JP6075997B2 - 太陽光発電システムの故障診断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、多数の太陽電池モジュールで構成される太陽光発電システムにおいて、太陽電池モジュールの故障を診断する故障診断技術に関する。
メガソーラーに代表される大規模な太陽光発電システムでは、数千枚〜数万枚におよぶ100〜200wクラスの太陽電池モジュールが一箇所の発電サイトに配置される。
それぞれの太陽電池モジュールは、経年劣化により、同じ日射量、温度条件における出力が徐々に低下するが、一部のモジュールは、製造上の品質や物理的な損傷により、出力が急激に低下する。出力が急激に低下した状態を故障と呼ぶ。
太陽電池モジュールの故障を検出する方法として、目視による検査、サーモメーターによる発熱の検査、テスターによる電気的特性の検査が行われている。これらの検査は、太陽電池モジュール1つ1つに対して行われるので、太陽電池モジュールの数が増大すると、検査に要する労力とコストが増大するという課題がある。
この課題に対し、太陽電池モジュール毎に計測手段と通信手段を設け、太陽電池に故障が生じたか否かの判断を自動で行うために、通信手段から送信された結果と閾値を比較することによって故障を判定する方法が、特許文献1に記されている。また、特許文献2、3では、計測手段のコスト制約から太陽電池モジュールが直列に接続されたストリングと呼ばれる単位に計測手段を接続し、故障を判定する方法が述べられている。更に、検出精度の向上という観点からは、日射計で計測された日射量に基づいて計算された理論発電量をリファレンスに用いる方法が特許文献4に記されている。
特開2010−123880号公報 特開2005−340464号公報 特開2011−181614号公報 特開2011−216811号公報
上記の先行技術文献1〜3の技術を用いることによって、太陽電池モジュール1つ1つを計測するという労力の課題は解決するが、太陽電池モジュール毎やストリング毎の計測手段と通信手段を設けなければならないため、コストの増大を解決するまでには至らないという問題があった。
計測手段による計測は、パワーコンディショナ内でのスイッチング制御に用いるスイッチング周波数の2倍の周波数(ナイキスト周波数)以上のスピードにおいて行わなければ、再現性のある高精度な計測が行われたことにはならない。このため、ローパスフィルタによるスイッチング周波数とその高次周波数の除去などが一般に行われているが、太陽光発電システムにおけるスイッチング周波数は数kHzオーダーと高くないため、計測間隔が10msec 単位という制約が発生し、日射変動などの影響を受け、計測精度が向上しないという問題があった。
また、特許文献4に見るような、日射計による日射計測に関しては、計測された日射量が、発電サイト全体に分布している日射量と必ずしも一致しないこと、日射計の反応速度が遅いことの2点から精度の高い計測を行うことができないという問題があった。
本発明の目的は、上記の事情に鑑み、大規模な太陽光発電システムにおいて、余分な計測手段と通信手段を付加せずに、精度の高い故障検出を実現する故障診断方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明においては、太陽光発電システムの故障診断方法であって、太陽光発電システムは、複数の太陽電池セルを直列接続し、その両端に保護ダイオードが接続されたモジュールを一つの単位として、複数単位を直列接続した太陽電池ストリングを並列接続した、太陽電池アレイの動作電圧と動作電流を検出する検出部と、検出された動作電圧と動作電流を用いて、故障情報を算出する故障情報算出部を備え、故障情報算出部は、動作電流から所定の係数を用いて太陽電池アレイに照射される日射強度を算出し、動作電圧と日射強度を用いて太陽電池アレイの動作温度と故障情報を算出し、算出した動作温度と故障情報を用いて、所定の係数の更新を行う太陽光発電システムの故障診断方法を提供する。
また、上記の目的を達成するため、本発明においては、太陽光発電システムの故障診断方法であって、太陽光発電システムは、複数の太陽電池セルを直列接続し、その両端に保護ダイオードが接続されたモジュールを一つの単位として、複数単位を直列接続した太陽電池ストリングを並列接続した、太陽電池アレイの動作電圧と動作電流を検出する検出部と、検出された動作電圧と動作電流を用いて故障情報を算出する故障情報算出部を備え、故障情報算出部は、動作電流から所定の係数を用いて太陽電池アレイに照射される日射強度を算出し、動作電圧と、算出した日射強度から太陽電池アレイの動作温度と故障情報を算出し、全ての太陽電池モジュールの配線抵抗値をデクリメントしながら算出される、動作温度と日射強度に基づく電力の計算値と、動作電圧及び動作電流に基づく電力の計測値を比較することによって、所定の係数を更新する太陽光発電システムの故障診断方法を提供する。
本発明により、大規模な太陽光発電システムにおいて、余分な計測手段と通信手段、日射計、温度計を付加せずに、太陽電池アレイ内に存在する太陽電池モジュールの故障情報を高精度に把握することが可能となる。
各実施例に係る、メガソーラー発電サイトの配置の一例を示す図である。 各実施例に係る、大規模太陽光発電システムの全体構成の一例を示す図である。 各実施例に係る、太陽電池アレイと配線の一構成例を示す図である。 太陽電池アレイと配線の一構成例を示す図である。 各実施例に係る、太陽光発電システムにおけるパワーコンディショナ(PCS)の構成を用いて太陽電池の特性をモニターするための構成を示す図である。 各実施例に係る、日射計の反応速度を示す図である。 各実施例に係る、短絡電流と動作電流の相関関係を説明するための図である。 各実施例に係る、短絡電流と動作電流の相関関係を説明するための図である。 各実施例に係る、太陽電池モジュールが故障した場合の電流経路を説明するための図である。 各実施例に係る、太陽電池モジュールが故障した場合の特性変化を説明するための図である。 実施例1に係る、太陽電池アレイ内の太陽電池モジュールの故障数を算出アルゴリズムの一例を示したフローチャート図である。 実施例1に係る、太陽電池アレイ内の太陽電池モジュールの故障数を算出アルゴリズム例の主要部の詳細を示したフローチャート図である。 実施例1に係る、太陽電池アレイ内の太陽電池モジュールの故障数を算出アルゴリズム例の主要部の詳細を示したフローチャート図である。 実施例2に係る、太陽電池モジュールの光照射効果の影響を示す図である。 実施例2に係る、太陽電池モジュールの光照射効果の影響を示す図である。 実施例2に係る、判定アルゴリズムを示すフローチャート図である。 実施例3に係る、太陽電池モジュールにガラス割れが発生した場合の外観と特性を示す図である。 実施例3に係る、太陽電池モジュールにガラス割れが発生した場合の外観と特性を示す図である。 実施例3に係る、判定アルゴリズムの一例を示すフローチャート図である。 実施例3に係る、判定アルゴリズム例の主要部の詳細を示したフローチャート図である。 実施例3に係る、リファレンスとなる日射量を基準太陽電池モジュールの短絡電流から算出する場合を説明する図である。
以下、本発明の種々の実施の形態を図面に従い説明する。
第1の実施例は、太陽電池アレイの動作電流から所定の係数を用いて太陽電池アレイに照射される日射強度を求め、動作電圧と日射強度を用いて太陽電池アレイの動作温度と故障情報を算出し、算出した動作温度と故障情報を用いて、所定の係数の更新を行う太陽光発電システムの故障診断方法に関する実施例である。実施例の説明に先立ち、実施例が適用されるメガソーラー発電サイトにおける太陽光発電システムについて説明する。
図1は、メガソーラー発電サイトの配置を示す図である。メガソーラー発電サイトは、複数の太陽電池モジュール群1とパワーコンディショナ2を含む区画3 が、複数配置されることにより構成される。複数の太陽電池モジュール群1は、図2に示すように、複数の太陽電池アレイ1a、複数の接続箱1b が、集電ラックに接続された構成である。集電ラック1c に集約された直流電流と直流電圧は、パワーコンディショナ2に伝送され、コンバータで交流電流に変換されることにより系統に連系される。
図3Aに示すように、太陽電池モジュール111aを複数枚直列に並べたものを太陽電池ストリング11a と呼ぶ。各太陽電池モジュール111a には、逆バイアスが掛かった時に逆方向電流が流れるのを防止するために、バイパスダイオード112a が取り付けられている。
図3Bに示すように、太陽電池アレイ1aは、太陽電池ストリング11a を接続箱1bにおいて並列接続することによって構成される。各ストリング単位には、逆方向に電流が流れ込むのを防止するための逆流防止ダイオード11bが取り付けられている。スイッチ12bを選択することにより、各ストリングの電流経路を選択することも可能である。複数の接続箱は、さらに集電ラック1cにおいて並列接続される。これにより、複数の太陽電池アレイ1aが並列接続されるに至る。集電ラック1cにおいてもスイッチ11cが設置され、各アレイの電流経路を選択することが可能である。
図4は、パワーコンディショナ2の構成、動作を説明するためのブロック図である。集電ラック1cに接続された複数の太陽電池アレイ1 a から最大電力を取り出せるよう制御することをMPPT制御(Maximum Power Point Tracking)と呼ぶ。このMPPT制御は、パワーコンディショナ2内部の電流計2a と電圧計2bにおいて計測した直流電力を用い、制御部23からDC/DCコンバータ回路21の動作を制御することによって達成されるものである。直流昇圧コンバータであるDC/DCコンバータ回路21は、太陽電池アレイからの直流電圧を昇圧して、AC/DCインバータ部22に供給し、交流電圧を外部に供給する。
一般に、大規模太陽光発電システムにおいて、MPPT制御中に計測される直流電圧、直流電流は、サンプリング処理部24でサンプリング処理された後、信号変換伝送装置42を介して、監視装置43に送信され、日射計4によって計測された、リファレンスとなる日射強度、即ち、単位面積当たりの日射量(kW/m2 )に関しては、トランスデューサ41において気象信号として統一し、信号変換伝送装置42を介して監視装置43に送信される。
監視装置43は、例えば、通常のコンピュータ構成を備えており、その内部に置かれた、インタフェース部44と、インタフェース部44に接続された内部バス45、内部バス45に接続された、記憶部であるメモリ46、処理部である中央処理部(Central Processing Unit:CPU)47と、記憶部であるハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:HDD)48等から構成される。CPU47はメモリ46中に記憶された、各種のプログラムを実行することにより、信号変換伝送装置42から入力されるデータを解析して、監視を行う。解析されたデータ等は、HDD48に蓄積され、あるいは、図示を省略したネットワークインタフェースを介して、外部に伝送することも可能となっている。
パワーコンディショナ2のサンプリング処理部24で、MPPT制御中に計測される直流電圧、直流電流は、スイッチング制御の周波数の2倍の周波数(ナイキスト周波数)以上の間隔でサンプリングされ、さらに、サンプリングされた計測値を何点か平均することで計測精度を確保している。例えば、スイッチング周波数が4kHzであった場合、125μsec 間隔でサンプリングされ、1msec 中に8点サンプリングし平均化する。この場合、標本化定理に従って再現された計測値の計測誤差を(1/√8)=(1/ 2.828)に抑制しており、短期間での高精度計測が実現されていることになる。
日射量を計測する日射計4に関しては、通常、発電サイトに1つ設置される。大規模な太陽光発電システムの場合、広大な面積の土地に図1に示したようにシステムが配置されるため、日射分布が発生し、必ずしも計測した日射量が、ある区画の太陽電池アレイに照射されている日射量が同じになるとは限らない。計測間隔に着目すると、図5に示すように日射の変化に対して、数秒間の応答時間を要するのが一般的であり、この応答時間の遅さが、測定誤差5aもしくは測定誤差5bの起因となり、日射量計測精度の制約となる。
以上のことから、大規模な発電サイトの故障診断を実現するための高精度な計測を行うためには、MPPT制御中にパワーコンディショナ2で計測される直流電圧、直流電流を活用することが有効であり、日射量に関しても、パワーコンディショナでの計測値から太陽電池アレイに照射されている日射強度を算出し、日射計で計測された日射量を、リファレンスとなる日射強度として活用することが有効である。
以下、本実施例の太陽光発電システムの故障診断方法において、パワーコンディショナ2での計測値から、太陽電池アレイに照射されている日射強度である、単位面積当たりの日射量を算出する方法について説明する。太陽電池モジュールは、図6Aに示すような静特性を持ち、電圧が0つまり短絡されるときの電流を短絡電流、電流が0つまり開放される時の電圧を開放電圧、最大電力を取り出すことができる動作点の電流、電圧をそれぞれ最大動作電流、最大動作電圧と呼ぶ。
大規模な太陽光発電システムを構成する数万枚におよぶ100〜200wクラスの太陽電池モジュールの評価から、図6Bに示すように、太陽電池モジュールの製造ばらつきや種類によらず、動作電流と短絡電流の相関が非常に高いことを見出した。さらに、太陽電池モジュール毎によって決定される動作電流と短絡電流の比Jは、MPPT制御が行われる日射量0.1〜1.0kW/mの範囲や実使用上の温度範囲においても、ほぼ一定に保たれることを見出した。本明細書において、この動作電流と短絡電流の比Jを、所定の係数と呼ぶ場合がある。
計測される最大動作電流を Ipmax_b 、標準状態である日射量1.0kW/m、25℃における短絡電流、最大動作電流をIsc_0 、Ipmax_0 と定義し、動作温度 Tb とした時、日射量pbは、短絡電流の温度係数αを用いて、式(1)〜(3)より算出することが出来る。

J=Ipmax_0 / Isc_0 …(1)

Isc_0 [Tb]= Isc_0+α・(Tb - 25) …(2)

pb=(Ipmax_b / J ) / Isc_0 [Tb] …(3)

図6Bに示すように、動作電流と短絡電流の比Jは、製造ばらつきや種類によらずほぼ一定であるが、太陽電池モジュール111a に故障・劣化、或いは光照射効果が発生した場合、その値が変化する。
図7A、図7Bを用いて、太陽電池モジュール111a が故障に至るケースを考える。太陽電池モジュール111aの故障に関しては、同図に示すようなメカニズムで進行する。太陽電池モジュールは、図7Aの(a) に示すように、太陽電池セル1111a が複数個、直列に接続されていることで構成される。セル間の接続ははんだ付けで行われている。このはんだが剥がれてくると、配線の抵抗成分1111bが大きくなる。
この時、図7Aの(a) 正常状態からホットスポット1112a を持った図7Aの(b) の状態に移行する。ホットスポットとは、はんだ剥がれを起こしているセルが周囲に比べて高温になる現象のことであり、サーモカメラ等を用いた故障診断が一般的な手法として用いられている。さらに、ハンダが剥がれてくると、配線抵抗の値もさらに大きくなり、ホットスポット1112a を有する太陽電池モジュールの電流駆動能力が著しく低下する。
この時、バイパスダイオードが動作する。この状態が、図7Aの(c) である。この現象は、バイパスダイオードが搭載されているジャンクションボックスの発熱を観測することによって診断されるのが一般的である。図7Aの(c) に示すように、故障したモジュールの配線抵抗1111bが大きくなると、ある地点から電流はバイパスダイオードを経由して流れる。
図7Bに、この時の太陽電池特性の変化を示す。太陽電池の電流−電圧特性は、配線抵抗1111bが大きくなるにつれて、特性7aから7bに変化し、さらに、バイパスダイオードが機能すると、正常の状態、最大動作電流を保ちながら、電圧シフトしたような特性7cのようになる。特性7aから7b、7cに変化していくまでの課程において、最大電力点は、7d、7eのように変化する。つまり、バイパスダイオードが動作するまでは、動作電流と短絡電流の比J は、変化していき、バイパスダイオードがオンした瞬間、初期の値に戻る。
以上の関係から、本実施例の故障診断方法においては、動作電流と短絡電流の比Jを自動的に更新することによって、パワーコンディショナでの計測値から太陽電池アレイに照射されている日射量を算出し、その値を活用することにより、故障診断を行っていく。
セル数がNcellで構成される太陽電池モジュール111a の式は、I :出力電流 [A]、 Is :逆方向飽和電流[A]、 V :出力電圧 [V]、 Isc :短絡電流 [A]、 T :太陽電池素子絶対温度[K]、 k :ボルツマン定数[J/K]、 Rs :配線抵抗[Ω]、q :電子の電荷量[C]、 Rsh :並列抵抗[Ω]、 nf:接合定数、 p:日射量[kW/m2] のパラメータを用いて、式(4)で表すことができる。

I=Isc・p -Is・{exp(q・(V/(Ncell)+Rs・I) / (nf・k・T))}- (V/(Ncell)+Rs・I) / Rsh
…(4)

続いて、太陽電池アレイ1a の電流-電圧特性を計算する方法を示す。本願明細書において、このアレイの計算をアレイ演算と呼ぶこととする。アレイ演算は、ストリング解析とアレイ解析の組み合わせによって実現される。ストリング解析を行うときは、複数のモジュールに流れる電流 は共通であるので、ある電流 I が流れている場合における各太陽電池のモジュール電圧 :V[1]、V[2]、V[3]、…V[N−1]、V[N]を式(4)から求め、その和 Vstring を求める。式(4)から電圧を計算する場合、逆関数となるが、ニュートン法などの繰り返し演算を適用することで簡単に求めることが可能である。モジュールに、はんだ剥がれや断線が掛かると、正常時のモジュール電圧に比べて、電圧が下がり、断線の場合には、バイパスダイオードが機能するため、モジュール電圧≒0として考える。
アレイ解析を行うときは、複数のストリングに係る電圧は共通であるので、ある電圧 V が掛かっている場合における各ストリングから取り出される電流: I[1]、I[2]…I[N]を式(4)から求め、その和:Iarray を求めればよい。つまりアレイ演算は、ストリング解析とアレイ解析の組み合わせにより太陽電池アレイの電流-電圧特性を求める演算である。このアレイ演算により求まった最大動作電流、最大動作電圧をそれぞれ、Vpmax_a、Ipmax_bと定義する。
通常、温度センサには、熱電対といったものが用いられるが、一般的に、計測精度が低い。したがって、本実施例の故障診断方法においては、動作温度に関してもパワーコンディショナで計測される最大動作電流 Ipmax_b、最大動作電圧 Vpmax_b のみから算出する。開放電圧の温度係数β[V/℃]を用いて、開放電圧:Voc_bは、常温:Ta における開放電圧をVoc_a とすると、式(5)のように表すことができる。

Voc_b =Voc_a+β・(Tb−Ta) …(5)

次に、前述の係数Jを用いると、同様に動作温度:Tbの条件において、

Ipmax_b=J・Isc_b・p …(6)

である。ここで、Isc_b は、温度Tb、日射量1.0kW/mにおける短絡電流である。
動作電圧Vpmax_b、開放電圧Voc_bは、それぞれ式(7)式(8)で表される。
Vpmax_b=Ncell・(nf・k・Tb ) / q・ln { ( Isc_b・pb-Ipmax_b) / Is } …(7)

Voc_b=Ncell・(nf・k・Tb ) / q ・ln { ( Isc_b・pb ) / Is } …(8)

式(7)と式(8)を纏めると、

Vpmax_b‐Voc_b=Ncell・((nf・k・T b) / q)・ln (1- J ) …(9)

式(5)を代入して、

Tb=(Vpmax_b‐Voc_a‐β・Ta ) /( Ncell・(nf・k/ q )・ln (1 - J )+β)
…(10)

つまり、1次方程式を解くことによって、パワーコンディショナで計測された動作電圧Vpmaxと常温時の開放電圧から、動作温度Tbを算出することが可能である。
以上詳述したように、本実施例の故障診断方法においては、パワーコンディショナの計測値から、日射強度である単位面積当たりの日射量の計算する方法、動作温度を計算する方法、アレイ演算を活用することで、計測した最大動作電圧:Vpmax_bと、最大動作電流: Ipmax_bのみの値から、太陽電池アレイ内に存在するモジュールの故障情報としての故障数を求めることができる。
図8Aに、以上説明した、本実施例の太陽光発電システムにおける故障情報である故障数算出の全体の演算アルゴリズムの一例のフローチャートを示す。
太陽電池アレイ内におけるモジュールの故障数の算出は、まず、検査仕様から求まる J(= 動作電流と短絡電流の比) と、検査仕様の短絡電流Isc0、パワーコンディショナにおいて計測された計測データ8c中のIpmax_bから日射量pbを算出する。次に、算出した日射量pbを用いて、フロー8a において、断線が発生したモジュール数xと動作温度Tbを求める。さらに、フロー8b において、算出した日射量pb、動作温度Tb、断線数xを用い、はんだ剥がれが発生したモジュール数yを求めるという順で行っていく。
算出した動作温度Tb、温度特性を補正した短絡電流 Isc0、はんだ剥がれの発生により値が変化したJ(= 動作電流と短絡電流の比)の各値は、フロー8dにより更新され、日射量pbを求める前の段階までフィードバックされ、計測された最大動作電流 Ipmax_bから日射量pbを再計算し、動作温度Tb、断線数x、断線数y、動作電流と短絡電流の比 J の値が収束するまで繰り返す。
図8Bに、図8Aのフロー8a内で行われている動作温度Tbと断線が発生したモジュール数xの算出方法の一例の詳細を示す。まず、算出した日射量:pbと常温:Ta における、暴露条件におけるパラメータ演算を行う。パラメータ演算とは、式(4)を構成する各ファクタの値を太陽電池モジュール毎に求めることである。次に、アレイ演算を行い、日射量:pbと常温:Taにおける開放電圧Voc_aを算出する。
Voc_a とパワーコンディショナにおいて計測された計測データ8c 中のVpmax_bを用いて、式(9)から動作温度Tbが算出される。ここで、日射量:pbと算出された常温:Tb の条件でアレイ演算を行い、アレイ電力が最大となる電圧Vpmaxを算出する。算出されたVpmaxは、最大動作電圧Vpmax_bと比較され、算出値Vpmax_bの方が大きければ、断線したモジュール数を示すxをインクリメント、Vpmax_bと同じであれば、xはそのまま、Vpmax_bの方が小さければ、xをデクリメントし、再度、アレイ演算を行う。アレイ演算において、どのモジュールを断線させるについては、モンテカルロ法等を用いて無作為に選択する。以上の動作をCountでモニターし、太陽電池アレイを構成するモジュール数までCountがアップするまで、アレイ演算と断線数の設定を繰り返し行う。断線させるモジュールには、式(4)で示される Rs 配線抵抗[Ω]に関して、バイパスダイオードが動作するための必要な値を設定する。
第2段階として、図8Cのフローを用いて、はんだ剥がれが発生したモジュール数の求め方を説明する。このフローは、図8Aのフロー8bに当たる部分の詳細フローである。まず、図8Bと同様に、算出した日射量:pbと動作温度:Tbを取り込み、暴露条件におけるパラメータを演算する。ここで式(4)を用いて決定されるモジュールの電力損失が10%となる配線抵抗値Rs’を設定しておく。次に、図8Bで設定した断線数を取り込み、アレイ演算を行う。断線させるモジュールは、図8Bで示したフロー8aにおいて設定されたものである。
ここでのアレイ演算では、断線の情報を含んだ太陽電池アレイの最大動作電圧Vpmax と最大動作電流 Ipmaxが算出され、これらを掛け合わせることによって最大電力 Pmax が算出される。算出された最大電力Pmaxと、計測された最大電力Pmax_bを比較し、算出値Pmaxの方が大きければ、配線抵抗Rs’を有するモジュール数を示すyをインクリメント、Pmaxと同じであれば、yはそのまま、Pmaxの方が小さければ、yをデクリメントし、再度、アレイ演算を行う。アレイ演算において、どのモジュールの配線抵抗にRs’を設定するかについては、モンテカルロ法等を用いて無作為に選択する。以上の動作をCountでモニターし、太陽電池アレイを構成するモジュール数までCountがアップするまで、繰り返し行う。
以上詳述した処理フローから、本実施例の太陽光発電システムでは、太陽電池毎に計測手段や通信手段を付加せずとも、太陽電池アレイ内に存在する太陽電池モジュールの故障数を把握することが可能となる。
また、本実施例の太陽光発電システムにおいては、本フローを図3Bの選択スイッチ11c が全てオンした状態で適用し、故障数が多いと判断した場合には、選択スイッチ11c により、太陽電池アレイ1a の単位で故障数のモニタリングを実現することができる。さらに、故障数が多いと判断した太陽電池アレイ1a については、選択スイッチ12b を順次切り替えることで、太陽電池ストリング単位での故障検査を行うことができる。
次に、太陽光発電システムの故障診断方法の第2の実施例として、太陽電池モジュール111a に光照射効果がある場合の実施例を説明する。CIS(Cu、In、Se)太陽電池に代表される化合物系の太陽電池は、図9Aに示すように、暴露にさらし、日射を受けると、出荷時から徐々に電力が増加し、10日くらい経って、一定の電力に落ち着くという現象が知られている。この場合、太陽電池モジュールの特性は、図9Bに示すように、特性9bから9cに変化し、出荷時のデータに記載されている標準状態(日射量1.0kW/m、25℃)における短絡電流、最大動作電流とは異なるため、特性9b、9cにおける動作電流と短絡電流の比:J の値に変化が生じる。つまり、光照射効果がある場合においては、検査仕様から求まる J(=動作電流と短絡電流の比)を一定の電力に落ち着いた状態での動作電流と短絡電流の比に変換する必要がある。さらに、この状態において、大規模太陽光発電システムは稼働を開始しているので、動作電流と短絡電流の比:J の変換をパワーコンディショナの計測値から行う必要がある。
その過程を図10に示す。まず、検査仕様から J を求め、検査仕様の短絡電流Isc0、パワーコンディショナにおいて計測された計測データ10c のIpmax_bから日射量pbを算出する。次に、算出した日射量pb時の常温における開放電圧Voc_aを式(4)から変形した式(11)を用いて算出する。
Voc_a=Ncell・(nf・k・Ta ) / q ・ln { ( Isc_0・pb ) / Is } …(11)

日射量pb時の常温における開放電圧Voc_aが求まったら、パワーコンディショナにおいて計測された計測データ10c 中のVpmax_bを用いて式(10)に代入し、フロー10a で、動作温度Tbを算出する。算出した日射量pbと動作温度Tbが求まったので、パラメータ演算とアレイ演算を用いて、フロー10b において、太陽電池アレイのIpmaxとVpmaxを算出する。
算出されたPmax(Ipmax×Vpmax)と計測された最大電力Pmax_b(Ipmax_b×Vpmax_b)を比較し、値が異なっている場合は、すべての太陽電池モジュールの配線抵抗Rsをデクリメントし、再度、フロー10d により、最初から前述した計算フローを行い、値がほぼ同じになれば計算を終了する。すなわち、全太陽電池モジュールの配線抵抗値をデクリメントしながら算出される動作温度と日射強度を用いて計算した電力の計算値と、電圧検出部、電流検出部によって検出される電力の計測値を比較することによって、所定の係数J(=動作電流と短絡電流の比)を更新する。
実施例2の故障診断方法によれば、以上の課程で更新された配線抵抗Rs、J をパラメータとして、図8に示した計算フローを行うことにより、光照射効果の影響を考慮した故障診断を実現することが可能となる。
第3の実施例として、太陽光発電システムにおいて、太陽電池モジュールの短絡電流が変化する場合故障診断方法の実施例を説明する。図1に示したメガソーラーのような大規模サイトでは、カラスによる落石などにより、図11Aに示すようなガラス割れ1011a が発生する場合がある。ガラス割れが発生した場合、太陽電池モジュールへの光の透過率が低下するので、図11Bに示すような、特性1011bから特性1011cへ変化、つまり、短絡電流が低下したような特性を示す。この場合は、動作電流と短絡電流の比:J は、一定に保たれる。
実施例3の故障診断方法によれば、このような短絡電流が変化するような場合の故障診断に関して、図12Aに示すフローで実現することが可能である。まず、図12Aに示す繰り返し100回までの処理は、図8に示した処理と同じである。図8に示した故障診断フローにより収束したJの値を用いて算出される日射量pbを日射計の計測値peとを、フロー12a において比較することによって、ガラス割れを検出することが可能である。
図12Bに、算出した日射量pbと、リファレンスとなる日射計の計測値である日射量peの比較手法の具体的な一例を示す。まずは、ある時刻 t0 における算出日射量pbと日射計での計測値である日射量peの比r(t0)の実績履歴を保管しておき、リアルタイムの監視で算出されたr(t)との比較を行う。このr(t0)とr(t)の差分がある閾値を越えた時は、ガラス割れによる故障がアレイ内に多く存在するとして調査を行う。言い換えるなら、本実施例においては、算出された日射強度と、リファレンスとなる日射強度の比の時間変化を観測することで、太陽電池アレイ内の短絡電流が低下しているストリング数を把握する。
すなわち、ストリングを構成する1つの太陽電池モジュールにガラス割れが発生した場合、その電流ダウンは、ストリング全体に影響するので、ガラス割れによってダウンする電流比を規定し、所定の閾値をストリングの数と同じ数に設定することによって、ガラス割れを起こしているモジュールが存在するストリング数を判定することが可能となる。
なお、日射計の計測値 pe については、日射計を用いることなく、図12Cに示すように、リファレンス、即ち、基準太陽電池モジュール25bを短絡した時の短絡電流を、クランプ電流計25cで計測した短絡電流 Isc_e から、リファレンスとなる日射強度、すなわち、単位面積当たりの日射量peを算出して、この算出した日射量peを用いてもよい。この場合、日射計を用いる必要がないので、日射変化に対する太陽電池モジュールの応答速度が反映されるため、日射変化時の計測精度が向上するというメリットがある。
以上詳述した本発明によれば、計測手段や通信手段を付加しない低コスト故障診断が、大規模太陽電池システムにおいて可能になり、利用可能性が極めて大きい。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明のより良い理解のために詳細に説明したのであり、必ずしも説明の全ての構成を備えるものに限定されものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることが可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
更に、上述した各構成、機能、処理部等は、主にそれらの一部又は全部を実現するプログラムを作成することによりソフトウェアで実現する場合を中心に説明したが、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良い。
本明細書に開示された本願発明は、特許請求の範囲に記載した発明のみならず、それ以外の種々の発明を開示している。その請求例を下記に示す。
<請求例1>
太陽光発電システムの故障診断装置であって、
複数の太陽電池セルを直列接続し、その両端に保護ダイオードが接続されたモジュールを一つの単位として、複数単位を直列接続した太陽電池ストリングを並列接続した、太陽電池アレイの動作電圧と動作電流を検出する検出部と、
検出された前記動作電圧と前記動作電流を用いて、故障情報を算出する故障情報算出部を備え、
前記故障情報算出部は、
前記動作電流から所定の係数を用いて前記太陽電池アレイに照射される日射強度を算出し、
前記動作電圧と前記日射強度を用いて前記太陽電池アレイの動作温度と故障情報を算出し、
算出した前記動作温度と前記故障情報を用いて、前記所定の係数の更新を行う、
ことを特徴とする太陽光発電システムの故障診断装置。
<請求例2>
太陽光発電システムの故障診断装置であって、
複数の太陽電池セルを直列接続し、その両端に保護ダイオードが接続されたモジュールを一つの単位として、複数単位を直列接続した太陽電池ストリングを並列接続した、太陽電池アレイの動作電圧と動作電流を検出する検出部と、
検出された前記動作電圧と前記動作電流を用いて故障情報を算出する故障情報算出部を備え、
前記故障情報算出部は、
前記動作電流から所定の係数を用いて前記太陽電池アレイに照射される日射強度を算出し、
前記動作電圧と、算出した前記日射強度から前記太陽電池アレイの動作温度と故障情報を算出し、
全ての前記太陽電池モジュールの配線抵抗値をデクリメントしながら算出される、前記動作温度と前記日射強度に基づく電力の計算値と、前記動作電圧及び前記動作電流に基づく電力の計測値を比較することによって、前記所定の係数を更新する、
ことを特徴とする太陽光発電システムの故障診断装置。
1 太陽電池モジュール群
1a 太陽電池アレイ
1b 接続箱
1c 集電ラック
11a 太陽電池ストリング
11b 逆流防止ダイオード
11c、12b スイッチ
111a 太陽電池モジュール
112a バイパスダイオード
1111a、1111b 太陽電池セル
1011a ガラス割れ
1112a ホットスポット
2 パワーコンディショナ
2a 電流計
2b 電圧計
21 DC/DC
22 DC/AC
23 制御部
24 サンプリング処理部
25b 基準太陽電池モジュール
25c クランプ電流計
3 区画
4 日射計
41 トランスデューサ
42 信号変換伝送装置
43 監視装置
44 インタフェース部
45 内部バス
46 メモリ
47 CPU
48 HDD
5a、5b 測定誤差。

Claims (13)

  1. 太陽光発電システムの故障診断方法であって、
    前記太陽光発電システムは、複数の太陽電池セルを直列接続し、その両端に保護ダイオードが接続された太陽電池モジュールを一つの単位として、複数単位を直列接続した太陽電池ストリングを並列接続した、太陽電池アレイの動作電圧と動作電流を検出する検出部と、検出された前記動作電圧と前記動作電流を用いて、故障情報を算出する故障情報算出部を備え、
    前記故障情報算出部は、
    前記動作電流から所定の係数を用いて前記太陽電池アレイに照射される日射強度を算出し、
    前記動作電圧と前記太陽電池セルの特性を用いて前記太陽電池アレイの実温度と故障情報を算出し、
    算出した前記日射強度と前記実温度を用いて、前記太陽光発電システムの第1の電力を算出し、
    前記動作電圧と前記動作電流を用いて、前記太陽光発電システムの実電力を算出し、
    前記第1の電力と前記実電力を比較し、前記太陽光発電システムの故障を診断する、
    ことを特徴とする太陽光発電システムの故障診断方法。
  2. 請求項1に記載の太陽光発電システムの故障診断方法であって、
    前記故障情報は、前記太陽電池モジュールの故障数である、
    ことを特徴とする太陽光発電システムの故障診断方法。
  3. 請求項1に記載の太陽光発電システムの故障診断方法であって、
    前記故障情報算出部は、
    前記太陽電池モジュールの損失量に対応する配線抵抗値と、検出された前記動作電流と、
    前記日射強度を用いて、前記故障情報として、前記太陽電池モジュールの故障数を算出する、
    ことを特徴とする太陽光発電システムの故障診断方法。
  4. 請求項3に記載の太陽光発電システムの故障診断方法であって、
    前記所定の係数は、前記配線抵抗値を反映して得られる、前記太陽電池アレイの電流−電圧特性における動作電流と短絡電流の比である、
    ことを特徴とする太陽光発電システムの故障診断方法。
  5. 請求項1に記載の太陽光発電システムの故障診断方法であって、
    前記故障情報算出部は、
    前記太陽電池アレイの実温度を、検出された前記動作電圧と、算出した前記日射強度における常温時の前記太陽電池アレイの開放電圧と、前記開放電圧の温度特性と、前記所定の係数を用いて算出する、
    ことを特徴とする太陽光発電システムの故障診断方法。
  6. 請求項1に記載の太陽光発電システムの故障診断方法であって、
    前記故障情報算出部は、
    算出した前記日射強度と、リファレンスとなる日射強度の比の時間変化に基づき、前記太陽電池アレイ内の短絡電流が低下している太陽電池ストリング数を算出する、
    ことを特徴とする太陽光発電システムの故障診断方法。
  7. 請求項に記載の太陽光発電システムの故障診断方法であって、
    前記リファレンスとなる日射強度は、基準太陽電池モジュールの短絡電流から算出する、
    ことを特徴とする太陽光発電システムの故障診断方法。
  8. 太陽光発電システムの故障診断方法であって、
    前記太陽光発電システムは、
    複数の太陽電池セルを直列接続し、その両端に保護ダイオードが接続された太陽電池モジュールを一つの単位として、複数単位を直列接続した太陽電池ストリングを並列接続した、太陽電池アレイの動作電圧と動作電流を検出する検出部と、検出された前記動作電圧と前記動作電流を用いて故障情報を算出する故障情報算出部を備え、
    前記故障情報算出部は、
    前記動作電流から所定の係数を用いて前記太陽電池アレイに照射される日射強度を算出し、
    前記動作電圧と、算出した前記日射強度から前記太陽電池アレイの動作温度と故障情報を算出し、
    全ての前記太陽電池モジュールの配線抵抗値をデクリメントしながら算出される、前記動作温度と前記日射強度に基づく電力の計算値と、前記動作電圧及び前記動作電流に基づく電力の計測値を比較することによって、前記所定の係数を更新する、
    ことを特徴とする太陽光発電システムの故障診断方法。
  9. 請求項に記載の太陽光発電システムの故障診断方法であって、
    前記故障情報は、前記太陽電池モジュールの故障数である、
    ことを特徴とする太陽光発電システムの故障診断方法。
  10. 請求項に記載の太陽光発電システムの故障診断方法であって、
    前記故障情報算出部は、前記故障情報として、
    前記太陽電池モジュールの損失量に対応する配線抵抗値と、検出された前記動作電流と、
    前記日射強度を用いて、前記太陽電池モジュールの故障数を算出する、
    ことを特徴とする太陽光発電システムの故障診断方法。
  11. 請求項10に記載の太陽光発電システムの故障診断方法であって、
    前記所定の係数は、前記配線抵抗値を反映して得られる、前記太陽電池アレイの電流−電圧特性における動作電流と短絡電流の比である、
    ことを特徴とする太陽光発電システムの故障診断方法。
  12. 請求項に記載の太陽光発電システムの故障診断方法であって、
    前記故障情報算出部は、
    前記太陽電池アレイの動作温度を、検出された前記動作電圧と、算出した前記日射強度における常温時の前記太陽電池アレイの開放電圧と、前記開放電圧の温度特性と、前記所定の係数を用いて算出する、
    ことを特徴とする太陽光発電システムの故障診断方法。
  13. 請求項に記載の太陽光発電システムの故障診断方法であって、
    前記故障情報算出部は、
    算出した前記日射強度と、リファレンスとなる日射強度の比の時間変化に基づき、前記太陽電池アレイ内の短絡電流が低下している太陽電池ストリング数を算出する、
    ことを特徴とする太陽光発電システムの故障診断方法。
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