/s and Beyond", IEEE JURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY, MARCH 15, 2008, VOL. 26, NO. 6, pp. 692-703 H. Ishikawa, 他5名, "A novel optically clocked transistor array using differential operation, for parallel-to-serial conversion", IEEE ECOC 2010, SEPTEMBER 19-23, 2010, P2.13
図1で示した共有バッファ15のサブシステムを実際に作製する場合、CMOS電子メモリ回路16とパラレル−シリアル変換器21を極めて近接して配置することは困難である。しかし、前述したパラレル−シリアル変換器21の入力インピーダンスは極めて高いため、CMOS電子メモリ回路16から分布定数線路でパラレル電気信号を送り込むことは困難である。
そのため、図3に示すように、CMOS電子メモリ回路16とパラレル−シリアル変換器21の間にバッファとしてオペアンプ22を配置し、距離が長いCMOS電子メモリ回路16とオペアンプ22間は分布定数線路となるように、線路の特性インピーダンスとオペアンプ22の入力インピーダンスを整合させ、一方、オペアンプ22から先のパラレル−シリアル変換器21は集中定数回路とみなせるように、オペアンプ22をパラレル−シリアル変換器21の近傍に配置するのが一般的である。オペアンプ22は大きな利得と高い電流供給能力を有しており、その点では理想的である。
しかし、信号速度の高速化に伴い、オペアンプ22をパラレル−シリアル変換器21のより近傍に配置することが要求されるが、多数のオペアンプ22を近接して配置させることは物理的に困難である。更に、高速なオペアンプ22の消費電力は非常に大きくなり、パラレル−シリアル変換システム全体の消費電力の大部分を占めることとなる。
これらの問題を解決するには、パラレル−シリアル変換器21の各入力端子に、CMOS電子メモリ回路16からのデータ電気信号Dnの終端回路を集積することである。しかも、可能な限りシンプルで低消費電力な回路が望ましい。図4(a)に、一般的に用いられるLVDS(Low Voltage Differential Signaling)差動信号に対する終端回路を設置した例を示す。図4(a)に示す終端回路Cenは、100Ωの終端抵抗R4とインバータ回路を組み合わせただけの最もシンプルで低消費電力な典型的な回路である。ここで、終端回路Cenにおいて、図4(a)中における反時計回りの電流を「0」、時計回りの電流を「1」とする。
データ電気信号Dnが「0」の場合は、終端回路CenのトランジスタTr2,nはオンとなり、抵抗R3に電流が流れる。抵抗R3に流れる電流をIとすると、E点の電圧は、(Va−IR3)まで降下する。ここで、(Va−IR3)=0となるようにVa、Vbを設定すると、データ電気信号Dnが「0」の場合は、伝送線路Ltに電流が流れ出ないため、シリアル電気信号Ssとなる電気信号として「0」を送出することが可能となる。
一方、データ電気信号Dnが「1」の場合、終端回路CenのトランジスタTr2,nはオフとなるため、E点の電圧はバイアス電圧Vaまで上昇する。しかし、光トリガパルスPnがMSM−PDに照射され、正の電気パルスがトランジスタTr1,nをオンにすると、バイアスVaから抵抗R3を介して伝送線路Ltに電流が流れ始め、R3で電圧降下が発生するため、E点の電圧は大きく低下してしまう。そのため、伝送線路Lt上のシリアル電気信号Ssとして、大きな振幅の電気信号を得ることが困難となってしまう。LVDS差動信号の終端回路として、オペアンプに相当する高い電流供給能力を有する回路を作製すれば、出力振幅の劣化は回避できるが、大きな消費電力が問題となる上、チップの小型化が困難となる。
上記の通り、パラレル−シリアル変換器21の入力端子部分に、CMOS電子メモリ回路16からのデータ電気信号Dnに対する極めてシンプルな終端回路Cenを集積することにより、オペアンプのようなバッファ回路をCMOS電子メモリ回路16とパラレル−シリアル変換器21の間に配置する必要がなくなるため、システム全体として見たときに、極めて低消費電力化及び小型化が可能となる。しかし、その一方、シリアル変換後の出力振幅が低減する問題が発生する。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、パラレル電気信号を入力する極めてシンプルかつ低消費電力の終端回路を集積しても、大きな出力振幅のシリアル電気信号を得ることができる光トリガ型パラレル−シリアル変換器を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係る光トリガ型パラレル−シリアル変換器は、
2以上の整数N個のデータ電気信号からなるパラレル電気信号を、所定ビット間隔のNビットのシリアル電気信号に変換して出力する光トリガ型パラレル−シリアル変換器において、
前記シリアル電気信号を伝送して外部に出力する伝送線路と、
前記伝送線路に並列に接続され、前記シリアル電気信号を構成する互いに異なる特定の1ビットの電気信号を前記伝送線路に各々出力するN個の光トリガ型トランジスタ回路とを備え、
各々のチャンネルの前記光トリガ型トランジスタ回路は、
当該光トリガ型トランジスタ回路に対応した光トリガパルスが入射されると、正出力側に正の電気パルスを出力し、負出力側に負の電気パルスを出力するMSM−PDと、
前記MSM−PDの正出力側に一端が取り付けられ、他端が接地された第1の抵抗と、
前記MSM−PDの正出力側に一端が取り付けられた第1のキャパシタと、
前記MSM−PDの負出力側に一端が取り付けられ、他端に正のバイアス電圧が印加された第2の抵抗と、
前記MSM−PDの負出力側に一端が取り付けられた第2のキャパシタと、
ソース端子が前記伝送線路に接続され、ゲート端子が前記第1のキャパシタを介して前記MSM−PDの正出力側に接続され、ドレイン端子に第1の一定電圧が印加されて、前記ゲート端子に印加される電圧が閾値電圧より大きいときにオンとなる第1のトランジスタと、
分布定数線路の特性インピーダンスと整合した入力インピーダンスを有し、前記分布定数線路を介して当該光トリガ型トランジスタ回路に対応した前記データ電気信号が入力されると、前記データ電気信号が「1」の場合には、前記正の電気パルスを重畳したときに前記閾値電圧より高く、前記正の電気パルスを重畳しないときに前記閾値電圧より低くなる第1の出力電圧を出力端子から出力し、前記データ電気信号が「0」の場合には、前記正の電気パルスを重畳しても前記閾値電圧より低くなる第2の出力電圧を前記出力端子から出力する終端回路と、
前記第1のトランジスタのゲート端子と前記終端回路の前記出力端子との間に接続された第3の抵抗とを有し、
前記光トリガ型トランジスタ回路同士は、
第1から第Nまでの任意の第nチャンネルの前記光トリガ型トランジスタ回路内の前記第1のトランジスタのゲート端子に、前記第nチャンネルの下位ビットとなる第n+1チャンネルの前記光トリガ型トランジスタ回路内の前記MSM−PDの負出力側が当該回路内の前記第2のキャパシタを介して接続された光トリガ型パラレル−シリアル変換器であって、
前記所定ビット間隔のN倍の周期を有するN個の前記データ電気信号が、N個の前記光トリガ型トランジスタ回路に各々入力されると共に、前記所定ビット間隔のN倍の周期を有するN個の前記光トリガパルスが、前記所定ビット間隔に相当する時間差を設けて、第1から第Nチャンネルまでの前記光トリガ型トランジスタ回路に順次入射されると、
前記第nチャンネルの前記光トリガ型トランジスタ回路では、
当該回路内の前記第1のトランジスタの前記ゲート端子で、前記第nチャンネルの前記光トリガパルスによる前記正の電気パルスに、前記時間差遅れて、前記第n+1チャンネルの前記光トリガパルスによる前記負の電気パルスを重畳して、前記所定ビット間隔に相当する時間幅を有する矩形電気パルスを生成すると共に、
前記第nチャンネルの前記データ電気信号が「1」の場合には、当該回路内の前記第1のトランジスタの前記ゲート端子で、前記第nチャンネルの前記データ電気信号による前記第1の出力電圧に前記矩形電気パルスを重畳して、当該回路内の前記第1のトランジスタを前記時間幅の間オン状態とすることにより、前記第nチャンネルの1ビット分の電気信号「1」を前記伝送線路に出力し、
前記第nチャンネルの前記データ電気信号が「0」の場合には、当該回路内の前記第1のトランジスタの前記ゲート端子で、前記第nチャンネルの前記データ電気信号による前記第2の出力電圧に前記矩形電気パルスを重畳して、当該回路内の前記第1のトランジスタを前記時間幅の間オフ状態とすることにより、前記第nチャンネルの1ビット分の電気信号「0」を前記伝送線路に出力することにより、
N個の前記データ電気信号と同じ情報を有するNビットのシリアル電気信号を前記伝送線路に連続的に出力する
ことを特徴とする。
但し、第n+1チャンネルが第N+1チャンネルとなる場合には、当該第n+1チャンネルを第1チャンネルとする。
上記課題を解決する第2の発明に係る光トリガ型パラレル−シリアル変換器は、
上記第1の発明に記載の光トリガ型パラレル−シリアル変換器において、
前記終端回路は、
前記データ電気信号となる差動信号が前記分布定数線路を介して両端に入力されると共に、前記分布定数線路の特性インピーダンスと整合した入力インピーダンスを有する終端抵抗と、
一端に前記第1の出力電圧となる第2の一定電圧が印加された第4の抵抗と、
ソース端子に前記終端抵抗の中点が接続され、ゲート端子に前記終端抵抗の一方の端部が接続され、ドレイン端子に前記第4の抵抗の他端が接続され、前記第2の一定電圧及び前記第4の抵抗と共に前記第2の出力電圧を生成する第3の一定電圧が前記ソース端子に印加されて、前記ドレイン端子が前記出力端子となる第2のトランジスタとを有する
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係る光トリガ型パラレル−シリアル変換器は、
上記第1又は第2の発明に記載の光トリガ型パラレル−シリアル変換器において、
各チャンネルの前記光トリガ型トランジスタ回路に前記終端回路を各々モノリシック集積した
ことを特徴とする。
本発明よれば、光トリガ型パラレル−シリアル変換器の各々の光トリガ型トランジスタ回路に、パラレル電気信号を構成するデータ電気信号が入力される終端回路を設け、当該終端回路の出力を当該光トリガ型トランジスタ回路内の第1のトランジスタのゲート端子に接続して、データ電気信号の「1」/「0」を判別しているので、伝送線路への出力に影響を及ぼすことは無く、大きな振幅のシリアル電気信号を得ることが可能となる。
又、本発明によれば、終端回路として、終端抵抗とインバータ回路からなるシンプルかつ低消費電力な回路を用いることにより、オペアンプを用いる場合に比べ、システム全体の小型化・低消費電力化が実現できる。
又、本発明によれば、光トリガ型パラレル−シリアル変換器の光トリガ型トランジスタ回路に終端回路をモノリシックに集積することにより、距離の離れた回路(CMOS電子メモリ回路)との間にオペアンプのようなバッファを配置する必要がなく、両者を分布定数線路で直接接続することが可能になる。
本発明に係る光トリガ型パラレル−シリアル変換器を用いる光パケットルータを説明する図である。 光トリガ型パラレル−シリアル変換器の動作原理を説明する図である。 従来の光トリガ型パラレル−シリアル変換器を説明する構成図である。 (a)は、従来の光トリガ型パラレル−シリアル変換器に終端回路を集積した構成を説明する構成図であり、(b)は、その動作原理を説明する図である。 本発明に係る光トリガ型パラレル−シリアル変換器の実施形態の一例を説明する構成図である。 図5に示した光トリガ型パラレル−シリアル変換器の動作原理を説明する図である。
図4(a)、(b)において説明したように、パラレル電気信号Spを構成するデータ電気信号Dnを入力する終端回路Cenの出力端子を、トランジスタTr1,nのドレイン端子に接続した場合、トランジスタTr1,nがオン状態になると、伝送線路Lt上に電流が流れるため、ドレイン電圧が急激に低下し、伝送線路Ltへの出力振幅が劣化する問題があった。
この問題を解決するためには、トランジスタTr1,nのドレイン端子に一定の電圧を印加した状態を保ち、トランジスタTr1,nがオン状態のときに、十分な電流を伝送線路Lt上に流すことが必要となる。しかし、その場合、データ電気信号Dnの「1」/「0」情報を何らかの方法で伝え、「0」において伝送線路Lt上に電流が流れないような仕組みが必要となる。
そこで、本発明では、後述の図5に示すように、終端回路Cenの出力端子をトランジスタTr1,nのドレイン端子ではなく、ゲート端子に接続するようにしている。このとき、ゲートバイアスは、V1の固定電圧を印加するのではなく、後述の図6に示すように、データ電気信号Dnが「1」のときには、トランジスタTr1,nの閾値電圧の少し下になるような第1の出力電圧Vaを印加し、「0」のときには、MSM−PDからの正の電気パルス及び負の電気パルスを重畳しても、そのピークがトランジスタTr1,nの閾値電圧を超えないような第2の出力電圧(Va−IR3)を印加している。つまり、ゲートバイアスは、終端回路Cenを用いて変調されている。
これにより、データ電気信号Dnが「1」のときには、光トリガパルスPnがMSM−PDに入射されることにより、トランジスタTr1,nがオンになり、伝送線路Ltに十分な電流が流れるが、「0」のときには、全く電流が流れないため、伝送線路Lt上のシリアル電気信号Ssの出力振幅を大きく取ることが可能となる。又、このとき、CMOS電子メモリ回路からのデータ電気信号Dnを入力する終端回路Cenを光トリガ型トランジスタ回路に集積することで、極めて小型かつ低消費電力な光トリガ型パラレル−シリアル変換器を実現可能となる。
以下、図5、図6を参照して、上記機能を実現する本発明に係る光トリガ型パラレル−シリアル変換器の実施形態の一例を説明する。
(実施例1)
図5は、本実施例の光トリガ型パラレル−シリアル変換器を示す構成図である。なお、図5においては、図2〜図4に示した従来の光トリガ型パラレル−シリアル変換器と同等の構成には同じ符号を付している。
本実施例の光トリガ型パラレル−シリアル変換器も、2以上の整数N個のデータ電気信号Dn(n=1〜N)からなるパラレル電気信号Spを、所定ビット間隔のNビットのシリアル電気信号Ssに変換して出力するものである。
具体的には、シリアル電気信号Ssを伝送して外部に出力する伝送線路Ltと、伝送線路Ltに並列に接続されたN個の光トリガ型トランジスタ回路Ct1〜CtNとを有する。N個の光トリガ型トランジスタ回路Ct1〜CtNは、Nビットのシリアル電気信号Ssを構成する互いに異なる特定の1ビットの電気信号を伝送線路Ltに出力するように構成されている。なお、伝送線路Ltの出力側には、50Ωの終端抵抗が接続されている。
各々の光トリガ型トランジスタ回路Ct1〜CtNは、全て同じ構成となっている。
例えば、任意の第nチャンネルの光トリガ型トランジスタ回路Ctnは、当該光トリガ型トランジスタ回路Ctnに対応した光トリガパルスPnが入射されると、正出力側に正の電気パルスを出力し、負出力側に負の電気パルスを出力するMSM−PDと、MSM−PDの正出力側に一端が取り付けられ、他端が接地された負荷抵抗R1P(第1の抵抗)と、MSM−PDの正出力側に一端が取り付けられたキャパシタC1P(第1のキャパシタ)と、MSM−PDの負出力側に一端が取り付けられ、他端に正のバイアス電圧VMSMが印加された負荷抵抗R1N(第2の抵抗)と、MSM−PDの負出力側に一端が取り付けられたキャパシタC1N(第2のキャパシタ)と、ソース端子が伝送線路Ltに接続され、ゲート端子がキャパシタC1Pを介してMSM−PDの正出力側に接続され、ドレイン端子に一定電圧VC(第1の一定電圧)が印加されたトランジスタTr1,n(第1のトランジスタ)とを有している。このトランジスタTr1,nは、ゲート端子に印加される電圧がその閾値電圧より大きいときにオンとなる。
更に、光トリガ型トランジスタ回路Ctnは、分布定数線路(図示省略)の特性インピーダンスと整合した入力インピーダンスを有し、分布定数線路を介して、当該光トリガ型トランジスタ回路Ctnに対応したデータ電気信号Dnが入力される終端回路Cenと、トランジスタTr1,nのゲート端子と終端回路Cenの出力端子との間に接続された抵抗R2(第3の抵抗)とを有している。分布定数線路は、本実施例の光トリガ型パラレル−シリアル変換器とCMOS電子メモリ回路との間を接続するものである。
終端回路Cenとして、図5には、LVDS差動信号が入力される終端回路を例として示している。具体的には、終端回路Cenは、データ電気信号DnとなるLVDS差動信号が分布定数線路を介して両端に入力されると共に、分布定数線路の特性インピーダンスと整合した入力インピーダンスを有する終端抵抗R4と、一端に第1の出力電圧Vaとなる一定のバイアス電圧Va(第2の一定電圧)が印加された抵抗R3(第4の抵抗)と、ソース端子に終端抵抗R4の中点が接続され、ゲート端子に終端抵抗R4の一方の端部が接続され、ドレイン端子に抵抗R3の他端が接続されたトランジスタTr2,n(第2のトランジスタ)とを有している。このトランジスタTr2,nでは、バイアス電圧Va及び抵抗R3と共に第2の出力電圧(Va−IR3)を生成する一定電圧Vb(第3の一定電圧)がソース端子に印加されており、ドレイン端子が第1の出力電圧Va及び第2の出力電圧(Va−IR3)を出力する出力端子となっている。
図5に示す終端回路Cenは、終端抵抗R4と、終端抵抗R4からの出力を増幅するインバータ回路として機能するトランジスタTr2,n等から構成された極めてシンプルかつ低消費電力の回路となる。又、終端抵抗R4として、分布定数線路の特性インピーダンスに整合した100Ωの抵抗を用いている。このような終端回路Cenが各光トリガ型トランジスタ回路Ctnに各々モノリシックに集積されている。
又、光トリガ型トランジスタ回路Ct1〜CtN同士はループ状に接続されている。具体的には、第1から第Nまでの任意の第nチャンネルの光トリガ型トランジスタ回路Ctn内のトランジスタTr1,nのゲート端子に、当該第nチャンネルの下位ビットとなる第n+1チャンネルの光トリガ型トランジスタ回路Ctn+1内のMSM−PDの負出力側が当該回路内のキャパシタC1Nを介して接続されている。ここでは、第n+1チャンネルが第N+1チャンネルとなる場合には、これを、第1チャンネルとみなしている。つまり、第Nチャンネルの光トリガ型トランジスタ回路CtNの場合には、当該回路CtN内のトランジスタTr1,Nのゲート端子に、当該第Nチャンネルの下位ビットとなる第1チャンネルの光トリガ型トランジスタ回路Ct1内のMSM−PDの負出力側が当該回路内のキャパシタC1Nを介して接続されている。
このように、任意の第nチャンネルの光トリガ型トランジスタ回路Ctnを例にとると、第nチャンネルのトランジスタTr1,nのゲート端子には、第nチャンネルのキャパシタC1Pを介して、第nチャンネルのMSM−PDの正出力側が接続されると共に、第n+1チャンネルのキャパシタC1Nを介して、第n+1チャンネルのMSM−PDの負出力側が接続されている。更に、第nチャンネルのトランジスタTr1,nのゲート端子には、抵抗R2を介して、終端回路Cenの出力端子が接続されている。
従って、任意の第nチャンネルの光トリガ型トランジスタ回路Ctnにおいて、トランジスタTr1,nのゲート端子では、データ電気信号Dnによる終端回路Cenの出力端子からの電圧(第1の出力電圧Va又は第2の出力電圧(Va−IR3))に、光トリガパルスPnによるMSM−PDからの正の電気パルスを重畳し、所定ビット間隔に相当する時間差Δt遅れて、下位ビットの光トリガ型トランジスタ回路Ctn+1での光トリガパルスPn+1によるMSM−PDから負の電気パルスを重畳している。
上記構成を有する本実施例の光トリガ型パラレル−シリアル変換器では、所定ビット間隔(時間差Δt)のN倍の周期ΔT(=Δt×N)を有するN個のデータ電気信号Dnが、N個の光トリガ型トランジスタ回路Ctnの終端回路Cenに各々入力されると共に、所定ビット間隔(時間差Δt)のN倍の周期ΔT(=Δt×N)を有するN個の光トリガパルスPnが、時間差Δtを設けて、第1から第Nチャンネルまでの光トリガ型トランジスタ回路CtnのMSM−PDに順次入射される。
すると、任意の第nチャンネルの光トリガ型トランジスタ回路Ctnでは、以下のように動作することになる。ここで、図6も参照して、本実施例の光トリガ型パラレル−シリアル変換器における光トリガ型トランジスタ回路Ctnの動作原理を説明する。ここで、終端回路Cenにおいて、図5中における反時計回りの電流を「0」、時計回りの電流を「1」とする。
データ電気信号Dnが「0」の場合は、終端回路CenのトランジスタTr2,nはオンとなり、抵抗R3に電流Iが流れるため、E点(トランジスタTr2,nのソース端子)の電圧は第2の出力電圧(Va−IR3)まで降下する。一方、データ電気信号Dnが「1」の場合、終端回路CenのトランジスタTr2,nはオフとなるため、E点の電圧は、第1の出力電圧Va、即ち、バイアス電圧Vaまで上昇する。
第nチャンネル内のMSM−PDに光トリガパルスPnが入射されると、時間差Δtを設けた光トリガパルスPn+1が第n+1チャンネル内のMSM−PDに入射される。このとき、高速な立ち上がりと長いテールを有する正と負の電気パルスが、時間差Δtをもって、それぞれ第nチャンネル及び第n+1チャンネルのMSM−PDから出力され、トランジスタTr1,nのゲート端子(A点)で合波されるため、所定ビット間隔に相当する時間幅Δtを持った矩形電気パルスが、そのゲート端子に与えられることとなる。なお、キャパシタC1P、C1Nを同じ容量値とし、負荷抵抗R1P、R1Nも同じ抵抗値とすると、第nチャンネルのトランジスタTr1,nのゲート端子に印加される正の電気パルスと負の電気パルスは、電圧の絶対値の変化が同じ正負逆の電気パルスとなる。
そして、データ電気信号Dnが「1」の場合には、終端回路Cenの出力端子から出力される第1の出力電圧VaとMSM−PDからの正の電気パルスを重畳したときに、A点においてトランジスタTr1,nの閾値電圧より高く、第1の出力電圧VaとMSM−PDからの正の電気パルスを重畳しないときに、A点においてトランジスタTr1,nの閾値電圧未満となるように、望ましくは、その閾値電圧より少し低くなるように、当該第1の出力電圧Vaを設定しており、これは、抵抗R3に印加するバイアス電圧Vaにより設定される。つまり、第1の出力電圧Vaに重畳した上記矩形電気パルスの部分がトランジスタTr1,nの閾値電圧を超えることになる。
一方、データ電気信号Dnが「0」の場合には、終端回路Cenの出力端子から出力される第2の出力電圧(Va−IR3)とMSM−PDからの正の電気パルスを重畳しても、A点においてトランジスタTr1,nの閾値電圧より低くなるように、当該第2の出力電圧(Va−IR3)を設定しており、これは、抵抗R3に印加するバイアス電圧Va及びトランジスタTr2,nのソース端子に印加する一定電圧Vbにより設定される。つまり、第2の出力電圧(Va−IR3)に重畳した上記矩形電気パルスのピーク部分はトランジスタTr1,nの閾値電圧未満となる。
従って、データ電気信号Dnが「1」のときには、トランジスタTr1,nのゲート端子において、データ電気信号Dnによる第1の出力電圧Vaに、光トリガパルスPnによる正の電気パルスを重畳して、トランジスタTr1,nをオン状態とすると共に、時間差Δt遅れて、光トリガパルスPn+1による負の電気パルスを重畳して、トランジスタTr1,nをオフ状態とすることにより、1ビット分の電気信号「1」を伝送線路Ltに出力することになる。つまり、この場合、第1の出力電圧Vaに上記矩形電気パルスを重畳することになり、上記矩形電気パルスのみがトランジスタTr1,nの閾値電圧を超えて、時間幅Δtの間トランジスタTr1,nがオン状態となるため、伝送線路Lt上に時間幅Δtの矩形状の電気信号が流れ出すことになる。
一方、データ電気信号Dnが「0」のときには、トランジスタTr1,nのゲート端子において、データ電気信号Dnによる第2の出力電圧(Va−IR3)に、光トリガパルスPnによる正の電気パルスを重畳しても、トランジスタTr1,nはオフ状態であり、時間差Δt遅れて、光トリガパルスPn+1による負の電気パルスを重畳しても、トランジスタTr1,nのオフ状態を維持することになり、1ビット分の電気信号「0」を伝送線路Ltに出力することになる。つまり、この場合、第2の出力電圧(Va−IR3)に上記矩形電気パルスを重畳することになり、A点の電圧が常にトランジスタTr1,nの閾値電圧未満となり、時間幅Δtの間トランジスタTr1,nがオフ状態となるため、伝送線路Ltへの電気信号を完全に零とすることが可能となる。
このように、パラレル電気信号Spを構成するN個の低速なデータ電気信号Dnを、伝送線路Ltに並列に取り付けられたN個の光トリガ型トランジスタ回路Ctn内の終端回路Cenに各々入力すると、N個のデータ電気信号Dnと同じ情報を有するNビットのシリアル電気信号Ssを伝送線路Ltに連続的に出力することになる。
従来は、図4(a)、(b)で説明したように、終端回路Cenの出力を光トリガ型トランジスタ回路Ctn内のトランジスタTr1,nのドレイン端子に接続したので、入力するデータ電気信号Dn信号が「1」の場合に終端回路Cenに電流が流れ、終端回路Cenの出力が低下することにより、伝送線路Lt上に出力するシリアル電気信号Ssの振幅が低下する問題があった。
これに対し、本実施例では、説明したように、光トリガ型パラレル−シリアル変換器の各々の光トリガ型トランジスタ回路Ctnに、データ電気信号Dnが入力される終端回路Cenを設けると共に、終端回路Cenの出力を当該光トリガ型トランジスタ回路Ctn内のトランジスタTr1,nのゲート端子に接続して、データ電気信号Dnの「1」/「0」情報を判別しているので、伝送線路Ltへの出力に影響を及ぼすことは無く、大きな振幅のシリアル電気信号Ssを得ることが可能となる。
又、本実施例では、終端回路Cenを、終端抵抗R4とインバータ回路からなるシンプルかつ低消費電力な回路で構成しており、このような終端回路Cenを用いることにより、オペアンプを用いる場合に比べ、システム全体の小型化・低消費電力化が実現できる。
又、本実施例では、光トリガ型パラレル−シリアル変換器の光トリガ型トランジスタ回路Ctnに終端回路Cenをモノリシックに集積することにより、距離の離れたCMOS電子メモリ回路との間にオペアンプのようなバッファを配置する必要がなく、両者を分布定数線路で直接接続することが可能になる。
本発明は、光パケットルータに用いる光トリガ型パラレル−シリアル変換器に好適なものである。
Ctn-1、Ctn、Ctn+1 光トリガ型トランジスタ回路
Cen-1、Cen、Cen+1 終端回路
1P キャパシタ(第1のキャパシタ)
1N キャパシタ(第2のキャパシタ)
Lt 伝送線路
1P 負荷抵抗(第1の抵抗)
1N 負荷抵抗(第2の抵抗)
2 抵抗(第3の抵抗)
3 抵抗(第4の抵抗)
4 終端抵抗
Tr1,1-n、Tr1,n、Tr1, n+1 トランジスタ(第1のトランジスタ)
Tr2,1-n、Tr2,n、Tr2, n+1 トランジスタ(第2のトランジスタ)

Claims (3)

  1. 2以上の整数N個のデータ電気信号からなるパラレル電気信号を、所定ビット間隔のNビットのシリアル電気信号に変換して出力する光トリガ型パラレル−シリアル変換器において、
    前記シリアル電気信号を伝送して外部に出力する伝送線路と、
    前記伝送線路に並列に接続され、前記シリアル電気信号を構成する互いに異なる特定の1ビットの電気信号を前記伝送線路に各々出力するN個の光トリガ型トランジスタ回路とを備え、
    各々のチャンネルの前記光トリガ型トランジスタ回路は、
    当該光トリガ型トランジスタ回路に対応した光トリガパルスが入射されると、正出力側に正の電気パルスを出力し、負出力側に負の電気パルスを出力するMSM−PDと、
    前記MSM−PDの正出力側に一端が取り付けられ、他端が接地された第1の抵抗と、
    前記MSM−PDの正出力側に一端が取り付けられた第1のキャパシタと、
    前記MSM−PDの負出力側に一端が取り付けられ、他端に正のバイアス電圧が印加された第2の抵抗と、
    前記MSM−PDの負出力側に一端が取り付けられた第2のキャパシタと、
    ソース端子が前記伝送線路に接続され、ゲート端子が前記第1のキャパシタを介して前記MSM−PDの正出力側に接続され、ドレイン端子に第1の一定電圧が印加されて、前記ゲート端子に印加される電圧が閾値電圧より大きいときにオンとなる第1のトランジスタと、
    分布定数線路の特性インピーダンスと整合した入力インピーダンスを有し、前記分布定数線路を介して当該光トリガ型トランジスタ回路に対応した前記データ電気信号が入力されると、前記データ電気信号が「1」の場合には、前記正の電気パルスを重畳したときに前記閾値電圧より高く、前記正の電気パルスを重畳しないときに前記閾値電圧より低くなる第1の出力電圧を出力端子から出力し、前記データ電気信号が「0」の場合には、前記正の電気パルスを重畳しても前記閾値電圧より低くなる第2の出力電圧を前記出力端子から出力する終端回路と、
    前記第1のトランジスタのゲート端子と前記終端回路の前記出力端子との間に接続された第3の抵抗とを有し、
    前記光トリガ型トランジスタ回路同士は、
    第1から第Nまでの任意の第nチャンネルの前記光トリガ型トランジスタ回路内の前記第1のトランジスタのゲート端子に、前記第nチャンネルの下位ビットとなる第n+1チャンネルの前記光トリガ型トランジスタ回路内の前記MSM−PDの負出力側が当該回路内の前記第2のキャパシタを介して接続された光トリガ型パラレル−シリアル変換器であって、
    前記所定ビット間隔のN倍の周期を有するN個の前記データ電気信号が、N個の前記光トリガ型トランジスタ回路に各々入力されると共に、前記所定ビット間隔のN倍の周期を有するN個の前記光トリガパルスが、前記所定ビット間隔に相当する時間差を設けて、第1から第Nチャンネルまでの前記光トリガ型トランジスタ回路に順次入射されると、
    前記第nチャンネルの前記光トリガ型トランジスタ回路では、
    当該回路内の前記第1のトランジスタの前記ゲート端子で、前記第nチャンネルの前記光トリガパルスによる前記正の電気パルスに、前記時間差遅れて、前記第n+1チャンネルの前記光トリガパルスによる前記負の電気パルスを重畳して、前記所定ビット間隔に相当する時間幅を有する矩形電気パルスを生成すると共に、
    前記第nチャンネルの前記データ電気信号が「1」の場合には、当該回路内の前記第1のトランジスタの前記ゲート端子で、前記第nチャンネルの前記データ電気信号による前記第1の出力電圧に前記矩形電気パルスを重畳して、当該回路内の前記第1のトランジスタを前記時間幅の間オン状態とすることにより、前記第nチャンネルの1ビット分の電気信号「1」を前記伝送線路に出力し、
    前記第nチャンネルの前記データ電気信号が「0」の場合には、当該回路内の前記第1のトランジスタの前記ゲート端子で、前記第nチャンネルの前記データ電気信号による前記第2の出力電圧に前記矩形電気パルスを重畳して、当該回路内の前記第1のトランジスタを前記時間幅の間オフ状態とすることにより、前記第nチャンネルの1ビット分の電気信号「0」を前記伝送線路に出力することにより、
    N個の前記データ電気信号と同じ情報を有するNビットのシリアル電気信号を前記伝送線路に連続的に出力する
    ことを特徴とする光トリガ型パラレル−シリアル変換器。
    但し、第n+1チャンネルが第N+1チャンネルとなる場合には、当該第n+1チャンネルを第1チャンネルとする。
  2. 請求項1に記載の光トリガ型パラレル−シリアル変換器において、
    前記終端回路は、
    前記データ電気信号となる差動信号が前記分布定数線路を介して両端に入力されると共に、前記分布定数線路の特性インピーダンスと整合した入力インピーダンスを有する終端抵抗と、
    一端に前記第1の出力電圧となる第2の一定電圧が印加された第4の抵抗と、
    ソース端子に前記終端抵抗の中点が接続され、ゲート端子に前記終端抵抗の一方の端部が接続され、ドレイン端子に前記第4の抵抗の他端が接続され、前記第2の一定電圧及び前記第4の抵抗と共に前記第2の出力電圧を生成する第3の一定電圧が前記ソース端子に印加されて、前記ドレイン端子が前記出力端子となる第2のトランジスタとを有する
    ことを特徴とする光トリガ型パラレル−シリアル変換器。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の光トリガ型パラレル−シリアル変換器において、
    各チャンネルの前記光トリガ型トランジスタ回路に前記終端回路を各々モノリシック集積した
    ことを特徴とする光トリガ型パラレル−シリアル変換器。
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