JP6076712B2 - 補正装置 - Google Patents

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Description

本発明は、補正対象者の骨格の曲がり状態を補正する補正装置に係り、特に、補正対象者が日常的な動作を行っている間に骨格の曲がり状態を補正することが可能な補正装置に関する。
ヒトが日常的な動作を行っている間に姿勢や骨格の歪み等を検出し、そのヒトの姿勢や骨格の歪みを能動的に補正する技術が今日までに複数開発されている。その一例として、特許文献1には、着座者の姿勢の崩れを補正することが可能な座席が開示されている。
具体的に説明すると、特許文献1に記載された座席は、着座者の骨盤や胸郭の変位を検出する手段と、シートクッションやシートバックの位置を移動させる手段と、当該移動手段を制御する手段とを有する。そして、特許文献1の座席に着座している着座者の姿勢が崩れた場合、そのずれ量を検出し、当該検出結果に基づく制御が実行されて、ずれ量に応じた距離だけシートクッションやシートバックの位置を移動させる。この結果、着座者の姿勢が崩れる前の姿勢に戻るようになり、座席に着座した着座者の姿勢が崩れたときのずれ量を低減することが可能となる。
特開2009−165588号公報
ところで、姿勢を効率的に補正するうえで、補正対象者の脊椎の曲がり状態を能動的に補正した方が好適であり、脊椎の曲がり状態を能動的に補正するためには、当該脊椎の曲がり状態を検出する必要がある。一方、特許文献1の座席では、姿勢補正を実行するにあたり骨盤及び胸郭の変位のみを検出する。したがって、特許文献1の座席では、脊椎の曲がり状態を補正する上で十分な情報が得られず、結果として脊椎の曲がり状態を能動的に補正するというニーズに対応できない可能性があると考えられる。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、補正対象者の骨格の曲がり状態のうち、特に脊椎の曲がり状態を能動的に補正することが可能な補正装置を提供することにある。
また、前記課題は、本発明の補正装置によれば、補正対象者の骨格の曲がり状態を補正する補正装置であって、前記補正対象者の背側部を押圧する押圧部と、前記骨格中、脊椎の曲がり状態と、骨盤の右側部及び左側部の各々の中心領域の曲がり状態とを検出する検出部と、該検出部による検出結果に基づいて前記押圧部の押圧状態を制御する制御部と、を有することにより解決される。
上記の補正装置では、補正対象者の脊椎の曲がり状態を検出するとともに、骨盤の左右側部の中心領域の曲がり状態を検出し、これらの検出結果に応じた押圧状態にて補正対象者の背側部を押圧する。この結果、脊椎の曲がり状態、及び、骨盤の左右側部の中心領域の曲がり状態が能動的に補正され、以て、補正対象者の骨格の曲がり状態を理想的な曲がり状態に補正することが可能となる。
また、上記の補正装置において、予め設定された基準曲がり状態を複数記憶した記憶部を有し、前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記基準曲がり状態のうち、前記検出結果に対応する前記基準曲がり状態と前記検出結果とに基づいて前記押圧状態を制御することにより前記曲がり状態を補正する補正処理を実行することとしてもよい。
上記の構成であれば、骨格の曲がり状態を補正するにあたり基準曲がり状態を参照し、基準曲がり状態と一致するように脊椎の曲がり状態を補正することが可能となる。
また、上記の補正装置において、前記補正対象者毎に予め設定された基準曲がり状態を記憶した記憶部を有し、前記制御部は、前記検出結果から前記補正対象者を特定する特定処理と、前記記憶部に記憶された前記基準曲がり状態のうち、前記特定処理において特定した前記補正対象者に対応する前記基準曲がり状態と前記検出結果とに基づいて前記押圧状態を制御して前記曲がり状態を補正する補正処理と、を実行することとしてもよい。
上記の構成であれば、骨格の曲がり状態を補正するにあたり補正対象者を特定し、補正対象者に応じた曲がり状態、例えば、補正対象者の体格や年齢に応じた理想的な曲がり状態となるように脊椎の曲がり状態を補正することが可能となる。
また、上記の補正装置において、前記検出部は、前記骨格中、互いに異なる複数の被検出領域の曲がり状態を検出し、前記被検出領域毎に予め設定された基準曲がり状態を記憶した記憶部を有し、前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記基準曲がり状態のうち、前記被検出領域に対応する前記基準曲がり状態と前記検出結果とに基づいて前記押圧状態を制御して前記被検出領域の前記曲がり状態を補正する補正処理を前記被検出領域別に実行し、複数の前記被検出領域のうち、より優先順位の高い前記被検出領域に対する前記補正処理が先行して実行されることとしてもよい。
上記の構成であれば、骨格中の互いに異なる複数の被検出領域の各々に対して個別に補正処理が実行されるため、より細やかに骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。また、より優先順位の高い被検出領域に対する補正処理が優先的に実行されるので、効率よく骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。
さらに、上記の補正装置において、前記被検出領域の前記優先順位は、前記検出結果が示す前記曲がり状態の前記基準曲がり状態に対するずれ量が大きいほど、より高く設定されると好適である。
上記の構成であれば、基準曲がり状態に対するずれ量が最も大きい被検出領域の曲がり状態から補正するので、より効率よく骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。
また、上記の補正装置において、前記記憶部は、制御条件に応じて複数設定された制御ゲインを記憶し、前記制御部は、前記補正処理において、前記記憶部に記憶された前記制御ゲインのうち、前記補正処理の実行時における前記制御条件に対応する前記制御ゲイン、及び、前記検出結果が示す前記曲がり状態の前記基準曲がり状態に対するずれ量に基づいて制御量を算出し、算出した該制御量だけ前記押圧状態を制御することとしてもよい。
上記の構成であれば、補正処理の実行時、その時点での制御条件に応じた補正度合いにて骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。
また、上記の補正装置において、前記記憶部は、前記補正処理において前記制御部が前記押圧状態を制御する際の制御量の許容範囲を示す情報を記憶しており、前記制御部は、前記補正処理において、前記許容範囲から外れないように設定された前記制御量だけ前記押圧状態を制御することとしてもよい。
上記の構成であれば、補正処理における押圧状態の制御量が許容範囲内に収まるので、補正処理の実行中、補正対象者に対して過度の負荷が掛かったり、補正するのに十分な負荷が掛からなかったりするのを抑制することが可能となる。
また、上記の補正装置において、前記制御部は、前記検出部による検出動作が実行される度に、前記検出結果が示す前記曲がり状態の前記基準曲がり状態に対するずれ量を求めたうえで、今回求めた前記ずれ量と前回求めた前記ずれ量との差を積算し、該差の積算結果が所定量を超えたときに前記補正処理を実行することとしてもよい。
ずれ量の差を積算して得られる値は、例えば、補正対象者の疲労度合いを反映しているため、上記の構成であれば、疲労度合いの指標を補正処理実行の判断材料として用いることが可能となる。
また、上記の補正装置において、前記補正装置は、前記補正対象者が乗車する車両に設けられたシートに搭載され、前記制御部は、前記車両の走行状況に応じて前記補正処理の実行の有無を決定し、若しくは、前記車両の走行状況に応じて前記押圧状態を制御する際の制御量を調整することとしてもよい。
上記の構成であれば、車両の走行状況に応じて補正処理の実行や補正度合いを制限することが可能となる。
また、上記の補正装置において、前記制御部は、前記補正処理において、直近に行われた前記検出部による検出動作において得られた前記検出結果、及び、直近に行われた前記検出動作よりも前に行われた前記検出動作において得られた前記検出結果に基づいて前記押圧状態を制御することとしてもよい。
上記の構成であれば、今回の検出結果と前回以前の検出結果に基づいて補正処理を実行するので、骨格の曲がり状態の経時変化を考慮して補正処理を実行することが可能となる。
また、上記の補正装置において、前記制御部は、前記補正処理を繰り返し実行する場合、今回の前記補正処理において前記押圧状態を制御する際の制御量を、前回の前記補正処理において前記押圧状態を制御した際の制御量に応じて算出することとしてもよい。
上記の構成であれば、各回の補正処理における制御量を学習し、学習内容を次回以降の補正処理に反映させることが可能となり、例えば、各回の補正処理において、それまでに実行された補正処理の実行履歴に応じて設定された補正度合いにて骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。
発明の請求項の発明によれば、補正対象者の脊椎の曲がり状態及び骨盤の左右側部の中心領域の曲がり状態を検出し、これらの検出結果に応じた押圧状態にて補正対象者の背側部を押圧する結果、補正対象者の脊椎及び骨盤の左右側部の中心領域の曲がり状態が能動的に補正される。
本発明の請求項の発明によれば、基準曲がり状態と一致するように骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。
本発明の請求項の発明によれば、補正対象者の体格や年齢に応じた理想的な曲がり状態となるように骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。
本発明の請求項の発明によれば、より細やかに骨格の曲がり状態を補正することが可能となり、また、効率よく骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。
本発明の請求項の発明によれば、より効率よく骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。
本発明の請求項の発明によれば、補正処理の実行時、その時点での制御条件に応じた補正度合いにて骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。
本発明の請求項の発明によれば、補正処理の実行中、補正対象者に対して過度の負荷が掛かったり、補正するのに十分な負荷が掛からなかったりするのを抑制することが可能となる。
本発明の請求項の発明によれば、疲労度合いに応じて補正処理実行の要否を判断することが可能となる。
本発明の請求項の発明によれば、車両の走行状況に応じて補正処理の実行や補正度合いを制限することが可能となる。
本発明の請求項10の発明によれば、骨格の曲がり状態の経時変化を考慮して補正処理を実行することが可能となる。
本発明の請求項11の発明によれば、各回の補正処理において、それまでに実行された補正処理の実行履歴に応じて設定された補正度合いにて骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。
本発明の補正装置を搭載した車両用シートを示す図である。 脊椎の曲がり状態に関する説明図である。 骨盤の左右側部の中心領域の曲がり状態に関する説明図である。 シートバックの分解図である。 シートクッションの分解図である。 本発明の補正装置の制御系統を示すブロック図である。 メモリに記憶された基準曲がり状態のデータである。 本発明の補正装置における装置制御フローを示す図である。 モード選択時の操作画面を示す図である。 姿勢制御モードを選択したときの操作画面を示す図である。 姿勢制御プロセスの基本フローを示す図である。 姿勢制御プロセスの第1応用フローを示す図である。 姿勢制御プロセスの第2応用フローを示す図である。 姿勢制御プロセスの第3応用フローを示す図である。 姿勢制御プロセスの第4応用フローを示す図である。 姿勢制御プロセスの第5応用フローを示す図である。 姿勢制御プロセスの第6応用フローを示す図である。 姿勢制御プロセスの第7応用フローを示す図である。 姿勢制御プロセスの第8応用フローを示す図である。 姿勢制御プロセスの第9応用フローを示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係る補正装置について、図面を参照しながら説明する。
なお、以下の説明において前後方向とは、車両の前後方向、すなわち車両の進行方向と一致する方向のことであり、左右方向とは、車両の横幅方向と一致する方向のことである。
<<補正装置の全体構成>>
先ず、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)に係る補正装置10の全体構成について説明する。本実施形態に係る補正装置10は、図1に示すように、車両に設けられたシート(以下、車両用シート)Sに搭載されるものである。なお、補正装置10が搭載される車両用シートSは、運転手席、助手席、後部座席のいずれであってもよい。
そして、補正装置10は、車両用シートSに着座した補正対象者の背側部を押圧してその者の骨格の曲がり状態をアクティブに補正する。ここで、骨格の曲がり状態とは、骨格の形状、骨格のずれや歪みなど、骨格の3次元構造に関する指標である。
より具体的に説明すると、補正装置10は、補正対象者の背中を押圧して脊椎の曲がり状態を補正するとともに、補正対象者の臀部や大腿部を押圧して骨盤の右側部及び左側部の各々の中心領域、すなわち、坐骨の曲がり状態を補正する。脊椎の曲がり状態とは、図2Aに図示した胸椎上部、胸椎下部、腰椎及び仙椎の曲率C1,C2,C3,C4によって特定される指標である。また、坐骨の曲がり状態とは、坐骨頂部にて坐骨と接する仮想平面V1と正中線を通る仮想平面V2とがなす鋭角の角度、すなわち図2Bに図示した角度αによって特定される指標である。
補正装置10が搭載される車両用シートSの基本構成については、公知の構成と同様である。つまり、車両用シートSは、図1に示すように、着座者の背中を支持するシートバックS1、臀部及び大腿部(以下、臀部及び大腿部双方をまとめて着座部という)を支持するシートクッションS2、及び頭部を支持するヘッドレストS3を備えている。ヘッドレストS3は、シートバックS1の上端部に取り付けられた一対のヘッドレストピラーHPによって支持される。
補正装置10の機器構成について説明すると、補正装置10は、図1に示すように、押圧部としての押圧ユニット11,13と、アクチュエータ3,6とを有する。そして、押圧ユニット11,13及びアクチュエータ3,6は、シートバックS1及びシートクッションS2にそれぞれ設けられている。
具体的に説明すると、図3に示すように、シートバックS1が備える支持プレートPLとバックパッドBPとの間に押圧ユニット(以下、背中側ユニットとも言う)11が配置されており、シートバックフレームSf1の側部表面にアクチュエータ3が取り付けられている。また、図4に示すように、シートクッションS2が備える支持プレートQLとクッションパッドCPとの間に押圧ユニット(以下、脚側ユニットとも言う)13が配置されており、クッションフレームSf2の側部表面にアクチュエータ6が取り付けられている。
背中側ユニット11は、図3に示すように、複数のエアセル1からなり、各エアセル1は、格子状の保持フレーム2によって縦4×横3に仕切られた空間の各室内に1つずつ配置されている。そして、背中側ユニット11は、エアセル1が膨らむことにより、車両用シートSの着座者、すなわち、補正対象者の背中を押圧してその者の脊椎の曲がり状態を補正する。
なお、図1や図3に示すように、左右方向において真ん中に位置するエアセル1の列は、シートバックS1の左右方向中心に位置するように配置されており、補正対象者の背中のうち、脊椎が位置する領域を押圧する。
また、各エアセル1の膨らみ状態については、アクチュエータ3がエアセル1内にエアを封入したりエアセル1外へエアを抜き出したりすることによって調整することが可能である。そして、各エアセル1の膨らみ状態が変わることにより、背中側ユニット11が補正対象者の背中の各領域を押圧する際の押圧状態が変化する。ここで、押圧状態とは、補正対象者の背側部を押圧する際の押圧力の大きさ、当該押圧力の向き、及び、当該押圧力が作用する位置(作用点)を総称する概念である。
なお、本実施形態において、アクチュエータ3は、背中側ユニット11を構成する各エアセル1の膨らみ状態を個別に調整することが可能である。換言すると、本実施形態では、背中側ユニット11が押圧する補正対象者の背中の各領域において、押圧状態を個別調整することが可能である。
脚側ユニット13は、基本構成の点で背中側ユニット11と略同様である。すなわち、脚側ユニット13は、図4に示すように、複数のエアセル1からなり、各エアセル1は、格子状の保持フレーム5によって縦3×横3に仕切られた空間の各室内に1つずつ配置されている。そして、脚側ユニット13は、エアセル1が膨らむことで車両用シートSの着座した補正対象者の着座部を押圧して、その者の坐骨の曲がり状態を補正する。
なお、図1や図4に示すように、左右方向の両端に位置するエアセル1の列は、シートクッションS2の左右方向中心から見て幾分端寄りに位置するように配置されており、補正対象者の着座部のうち、坐骨頂部から大腿骨に沿って伸びている領域を押圧する。
また、各エアセル1の膨らみ状態については、アクチュエータ6によるエアの封入及び抜き出しによって調整可能であり、各エアセル1の膨らみ状態が変わることにより、脚側ユニット13が補正対象者の着座部を押圧する際の押圧状態が変化する。さらに、アクチュエータ6は、脚側ユニット13を構成する各エアセル1の膨らみ状態を個別に調整することが可能である。これにより、本実施形態では、脚側ユニット13が押圧する補正対象者の着座部の各領域において、押圧状態を個別調整することが可能となる。
続いて補正装置10の制御系統について説明すると、補正装置10は、図5に示すように、電子制御ユニット(以下、ECU)9を備えている。このECU9は、制御部としてのコントローラ9aと、記憶部としてのメモリ9bと有しており、後述の姿勢制御プロセスの実行時に補正装置10各部を制御する。より具体的に説明すると、ECU9のコントローラ9aは、上述したアクチュエータ3,6を駆動させて各エアセル1の膨らみ状態を調整することにより、各押圧ユニット11,13の押圧状態を制御する。
そして、本実施形態において、コントローラ9aは、車両用シートSに着座した補正対象者の骨格の曲がり状態を検出するセンサからの出力信号に基づいて各押圧ユニット11,13の押圧状態を制御することにより、補正対象者の骨格の曲がり状態を補正する補正処理を実行する。ここで、センサとは、骨格の曲がり状態を検出する検出部に相当し、検出結果を示す信号を出力するものである。本実施形態では、図3や4に示すように、センサの一例としての圧力センサ4が押圧ユニット11,13を構成する各エアセル1の表面に貼り付けられている。
より詳しく説明すると、背中側ユニット11を構成するエアセル1のうち、左右方向中央に位置するエアセル1、すなわち、補正対象者の背中において脊椎が位置する領域を押圧するエアセル1に貼り付けられた圧力センサ4は、脊椎の曲がり状態を検出する。
そして、ECU9のコントローラ9aは、脊椎の曲がり状態を検出する圧力センサ4の検出結果に基づいてアクチュエータ3を駆動し、背中側ユニット11の押圧状態を制御する。これにより、補正対象者の脊椎の曲がり状態が補正されるようになる。
同様に、脚側ユニット13を構成するエアセル1のうち、左右方向両端に位置するエアセル1、すなわち、補正対象者の坐骨頂部から大腿骨に沿って伸びている領域を押圧するエアセル1に貼り付けられた圧力センサ4は、坐骨の曲がり状態を検出する。
そして、ECU9のコントローラ9aは、坐骨の曲がり状態を検出する圧力センサ4の検出結果に基づいてアクチュエータ6を駆動し、脚側ユニット13の押圧状態を制御する。これにより、補正者の坐骨の曲がり状態が補正されるようになる。
なお、骨格の曲がり状態を検出するセンサとしては、上記の圧力センサ4に限定されるものではなく、骨格の曲がり状態を検出することが出来る機器であれば、制限なく利用可能である。例えば、圧力センサ4の代わりに、骨格の曲がり状態としての骨格形状を検出する形状センサ、骨盤角度等を検出する角度センサ、座圧分布を検出するシート状センサを用いることとしてもよい。
ECU9のメモリ9bは、コントローラ9aが補正処理を実行するにあたって参照する種々の情報が記憶されている。具体的に説明すると、メモリ9bには、圧力センサ4の検出結果が示す骨格の曲がり状態から補正対象者を特定するための情報(以下、個人特定情報)や、補正処理において目標値として用いられる基準曲がり状態が記憶されている。
個人特定情報は、車両用シートSの着座者、すなわち、補正対象者として事前に登録された個人を特定するためにメモリ9bに予め記憶されている。コントローラ9aは、圧力センサ4の検出結果が示す骨格の曲がり状態と個人特定情報とを照合することにより、車両用シートSに着座している者がどの補正対象者であるかを特定することが可能となる。
基準曲がり状態は、コントローラ9aが補正処理を実行するにあたってメモリ9bに予め記憶されており、複数の補正対象者が登録されている場合、図6に示すように補正対象者別に複数設定されている。基準曲がり状態について詳しく説明すると、理想的な曲がり状態(以下、理想曲がり状態)がデフォルトでメモリ9bに記憶されている。理想曲がり状態とは、登録された補正対象者の性別、年齢、体格、体重及び骨密度等に基づいて設定される曲がり状態である。
一方、基準曲がり状態については、補正対象者の好み等に応じて自由に修正することが可能であり、修正後の曲がり状態(以下、個別曲がり状態)を基準曲がり状態としてメモリ9bに記憶しておくことも可能である。この個別曲がり状態は、例えば、車両用シートSに着座した状態の補正対象者が不図示のスイッチをオンした時点で取得され、同時点での補正対象者の骨格の曲がり状態を示すものとしてメモリ9bに記憶されることとしてもよい。あるいは、車両用シートSに補正対象者が着座した状態で所定時間が経過した時点で、同時点における補正対象者の骨格の曲がり状態を個別曲がり状態として自動的にメモリ9bに記憶されることとしてもよい。
なお、基準曲がり状態については、理想曲がり状態及び個別曲がり状態のうちのいずれかがメモリ9bに記憶されていることとしてもよく、理想曲がり状態及び個別曲がり状態の双方がメモリ9bに記憶されていることとしてもよい。
また、骨格を複数の被検出領域に分けて被検出領域毎に曲がり状態を検出する場合には、図6に示すように、基準曲がり状態(図6中、Xa1,Xb1,Xc1等と表記)が被検出領域毎に設定されてメモリ9bに予め設定されるようになる。ここで、被検出領域は、曲がり状態を検出する際の単位であるとともに、コントローラ9aが補正処理を実行する際の単位であり、その区分については、例えば、押圧ユニット11,13を構成する各エアセル1と対応付けて区分することとしてもよい。あるいは、背中上側部、背中下側部及び着座部等のように背側部を脊椎に沿って複数の被検出領域に区分することとしてもよい。若しくは、背中部及び着座部の各々を複数の被検出領域に区分することとしてもよい。
なお、図6に示すケースでは骨格が3つの被検出領域(A領域、B領域、C領域)に区分されていることとしたが、被検出領域の数については任意に設定することが可能である。
<<補正装置の制御例>>
次に、補正装置10の制御例について説明する。
補正装置10各部は、前述したECU9により統括的に制御される。具体的に説明すると、図7に示すように、車両のエンジンがオンになると(S001)、ECU9が起動して制御モードの選択を促す(S002)。本実施形態では、制御モードとして「覚醒度維持モード」、「姿勢制御モード」、「停止モード」の3モードが用意されており、車両用シートSに着座した乗員、すなわち、補正対象者は、上記3つの制御モードの中からいずれかのモードを選択する(S003)。なお、モード選択の際には、車両内に設置された操作パネル(不図示)に図8に図示の操作画面が描画され、乗員は、当該操作画面に表示されたモード選択ボタンB1,B2,B3を押す等の操作を行うことになる。
制御モードとして「覚醒度維持モード」が選択された場合、車両用シートSに着座している乗員の覚醒度を維持させるために各押圧ユニット11,13による押圧状態を変化させる覚醒度維持制御が実行される(S004)。より具体的に説明すると、覚醒度維持制御では、ECU9のコントローラ9aが乗員の覚醒度を計測する不図示の計測機器からの情報(例えば、脳波や呼吸数)に基づいて覚醒度を判定する。そして、判定結果が閾値に達したとき、コントローラ9aは、乗員の覚醒度を一定の水準で維持するようにアクチュエータ3,6を駆動して各押圧ユニット11,13の押圧状態を変化させる。なお、運転席に着座した乗員に対して覚醒度維持制御を実行する場合、運転の支障とならない範囲で押圧状態を変化させることとする。
制御モードとして「停止モード」が選択された場合には、ECU9が制御待機状態となる(S005)。すなわち、コントローラ9aは、アクチュエータ3,6を駆動せず、各押圧ユニット11,13は、車両用シートSに着座している乗員の背側部を押圧しない状態に至る。
制御モードとして「姿勢制御モード」が選択された場合には、車両用シートSに着座している乗員の着座姿勢が所定姿勢となるように各押圧ユニット11,13の押圧状態を変化させる姿勢制御が実行する。すなわち、姿勢制御では、コントローラ9aがアクチュエータ3,6を駆動して各押圧ユニット11,13に乗員の背側部を押圧させることにより乗員の骨格の曲がり状態を補正する。
また、本実施形態では、「姿勢制御モード」が選択された場合、姿勢制御の実行にあたり、実行頻度が設定され(S006)、設定された頻度にて姿勢制御が実行される(S007)。具体的に説明すると、姿勢制御の実行頻度としては「初回のみ」、「定期的」、「常時」の3タイプが用意されており、車両用シートSに着座した乗員、すなわち補正対象者は、上記3つの実行頻度の中からいずれかを指定する。「初回のみ」を指定した場合には、エンジンをオンにした直後に1回だけ姿勢制御が実行される。「定期的」を指定した場合には、所定時間が経過する度に姿勢制御が繰り返し実行される。「常時」を指定した場合には、エンジンをオンにしてから連続的に姿勢制御が実行される。
なお、実行頻度選択の際、前述した操作パネルに図9に図示の操作画面が描画され、補正対象者は、当該操作画面に表示された実行頻度選択ボタンB4,B5,B6を押す等の操作を行うことになる。ここで、図9に示すように、実行頻度選択用の操作画面には、上記の実行頻度選択ボタンB4,B5,B6とともに、現時点で姿勢制御が実行されているか否かを示す情報R1や、姿勢制御により補正される骨格の曲がり状態の現状を示す情報R2が表示される。補正対象者は、これらの情報R1,R2を確認した上で、現時点での状況に相応しい頻度となるように適宜、制御実行頻度を切り替えることが可能である。
次に、姿勢制御の実行プロセス(以下、姿勢制御プロセス)の基本的な流れについて、図10を参照しながら説明する。
姿勢制御プロセスは、図10に示すように、圧力センサ4により補正対象者の骨格の曲がり状態を検出する検出動作から始まる(S011)。検出動作では、車両用シートSに着座した補正対象者の骨格の曲がり状態を検出するため、各エアセル1に貼り付けられた圧力センサ4が車両用シートS中の対応する部位における着座圧を測定する。
特に、本実施形態では、背中側ユニット11を構成するエアセル1のうち、左右方向中央に位置するエアセル1、すなわち、補正対象者の背中において脊椎が位置する領域を押圧するエアセル1に貼り付けられた圧力センサ4が脊椎の曲がり状態を検出する。また、脚側ユニット13を構成するエアセル1のうち、左右方向両端に位置するエアセル1、すなわち、補正対象者の坐骨頂部から大腿骨に沿って伸びている領域を押圧するエアセル1に貼り付けられた圧力センサ4が坐骨の曲がり状態を検出する。
そして、各圧力センサ4による検出結果を示す信号が各圧力センサ4からECU9に向けて出力されると、ECU9が当該信号を受信し、ECU9内でコントローラ9aが当該信号を解析して補正対象者の骨格の曲がり状態を特定する。その上で、コントローラ9aは、特定した骨格の曲がり状態とメモリ9bに記憶された個人特定情報とを照合して、補正対象者である乗員を特定する(S012)。本処理S012は、各圧力センサ4による検出結果から補正対象者を特定する特定処理に相当する。
その後、コントローラ9aは、メモリ9bに記憶された複数の基準曲がり状態のうち、上記特定処理において特定した補正対象者に対応する基準曲がり状態を特定する(S013)。さらに、コントローラ9aは、圧力センサ4による検出結果が示す骨格の曲がり状態と、特定した基準曲がり状態と、に基づいて両曲がり状態の間のずれ量を算出する(S014)。
そして、ずれ量が0である場合(S015でYes)、すなわち、圧力センサ4による検出結果が示す骨格の曲がり状態が基準曲がり状態と一致する場合、ECU9は、姿勢制御を終了する(S016)。
一方、ずれ量が0でない場合(S015でNo)、コントローラ9aは、補正処理を実行する(S017)。すなわち、コントローラ9aは、アクチュエータ3,6を駆動して各押圧ユニット11,13の押圧状態を上記のずれ量に応じた分だけ制御する。より具体的に説明すると、コントローラ9aが押圧ユニット11,13を構成するエアセル1を上記のずれ量に応じた分だけ膨らませる。これにより、補正対象者の脊椎の曲がり状態及び坐骨の曲がり状態が基準曲がり状態に近づくように補正される。
なお、実行頻度が「定期的」または「常時」となっている場合、補正処理の実行後に再び圧力センサ4による検出動作が実行され(S018)、以降、ずれ量を算出する処理からの一連の処理S014〜S017が繰り返し実行される。
以上のような制御フローによって姿勢制御が実行されることにより、補正対象者である車両用シートSの着座者の着座姿勢、すなわち、骨格の曲がり状態が補正される。特に、本実施形態では、補正対象者の脊椎の曲がり状態及び坐骨の曲がり状態を検出し、これらの検出結果に応じた押圧状態にて補正対象者の背側部を押圧する。これにより、脊椎の曲がり状態及び坐骨の曲がり状態が能動的に補正され、以て、補正対象者の骨格の曲がり状態を理想的な曲がり状態に補正することが可能となる。
また、本実施形態では、補正処理において、ECU9のコントローラ9aがメモリ9bに記憶された基準曲がり状態と圧力センサ4による検出結果とに基づいて各押圧ユニット11,13の押圧状態を制御する。これにより、骨格の曲がり状態を補正するにあたり基準曲がり状態を参照し、基準曲がり状態と一致するように脊椎の曲がり状態を補正することが可能となる。
特に、本実施形態では、コントローラ9aが圧力センサ4の検出結果から補正対象者を特定し、補正処理では、メモリ9bに記憶された基準曲がり状態のうち、特定処理において特定した補正対象者に対応する基準曲がり状態に基づいて各押圧ユニット11,13の押圧状態を制御する。これにより、補正対象者に応じた曲がり状態、例えば、補正対象者の体格や年齢に応じた理想的な曲がり状態となるように骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。
<<姿勢制御の応用例>>
姿勢制御は、前述した図10に図示の基本フローに従って進行する。一方、より効果的な姿勢制御を実行する上で、前述の基本フローを改良した応用フローにて姿勢制御を実行することも考えられる。以下では、姿勢制御の応用フローについて説明する。
<第1応用フロー>
第1応用フローにより進行する姿勢制御について概説すると、骨格を複数の被検出領域に区分けし、区分けした被検出領域単位で検出動作及び補正処理を実行する。被検出領域については前述した通りであり、以下では、A領域、B領域及びC領域の3つの被検出領域に区分されたケースを例に挙げて説明する。なお、A領域、B領域及びC領域については、背中上側部、背中下側部及び着座部であることとしてもよく、背中部の上方部、中央部及び下方部であることとしてもよく、さらに、着座部の奥側、中央部及び手前側部であることとしてもよい。
第1応用フローについて詳しく説明すると、第1応用フローは、図11に示すように、図10に図示された基本フローと大部分で似ている。すなわち、第1応用フローでは、姿勢制御が開始すると、先ず、圧力センサ4による検出動作S021が実行される。その後、検出結果から車両用シートSの乗員を特定する特定処理S022、特定した乗員に対応する基準曲がり状態を特定する処理S023、上記の検出結果が示す曲がり状態の基準曲がり状態に対するずれ量を算出する処理S024が順次実行される。
ここで、第1応用フローでは、圧力センサ4による検出動作S021において、複数の被検出領域、すなわち、A領域、B領域及びC領域の各々の曲がり状態を検出する。同様に、基準曲がり状態を特定する処理S023では、被検出領域別に基準曲がり状態を特定し、ずれ量を算出する処理S024では、被検出領域別に基準曲がり状態に対するずれ量を算出する。
第1応用フローでは、その後、算出したずれ量に基づいて優先順位を各被検出領域に対して設定する(S025)。より具体的に説明すると、被検出領域の優先順位は、ずれ量が大きいほどより高く設定される。そして、ECU9のコントローラ9aは、3つの被検出領域のうち、最高順位の領域に対して補正処理を実行する(S026)。すなわち、コントローラ9aは、補正対象者の背側部のうち、最高順位の被検出領域が位置する部位を押圧して当該領域の曲がり状態を補正するように各押圧ユニット11,13の押圧状態を制御する。
そして、第1応用フローでは、姿勢制御の実行頻度が「定期的」または「常時」に設定されていると、補正処理の終了後に圧力センサ4による検出動作が再び実行され(S027)、以降、ずれ量を算出する処理からの一連の処理S024〜S027が繰り返し実行される。
以上のように第1応用フローでは、骨格を複数の被検出領域に区分けした上で、最も優先順位の高い被検出領域に対して優先的に補正処理が実行される。このように補正処理を実行する必要性が高い被検出領域の曲がり状態を優先的に補正することにより、効率よく骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。また、被検出領域の優先順位については、圧力センサ4により検出された曲がり状態と基準曲がり状態との間のずれ量が大きいほど、より高く設定される。このため、第1応用フローでは、ずれ量が最も大きい被検出領域の曲がり状態から補正し、より効率よく骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。
なお、被検出領域の優先順位については、圧力センサ4により検出された曲がり状態と基準曲がり状態との間のずれ量に基づいて設定されるケースに限定されず、背側部における配置位置に応じて各被検出領域の優先順位が設定されることとしてもよい。
<第2応用フロー>
第2応用フローにより進行する姿勢制御について概説すると、第1応用フローと同様、骨格を複数の被検出領域に区分けし、区分けした被検出領域単位で検出動作及び補正処理を実行する。一方、第1応用フローでは最も優先順位が高い被検出領域を補正処理の対象とするのに対し、第2応用フローではすべての被検出領域に対して補正処理を実行する。特に、第2応用フローでは、優先順位が高い被検出領域から順次補正処理を実行する。以下、図12を参照しながら、第2応用フローの流れを説明する。なお、以下では、A領域、B領域及びC領域の3つの被検出領域に区分されており、A領域の優先順位が最も高く、B領域の優先順位が2番目に高く、C領域の優先順位が最も低いケースを例に挙げて説明する。
第2応用フローにおいて、圧力センサ4による検出動作を実行してから曲がり状態のずれ量を算出するまでの手順S031〜S034については、第1応用フローと同様である。一方、第2応用フローでは、ずれ量を算出する処理S034が終了すると、算出したずれ量に基づき、被検出領域毎に補正処理の実行の要否を判断する。具体的に説明すると、先ず、優先順位が最も高いA領域における曲がり状態のずれ量(以下、A領域のずれ量)が0であるか否かを判断する(S035)。そして、A領域のずれ量が0でなかった場合、ECU9のコントローラ9aがA領域に対して補正処理を実行する(S036)。
その後、圧力センサ4によって補正後の曲がり状態を検出する検出動作が実行され(S037)、さらに、補正後の曲がり状態と基準曲がり状態との間のずれ量が算出される(S038)。以上の一連の処理S035〜S038については、A領域のずれ量が0になるまで繰り返し実行される。
一方、A領域のずれ量が0である場合には、2番目に優先順位が高いB領域における曲がり状態のずれ量(以下、B領域のずれ量)が0であるか否かを判断する(S039)。以降の手順については、A領域の場合と同様である。すなわち、B領域のずれ量が0でなかった場合、当該ずれ量が0になるまで、B領域に対して補正処理を繰り返し実行するとともに(S040)、補正後の曲がり状態を検出する検出動作(S041)と、補正後の曲がり状態と基準曲がり状態との間のずれ量を算出する処理(S042)と、が繰り返し実行される。
B領域のずれ量が0である場合、優先順位が最も低いC領域における曲がり状態のずれ量(以下、C領域のずれ量)が0であるか否かを判断する(S043)。以降の手順については、A領域やB領域の場合と同様である。すなわち、C領域のずれ量が0でなかった場合、当該ずれ量が0になるまで、C領域に対して補正処理を繰り返し実行するとともに(S044)、補正後の曲がり状態を検出する検出動作(S045)と、補正後の曲がり状態と基準曲がり状態との間のずれ量を算出する処理(S046)と、が繰り返し実行される。
そして、C領域のずれ量が0である場合、ECU9は、姿勢制御を終了する(S047)。
以上のように第2応用フローでは、骨格を複数の被検出領域に区分けした上で、各被検出領域に対して順次補正処理を実行する。このように第2応用フローでは、骨格中の互いに異なる複数の被検出領域の各々に対して個別に補正処理が実行されるため、より細やかに骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。また、第2応用フローでは、複数の被検出領域のうち、より優先順位の高い被検出領域に対する補正処理が先行して実行される。このように補正処理を実行する必要性が高い被検出領域の曲がり状態を優先的に補正することにより、効率よく骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。
<第3応用フロー>
第3応用フローにより進行する姿勢制御について概説すると、補正処理の実行中、ECU9のコントローラ9aが制御条件に従って決定される制御量にて各押圧ユニット11,13の押圧状態を制御する。ここで、制御条件とは、コントローラ9aが補正処理において各押圧ユニット11,13の押圧状態を制御する際の制御量を決定するための条件であり、具体的には、曲がり状態のずれ量と後述する制御ゲインを決定する際の閾値との大小関係である。なお、閾値は、例えば、車両用シートSのシートポジション、シート種別(運転席であるか助手席であるか等)、車両用シートSに着座している乗員の体格や年齢等、若しくは、閾値設定用のダイヤルやスイッチの状態などに応じて設定される。
第3応用フローについて図13を参照しながら説明すると、第3応用フローに従って姿勢制御が進行する過程で実行される処理の多く(具体的には、図13中のS051〜S054、S059、S060)が基本フローのものと共通する。
一方、第3応用フローでは、曲がり状態のずれ量を算出した後、当該ずれ量が上記の閾値を超えているか否かをECU9のコントローラ9aが判定する(S055)。そして、コントローラ9aは、判定結果に応じて制御ゲインを決定する(S056、S057)。ここで、制御ゲインとは、コントローラ9aが補正処理において各押圧ユニット11,13の押圧状態を制御する際の制御量の上記ずれ量に対する割合であり、換言すると、補正処理において骨格各部の曲がり状態を補正する際の補正度合いである。なお、補正度合いとは、単位時間あたりの補正量を示す概念である。
制御ゲインは、制御条件、より具体的には上記のずれ量と閾値との大小関係に応じて複数設定されており、ECU9のメモリ9bに記憶されている。そして、コントローラ9aは、メモリ9bに記憶された制御ゲインのうち、補正処理の実行時における制御条件に対応する制御ゲインと、曲がり状態のずれ量とに基づいて制御量を算出する(S058)。
より詳しく説明すると、曲がり状態のずれ量が閾値を超えていなかった場合(S055でNo)、コントローラ9aは、メモリ9bに記憶された制御ゲインのうち、曲がり状態のずれ量が閾値を超えていないときに用いられる制御ゲインg1を採用して上記の制御量を算出する(S056、S058)。一方、曲がり状態のずれ量が閾値を超えた場合(S055でYes)、コントローラ9aは、メモリ9bに記憶された制御ゲインのうち、曲がり状態のずれ量が閾値を超えたときに用いられる制御ゲインg2を採用して上記の制御量を算出する(S057、S058)。
その後、コントローラ9aは、補正処理の実行中、算出した制御量だけ各押圧ユニット11,13の押圧状態を制御する(S059)。
以上のような手順により、第3応用フローでは、補正処理の実行時にその時点での制御条件に応じた補正度合いにて骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。分かり易く説明すると、第3応用フローでは、車両用シートSのシートポジションや乗員の体格及び年齢に応じて補正度合いを調整することが可能である。一例を挙げて説明すると、車両用シートSが所定位置よりも上方(もしくは前方)に位置するときに急激に骨格の曲がり状態を補正するのは危険である。かかる場合において姿勢制御が第3応用フローに従って進行すれば、より小さな制御ゲインg2にて制御量を算出するため、補正処理において骨格の曲がり状態が急激に補正されてしまうのを回避することが可能となる。
<第4応用フロー>
第4応用フローにより進行する姿勢制御について概説すると、補正処理においてECU9のコントローラ9aは、制御量が許容範囲内に収まるように各押圧ユニット11,13の押圧状態を制御する。
第4応用フローについて図14を参照しながら説明すると、姿勢制御が開始してから曲がり状態のずれ量を算出するまでの一連の処理S071〜S074については、基本フローのものと共通する。
その後、ECU9のコントローラ9aは、曲がり状態のずれ量に基づいて、押圧ユニット11,13の押圧状態を制御する際の制御量を算出する(S075)。そして、コントローラ9aは、算出した制御量が許容範囲に収まっているか否かを判定する(S076、S078)。
具体的に説明すると、ECU9のメモリ9bには、制御量の許容範囲を示す情報として、制御量に対して予め定められた上限制御量及び下限制御量が記憶されている。コントローラ9aは、算出した制御量が上限制御量を超えているか否かを判定し(S076)、上限制御量を超えている場合には上限制御量にて補正処理を実行する(S077)。すなわち、算出した制御量が上限制御量を超えている場合、コントローラ9aは、上限制限量にて各押圧ユニット11,13の押圧状態を制御する。
一方、算出した制御量が上限制御量を超えていない場合、コントローラ9aは、さらに、算出した制御量が下限制御量を下回っているか否かを判定し(S078)、下限制御量を下回っている場合には下限制御量にて補正処理を実行する(S079)。すなわち、算出した制御量が下限制御量を下回っている場合、コントローラ9aは、下限制限量にて各押圧ユニット11,13の押圧状態を制御する。反対に、算出した制御量が下限制御量を下回っていない場合、コントローラ9aは、算出した制御量にて補正処理を実行する(S080)。
そして、第4応用フローでは、姿勢制御の実行頻度が「定期的」または「常時」に設定されていると、補正処理の終了後に圧力センサ4による検出動作が再び実行され(S081)、以降、ずれ量を算出する処理からの一連の処理S074〜S081が繰り返し実行される。
以上のように第4応用フローでは、ECU9のコントローラ9aが、補正処理において、許容範囲から外れないように設定された制御量だけ各押圧ユニット11,13の押圧状態を制御する。これにより、補正処理の実行中、補正対象者に対して過度の負荷が掛かったり、補正するのに十分な負荷が掛からなかったりするのを抑制することが可能となる。
<第5応用フロー>
第5応用フローにより進行する姿勢制御について概説すると、圧力センサ4による検出動作が定期的に実行される。また、第5応用フローでは、検出動作が実行する度に曲がり状態のずれ量を求めるとともに、ずれ量の変化量(以下、変化量)を求める。ここで、変化量とは、今回求めたずれ量と前回求めたずれ量との差のことである。
そして、第5応用フローでは、姿勢制御の開始時点から現時点までの間に算出してきた変化量を積算し、その積算結果が所定量を超えたときに補正処理を実行することとしている。
第5応用フローについて図15を参照しながら説明すると、姿勢制御が開始してから曲がり状態のずれ量を算出するまでの一連の処理S091〜S094については、基本フローのものと共通する。
一方、ECU9のコントローラ9aは、曲がり状態のずれ量を算出した後、前述の変化量を算出し、姿勢制御の開始時点から現時点までの間に算出してきた変化量を積算する(S095)。その後、コントローラ9aは、変化量の積算結果が所定量を超えているか否かを判定する(S096)。積算結果が所定量を超えていない場合(S096でNo)、圧力センサ4による検査動作が再び実行され(S097)、以降、上記の積算結果が所定量を超えるようになるまで上述した一連の処理S094〜S097が繰り返し実行される。
そして、積算結果が所定量を超えたとき(S096でYes)、コントローラ9aは、補正処理を実行する(S098)。
以上のように第5応用フローでは、曲がり状態のずれ量の変化量を積算し、その積算結果を補正処理実行の判断材料として用いている。ここで、車両用シートSに着座している乗員の着座姿勢は乗員の疲労度に応じて変化し、また、着座姿勢の変化に伴って曲がり状態のずれ量が変わる。したがって、曲がり状態のずれ量の変化量を積算した際の積算結果は、補正対象者の疲労度合いを反映していることになる。したがって、第5応用フローでは、疲労度合いを示す指標から補正処理実行の要否を判断するため、乗員の疲労度合いに応じた姿勢制御を実現することが可能となる。
<第6応用フロー>
第6応用フローにより進行する姿勢制御について概説すると、車両の走行状況に応じて補正処理の実行の有無を決定する。
より具体的に説明すると、図16に示すように、姿勢制御が開始されると、ECU9のコントローラ9aは、現在車両が走行中であるか否かを判定する(S101)。そして、車両が走行中であると判定した場合(S101でYes)、コントローラ9aは、姿勢制御を終了する(S102)。一方、車両が走行中ではないと判定した場合(S101でNo)、コントローラ9aは、基本フローと同様の手順にて姿勢制御を進行し、姿勢制御における一連の処理(図16中のS103〜S110)を実行する。
以上のように第6応用フローでは、車両の走行状況に応じて補正処理の実行を制限することが可能となる。これにより、補正処理を実行することで車両の運転に影響が及ぶのを抑制することが可能となる。より分かり易く説明すると、運転席に着座した乗員、すなわち運転手の骨格の曲がり状態を車両の走行中に大きく補正することは、運転手に大きな違和感を与えてしまうことになるのでに行わないようにすべきである。したがって、運転席に搭載された補正装置10において姿勢制御が実行される際、第6応用フローに従って姿勢制御を展開すれば、車両の走行中、補正制御の実行が制限される。これにより、運転手の運転を邪魔せず、好適なタイミングで運転手の骨格の曲がり状態を制御することが可能となる。
なお、補正処理の実行を制限することになる車両の走行状況としては、車両が走行中である場合に限定されず、例えば、所定以上の車速で走行している場合、車両が非直線走行している場合、若しくは所定の時間帯(例えば、朝の時間帯)に車両が走行している場合にも補正処理の実行を制限することとしてもよい。
<第7応用フロー>
第7応用フローでは、第6応用フローと同様、車両の走行状況に応じて補正処理を制限し、より具体的には、補正処理において各押圧ユニット11,13を制御する際の制御量を車両の走行状況に応じて調整する。
第7応用フローについて図17を参照しながら説明すると、姿勢制御が開始してから曲がり状態のずれ量を算出するまでの一連の処理S121〜S124については、基本フローのものと共通する。また、ずれ量を算出した後には、ずれ量が0であるかどうかを判定し(S125)、ずれ量が0である場合、コントローラ9aは、姿勢制御を終了する(S126)。
一方、ずれ量が0でない場合、コントローラ9aは、現在車両が走行中であるか否かを判定する(S127)。そして、コントローラ9aは、車両が走行中であると判定した場合(S127でYes)には走行時用制御量にて補正処理を実行し(S128)、車両が走行中でないと判定した場合(S127でNo)には通常の制御量にて補正処理を実行する。ここで、通常の制御量とは、補正処理においてコントローラ9aが押圧ユニット11,13の押圧状態を制御する際の制御量として、特段の制限なく通常の算出手順によって求められる制御量のことである。一方、走行時用制御量とは、通常の制御量よりも小さくなるように設定された算出手順によって求められる制御量のことである。
そして、姿勢制御の実行頻度が「定期的」または「常時」に設定されていると、補正処理の終了後に圧力センサ4による検出動作が再び実行され(S130)、以降、ずれ量を算出する処理からの一連の処理S124〜S130が繰り返し実行される。
以上のように第7応用フローでは、車両の走行状況に応じて補正処理における制御量を制限することにより、第6応用フローと同様の効果を得ることができる。すなわり、第7応用フローでは、補正処理を実行することで車両の運転に影響が及ぶのを抑制することが可能となる。
なお、第7応用フローにおいても、第6応用フローと同様、補正処理における制御量を制限するうえで考慮する車両の走行状況が車両の走行の有無に限定されず、車速、走行態様(直線走行であるか非直線走行であるか)、走行の時間帯であってもよい。
<第8応用フロー>
第8応用フローでは、図18に示すように、姿勢制御において実行される一連の処理S141〜S150が概ね基本フローにおける処理と共通する。一方、第8応用フローでは、押圧ユニット11,13の押圧状態を制御する際の制御量を算出するにあたり、前回の姿勢制御で算出した曲がり状態のずれ量(以下、前回のずれ量)を読み出し(S147)、前回のずれ量と今回のずれ量に基づいて制御量を算出する(S148)。
すなわち、第8応用フローでは、ECU9のコントローラ9aが、直近に行われた検出動作において得られた検出結果、及び、直近に行われた検出動作よりも前に行われた検出動作において得られた検出結果に基づいて上記制御量を算出し、補正処理において当該制御量だけ押圧ユニット11,13の押圧状態を制御する。
以上のように第8応用フローでは、今回の検出結果と前回以前の検出結果に基づいて補正処理を実行するので、骨格の曲がり状態の経時変化を考慮して補正処理を実行することが可能となる。この結果、補正対象者の骨格の曲がり状態の変化傾向を捉え、当該傾向に応じて好適な補正度合いにて上記の曲がり状態を補正することも可能となる。
なお、前回のずれ量及び今回のずれ量から制御量を算出する方法については、特に限定されるものではなく、例えば、前回のずれ量及び今回のずれ量の平均値から制御量を算出することとしてもよく、また、前回のずれ量及び今回のずれ量の各々に対して重み付けをしてから制御量を算出することとしてもよい。
<第9応用フロー>
第9応用フローにより進行する姿勢制御について概説すると、各補正処理でコントローラ9aが押圧ユニット11,13を制御した際の制御量を学習し、次回以降の補正処理において反映することとしている。
より具体的に説明すると、第9応用フローでは、図19に示すように、姿勢制御が開始してから曲がり状態のずれ量を算出するまでの一連の処理S171〜S174については、基本フローのものと共通する。また、ずれ量を算出した後には、ずれ量が0であるかどうかを判定し(S175)、ずれ量が0である場合、コントローラ9aは、姿勢制御を終了する(S176)。
一方、ずれ量が0でない場合、コントローラ9aは、補正処理を実行することになる。ここで、コントローラ9aは、今回の補正処理において適用する制御量(以下、今回の制御量)を算出するために、前回の補正処理において適用された制御量(以下、前回の制御量)をメモリ9bから読み出す(S177)。そして、コントローラ9aは、曲がり状態のずれ量及び前回のずれ量に応じて今回の制御量を算出し、算出した制御量にて今回の補正処理を実行する(S179)。
なお、前回の制御量に応じて今回の制御量を算出する方法については、特に限定されるものではなく、例えば、曲がり状態のずれ量から通常の算出方法によって求めた制御量に前回の制御量に応じた係数を乗じて得られる制御量を今回の制御量とすることとしてもよい。
補正処理の実行後には、コントローラ9aが今回の制御量をメモリ9bに記憶する(S180)。さらに、姿勢制御の実行頻度が「定期的」または「常時」に設定されている場合には、その後に圧力センサ4による検出動作が再び実行され(S181)、以降、ずれ量を算出する処理からの一連の処理S174〜S181が繰り返し実行される。
以上のように第9応用フローでは、各回の補正処理における制御量を学習し、学習内容を次回以降の補正処理に反映させることが可能となる。これにより、例えば、各回の補正処理において、それまでに実行された補正処理の実行履歴に応じて設定された補正度合いにて骨格の曲がり状態を補正することが可能となる。
<<その他の実施形態>>
上記の実施形態には、主として本発明の補正装置について説明した。しかし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
また、上記の実施形態では、姿勢制御プロセスにおいて、先ず、各圧力センサ4による検出動作を行い、続いて、当該検出結果から補正対象者の骨格の曲がり状態を特定した上で、特定した骨格の曲がり状態から補正対象者を特定することとした。また、その後に基準曲がり状態を特定する処理では、メモリ9bに記憶された基準曲がり状態の中から、特定した補正対象者に対応する基準曲がり状態を特定することとした。ただし、これに限定されるものではなく、圧力センサ4による検出結果が示す骨格の曲がり状態を特定し、その曲がり状態に対応する基準曲がり状態を特定することが可能であれば、補正対象者を特定する処理を省略することとしてもよい。
また、上記の実施形態では、押圧ユニット11,13がエアセル1により構成され、エアセル1が膨らむことにより補正対象者の背側部が押圧されることとした。ただし、これに限定されるものではなく、エアセル1以外の機器により補正対象者の背側部を押圧することとしてもよい。例えば、バックパッドBPやクッションパッドCPを断片化し、各パッド断片の姿勢や位置を個別に調整する機構を設けることにより、補正対象者の背側部の各領域を押圧することとしてもよい。
また、上記の実施形態では、背中側ユニット11を構成するエアセル1のうち、左右方向中心に位置するエアセル1が補正対象者の背側部の中で脊椎が位置する領域を押圧することとした。特に、上記の実施形態では、エアセル1が脊椎中の胸椎上部、胸椎下部、腰椎及び仙椎を押圧するように配置されていることとした。ただし、これに限定されるものではなく、上記の領域を押圧するエアセル1に加えて、脊椎中の頸椎を押圧するエアセル1が設けられていてもよい。
また、上記の実施形態では、メモリ9bに基準曲がり状態が記憶されていることとしたが、この基準曲がり状態については、例えば補正対象者の加齢に連動して更新されることとしてもよい。また、上記の実施形態では、補正対象者別に基準曲がり状態が記憶されており、さらに被検出領域別に基準曲がり状態が記憶されていることとしたが、車両用シートSのシートポジション別又は車両の走行状況別に基準曲がり状態が記憶されていることとしてもよい。
また、上記の実施形態では、図9に示すように、車両内に設けられた操作パネルに、骨格の曲がり状態の現状を示す情報が表示されることとした。このように車両内に設けられたパネルやモニタに骨格の曲がり状態を示す情報を表示することにより、補正対象者は、この情報を基にして、現時点での骨格の曲がり状態に応じて補正処理の頻度等を設定することが可能になる。さらに、前回の補正処理の実行前及び実行後のそれぞれにおける骨格の曲がり状態を示す情報を上記のパネルやモニタに表示させたり、現時点での骨格の曲がり状態を理想の曲がり状態と対比して表示させたりすることとしてもよい。このような表示を見ることにより、各補正対象者は、補正による骨格の曲がり状態の改善を促され、表示された情報を基に補正頻度や補正度合いを自ら設定し、その設定値に応じて段階的に骨格の曲がり状態の補正を受けるようになる。
1 エアセル
2,5 保持フレーム
3,6 アクチュエータ
4 圧力センサ
9 ECU
9a コントローラ
9b メモリ
10 補正装置
11 押圧ユニット(背中側ユニット)
13 押圧ユニット(脚側ユニット)
B1,B2,B3 モード選択ボタン
B4,B5,B6 実行頻度選択ボタン
BP バックパッド
CP クッションパッド
HP ヘッドレストピラー
PL,QL 支持プレート
R1,R2 情報
S 車両用シート
S1 シートバック
S2 シートクッション
S3 ヘッドレスト
Sf1 シートバックフレーム
Sf2 クッションフレーム

Claims (11)

  1. 補正対象者の骨格の曲がり状態を補正する補正装置であって、
    前記補正対象者の背側部を押圧する押圧部と、
    前記骨格中、脊椎の曲がり状態と、骨盤の右側部及び左側部の各々の中心領域の曲がり状態とを検出する検出部と、
    該検出部による検出結果に基づいて前記押圧部の押圧状態を制御する制御部と、を有することを特徴とする補正装置。
  2. 予め設定された基準曲がり状態を複数記憶した記憶部を有し、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記基準曲がり状態のうち、前記検出結果に対応する前記基準曲がり状態と前記検出結果とに基づいて前記押圧状態を制御することにより前記曲がり状態を補正する補正処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の補正装置。
  3. 前記補正対象者毎に予め設定された基準曲がり状態を記憶した記憶部を有し、
    前記制御部は、
    前記検出結果から前記補正対象者を特定する特定処理と、
    前記記憶部に記憶された前記基準曲がり状態のうち、前記特定処理において特定した前記補正対象者に対応する前記基準曲がり状態と前記検出結果とに基づいて前記押圧状態を制御して前記曲がり状態を補正する補正処理と、を実行することを特徴とする請求項1に記載の補正装置。
  4. 前記検出部は、前記骨格中、互いに異なる複数の被検出領域の曲がり状態を検出し、
    前記被検出領域毎に予め設定された基準曲がり状態を記憶した記憶部を有し、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記基準曲がり状態のうち、前記被検出領域に対応する前記基準曲がり状態と前記検出結果とに基づいて前記押圧状態を制御して前記被検出領域の前記曲がり状態を補正する補正処理を前記被検出領域別に実行し、
    複数の前記被検出領域のうち、より優先順位の高い前記被検出領域に対する前記補正処理が先行して実行されることを特徴とする請求項1に記載の補正装置。
  5. 前記被検出領域の前記優先順位は、前記検出結果が示す前記曲がり状態の前記基準曲がり状態に対するずれ量が大きいほど、より高く設定されることを特徴とする請求項に記載の補正装置。
  6. 前記記憶部は、制御条件に応じて複数設定された制御ゲインを記憶し、
    前記制御部は、前記補正処理において、前記記憶部に記憶された前記制御ゲインのうち、前記補正処理の実行時における前記制御条件に対応する前記制御ゲイン、及び、前記検出結果が示す前記曲がり状態の前記基準曲がり状態に対するずれ量に基づいて制御量を算出し、算出した該制御量だけ前記押圧状態を制御することを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の補正装置。
  7. 前記記憶部は、前記補正処理において前記制御部が前記押圧状態を制御する際の制御量の許容範囲を示す情報を記憶しており、
    前記制御部は、前記補正処理において、前記許容範囲から外れないように設定された前記制御量だけ前記押圧状態を制御することを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の補正装置。
  8. 前記制御部は、前記検出部による検出動作が実行される度に、前記検出結果が示す前記曲がり状態の前記基準曲がり状態に対するずれ量を求めたうえで、今回求めた前記ずれ量と前回求めた前記ずれ量との差を積算し、該差の積算結果が所定量を超えたときに前記補正処理を実行することを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の補正装置。
  9. 前記補正装置は、前記補正対象者が乗車する車両に設けられたシートに搭載され、
    前記制御部は、前記車両の走行状況に応じて前記補正処理の実行の有無を決定し、若しくは、前記車両の走行状況に応じて前記押圧状態を制御する際の制御量を調整することを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の補正装置。
  10. 前記制御部は、前記補正処理において、直近に行われた前記検出部による検出動作において得られた前記検出結果、及び、直近に行われた前記検出動作よりも前に行われた前記検出動作において得られた前記検出結果に基づいて前記押圧状態を制御することを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の補正装置。
  11. 前記制御部は、前記補正処理を繰り返し実行する場合、今回の前記補正処理において前記押圧状態を制御する際の制御量を、前回の前記補正処理において前記押圧状態を制御した際の制御量に応じて算出することを特徴とする請求項乃至10のいずれか一項に記載の補正装置。
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