JP6075240B2 - 障害予兆診断装置、障害予兆診断システム、障害予兆診断プログラム及び障害予兆診断方法 - Google Patents

障害予兆診断装置、障害予兆診断システム、障害予兆診断プログラム及び障害予兆診断方法 Download PDF

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Description

本発明は、障害予兆診断装置、障害予兆診断システム、障害予兆診断プログラム及び障害予兆診断方法に関する。
紙などの記録材に画像を形成する機能を備えた画像形成装置として、複写機、プリンタ装置、ファクシミリ装置、これらの機能を併せもった複合機などが知られている。
電子写真方式の画像形成装置は複雑な構成を有しており、高画質を維持するためには保守担当者による保守作業が必要となる。また、画像形成装置の状態を遠隔的に監視し、画像形成装置の状態に基づいて障害箇所を特定するシステムを利用した、所謂リモートメンテナンスシステムにより、保守作業を効率化することが行われている。
更に、印刷分野で使用される高速の画像形成装置は生産材として使用されるため、予防的な保守サービスにより未然にトラブルを回避して画像形成装置を止めないことが望まれている。このため、画像形成装置の状態を継続的に監視して障害の発生を予測し、障害を未然に防止するための予兆診断システムの開発が行われている。
これまで、各種の装置や設備の保守に関する技術について、種々の発明が提案されている。
例えば、特許文献1には、製造装置の保守に関し、第1のフェーズで、判定対象の製造データがどの分類に属するかを決定し、第2のフェーズで、その製造データが、属する分類グループのなかで、時間推移とともに逸脱してしまっているかを監視することで、異常かどうかを判定する技術が提案されている。
例えば、特許文献2には、プラントなどの設備の保守に関し、設備から出力されるイベント信号からイベント列を切り出し、イベント列間の類似度に基づくクラスタリングによりイベント列を分類し、分類されたイベント列のグループとイベント信号を元に抽出されたアラームを関連付けて頻度マトリクスを作成しておき、これに基づいてイベント列に対して発生確率の高いアラームの予報を出力する技術が提案されている。
例えば、特許文献3には、製品を継続的に製造する工場の保守に関し、製品の欠陥に関するデータであって所定の監視期間に収集された監視データを、定常データに基づいて欠陥の種類ごとに評価することにより、欠陥の種類ごとに工場における異常の発生の有無を判定する技術が提案されている。
特開2011−100211号公報 特開2011−081697号公報 特開2008−033902号公報
装置の内部状態を示す複数のパラメータを互いに関連して変化させる機構を有する被監視装置(例えば、画像形成装置)を対象にして、当該被監視装置に障害が発生する確率を精度よく算出することは、障害を未然に防止するための予防的な保守作業の実施タイミングの適正化に有効であるため、更なる改善が検討されている。
本発明は、装置の内部状態を示す複数のパラメータを互いに関連して変化させる機構を有する被監視装置についての障害の予兆診断に関し、これら複数のパラメータに基づいて障害が発生する確率を算出する処理をより精度よく実施することができる技術を提案することを目的とする。
本発明(1)は、被監視装置の内部状態を示すパラメータであって互いに関連して変化する複数のパラメータの特徴量を要素としたパラメータ空間を分割したクラスタであり、被監視装置に障害又は保守作業が発生した時点から遡った予め定められた長さの期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布の偏りに基づいて分割したクラスタ毎に、前記期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布と他の期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布とに基づく予兆診断モデルを記憶する記憶手段と、診断対象の被監視装置について、当該診断の時点から遡った予め定められた長さの期間における前記複数のパラメータの特徴量を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記複数のパラメータの特徴量の分布に応じたクラスタの予兆診断モデルを選択する選択手段と、前記取得手段により取得された前記複数のパラメータの特徴量の分布と前記選択手段により選択された予兆診断モデルとに基づいて、診断対象の被監視装置に障害が発生する確率を算出する算出手段と、を備えたことを特徴とする障害予兆診断装置である。
本発明(2)は、本発明(1)において、前記記憶手段は、前記パラメータ空間を障害の原因の分類に対応する数で分割したクラスタ毎の予兆診断モデルを記憶する、ことを特徴とする障害予兆診断装置である。
本発明(3)は、本発明(1)、(2)において、前記記憶手段は、障害の種類毎に、当該障害の種類に対応する複数のパラメータの特徴量を要素としたパラメータ空間のクラスタ毎の予兆診断モデルを記憶し、診断対象の被監視装置について、障害の種類毎に、前記取得手段により前記複数のパラメータの特徴量を取得し、前記選択手段により前記取得した前記複数のパラメータの特徴量の分布に応じたクラスタの予兆診断モデルを選択し、前記算出手段により前記取得した前記複数のパラメータの値と前記選択した予兆診断モデルとに基づいて、診断対象の被監視装置に障害が発生する確率を算出する、ことを特徴とする障害予兆診断装置である。
本発明(4)は、自装置の内部状態を示すパラメータであって互いに関連して変化する複数のパラメータを検出する被監視装置と、被監視装置に障害が発生する確率を算出する障害予兆診断装置とを有し、障害予兆診断装置は、前記複数のパラメータの特徴量を要素としたパラメータ空間を分割したクラスタであり、被監視装置に障害又は保守作業が発生した時点から遡った予め定められた長さの期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布の偏りに基づいて分割したクラスタ毎に、前記期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布と他の期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布とに基づく予兆診断モデルを記憶する記憶手段と、診断対象の被監視装置について、当該診断の時点から遡った予め定められた長さの期間における前記複数のパラメータの特徴量を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記複数のパラメータの特徴量の分布に応じたクラスタの予兆診断モデルを選択する選択手段と、前記取得手段により取得された前記複数のパラメータの特徴量の分布と前記選択手段により選択された予兆診断モデルとに基づいて、診断対象の被監視装置に障害が発生する確率を算出する算出手段と、を備えたことを特徴とする障害予兆診断システムである。
本発明(5)は、コンピュータに、被監視装置の内部状態を示すパラメータであって互いに関連して変化する複数のパラメータの特徴量を要素としたパラメータ空間を分割したクラスタであり、被監視装置に障害又は保守作業が発生した時点から遡った予め定められた長さの期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布の偏りに基づいて分割したクラスタ毎に、前記期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布と他の期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布とに基づく予兆診断モデルを記憶する記憶機能と、診断対象の被監視装置について、当該診断の時点から遡った予め定められた長さの期間における前記複数のパラメータの特徴量を取得する取得機能と、前記取得機能により取得された前記複数のパラメータの特徴量の分布に応じたクラスタの予兆診断モデルを選択する選択機能と、前記取得機能により取得された前記複数のパラメータの特徴量の分布と前記選択機能により選択された予兆診断モデルとに基づいて、診断対象の被監視装置に障害が発生する確率を算出する算出機能と、を実現させるための障害予兆診断プログラムである。
本発明(6)は、障害予兆診断装置が、被監視装置の内部状態を示すパラメータであって互いに関連して変化する複数のパラメータの特徴量を要素としたパラメータ空間を分割したクラスタであり、被監視装置に障害又は保守作業が発生した時点から遡った予め定められた長さの期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布の偏りに基づいて分割したクラスタ毎に、前記期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布と他の期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布とに基づく予兆診断モデルを記憶しておき、診断対象の被監視装置について、当該診断の時点から遡った予め定められた長さの期間における前記複数のパラメータの特徴量を取得し、前記取得した前記複数のパラメータの特徴量の分布に応じたクラスタの予兆診断モデルを選択し、前記取得した前記複数のパラメータの特徴量の分布と前記選択した予兆診断モデルとに基づいて、診断対象の被監視装置に障害が発生する確率を算出する、ことを特徴とする障害予兆診断方法である。
本発明(1)、(4)〜(5)によれば、装置の内部状態を示す複数のパラメータを互いに関連して変化させる機構を有する被監視装置についての障害の予兆診断に関し、これら複数のパラメータに基づいて障害が発生する確率を算出する処理を、本発明を適用しない場合に比べて精度よく実施することができる。
本発明(2)によれば、被監視装置に障害が発生する確率を、障害の原因の分類に対応付けて算出することができる。
本発明(3)によれば、被監視装置に障害が発生する確率を、障害の種類毎に算出することができる。
本発明の一実施形態に係る障害予兆診断システムの構成例を示す図である。 或る障害に関連する複数種の画像形成パラメータの各特徴量を要素とした障害予兆データ群の例を示す図である。 従来の方式で作成した予兆診断モデルの例を示す図である。 本例の障害予兆診断装置で作成した予兆診断モデルの例を示す図である。 本例の障害予兆診断装置による予兆診断に係る処理フローの例を示す図である。
本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係る障害予兆診断システムの構成例を示してある。
本例の障害予兆診断システムは、用紙等の記録材に画像を形成して出力する画像形成装置100(被監視装置の一例)と、画像形成装置100の管理者や保守作業の担当者などに利用される保守データ入力端末200と、を有している。図1の例では、2台の画像形成装置100と2台の保守データ入力端末200とを示してあるが、これらの台数は任意である。
また、本例の障害予兆診断システムは、画像形成装置100及び保守データ入力端末200のそれぞれと有線又は無線により通信可能に接続された障害予兆診断装置300を有する。障害予兆診断装置300は、画像形成装置100及び保守データ入力端末200から収集した情報を用いて、画像形成装置100について障害(故障や異常を含む)の予兆診断(障害が発生する確率の算出)を行う。なお、図1では、障害予兆診断装置300を1台の装置により構成してあるが、複数台の装置に分散した構成としてもよい。
画像形成装置100は、紙などの記録材に画像を形成する機能を備えた装置である。画像形成装置100としては、複写機、プリンタ装置、ファクシミリ装置などの装置が挙げられるほか、これらの装置の機能を複合的に備えた複合機も含まれる。
画像形成装置100は、画像形成プロセスの制御に関わる各種の画像形成パラメータの値を検出する機能を有する。画像形成パラメータとしては、例えば、感光体電位、感光体帯電電流、半導体レーザ光量、現像機トナー濃度、1次転写電流、2次転写電流、定着機ヒートロール温度、プロコンパッチ濃度(プロセス制御用のパッチ濃度)などが挙げられる。画像形成パラメータは、画像形成装置100の内部状態を示すパラメータであり、障害の発生の予測に寄与し得るパラメータでもある。なお、画像形成装置100の内部状態を示すパラメータ(障害の発生の予測に寄与し得るパラメータ)としては、装置の内部の温度や湿度といった使用環境を示す環境パラメータも挙げられる。
これらの画像形成パラメータは、値が相互に関連して変化するという特性を有するが、これは、画像形成プロセスにおいて或る画像形成パラメータを調整した際に、当該調整後の値をフィードバックして他の画像形成パラメータの値を調整するフィードバック処理を行うためである。
画像形成パラメータの値の検出は、予め規定されたタイミングで実施され、例えば、1ページの印刷出力毎、1又は複数ページの印刷出力をまとめた印刷ジョブ毎、設定された時間間隔(例えば、5分)の経過毎などのタイミングで実施される。検出する値としては、その画像形成パラメータに該当する部位で計測された計測値を用いてもよく、各部位を制御するための目標値を用いてもよく、計測値と目標値の差分といった他の種別の値を用いてもよい。
また、画像形成装置100は、検出した画像形成パラメータの値を、当該画像形成装置100を識別する情報と、画像形成パラメータの値を検出した日時の情報と共に、検出データとして障害予兆診断装置300へ送信する。障害予兆診断装置300への検出データの送信は、画像形成装置100が自律的に行ってもよく、障害予兆診断装置300からの要求に応じて行ってもよい。
保守データ入力端末200は、利用者からの要請により画像形成装置100の設置場所に訪問して保守作業を実際に行った担当者やその報告を受けた者などから、実施した保守作業に関する保守データの入力を受け付ける。入力される保守データとしては、例えば、保守作業の対象となった画像形成装置100を識別する情報、保守作業の内容を示す情報、保守作業を実施した日時の情報、保守作業で対処された障害の種類を示す情報などがある。
また、保守データ入力端末200は、入力された保守データを、障害予兆診断装置300へ送信する。障害予兆診断装置300への保守データの送信は、保守データ入力端末200が自律的に行ってもよく、障害予兆診断装置300からの要求に応じて行ってもよい。
また、保守データ入力端末200に手入力された保守データを送信する態様の他、例えば、画像形成装置100側に保守の実施日や保守内容(部品交換や調整など)を検出して保守データを生成する機能を設け、障害予兆診断装置300へ送信するようにしてもよい。
障害予兆診断装置300は、データ取得部301と、保守データ蓄積部302と、時系列データ蓄積部303と、時系列データ前処理部304と、予兆診断モデル保持部305と、予兆診断結果出力部306と、予兆診断モデル作成ブロック310と、予兆診断ブロック320と、を有している。
データ取得部301は、画像形成装置100から、検出データ(画像形成パラメータの値、当該画像形成装置100を識別する情報、画像形成パラメータの値を検出した日時の情報など)を受信(取得)して、時系列データ蓄積部303に記憶(蓄積)させる。
また、データ取得部301は、保守データ入力端末200から、保守データ(保守作業の対象となった画像形成装置100を識別する情報、保守作業の内容を示す情報、保守作業を実施した日時の情報、保守作業で対処された障害の種類を示す情報など)を受信(取得)して、保守データ蓄積部302に記憶(蓄積)させる。
本例の保守データ蓄積部302と時系列データ蓄積部303にはデータの蓄積期間を設定してあり、蓄積期間を経過したデータは順次削除されて新しいデータで上書き(サイクリックに記憶)する仕組みになっている。データの蓄積期間としては、少なくとも、後述の予兆診断モデル作成ブロック310による予兆診断モデルの作成に必要なデータ量が得られる期間(例えば、過去3年)であればよい。
時系列データ前処理部304は、時系列データ蓄積部303に蓄積されている画像形成パラメータの値を、予め定められた区間単位のデータ特性を表す特徴量に変換する。特徴量への変換は、画像形成装置100毎及び画像形成パラメータ毎に行われる。変換の区間としては、例えば、時間の長さ、印刷ジョブの数、印刷ページの数といった種々の態様で表現される区間を用いることができる。データ特性を表す特徴量として、本例では、該当の区間における画像形成パラメータの値の平均値を算出するが、その他、処理対象となる障害の種類や画像形成パラメータの種類などに応じて、中央値、最頻値、標準偏差、歪度、尖度などの他の指標値を算出してもよい。
時系列データ前処理部304により変換結果の各画像形成パラメータの区間単位の特徴量は、時系列データ蓄積部303に、画像形成パラメータの値に代えて記憶(蓄積)される。すなわち、時系列データ蓄積部303には、画像形成装置100を識別する情報と、画像形成パラメータの区間単位の特徴量と、当該区間を示す日時の情報とを対応付けて蓄積される。
予兆診断モデル作成ブロック310は、画像形成装置100に障害が発生する予兆を診断する際に使用される予兆診断モデルを作成するブロックであり、時系列データクラスタリング部311、予兆診断モデル作成部312を有する。
時系列データクラスタリング部311は、障害の種類毎に、時系列データ蓄積部303に蓄積されている各画像形成パラメータの区間単位の特徴量をシステム内の全ての画像形成装置100について収集してクラスタリング処理を施す。
具体的には、処理対象となる種類の障害について、当該障害に係る保守作業が実施された各々の事例及びその対象の画像形成装置100を保守データ蓄積部302を参照して特定し、保守作業の実施日から遡って予め定められた期間(障害の予兆として画像形成パラメータの値に異変が表れていると想定される期間であり、例えば、1ヶ月)における各区間単位の特徴量を障害予兆データ群の要素として収集し、また、他の期間における各区間単位の特徴量を正常データ群の要素として収集する。本例では、障害の種類毎に、当該障害の発生に関連して値が特徴的に変動すると想定される複数の画像形成パラメータを予め設定してあり、これら複数の画像形成パラメータの特徴量を、障害予兆データ群又は正常データ群の要素として収集する。そして、まず、障害予兆データ群を、そのデータ空間(該当の障害に係る画像形成パラメータの数に対応する次元数を持つデータ空間)における各要素(特徴量)の分布の偏り具合に応じて複数のクラスタに分割する。その後、正常データ群も、障害予兆データ群と同じ態様で複数のクラスタに分割する。すなわち、正常データ群のデータ空間を、障害予兆データ群のデータ空間を分割した態様に合わせて分割する。
本例では、K−means法を採用したアルゴリズムを用いてクラスタリング処理を実施しているが、他の手法でクラスタリング処理を実施してもよく、障害予兆データ群のデータ空間を、各要素の分布の偏り具合を反映した複数のクラスタに分割できればよい。
クラスタリング処理による分割数(クラスタ数)は任意であるが、障害の原因の分類に対応する数とすることが望ましい。例えば、「濃度ムラ」が発生する主な原因は、帯電系、現像系、転写系の3つに分類することができるので、「濃度ムラ」についての分割数を3とする。また、例えば、「かぶり」が発生する主な原因は、帯電系、現像系の2つに分類することができるので、「かぶり」についての分割数を2とする。これにより、障害の原因の相違に起因する分布の偏り具合をクラスタ分割に反映させることができる。
なお、処理対象となる種類の障害の事例数が少ない場合や、当該障害について収集した障害予兆データ群の要素数が少ない場合は、分割数を低減させてもよい。これにより、データの収集が不十分な段階にも対応することができる。
また、これとは逆に、処理対象となる種類の障害の事例数が大量な場合や、当該障害について収集した障害予兆データ群の要素数が大量な場合は、分割数を増加させてもよい。これにより、障害の原因のより詳細な分類に合わせてクラスタ分割を行うことができる。
また、上記のような障害の原因の分類以外の要因に応じたクラスタ分割を行ってもよく、例えば、画像形成装置100を設置する環境の特性の相違が各画像形成パラメータの特徴量のばらつきに影響を与える場合には、環境の特性の分類に応じた分割数としてもよい。また、複数の要因(例えば、障害の原因の分類と環境の特性の分類)の組合わせに応じた分割数としてもよい。
ここで、本例では、障害予兆データ群として値を取得する対象の期間(保守作業の実施日を起点に遡った期間)に保守作業の実施日を含めているが、保守作業の実施日を除外してもよい。
また、障害の発生日を特定できる場合には、障害予兆データ群として値を取得する対象の期間として、障害の発生日を起点に遡った期間を用いてもよく、この場合、障害の発生日を含めてもよく、障害の発生日を除外してもよい。
図2には、或る障害に関連する複数種の画像形成パラメータの各特徴量を要素とした障害予兆データ群の例を示してある。同図は、p(a)、p(b)、p(c)、p(d)の4つの画像形成パラメータの各特徴量を要素とした障害予兆データ群の例であり、障害予兆データ群のデータ空間(4次元のデータ空間)における各要素(特徴量)の分布を複数の分布図401〜412で表現している。各分布図401〜412は、2つの画像形成パラメータの組合わせ毎に、各々の画像形成パラメータを軸とした2次元平面に障害予兆データ群のデータ空間を投影した様子を示したものであり、例えば、分布図405には、画像形成パラメータp(b)を第1軸とし、画像形成パラメータp(c)を第2軸とした2次元平面に投影してある。また、同図では、障害予兆データ群のデータ空間を3つのクラスタに分割してあり、第1のクラスタに属する要素を“○”、第2のクラスタに属する要素を“×”、第3のクラスタに属する要素を“△”で示してある。
このように、時系列データクラスタリング部311では、障害予兆データ群を、そのデータ空間における各要素の分布の偏り具合に応じて複数のクラスタに分割する。
予兆診断モデル作成部312は、障害の種類毎に、時系列データクラスタリング部311によるクラスタリング処理で得られた複数のクラスタの各々について予兆診断モデルを作成する。すなわち、障害の種類毎に、複数の予兆診断モデル(クラスタ別の予兆診断モデル)を作成する。
本例では、障害予兆データ群の該当クラスタに属する画像形成パラメータ毎の特徴量の頻度分布(該当の画像形成パラメータにおいて各々の特徴量が出現する頻度の分布)と正常データ群の該当クラスタに属する画像形成パラメータ毎の特徴量の頻度分布とに基づいて、Naive−Bayesモデル方式の予兆診断モデルを作成する。
図3には、従来の方式で作成した予兆診断モデルの例を示してあり、図4には、本例の方式で作成した予兆診断モデルの例を示してある。このように、従来は、処理対象となる種類の障害に関連する画像形成パラメータの特徴量のデータ群の全体を用いて単一の予兆診断モデル(汎用的な予兆診断モデル)を作成していたのに対し、本例の予兆診断モデル作成ブロック310では、処理対象となる種類の障害に関連する画像形成パラメータの特徴量のデータ群を当該障害の原因の分類に対応する数の複数のクラスタ(図4の例では、A領域のクラスタと、B領域のクラスタと、C領域のクラスタの3つ)に分割して、クラスタ毎の予兆診断モデルを作成するようにした。
なお、予兆診断モデルは、各画像形成パラメータの特徴量そのものを用いて作成してもよいが、各画像形成パラメータの特徴量の分散値、各画像形成パラメータの特徴量の時間的変化の傾向を表す指標値、画像形成パラメータ間の特徴量の時間的変化の相関度合を表す相関値など、各画像形成パラメータの特徴量に対して各種の演算を施した結果を用いて作成してもよい。
また、Naive−Bayesモデル方式以外の予兆診断モデルを作成してもよく、例えば、マハラノビス距離に基づく予兆診断モデルを作成してもよい。
以上のように、画像形成装置100に発生する障害は、同じ種類の障害でもその原因が複数想定されるので、本例の予兆診断モデル作成ブロック310では、障害の種類毎に、当該障害の原因の分類数に対応する複数の予兆診断モデルを作成するようにした。
予兆診断モデル保持部305は、予兆診断モデル作成ブロック310により障害の種類毎に作成されたクラスタ毎の予兆診断モデルを記憶(保持)する。
なお、自装置で予兆診断モデルの作成を行わず、他装置で作成された予兆診断モデルを予兆診断モデル保持部305に保持させるようにしてもよい。この場合には、保守データ蓄積部302や予兆診断モデル作成ブロック310は不要であり、また、時系列データ蓄積部303におけるデータの蓄積期間は、後述の予兆診断ブロック320による予兆診断に必要なデータ量が得られる期間(例えば、1ヶ月)で足りる。
予兆診断ブロック320は、画像形成装置100について障害(故障や異常を含む)の予兆診断(障害が発生する確率の算出)を行うブロックであり、時系列データクラスタリング部321、予兆診断モデル選択部322、予兆診断部323を有する。
時系列データクラスタリング部321は、障害予兆の診断対象となる画像形成装置100について、障害の種類毎に、時系列データ蓄積部303に蓄積されている直近の予め定められた期間における各画像形成パラメータの区間単位の特徴量に対してクラスタリング処理を施す。
具体的には、処理対象となる種類の障害について、診断対象の画像形成装置100における直近の予め定められた期間(障害の予兆がある場合に画像形成パラメータの値に異変が表れると想定される期間であり、本例では、当該処理の時点を起点に遡った過去1ヶ月)分の各区間単位の特徴量を予兆診断データ群の要素として収集する。本例では、障害の種類毎に、当該障害の発生に関連して値が特徴的に変動すると想定される複数の画像形成パラメータを予め設定してあり、これら複数の画像形成パラメータの特徴量を、予兆診断データ群の要素として収集する。そして、予兆診断データ群を、障害予兆データ群や正常データ群と同じ態様で複数のクラスタに分割する。すなわち、予兆診断データ群のデータ空間を、障害予兆データ群のデータ空間を分割した態様に合わせて分割する。
なお、本例では、障害予兆データ群についての期間と予兆診断データ群についての期間とを共に1ヶ月としているが、これらは異ならせても構わない。
予兆診断モデル選択部322は、診断対象の画像形成装置100について、障害の種類毎に、時系列データクラスタリング部321によるクラスタリング処理の結果に応じた予兆診断モデルを選択し、該当する予兆診断モデルを予兆診断モデル保持部305から取得する。
本例では、予兆診断データ群を分割した複数のクラスタのうち要素数が最も多いクラスタを特定し、当該クラスタについて作成された予兆診断モデルを選択する。すなわち、予兆診断データ群の各要素が各々のクラスタに属する数の多数決によりクラスタの特定を行い、当該クラスタに対応する予兆診断モデルを選択する。なお、上記のような多数決以外の方法でクラスタの特定を行ってもよく、例えば、予兆診断データ群の重心と各クラスタの重心との距離を算出し、当該距離が最も小さいクラスタを特定して、当該クラスタに対応する予兆診断モデルを選択してもよい。
このように、予兆診断モデル選択部322は、予兆診断モデル保持部305に保持されたクラスタ毎の予兆診断モデルのうち、診断対象の画像形成装置100について作成した予兆診断データ群との適合性が最も高い予兆診断モデルを取得する。
予兆診断部323は、診断対象の画像形成装置100について、障害の種類毎に、予兆診断モデル選択部322で取得した予兆診断モデルを用いて予兆診断(障害が発生する確率の算出)を行う。
具体的には、処理対象となる種類の障害について時系列データクラスタリング部321で収集した予兆診断データ群と、当該予兆診断データ群に基づいて予兆診断モデル選択部322で取得した予兆診断モデル(本例では、障害予兆データ群の該当クラスタに属する画像形成パラメータ毎の特徴量の頻度分布と正常データ群の該当クラスタに属する画像形成パラメータ毎の特徴量の頻度分布)とを用いて、処理対象となる種類の障害が発生する確率(危険度)を算出する。
本例では、図4に示したように、処理対象となる種類の障害の各クラスタについて、当該障害に関連する画像形成パラメータ(正常データ群や障害予兆データ群のデータ空間を構成する画像形成パラメータ)毎に、正常データ群の特徴量の頻度分布と障害予兆データ群の特徴量の頻度分布を作成し、Naive−Bayesモデルの各ノード(画像形成パラメータ毎のノード)に確率テーブルとして持たせてある。予兆診断部323は、処理対象となる種類の障害に関連する画像形成パラメータ毎に、予兆診断データ群における特徴量の頻度分布とNaive−Bayesモデルの該当ノードの確率テーブルとに基づいて障害が発生する確率を算出し、画像形成パラメータ毎に算出した確率を集約することで、処理対象となる種類の障害が発生する確率を算出する。なお、画像形成パラメータ毎に算出した確率の集約は種々の方法により行うことができ、例えば、単なる加算や乗算でもよく、画像形成パラメータ毎に重み値を乗算した結果の加算や乗算でもよい。
Naive−Bayesモデルを用いた予兆診断の手法について更に説明する。
本例では、診断対象の画像形成装置100について取得した障害Tに係る予兆診断データ群におけるn種の特徴量X(1≦i≦n)の各値をそれぞれxとして、以下の(式1)により、障害Tが発生する確率を算出する。なお、(式1)は、各々の特徴量の間に相関が無いことを前提としている。
Figure 0006075240
ここで、P(T=yes)は、障害Tが発生する確率(事前確率)であり、P(T=no)は、障害Tが発生しない確率(事前確率)であり、P(T=yes)+P(T=no)=1という関係を有する。
また、P(x|(T=yes))は、障害Tが発生した場合にi番目の特徴量Xの値がxであった確率であり、障害Tに係る特徴量Xについての障害予兆データ群におけるxの出現確率を用いる。
また、P(x|(T=no))は、障害Tが発生しなかった場合にi番目の特徴量Xの値がxであった確率であり、障害Tに係る特徴量Xについての正常データ群におけるxの出現確率を用いる。
すなわち、(式1)では、障害Tが発生する確率(事前確率)と、障害Tが発生した場合にn種の特徴量X(1≦i≦n)の各値として(x,x,・・・,x)という組み合わせが得られた確率とを乗じた値[P(T=yes)・ΠP(x|(T=yes))]、及び、障害Tが発生しない確率(事前確率)と、障害Tが発生しなかった場合にn種の特徴量X(1≦i≦n)の各値として(x,x,・・・,x)という組み合わせが得られた確率とを乗じた値[P(T=no)・ΠP(x|(T=no))]を用いて、診断対象の画像形成装置100に障害Tが発生する確率[P((T=yes)|x,x,・・・,x)]を算出する。
なお、予兆診断モデルが、各画像形成パラメータの特徴量に対して各種の演算を施した結果を用いて作成されたものであれば、予兆診断データ群についても同種の演算を施して予兆診断データ群の変換を行い、当該変換後の予兆診断データ群を用いて予兆診断(障害が発生する確率の算出)を行えばよい。
予兆診断結果出力部306は、予兆診断ブロック320による予兆診断の結果(障害の種類毎に算出した障害が発生する確率)を出力する。本例では、予兆診断の結果を示す情報を保守データ入力端末200へ送信し、保守データ入力端末200に設けられた表示装置により表示出力することで、保守作業の担当者や保守作業の指示者などに予兆診断の結果を知らしめる。なお、予兆診断の結果は、画像形成装置100に設けられた表示装置や障害予兆診断装置300に設けられた表示装置など、他の表示装置により表示出力してもよい。また、予兆診断の結果は、表示出力以外の態様で出力してもよく、例えば、印刷装置により用紙に印刷出力したり、スピーカにより音声出力してもよい。
本例の障害予兆診断装置300による予兆診断の流れについて、図5の処理フローを参照して説明する。なお、各画像形成装置100から画像形成パラメータの値を取得するタイミングであるデータ取得タイミング、取得した画像形成パラメータの値を区間単位のデータ特性を表す特徴量に変換するタイミングであるデータ変換タイミング、障害の発生の予兆を診断するタイミングである予兆診断タイミングが予め規定されているものとする。
障害予兆診断装置300は、データ取得部301により、データ取得タイミングが到来する毎に、診断対象の画像形成装置100から画像形成パラメータの値を取得し(ステップS11)、時系列データ蓄積部303に記憶(記憶)させる(ステップS12)。
次に、障害予兆診断装置300は、データ変換タイミングが到来したか否かを判定する(ステップS13)。データ変換タイミングが到来していない場合には、ステップS11に戻る。一方、データ変換タイミングが到来した場合には、時系列データ前処理部304により、診断対象の画像形成装置100から取得した画像形成パラメータの値を区間単位の特徴量に変換する(ステップS14)。
次に、障害予兆診断装置300は、予兆診断タイミングが到来したか否かを判定する(ステップS15)。予兆診断タイミングが到来していない場合には、ステップS11に戻る。一方、予兆診断タイミングが到来した場合には、予兆診断動作へ移行する。
予兆診断動作では、処理対象となる障害の種類を切り替えながら、以下の処理(ステップS17〜S19)を繰り返す。
まず、障害予兆診断装置300は、時系列データクラスタリング部321により、診断対象の画像形成装置100における各画像形成パラメータの区間単位の特徴量(本例では、直近の1ヶ月分)を予兆診断データ群の要素として収集し、当該予兆診断データ群を障害予兆データ群と同じ態様で複数のクラスタに分割する(ステップS17)。
次に、障害予兆診断装置300は、予兆診断モデル選択部322により、時系列データクラスタリング部321によるクラスタリング処理の結果に応じた予兆診断モデルを予兆診断モデル保持部305から取得する(ステップS18)。ここで、取得した予兆診断モデルが、各画像形成パラメータの特徴量に対して各種の演算を施した結果を用いて作成されたものであれば、予兆診断データ群についても同種の演算を施しておく。
次に、障害予兆診断装置300は、診断対象の画像形成装置100について取得した予兆診断データ群と、当該予兆診断データ群に基づいて取得した予兆診断モデルとを用いて、処理対象となる種類の障害が発生する確率(危険度)を算出する(ステップS19)。
次に、障害予兆診断装置300は、全ての障害の種類について処理を終えたか否かを判定する(ステップS16)。全ての障害の種類について処理を終えていない場合には、ステップS17に戻る。一方、全ての障害の種類について処理を終えた場合には、予兆診断結果出力部306により、予兆診断の結果を出力する(ステップS20)。
以上のように、本例の障害予兆診断装置300は、予兆診断モデル作成ブロック310にて、障害の種類毎に、当該障害の種類に関連する複数の画像形成パラメータの特徴量を要素とした正常データ群及び障害予兆データ群を複数のクラスタに分割し、複数のクラスタの各々について予兆診断モデルを作成し、予兆診断ブロック320にて、診断対象の画像形成装置100について、障害の種類毎に、当該障害の種類に関連する複数の画像形成パラメータの特徴量を要素とした予兆診断データ群との適合性が最も高い予兆診断モデルを選択し、当該予兆診断モデルを用いて障害の予兆診断(障害が発生する確率の算出)を行う。
すなわち、フィードバック処理により互いに関連して変化する特性を持つ複数の画像形成パラメータのデータ空間全体を用いて予兆診断モデルを作成するのではなく、画像形成パラメータの特徴量の分布の偏り具合を反映したクラスタ別に予兆診断モデルを作成しておき、診断対象の画像形成装置100について収集した画像形成パラメータの特徴量の分布に応じた予兆診断モデルを選択して予兆診断を行うようにした。
これにより、同じ種類の障害でも画像形成パラメータの特徴量の分布の偏り具合が異なる状況(例えば、障害の原因系の相違によって分布の偏り具合が異なる状況)に対応した予兆診断を行うことができ、予兆診断の精度を高めることができる。
ここで、本例の障害予兆診断装置300は、各種演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)、CPUの作業領域となるRAM(Random Access Memory)や基本的な制御プログラムなどを記録したROM(Read Only Memory)等の主記憶装置、各種のプログラムやデータを記憶するHDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置、各種の情報を表示出力するための表示装置及び操作者により入力操作に用いられる操作ボタンやタッチパネル等の入力機器とのインタフェースである入出力I/F、他の装置との間で有線又は無線により通信を行うインタフェースである通信I/F、といったハードウェア資源を備えたコンピュータにより実現されている。
そして、本発明に係るプログラムを補助記憶装置等から読み出してRAMに展開し、これをCPUにより実行させることで、本発明に係る障害予兆診断装置の機能をコンピュータ上に実現している。
なお、本例では、本発明に係る記憶手段の機能を予兆診断モデル保持部305により実現し、本発明に係る取得手段の機能を時系列データクラスタリング部321により実現し、本発明に係る選択手段の機能を時系列データクラスタリング部321及び予兆診断モデル選択部322により実現し、本発明に係る算出手段の機能を予兆診断部323により実現している。
ここで、本発明に係るプログラムは、例えば、当該プログラムを記憶したCD−ROM等の外部記憶媒体から読み込む形式や、通信網等を介して受信する形式などにより、障害予兆診断装置300のコンピュータに設定される。
なお、本例のようなソフトウェア構成により各機能部を実現する態様に限られず、各機能部を専用のハードウェアモジュールで実現するようにしてもよい。
また、上記の説明では、画像形成装置100を被監視装置の例として、被監視装置に係る障害の予兆診断について説明をしたが、本発明は、装置の内部状態を示す複数のパラメータを互いに関連して変化させる機構を有する他の装置(例えば、フィードバック処理により各種パラメータを連動的に制御する機構を有する製造装置)を被監視装置としてもよく、障害予兆診断装置300が被監視装置から障害の予兆診断に必要な情報を収集する仕組みがあればよい。
本発明は、装置の内部状態を示す複数のパラメータを互いに関連して変化させる機構を有する被監視装置について障害の予兆診断を行う種々のシステムや装置、これらのプログラム、方法等に利用することができる。
100:画像形成装置、 200:保守データ入力端末、 300:障害予兆診断装置、
301:データ取得部、 302:保守データ蓄積部、 303:時系列データ蓄積部、 304:時系列データ前処理部、 305:予兆診断モデル保持部、 306:予兆診断結果出力部、 310:予兆診断モデル作成ブロック、 311:時系列データクラスタリング部、 312:予兆診断モデル作成部、 320:予兆診断ブロック、 321:時系列データクラスタリング部、 322:予兆診断モデル選択部、 323:予兆診断部

Claims (6)

  1. 被監視装置の内部状態を示すパラメータであって互いに関連して変化する複数のパラメータの特徴量を要素としたパラメータ空間を分割したクラスタであり、被監視装置に障害又は保守作業が発生した時点から遡った予め定められた長さの期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布の偏りに基づいて分割したクラスタ毎に、前記期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布と他の期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布とに基づく予兆診断モデルを記憶する記憶手段と、
    診断対象の被監視装置について、当該診断の時点から遡った予め定められた長さの期間における前記複数のパラメータの特徴量を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された前記複数のパラメータの特徴量の分布に応じたクラスタの予兆診断モデルを選択する選択手段と、
    前記取得手段により取得された前記複数のパラメータの特徴量の分布と前記選択手段により選択された予兆診断モデルとに基づいて、診断対象の被監視装置に障害が発生する確率を算出する算出手段と、
    を備えたことを特徴とする障害予兆診断装置。
  2. 前記記憶手段は、前記パラメータ空間を障害の原因の分類に対応する数で分割したクラスタ毎の予兆診断モデルを記憶する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の障害予兆診断装置。
  3. 前記記憶手段は、障害の種類毎に、当該障害の種類に対応する複数のパラメータの特徴量を要素としたパラメータ空間のクラスタ毎の予兆診断モデルを記憶し、
    診断対象の被監視装置について、障害の種類毎に、前記取得手段により前記複数のパラメータの特徴量を取得し、前記選択手段により前記取得した前記複数のパラメータの特徴量の分布に応じたクラスタの予兆診断モデルを選択し、前記算出手段により前記取得した前記複数のパラメータの値と前記選択した予兆診断モデルとに基づいて、診断対象の被監視装置に障害が発生する確率を算出する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の障害予兆診断装置。
  4. 自装置の内部状態を示すパラメータであって互いに関連して変化する複数のパラメータを検出する被監視装置と、被監視装置に障害が発生する確率を算出する障害予兆診断装置とを有し、
    障害予兆診断装置は、
    前記複数のパラメータの特徴量を要素としたパラメータ空間を分割したクラスタであり、被監視装置に障害又は保守作業が発生した時点から遡った予め定められた長さの期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布の偏りに基づいて分割したクラスタ毎に、前記期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布と他の期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布とに基づく予兆診断モデルを記憶する記憶手段と、
    診断対象の被監視装置について、当該診断の時点から遡った予め定められた長さの期間における前記複数のパラメータの特徴量を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された前記複数のパラメータの特徴量の分布に応じたクラスタの予兆診断モデルを選択する選択手段と、
    前記取得手段により取得された前記複数のパラメータの特徴量の分布と前記選択手段により選択された予兆診断モデルとに基づいて、診断対象の被監視装置に障害が発生する確率を算出する算出手段と、
    を備えたことを特徴とする障害予兆診断システム。
  5. コンピュータに、
    被監視装置の内部状態を示すパラメータであって互いに関連して変化する複数のパラメータの特徴量を要素としたパラメータ空間を分割したクラスタであり、被監視装置に障害又は保守作業が発生した時点から遡った予め定められた長さの期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布の偏りに基づいて分割したクラスタ毎に、前記期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布と他の期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布とに基づく予兆診断モデルを記憶する記憶機能と、
    診断対象の被監視装置について、当該診断の時点から遡った予め定められた長さの期間における前記複数のパラメータの特徴量を取得する取得機能と、
    前記取得機能により取得された前記複数のパラメータの特徴量の分布に応じたクラスタの予兆診断モデルを選択する選択機能と、
    前記取得機能により取得された前記複数のパラメータの特徴量の分布と前記選択機能により選択された予兆診断モデルとに基づいて、診断対象の被監視装置に障害が発生する確率を算出する算出機能と、
    を実現させるための障害予兆診断プログラム。
  6. 障害予兆診断装置が、
    被監視装置の内部状態を示すパラメータであって互いに関連して変化する複数のパラメータの特徴量を要素としたパラメータ空間を分割したクラスタであり、被監視装置に障害又は保守作業が発生した時点から遡った予め定められた長さの期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布の偏りに基づいて分割したクラスタ毎に、前記期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布と他の期間における前記複数のパラメータの特徴量の分布とに基づく予兆診断モデルを記憶しておき、
    診断対象の被監視装置について、当該診断の時点から遡った予め定められた長さの期間における前記複数のパラメータの特徴量を取得し、
    前記取得した前記複数のパラメータの特徴量の分布に応じたクラスタの予兆診断モデルを選択し、
    前記取得した前記複数のパラメータの特徴量の分布と前記選択した予兆診断モデルとに基づいて、診断対象の被監視装置に障害が発生する確率を算出する、
    ことを特徴とする障害予兆診断方法。
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